JP2015112850A - ポリマーフィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレキシブル金属張積層板に用いるポリマーフィルム上の夾雑物を低減することが可能なポリマーフィルムの製造方法の提供。【解決手段】ポリマー溶液、或いは溶融ポリマーをエンドレス支持体1上に流延する工程、エンドレス支持体1上からフィルムを引き剥がす工程を含むポリマーフィルムの製造方法において、キャスト2の幅方向外側3のエンドレス支持体1に付着する異物4上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とするポリマーフィルムの製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、ポリマーフィルムの製造方法に関する。
フレキシブルプリント配線板の元になるフレキシブル金属張積層板は、一般に、各種絶縁材料により形成され、柔軟性を有する絶縁性フィルムを基板とし、この基板の表面に、各種接着材料を介して金属箔を加熱・圧着することにより貼り合わせる方法によって製造されるのが一般的である。
上記絶縁性フィルムとしては、ポリイミドフィルム等が好ましく用いられる。ポリイミドフィルムに求められる品質として、耐熱性、耐薬品性、機械的強度、電気特性などの物理的な性質の他、金属箔との密着性、回路の耐久性および絶縁性の観点から欠陥が少ないことなども求められている。
近年、電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進んでおり、これに伴ってフレキシブルプリント基板も、より高密度、高機能、かつ高性能なものが求められており、これによってポリイミドフィルムの欠陥の影響をより受けやすくなり、従来問題とされなかった小さな欠陥でも金属箔との密着性、回路の耐久性および絶縁性を阻害するようになってきている。
一方、ポリイミドフィルムの製造方法として、各種方法が提案されているが、その一つにポリイミド前駆体溶液をドラム、エンドレスベルト等のエンドレス支持体に流延・乾燥した後、ゲルフィルムを支持体から剥がし、高温加熱によって処理して製造する方法がある。
このようなドラムまたはエンドレスベルト等のエンドレス支持体を用いる製造方法において、欠陥が少ないフィルムまたはシートを得るために、得られたフィルムそのものを溶剤で洗浄したり(特許文献1)、エンドレスベルトの表面に使用に伴って経時的に樹脂中の析出物或いは添加物等が付着、堆積する現象に対し、支持体表面を特別な装置により洗浄する方法などが提案されている(特許文献2)。
上記特許文献1の方法によれば、コストが増大する上に、対処療法であって欠陥の発生原因を解消するものではない。
また、特許文献2の方法によれば、別途付帯設備を構築し、更に維持管理などにコストがかかる問題があった。
一方、本発明者の検討によれば、特にフィルムの幅方向端部に夾雑物による欠陥が多く存在する傾向があり、その原因はキャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物にあることが判明した。
本発明者は、従来技術が有する上記課題に鑑みてなされるものであり、ポリマーフィルム上の夾雑物を低減することが可能なポリマーフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリマー溶液、或いは溶融ポリマーをエンドレス支持体上に流延する工程、エンドレス支持体上からフィルムを引き剥がす工程を含むポリマーフィルムの製造方法において、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延して行うことにより、形成されるポリマーフィルム上の夾雑物を低減できることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本願発明はポリマー溶液、或いは溶融ポリマーをエンドレス支持体上に流延する工程、エンドレス支持体上からフィルムを引き剥がす工程を含むポリマーフィルムの製造方法において、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とするポリマーフィルムの製造方法である。
また、流延の幅方向端部位置を変更することにより、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、前記ポリマー溶液が、ポリイミド溶液、又はポリイミド前駆体溶液である前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、流延の幅方向端部位置の変更量が、2.5mm以上、100mm以下であることを特徴とする前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する手段が、流延幅を広げることである前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する手段が、流延位置の幅方向への移動である前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、エンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を更に有し、該ロールの取り替え時に、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とする前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、エンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を更に有し、該ロールの巻き取り中に、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とする前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上へのポリマー溶液、或いは溶融ポリマーの流延が、流延の幅方向端部位置を変更することにより行われ、その幅方向端部位置の変更量が、2.5mm以上、50mm以下であることを特徴とする前記ポリマーフィルムの製造方法である。
また、前記ポリイミド前駆体溶液がイミド化触媒を含むことを特徴とする前記ポリマーフィルムの製造方法である。
本発明によれば、ポリマーフィルム上の夾雑物を低減することが可能となり、これにより、生産性または品質を向上させることができる。
本発明は、ポリマー溶液、或いは溶融ポリマーをエンドレス支持体上に流延する工程、エンドレス支持体上からフィルムを引き剥がす工程を含むポリマーフィルムの製造方法において、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とするポリマーフィルムの製造方法に関するものである。尚、ここでエンドレス支持体とは、連続的にポリマーフィルムを製造する為に使用される連続的な表面を有するもので、ドラム、エンドレスベルトなどが挙げられる。また、ここでキャストとは、エンドレス支持体上に流延されたポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを表す。また、ここで流延とは、ポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを吐出することを意味する。
ここで、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上へのポリマー溶液、或いは溶融ポリマーの流延は、流延の幅方向端部位置を変更することにより実施することができる。例えば、直前のポリマーフィルムの製造により、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体上に異物が付着していた際に、流延の幅方向端部位置を変更し、その異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することで実施することができる。特にエンドレス支持体を使用したポリマーフィルムの製造方法においては、それまでのポリマーフィルムの製造時にエンドレス支持体上のキャストの幅方向外側に異物が付着していることが多く、これがその後に製造されるポリマーフィルム上の夾雑物の成因となり、欠陥の原因の1つになっていることから、本発明によれば、ポリマーフィルム上の夾雑物による欠陥を低減することができる。因みに、エンドレス支持体を停止して洗浄の後、製造装置を稼働させた当初は、エンドレス支持体上に異物が少なく夾雑物を生じにくいが、実際の生産では生産状態に向けて徐々にエンドレス支持体の速度を上昇させるなど生産条件に向けて条件を合わせる作業が必要であることが多く、その間にエンドレス支持体の汚染が進行する為、エンドレス支持体の汚染由来の夾雑物の少ないポリマーフィルムを得ることは困難であった。
尚、流延の幅方向端部位置の変更は、少なくとも流延の片端部のみについて実施されていればよく、その場合、実施した片端について重点的に夾雑物を低減することが可能となる。一方、ここで異物とは、それまでのポリマーフィルムの製造等により、エンドレス支持体上に一時的に付着した各種成分を意味し、例えばポリマーに添加された可塑剤、加工助剤、触媒、オリゴマー等が加工中のポリマーから排出されエンドレス支持体上に付着したもの、或いは加工環境に存在する塵などがエンドレス支持体上に付着したものなど各種が挙げられる。一方、ここで夾雑物とは、製造したフィルムとは分離して観察される最大径250um以上、1000um以下の外観上の異常部のことをいう。夾雑物として、例えば、上記異物そのものであったり、これが加工中に変質したものなどが挙げられる。
ここで、流延の幅方向端部位置を変更する手段としては、流延幅を広げる方法、または流延位置を幅方向へ移動する方法、或いはこれらの併用などが挙げられる。以下、図を用いて、これら2つの方法を説明する。
図1、2は、全体として回転しているエンドレス支持体の一部を上から見た図を工程順、例えば図1では工程1a、工程1b、工程1a’の順に並べて示したものである。エンドレス支持体1は、その回転に伴い走行方向(MD方向)5に向けて移動しており、特にエンドレス支持体1上に流延により形成されたキャスト2をその上にのせて走行方向(MD方向)5に向けて移動している。また、スタート段階(図1の工程1a、図2の工程2a)では、それまでの製造により、キャスト2の幅方向端部3に隣接してその外側、即ちキャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1上に異物4が付着している。尚、図1、2の各図は、共に流延部から走行方向に下流側の一部を表したもので、実際には各図の上流側に流延部が存在し、その流延部にて流延の幅方向端部位置の変更が行われている。
図1は、キャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1に付着する異物4上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する方法が、流延の幅方向端部位置を変更するもので、特に流延幅を広げる方法により行われる場合を説明する概略図である。工程1aは、それまでの製造によりキャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1上に異物4が付着した状態で製造が行われていることを表している。尚、各工程図中でキャストの幅方向端部3に付した矢印は、次の工程に向けてキャストの幅方向端部3が移動する方向を表している。次の工程1bでは、流延幅が広げられ、キャスト2の幅方向両外側のエンドレス支持体1に付着する異物4上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーが流延されていることを表している。次の工程1a’は、流延幅が元の工程1aの幅に戻ったことを表している。この時点で、キャスト2の幅方向両外側のエンドレス支持体1に付着する異物4は除去されている。尚、工程1a’における流延幅は、必ずしも元の工程1a時の位置に戻す必要はなく、本来製造すべき幅とされていればよい。尚、図1では流延幅の拡張を流延の幅方向両端方向で行っているが、流延幅の拡張を流延の幅方向の一方のみについて行うことで、上述の様にキャスト2の片端部のみについて重点的に夾雑物を低減することも可能である(これは、以下に説明する図2の場合も同様である。)。
図2は、キャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1に付着する異物4上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する方法が、流延の幅方向端部位置を変更するもので、特に流延位置の幅方向への移動により行われる場合を説明する概略図である。工程2aは、それまでの製造によりキャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1上に異物4が付着した状態で製造が行われていることを表している。次の工程2bでは、流延位置が幅方向端部の一方(図中下側)に移動したことにより、その一方におけるキャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1に付着する異物4上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーが流延されていることを表している。更に工程2cでは、流延位置が先程とは逆側(図中上側)に移動したことにより、先程とは逆側におけるキャスト2の幅方向外側のエンドレス支持体1に付着する異物4上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーが流延されていることを表している。この時点で、キャスト2の幅方向一方側のエンドレス支持体1に付着する異物4は除去されている。次の工程2a’は、流延位置が元の工程2aの位置に戻ったことを表している。この時点で、キャスト2の幅方向逆側のエンドレス支持体1に付着する異物4も除去されている。尚、工程2a’における流延位置は、必ずしも元の工程2a時の位置に戻す必要はなく、本来製造すべき位置とされていればよい。尚、ここで流延位置の幅方向への移動とは、流延幅を略一定に保ったまま、流延の幅方向の一方、或いは他方、又はその両方に流延位置を変更することを意味する。
また、流延の幅方向端部位置の変更量は、エンドレス支持体上の異物全てを覆う範囲に設定することが望ましいが、特に効率を考慮した場合、目視にて異物が観察される範囲を覆う様に設定することが望ましい。一方、流延の幅方向端部位置の変更量の具体的数値範囲としては、直前のポリマーフィルム製造時の流延位置を基準位置として、その基準位置から幅方向外側に2.5mm以上、100mm以下、更には3.0mm以上、75mm以下、特に3.5mm以上、50mm以下であることが好ましい。ここで変更量は、図1の例を用いて説明すると、工程1aにおける幅方向片端部でのキャストの幅方向端部3の位置と、工程1bにおける幅方向片端部でのキャストの幅方向端部3の位置との間の距離となる。尚、上記説明は、図1における流延幅の増加が、工程1aと工程1bでその重心を変えずに行われたと仮定し、両端部の変更量が一致する前提で説明したが、逆に重心を変える様に行われた場合は、両端部で個別に変更量を有することとなる。次に、図2の例においては、図中下側の幅方向端部側(以下、一方という)の変更量は、工程2aにおける一方の端部でのキャストの幅方向端部3の位置と、工程2bにおける一方の端部でのキャストの幅方向端部3の位置との間の距離となる。また、図2の例における図中上側の幅方向端部側(以下、逆側という)の変更量は、工程2aにおける逆側の端部でのキャストの幅方向端部3の位置と、工程2cにおける逆側の端部でのキャストの幅方向端部3の位置との間の距離となる。
尚、流延の幅方向端部位置の変更量が2.5mm以上であれば、先のポリマーフィルムの製造時にエンドレス支持体上のキャストの幅方向外側に付着した異物を十分に効果が確認できる程度に除去することが可能となり、上記異物に起因するポリマーフィルム上の夾雑物を、より有効に低減することが可能となる。一方、流延の幅方向端部位置の変更量が100mm以下であれば、製膜安定性を損なうことなく実施でき、更に簡便な装置の改良で実施可能であり好ましい。また、流延の幅方向両端部において上記変更量の値を満たしていることが両端部共に夾雑物を十分に低減でき好ましいが、片端のみ上記変更量を満たし、その片端の夾雑物を重点的に低減することも可能である。
上記流延幅を広げる具体的な方法として各種方法が採用可能であるが、例えば、エアーギャップの低減(ダイとエンドレス支持体間の距離の短縮)、原料の吐出量の向上、支持体の走行速度低下、吐出されたポリマー溶液、或いは溶融ポリマーに対する風圧の付与、或いは吸引によるエンドレス支持体への接触、又は、ポリマー溶液、或いは溶融ポリマーの粘度増加などを挙げることができる。この中でも特に、フィルムの品質を損なう可能性が少ないことから、エアーギャップの低下、吐出されたポリマー溶液、或いは溶融ポリマーに対するに対する風圧の付与、或いは吸引によるエンドレス支持体への接触が好ましい。
一方、流延位置を幅方向へ移動する具体的方法としては、ダイまたはエンドレス支持体の機械的移動、エンドレス支持体を回転駆動させているロールの角度変更、吐出されたポリマー溶液、或いは溶融ポリマーに対する風圧の付与、或いは吸引によるエンドレス支持体への接触などを挙げることができる。この中でも特に、ダイを機械的に動かす方法が、より簡便で導入しやすいので好ましい。
尚、流延の幅方向端部位置の変更は、ポリマーフィルムの製造と製造の間、又は製造中に行うことができるが、連続生産を行う場合、24時間中に少なくとも1回以上、更には2回以上、特に4回以上の割合で行うことが好ましい。これにより、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物に由来するフィルムの夾雑物を低減することが可能となり好ましい。また、流延の幅方向端部位置を変更するタイミングについては、例えば、以下の2つの方法が利用できる。
1つ目の方法は、エンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を更に有し、該ロールの取り替え時に、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する方法である。これによれば、エンドレス支持体上のキャストの幅方向外側の異物が、製品取得間の製品とならないポリマーフィルムにより除去されることから、製品への影響を極力低減して本発明を実施することが可能となる。尚、ロールの取り替え以外の目的による製品取得間に実施することも可能である。
2つ目の方法は、エンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を更に有し、該ロールの巻き取り中に、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する方法である。これによれば、エンドレス支持体上のキャストの幅方向外側の異物を除去する目的で生じる製品ロスをなくすことが可能である。特に、頻度を高めて流延の幅方向端部位置を変更し、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物の除去を行う場合、その流延の幅方向端部位置の変更時にエンドレス支持体から除去されポリマーフィルム中に取り込まれる異物の量は比較的少なく、ポリマーフィルムとしての品質を確保することが可能となり、上述の通り、異物を除去する目的で生じる製品ロスをなくすことができる。尚、この方法で実施する場合、製品の厚み変化を製品に許容される範囲に抑えることが求められることから、程度はポリマーフィルムの幅や、要求される品質によって異なるものの、一般的な場合(例えば、フレキシブルプリント配線板用途で、1000mm幅の場合など)、幅方向端部位置の変更量を、2.5mm以上、50mm以下、更には3.0mm以上、40mm以下、特に3.5mm以上、30mm以下とすることが好ましい。
また、本発明ではポリマー溶液、或いは溶融ポリマーとして各種が使用でき、その種類を問わない。例えば、ポリマー溶液として、ポリイミド溶液、ポリイミド前駆体溶液、セルロースエステル溶液、ポリカーボネート溶液、アクリル系樹脂溶液などが挙げられる。尚、ここでポリマー溶液にはポリマーの前駆体溶液を含むものとする。また、溶融ポリマーの対象樹脂として、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられ、これらを押出機等により溶融して使用することができる。
更に、本発明をポリイミドフィルムの製造に用いる場合は、ポリマー溶液としてポリイミド溶液、又はポリイミド前駆体溶液をエンドレス支持体上に流延して行うことが好ましい。ポリイミドフィルムは、優れた耐熱性および絶縁性を有することから、各種フレキシブルプリント配線板の基材フィルム、プリント基板を保護するために使用されるカバーレイ等として使用されている。
一方、ポリマーフィルムの製造は各種方法で行うことが可能であるが、例えば、調整したポリマー溶液、或いは溶融ポリマーをダイよりフィルム状に押し出して、エンドレス支持体上へ流延した後、必要により加熱、或いは冷却等を実施してフィルムを製造することができる。ここで流延に用いるダイとして各種タイプのものが使用可能であるが、一般に用いられるTダイに加え、温調機能を備えたダイ、多層フィルム形成用ダイなどが挙げられる。一方、エンドレス支持体としては、特に限定されるものではないが、連続的にポリマーフィルムの製造を行うという観点から、ドラム、エンドレスベルト等を好適に用いることができる。エンドレス支持体の材質も特に限定されるものではなく、金属、樹脂等が使用できるが、例えば、ステンレス等の金属であることがより好ましく、ステンレス製のドラム、ステンレス製のエンドレスベルトなどを特に好適に用いることができる。
また、ポリイミドフィルムの製造は各種方法で行うことが可能であるが、一般的には、ダイからポリイミド前駆体溶液を押し出して、エンドレス支持体上へ流延した後、乾燥し、その後ゲルフィルムとする工程、ゲルフィルムを前記エンドレス支持体から引き剥がす工程、端部を固定して焼成炉で焼成する工程を経て製造され、本件発明においても同様にポリイミドフィルムを製造することができる。
以下、ポリイミドフィルムを製造する際について、より詳細に説明する。
<ポリイミド前駆体>
ポリイミド前駆体は、通常、芳香族ジアミンと芳香族酸二無水物とを、実質的に等モル量となるように有機溶媒中に溶解させて、得られた溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンとの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。このようにして得られたポリイミド前駆体(ポリアミド酸)は、通常5〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得ることが可能である。
ポリイミド前駆体は、通常、芳香族ジアミンと芳香族酸二無水物とを、実質的に等モル量となるように有機溶媒中に溶解させて、得られた溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンとの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。このようにして得られたポリイミド前駆体(ポリアミド酸)は、通常5〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得ることが可能である。
上記芳香族ジアミンとしては、これに限定されるものではないが、例えば、3,3´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3´−ジアミノベンゾフェノン、4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´−ジクロロベンジジン、3,3´−ジメチルベンジジン、2,2´−ジメチルベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、2,2´−ジメトキシベンジジン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン(m−フェニレンジアミン)、4、4´−ジアミノジフェニルスルフォン、3、3´−ジアミノジフェニルスルフォン、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4、4´−(1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4、4´−(1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリン、4、4´−ジアミノベンズアニリド等、またはこれらの2種類以上の組み合わせを挙げることができる。
また、上記芳香族酸二無水物としては、これに限定されるものではないが、例えば、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−オキシジフタル酸二無水物、3,4´−オキシフタル酸二無水物、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4´−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、4,4´−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、p−フェニレンジフタル酸無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等、またはこれらの2種類以上の組み合わせを挙げることができる。
なお、通常、上記芳香族ジアミンと上記芳香族酸二無水物とは、実質的に等モル量となるように反応させればよく、添加の順序、モノマーの組み合わせおよび組成は特に限定されるものではない。
ポリイミド前駆体を製造するための重合用溶媒として用いられる有機溶媒は、芳香族ジアミン成分、芳香族酸二無水物成分、および得られるポリイミド前駆体を溶解するものであれば、特に限定されるものではない。上記重合用溶媒として、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等を用いれば、得られるポリイミド前駆体の有機溶媒溶液をそのまま用いてポリイミド前駆体溶液を調製することができる。
ポリイミド前駆体を製造するための反応温度は、−10℃〜50℃であることが好ましい。かかる範囲内であることにより、良好な反応速度で反応が進み、生産性に優れるため好ましい。また、反応時間も特に限定されるものではないが、通常数分〜数時間である。
<ポリイミド前駆体溶液の溶剤>
ポリイミド前駆体溶液に用いられる溶剤としては、ポリイミド前駆体を溶解する有機溶媒であれば特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m− 、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等の溶媒;等の有機極性溶媒を挙げることができる。これら有機溶媒は単独で用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。さらに、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素も使用可能である。上記有機溶媒の中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のアミド系溶媒を特に好ましく用いることができる。
ポリイミド前駆体溶液に用いられる溶剤としては、ポリイミド前駆体を溶解する有機溶媒であれば特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m− 、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等の溶媒;等の有機極性溶媒を挙げることができる。これら有機溶媒は単独で用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。さらに、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素も使用可能である。上記有機溶媒の中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のアミド系溶媒を特に好ましく用いることができる。
また、樹脂溶液におけるポリイミド前駆体の濃度は、通常5〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%である。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得る。
<硬化剤>
本発明は、ポリイミド前駆体からポリイミドへのイミド化の方法として、加熱のみによる熱キュア法であっても、化学イミド化剤(以下、硬化剤)を用いるケミカルキュア法であっても適用可能である。但し、ケミカルキュア法において使用される添加剤が乾燥、反応工程で固化するものの場合、夾雑物となる可能性があり、本発明は、添加剤が比較的多いケミカルキュア法において、より有効に利用することが可能である。特に、ケミカルキュア法において使用されるイミド化触媒は異物となって夾雑物の原因となり易く、ポリイミド前駆体溶液がイミド化触媒を含む系に対し、本発明を適用することが好ましい。以下は、ケミカルキュア法で用いる硬化剤について説明する。
本発明は、ポリイミド前駆体からポリイミドへのイミド化の方法として、加熱のみによる熱キュア法であっても、化学イミド化剤(以下、硬化剤)を用いるケミカルキュア法であっても適用可能である。但し、ケミカルキュア法において使用される添加剤が乾燥、反応工程で固化するものの場合、夾雑物となる可能性があり、本発明は、添加剤が比較的多いケミカルキュア法において、より有効に利用することが可能である。特に、ケミカルキュア法において使用されるイミド化触媒は異物となって夾雑物の原因となり易く、ポリイミド前駆体溶液がイミド化触媒を含む系に対し、本発明を適用することが好ましい。以下は、ケミカルキュア法で用いる硬化剤について説明する。
本発明において硬化剤とは、脱水剤およびイミド化触媒を含む趣旨である。
ここで脱水剤は、ポリイミド前駆体に対する脱水閉環剤であれば特に限定されるものではないが、例えば、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N’−ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族酸無水物、アリールスルホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、脂肪族酸無水物および/または芳香族酸無水物を特に好適に用いることができる。上記溶液に含まれる脱水剤の含有量も特に限定されるものではないが、ポリイミド前駆体に含まれるアミド酸ユニット1モル当り0.5〜5モルの範囲内が好ましく、0.7〜4モルの範囲内がより好ましく、1.5〜2.5モルの範囲内が特に好ましい。
また、イミド化触媒としては、ポリイミド前駆体に対する上記脱水剤の脱水閉環作用を促進する効果を有する成分であれば得に限定されるものではないが、具体的には、例えば、脂肪族3級アミン、芳香族3級アミン、複素環式3級アミン等を挙げることができる。これらの中でも、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、イソキノリン、キノリン、ジエチルピリジンまたはβ−ピコリン等の含窒素複素環化合物が特に好ましく用いられる。上記溶液に含まれるイミド化触媒の含有量も特に限定されるものではないが、好ましくは、ポリイミド前駆体に含まれるアミド酸ユニット1モル当り、0.05〜3モルの範囲内が好ましく、0.2〜2モルの範囲内がより好ましく、0.5〜1モルの範囲内が特に好ましい。
上記脱水剤およびイミド化触媒の使用量が上記範囲内であることにより、ポリイミド前駆体溶液を液膜化して乾燥する際のゲル化反応を好適に促進させることができる。
<その他の成分>
本発明で使用するポリイミド前駆体溶液は、通常、ポリイミド前駆体、硬化剤を含み、更にその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、密着付与剤、保存安定剤、イオン捕捉剤等を挙げることができる。また、上記溶液には、溶解可能な範囲でポリイミドが含まれていてもよい。
本発明で使用するポリイミド前駆体溶液は、通常、ポリイミド前駆体、硬化剤を含み、更にその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、密着付与剤、保存安定剤、イオン捕捉剤等を挙げることができる。また、上記溶液には、溶解可能な範囲でポリイミドが含まれていてもよい。
<ポリイミド前駆体溶液の調製方法>
ポリイミド前駆体溶液を調製する方法は特に限定されるものではなく、ポリイミド前駆体の溶液中に、硬化剤等を十分に分散または溶解できるような方法であればよい。
ポリイミド前駆体溶液を調製する方法は特に限定されるものではなく、ポリイミド前駆体の溶液中に、硬化剤等を十分に分散または溶解できるような方法であればよい。
ポリイミド前駆体溶液中に、硬化剤等を添加するタイミングについても、特に限定されるものではない。それぞれについて、ポリイミド前駆体重合時、ポリイミド前駆体重合後、支持体に樹脂溶液を流延する直前等に添加することが例として挙げられるが、その分散性等を考慮して、最適な時期を選択すれば良い。
また、ポリイミド前駆体溶液中に、硬化剤等を添加する方法についても、特に限定されるものではなく、これらを直接添加する方法、有機溶媒に分散または溶解させて添加する方法などの中から最適な方法を選択すれば良い。
硬化剤等の添加については、ポリイミド前駆体溶液に用いられているものと同一の有機溶媒に予め分散または溶解させて、硬化剤溶液を調製しておき、これをポリイミド前駆体溶液に添加して混合する方法をより好適に用いることができる。この方法では、ポリイミド前駆体溶液の粘性が高いため、硬化剤をそのままポリイミド前駆体に添加するよりも、硬化剤等を分散または溶解させやすい。さらに、硬化剤等を実質的に液体として取り扱うことができるので、硬化剤等を供給させやすくすることができる。
<流延>
調整されたポリイミド前駆体溶液は、ダイを介してフィルム状に吐出され、エンドレス支持体上に流延される。ダイとしては、各種タイプのものが使用可能で、Tダイ、温調機能を有したダイ、多層フィルム形成用のダイなどが挙げられる。
調整されたポリイミド前駆体溶液は、ダイを介してフィルム状に吐出され、エンドレス支持体上に流延される。ダイとしては、各種タイプのものが使用可能で、Tダイ、温調機能を有したダイ、多層フィルム形成用のダイなどが挙げられる。
<製膜>
エンドレス支持体上に流延したポリマー溶液(ポリマーの前駆体溶液を含む)、或いは溶融ポリマーは、通常、その後乾燥、硬化、又は固化され、フィルム、又はゲルフィルムとしてエンドレス支持体から引き剥がされる。特に、ポリイミドフィルムを製造する場合は、流延されたポリイミド前駆体溶液からなる液膜を乾燥することにより、溶剤を蒸発させるとともに、ある程度イミド化を進行させ、自己支持性を持ったゲルフィルムとし、これをエンドレス支持体から引き剥がすことにより製造するのが好ましい。
エンドレス支持体上に流延したポリマー溶液(ポリマーの前駆体溶液を含む)、或いは溶融ポリマーは、通常、その後乾燥、硬化、又は固化され、フィルム、又はゲルフィルムとしてエンドレス支持体から引き剥がされる。特に、ポリイミドフィルムを製造する場合は、流延されたポリイミド前駆体溶液からなる液膜を乾燥することにより、溶剤を蒸発させるとともに、ある程度イミド化を進行させ、自己支持性を持ったゲルフィルムとし、これをエンドレス支持体から引き剥がすことにより製造するのが好ましい。
ゲルフィルムの状態での溶剤残存率、イミド化の程度、および乾燥の温度設定については、ポリイミド前駆体の種類、得られるポリイミドフィルムの厚み等に応じて、適宜選択すればよい。すなわち、ゲルフィルムを得る方法や条件は特に限定されるものではなく、液膜から溶剤を一部蒸発させたり、ポリイミド前駆体の一部をイミド化したりしてゲルフィルムへ転化できるような条件であればよい。通常は、加熱等による乾燥方法を採用することができる。この場合、支持体上での乾燥は、好適には60℃〜200℃、さらに好適には80℃〜150℃の温度領域で加熱することにより行うことがより好ましい。これにより、ゲルフィルムへの転化を好適に進行させることができ、乾燥の初期段階で残存成分を有効に蒸発させることができるため好ましい。また、加熱方法についても特に限定されるものではなく、従来公知の加熱方法を好適に用いることができる。
また、乾燥時間についても特に限定されるものではないが、1〜600秒の範囲内であることが好ましい。加熱時間が上記範囲内であれば、ゲルフィルムを効率良く作製することができる。
本発明で使用するエンドレス支持体としては、特に限定されるものではないが、連続的にポリマーフィルムの製造を行うという観点から、回転しているドラム、エンドレスベルト等を好適に用いることができる。支持体の材質も特に限定されるものではなく、金属、樹脂等が使用できるが、例えば、ステンレス等の金属であることがより好ましく、ステンレス製のドラム、ステンレス製のエンドレスベルトなどを特に好適に用いることができる。
特にポリイミドフィルムを製造する際は、ポリイミド前駆体溶液により溶解することが無く、更に自己支持性を得たポリイミド前駆体の引き剥がし性にも優れたものであることが好ましく、金属製のものを好適に用いることができる。
尚、エンドレス支持体への流延は、加熱された支持体上、或いは乾燥炉内で行ってもよい。
なお、上記説明は単層ポリマーフィルム(単層ポリイミドフィルム)の製造方法として示したが、本発明は単層ポリマーフィルムの製造方法に限定されるものではなく、多層ポリマーフィルム(多層ポリイミドフィルム)を製造する場合にも好適に用いることができる。また、かかる場合に、多層ポリマーフィルムを製造する方法としては、従来公知の多層ポリマーフィルムの製造方法を適宜選択して用いることができる。また、本発明に係るポリイミドフィルムの製造方法は、得られるポリイミドフィルムが熱可塑性ポリイミドであるか、非熱可塑性ポリイミドであるか、またはそれらの共重合体であるかを問わず、何れのポリイミドについても利用することができる。
<イミド化>
ポリイミドフィルムを製造する場合、通常、上記製膜にてより得られたゲルフィルムを焼成してイミド化を行う。ここでイミド化の方法は特に限定されるものではないが、より好ましくは、上記製膜工程により得られたゲルフィルムを上記支持体から引き剥がし、端部を固定して焼成炉で焼成する。すなわち、ゲルフィルムをフィルムの幅方向の両端部を固定した状態で焼成炉を通し、残存する溶剤の除去ならびにイミド化を完了させることにより、ポリイミドフィルムを得る。
ポリイミドフィルムを製造する場合、通常、上記製膜にてより得られたゲルフィルムを焼成してイミド化を行う。ここでイミド化の方法は特に限定されるものではないが、より好ましくは、上記製膜工程により得られたゲルフィルムを上記支持体から引き剥がし、端部を固定して焼成炉で焼成する。すなわち、ゲルフィルムをフィルムの幅方向の両端部を固定した状態で焼成炉を通し、残存する溶剤の除去ならびにイミド化を完了させることにより、ポリイミドフィルムを得る。
ここで、焼成炉は、従来公知のものを好適に用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、ゲルフィルムの両端をクリップやテンターピンで固定して、ゲルフィルムを加熱焼成炉内に搬送するタイプのものを用いることがより好ましい。
より具体的には、例えば、支持体から引き剥がしたゲルフィルムの両端部を、テンターピンと呼ばれる針状の固定手段に刺して固定する。固定化されたゲルフィルムは広がった状態で支えられており、この状態で焼成炉に搬入して焼成される。ゲルフィルムの焼成が完了し、完全にイミド化されることでポリイミドフィルムが得られるので、当該ポリイミドフィルムは、テンターピンから引き抜かれて回収される。また、上記固定手段として、例えばクリップ等のテンターピン以外の固定手段を用いてもよい。
このとき、ゲルフィルムを焼成してポリイミドフィルムを得る方法や条件は特に限定されるものではなく、ゲルフィルムを有効に加熱してポリイミドフィルムに焼成できる方法や条件であればよいが、例えば、フィルムの上方の面または下方の面、あるいは、両面から100℃以上の熱風をフィルム全体に噴射して加熱する方式、または遠赤外線をフィルムに照射する方式等を好適に用いることができる。上記焼成工程における焼成温度は、イミド化を完了できるとともに、残存成分を十分に蒸発できる温度範囲であれば特に限定されるものではないが、200℃〜600℃であることが好ましく、また、徐々に温度を上昇させることがより好ましい。焼成時間も特に限定されるものではなく、イミド化が完了できる時間であれば、従来公知の範囲内の時間で焼成することができる。
尚、製造するポリマーフィルム、特にポリイミドフィルムの全幅は、製造するフィルムの用途等に応じて適宜設定され、通常500mm〜3000mmであり、より好ましくは750mm〜2500mmである。
また、製造するポリマーフィルム、特にポリイミドフィルムの厚みは、製造するフィルムの用途等に応じて適宜設定され、通常5μm〜200μmであり、より好ましくは7.5μm〜125μmである。
<その他の工程>
本発明のポリマーフィルムの製造方法は、更にエンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を有していることが好ましい。これにより、製品を嵩張らせることなく搬送することが容易となる。
本発明のポリマーフィルムの製造方法は、更にエンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を有していることが好ましい。これにより、製品を嵩張らせることなく搬送することが容易となる。
また、本発明のポリマーフィルムの製造方法は、更に製造したフィルムの幅方向端部をスリットして除去する工程を有していても良い。本発明によれば、端部のスリット幅を低減することが可能となる傾向にあるが、それでも端部は各種要因により均一なフィルムを得ることが困難であり、除去することが好ましい。
尚、本発明によれば、流延幅が500mm以上であって、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置の最大径250um以上、1000um以下の夾雑物の単位面積当たりの数が、フィルムの幅方向端部から200nmより中央部側の夾雑物の単位面積当たりの数に対し、0.5以上、15倍以下であるポリマーフィルムを製造することが可能となる。尚、ここでフィルムの幅方向端部から200mmまでの位置の夾雑物の単位面積当たりの数のフィルムの幅方向端部から200nmより中央部側の夾雑物の単位面積当たりの数に対する比は、上述の幅方向端部のスリットを行う前に算出するものとする。但し、本発明のポリマーフィルムは、上記スリットを行う前のポリマーフィルムに加え、更にこのポリマーフィルムより切り出したポリマーフィルムも含む。
これまで、本発明をポリマーフィルムの製造方法の観点で説明してきたが、これらは何れも、エンドレス支持体のクリーニング方法としての側面をも有しおり、エンドレス支持体のクリーニング方法として実施することも可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例の具体的な態様に限定されるものではない。
なお、ポリマーフィルム上の夾雑物の単位面積当たりの数は、株式会社ヒューテック製の面欠陥検査器Maxeye.Fを使用し、最大径250um以上、1000um以下のサイズのものをカウントして算出した。
(ポリイミド前駆体溶液の調製)
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFともいう)239kgに4,4’−オキシジアニリン(以下、ODA ともいう)6.9kg、p−フェニレンジアミン(以下、p−PDAともいう)6.2kg、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(以下、BAPPともいう)9.4kgを溶解した後、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAともいう)10.4kgを添加し1時間撹拌して溶解させた。ここに、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAともいう)20.3kgを添加し1時間撹拌させて溶解させた。更に、別途調製しておいたPMDAのDMF 溶液(PMDA:DMF=0.9kg:7.0kg)を上記反応液に徐々に添加し、粘度が3500ポイズ程度に達したところで添加を止めた。1時間撹拌を行って固形分濃度18重量% 、23℃での回転粘度が3500ポイズの、高耐熱性ポリイミドの前駆体の溶液を得た。
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFともいう)239kgに4,4’−オキシジアニリン(以下、ODA ともいう)6.9kg、p−フェニレンジアミン(以下、p−PDAともいう)6.2kg、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(以下、BAPPともいう)9.4kgを溶解した後、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAともいう)10.4kgを添加し1時間撹拌して溶解させた。ここに、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAともいう)20.3kgを添加し1時間撹拌させて溶解させた。更に、別途調製しておいたPMDAのDMF 溶液(PMDA:DMF=0.9kg:7.0kg)を上記反応液に徐々に添加し、粘度が3500ポイズ程度に達したところで添加を止めた。1時間撹拌を行って固形分濃度18重量% 、23℃での回転粘度が3500ポイズの、高耐熱性ポリイミドの前駆体の溶液を得た。
次いで、得られた高耐熱性ポリイミドの前駆体の溶液に、以下の脱水剤及びイミド化触媒を含有せしめた。
1.脱水剤:無水酢酸を高耐熱性ポリイミドの前駆体のポリアミド酸のアミド酸ユニット1モルに対して2.0モル
2.イミド化触媒:イソキノリンを高耐熱性ポリイミドの前駆体のポリアミド酸のアミド酸ユニット1モルに対して0.3モル
さらに、DMFを適量混合し、23℃における粘度を900poiseに調整した。
2.イミド化触媒:イソキノリンを高耐熱性ポリイミドの前駆体のポリアミド酸のアミド酸ユニット1モルに対して0.3モル
さらに、DMFを適量混合し、23℃における粘度を900poiseに調整した。
(ポリイミドフィルムの製膜/予備作業)
本項目以降に示す各実施例、比較例は、何れも本項目で以下に示す作業(予備作業)を行った後に実施した。
本項目以降に示す各実施例、比較例は、何れも本項目で以下に示す作業(予備作業)を行った後に実施した。
脱水剤及びイミド化触媒を含有せしめたポリイミド前駆体溶液をキャスティングダイより連続的に押出して、当該キャスティングダイの下を走行している洗浄済みのステンレス製のエンドレス支持体上に流延した。次いで130℃で加熱することで、自己支持性のゲル膜へと転化せしめた。更にエンドレスベルトから自己支持性のゲル膜を引き剥がしてテンタークリップに固定し、300℃、450℃、500℃で乾燥・イミド化させ、厚み50μm、幅約1000mm、長さ2000mの高耐熱性ポリイミドフィルムとし、ロール状に巻き取った。
尚、上記予備作業の完了後にエンドレス支持体の表面を観察したところ、エンドレス支持体上のキャストされていた位置の幅方向外側から更に外側に30mmの範囲にわたり異物が観察された。
(実施例1)
上記予備作業の後、エアーギャップの低下と原料の吐出量の向上によりエンドレス支持体上の流延幅を両端共に変更量が2.0mmとなる様に広げて(一時的にフィルム幅が4.0mm増加する状態)約10分その状態で運転した後、流延幅を元に戻した。
上記予備作業の後、エアーギャップの低下と原料の吐出量の向上によりエンドレス支持体上の流延幅を両端共に変更量が2.0mmとなる様に広げて(一時的にフィルム幅が4.0mm増加する状態)約10分その状態で運転した後、流延幅を元に戻した。
次いで、同様に高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取り、夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では33.4個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では1.9個/100m2であった。
(実施例2)
エンドレス支持体上の流延幅の変更量を両端共に2.5mmとした以外は、実施例1と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
エンドレス支持体上の流延幅の変更量を両端共に2.5mmとした以外は、実施例1と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では25.5個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では1.7個/100m2であった。
(実施例3)
エンドレス支持体上の流延幅の変更量を両端共に5mmとした以外は、実施例1と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
エンドレス支持体上の流延幅の変更量を両端共に5mmとした以外は、実施例1と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では14.4個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では1.2個/100m2であった。
(実施例4)
エンドレス支持体上の流延幅の変更量を両端共に10mmとした以外は、実施例1と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
エンドレス支持体上の流延幅の変更量を両端共に10mmとした以外は、実施例1と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では6.0個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では0.9個/100m2であった。
(実施例5)
上記予備作業の後、予備作業時のキャスティングダイの位置を基準位置とし、フィルム幅方向の一方に変更量が10mmとなる様にキャスティングダイの位置を移動させ、その状態で10分間運転した後、今度は基準位置に対し逆方向に変更量が10mmとなる様にキャスティングダイの位置を移動させ、その状態で10分間運転し、再びキャスティングダイを基準位置に戻して流延位置を予備作業時の状態に戻した。
上記予備作業の後、予備作業時のキャスティングダイの位置を基準位置とし、フィルム幅方向の一方に変更量が10mmとなる様にキャスティングダイの位置を移動させ、その状態で10分間運転した後、今度は基準位置に対し逆方向に変更量が10mmとなる様にキャスティングダイの位置を移動させ、その状態で10分間運転し、再びキャスティングダイを基準位置に戻して流延位置を予備作業時の状態に戻した。
次いで、高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取り、夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では4.9個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では0.8個/100m2であった。
(実施例6)
基準位置に対して、フィルム幅方向の一方、及びその逆方向への変更量が30mmとなる様にキャスティングダイの位置を移動させた以外は、実施例5と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
基準位置に対して、フィルム幅方向の一方、及びその逆方向への変更量が30mmとなる様にキャスティングダイの位置を移動させた以外は、実施例5と同様にして高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取った。
夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では1.5個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では0.6個/100m2であった。
(比較例1)
上記予備作業の後、条件を変更することなく高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取り、夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では81.3個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では1.9個/100m2であった。
上記予備作業の後、条件を変更することなく高耐熱性ポリイミドフィルムを1000m巻取り、夾雑物のカウントを行ったところ、フィルムの幅方向端部から200mmまでの位置では81.3個/100m2、フィルムの幅方向端部から200mmより中央部側では1.9個/100m2であった。
1.エンドレス支持体
2.キャスト
3.キャストの幅方向端部
4.エンドレス支持体に付着する異物
5.エンドレス支持体の走行方向(MD方向)
2.キャスト
3.キャストの幅方向端部
4.エンドレス支持体に付着する異物
5.エンドレス支持体の走行方向(MD方向)
Claims (10)
- ポリマー溶液、或いは溶融ポリマーをエンドレス支持体上に流延する工程、エンドレス支持体上からフィルムを引き剥がす工程を含むポリマーフィルムの製造方法において、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とするポリマーフィルムの製造方法。
- 流延の幅方向端部位置を変更することにより、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する請求項1に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- 前記ポリマー溶液が、ポリイミド溶液、又はポリイミド前駆体溶液である請求項1又は2に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- 流延の幅方向端部位置の変更量が、2.5mm以上、100mm以下であることを特徴とする請求項2に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する手段が、流延幅を広げることである請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延する手段が、流延位置の幅方向への移動である請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- エンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を更に有し、該ロールの取り替え時に、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- エンドレス支持体上から引き剥がしたフィルムをロールに巻き取る工程を更に有し、該ロールの巻き取り中に、キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上にポリマー溶液、或いは溶融ポリマーを流延することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- キャストの幅方向外側のエンドレス支持体に付着する異物上へのポリマー溶液、或いは溶融ポリマーの流延が、流延の幅方向端部位置を変更することにより行われ、その幅方向端部位置の変更量が、2.5mm以上、50mm以下であることを特徴とする請求項8に記載のポリマーフィルムの製造方法。
- 前記ポリイミド前駆体溶液がイミド化触媒を含むことを特徴とする請求項3に記載のポリマーフィルムの製造方法。
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CN107283883A (zh) * | 2016-03-29 | 2017-10-24 | 柯尼卡美能达株式会社 | 无接头带的制造方法 |
-
2013
- 2013-12-13 JP JP2013258672A patent/JP2015112850A/ja active Pending
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