JP2013002798A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、減圧貯蔵室内の温度むらを少なくして、収納食品の劣化を長期間抑制できる減圧貯蔵室を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】冷蔵庫本体1内に配置された減圧貯蔵室24と、減圧貯蔵室24内を減圧する減圧手段29とを備えた冷蔵庫において、減圧貯蔵室24を外側から冷却するための冷気を送風する冷気吐出口32と、冷気吐出口32から吐出されて前記減圧貯蔵室の外側から冷却した冷気が戻る冷気戻り口33と、を備え、冷気吐出口32と冷気戻り口33との間に仕切り102を備え、減圧貯蔵室24の上面中央及び下面中央にそれぞれ上面仕切り部材105及び下面仕切りを備える。
【選択図】 図13

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
従来の冷蔵庫として、特開2004−218924号公報(特許文献1)に示されたものがある。この冷蔵庫は、食品収納室の雰囲気を低酸素状態に制御して、食品を鮮度保持して長期保存を図るために、貯蔵室内に減圧貯蔵空間を独立して設けるとともに、減圧貯蔵空間内の空気を排出する真空ポンプを貯蔵室内の隅部に設置している。
特開2004−218924号公報
上述した特許文献1の冷蔵庫では、貯蔵したい食品が収納され、減圧貯蔵空間の蓋がしっかり閉まって密閉された後、冷却器で冷却された冷気が減圧貯蔵空間の外側を通過することにより、貯蔵された食品は間接的に冷却される。この構成では、食品の酸化劣化防止や乾燥防止には有効であるが、冷気が直接食品に接触する従来の冷蔵室やチルド室に比べて、食品を所定温度まで冷却させるのに時間を要する。
食品の鮮度劣化には、酸素による酸化劣化のほか、微生物による腐敗,肉魚が持つ消化酵素による劣化がある。微生物の腐敗や消化酵素による劣化は温度依存性が高く、温度が高いほど劣化の進行が早く、温度をすばやく低くすると進行を遅くすることができる。従って、微生物の腐敗や消化酵素による劣化の観点から考えると、間接冷却よりも直接冷却のほうが劣化速度を遅くすることができると考えられる。
さらに、特許文献1の冷蔵庫では、間接冷却を行うために、減圧貯蔵室外面に冷気を接触するように流して冷却を行うが、冷気吐出口近くは温度が低く、冷蔵庫の壁面に近い場所や、減圧貯蔵室の手前側は特に冷却速度が遅く、減圧貯蔵空間の中で温度分布の差異が生じる。また、減圧貯蔵室を拡大する場合、温度分布の差異がさらに大きくなる。
そこで本発明は、減圧貯蔵室内の温度むらを少なくして、収納食品の劣化を長期間抑制できる減圧貯蔵室を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、冷蔵庫本体内に配置された減圧貯蔵室と、該減圧貯蔵室内を減圧する減圧手段とを備えた冷蔵庫において、前記減圧貯蔵室を外側から冷却するための冷気を送風する冷気吐出口と、該冷気吐出口から吐出されて前記減圧貯蔵室の外側から冷却した冷気が戻る冷気戻り口と、を備え、前記冷気吐出口と前記冷気戻り口との間に仕切りを備え、前記減圧貯蔵室の上面中央及び下面中央にそれぞれ上面仕切り及び下面仕切りを備える。
本発明の冷蔵庫によれば、減圧貯蔵室内の温度むらを少なくして、収納食品の劣化を長期間抑制できる減圧貯蔵室を備えた冷蔵庫を提供することができる。
本発明の一実施形態の冷蔵庫の正面図。 図1の冷蔵庫の縦断面図。 図1の冷蔵庫本体の正面図。 図1の冷蔵庫本体の冷蔵室部分の正面図。 図4の冷蔵室の最下段空間部分の平面図。 図4の冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図。 図4の冷蔵室の背面パネルの正面図。 図4の冷蔵室の減圧貯蔵室付近の縦断面図。 図4の冷蔵室の減圧貯蔵室の斜視図。 図9の減圧室ドア背面側の斜視図。 図9の減圧貯蔵室の断面斜視図。 図9の減圧室ドアを前方に引き出した状態の斜視図。 図4の冷蔵室の最下段空間部分の平面図。 各減圧貯蔵条件下で模擬負荷を貯蔵した場合における、貯蔵空間温度の変化を示す図である。 減圧貯蔵室にマグロを3日保存し、鮮度の指標であるK値を測定した結果を示す図である。
以下、本発明の冷蔵庫の一実施形態について図を用いて説明する。
まず、図1から図3を参照しながら冷蔵庫全体に関して説明する。図1は本実施形態の冷蔵庫の正面図、図2は図1の冷蔵庫の中央縦断面図、図3は図1の冷蔵庫本体の正面図である。
冷蔵庫は、冷蔵庫本体1及び扉6〜10を備えて構成されている。冷蔵庫本体1は、鋼板製の外箱11と樹脂製の内箱12との間にウレタン発泡断熱材13及び真空断熱材(図示せず)を有して構成され、上から冷蔵室2,冷凍室3,4,野菜室5の順に複数の貯蔵室を有している。換言すれば、最上段に冷蔵室2が、最下段に野菜室5が、それぞれ区画して配置されており、冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室と断熱的に仕切られた冷凍室3,4が配設されている。冷蔵室2及び野菜室5は冷蔵温度帯の貯蔵室であり、冷凍室3,4は、0℃以下の冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の貯蔵室である。なお、冷凍室3は製氷室3aと急冷凍室3bとに区画されている。これらの貯蔵室2〜5は仕切り壁34,35,36により区画されている。
冷蔵庫本体1の前面には、貯蔵室2〜5の前面開口部を閉塞する扉6〜10が設けられている。冷蔵室扉6は冷蔵室2の前面開口部を閉塞する扉、製氷室扉7は製氷室3aの前面開口部を閉塞する扉、急冷凍室扉8は急冷凍室3bの前面開口部を閉塞する扉、冷凍室扉9は冷凍室4の前面開口部を閉塞する扉、野菜室扉10は野菜室5の前面開口部を閉塞する扉である。冷蔵室扉6は観音開き式の両開きの扉で構成され、製氷室3a,急冷凍室3b,冷凍室4,野菜室5は、引き出し式の扉によって構成され、引き出し扉とともに貯蔵室内の容器が引き出される。
冷蔵庫本体1には、冷凍サイクルが設置されている。この冷凍サイクルは、圧縮機14,凝縮器(図示せず),キャピラリチューブ(図示せず)及び蒸発器15、そして再び圧縮機14の順に接続して構成されている。圧縮機14及び凝縮器は冷蔵庫本体1の背面下部に設けられた機械室に設置されている。蒸発器15は冷凍室3,4の後方に設けられた冷却器室に設置され、この冷却器室における蒸発器15の上方に送風ファン16が設置されている。
蒸発器15によって冷却された冷気は、送風ファン16によって冷蔵室2,製氷室3a,急冷凍室3b,冷凍室4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる。具体的には、送風ファン16によって送られる冷気は、開閉可能なダンパー装置を介して、その一部が冷蔵室2及び野菜室5の冷蔵温度帯の貯蔵室へと送られ、他の一部が製氷室3a,急冷凍室3b及び冷凍室4の冷凍温度帯の貯蔵室へと送られる。つまり、前記開閉可能なダンパー装置は、冷却室からの冷気を前記冷蔵温度帯の貯蔵室への冷蔵吐出口と前記冷凍温度帯の貯蔵室への冷凍吐出口の一方若しくは両方に選択可能に流通させる選択手段である。
送風ファン16によって冷蔵室2,製氷室3a,急冷凍室3b,冷凍室4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる冷気は、各貯蔵室を冷却した後、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。このように、本実施形態の冷蔵庫は冷気の循環構造を有しており、各貯蔵室2〜5を適切な温度に維持する。
冷蔵室2内には、透明な板で構成される複数段の棚17〜20が取り外し可能に設置されている。最下段の棚20は、内箱12の背面及び両側面に接するように設置され、その下方空間である最下段空間21を上方空間と区画している。また、各冷蔵室扉6の内側には複数段の扉ポケット25〜27が設置され、これらの扉ポケット25〜27は冷蔵室扉6が閉じられた状態で冷蔵室2内に突出するように設けられている。
次に、図2から図6を参照しながら、冷蔵室2の最下段空間21における機器の配置に関して説明する。図4は図1の冷蔵庫本体の冷蔵室部分の正面図、図5は図4の冷蔵室の最下段空間部分の平面図、図6は図4の冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図である。
最下段空間21には、左から順に、製氷室3aの製氷皿に製氷水を供給するための製氷水タンク22、デザートなどの食品を収納するための収納ケース23、室内を減圧して食品の鮮度保持及び長期保存するための減圧貯蔵室24が設置されている。なお、図5では収納ケース23を削除して、減圧貯蔵室24と製氷水タンク22が隣り合うように配置している。この場合、減圧貯蔵室24と製氷水タンク22との間に仕切部材を設置して、位置決めを行ってもよい。
減圧貯蔵室24は、冷蔵室2の横幅より狭い横幅を有し、冷蔵室2の側面に隣接して配置されている。
このように、減圧貯蔵室24は、冷蔵庫の冷凍室3,4及び野菜室5の上に配置された冷蔵室2の最下段空間21に配置されているので、使い勝手が良好である。
製氷水タンク22及び収納ケース23は、左側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。
また、減圧貯蔵室24は右側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。なお、製氷水タンク22及び収納ケース23は左側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなり、減圧貯蔵室24は右側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなる。これによって、右側の冷蔵室扉6を閉じるのみで、減圧貯蔵室24の引き出された状態の食品トレイ60(図6参照)を、冷蔵室扉6が閉じる位置まで破損せずに押し戻すことができる。この食品トレイ60には、熱伝導性の高い金属板80が設置されている。金属板80としては、軽量で熱伝導率の高いアルミプレート等が好適である。熱伝導性の高い金属板80は減圧貯蔵室24の保存温度より高い温度の食品が貯蔵されたとき、すばやく貯蔵食品の温度を減圧貯蔵室24の温度まで冷却し、食品の鮮度を保つものである。
製氷水タンク22の後方には、図5及び図6に示すように、製氷水ポンプ28が設置されている。収納ケース23の後方で且つ減圧貯蔵室24の後部側方の空間、又は減圧貯蔵室24の後部には、図5及び図6に示すように、減圧貯蔵室24を減圧するための手段の一例である真空ポンプ29が配置されている。これによって、真空ポンプ29は、減圧貯蔵室24の側面に設けられたポンプ接続部42iに導管29aを容易に接続することができると共に、収納ケース23を取り出すことにより前方から簡単にメンテナンスすることができる。
減圧貯蔵室24の後方には、冷蔵室2に送る冷気量を制御する冷蔵室ダンパー100と、減圧貯蔵室24の後方から減圧貯蔵室24上面に送る冷気量を制御する減圧貯蔵室ダンパー101とが配置されている。これら冷蔵室ダンパー100,減圧貯蔵室ダンパー101は、フレームの開口を開閉する開閉体の開度を制御することにより、冷気量を制御している。なお、冷蔵室ダンパー100,減圧貯蔵室ダンパー101は、それぞれ独立した駆動部を有するシングルダンパーであってもよく、両者を単一の駆動部で駆動するツインダンパーであってもよい。
次に、図7と図8を参照しながら、減圧貯蔵室24の冷却方法に関して説明する。図7は図4の冷蔵室2の背面パネル30の正面図、図8は図4の冷蔵室2の減圧貯蔵室24付近の縦断面図である。
冷蔵室2の背面には、送風ファン16から供給された冷気を通す通路を形成する背面パネル30が設けられている。背面パネル30には、冷蔵室2に冷気を供給する冷蔵室冷却用の冷気吐出口(第1の冷気吐出口)31と、冷蔵室2の最下段空間21に冷気を供給する減圧貯蔵室冷却用の冷気吐出口(第2の冷気吐出口)32と、冷気戻り口33とが設けられている。冷気戻り口33は減圧貯蔵室24の背面後方で冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられている。
冷気吐出口32は減圧貯蔵室24の上面と棚20の下面との隙間に向けて設けられている。冷気吐出口32から吐出された冷気は、減圧貯蔵室24の上面と棚20の下面との隙間を冷気通路37として流れ、減圧貯蔵室24を上面から冷却する。従って減圧貯蔵室24内を間接冷却する。
また、冷蔵室冷却用の冷気吐出口(第1の冷気吐出口)31からの冷気量は、冷蔵室ダンパー100で制御されて、減圧貯蔵室冷却用の冷気吐出口(第2の冷気吐出口)32からの冷気量は、減圧貯蔵室ダンパー101で制御される(図5参照)。
ここで、減圧貯蔵室24を冷蔵室2の右側面に近接して配置して減圧貯蔵室24の右側の隙間をなくしてあると共に、減圧貯蔵室24の上面の左端部に棚20及び仕切り102を設けて減圧貯蔵室24の左側の隙間をなくしてある(図4,図5参照)。これにより、冷気吐出口32から吐出された冷気は減圧貯蔵室24の左右の側方に分流することを抑制している。しかし、実際は冷気戻り口33が減圧貯蔵室24の背面後方で冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられているため、冷気吐出口32から出た冷気は減圧貯蔵室24の背面だけを冷却し、冷気戻り口33にショートカットする。そして、冷気戻り口33に吸い込まれた冷気は、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。
このように、減圧貯蔵室24を間接的に冷却するために吐出している冷気は、減圧貯蔵室24の周りを循環することなく、減圧貯蔵室24の背面が局所的に冷却されて、冷気戻り口33に吸い込まれているのが現状である。これによって、背面の冷気が減圧貯蔵室24の空間を冷却するため、減圧貯蔵室24の背面は手前側に比べて空間温度が低く、冷蔵庫の壁面に近い減圧貯蔵室24の右側は外気の影響を受けやすいため、減圧貯蔵室24の左側に比べて冷却が遅くなる等、減圧貯蔵室24の中に温度差やむらが生じる。なお、冷蔵室2の全体を冷却した冷気も冷気戻り口33に吸込まれる。これに対する構成については、後述する。
次に、図8から図11を参照しながら、減圧貯蔵室24の構成に関して説明する。図8は図4の冷蔵室の減圧貯蔵室付近の縦断面図、図9は図4の冷蔵室の減圧貯蔵室の斜視図、図10は図9の減圧貯蔵室24ドア背面側の斜視図、図11は図9の減圧貯蔵室の断面斜視図である。
減圧貯蔵室24は、食品出し入れ用開口部を有する箱状の収納容器42と、収納容器42の食品出し入れ用開口部を開閉する減圧貯蔵室ドア50と、食品を収納して減圧貯蔵室ドア50に出し入れする食品トレイ60とを備えて構成されている。なお、この食品トレイ60には熱伝導性の高い金属板80が設置されている。熱伝導性の高い金属板80は減圧貯蔵室24の保存温度より高い温度の食品が貯蔵されたとき、すばやく貯蔵食品の温度を減圧貯蔵室24の温度まで冷却し、食品の鮮度を保つものである。収納容器42で減圧貯蔵室ドア50の食品出し入れ用開口部42aを閉じることにより、減圧貯蔵室ドア50と食品トレイ60とで囲まれた空間が減圧される低圧空間41として形成される。食品トレイ60は、減圧貯蔵室ドア50の背面側に取り付けられ、減圧貯蔵室ドア50の移動に伴って前後に移動可能である。
収納容器42は、耐薬品性,耐衝撃性及び成形性に優れた樹脂製の外郭42で構成されている。
外郭42は略直方体の基本形状を有しており、前面に食品出し入れ用開口部42aが形成され、この外郭42を構成する側壁42c,底壁42d及び背壁42eの外面には、外郭42の強度アップを図るために、外郭補強リブ42fが突出して形成されている。
板状部材44は、減圧力による外郭42の両側壁42c及び底壁42d及び背壁42eの変形を防止するため、外郭42の両側壁42c,底壁42d及び背壁42eに沿って延びるように、設置されている。
収納容器42は、食品出し入れ用開口部42aを前面に形成した箱状の樹脂製外郭42と、外郭42の両側壁42c,底壁42d及び背壁42eに沿って延びる金属製板状部材44を有する構成とすれば、外郭42全体を金属板で形成する場合に比較して、安価な構造とすることができる。また、外郭42を樹脂製にできることにより、取り付け構造などを簡略化することができる。
次に、図8,図9,図10を参照しながら、減圧貯蔵室ドア50に関して説明する。減圧貯蔵室ドア50は、耐薬品性,耐衝撃性及び成形性に優れた樹脂製のドア本体51,ドアハンドル52,密閉状態解除バルブ53,ゴム製のインジケータ54,空気が洩れないように密閉性を高くするマグネットガスケット55を備えている。
ドア係合部材48は、図9に示すように、食品出し入れ用開口部42aの上面に設置されている。ドア係合部材48は、食品出し入れ用開口部42aの上面に形成された凹部42a1内に収納されるコ字状部48aと、コ字状部48aから前方に延びるドア係合爪部48bとが一体に成形されている。ドア係合爪部48bは、ドアハンドル52の幅と略同じ幅で設けられており、前後位置決め上端部51eに係合されている。減圧貯蔵室ドア50を開ける場合は、ドアハンドル52を引くとヒンジ部(図示せず)を中心に上方に回転して、ドアハンドル52の上部がドア係合爪部48bを押し上げる。これによって、ドア係合爪部48bと前後位置決め上端部51eとの係合が外れる。更にドアハンドル52を引くと、減圧貯蔵室ドア50を開くことができる。
また、減圧貯蔵室ドア50は、リンク機構70と接続されており、回動可能及び前後動可能となっている。上記密閉状態解除バルブ53は、真空ポンプ29により減圧貯蔵室内の空気を吸引し酸素の少なくなった空気を戻すことから内部が僅かに減圧すること、若しくは内部に収納した食品及び空気が冷却されて収縮することによっても内部が僅かに減圧することから、指の力の小さい消費者でも容易に開閉できるように設けたものである。
ドア本体51は、収納容器42の開口部42aの外形とほぼ同じ外形を有し、ハンドル凹部51a,ハンドルヒンジ受け51c,リンク機構接続部51d,前後位置決め上端部51e,前後位置決め下端部51fなどを備えている。
次に、図9及び図12を参照しながら、リンク機構70、及び減圧貯蔵室24の操作に関して説明する。図12は図9の減圧貯蔵室ドア50を前方に引き出した状態の斜視図である。リンク機構70は、隣接する冷蔵室2の側面と収納容器42の側面との間に配置されている。
ドア本体51を開く際には、図9の状態で、ハンドル凹部51a内に指を入れ、ドアハンドル52の下部を引くことにより、まず密閉状態解除バルブ53が動作して減圧貯蔵室24の密閉状態が解除される。従って、使用者が特に意識しなくても、ドア本体51の開放動作の最初に減圧貯蔵室24の密閉状態の解除を行うことができる。
さらに、ドアハンドル52を引くことにより、ドア本体51を介して上リンク辺70aが前方に引かれ、上リンク辺70aと後リンク辺70dとの接続部がリンク用上支持部42kの傾斜に沿って前方下方へ移動され、ドア本体51が傾斜された状態となる。これによって、図8のドア本体51の前後位置決め下端部51fが仕切り壁34の前後位置決め溝34aから開放され、ドア本体51を前方に引き出すことが可能となる。
さらに、ドアハンドル52を引くことによりドア本体51を介して上リンク辺70aが前方に引かれるので、上リンク辺70aに近接して配置され、減圧貯蔵室24のドア本体51の開閉状態を検出するドアスイッチ(図示せず)が、減圧貯蔵室24のドア本体51の開状態を検出することになる。
さらに、ドアハンドル52を引くことにより、ドア本体51が傾斜した状態でリンク機構70及び食品トレイ60と共に前方に移動され、これらが図12に示すように引き出され、食品トレイ60の上面が開放される。
これらの操作は、ドアハンドル52を引くという単一操作でよく、各機器の一連の動作を行うことができ、使い勝手が良好である。
なお、ドア本体51を閉じる際には、図12の状態でドアハンドル52の上部を押すことにより、上述した開動作の逆の動作が行われ、ドアスイッチが、減圧貯蔵室24のドア本体51の閉状態を検出することになる。また、ドア本体51を傾斜させないで単に引き出す構成でもよく、この場合リンク機構70が不要となり、より簡易な構成となる。
次に、図13を参照しながら減圧貯蔵室24の構造及び減圧貯蔵室24の周辺の風の流れについて説明する。図13において、40は減圧貯蔵室の収納容器、101は減圧貯蔵室24を冷却するための冷気吐出口の冷気風量を調整するための減圧貯蔵室ダンパー、101aは減圧貯蔵室ダンパー101から送られた冷気を減圧貯蔵室24側へ導く案内部、29は減圧貯蔵室24を減圧するための真空ポンプ、102は冷気吐出口32から出た冷気が冷気戻り口33にショートカットするのを防止するための仕切り、103は冷気吐出口32から出た空気が減圧貯蔵室の収納容器40の上部を流れるようにするための冷気ダクト、105は冷気が減圧貯蔵室24の上面の横方向に循環するようにするための上面仕切り部材、104は減圧貯蔵室の収納容器40の下部に冷気が入るようにするための隙間を示している。
従来は減圧室周辺には風の逃げ場がなく、冷気が吐出口から出て、すぐに冷気戻り口に吸い込まれていた。そこで本実施例では、減圧貯蔵室24を冷却するための冷気吐出口32から減圧貯蔵室24に冷気ダクトを設け、冷気吐出口32と冷気戻り口33の間に仕切り102を設けたことにより、冷気が吐出してすぐ冷気戻り口33に吸い込まれるのを防ぎ、減圧貯蔵室24の右上面に冷気が届く構造となっている。また、減圧貯蔵室24の上面中央部に上面仕切り部材105を設け、冷気が右側から左側へと循環することを助ける。減圧貯蔵室24の上面仕切り部材105は、冷気が上面仕切り部材105に接触して右側に戻ってくることがないよう、半円形とし、冷気が上面仕切り部材105の曲線に沿って左側に到達する。
減圧貯蔵室24の背面と冷蔵室2の壁面との間には、隙間104を設けている。これによって、冷気が上面と下面を移動することが可能となる。ここで、本実施例では、隙間104によって減圧貯蔵室24の上下の風の循環を促進しているが、減圧貯蔵室24上面と下面との間に冷気流路を設けてもよい。これにより、隙間104が不要となるため、減圧貯蔵室24の拡大を図ることが可能となる。
次に、減圧貯蔵室24下面の構造について説明する。減圧貯蔵室24の左側上面から冷気が下面に下りてくるので、下面にも冷気循環用の空間を設け、下面に冷気が入り込みやすい構造としている。また、上面と同様に減圧貯蔵室24下面の中央部に下面仕切りを設け、冷気がすぐに冷気戻り口に吸いこまれることを防ぎ、左側から右側へと循環しやすい構造としている。下面仕切りは、冷気が接触して戻ってくることがないよう、半円形とし、冷気が仕切りの曲線に沿って左側に到達する。
次に、冷気の流れを説明する。冷気は減圧貯蔵室24の右上部に吐出し、右手前側と左側に行く冷気とに分かれる。そして、冷気は下面側に移動し、上面と同様に冷気が循環して、右奥側の冷気戻り口33に吸い込まれる。
また、熱伝導性の高い金属板80の上に食品を保存することにより(図6参照)、食品の熱を金属板80が吸熱するため、熱伝導性の高い金属板80の上に食品を置かない従来に対して、素早く冷却が可能となる。さらに、減圧貯蔵室24内に送風手段を設けることによって、貯蔵室内の冷気を早く循環させることが可能となり、冷却速度が向上する。ここで、送風手段の風速や風量を増加させると、間接冷却によって高湿となっている減圧貯蔵室内の食品を乾燥させてしまう恐れがあるため、風量や風速は小さい方がよい。また、減圧貯蔵室24は密閉構造となるため、配線等を減圧貯蔵室24内から出すことは困難となる。このため、前記送風手段はマグネットファン等の配線不要なものとすることが望ましい。また、温度検知手段を減圧貯蔵室の外側に設置し、空間内の温度と外側の温度を対応させておき、温度検知手段が所定温度に到達するまで冷気を吐出させ、減圧貯蔵室内の送風手段を運転し、一定温度まで冷却された際は送風手段を停止させ、冷気吐出口の風量で減圧貯蔵室内の温度を制御することが望ましい。
以上で、本実施形態の冷蔵庫の構造と、制御方法の説明をしたが、次に、本実施形態の冷蔵庫の奏する効果について説明する。
図19は、減圧貯蔵室内の右奥側と左側前面のそれぞれに、100gの模擬負荷を置いたときの温度変化を比較したグラフである。110は従来の減圧貯蔵室の構造において左側前面に模擬負荷を設置した時の模擬負荷中心温度、111は本実施例の減圧貯蔵室の構造において左側前面に模擬負荷を設置した時の模擬負荷中心温度、112は本実施例の減圧貯蔵室の構造において右奥に模擬負荷を設置した時の模擬負荷中心温度、113は従来の減圧貯蔵室の構造において右奥に模擬負荷を設置した時の模擬負荷中心温度を示している。
符号110の従来の減圧貯蔵室の左側前面は、冷気が循環していないため、温度が高くなる。一方、符号113の従来の減圧貯蔵室の右奥側は、局所的に冷気が接触しているので、温度が低くなる。すなわち、温度むらが大きい。
本実施例の減圧貯蔵室の構造では、冷気が減圧貯蔵室のまわりを循環しているため、右奥側の吐出に近い場所は従来の減圧貯蔵室よりも温度が高くなるが、従来最も冷えにくかった左側前面の模擬負荷の温度が低くなる。従って、従来右奥側と左側前面の温度差は約7℃あったが、本実施例の減圧貯蔵室の構造では、温度差が2℃となっている。このことから、本実施例の図13に示す冷気流路を設けることによって、減圧貯蔵室24内の温度ムラを抑制できる。
次に、図15は、減圧貯蔵室にマグロを3日保存し、鮮度の指標となるK値を測定した結果を示している。114はマグロ購入時のK値、115は本発明の減圧貯蔵室にマグロを3日間保存した後のK値、116は従来の減圧貯蔵室にマグロを3日間保存した後のK値を示している。なお、K値は低いほど鮮度が良好であることを表す。
図15からわかるように、従来の減圧貯蔵室に比べ、本実施例の減圧貯蔵室の方が減圧貯蔵室内の温度むらが少ないため、鮮度保持効果が高いことが分かる。
以上のことから、減圧貯蔵室の冷気吐出口と冷気戻り口の間に仕切りを設け、減圧貯蔵室の上面及び下面の中央に上面仕切り部材及び下面仕切り部材を設け、減圧貯蔵室の下面と、減圧貯蔵室の背面と冷蔵室の壁面との間に隙間を設けることで、冷却むらを抑えた適切な間接冷却が可能となる。さらに好ましくは、減圧貯蔵室に熱伝導性の高い金属板と送風手段と温度検知手段を設けることで、減圧貯蔵室の空間内温度が一定の温度に保たれる。
1 冷蔵庫本体
24 減圧貯蔵室
29 真空ポンプ(減圧手段)
29a 導管
32 冷気吐出口
33 冷気戻り口
40 収納容器
50 減圧貯蔵室ドア
80 金属板
100 冷蔵室ダンパー
101 減圧貯蔵室ダンパー
102 仕切り
103 冷気ダクト
104 隙間
105 上面仕切り部材

Claims (6)

  1. 冷蔵庫本体内に配置された減圧貯蔵室と、該減圧貯蔵室内を減圧する減圧手段とを備えた冷蔵庫において、
    前記減圧貯蔵室を外側から冷却するための冷気を送風する冷気吐出口と、該冷気吐出口から吐出されて前記減圧貯蔵室の外側から冷却した冷気が戻る冷気戻り口と、を備え、前記冷気吐出口と前記冷気戻り口との間に仕切りを備え、前記減圧貯蔵室の上面中央及び下面中央にそれぞれ上面仕切り及び下面仕切りを備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1において、前記減圧貯蔵室の上面と該減圧貯蔵室が設置された貯蔵室に配置された棚との間、前記貯蔵室底面と前記減圧貯蔵室下面との間、前記貯蔵室背面と前記減圧貯蔵室背面との間に、それぞれ冷気が流れる隙間を設けて、冷気が前記減圧貯蔵室の上部と下部を流れることを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項1又は2において、前記冷気吐出口から前記減圧貯蔵室の上面に冷気を送るための冷気ダクトを前記貯蔵室背面と前記減圧貯蔵室背面の間に備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記減圧貯蔵室の少なくとも下面の一部に熱伝導性の高い金属板を食品が触れるように備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  5. 請求項4において、前記減圧貯蔵室内に備えた前記金属板の下部に蓄熱材を設置したことを特徴とする冷蔵庫。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記減圧貯蔵室内に送風手段を備え、前記減圧貯蔵室上部に温度検知手段を備え、前記温度検知手段で検知した温度と設定温度との差異により前記減圧貯蔵室を冷却する冷気の温度と前記送風手段の送風量を制御することを特徴とする冷蔵庫。
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JP2017194259A (ja) * 2016-09-26 2017-10-26 日立アプライアンス株式会社 冷蔵庫

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