JP5463169B2 - 帯電防止剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、帯電防止剤組成物、該帯電防止剤組成物を用いたコーティング膜の製造方法、及び、該製造方法により得られるコーティング膜に関する。
従来、帯電防止剤としては、様々な種類のものが存在する(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、帯電防止剤を添加して形成されるコーティング膜は、透明性に劣ることが多い。
そこで、従来、コーティング膜の透明性の低下を防止することを目的とした帯電防止剤として、特定のアニオン型帯電防止剤(例えば、特許文献2参照)や、高分子型4級アンモニウム塩(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
特開昭63−205384号公報 特開2007−191684号公報 国際公開第2007/032170号
しかしながら、特許文献2及び特許文献3に記載の帯電防止剤は、水洗浄すると帯電防止性能が低下し、耐水性に劣るといった問題があった。
本発明は、帯電防止性、透明性、及び、耐水性を兼ね備えたコーティング膜を得ることができる帯電防止剤組成物、該帯電防止剤組成物を用いたコーティング膜の製造方法、及び、該製造方法により得られるコーティング膜を提供する。
本発明の帯電防止剤組成物は、下記式(I)の化合物と下記式(II)の化合物とを、重量比((下記式(I)の化合物の重量)/(下記式(II)の化合物の重量))が90/10〜40/60の割合で含有してなる帯電防止剤組成物である。
Figure 0005463169
(但し、式中、Rは炭素数4〜20の炭化水素基、Rは水素又はCH、XはCH又はO、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、n=0〜30、Mはアルカリ金属又はアンモニウムを示す。)
Figure 0005463169
(但し、式中、R、Rはそれぞれ独立して水素又はCH、YはO又はNR、Rは水素または炭素数1〜6の炭化水素基を示す。)
本発明のコーティング膜の製造方法は、前記帯電防止剤組成物を基材にコーティングした後、活性エネルギー線を照射して、前記基材上にコーティング膜を形成するコーティング膜の製造方法である。
本発明のコーティング膜は、前記製造方法により得られるコーティング膜である。
本発明の帯電防止剤組成物、及び、該帯電防止剤組成物を用いたコーティング膜の製造方法によれば、帯電防止性、透明性、及び、耐水性を兼ね備えたコーティング膜を得ることができる。また、本発明のコーティング膜によれば、優れた帯電防止性、透明性、及び、耐水性を兼ね備える。
[帯電防止剤組成物]
本発明の帯電防止剤組成物は、前記式(I)の化合物(以下、「化合物(I)」ともいう)と前記式(II)の化合物(以下、「化合物(II)」ともいう)とを、重量比((前記式(I)の化合物の重量)/(前記式(II)の化合物の重量))が90/10〜40/60の割合で含有してなる帯電防止剤組成物である。
前記式(I)において、化合物(I)の有機溶媒に対する溶解性、工業的入手性及びコーティング膜の透明性の観点から、Rは炭素数4〜20の炭化水素基を示すが、炭素数6〜16の炭化水素基が好ましく、炭素数6〜14の炭化水素基がより好ましく、炭素8〜12の炭化水素基がさらに好ましい。同様の観点から、Rは水素又はCHであるが、水素が好ましい。また、化合物(I)の有機溶媒に対する溶解性、工業的入手性及びコーティング膜の透明性の観点から、XはCH又はOであるが、CHが好ましい。帯電防止能、化合物(I)の有機溶媒への溶解性の観点から、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であるが、炭素数2のオキシアルキレン基が好ましい。帯電防止能の観点から、nは0〜30であり、1〜20が好ましく、3〜15がより好ましく、5〜15がさらに好ましく、7〜15がよりさらに好ましい。化合物(I)の有機溶媒に対する溶解性、工業的入手性及びコーティング膜の透明性の観点から、Mはアルカリ金属又はアンモニウムであるが、アンモニウムが好ましい。
前記式(II)において、コーティング膜の耐水性の観点から、R、Rはそれぞれ独立して水素又はCHであるが、水素が好ましい。コーティング膜の耐水性の観点から、YはO又はNRであるが、Oが好ましい。帯電防止能の観点から、Rは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基を示すが、水素又は炭素数1〜3の炭化水素基が好ましく、水素又は炭素数1〜2の炭化水素基がより好ましい。
コーティング膜の耐水性の観点から、前記重量比は、90/10〜40/60であり、90/10〜50/50が好ましく、85/15〜50/50がより好ましい。前記重量比が90/10を超えると、すなわち、前記式(I)の化合物の含有量が多くなると、透明性、耐水性が低下し、又、前記重量比が40/60未満となると、すなわち、前記式(II)の化合物の含有量が多くなると、帯電防止性が低くなる。本発明の前記重量比はかかる見地より求められたものである。
前記帯電防止剤組成物は、活性エネルギー線硬化性を有することが好ましい。活性エネルギー線硬化性とは紫外線、電子線、放射線、X線等の活性エネルギーの照射により、又は補助的に開始剤との併用により硬化が生じる性質を意味する。
本発明において、帯電防止剤組成物は、化合物(I)及び化合物(II)とは異なる構造を有する、帯電防止性、透明性、耐水性等を有する他の帯電防止剤を含有してもよい。ただし、帯電防止性及び透明性の観点から、帯電防止剤組成物の総量に対して、化合物(I)及び化合物(II)の合計は50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましく、95重量%以上がさらにより好ましく、実質100重量%であることがさらに好ましい。
前記帯電防止剤組成物は、必要に応じて、有機溶媒を含有してもよい。前記有機溶媒としては、特に限定されないが、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、メトキシカルビトール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、酢酸n−ブチル、酢酸n−エチルなどのエステル類、メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシドなどが挙げられるが、化合物(I)及び化合物(II)の有機溶媒に対する溶解性及びコーティング膜の透明性の観点からケトン類、エステル類のような極性溶媒が好ましい。なお、後ほど述べる帯電防止剤組成物の他の成分(例えば樹脂単量体)が液状でかつ、化合物(I)及び化合物(II)と相互溶解する場合、樹脂単量体を有機溶媒として用いてもよい。
前記帯電防止剤組成物は、コーティング膜の透明性及び硬度の観点から、樹脂又は樹脂単量体を含有することが好ましい。前記樹脂又は樹脂単量体としては、有機溶媒で溶液状にして、基材へのコーティングに用いるのに好適な樹脂又は樹脂単量体であれば特に限定されず、例えば、活性エネルギー線により反応し得る樹脂又は樹脂単量体である。なかでも、透明性を保持する観点から、アクリル系樹脂又はその単量体が好ましい。また、コーティング膜の透明性及び硬度を向上させる観点では樹脂又は単量体は重合性官能基を2つ以上有する樹脂又は樹脂単量体であることが好ましい。両者を加味した場合の例としてはエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレンクリコール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノアルキルエステルなどのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのトリ(メタ)アクリレート類、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートやジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールEO付加物のペンタ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレートやこれらの単量体が重合し生成した樹脂が挙げられる。
前記樹脂又は樹脂単量体の含有量としては、前記帯電防止剤組成物中における、化合物(I)及び化合物(II)の合計含有量が、前記樹脂又は樹脂単量体100重量部に対し、1〜40重量部となる量が好ましく、5〜40重量部となる量がより好ましく、10〜30重量部となる量がさらに好ましく、15〜30重量部となる量がさらにより好ましい。
なお、活性エネルギー線の照射により反応し得る樹脂又は樹脂単量体とは、紫外線や電子線のような活性エネルギーの照射により直接、又は補助的に開始剤の作用で間接的に硬化反応を生じる官能基を有する樹脂または樹脂単量体を示す。
前記帯電防止剤組成物には、前記成分以外に、通常使われる開始剤、ジイソシアネート化合物等の硬化剤、顔料・染料、あるいはガラスビーズ、ポリマービーズ、無機ビーズ等のビーズ類や、炭酸カルシウム、タルク等の無機充填材類、レベリング剤などの表面調整剤、安定剤、紫外線吸収剤、分散剤などの添加剤を配合できる。
前記帯電防止剤組成物には、硬化促進の観点からUV開始剤、光カチオン開始剤などの開始剤を含むことが好ましい。例えばアセトフェノン類、ゲンゾフェノン類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルシオン類化合物類、ジスルフィド化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン化合物などが用いられる。より具体的には1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケトン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ-2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンゾフェノンなどが挙げられる。
[帯電防止剤組成物の製造方法]
帯電防止剤組成物は、化合物(I)と化合物(II)とを有機溶媒に溶解し、必要に応じて前記樹脂又は樹脂単量体や前記添加剤を添加することにより得ることができる。
化合物(I)は、下記の水酸基含有化合物をSOガスやクロル硫酸などにより硫酸化したのちに中和剤により中和する方法、下記の水酸基含有化合物をアミド硫酸やメチル硫酸ナトリウムにより直接硫酸塩を得る方法、得られた硫酸塩を更に塩交換する方法などにより得られる。前記水酸基含有化合物の具体例としては、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−ラウリルオキシエチルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(イソプロペニルオキシメチル)−2−ラウリルオキシエチルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−オクチルオキシエチルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−ステアリルオキシエチルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−オレイルオキシエチルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−ベヘニルオキシエチルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)ウンデシルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)ラウリルエーテル、ポリ(0〜30)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)トリデシルエーテルを挙げることができる。
化合物(I)のMとしては、Na、K、Liなどのアルカリ金属や、NH、トリエタノールアンモニウム、モノメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどのアンモニウム挙げることができる。
化合物(II)としては、具体的には、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、2−3−ジメチル無水マレイン酸、2−プロピル無水マレイン酸、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、2−メチル−N−メチルマレイミド、2−3−ジメチルマレイミドなどを挙げることができる。これらは、ブタンの酸化や微生物発酵などにより得ることができる。
また、化合物(I)及び化合物(II)は、市販品を用いることができる。
[コーティング膜の製造方法]
本発明のコーティング膜は、前述した本発明の帯電防止剤組成物を基材にコーティングし、必要に応じて乾燥などを行った後、活性エネルギー線を照射することにより得られる。なお、帯電防止剤組成物は、取り扱い性の観点から有機溶媒に化合物(I)及び化合物(II)を溶解させたものを使用することが好ましい。また、コーティング膜の帯電防止性、透明性、耐水性、硬度及びコストの観点から、活性エネルギー線の照射により反応し得る樹脂又は樹脂単量体を含有することが好ましい。
前記帯電防止剤組成物を塗布する基材は特に制限されない。例えばガラス類、トリアセテートセルロース(TAC)ジアセチルセルロース、アセテートブチレートセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
前記コーティング方法としては、特に限定されないが、例えば、バーコート法、ロールコーター法、スクリーン法、フレキソ法、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法等が挙げられる。また、コーティング後の乾燥条件としては、例えば、乾燥温度50〜150℃、乾燥時間0.5〜5分間の範囲内で行われる。
前記活性エネルギー線の照射量としては、前記帯電防止剤組成物を塗布する基材(例えば、樹脂基材)の損傷を抑制する観点から、活性エネルギー線として紫外線を用いる場合には、10〜500mJとすることが好ましい。
本発明のコーティング膜の表面固有抵抗値は、コーティング膜の帯電防止性を維持する観点から、好ましくは5×1012Ω以下であり、より好ましくは1×1012Ω以下である。なお、表面固有抵抗値は実施例記載の方法に従って測定することができる。
また、本発明のコーティング膜の水洗後の表面固有抵抗値は、コーティング膜の耐水性を維持する観点から、好ましくは5×1012Ω以下であり、より好ましくは1×1012Ω以下である。
また、本発明のコーティング膜のヘイズ値は、透明性の観点から、好ましくは1%以下である。尚、ヘイズ値は実施例記載の方法に従って測定することができる。
以下、本発明を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
[化合物(I)の製造]
<ポリ(10)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−ラウリルオキシエチルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の製造>
炭素数12の脂肪族アルコール(花王社製カルコール2098)2077gを5Lのコック付き4つ口フラスコに仕込み、窒素置換しながら30℃にて攪拌を行った。三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体(和光純薬工業社製試薬)を1.6g加え、さらに、アリルグリシジルエーテル255gを2.5時間かけて滴下した。その後、4時間30℃にて攪拌を行った。4%水酸化ナトリウム水溶液500gを添加し、10分間攪拌を行ったのちに、底部のコックから水層のみを除去し、さらにイオン交換水1kgにて3回(合計3kg)水洗を行った。得られたサンプルを5Lの4つ口フラスコに移し、130℃のシリコンバスで加熱しながら、50Pasにて未反応のアルコールの除去を5時間かけて行い、1−アリルオキシメチル2−ラウリルオキシエタノール組成物を503g得た。
得られた1−アリルオキシメチル−2−ラウリルオキシエタノール組成物238g、及び、KOH0.22gを攪拌装置、温度制御装置、自動導入装置を備えたオートクレーブに仕込み、110℃、13hPaにて30分間脱水反応を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、エチレンオキサイド(EO)を339g仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を4時間かけて行った後、80℃まで冷却し、40hPaで未反応のEOを30分間除去した。未反応のEOを除去後、0.23gの酢酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、平均EO付加モル数が10モルのアルコキシレート組成物を得た。
得られたアルコシレート組成物100gを攪拌装置付きの300mlの4つ口フラスコに仕込み、窒素気流下、シリコンバスにて100℃に加温した。尿素(和光純薬)0.6gとアミド硫酸(和光純薬工業社製試薬)17gを添加し、100℃にて5時間反応を行ったのちにろ過を行い、目的のポリ(10)オキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)−2−ラウリルオキシエチルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩113gを得た。
[帯電防止剤組成物の調製]
活性エネルギー線により反応し得る樹脂としてのアクリル系樹脂(ダイセル・サイテック社製、DPHA[ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート])と、硬化剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)と、有機溶媒としてメチルエチルケトンと、表1に示す化合物(I)と、化合物(II)とを混合して、実施例1〜7、及び、比較例1〜4の帯電防止剤組成物を調整した。各配合量は、表1に示す通りとした。なお、表1に示す各配合量は、活性エネルギー線により反応し得る樹脂と硬化剤と化合物(I)と化合物(II)との合計重量を100重量部としたときの各重量部数を示す。
[コーティング膜の作製]
得られた各帯電防止剤組成物を、セルローストリアセテート(TAC)フィルム(幅10cm×長さ12cm×厚み80μm)に紫外線照射後のコーティング膜が厚み4μmになるように、バーコーター(ギャップ:9〜13μm)を用いてほぼ一面に塗布し、表1に示す乾燥条件で乾燥させた。乾燥後のフィルムを、UV照射装置(ハイテック社製HTE−505HA、紫外線ランプはUSH−500MB)にて、窒素気流下、紫外線照射(200mJ)し、コーティング膜(厚み4μm)を得た。なお、塗工厚は塗工面の幅の中央線上の1点、及び中央線から左右に幅をとった2点を測定し、その3点の平均値を用いた。
[帯電防止性(コーティング膜の表面固有抵抗値)試験]
コーティング膜(実施例1〜7、及び、比較例1〜4)について、温度25℃、相対湿度50%に調整した室内で、A−4329型ハイレジスタンスメータ(横河YHP社製)により、膜の中央部の表面固有抵抗値を測定した。なお、表面固有抵抗値は、数値が小さいほど帯電防止性が優れることを示す。
結果を表1に示す。
[耐水性(コーティング膜の水洗後の表面固有抵抗値)試験]
コーティング膜(実施例1〜7、及び、比較例1〜4)について、水洗し、その後、表面固有抵抗値を測定した。水洗の条件は、水道水を内径14mmの水道の蛇口から流速10L/minの流量で流しつつ、その蛇口の直下10cmの位置に試験フィルムを水道水が垂直に当たるように設置し、30秒間コーティング面に均一にかかるように動かしながら行った。その後、日本製紙クレシア社製ハイパードライペーパータオルにてコーティング面の水分を除去し、温度25℃、相対湿度50%にて3分間送風乾燥し、水滴がなくなることを確認した。なお、表面固有抵抗値は、数値が小さいほど耐水性が優れることを示す。
結果を表1に示す。
[透明性(コーティング膜のヘイズ値)試験]
コーティング膜(実施例1〜7、及び、比較例1〜4)について、JIS K 7105 プラスチックの光学的特性試験法(5.5及び6.4)に従い、ムラカミカラーリサーチラボラトリー製ヘイズメーターHM−150にてヘイズ値を求めた。具体的には、積分球式光線透過率測定装置を用いて、拡散透過率及び全光線透過率をJIS K7105に基づいて測定し、その比によって表した。なお、ヘイズ値は、数値が小さい方ほど透明性があることを示す。
結果を表1に示す。
Figure 0005463169

Claims (5)

  1. 下記式(I)の化合物と下記式(II)の化合物とを、重量比((下記式(I)の化合物の重量)/(下記式(II)の化合物の重量))が90/10〜40/60の割合で含有してなる帯電防止剤組成物。
    Figure 0005463169
    (但し、式中、Rは炭素数4〜20の炭化水素基、Rは水素又はCH、XはCH又はO、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、n=0〜30、Mはアルカリ金属又はアンモニウムを示す。)
    Figure 0005463169
    (但し、式中、R、Rはそれぞれ独立して水素又はCH、YはO又はNR、Rは水素又は炭素数1〜6の炭化水素基を示す。)
  2. 前記帯電防止剤組成物が、さらに活性エネルギー線の照射により反応し得る樹脂又は樹脂単量体を含む請求項1記載の帯電防止剤組成物。
  3. 請求項1記載の帯電防止剤組成物を基材にコーティングした後、活性エネルギー線を照射して、前記基材上にコーティング膜を形成するコーティング膜の製造方法。
  4. 前記帯電防止剤組成物が、さらに活性エネルギー線の照射により反応し得る樹脂又は樹脂単量体を含む請求項3に記載のコーティング膜の製造方法。
  5. 請求項3又は4記載の製造方法により得られるコーティング膜。
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