JP2015112682A - インパクト回転工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】インパクト打撃時の騒音並びに振動を抑えることができるインパクト回転工具を提供する。【解決手段】主ハンマの外周面に、前記スピンドルの回転の軸線と平行な複数の第1溝部と、前記副ハンマの円筒部の内周面における前記第1溝部に対応する位置に設けられる第2溝部と、前記第1溝部と前記第2溝部とで形成される孔に挿通されて主ハンマと副ハンマとを回転方向において係合させる係合部74とを有する。係合部74は、ピン74aの外周を覆う弾性部材としての内側カバー74bを有する。【選択図】図3
Description
本発明は、インパクト回転工具に関するものである。
従来、主ハンマ及び副ハンマによりアンビルの回転方向に打撃を加えてボルトやナットを強固に締め付けるインパクト回転工具が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1のインパクト回転工具では、スピンドルの回転の中心軸線に対して副ハンマの回転の軸線が振れるという、所謂芯ぶれ回転を抑制している。これにより、軸線方向の振動を緩和しつつハンマによる回転打撃力の低下を抑えられている。
特許文献1のインパクト回転工具では、スピンドルの回転の中心軸線に対して副ハンマの回転の軸線が振れるという、所謂芯ぶれ回転を抑制している。これにより、軸線方向の振動を緩和しつつハンマによる回転打撃力の低下を抑えられている。
ところで、上記のようなインパクト回転工具では、主ハンマ及び副ハンマのそれぞれに溝部を形成し、溝部同士を重ねてなる孔部に例えば針状コロといった係合部材を挿通させている。これによってハンマの回転時には前記係合部材が主ハンマ及び副ハンマの間において回転方向において各溝部に係合することで、一体回転可能となっている。
しかしながら、前記ハンマ回転時に前記係合部材と溝部とが前記ハンマの回転方向において当接する際に、騒音や振動が発生する虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、インパクト打撃時の騒音並びに振動を抑えることができるインパクト回転工具を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、インパクト打撃時の騒音並びに振動を抑えることができるインパクト回転工具を提供することにある。
上記課題を解決するために、インパクト回転工具は、駆動部によって回転されるスピンドルと、前記スピンドルの回転の軸線方向の前方に配置されたアンビルと、前記スピンドルの回転の軸線を中心に回転可能かつ前記軸線方向に移動可能な主ハンマと、前記主ハンマが収容されるとともに前記スピンドルが挿通されて前記主ハンマと一体となって回転する副ハンマとを有し、前記主ハンマを前記アンビルに衝撃的に係合させて前記アンビルを軸線周りに回転させるインパクト回転工具において、前記主ハンマの外周面に、前記スピンドルの回転の軸線と平行な複数の第1溝部と、前記副ハンマの円筒部の内周面における前記第1溝部に対応する位置に設けられる第2溝部と、前記第1溝部と前記第2溝部とで形成される孔に挿通されて主ハンマと副ハンマとを回転方向において係合させる係合部とを有し、前記係合部は、芯材の外周を覆う弾性部材を有することを特徴とする。
また上記構成において、前記係合部は、前記弾性部材の外周を径方向に撓む金属製のカバー部で覆うことが好ましい。
本発明のインパクト回転工具によれば、インパクト打撃時の騒音並びに振動を抑えることができる。
以下、インパクト回転工具の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、インパクト回転工具10は、例えばインパクトレンチとして使用される工具であり、ハウジング11内に駆動部20や動力伝達機構21等の各種部材が収容される。
図1に示すように、インパクト回転工具10は、例えばインパクトレンチとして使用される工具であり、ハウジング11内に駆動部20や動力伝達機構21等の各種部材が収容される。
ハウジング11は、インパクト回転工具10の後部に配置された合成樹脂製の後部ハウジング12と、インパクト回転工具10の前部に配置されたアルミニウム製の前部ハウジング13とから構成される。
後部ハウジング12は、モータで構成される駆動部20や駆動部20の回転駆動力を伝達する動力伝達機構21を収容する筒状の収容部12aと、収容部12aから下方に延出する把持部12bとを有して、略T字状を成すように構成される。把持部12bには使用者による押圧操作が可能な操作スイッチ12cが設けられる。また、把持部12bの下端には前記駆動部20の電源としてのバッテリ(図示略)が設けられる。
一方、前部ハウジング13には、円筒状をなし、インパクト回転工具10の回転打撃機構を構成する前記スピンドル31と、主ハンマ41と、副ハンマ51と、前記アンビル61などが収納される。前部ハウジング13は、その先端の開口部から前記アンビル61の工具装着部62が突出される。前部ハウジング13は、後部ハウジング12と例えば複数本のビス(図示略)により固定される。
図1及び図2に示すように、後部ハウジング12に収容される動力伝達機構21は、前記駆動軸20aに圧入固定される太陽ギア22と、この太陽ギア22に噛合する3個の遊星ギア23と、遊星ギア23に噛合するリングギア24とを有する。
図2に示すように、前記遊星ギア23は、略柱状のスピンドル31の後方に形成される張出部32に回転自在に取り付けた支軸23aによって回転可能に支持される。
図1及び図2に示すように、前記リングギア24は、筒状の前記収容部12aの内周面に固定されている。リングギア24は、その後部24aの内周面にスペーサ14が固定される。
図1及び図2に示すように、前記リングギア24は、筒状の前記収容部12aの内周面に固定されている。リングギア24は、その後部24aの内周面にスペーサ14が固定される。
図1に示すように、スペーサ14は、円盤状であってその中央に径の異なる2種類の貫通孔14a,14bを有する。そして、スペーサ14は、相対的に後側の貫通孔14aに前記駆動部20の前部20bが嵌入されて前記駆動部20を支持している。スペーサ14には、前記相対的に前側の貫通孔14bの内周面には軸受15が嵌入され、軸受15内にはスピンドル31が回転可能に支持される。
上記のように構成された動力伝達機構21により、前記駆動部20の回転が太陽ギア22の歯数と前記リングギア24の歯数との比に関係して減速されるとともにトルクが増大されてスピンドル31を低速高トルクで駆動する。
図1に示すように、スピンドル31は、前記張出部32よりも後部の後端部31aが、前記リングギア24の内周面に固定されたスペーサ14の前方側の貫通孔14bの内周に設けられた軸受15によって軸支される。
スピンドル31における前記軸受15よりも前方には、2枚のリング状の鍔を所定の間隔で配設して形成される前記張出部32を有する。そして前述したように、張出部32の2枚の鍔の間には、前記支軸23aに3個の前記遊星ギア23を回転可能に支持している。
また、スピンドル31の前記張出部32よりも前方には、略円柱状の突起部33が延出形成される。そして、この突起部33は、アンビル61の後部に形成される係合穴64に嵌入される。
また、スピンドル31の外周には、略円盤状であって中心部に貫通孔を形成した鋼製の主ハンマ41が嵌着される。
主ハンマ41は、その前端部に前記アンビル61側に向けて突出する一対の爪部42を有する。主ハンマ41と前記スピンドル31との間には、前記スピンドル31の回転の軸線を中心に回転可能かつ軸線方向に移動可能、前記アンビル61に回転打撃を与える前記回転打撃機構の主要部を形成している。
主ハンマ41は、その前端部に前記アンビル61側に向けて突出する一対の爪部42を有する。主ハンマ41と前記スピンドル31との間には、前記スピンドル31の回転の軸線を中心に回転可能かつ軸線方向に移動可能、前記アンビル61に回転打撃を与える前記回転打撃機構の主要部を形成している。
前記回転打撃機構は、前記スピンドル31の外周面に形成した2本の第1カム溝34と、前記主ハンマ41の前記貫通孔の内周面に形成した2本の第2カム溝43と、第1カム溝34と第2カム溝43に挟まれるように配置した2個の鋼球71を備えている。
さらに、前記回転打撃機構は、前記副ハンマ51と、前記アンビル61と、前記主ハンマ41を前記アンビル61の方向に付勢するばね72とを備えている。なお、回転打撃機構の動作については、図5及び図6に基づいて後述する。
図1に示すように、前記主ハンマ41の外周側には、前記主ハンマ41が収容されるとともに前記スピンドル31が挿通されて前記主ハンマ41と一体となって回転する円筒部を有する鋼製の副ハンマ51を配置している。
副ハンマ51は、後端側に外径を小さくした小径段部52を有し、小径段部52の後端内周を転がり軸受81の外輪に圧入している。
また、副ハンマ51の前端側にリング状のカバー53を固定している。
また、副ハンマ51の前端側にリング状のカバー53を固定している。
前記副ハンマ51と前記主ハンマ41とが一体となって回転する一体回転機構を両ハンマ41,51間に備えている。
図2に示すように、前記主ハンマ41と前記副ハンマ51とが一体となって回転する一体回転機構は、主ハンマ41の外周面に、断面が半円形で前記スピンドル31の回転の軸線と平行な4つの第1溝部44が形成される。そして、副ハンマ51の円筒部の内周面には、前記第1溝部44に対応する位置に、断面が半円形状の第2溝部54が4つ形成される。
図2に示すように、前記主ハンマ41と前記副ハンマ51とが一体となって回転する一体回転機構は、主ハンマ41の外周面に、断面が半円形で前記スピンドル31の回転の軸線と平行な4つの第1溝部44が形成される。そして、副ハンマ51の円筒部の内周面には、前記第1溝部44に対応する位置に、断面が半円形状の第2溝部54が4つ形成される。
そして、前記副ハンマ51の後端側から前記第1溝部44と前記第2溝部54とで形成される孔に略円柱状の係合部74が嵌入される。
図3及び図4に示すように、係合部74は、芯材としての円柱状のピン74aと、このピン74aの外周を覆う円筒状の内側カバー74bと、内側カバー74bの外周を覆う外側カバー74cとを有する。前記ピン74aは、比較的剛性の高い金属製材料で構成される。前記内側カバー74bは、エラストマー等の弾性部材から構成される。前記外側カバー74cは、金属部材から構成される。外側カバー74cは、前記ピン74aの径方向において切った断面形状が略C字状をなすように構成される。このため、外側カバー74cは径方向において弾性を有することとなる。
図3及び図4に示すように、係合部74は、芯材としての円柱状のピン74aと、このピン74aの外周を覆う円筒状の内側カバー74bと、内側カバー74bの外周を覆う外側カバー74cとを有する。前記ピン74aは、比較的剛性の高い金属製材料で構成される。前記内側カバー74bは、エラストマー等の弾性部材から構成される。前記外側カバー74cは、金属部材から構成される。外側カバー74cは、前記ピン74aの径方向において切った断面形状が略C字状をなすように構成される。このため、外側カバー74cは径方向において弾性を有することとなる。
また、副ハンマ51の後端側外周の前記小径段部52に前記係合部74の抜け止め機能をもつC型止め輪75が取着される。これによって、インパクト回転工具10の組立中に係合部74が不用意に抜けることが抑えられ、組立作業が容易となる。
このように、主ハンマ41の前記第1溝部44と副ハンマ51の前記第2溝部54とで形成される孔に前記係合部74を嵌め込むことにより、主ハンマ41と副ハンマ51とは、前記スピンドル31の回転の軸線を中心として一体となって回転可能となっている。
また、主ハンマ41は、係合部74をガイドとして前後方向に移動することが可能となっている。ただし、図1には、係合部74及び溝44,54を下方にのみ図示し、上方の図示を省略している。
主ハンマ41の後部側に形成した環状の凹部45と、副ハンマ51の小径段部52の後端内周を圧入した前記転がり軸受81の外輪との間に、外輪側には座金73を介して前記ばね72を介装し、ばね72により主ハンマ41をアンビル61に向けて付勢している。
各ハンマ41,51及びばね72は、スピンドル31の軸線を中心として一体となって回転する。ばね72はつる巻きの外径が同じで、ばね72の前端、後端及び途中の全体が一体となって回転するようにしている。
したがって、ばね72の後端を例えばスピンドル31で受ける場合に必要となる捩じれ防止用の座金やボールが不要となり、回転打撃機構の構成を簡素化している。
図1に示すように、前記アンビル61は、鋼製であり、鋼製もしくは黄銅製の滑り軸受65を介して前記前部ハウジング13に回転自在に支持している。
図1に示すように、前記アンビル61は、鋼製であり、鋼製もしくは黄銅製の滑り軸受65を介して前記前部ハウジング13に回転自在に支持している。
アンビル61の先端には、6角ボルトの頭部や6角ナットに装着するソケット体を取り付けるための、断面が四角形状の前記工具装着部62を設けている。
アンビル61の後部には、主ハンマ41の爪部42に係合する一対の爪部66を設けている。
アンビル61の後部には、主ハンマ41の爪部42に係合する一対の爪部66を設けている。
図2に示すように、一対の爪部66は、それぞれ扇形に形成し、その外周面は、副ハンマ51の円筒部の前端部の内周面に接している。
アンビル61の一対の爪部66は、副ハンマ51が回転する時に回転の中心を保持する機能を備えている。
アンビル61の一対の爪部66は、副ハンマ51が回転する時に回転の中心を保持する機能を備えている。
なお、アンビル61の爪部66及び主ハンマ41の爪部42は必ずしも一対(2個)である必要はなく、それぞれの爪の数が等しければ、アンビル61及び主ハンマ41の円周方向に等間隔に3個以上設けてもよい。
アンビル61には、一対の爪部66に接するようにリング状のフランジ67を形成している。
また、フランジ67の外周側には、副ハンマ51の円筒部の前部開放端を覆うようにリング状の前記カバー53を配設し、カバー53と前記滑り軸受65との間にはOリング55を配設して、カバー53と副ハンマ51の間に隙間が生じないようになっている。
また、フランジ67の外周側には、副ハンマ51の円筒部の前部開放端を覆うようにリング状の前記カバー53を配設し、カバー53と前記滑り軸受65との間にはOリング55を配設して、カバー53と副ハンマ51の間に隙間が生じないようになっている。
次に、本実施形態のインパクト回転工具10の作用を説明する。
駆動部20が回転駆動すると、その回転駆動力が動力伝達機構21によって減速された後、スピンドル31に伝達され、スピンドル31が所定の回転速度で回転する。スピンドル31の回転力は、スピンドル31の第1カム溝34と主ハンマ41の第2カム溝43の間に嵌め込まれた鋼球71を介して主ハンマ41に伝達される。
駆動部20が回転駆動すると、その回転駆動力が動力伝達機構21によって減速された後、スピンドル31に伝達され、スピンドル31が所定の回転速度で回転する。スピンドル31の回転力は、スピンドル31の第1カム溝34と主ハンマ41の第2カム溝43の間に嵌め込まれた鋼球71を介して主ハンマ41に伝達される。
図5(a)に、ボルトやナットの締め付け開始直後の第1カム溝34と第2カム溝43との位置関係を示す。また、図6(a)に、同一時点の主ハンマ41の爪部42とアンビル61の爪部66との係合状態を示す。
図6(a)〜(c)に示すように、駆動部20(図1参照)の回転によって、主ハンマ41には回転力Aが矢印で示す方向に加わる。また、ばね72によって、主ハンマ41には直進方向の付勢力Bが矢印で示す方向に加わっている。なお、主ハンマ41とアンビル61との間に若干の隙間があるが、これは緩衝部材46によって生じた隙間である。
主ハンマ41が回転すると、主ハンマ41の爪部42とアンビル61の爪部66との係合によりアンビル61が回転し、主ハンマ41の回転力がアンビル61に伝達される。
そして、アンビル61の回転によって、アンビル61の工具装着部62に取付けられたソケット体(図示せず)が回転し、ボルトやナットに回転力を与えて初期の締め付けが行われる。
そして、アンビル61の回転によって、アンビル61の工具装着部62に取付けられたソケット体(図示せず)が回転し、ボルトやナットに回転力を与えて初期の締め付けが行われる。
ボルトやナットの締め付けが進むに伴ってアンビル61に加わる負荷トルクが大きくなると、図5(a)に示すように、主ハンマ41はそのトルクにより、スピンドル31に対し相対的にY方向に回転させられる。
そして、ばね72の付勢力Bに打ち勝って、鋼球71が第1カム溝34及び第2カム溝43の斜面に沿って矢印Fで示す方向に移動しながら、主ハンマ41はX方向に移動する。
そして、図5(b)に示すように、鋼球71が第1カム溝34及び第2カム溝43の斜面に沿って移動し、これに対応する形で主ハンマ41がX方向に移動すると、図6(b)に示すように、主ハンマ41の爪部42がアンビル61の爪部66から外れる。
そして、主ハンマ41の爪部42がアンビル61の爪部66から外れると、押し縮められたばね72の付勢力Bが開放されることによって、主ハンマ41は高速で、Yとは逆方向に回転しながらXとは逆方向に前進する。
そして、図6(c)に示すように、主ハンマ41の爪部42が、矢印Gで示す軌跡で移動してアンビル61の爪部66に衝突し、アンビル61に回転方向の打撃力を付与する。
その後、反動により主ハンマ41の爪部42は、軌跡Gとは逆方向に移動するが、最終的には、回転力A及び付勢力Bが作用して図6(a)に示す状態に戻る。
その後、反動により主ハンマ41の爪部42は、軌跡Gとは逆方向に移動するが、最終的には、回転力A及び付勢力Bが作用して図6(a)に示す状態に戻る。
以上の動作が繰り返されることにより、アンビル61に回転打撃が繰り返し加えられる。
なお、以上はボルトやナットを締め付ける際の動作について説明したが、締め付けられたボルトやナットを緩める際にも、回転打撃機構によって締め付け時とほぼ同様の動作が行われる。この場合、駆動部20を締め付けの際とは逆方向に回転させることにより、鋼球71が図6(a)に示す第1カム溝34に沿って右上方に移動し、主ハンマ41の爪部42によって、アンビル61の爪部66が締め付けの際とは逆方向に打撃される。
なお、以上はボルトやナットを締め付ける際の動作について説明したが、締め付けられたボルトやナットを緩める際にも、回転打撃機構によって締め付け時とほぼ同様の動作が行われる。この場合、駆動部20を締め付けの際とは逆方向に回転させることにより、鋼球71が図6(a)に示す第1カム溝34に沿って右上方に移動し、主ハンマ41の爪部42によって、アンビル61の爪部66が締め付けの際とは逆方向に打撃される。
次に、回転打撃における副ハンマ51の作用について、主ハンマしかないインパクト回転工具と比較して説明する。
主ハンマ41の爪部42とアンビル61の爪部66との係合が外れると、ばね72が圧縮状態から開放され、ばね72に蓄積されたエネルギーが主ハンマ41及び副ハンマ51の運動エネルギーとして放出される。
主ハンマ41の爪部42とアンビル61の爪部66との係合が外れると、ばね72が圧縮状態から開放され、ばね72に蓄積されたエネルギーが主ハンマ41及び副ハンマ51の運動エネルギーとして放出される。
主ハンマ41は、第1カム溝34、第2カム溝43及び鋼球71の作用により、図6(c)の軌跡Gに示すように、高速で回転しながら前進する。
そして、主ハンマ41の爪部42がアンビル61の爪部66に衝突することにより、アンビル61に回転方向の衝撃が加わる。また主ハンマ41の前端面がアンビル61の後端面に衝突することにより、軸線方向に衝撃が加わる。
そして、主ハンマ41の爪部42がアンビル61の爪部66に衝突することにより、アンビル61に回転方向の衝撃が加わる。また主ハンマ41の前端面がアンビル61の後端面に衝突することにより、軸線方向に衝撃が加わる。
主ハンマ41によるアンビル61の打撃は例えば1秒間に40回程度行われ、衝撃によってスピンドル31の軸線に直交する方向及びスピンドル31の軸線方向に振動が発生する。
これらの振動は作業者に疲労を与え、作業能率が低下したり、手に痺れが生じる原因となるため、できるだけ小さい方がよい。これらの振動のうち、スピンドル31の軸線方向の振動は、主として主ハンマ41による軸線方向に加わる衝撃によって発生する。その一方で、主ハンマ41による軸線方向に加わる衝撃はボルトやナットの締め付けには寄与しない。また、ハンマによる軸線方向の衝撃の強さはハンマの質量に比例し、回転方向の衝撃の強さはハンマの慣性モーメント(物体内の各部分の質量と、その部分から回転軸までの距離の2乗との積の総和)に比例する。
1つのハンマを用いてアンビル61に回転打撃を加える場合、軸線方向の衝撃を小さくするためにはハンマの質量を減らす必要がある。しかしながら、単純にハンマの質量を減らすと、慣性モーメントが小さくなるために回転方向の衝撃も小さくなり、アンビル61の回転打撃力が弱くなる。
そこで本実施形態のインパクト回転工具10は、スピンドル31に嵌合された主ハンマ41とは別に、主ハンマ41と一体となって回転するが、スピンドル31の軸線方向には移動しない副ハンマ51を用いることによって、上述した問題の解決を図っている。
すなわち、主ハンマ41と副ハンマ51の合計の質量を、1つのハンマを用いた場合の質量とほぼ等しくするとともに、副ハンマ51の質量を主ハンマ41の質量より大きくなるように設定している。
このようなハンマ構成においては、ばね72が圧縮状態から開放されることによってもたらされるアンビル61の回転方向に加わる衝撃力は、ハンマの慣性モーメント、すなわち主ハンマ41及び副ハンマ51の合計の慣性モーメントに比例する。
一方、主ハンマ41及び副ハンマ51による軸線方向に加わる衝撃力は、主ハンマ41だけの質量に比例する。
したがって、回転方向の衝撃力にのみ寄与する副ハンマ51の質量を主ハンマ41の質量と比較してできるだけ大きくすることにより、主ハンマ41による軸線方向に加わる衝撃力を小さくすることができる。
したがって、回転方向の衝撃力にのみ寄与する副ハンマ51の質量を主ハンマ41の質量と比較してできるだけ大きくすることにより、主ハンマ41による軸線方向に加わる衝撃力を小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、慣性モーメントの大きさが回転半径の2乗に比例することを利用して、慣性モーメントの増大を図っている。
すなわち、円筒部を有する副ハンマ51は質量の大半が半径の大きい部分に集中するため、回転の中心部に質量が集中する円柱型の副ハンマを採用する場合に比べて慣性モーメントが大きくなり、副ハンマによる衝撃力が増大する。
すなわち、円筒部を有する副ハンマ51は質量の大半が半径の大きい部分に集中するため、回転の中心部に質量が集中する円柱型の副ハンマを採用する場合に比べて慣性モーメントが大きくなり、副ハンマによる衝撃力が増大する。
したがって、本実施形態に係るハンマ(主ハンマ41と副ハンマ51)を採用することにより、アンビル61の回転方向に加わる衝撃力が大きく、かつ、スピンドル31の軸線方向に発生する振動の少ないインパクト回転工具10を実現することができる。
次に、本実施形態の効果を記載する。
(1)係合部74の内側カバー74bにピン74aよりも弾性を有するゴムで構成することで、溝部44,54と係合部74とが回転方向において当接しても騒音や振動の発生を抑えることができる。
(1)係合部74の内側カバー74bにピン74aよりも弾性を有するゴムで構成することで、溝部44,54と係合部74とが回転方向において当接しても騒音や振動の発生を抑えることができる。
(2)また、外側カバー74cを設けることで、主ハンマ41の摺動による係合部74の摩耗等の劣化が抑えられる。このため、係合部74としての耐久性を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、係合部74に外側カバー74cを有する構成としたが、省略する構成を採用してもよい。
・上記実施形態では、係合部74に外側カバー74cを有する構成としたが、省略する構成を採用してもよい。
・上記実施形態では、外側カバー74cを断面C字状としたが、径方向において弾性を有する構成であれば、その断面形状は適宜変更してもよい。
10…インパクト回転工具、20…駆動部、31…スピンドル、41…主ハンマ、44…第1溝部、51…副ハンマ、54…第2溝部、61…アンビル、74…係合部、74a…ピン(芯材)、74b…内側カバー(弾性部材)、74c…外側カバー(カバー部)。
Claims (2)
- 駆動部によって回転されるスピンドルと、前記スピンドルの回転の軸線方向の前方に配置されたアンビルと、前記スピンドルの回転の軸線を中心に回転可能かつ前記軸線方向に移動可能な主ハンマと、前記主ハンマが収容されるとともに前記スピンドルが挿通されて前記主ハンマと一体となって回転する副ハンマとを有し、
前記主ハンマを前記アンビルに衝撃的に係合させて前記アンビルを軸線周りに回転させるインパクト回転工具において、
前記主ハンマの外周面に前記スピンドルの回転の軸線と平行な複数の第1溝部と、前記副ハンマの円筒部の内周面における前記第1溝部に対応する位置に設けられる第2溝部と、前記第1溝部と前記第2溝部とで形成される孔に挿通されて主ハンマと副ハンマとを回転方向において係合させる係合部とを有し、
前記係合部は、芯材の外周を覆う弾性部材を有することを特徴とするインパクト回転工具。 - 請求項1に記載のインパクト回転工具において、
前記係合部は、前記弾性部材の外周を径方向に撓む金属製のカバー部で覆うことを特徴とするインパクト回転工具。
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