JP2015113367A - 樹脂塗膜剥離剤の選定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多大な試行錯誤を要することなく、最適な樹脂塗膜剥離剤を選定する手段を提供する。
【解決手段】n種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程;n種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程;式:Ram 2=4x(δdx-δdm)2+(δpx-δpm)2+(δhx-δhm)2において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、前記式で表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのハンセン溶解度パラメータ(HSP)距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する工程;δdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程を含む、樹脂塗膜剥離剤の選定方法。
【選択図】図3
【解決手段】n種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程;n種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程;式:Ram 2=4x(δdx-δdm)2+(δpx-δpm)2+(δhx-δhm)2において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、前記式で表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのハンセン溶解度パラメータ(HSP)距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する工程;δdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程を含む、樹脂塗膜剥離剤の選定方法。
【選択図】図3
Description
本発明は、樹脂塗膜剥離剤の選定方法に関する。本発明はまた、本発明の樹脂塗膜剥離剤の選定方法を用いる樹脂塗膜剥離剤の製造方法、及び該方法で製造された樹脂塗膜剥離剤に関する。
自動車等の外装材(例えばバンパー等)又は内装材(例えばインストルメントパネル等)のような基材の表面は、通常、意匠性及び/又は耐久性を向上させる目的で、各種の樹脂塗料によって塗装されて、該表面に樹脂塗膜が形成される。樹脂塗膜は、通常、プライマー塗膜、ベース塗膜及びクリア塗膜のような複数の塗膜層からなる複層塗膜の形態である。また、1個の基材が複数の色によって塗装される場合、該基材の表面には、それぞれ特定の色を有する複数の樹脂塗膜が形成される。
このような外装材又は内装材の表面に形成された樹脂塗膜は、基材の樹脂のリサイクルのために、或いは、表面の汚れの除去及び/又は再塗装のために、剥離する必要がある。このような場合、特定の溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤を樹脂塗膜の表面に適用し、且つ/又は樹脂塗膜剥離剤に樹脂塗膜を浸漬する等の手段によって、基材の表面から樹脂塗膜を剥離させる。
樹脂塗膜剥離剤による樹脂塗膜の剥離は、樹脂塗膜の膨潤又は溶解等に起因して生じ得る。このため、樹脂塗膜剥離剤の剥離性能は、適用される樹脂塗膜の材質によって変動し得る。それ故、樹脂塗膜剥離剤に含有される溶媒成分は、適用される樹脂塗膜の材質等を考慮した上で選定する必要がある。
樹脂塗膜剥離剤の場合のように、多数の溶媒の中から所望の特性を有する溶媒又はその組み合わせを選定する場合、選定対象となる溶媒の種類は膨大である。前記場合と同様に、溶媒の選定を効率的に行う手段として、例えば、特許文献1は、難溶解性の含フッ素共重合体の微粒子と、該含フッ素共重合体を溶解しうる溶媒とを含有するコーティング用組成物であって、前記溶媒における、特定の式で示されるハンセン溶解度パラメータに基づく前記含フッ素共重合体に対する溶解指標(R)が25未満である、前記組成物を記載する。当該文献は、前記溶媒を探索する手段として、ハンセン溶解度パラメータを用いて、ポリマーの溶解度試験に用いた溶媒のうち、そのポリマーを溶解した溶媒の3次元上の点を全て球の内側に内包し、溶解しない溶媒の点は球の外側になるような溶解度球を探し出し、その球の中心座標をそのポリマーのハンセン溶解度パラメータとする方法を記載する。
前記のように、樹脂塗膜剥離剤に含有される溶媒成分は、適用される樹脂塗膜の材質等を考慮した上で選定する必要がある。しかしながら、選定対象となる溶媒の種類は膨大である。このため、所望の特性を有する溶媒に到達するためには、多大な試行錯誤が必要となる。また、樹脂塗膜剥離剤が複数の溶媒成分からなる溶媒混合物の形態の場合、該樹脂塗膜剥離剤の剥離性能は、各溶媒成分の剥離性能から単純に推定することは困難である。このため、溶媒混合物の形態の場合、実際に該溶媒混合物を用いて剥離試験を行って、その剥離性能を確認する必要があった。
さらに、異なる色を有する複数の樹脂塗膜を剥離し得る樹脂塗膜剥離剤を選定する場合、いずれの樹脂塗膜に対しても良好な剥離性能を発揮する溶媒成分又はその組み合わせを選定するためには、一層多大な試行錯誤が必要となる。
それ故、本発明は、多大な試行錯誤を要することなく、最適な樹脂塗膜剥離剤を選定する手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、数種の溶媒による樹脂塗膜の剥離性能を数段階のスコア値で実験的に評価した上で、該溶媒のハンセン溶解度パラメータと実験的に得られたスコア値とを用いて回帰分析することにより、所望の解離性能を有する樹脂塗膜剥離剤を選定し得ることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 1種以上の溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤の選定方法であって、以下:
溶媒S1〜Snからなるn種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程;
前記工程で準備されたn種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程;
以下の式:
Ram 2 = 4 x (δdx-δdm)2 + (δpx-δpm)2 + (δhx-δhm)2
[式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Ramは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。]
において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、前記式で表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する工程;
前記工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程;
を含む、樹脂塗膜剥離剤の選定方法。
溶媒S1〜Snからなるn種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程;
前記工程で準備されたn種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程;
以下の式:
Ram 2 = 4 x (δdx-δdm)2 + (δpx-δpm)2 + (δhx-δhm)2
[式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Ramは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。]
において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、前記式で表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する工程;
前記工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程;
を含む、樹脂塗膜剥離剤の選定方法。
(2) 前記(1)に記載の樹脂塗膜剥離剤の選定方法を用いて決定された1種以上の溶媒成分に基づき、該溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤を得る工程を含む、樹脂塗膜剥離剤の製造方法。
(3) 前記(2)に記載の方法で製造された、樹脂塗膜剥離剤。
本発明により、多大な試行錯誤を要することなく、最適な樹脂塗膜剥離剤を選定する手段を提供することが可能となる。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<1. 樹脂塗膜剥離剤の選定方法>
本発明は、樹脂塗膜剥離剤の選定方法に関する。
本発明において、「樹脂塗膜剥離剤」は、樹脂塗膜を剥離するために使用される化合物又は組成物を意味する。前記樹脂塗膜剥離剤は、樹脂塗膜を剥離する能力を有する1種以上の溶媒成分を含有する。
本発明は、樹脂塗膜剥離剤の選定方法に関する。
本発明において、「樹脂塗膜剥離剤」は、樹脂塗膜を剥離するために使用される化合物又は組成物を意味する。前記樹脂塗膜剥離剤は、樹脂塗膜を剥離する能力を有する1種以上の溶媒成分を含有する。
本発明者らは、樹脂塗膜剥離剤に含有される溶媒成分を選定するために、物質間の溶解特性を表すパラメータであるハンセン溶解度パラメータ(以下、「HSP」とも記載する)に着目した。本明細書において、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)は、ヒルデブランドの溶解度パラメーターを、ロンドン分散力、双極子間力及び水素結合力の3個の凝集エネルギー成分に分割したベクトル量のパラメータを意味する。本発明において、HSPのロンドン分散力に対応する成分を分散項(以下、「δd」とも記載する)、双極子間力に対応する成分を極性項(以下、「δp」とも記載する)、水素結合力に対応する成分を水素結合項(以下、「δh」とも記載する)と記載する。
HSPはベクトル量であるため、純粋な物質で全く同一の値を有するものは殆ど存在しないことが知られている。また、一般的に使用される物質のHSPは、データベースが構築されている。このため、当業者であれば、当該データベースを参照することにより、所望の物質のHSP値を入手することができる。データベースにHSP値が登録されていない物質であっても、当業者であれば、Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)のようなコンピュータソフトウェアを用いることにより、その化学構造からHSP値を計算することができる。複数の物質からなる混合物の場合、該混合物のHSP値は、含有成分である各物質のHSP値に、該成分の混合物全体に対する体積比を乗じた値の和として算出される。HSPについては、例えば、山本博志, S. Abbott, C.M. Hansen, 化学工業, 2010年3月号を参照することができる。
HSPを利用した従来技術の溶媒の選定方法の概念図を図1に示す。ある対象物を溶解し得る最良の溶媒Xを選定する場合、HSP値が公知の数種の溶媒を準備して、該溶媒に対する対象物質の溶解性試験を行う。前記溶解性試験において、溶解性を示した溶媒を○で、溶解性を示さなかった溶媒を×で、それぞれ表し、HSPの3成分を座標軸とする3次元座標上にプロットする。プロットされた各溶媒の溶解性に基づき、溶解性を示した溶媒を包含し、溶解性を示さなかった溶媒を包含しない仮想球(以下、「ハンセン球」とも記載する)を作成する。ハンセン球の中心に相当する座標及びハンセン球の半径を決定する。ここで、ハンセン球の中心座標は、対象物を溶解し得る最良の仮想最適溶媒XのHSP値(δdx、δpx及びδhx)となり、ハンセン球の半径は、対象物を溶解し得る(相溶性を示す)相互作用半径R0となる。前記手順で決定されたHSP値(δdx、δpx及びδhx)に相当するHSP値を有する溶媒を決定することにより、最良の仮想最適溶媒Xに該当する溶媒を選定することができる。
前記方法の場合、溶解性試験の結果を○及び×の2段階で評価する。このため、中程度の溶解性を示す溶媒をどのように評価するかによって、最良の仮想最適溶媒XのHSP値が変動する可能性がある。特に、樹脂塗膜剥離剤の選定の場合、複数の樹脂を含有する樹脂塗膜を対象物とし、樹脂塗膜の膨潤及び剥離を指標に剥離特性を評価するため、剥離特性を2段階評価で明確に判断できない可能性がある。
本発明者らは、数種の溶媒による樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値で実験的に評価した上で、該溶媒のHSP値と実験的に得られたスコア値とを用いて回帰分析することにより、所望の解離性能を有する樹脂塗膜剥離剤を選定し得ることを見いだした。溶媒による樹脂塗膜の剥離性能を3段階以上で評価することにより、溶媒の剥離性能をより適切に数値化することができる。これにより、複数の樹脂を含有する樹脂塗膜の場合、或いは異なる色を有する複数の樹脂塗膜の組み合わせの場合であっても、全体として所定の剥離性能を発揮し得る最適な溶媒成分を決定することができる。
本発明において、「樹脂塗膜」は、自動車等の外装材(例えばバンパー等)又は内装材(例えばインストルメントパネル等)のような基材の表面に形成された樹脂塗料の塗膜を意味する。本発明の方法は、バンパー等のような自動車等の外装材又はインストルメントパネル等のような内装材の表面に形成された樹脂塗膜を対象とする。本発明の方法は、ポリプロピレンのような、当該技術分野で通常使用される材料で形成されている基材の表面に形成された樹脂塗膜に適用することができる。
本発明の方法は、当該技術分野で通常使用される水系樹脂塗料及び溶剤系樹脂塗料によって形成される樹脂塗膜に適用することができる。前記樹脂塗膜が水系樹脂塗料によって形成される場合、該水系樹脂塗料は、アクリルメラミン樹脂又は塩素化ポリオレフィン含有アクリル樹脂等を樹脂成分として含有するものであることが好ましい。前記樹脂塗膜が溶剤樹脂塗料によって形成される場合、該溶剤系樹脂塗料は、塩素化ポリオレフィン含有アクリル樹脂等を樹脂成分として含有するものであることが好ましい。前記樹脂塗膜は、水系樹脂塗料によって形成される樹脂塗膜であることが特に好ましい。前記樹脂塗膜はまた、所望により顔料(例えば、カーボンブラック、酸化アルミニウム又はマイカ等)、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、又は表面調整剤等を含有してもよい。
本発明の方法が適用される樹脂塗膜は、1層の樹脂塗膜からなる形態であってもよく、2層以上の樹脂塗膜を有する形態(以下、「複層塗膜」とも記載する)であってもよい。前記樹脂塗膜が複層塗膜の形態の場合、例えば、基材の表面に、プライマー塗膜、ベース塗膜及びクリア塗膜が順番に積層される。前記各塗膜は、それぞれ1層でもよく、2層以上であってもよい。いずれの形態の樹脂塗膜であっても、本発明の方法を適用することができる。
本発明の方法が適用される樹脂塗膜はまた、1個の基材の表面に1種の樹脂塗膜を有する形態であってもよく、1個の基材の表面に2種以上の樹脂塗膜を有する形態であってもよい。この場合、それぞれの樹脂塗膜は同一の色(すなわち、単色の樹脂塗膜)であってもよく、互いに異なる色(すなわち、2色以上の樹脂塗膜)であってもよい。本発明の方法が適用される樹脂塗膜はまた、1個の樹脂塗膜であってもよく、同一又は互いに異なる2個以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせであってもよい。前記のように、本発明の方法は、溶媒による樹脂塗膜の剥離性能を3段階以上で評価することにより、溶媒の剥離性能をより適切に数値化することができる。このため、1個の基材の表面に2種以上の樹脂塗膜を有する形態(例えば、2色以上の樹脂塗膜)の場合、又は同一又は互いに異なる2個以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ(例えば、2色以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ)の場合であっても、全ての樹脂塗膜に対して所定範囲の剥離性能を発揮し得る最適な溶媒成分を決定することができる。また、自動車等の外装材又は内装材の製造ラインにおいて、異なる樹脂塗膜を順に剥離処理する場合であっても、同一の溶媒成分を適用することができる。
[1-1. 溶媒準備工程]
本方法は、溶媒S1〜Snからなるn種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程(以下、「溶媒準備工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本方法は、溶媒S1〜Snからなるn種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程(以下、「溶媒準備工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本工程において使用される溶媒S1〜Snは、それぞれ単溶媒の形態であってもよく、2種以上の単溶媒からなる混合溶媒の形態であってもよい。
本工程は、以下で説明する剥離性能決定工程において使用される溶媒Smを準備することを目的とする。以下において説明するように、本発明の方法では、溶媒SmのHSP値と実験的に得られた溶媒Smのスコア値とを用いて回帰分析することにより、所望の解離性能を有する樹脂塗膜剥離剤を選定する。2種以上の溶媒Smを用いることにより、回帰分析の精度を向上させて、所望の解離性能を有する樹脂塗膜剥離剤をより適切に選定することができる。
前記で説明したように、一般的に使用される溶媒のHSPはデータベース化されており、公知である。また、データベースにHSP値が登録されていない溶媒であっても、その化学構造からHSP値を計算することができる。それ故、本工程で準備される溶媒Smは、特に限定されず、対象となる塗膜樹脂に応じて適宜選択すればよい。好適な溶媒Smとしては、限定するものではないが、例えば、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族アルコール、エーテル、ケトン若しくはエステル、芳香族アルコール、エーテル、ケトン若しくはエステルを挙げることができる。前記溶媒成分は、ハロゲン(例えば、塩素、フッ素、臭素又はヨウ素)、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。前記溶媒成分は、シクロペンチルメチルエーテル(メトキシシクロペンタン)、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート(安息香酸ベンジル)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(1-ブトキシ-2-プロパノール)、ブチルベンゾエート(安息香酸ブチル)、エチレングリコールモノブチルエーテル(2-ブトキシエタノール)、1-プロパノール、2-プロパノール、エタノール、2-フェニルエタノール、シクロヘキサノン、水、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、o-キシレン、1,4-ジオキサン、メチルエチルケトン (MEK)、トルエン若しくはジプロピレングリコール、又はそれらの混合溶媒であることが好ましい。前記の溶媒は、いずれもHSPがデータベースに登録されており、且つ当該技術分野において、樹脂塗膜剥離剤の溶媒成分として慣用されている。それ故、前記の溶媒を溶媒Smとして準備することにより、より簡便に本発明の方法を実施することができる。
[1-2. 剥離性能決定工程]
本方法は、前記溶媒準備工程で準備されたn種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、スコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程(以下、「剥離性能決定工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本方法は、前記溶媒準備工程で準備されたn種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、スコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程(以下、「剥離性能決定工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本発明において、「樹脂塗膜の剥離」は、樹脂塗膜が、膨潤、溶解、亀裂形成、基材との隙間形成、及び基材から脱離の少なくともいずれかの変化を示すことを意味する。また、本発明において、「剥離性能」は、樹脂塗膜の剥離を生じさせる溶媒の能力を意味する。溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能は、限定するものではないが、例えば、所定の条件下で溶媒Sm中に樹脂塗膜の試験片を浸漬させて、一定時間経過後、樹脂塗膜の膨潤状態を観察することにより、決定することができる。ここで、樹脂塗膜の膨潤状態の観察は、肉眼で行ってもよく、顕微鏡で行ってもよい。或いは、当該技術分野で公知の他の表面分析手段を適用してもよい。また、樹脂塗膜を溶媒Sm中に浸漬させる条件(例えば、温度等)及び浸漬時間は、対象となる樹脂塗膜に応じて適宜設定すればよい。前記浸漬温度は、室温(例えば25℃)以上が好ましく、室温以上で且つ溶媒Smの沸点以下がより好ましく、室温〜70℃の範囲がさらに好ましく、室温であることが特に好ましい。前記浸漬時間は、1分〜24時間の範囲であることが好ましく、1分〜1時間の範囲であることがより好ましく、1分〜10分の範囲であることがさらに好ましい。前記条件で本工程を実施することにより、溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を迅速に決定することができる。
本発明において、「スコア値」は、溶媒による樹脂塗膜の剥離性能を数値化した指標を意味する。本工程において、スコア値Pmは、3段階以上であることが必要であり、3〜6段階の範囲であることが好ましく、4〜5段階の範囲であることがより好ましい。例えば、スコア値Pmを5段階で決定する場合、変化無しを0、一部変化有りを1、一部膨潤有りを2、大きく膨潤有りを3、基材から脱離を4と決定すればよい。前記のようにスコア値Pmを3段階以上で表すことにより、溶媒Smの剥離性能をより適切に数値化することができる。
本発明の方法が適用される樹脂塗膜が、1個の基材の表面に2種以上の樹脂塗膜を有する形態(例えば、2色以上の樹脂塗膜)の場合、又は同一又は互いに異なる2個以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ(例えば、2色以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ)の場合、本工程で決定されるスコア値Pmは、それぞれの樹脂塗膜に対するスコア値を決定した上で、該スコア値を加算した総和として決定すればよい。前記のようにスコア値Pmを決定することにより、1個の基材の表面に2種以上の樹脂塗膜を有する形態(例えば、2色以上の樹脂塗膜)の場合、又は同一又は互いに異なる2個以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ(例えば、2色以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ)の場合であっても、全ての樹脂塗膜に対して所定範囲の剥離性能を発揮し得る最適な溶媒成分を決定することができる。
[1-3. ハンセン溶解度パラメータ決定工程]
本方法は、溶媒Smとこれから選定される樹脂塗膜剥離剤とのハンセン溶解度パラメータ(HSP)距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなハンセン溶解度パラメータ(HSP)を決定する工程(以下、「ハンセン溶解度パラメータ決定工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本方法は、溶媒Smとこれから選定される樹脂塗膜剥離剤とのハンセン溶解度パラメータ(HSP)距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなハンセン溶解度パラメータ(HSP)を決定する工程(以下、「ハンセン溶解度パラメータ決定工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本発明において、「ハンセン溶解度パラメータ(HSP)距離Ram」は、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離を意味する。溶媒SmのHSP値、樹脂塗膜剥離剤のHSP値及び溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramの概念図を図2に示す。
溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのハンセン溶解度パラメータ(HSP)距離Ramは、以下の式:
Ram 2 = 4 x (δdx-δdm)2 + (δpx-δpm)2 + (δhx-δhm)2
で表される。
Ram 2 = 4 x (δdx-δdm)2 + (δpx-δpm)2 + (δhx-δhm)2
で表される。
式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Ramは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Ramは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。
本工程において、樹脂塗膜剥離剤のHSP(δdx、δpx及びδhx)は、以下の手順で決定することができる。溶媒Smのスコア値Pmと、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramとの間の関係を図3に示す。図3に示すように、溶媒Smのスコア値Pmと、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramとの間には、一定の相関関係が存在する。そこで、剥離性能決定工程で決定された溶媒Smのスコア値Pmと、前記式によって表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramとの間の関係を、最小二乗法によって回帰分析して、相関係数を変数として得る。ここで、溶媒SmのHSP(δdm、δpm及びδhm)は、公知のデータベースに登録された定数を参照してもよく、その化学構造から公知の手段によって計算して得てもよい。樹脂塗膜剥離剤のHSP(δdx、δpx及びδhx)は、変数である。前記式において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、RamとPmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する。すなわち、前記式において、まずδdx、δpx及びδhxの初期値を仮の値として設定する。そして、δdx、δpx及びδhxを前記初期値から変動させることにより、RamとPmとの間の関係の相関係数が最大化するようなδdx、δpx及びδhxの最適値を決定する。変数であるδdx、δpx及びδhxの最適値を決定するためには、統計処理機能を有するソフトウェアを利用することができる。前記の手順により、全ての樹脂塗膜に対して所定範囲の剥離性能を発揮し得る樹脂塗膜剥離剤のHSPを決定することができる。
[1-4. 溶媒成分決定工程]
本方法は、前記ハンセン溶解度パラメータ決定工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程(以下、「溶媒成分決定工程」とも記載する)を含むことが必要である。
本方法は、前記ハンセン溶解度パラメータ決定工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程(以下、「溶媒成分決定工程」とも記載する)を含むことが必要である。
すでに説明したように、HSPはベクトル量であるため、純粋な物質で全く同一の値を有するものは殆ど存在しないことが知られている。また、複数の物質からなる混合物の場合、該混合物のHSP値は、混合物成分である各物質のHSP値に、該成分の混合物全体に対する体積比を乗じた値のベクトル和として算出される。一般的に使用される溶媒のHSPはデータベース化されており、公知である。また、データベースにHSP値が登録されていない溶媒であっても、その化学構造からHSP値を計算することができる。このため、公知の溶媒のHSP値を参照することにより、前記ハンセン溶解度パラメータ決定工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値を満足する1種以上の溶媒成分を決定することができる。
本工程において決定される1種以上の溶媒成分は、それぞれ単溶媒の形態であってもよく、2種以上の単溶媒からなる混合溶媒の形態であってもよい。
本工程において使用される溶媒成分は、剥離性能決定工程で使用されるn種の溶媒Smから選択してもよい。しかしながら、本工程において使用される溶媒成分は、溶媒Smに限定されることなく、他の溶媒から広く選択することができる。好適な溶媒成分としては、限定するものではないが、例えば、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族アルコール、エーテル、ケトン若しくはエステル、芳香族アルコール、エーテル、ケトン若しくはエステルを挙げることができる。前記溶媒成分は、ハロゲン(例えば、塩素、フッ素、臭素又はヨウ素)、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。前記溶媒成分は、シクロペンチルメチルエーテル(メトキシシクロペンタン)、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート(安息香酸ベンジル)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(1-ブトキシ-2-プロパノール)、ブチルベンゾエート(安息香酸ブチル)、エチレングリコールモノブチルエーテル(2-ブトキシエタノール)、1-プロパノール、2-プロパノール、エタノール、2-フェニルエタノール、シクロヘキサノン、水、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、o-キシレン、1,4-ジオキサン、メチルエチルケトン (MEK)、トルエン若しくはジプロピレングリコール、又はそれらの混合溶媒であることが好ましい。
<2. 樹脂塗膜剥離剤の製造方法>
本発明はまた、樹脂塗膜剥離剤の製造方法に関する。
本方法は、前記で説明した本発明の樹脂塗膜剥離剤の選定方法を用いて決定された1種以上の溶媒成分に基づき、該溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤を得る工程を含むことが必要である。
本発明はまた、樹脂塗膜剥離剤の製造方法に関する。
本方法は、前記で説明した本発明の樹脂塗膜剥離剤の選定方法を用いて決定された1種以上の溶媒成分に基づき、該溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤を得る工程を含むことが必要である。
本工程において製造される樹脂塗膜剥離剤の溶媒成分は、前記で説明した本発明の樹脂塗膜剥離剤の選定方法のハンセン溶解度パラメータ決定工程において、δdxが16.0〜18.5の範囲であり、δpxが2.0〜9.0の範囲であり、δhxが3.6〜10.0の範囲であることが好ましく、δdxが17.0〜17.5であり、δpxが6.0〜6.5であり、δhxが8.5〜9.0であることがより好ましい。
本工程において製造される樹脂塗膜剥離剤の溶媒成分は、前記で説明した本発明の樹脂塗膜剥離剤の選定方法の剥離性能決定工程において、1以上のスコア値Pmを有する溶媒Smを包含し、0のスコア値Pmを有する溶媒Smを包含しないハンセン球を作成した場合、全ての溶媒成分のHSP値が該ハンセン球の内側に存在してもよく(すなわち、溶媒成分と樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ra<相互作用半径R0)、少なくとも1種の溶媒成分のHSP値が該ハンセン球の外側に存在してもよく、全ての溶媒成分のHSP値が該ハンセン球の外側に存在してもよい(すなわち、溶媒成分と樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ra>相互作用半径R0)。すなわち、各々の溶媒成分のHSP値の位置は特に限定されず、結果として得られる樹脂塗膜剥離剤のHSP値が前記ハンセン球の内側に存在すればよい。
本工程において製造される樹脂塗膜剥離剤の溶媒成分は、限定するものではないが、例えば、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族アルコール、エーテル、ケトン若しくはエステル、芳香族アルコール、エーテル、ケトン若しくはエステルを挙げることができる。前記溶媒成分は、ハロゲン(例えば、塩素、フッ素、臭素又はヨウ素)、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、直鎖状、分岐鎖状若しくは環式の脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。前記溶媒成分は、シクロペンチルメチルエーテル(メトキシシクロペンタン)、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート(安息香酸ベンジル)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(1-ブトキシ-2-プロパノール)、ブチルベンゾエート(安息香酸ブチル)、エチレングリコールモノブチルエーテル(2-ブトキシエタノール)、1-プロパノール、2-プロパノール、エタノール、2-フェニルエタノール、シクロヘキサノン、水、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、o-キシレン、1,4-ジオキサン、メチルエチルケトン (MEK)、トルエン若しくはジプロピレングリコール、又はそれらの混合溶媒であることが好ましい。
本発明の方法で製造される樹脂塗膜剥離剤は、65〜75体積%のシクロペンチルメチルエーテル(メトキシシクロペンタン)及び25〜35体積%のベンジルアルコール、40〜50体積%のベンジルベンゾエート(安息香酸ベンジル)及び50〜60体積%のプロピレングリコールモノブチルエーテル(1-ブトキシ-2-プロパノール)、15〜25体積%の2-プロパノール及び75〜85体積%のブチルベンゾエート(安息香酸ブチル)、35〜45体積%のクロロホルム及び55〜65体積%のテトラヒドロフラン(THF)、15〜25体積%のo-キシレン及び75〜85体積%のTHF、55〜65体積%の1,4-ジオキサン及び35〜45体積%のメチルエチルケトン (MEK)、又は40〜50体積%のトルエン及び50〜60体積%のジプロピレングリコールを、1種以上の溶媒成分として含有することが特に好ましい。前記1種以上の溶媒成分を含有することにより、本発明の方法で製造される樹脂塗膜剥離剤は、1個の基材の表面に2種以上の樹脂塗膜を有する形態(例えば、2色以上の樹脂塗膜)の場合、又は同一又は互いに異なる2個以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ(例えば、2色以上の独立した樹脂塗膜の組み合わせ)の場合であっても、全ての樹脂塗膜に対して所定範囲の剥離性能を発揮し得る溶媒成分を決定することができる。
本発明の樹脂塗膜剥離剤の製造方法で製造された樹脂塗膜剥離剤は、従来技術の樹脂塗膜剥離剤と比較して、樹脂塗膜に対する高い剥離特性を有する。それ故、本発明はまた、本発明の樹脂塗膜剥離剤の製造方法で製造された樹脂塗膜剥離剤に関する。本発明の樹脂塗膜剥離剤を用いることにより、自動車等の外装材(例えばバンパー等)又は内装材(例えばインストルメントパネル)のような基材の表面、特にバンパーのような外装材の表面に形成された樹脂塗膜を、効率的に剥離することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
<I. 材料>
以下に示す塗料を用いて、剥離試験に用いる樹脂塗膜を有する試験片を作製した。ポリプロピレン製基材(20×50 mm)の表面に、プライマー塗料を塗布し、短時間乾燥させて、プライマー塗膜を形成させた。前記プライマー塗膜の表面に、ベース塗料を塗布し、短時間乾燥させて、ベース塗膜を形成させた。前記ベース塗膜の表面に、クリア塗料を塗布し、焼付乾燥させて、プライマー塗膜、ベース塗膜及びクリア塗膜を有する樹脂塗膜を形成させた。
以下に示す塗料を用いて、剥離試験に用いる樹脂塗膜を有する試験片を作製した。ポリプロピレン製基材(20×50 mm)の表面に、プライマー塗料を塗布し、短時間乾燥させて、プライマー塗膜を形成させた。前記プライマー塗膜の表面に、ベース塗料を塗布し、短時間乾燥させて、ベース塗膜を形成させた。前記ベース塗膜の表面に、クリア塗料を塗布し、焼付乾燥させて、プライマー塗膜、ベース塗膜及びクリア塗膜を有する樹脂塗膜を形成させた。
<II. 樹脂塗膜剥離剤の選定試験>
[II-1. 剥離試験]
50 mlの所定の溶媒を、サンプル瓶に分注した。サンプル瓶中の各溶媒に、各色の樹脂塗膜の試験片を別々に浸漬した。一定時間経過後、樹脂塗膜の膨潤状態を肉眼で観察して、各色の樹脂塗膜の試験片について、0(変化無し)、1(一部変化有り)、2(一部膨潤)、3(大きく膨潤)又は4(基材から脱離)のスコア値をそれぞれ決定した。各溶媒について、各色の樹脂塗膜のスコア値を合計して、該溶媒のスコア値Pを決定した。
[II-1. 剥離試験]
50 mlの所定の溶媒を、サンプル瓶に分注した。サンプル瓶中の各溶媒に、各色の樹脂塗膜の試験片を別々に浸漬した。一定時間経過後、樹脂塗膜の膨潤状態を肉眼で観察して、各色の樹脂塗膜の試験片について、0(変化無し)、1(一部変化有り)、2(一部膨潤)、3(大きく膨潤)又は4(基材から脱離)のスコア値をそれぞれ決定した。各溶媒について、各色の樹脂塗膜のスコア値を合計して、該溶媒のスコア値Pを決定した。
[II-2. HSP値の決定]
以下の式:
Ra2 = 4 x (δdx-δd)2 + (δpx-δp)2 + (δhx-δh)2
[式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdは、使用した溶媒のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpは、使用した溶媒のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhは、使用した溶媒のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Raは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、使用した溶媒と、目的とする樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。]
で表される、使用した溶媒と、目的とする樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Raと、使用した溶媒のスコア値Pとの間の関係を、最小二乗法によって回帰分析して、相関係数を変数として得た。ここで、使用した溶媒のHSP(δd、δp及びδh)は、公知のデータベースに登録された定数を参照した。樹脂塗膜剥離剤のHSP(δdx、δpx及びδhx)は、変数である。統計処理機能を有するソフトウェアを利用して、前記式におけるδdx、δpx及びδhxを変動させることにより、RaとPとの間の関係の相関係数を最大化するような変数δdx、δpx及びδhxの最適値を決定した。すなわち、前記式において、まずδdx、δpx及びδhxの初期値を仮の値として設定した。そして、δdx、δpx及びδhxを前記初期値から変動させることにより、RamとPmとの間の関係の相関係数が最大化するようなδdx、δpx及びδhxの最適値を決定した。各溶媒のHSP値を表2に、各溶媒を用いた剥離試験によって決定されたスコア値と、回帰分析によって決定されたHSP距離Raとを表3に示す。
以下の式:
Ra2 = 4 x (δdx-δd)2 + (δpx-δp)2 + (δhx-δh)2
[式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdは、使用した溶媒のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpは、使用した溶媒のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhは、使用した溶媒のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Raは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、使用した溶媒と、目的とする樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。]
で表される、使用した溶媒と、目的とする樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Raと、使用した溶媒のスコア値Pとの間の関係を、最小二乗法によって回帰分析して、相関係数を変数として得た。ここで、使用した溶媒のHSP(δd、δp及びδh)は、公知のデータベースに登録された定数を参照した。樹脂塗膜剥離剤のHSP(δdx、δpx及びδhx)は、変数である。統計処理機能を有するソフトウェアを利用して、前記式におけるδdx、δpx及びδhxを変動させることにより、RaとPとの間の関係の相関係数を最大化するような変数δdx、δpx及びδhxの最適値を決定した。すなわち、前記式において、まずδdx、δpx及びδhxの初期値を仮の値として設定した。そして、δdx、δpx及びδhxを前記初期値から変動させることにより、RamとPmとの間の関係の相関係数が最大化するようなδdx、δpx及びδhxの最適値を決定した。各溶媒のHSP値を表2に、各溶媒を用いた剥離試験によって決定されたスコア値と、回帰分析によって決定されたHSP距離Raとを表3に示す。
表3に示すように、使用した各溶媒と目的とする樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Raが決定された。このとき、目的とする樹脂塗膜剥離剤のHSP値は、δdxが、17.5 (MPa)1/2であり、δpxが、6.2 (MPa)1/2であり、δhxが、8.9 (MPa)1/2であった。
前記II-1において、各溶媒のスコア値Pとしてそれぞれの色のスコア値を用いた他は前記と同様の手順により、目的とする樹脂塗膜剥離剤のHSP値を決定した。すなわち、各色について別々にδdx、δpx及びδhxの最適値を決定した。結果を表4に示す。
表4に示すように、各色の樹脂塗膜に対する最適な樹脂塗膜剥離剤のHSP値は同一ではなく、様々であった。また、合計のスコア値を用いて決定された、全ての色の樹脂塗膜に対する最適な樹脂塗膜剥離剤のHSP値は、各色の樹脂塗膜に対する最適な樹脂塗膜剥離剤のHSP値の平均値とも同一ではなかった。
[II-3. 樹脂塗膜剥離剤の溶媒組成の決定]
一般に、溶媒混合物のHSP値は、各溶媒成分のHSP値に該溶媒成分の溶媒混合物全体に対する体積比を乗じた値のベクトル和として算出される。前記原理に基づき、前記手順で決定された目的とする樹脂塗膜剥離剤のHSP値を満足し得る、樹脂塗膜剥離剤の溶媒組成を決定した。決定された溶媒組成に基づき、樹脂塗膜剥離剤を実際に調製し、前記II-1の手順に従って、該樹脂塗膜剥離剤による樹脂塗膜の溶解性能を決定した。また、比較例として、従来技術の樹脂塗膜剥離剤(50体積%のベンジルアルコールと、35体積%のエチレングリコールモノブチルエーテルと、15体積%の水とを含有する)を同様に試験した。結果を表5に示す。
一般に、溶媒混合物のHSP値は、各溶媒成分のHSP値に該溶媒成分の溶媒混合物全体に対する体積比を乗じた値のベクトル和として算出される。前記原理に基づき、前記手順で決定された目的とする樹脂塗膜剥離剤のHSP値を満足し得る、樹脂塗膜剥離剤の溶媒組成を決定した。決定された溶媒組成に基づき、樹脂塗膜剥離剤を実際に調製し、前記II-1の手順に従って、該樹脂塗膜剥離剤による樹脂塗膜の溶解性能を決定した。また、比較例として、従来技術の樹脂塗膜剥離剤(50体積%のベンジルアルコールと、35体積%のエチレングリコールモノブチルエーテルと、15体積%の水とを含有する)を同様に試験した。結果を表5に示す。
表5に示すように、実施例1〜7の樹脂塗膜剥離剤は、いずれの色の樹脂塗膜に対しても、良好な溶解性能を示した。これに対し、比較例1の樹脂塗膜剥離剤は、いずれの色の樹脂塗膜に対しても、良好な溶解性能を示さなかった。
Claims (3)
1種以上の溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤の選定方法であって、以下:
溶媒S1〜Snからなるn種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程;
前記工程で準備されたn種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程;
以下の式:
Ram 2 = 4 x (δdx-δdm)2 + (δpx-δpm)2 + (δhx-δhm)2
[式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Ramは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。]
において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、前記式で表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する工程;
前記工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程;
を含む、樹脂塗膜剥離剤の選定方法。
溶媒S1〜Snからなるn種の溶媒Sm(mは、1以上且つn以下の整数であり、nは、2以上の整数である)を準備する工程;
前記工程で準備されたn種の溶媒Smによる樹脂塗膜の剥離性能を、3段階以上のスコア値Pmとしてそれぞれ決定する工程;
以下の式:
Ram 2 = 4 x (δdx-δdm)2 + (δpx-δpm)2 + (δhx-δhm)2
[式中、
δdxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhxは、樹脂塗膜剥離剤のハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
δdmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の分散項であり、
δpmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の極性項であり、
δhmは、溶媒Smのハンセン溶解度パラメータ(HSP)の水素結合項であり、
Ramは、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)空間における、溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離である。]
において、δdx、δpx及びδhxを変動させることにより、前記式で表される溶媒Smと樹脂塗膜剥離剤とのHSP距離Ramと、溶媒Smのスコア値Pmとの間の関係の相関係数を最大化するようなδdx、δpx及びδhxを決定する工程;
前記工程で決定されたδdx、δpx及びδhxからなるHSP値に基づき、樹脂塗膜剥離剤に含有される1種以上の溶媒成分を決定する工程;
を含む、樹脂塗膜剥離剤の選定方法。
請求項1に記載の樹脂塗膜剥離剤の選定方法を用いて決定された1種以上の溶媒成分に基づき、該溶媒成分を含有する樹脂塗膜剥離剤を得る工程を含む、樹脂塗膜剥離剤の製造方法。
請求項2に記載の方法で製造された、樹脂塗膜剥離剤。
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