JP2015112549A - 横型乾式粉砕機 - Google Patents
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この横型乾式粉砕機においては、攪拌部材の攪拌要素の一部として、円錐台形の複数のディスク用い、このディスクに、ディスクの厚さ方向に斜めに延びる連通孔を形成し、この連通孔を、前記垂直面の比較的内周側に第1開口を有し、前記テーパー面に前記第1開口より外周側に配置された第2開口を有するよう構成したので、ディスクの下流側の原料と粉砕メディアの一部が上記連通孔を通ってディスクの上流側に還流する。この還流により、粉砕室内部での砕料の滞留時間が長くなり、十分な粉砕が行われる。また、特にこの還流により、粉砕メディアに大きな運動エネルギーが与えられ、粉砕メディア間の接触確率を増大させて、粉砕能力を大きくすることもできる。これらにより、本横型乾式粉砕機においては、砕料の微粉砕が可能となった。
また、本発明は、粉砕されて微粉となった砕料の粉砕タンク内壁への付着を防止し、異常発熱や閉塞を防止することのできる横型乾式粉砕機を提供することを目的とする。
(1)
円筒状の粉砕室およびこの粉砕室に同心状で連続し、該粉砕室に原料を供給するための円筒状の原料供給部を有する粉砕タンクと、この粉砕タンクの一端に設けられた原料投入部と、前記粉砕タンクの他端に設けられたメディアセパレータを介した原料排出部と、前記粉砕室内に入れられた粉砕メディアと、前記粉砕タンクの原料供給部および前記粉砕室内に延びる水平回転駆動軸と、前記原料供給部内に配置され、前記水平回転駆動軸に取り付けられ、該水平回転駆動軸により回転駆動されて、前記原料投入部から前記原料供給部に投入された原料を前記粉砕室に供給する原料供給部材と、前記粉砕室内に配置され、前記水平回転駆動軸に取り付けられ、該水平回転駆動軸により回転駆動されて、前記原料供給部から供給された原料を、前記原料供給部から原料排出部に向けて連続的に搬送しつつ攪拌粉砕する攪拌部材とを備える横型乾式粉砕機において、
前記粉砕室内であって、前記攪拌部材の外側に、該攪拌部材による遠心力により内側から外側に向って移動する粉砕メディアを、外側から内側に向けるデフレクタを配した
ことを特徴とする横型乾式粉砕機。
(2)
前記デフレクタは、長さ方向に延び、回転方向に間隔を置いて配置された複数の開口が設けられ、これによって複数の板状部が形成された断面が多角形状または円形のデフレクタ支持部材と、該デフレクタ支持部材の外面に固定され、半径方向外方に立ち上がった複数のデフレクタ板とを備えている前記(1)に記載の横型乾式粉砕機。
(3)
前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の回転軸を含む面上に延びている前記(2)に記載の横型乾式粉砕機。
(4)
前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の回転軸を含む面から傾斜して直線状に延びている前記(2)に記載の横型乾式粉砕機。
(5)
前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の中心軸に対して斜めに直線状に延びている前記(2)に記載の横型乾式粉砕機。
(6)
前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の周りに螺旋状に延びている前記(2)に記載の横型乾式粉砕機。
(7)
前記デフレクタは、デフレクタ回転駆動軸により、前記攪拌部材と別駆動で、該攪拌部材と差動状態で回転駆動させられるようになっている前記(1)〜(6)のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
(8)
前記デフレクタの周速が、前記攪拌部材の周速より小さい前記(1)〜(7)のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
(9)
前記デフレクタの回転方向が、前記攪拌部材の回転方向の逆である前記(1)〜(8)のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
(10)
前記デフレクタ板の外縁は、前記粉砕タンクの内周面に対して微小な間隔で配置され、前記粉砕タンクの内周面に付着したか、付着しようとする微細砕料を掻き出すための掻き出し部材として作用するようになっている前記(2)〜(6)のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
(11)
前記微小な間隔が、0.2〜0.7mmである前記(10)に記載の横型乾式粉砕機。
(12)
前記粉砕タンクの原料排出部に設けられた固定環状ディスクと、この固定環状ディスクの内側に、その外周部が前記固定環状ディスクの内周部と微小な間隔で配置され、前記デフレクタ回転駆動軸により回転駆動させられるようになっている回転ディスクとを備えたメディアセパレータを備えた前記(6)または(7)に記載の横型乾式粉砕機。
(13)
前記微小な間隔が、用いる粉砕メディアの径の1/6〜1/2.5である前記(10)に記載の横型乾式粉砕機。
(14)
前記粉砕タンクの外周側には、該粉砕タンクと間隔をおいてジャケットが設けられており、このジャケット内を、粉砕タンク、粉砕室を冷却する冷却水か加熱する加熱水が流通するようになっている前記(1)〜(13)のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
図1は、本発明の実施形態による横型乾式粉砕機10を示すものであり、この横型乾式粉砕機10は、内部に粉砕室12およびこの粉砕室12に同心状で連続し、該粉砕室12に原料を供給するための円筒状の原料供給部13を有する横置き円筒形の粉砕タンク14を有している。この粉砕タンク14は、耐熱性材料であるアルミナ、アルミナジルコニアおよび窒化珪素等のセラミック製であることが好ましい。この粉砕タンク14の一端(原料の流れで上流側−以下、全ての部材、部品にについて、この側を一端という)にはケーシング16が、他端(原料の流れで下流側−以下、全ての部材、部品にについて、この側を他端という)にはメディアセパレータ18、粉砕された製品を排出する排出ボックス20がそれぞれ取り付けられている。また、上記粉砕タンク14の一端の原料供給部13には、図示したように原料投入ノズル22が設けられている。
前記デフレクタ板68は、前記板状部64上であって、前記デフレクタ支持部材66の回転軸を含む面上に延びている。
前記デフレクタの周速は、前記攪拌部材の周速より小さく、かつ、前記デフレクタの回転方向は、前記攪拌部材の回転方向の逆であることが好ましい。デフレクタ板の移動方向が粉砕メディアMの周方向での移動方向に対してカウンターになることで、デフレクタとしての機能をより効果的に発揮することができるようになる。
前記微小な間隔e1は、0.2〜0.7mmであることが好ましい。
まず、適当な定量フィーダー(図示せず)で原料供給ノズル22に砕料を定量供給すると、この砕料は粉砕室12内のスクリュー26に落下し、このスクリュー26により粉砕室12の他端側に進められる。このとき、ガス導入通路52からのガスによっても、砕料の推力が促進される。
原料は、粉砕室12内部を他端に向かって搬送されながら、攪拌部材28によって粉砕メディアMと共に回転攪拌され、粉砕メディアM間で挟撃され、衝撃力や磨砕作用を受け、徐々に粉砕される。この粉砕時において、従来の横型乾式粉砕機においては、砕料と粉砕メディアMは粉砕室12の外周部分において周方向に移動する傾向があるが、本発明の横型乾式粉砕機10においては、デフレクタ60の主にデフレクタ板64が周方向に移動しようとする粉砕メディアMに作用して、砕料と粉砕メディアMの流れを、中心方向に向く成分を有する流れfに変え、粉砕メディアMの粉砕室12中心から外周方向、そして外周部から中心方向に向かう還流とする。この還流により、粉砕室内部での砕料の滞留時間が長くなり、十分な粉砕が行われる。また、特にこの還流により、粉砕メディアに大きな運動エネルギーが与えられ、粉砕メディア間の接触確率を増大させて、粉砕能力を大きくする。
十分に粉砕され、微細化された砕料は、メディアセパレータ18により粉砕メディアMと分離されて、メディアセパレータを通過し、排出ボックス20内に製品として回収される。
また、本発明においては、メディアセパレータとして、回転型ギャップセパレータを採用したので、詰まりにくく微細化された砕料(商品)の排出性が良好である。
12 粉砕室
13 原料供給部
14 粉砕タンク
16 ケーシング
18 メディアセパレータ
20 排出ボックス
22 原料投入ノズル
24 回転駆動軸
26 スクリュー
28 攪拌部材
30 第1攪拌アーム
32 第2攪拌アーム
34 テーパー面
36 垂直面
38 ディスク
40 突起
48 オイルシール
50 ランタンリング
52 ガス導入通路
54 ジャケット
56 冷却水入口ノズル
58 冷却水出口ノズル
60 デフレクタ
62 開口
64 板状部
66 デフレクタ支持部材
68 デフレクタ板
70 デフレクタ回転駆動軸
72 固定環状ディスク
74 回転ディスク
Claims (14)
- 円筒状の粉砕室およびこの粉砕室に同心状で連続し、該粉砕室に原料を供給するための円筒状の原料供給部を有する粉砕タンクと、この粉砕タンクの一端に設けられた原料投入部と、前記粉砕タンクの他端に設けられたメディアセパレータを介した原料排出部と、前記粉砕室内に入れられた粉砕メディアと、前記粉砕タンクの原料供給部および前記粉砕室内に延びる水平回転駆動軸と、前記原料供給部内に配置され、前記水平回転駆動軸に取り付けられ、該水平回転駆動軸により回転駆動されて、前記原料投入部から前記原料供給部に投入された原料を前記粉砕室に供給する原料供給部材と、前記粉砕室内に配置され、前記水平回転駆動軸に取り付けられ、該水平回転駆動軸により回転駆動されて、前記原料供給部から供給された原料を、前記原料供給部から原料排出部に向けて連続的に搬送しつつ攪拌粉砕する攪拌部材とを備える横型乾式粉砕機において、
前記粉砕室内であって、前記攪拌部材の外側に、該攪拌部材による遠心力により内側から外側に向って移動する粉砕メディアを、外側から内側に向けるデフレクタを配した
ことを特徴とする横型乾式粉砕機。 - 前記デフレクタは、長さ方向に延び、回転方向に間隔を置いて配置された複数の開口が設けられ、これによって複数の板状部が形成された断面が多角形状または円形のデフレクタ支持部材と、該デフレクタ支持部材の外面に固定され、半径方向外方に立ち上がった複数のデフレクタ板とを備えている請求項1に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の回転軸を含む面上に延びている請求項2に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の回転軸を含む面から傾斜して直線状に延びている請求項2に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の中心軸に対して斜めに直線状に延びている請求項2に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタ板は、前記デフレクタ支持部材の周りに螺旋状に延びている請求項2に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタは、デフレクタ回転駆動軸により、前記攪拌部材と別駆動で、該攪拌部材と差動状態で回転駆動させられるようになっている請求項1〜6のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタの周速が、前記攪拌部材の周速より小さい請求項1〜7のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタの回転方向が、前記攪拌部材の回転方向の逆である請求項1〜8のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
- 前記デフレクタ板の外縁分は、前記粉砕タンクの内周面に対して微小な間隔で配置され、前記粉砕タンクの内周面に付着したか、付着しようとする微細砕料を掻き出すための掻き出し部材として作用するようになっている請求項2〜6のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
- 前記微小な間隔が、0.2〜0.7mmである請求項10に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記粉砕タンクの原料排出部に設けられた固定環状ディスクと、この固定環状ディスクの内側に、その外周部が前記固定環状ディスクの内周部と微小な間隔で配置され、前記デフレクタ回転駆動軸により回転駆動させられるようになっている回転ディスクとを備えたメディアセパレータを備えた請求項6または7に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記微小な間隔が、用いる粉砕メディアの径の1/6〜1/2.5である請求項10に記載の横型乾式粉砕機。
- 前記粉砕タンクの外周側には、該粉砕タンクと間隔をおいてジャケットが設けられており、このジャケット内を、粉砕タンク、粉砕室を冷却する冷却水か加熱する加熱水が流通するようになっている請求項1〜13のいずれかに記載の横型乾式粉砕機。
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