JP2015114028A - 成分放出手段を備える冷蔵庫及び成分放出手段 - Google Patents

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真子 國分
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Abstract

【課題】鮮度保持機能等を備える成分放出手段を長寿命化する。【解決手段】内側に揮発性の成分を保持する容器を備える成分放出手段と、該成分放出手段を備える減圧貯蔵室と、該減圧貯蔵室を減圧状態にする減圧手段と、を有する冷蔵庫であって、前記容器の内側に、前記成分を密閉保持する内部容器を設け、前記容器の可撓性が、前記内部容器の可撓性よりも大きい冷蔵庫。【選択図】図6

Description

本発明は、成分放出手段を備えた冷蔵庫及び成分放出手段に関する。
従来、庫内に浮遊する菌や食品表面に繁殖する細菌を抑制し、食品の鮮度を長期保存する冷蔵庫が知られている。特許文献1には、青果物収納容器を有し、該青果物収納容器内には、難透過性包装容器内に青果物の鮮度保持効果のある天然揮発性成分を難透過性フィルムにより封止した鮮度維持カートリッジを備え、難透過性フィルムを剥がして封止状態を解除することで内部に天然揮発性成分を放出する冷蔵庫が記載されている。
特開2002−204654号公報
特許文献1に記載の冷蔵庫は、天然揮発性成分を難透過性フィルムで封止して、使用時に難透過性フィルムを剥がすことで、天然揮発性成分の放出を開始している。しかし、製品の輸送時等に難透過性フィルムが破損等すると、天然揮発性成分が漏出して使用前から減少し、鮮度維持カートリッジの寿命が短くなるという課題がある。さらに、天然揮発性成分が異臭を発する場合に漏出が生じると、冷蔵庫の梱包開梱時、冷蔵庫使用開始時に異臭が発生するという課題がある。また、難透過性フィルムが破損等しなくとも、製品の保管時に天然揮発性成分が放出しないようにするには難透過性フィルムによる封止面の粘着性に高い性能が求められ、難透過性フィルムのコストが高いという課題がある。また、漏出を或る程度許容した上で長期間効果を持続できるよう大容量の鮮度維持カートリッジを提供すると、大型化が避けられないという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的の一つは、鮮度保持機能等を備える成分放出手段を長寿命化する点にある。
また、本発明の別の目的は、このような成分放出手段を搭載した冷蔵庫を提供する点にある。
上記目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、内側に揮発性の成分を保持する容器を備える成分放出手段と、該成分放出手段を備える減圧貯蔵室と、該減圧貯蔵室を減圧状態にする減圧手段と、を有する冷蔵庫であって、前記容器の内側に、前記成分を密閉保持する内部容器を設け、前記容器の可撓性が、前記内部容器の可撓性よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、成分の放出量を制御して、かつ成分による鮮度保持効果等を長期間維持することができる揮発性の成分放出部を備えた冷蔵庫を提供することができる。
本発明の一実施形態の鮮度保持成分放出カートリッジを搭載した冷蔵庫の中央縦断面図である。 冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図である。 減圧貯蔵室の蓋を閉じた状態の外観斜視図である。 減圧貯蔵室本体の上面壁を除き蓋を開いた上体の斜視図である。 本発明の一実施形態の鮮度保持成分放出カートリッジの使用前の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態の鮮度保持成分放出カートリッジを折り曲げて内部容器を開封した際の断面図である。 鮮度保持成分放出量制御手段を備える容器の斜視図である。 鮮度保持成分放出量制御手段の一側面を示す図である。
以下、本発明の成分放出手段及びこれを搭載した冷蔵庫の一実施形態について、添付の図面を用いて説明する。本発明は必ずしも各実施形態の態様に制限されず、種々公知の構成を採用することができる。また、各実施形態は、成分放出手段として鮮度保持成分放出カートリッジを例示しているが、本発明はこれに限られず、抗菌成分放出カートリッジ、抗酸化成分放出カートリッジ等、さまざまな揮発性の成分を放出するカートリッジ、カセット、容器等に適用することが可能である。
≪冷蔵庫≫
まず、図1から図4を参照しながら冷蔵庫の全体構成に関して説明する。図1は、本実施形態の冷蔵庫の中央縦断面図である。図2は、図1の冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図である。図3は、減圧貯蔵室24の蓋60を閉じた状態の外観斜視図である。図4は、減圧貯蔵室24の本体40の上面壁40eの図示を省略して、蓋60を開いた状態の斜視図である。
冷蔵庫は、前方に開口を有する冷蔵庫本体1,該冷蔵庫本体1の前方開口を開閉自在に設けられた扉6,8,9,10を備える。冷蔵庫本体1は、鋼板製の外箱11と樹脂製の内箱12との間に、ウレタン発泡断熱材13及び真空断熱材(図示せず)を有する。また、上から冷蔵室2,上段冷凍室3b及び製氷室(図示せず),下段冷凍室4,野菜室5の順に、複数の貯蔵室を有している。換言すれば、最上段に冷蔵室2,最下段に野菜室5がそれぞれ区画して配置されており、冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室と断熱的に仕切られた上段冷凍室3b及び下段冷凍室4が配設されている。冷蔵室2及び野菜室5は、冷蔵温度帯(0℃以上であって、一例として約2℃〜10℃の温度帯)の貯蔵室である。上段冷凍室3b及び下段冷凍室4は、冷凍温度帯(0℃以下であって、一例として約−20℃〜−18℃の温度帯)の貯蔵室で冷蔵庫本体1の前面には、貯蔵室2〜5の前面開口を開閉自在である扉6,8,9,10が設けられている。冷蔵室扉6は、左扉と右扉の2枚設けられた、いわゆるフレンチドアタイプの回転扉である。具体的に、左扉は冷蔵庫本体1の左方上下のヒンジ(図示せず)によって回転自在に設けられ、右扉は冷蔵庫本体1の左方上下のヒンジによって回転自在に設けられ、冷蔵室2の前面開口を開閉する。
製氷室扉(図示せず)は、製氷室3aの前方開口を開閉する扉である。上段冷凍室扉8は、上段冷凍室3bの前方開口を開閉する扉である。下段冷凍室扉9は、下段冷凍室4の前方開口を開閉する扉である。野菜室扉9は、野菜室5の前方開口を開閉する扉である。なお、製氷室扉,上段冷凍室扉8,冷凍室扉9、及び野菜室扉10は、引き出し式の扉によって構成され、引き出し扉とともに貯蔵室内の容器が引き出される。
次に、冷蔵庫本体1には、冷凍サイクルが設置されている。この冷凍サイクルは、圧縮機14,凝縮器(図示せず),キャピラリチューブ(図示せず)及び冷却器15、そして再び圧縮機14の順に接続して構成されている。圧縮機14及び凝縮器は、冷蔵庫本体の背面下部に設けられた機械室に設置されている。冷却器15は、製氷室,上段冷凍室3b、及び下段冷凍室4の後方に設けられた冷却器室に設置され、この冷却器室における冷却器15の上方に送風ファン16が設置されている。
冷却器15によって冷却された冷気は、送風ファン16によって冷蔵室2,上段冷凍室3b,製氷室,下段冷凍室4、及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる。具体的には、送風ファン16によって送られる冷気は、開閉可能なダンパー装置(図示せず)を介して、その一部が冷蔵室2及び野菜室5の冷蔵温度帯の貯蔵室へと送られ、他の一部が冷凍室3,4の冷凍温度帯の貯蔵室へと送られる。
送風ファン16によって冷蔵室2,上段冷凍室3b,製氷室,下段冷凍室4、及び野菜室5の各貯蔵室へと送られた冷気は、各貯蔵室を冷却した後、夫々の冷気戻り通路(図示せず)を通って冷却器室へと戻される。このように、本実施形態の冷蔵庫は、冷気の循環構造を有しており、各貯蔵室2〜5を適切な温度に維持する。
冷蔵室2内には、透明な樹脂板で構成される複数段の貯蔵棚17〜20が取り外し可能に上下方向に設置されている。最下段の貯蔵棚20は、内箱12の背面及び両側面に接するように設置され、仕切り壁34と貯蔵棚20との間に、最下段空間21を上方空間と区画して形成している。また、各冷蔵室扉6の内側には、複数段の扉ポケット25〜27が設置され、これらの扉ポケット25〜27は冷蔵室扉6が閉じられた場合に、冷蔵室2内に突出するように設けられている。冷蔵室2の背面には、送風ファン16から供給された冷気を通す通路を形成する背面パネル30が設けられている。この背面パネル30は、高熱伝導性の材料で形成されており、一例としてアルミニウム等の金属で形成される。これにより、冷蔵室2の温度変化を抑制し、貯蔵した食品に与える温度変化による負荷を低減できる。また、除霜運転中等の冷気の供給が少ない場合、背面パネル30からの輻射熱によって、冷蔵室2内の温度が上昇することを抑制することができる。
なお、製氷水タンク22及び収納ケース23は、左側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなり、減圧貯蔵室24は右側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなる。ここで、冷却器15によって冷却されて冷蔵室2へ送られた冷気は、減圧貯蔵室24の周囲を通って減圧貯蔵室24の内部を間接冷却するようになっている。
製氷水タンク22の後方には、製氷水ポンプ28が設置されている。収納ケース23の後方で且つ減圧貯蔵室24の後部側方の空間には、減圧貯蔵室24を減圧するための減圧装置の一例である負圧ポンプ29が配置されている。負圧ポンプ29は、減圧貯蔵室24の側面に設けられたポンプ接続部に導管を介して接続されている。
≪減圧貯蔵室≫
減圧貯蔵室24は、食品出し入れ用である前方開口を有する箱状の減圧貯蔵室本体40と、減圧貯蔵室本体40の前方開口を開閉する蓋60と、食品を収納して蓋60に係合して出し入れする減圧貯蔵室容器60aとを備えて構成されている。蓋60で減圧貯蔵室本体40の前方開口を閉じることにより、減圧貯蔵室本体40と蓋60とで囲まれた空間が減圧される、低圧空間として形成される。減圧貯蔵室容器60aは、蓋60の背面側に取り付けられ、蓋60の移動に伴って前後に移動可能である。
減圧貯蔵室24は、負圧ポンプ29により、内部の空気が吸引され、大気圧よりも低い気圧、一例として0.8気圧(80kPa)等に減圧される気体調節室である。すなわち、減圧貯蔵室24は、食品の酸化防止,野菜類の鮮度維持等に特別な空気雰囲気を醸成している。本実施形態における大気圧とは、減圧貯蔵室24の外部であって冷蔵庫本体1の近傍において測定される大気圧をいう。また、減圧状態とは、減圧貯蔵室24の減圧操作が冷蔵庫等の備える減圧手段により終了した状態又は大気圧が取り得る気圧よりも低い圧力であり、一例として98kPa以下若しくは95kPa以下をいう。
また、図3に示すように、減圧貯蔵室24には、上面にリブ40sが突起として設けられている。これにより、減圧貯蔵室24とその直上にある貯蔵棚20との間は、適度な隙間を設けた状態で支持される構成である。減圧貯蔵室24の後部には、冷蔵室2の冷気の吸気口(図示せず)が設けられ、減圧貯蔵室24周囲の空気を吸引して冷気が流れることで、減圧貯蔵室24を間接的に冷却する。
また、減圧貯蔵室24は、前方開口を有し、扁平である奥方に長い略直方体状の減圧貯蔵室本体40と、前方および後方に移動して前方開口を開閉する蓋60とにより、外周壁が形成されている。換言すると、減圧貯蔵室本体40は箱状で一体に形成されている。具体的に、ABS(アクリロニトリル,ブタジエン,スチレンを含む樹脂),AS(アクリロニトリル,スチレンを含む樹脂)等を用いて樹脂成形され、両側面壁40a,40b,底面壁40c,後面壁40d、および上面壁40e、を有した前面を開口した形状に形成されている。
すなわち、減圧貯蔵室24に貯蔵物を出し入れするために、開閉する蓋60が設けられている。さらに、減圧貯蔵室本体40の外面には、断面係数を増加し強度向上を図る補強リブが、直線状又は格子状に立設されている。なお、補強リブの形状はこれらに限らず、減圧貯蔵室本体40の断面係数を増加し強度向上を図るものであればよい。
減圧貯蔵室本体40の両側方には、支軸60sが設けられている。支軸60s廻りに開閉ハンドル70が回動自在に支持される。また、蓋60には、差圧抜き弁Vが構成されている。
この開閉ハンドル70を、使用者が把持して、蓋60の開閉操作および蓋60の閉塞時のロックが行われるとともに、差圧抜き弁Vの開閉が行われる。
なお、減圧貯蔵室24が、負圧ポンプ29によって減圧された場合、減圧貯蔵室24の外部の大気圧と、減圧貯蔵室24の内部の減圧された圧力との差圧によって蓋60に加わる荷重が大きくなる。これにより、直接、蓋60を開放するためには使用者は相当の力を要することになる。
そこで、差圧抜き弁Vを開くことによって、蓋60の内外空間を挿通させ、内外圧力差を無くし差圧による荷重を解消し、蓋60を容易に開くことができるようにしている。
≪鮮度保持成分放出カートリッジ≫
次に、鮮度保持成分放出カートリッジ100の使用前の構成について説明する。図5は、鮮度保持成分放出カートリッジ100の使用前の構成を示す断面図である。図5に示すように、鮮度保持成分放出カートリッジ100は、鮮度保持成分113を含み密閉された、例えば円筒形の内部容器112と、内部容器112の外側に設けた、可撓性があり、鮮度保持成分113を透過し得る樹脂製で密閉円筒形の容器111を有している。
容器111の内側に設けた内部容器112によって鮮度保持成分113を密閉保持している。内部容器112を容器111の外から折り曲げたり押し込んだりして応力を加えると、図6のように、容器111が開封又は破損する前に内部容器112を開封できるように設計する。これにより、鮮度保持成分113は内部容器112より外側に供給されて拡散を始めることが可能となり、後述する鮮度保持成分放出量制御手段を備える鮮度保持成分放出カートリッジ100の容器111を通過して鮮度保持成分113を減圧貯蔵室24に放出することができる。
内部容器111を、例えば冷蔵庫の使用開始直前にユーザ又は冷蔵庫設置者が開封することができる。このようにすることで、使用前に鮮度保持成分が放出することを抑制することができる。
応力を加えることで容器111を開封させる前に内部容器112を開封させることが可能であれば、容器111及び内部容器112の材料は特に制限されない。
具体的には、例えば、容器111をポリプロピレン等の樹脂、内部容器112をガラスによって構成することができる。
一般的な材料の選択基準としては、例えば、容器111の材料を、内部容器112の材料の可撓性より高い材料として選択して製造すればよい。なお、可撓性の比較方法としては、押し込み力に対しては、材料を所定長さの平板状に成形して両端を支持し、この平板の中心点から力を印加して、これにより平板を割るのに要する力の大きさを以て比較しても良い。また、折り曲げ力(曲げ応力)に対しては、所定長さの平板の両端を支持し、その一端を支点として他端に回転モーメントを印加して、これにより平板を割るのに要する力の大きさ、を以て比較しても良い。
また、印加する応力の種類は、容器111を開封させる前に内部容器112を開封させることが可能であれば、特に制限されないが、折り曲げ力であると、内部容器112の開封に伴い、内部容器112が大きく開口し、鮮度保持成分113の放出が容易となるため好ましい。
容器111と内部容器112とを固着すると、後述する容器111の非透過材部分が輸送時等に破損した場合であっても、破損部分からの漏出を抑制可能であるため、鮮度保持成分113の漏出を抑制できる観点から好ましい。容器111と内部容器112との固着は、容器111と内部容器112の周囲全部に亘っても良いし、一部でもよい。全部とすると、容器111の破損に対する鮮度保持成分113の漏出抑制の点で好ましく、一部とすると、内部容器112の開封において、一部の固着部を支点として、内部容器112の非固着部に応力集中が生じることで内部容器112を開封しやすくなる点から好ましい。
図4に示すように、減圧貯蔵室24の内部には、鮮度保持成分放出カートリッジ100が設置されている。鮮度保持成分113は、野菜や肉魚等の生鮮食品を保存する減圧貯蔵室24において、空気中に浮遊する雑菌の増殖を抑制する。
鮮度保持成分放出カートリッジ100の取り付けられる位置は、負圧ポンプ29によって減圧状態となる領域、例えば減圧貯蔵室24の内部であれば特に制限されないが、本実施形態では図4に示すように、減圧貯蔵室容器60aの背壁部に着脱自在に設けられている。鮮度保持成分放出カートリッジ100は、後述する鮮度保持成分放出量制御手段を有している。これにより、鮮度保持成分113は、大気圧状態で鮮度保持成分の放出が抑制され、且つ大気圧より低い圧力状態(減圧状態)でより多く鮮度保持成分が放出される。即ち、鮮度保持成分放出カートリッジ100に内包された鮮度保持成分113は、減圧貯蔵室24内を減圧することにより、鮮度保持成分放出カートリッジ100内部の圧力と外部の圧力との圧力差により鮮度保持成分が放出される。
さて、蓋60を閉じると、減圧貯蔵室24の前方開口と蓋60との間の気体の移動が抑制される。そして、冷蔵室扉6が閉じられてドアスイッチ(図示せず)がオンになると、負圧ポンプ29が駆動され、減圧貯蔵室24が大気圧より低い状態に減圧される。これにより、減圧貯蔵室24内の酸素濃度が低下する。すなわち、減圧貯蔵室24の酸素濃度が低下することで、食品中の栄養成分の劣化を防止することができる。
ここで、減圧貯蔵室24が減圧された状態となってから、鮮度保持成分放出カートリッジ100から鮮度保持成分113の放出が開始される。そして、減圧貯蔵室24の中で鮮度保持成分113により減圧貯蔵室24内に浮遊する雑菌や食品に付着する雑菌の増殖を抑制することにより、食品への菌の汚染を防止することができる。
本実施形態の冷蔵庫によれば、抗菌成分の不要な放出を制御することで、抗菌成分放出カセットの小型化ができる。また、減圧貯蔵室及び減圧貯蔵室内に収納した食品表面に存在する雑菌の増殖を長期間にわたって防止できる。また、安価なコストで、鮮度保持成分放出カートリッジ100の使用前から成分が漏出することを抑制できる。また、成分の寿命を維持しつつ小型化できる。また、容器111の一部が破損等した場合であっても、その影響を抑制できる。
≪鮮度保持成分放出量制御手段≫
次に、図7、図8を参照しながら、鮮度保持成分放出量制御手段について、具体的に説明する。図7は、鮮度保持成分放出量制御手段を備える容器111の斜視図である。図8は、鮮度保持成分放出量制御手段の一側面を示す図である。
本実施形態では、平袋(ピロータイプ)で製袋した鮮度保持成分放出量制御手段を例示する。
鮮度保持成分放出量制御手段は、上述した内部容器112を開封させて鮮度保持成分放出カートリッジ100の使用を開始した後に、大気圧下では鮮度保持成分113の放出量を抑制し、また、減圧室24が減圧された減圧状態の下では鮮度保持成分113の放出量を大気圧下と比較して増加させる手段であればよく、必ずしも本実施形態の態様に制限されるものではない。
容器111は、鮮度保持成分放出カートリッジ100の最外層である。容器111は、鮮度保持成分113を内部に保持して鮮度保持成分113を透過する透過材82と、透過材82を内部に保持して鮮度保持成分113を透過する紙83aと、紙83aを取り囲み、鮮度保持成分113を透過しない非透過材83とを備えて構成されている。なお、説明の簡便のため、図8において内部容器112の図示は省略している。すなわち、鮮度保持成分113は、透過材82で包装され製袋された後、さらに紙83a及び非透過材83で包装され製袋される構造となる。本実施形態では、図7、8に示すように、紙83aの略全部が非透過材83に取り囲まれ、紙83aの残部が露出する構成となって鮮度保持成分放出量制御手段となっている。
鮮度保持成分放出量制御手段はこれに限られず、例えば、図8と異ならせて、露出する紙83aが容器111の片面側だけとしても良い。また、図7において紙83aが露出している領域から紙83aを突出させ、さらに突出した紙83aの両側を非透過材83で挟持して挟持部(図示せず)を構成しても良い。こうすると、挟持部の端部において紙83aが、紙83aの厚み分だけ露出し、そこから鮮度保持成分113が放出されることとなる。この場合、鮮度保持成分113は紙83aの断面積(厚み分)を通じて放出される。また、この場合、非透過材83で紙83aを挟持しているため、両者が堅固に接着可能となり、乖離を抑制できる点で好ましい。
このように、外側容器の一部の領域からのみ鮮度保持成分113を放出可能とすることで、過剰な量の鮮度保持成分113を放出してしまい、鮮度保持成分放出カートリッジ100の寿命が短くなるといったことを抑制できる。さらに、本実施形態における鮮度保持成分放出カートリッジ100は、鮮度保持成分113を密閉保持する内部容器112を有するため、容器111が破損した場合であっても、内部容器112の開封した部分以外の部分が鮮度保持成分113の通過を防いで保持し、過剰な放出を抑制するため、鮮度保持成分放出カートリッジ100の寿命をより確実に保つことができる。特に、鮮度保持成分放出カートリッジ100の初期使用前に容器111が破損等していた場合は、破損部分を避けて内部容器112を開封することで、効率的に鮮度保持成分113の過剰な放出を抑制できる。
減圧貯蔵室24が減圧状態の場合には、透過材82及び非透過材83が気圧差で膨らみ、鮮度保持成分113と透過材82の間の袋内に鮮度保持成分113が充満する。袋内に充満した鮮度保持成分113は、紙83aから外部に徐々に放出される。
容器111を可撓性が大きい材料によって製造して、減圧貯蔵室24が大気圧より低い圧力状態になったとき、鮮度保持成分放出カートリッジ100が大きく膨らむようにすると、樹脂容器を主体としたときよりも保鮮成分の放出を容易にすることができる点で好ましい。具体的には、例えば減圧状態において、鮮度保持成分放出カートリッジ100の膨らみを目視で観察可能な程度に鮮度保持成分放出カートリッジ100が可撓性を備えることが好ましい。
なお、紙83a以外のものを採用してもよく、非透過材83間で気体となった鮮度保持成分113の通過が可能な材料であればよい。例えば、天然繊維又は人工繊維からなるフィルタ、不織布、ハニカム構造体が採用できる。
≪鮮度保持成分≫
鮮度保持成分113は、例えば、食品の退色防止、栄養成分の減少抑制に働くとともに、減圧貯蔵室24内や食品表面に存在する雑菌の増殖を抑制する機能をもつ。従って、鮮度保持成分113は、揮発性が高く、求電子剤(electrophile)として働く物質からなるものであると好ましく、非常に強い求電子剤であるとより好ましい。
また、鮮度保持成分113は食品に触れるため、安全性の観点から、アリルイソチオシアネート,イソチオシアン酸エステル、及びプロポリス等、栄養成分を含む自然食品に含有する抗菌剤、すなわち植物系成分とすると好ましい。
透過材に鮮度保持成分113を包装する為の包装形態は、製袋してその中に鮮度保持成分113を封入する態様のものであれば特に限定されない。袋の形態としては、三方シール、四方シール、または平袋(ピロータイプ)などが例示される。
また、これら袋状の透過材を樹脂製のカートリッジに収納することで、取り扱い性が容易となり、減圧貯蔵室24への着脱が容易となる。
開封手段についても接着剤を使用する方法やヒートシール法など特に限定されない。一方、その内部に封入される鮮度保持成分113の形態及びその量は、用途に応じて、用いる包装材の揮発性保鮮成分の透過性との兼ね合いから適宜選択される。鮮度保持成分113の形態は、液状(油、水溶液)、粉体状、顆粒状、固形状から選択されるが、取り扱いのし易さからゲル状が好ましい。
24 減圧貯蔵室
29 負圧ポンプ
40 減圧貯蔵室の本体
60 蓋
60a 減圧貯蔵室容器
82 透過材
83 非透過材
83a 紙
100 鮮度保持成分放出カートリッジ
111 容器
112 内部容器
113 鮮度保持成分

Claims (4)

  1. 内側に揮発性の成分を保持する容器を備える成分放出手段と、
    該成分放出手段を備える減圧貯蔵室と、
    該減圧貯蔵室を減圧状態にする減圧手段と、を有する冷蔵庫であって、
    前記容器の内側に、前記成分を密閉保持する内部容器を設け、
    前記容器の可撓性が、前記内部容器の可撓性よりも大きいことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記容器と前記内部容器とを固着したことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記容器は、大気圧下よりも前記減圧状態下で、前記容器の内側に保持された前記成分を多く通過させる成分放出量制御手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
  4. 内側に揮発性の成分を保持する容器を備える成分放出手段であって、
    前記容器の内側に、前記成分を密閉保持する内部容器を設け、
    前記容器の可撓性が、前記内部容器の可撓性よりも大きいことを特徴とする成分放出手段。
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