JP2015109745A - 発電システム - Google Patents

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貴大 板屋
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大介 北井
義美 坂口
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Abstract

【課題】エンジンにより発電機を回転駆動する発電システムにおいて、停電時等において発電機に投入される電力負荷の消費電力が小さい場合でも、エンジンの運転状態を安定したものとして、排気エミッションの増加やストール等を抑制する技術を提供する。
【解決手段】電力負荷Lとは別に消費電力を変更自在な模擬負荷22を備え、制御手段40が、発電時において、模擬負荷22を発電機32に投入すると共に、発電機32の発電電力がエンジン31を安定運転可能な所定の下限発電電力以上となるように、当該模擬負荷22の消費電力を制御する模擬負荷制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンにより回転駆動されて発電を行う発電機と、
前記エンジンを起動した状態で前記発電機の発電電力を電力負荷の少なくとも一部に供給する発電時において、前記エンジンの回転速度を所望の定格回転速度に設定する形態で当該エンジンの出力を制御するエンジン出力制御を実行する制御手段とを備えた発電システムに関する。
電気機器などの電力負荷を設けた施設では、通常、商用電力系統から受電した基準電圧(例えば6600V)及び基準周波数(例えば60Hz)の受電電力が当該電力負荷に供給される。また、かかる施設には、例えば商用電力系統に連系して発電を行って、基準電圧及び基準周波数の発電電力を電力負荷に供給可能なコージェネレーションシステムなどの発電システムが設けられる場合がある。
このような発電システムとして、商用電力系統からの受電が停止する停電時において、商用電力系統から発電機を切り離した状態で、発電機を駆動するエンジンを起動させて発電機の自立運転を行い、発電機の発電電圧が確立し安定して発電が行えるようになった段階で、停電時の給電対象とする電力負荷の一部又は全部の特定負荷を発電機に投入して、特定負荷への給電を継続するように構成されたものが知られている(例えば特許文献1を参照。)。
特開2007−006595公報
このような発電システムでは、電力負荷が発電機に投入された状態であっても、その投入された電力負荷の実際の消費電力が小さいために、エンジンの出力が比較的低い状態で維持される場合がある。
特に、停電時において投入される特定負荷については、全電力負荷のうちの一部の重要負荷に限定されており、更には、その重要負荷が必ずしも作動しているとは限らずに消費電力が極めて小さい場合があるために、そのような重要負荷が投入された発電機の発電電力が極めて小さいものとなって、エンジンの出力が例えば定格出力の半分以下というような極めて低い状態となる場合がある。
そして、エンジンが極めて低出力で運転されると、エンジンの運転状態が不安定となって、排ガス中のNOxが増加するなどの排気エミッションの増加やストール等の問題が生じる場合がある。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、エンジンにより発電機を回転駆動する発電システムにおいて、停電時等において発電機に投入される電力負荷の消費電力が小さい場合でも、エンジンの運転状態を安定したものとして、排気エミッションの増加やストール等を抑制する技術を提供する点にある。
この目的を達成するための本発明に係る発電システムは、
エンジンにより回転駆動されて発電を行う発電機と、
前記エンジンを起動した状態で前記発電機の発電電力を電力負荷の少なくとも一部に供給する発電時において、前記エンジンの回転速度を所望の定格回転速度に設定する形態で当該エンジンの出力を制御するエンジン出力制御を実行する制御手段とを備えた発電システムであって、
その特徴構成は、
前記電力負荷とは別に消費電力を変更自在な模擬負荷を備え、
前記制御手段が、前記発電時において、前記模擬負荷を前記発電機に投入すると共に、前記発電機の発電電力が前記エンジンを安定運転可能な所定の下限発電電力以上となるように、当該模擬負荷の消費電力を制御する模擬負荷制御を実行する点にある。
本特徴構成によれば、電力負荷の少なくとも一部に発電電力を供給する発電機に対して、その電力負荷とは別の模擬負荷が投入され、この模擬負荷の消費電力が上記模擬負荷制御により制御されて、電力負荷と模擬負荷とに供給される発電機の発電電力が、常に上記下限発電電力以上に維持される。
詳しくは、発電機から発電電力の供給を受ける電力負荷の消費電力が、上記下限発電電力を下回る場合には、発電機に投入された模擬負荷の消費電力が、下限発電電力に対する電力負荷の消費電力の不足分以上に設定され、当該不足分が賄われることになる。よって、発電機の発電電力が常に下限発電電力以上に維持されて、エンジンの出力が比較的高いものに維持され、結果、エンジンの安定運転が実現されることになる。
従って、本発明により、エンジンにより発電機を回転駆動する発電システムにおいて、発電機に投入される電力負荷の消費電力が小さい場合でも、エンジンの運転状態を安定したものとして、排気エミッションの増加やストール等を抑制する技術を提供することができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、前記模擬負荷制御において、前記発電機に対する前記模擬負荷の投入時期を、前記発電機に対する前記電力負荷の投入時期と同時又はその前に設定する点にある。
即ち、発電機に対する模擬負荷の投入時期が電力負荷の投入時期よりも遅い場合、発電機に対して消費電力が小さい電力負荷のみが投入される期間が存在することになる。すると、エンジンが低出力で運転されて、エンジンの運転状態が不安定となり、その電力負荷への電力供給が不安定となる場合がある。
そこで、本特徴構成によれば、発電機に対する模擬負荷の投入時期を電力負荷の投入時期と同時又はその前とすることで、発電機に対して電力負荷が投入された時点及びそれ以降において、発電機の発電出力が下限発電電力以上に維持されて、エンジンの出力が比較的大きく保たれ、エンジンの安定運転が実現される。よって、電力負荷に対して安定して発電電力を供給することができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、前記模擬負荷制御において、前記発電機の発電電力が前記下限発電電力以上に設定された目標発電電力に維持されるように、前記模擬負荷の消費電力を制御する点にある。
本特徴構成によれば、模擬負荷制御において、模擬負荷の消費電力が、発電機の発電電力に基づいて自動的に増減されて、発電機の発電電力が下限発電電力以上の一定の目標発電電力に維持される。よって、エンジンの出力が比較的高い状態で一定に保たれるので、エンジンの運転状態を一層安定したものにできる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
商用電力系統から前記電力負荷への給電が停止する停電を検出する停電検出手段を備え、
前記制御手段が、前記停電検出手段により停電が検出された停電時に、前記発電機から前記電力負荷を解列した状態で前記エンジンを起動させた後に、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する停電制御を実行すると共に、当該特定負荷の投入後に前記模擬負荷制御を実行する点にある。
本特徴構成によれば、停電時において、エンジンが起動され略無負荷状態で自立運転を行う発電機に対して、作動しているとは限らないために消費電力が極めて小さい場合がある重要負荷などの特定負荷が投入されるのに加えて、模擬負荷が投入され、更に、特定負荷の投入後において、その模擬負荷の消費電力が模擬負荷制御により制御される。よって、停電時における特定負荷の投入後においても、発電機の発電電力が常に下限発電電力以上に維持されることにより、エンジンの安定運転を実現でき、結果、重要負荷などの特定負荷へ安定して発電電力を供給することができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、前記停電制御において、前記模擬負荷の消費電力が前記特定負荷よりも小さい状態で、前記発電機に前記特定負荷を投入する前に、前記発電機に前記模擬負荷を投入する点にある。
本特徴構成によれば、制御手段が停電制御及び模擬負荷制御を実行する場合において、これまで説明してきた模擬負荷を利用して、負荷投入準備時間(停電時から特定負荷が投入できる状態になるまでの時間)の短縮、負荷投入率(発電機の定格発電電力に対する特定負荷の消費電力の割合)の拡大、並びに、整定時間(特定負荷を投入してから発電機を駆動するエンジンの回転速度が安定するまでの時間)の短縮を実現できる。
即ち、停電時において、発電機に対しては、特定負荷の投入前に、模擬負荷が投入されることになる。そして、この投入される模擬負荷は特定負荷に比べて消費電力が小さいことから、この模擬負荷の投入時において発電機に投入される電力負荷の消費電力の増加幅は、略無負荷状態から特定負荷を突然投入したときと比べて小さくなる。よって、発電機を駆動するエンジンの回転速度を安定したものに維持して、発電機による安定した発電を継続することができる。また、特定負荷の投入前に、発電機に対して模擬負荷が投入されることから、略無負荷状態で発電機を運転するときと比べて、エンジンに適度な負荷をかけて暖機を進行させることができ、より早い段階で模擬負荷に比べて大きい特定負荷を投入可能な状態とすることができる。
更に、特定負荷の投入時においては、適宜模擬負荷の消費電力を低下させることで、特定負荷の投入時における発電機の発電電力の変動を抑制することができるので、比較的大きな特定負荷を投入した場合でも、エンジンの回転速度を安定したものに維持して、発電機による安定した発電を継続することができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、前記停電制御において、前記模擬負荷の消費電力を所定の最小消費電力に設定した状態で当該模擬負荷を前記発電機に投入し、その後、前記模擬負荷の消費電力を前記特定負荷よりも小さい所定の最大消費電力に漸次増加させた後に前記特定負荷を投入すると共に、当該特定負荷の投入後の前記模擬負荷制御において、前記発電機の発電電力が前記下限発電電力以上に設定された目標発電電力に維持されるように、前記模擬負荷の消費電力を制御し、
前記模擬負荷の最大消費電力及び前記発電機の目標発電電力が、前記特定負荷の投入時における前記発電機の発電電力の増加幅が前記重要負荷の消費電力と比べて小さくなるように設定されている点にある。
本特徴構成によれば、制御手段が停電制御及び模擬負荷制御を実行すると共に、その停電制御において発電機に特定負荷を投入する前に当該特定負荷よりも消費電力が小さい模擬負荷を投入する場合において、特定負荷の投入時における発電機の発電電力の増加幅は、発電機に対して略無負荷状態から特定負荷を突然投入したときと比べて小さくなるように、模擬負荷の最大消費電力及び発電機の目標発電電力が設定されることになる。
よって、特定負荷投入後において発電機を駆動するエンジンの回転速度を比較的早い段階で整定させて、発電機による安定した発電を継続することができる。
発電システムの概略構成を示す図 停電時における発電システムの運転方法の処理フロー図 停電時におけるエンジンの回転速度、発電機の発電電力、並びに、重要負荷及び模擬負荷の消費電力の状態遷移を示すグラフ図
本発明に係る発電システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示す発電システムは、商用電力系統1から受電した受電電力を消費する電力負荷Lを有する事業所などの施設に設けられて、当該商用電力系統1からの受電が停止する停電が発生したときに、電力負荷Lの少なくとも一部の特定負荷としての重要負荷11に対して、発電装置30で発電した発電電力を供給するシステムとして構成されている。
尚、商用電力系統1から受電した受電電力は、電力線3に供給され、当該電力線3に遮断器4を介して接続された一般負荷5に供給される。また、電力線3に供給された受電電力は継電器6を介して電力線9に供給され、当該電力線9に遮断器10を介して接続された重要負荷11に供給される。
尚、この重要負荷11としては、コンプレッサ、ポンプ、エレベータ、医療機器などの非常用設備の電気負荷などとされている。
かかる発電システムには、発電装置30と、この発電装置30の運転を制御する制御装置40(制御手段の一例)とが設けられている。
上記発電装置30は、商用電力系統1の受電電力と同じ基準電圧(例えば6600V)及び基準周波数(例えば60Hz)の発電電力を電力負荷Lに供給可能なものとして構成されている。更に、発電装置30は、発電に伴って熱を発生するコージェネレーションシステムとして構成されている。
上記発電装置30は、電力線20に対して遮断器24を介して接続された発電機32をエンジン31で駆動する形態で発電を行って、電力線20に発電電力を出力する一般的な発電装置として構成されている。図示は省略するが、この発電装置30には、発電機32の発電電力を基準電圧及び基準周波数に変換する電力変換部や、バッテリーの蓄電電力を利用してエンジン31を起動させるセルモータ等が設けられている。そして、制御装置40は、外部からの電力供給がない状態でも、エンジン31をセルモータにより自立起動することができ、また、エンジン31の回転速度を所望の定格回転速度に設定する形態でエンジン31の出力を制御する。
また、発電機32の発電電力の出力側には、当該発電機32で発電される発電電力を計測する発電電力計測器33が設けられている。
この発電システムには、商用電力系統1から電力線3が受電する受電電力を計測する受電電力計測器2が設けられている。即ち、この受電電力計測器2は、受電電力の計測結果を監視し、その結果から商用電力系統1からの受電が停止する停電を検出する停電検出手段Aとして機能する。
一方、制御装置40は、詳細については後述するが、停電検出手段Aにより停電が検出された停電時に、エンジン31を起動させた状態で、発電機32に対し重要負荷11を投入する停電制御を実行する。尚、この重要負荷11のように、エンジン31の起動後に発電機32に投入される電力負荷Lを初期負荷と呼ぶ場合もある。
更に、この発電システムには、施設内の電力負荷Lとは別に、重要負荷11に比べて消費電力を小さいものに調整できる模擬負荷22が設けられている。
具体的に、模擬負荷22は、電力線20に対して遮断器21を介して接続されており、この電力線20は、重要負荷11が接続された電力線9に対して継電器23を介して接続されている。
模擬負荷22としては、需要家の意思とは無関係に電力消費の有無の状態を切り換え可能な電力負荷であるヒータなどの電気抵抗器や、電力を回転負荷として消費する回転負荷抵抗器などが利用されている。また、電気抵抗器を模擬負荷22として利用する場合に、その発生した熱は、例えば、ファンにより直接放熱したり、エンジン31の冷却水で回収された熱などと共に利用に供すことができる。尚、この模擬負荷22は、インバータなどを組み合わせたり、電気抵抗値を変化させるなどにより、消費電力を変更自在に構成されている。
そして、制御装置40は、停電検出手段Aにより停電が検出された停電時には、発電機32から電力負荷Lを解列した状態で、エンジン31を起動させた後に、発電機32に重要負荷11を投入する停電制御を実行すると共に、その重要負荷11の投入後において所定の模擬負荷制御を実行することで、エンジン31の運転状態を安定したものとして、排気エミッションの増加やストール等を抑制するように構成されている。
以下、このように発電システムが停電時において実行する停電制御及び模擬負荷制御の処理フローについて、図2及び図3を参照して説明する。
〔停電制御〕
先ず、停電制御の詳細について説明する。
停電検出手段Aにより停電が検出された場合(図2のステップ#1のyes側、図3の時間T0)には、継電器6,23及び遮断器21、24が開状態(非通電状態)に切り替えて、発電機32から電力負荷Lを解列した状態で、蓄電電力によりセルモータを作動して、エンジン31を自立起動させる(図4のステップ#2)。
すると、図3における時間T0〜時間T1のエンジン回転速度の状態遷移に示すように、出力制御によりエンジン31の回転速度が上昇し、それに伴って、エンジン31により回転駆動される発電機32の発電電圧が上昇する。
次に、エンジン31の回転速度が定格回転速度に達し、それに伴って、発電機32の発電電圧が基準電圧に到達して確立されたと判定したときに(図2のステップ#3のyes側)、遮断器21,24を閉状態(通電状態)に切り替えて、発電機32に模擬負荷22を投入する模擬負荷投入処理が実行される(図2のステップ#4−1〜#4−5、図3の時間T1〜時間T2)。尚、このように発電機32に対して模擬負荷22のみを投入している状態では、発電機32の発電電力は模擬負荷22の消費電力に一致することになる。
この模擬負荷投入処理では、先ず、模擬負荷22の消費電力が、十分に小さい所定の最小消費電力E1に設定された状態で、当該模擬負荷22が発電機32に投入されて(図2のステップ#4−1)、発電電力の模擬負荷22への供給が開始される。このことにより発電機32の運転状態が安定したものに維持される。
次に、模擬負荷22の消費電力が重要負荷11に比べて小さい所定の最大消費電力E2に至るまで(図2のステップ#4−4のyes側)、所定時間毎に(図2のステップ#4−2)、模擬負荷22の消費電力が所定幅ずつ段階的に増加される(図2のステップ#4−3)。このことにより、エンジン31の運転状態は安定したものに維持されたまま、エンジン31に適度な負荷がかかり、結果、当該エンジン31の暖機が早期に進行することになる。
次に、エンジン31の冷却水の昇温状態や吸気圧力状態又は起動時からの経過時間などを監視して、エンジン31の暖機が完了したと判定した場合(図2のステップ#4−5のyes側)には、継電器23を閉状態(通電状態)に切り替えて、発電機32に重要負荷11を投入する重要負荷投入処理が実行され(図2のステップ#5、図3の時間T2)、発電電力の重要負荷11への供給が開始される。
そして、この重要負荷投入処理が実行されて発電機32に重要負荷11が投入された後に、後述する模擬負荷制御が実行される(図2のステップ#6、図3の時間T2以降)。
〔模擬負荷制御〕
次に、模擬負荷制御の詳細について説明する。
この模擬負荷制御では、発電電力計測器33で計測される発電機32の発電電力が、エンジン31を安定運転可能な目標発電電力Pに維持されるように、模擬負荷22の消費電力が制御される。
すると、発電機32への重要負荷11の投入時点では、模擬負荷22の消費電力の低下を伴って、図3の時間T2に示すように、発電機32の発電電力が、模擬負荷22の最大消費電力E2に相当する発電電力から、それよりも若干大きい目標発電電力Pに増加する。
このときの発電電力の増加幅は、発電機32に対して略無負荷状態から重要負荷11を突然投入したときと比べて小さくなるように、模擬負荷11の最大消費電力E2及び発電機32の目標発電電力Pが設定されている。よって、発電機32を駆動するエンジン31の回転速度は比較的早い段階で整定して、発電機32による安定した発電が継続されることになる。
また、模擬負荷制御において、発電機32に対して模擬負荷22に加えて重要負荷11が投入された時点(図3の時間T2)で、発電機32の発電電力を目標発電電力Pに維持するために、模擬負荷22の消費電力は、その前の最大消費電力E2から、目標発電電力Pから重要負荷11の消費電力を差し引いた値まで瞬時に低下されることになる。
そして、重要負荷11の投入時(図3の時間T2)以降においては、模擬負荷22の消費電力が、重要負荷11の消費電力の変動とは逆位相となるように調整され、発電機32の発電電力が目標発電電力Pに維持されることになる。
ここで、この目標発電電力Pは、所定の下限発電電力以上の比較的高い発電電力として設定されている。よって、エンジン31の出力が比較的高いものに維持されるので、重要負荷11の消費電力が比較的小さい場合でも、エンジン31の安定運転が実現され、エンジン31の排気エミッションの増加やストール等を抑制することができる。尚、下限発電電力とは、エンジン31を安定運転可能な発電機32の発電電力範囲の下限値を示し、例えば、エンジン31の出力が定格出力の半分となるときの発電機32の発電電力に相当するものとして設定することができる。そして、発電機32の発電電力が当該下限発電電力未満となる場合には、エンジンの出力が例えば定格出力の半分以下というような極めて低い状態となって、エンジンの運転状態が不安定となり、排ガス中のNOxが増加するなどの排気エミッションの増加やストール等の問題が生じる場合がある。
更に、発電機32に対して、重要負荷11に先立って模擬負荷22が投入されるので、発電機32に対して重要負荷11が投入された時点以降において、発電機32の発電出力に対応するエンジン31の出力が常に大きいものに保たれて、エンジン31の安定運転が実現されることになる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、模擬負荷制御を、停電検出手段Aにより停電が検出された停電時に発電機32に電力負荷Lの一部である重要負荷11を投入する停電制御において実行するように構成したが、停電時以外において模擬負荷制御を実行しても構わない。
例えば、商用電力系統1に連系して発電機32により発電を行って、電力負荷Lに対して商用電力系統1からの受電電力と発電機32の発電電力とを供給している状態において、発電機32の発電電力が目標発電電力Pなどの下限発電電力以上に維持されるように、発電機32に対して投入された模擬負荷22の消費電力を制御することができる。
このことで、電力負荷Lの消費電力が小さい場合でも、発電機32の発電電力を比較的大きいものに維持できるので、エンジン31の安定運転を実現することができる。
(2)上記実施形態では、発電機32に対して重要負荷11を投入する前に模擬負荷22を投入し、その投入した模擬負荷22の消費電力を徐々に増加させることで、エンジン31の早期暖機を実現するように構成したが、発電機32に対して重要負荷11と模擬負荷22とを同時に投入しても構わない。
(3)上記実施形態では、模擬負荷制御において、発電機32の発電電力を目標発電電力Pに維持するように、模擬負荷22の消費電力を調整するように構成したが、例えば、発電機32に投入される模擬負荷22の消費電力を十分に大きいものに設定することで、発電機32の発電電力を、その変動は許容しながら、エンジン31の定運転可能な所定の下限発電電力以上に保つように構成しても構わない。
(4)上記実施形態では、停電時に発電機32に投入する電力負荷Lである特定負荷を、重要負荷11として説明したが、重要負荷11以外の電力負荷Lを当該特定負荷としても構わない。
(5)上記実施形態では、模擬負荷22を、電気抵抗値を変化させることにより、消費電力を変更自在に構成したが、別の形態で模擬負荷22の消費電力を変更自在に構成しても構わない。例えば、模擬負荷22を複数の負荷に分割すると共に、それら分割された複数の負荷の夫々を、遮断器を介して電力線20に接続し、その遮断器の解列数(又は投入数)を変化させることで、当該模擬負荷22の消費電力を変更することもできる。
本発明は、エンジンにより回転駆動されて発電を行う発電機と、前記エンジンを起動した状態で前記発電機の発電電力を電力負荷の少なくとも一部に供給する発電時において、前記エンジンの回転速度を所望の定格回転速度に設定する形態で当該エンジンの出力を制御するエンジン出力制御を実行する制御手段とを備えた発電システムとして好適に利用可能である。
1 :商用電力系統
11 :重要負荷(特定負荷)
22 :模擬負荷
31 :エンジン
32 :発電機
40 :制御装置(制御手段)
A :停電検出手段
L :電力負荷
P :目標発電電力

Claims (6)

  1. エンジンにより回転駆動されて発電を行う発電機と、
    前記エンジンを起動した状態で前記発電機の発電電力を電力負荷の少なくとも一部に供給する発電時において、前記エンジンの回転速度を所望の定格回転速度に設定する形態で当該エンジンの出力を制御するエンジン出力制御を実行する制御手段とを備えた発電システムであって、
    前記電力負荷とは別に消費電力を変更自在な模擬負荷を備え、
    前記制御手段が、前記発電時において、前記模擬負荷を前記発電機に投入すると共に、前記発電機の発電電力が前記エンジンを安定運転可能な所定の下限発電電力以上となるように、当該模擬負荷の消費電力を制御する模擬負荷制御を実行する発電システム。
  2. 前記制御手段が、前記模擬負荷制御において、前記発電機に対する前記模擬負荷の投入時期を、前記発電機に対する前記電力負荷の投入時期と同時又はその前に設定する請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記制御手段が、前記模擬負荷制御において、前記発電機の発電電力が前記下限発電電力以上に設定された目標発電電力に維持されるように、前記模擬負荷の消費電力を制御する請求項1又は2に記載の発電システム。
  4. 商用電力系統から前記電力負荷への給電が停止する停電を検出する停電検出手段を備え、
    前記制御手段が、前記停電検出手段により停電が検出された停電時に、前記発電機から前記電力負荷を解列した状態で前記エンジンを起動させた後に、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する停電制御を実行すると共に、当該特定負荷の投入後に前記模擬負荷制御を実行する請求項1〜3の何れか1項に記載の発電システム。
  5. 前記制御手段が、前記停電制御において、前記模擬負荷の消費電力が前記特定負荷よりも小さい状態で、前記発電機に前記特定負荷を投入する前に、前記発電機に前記模擬負荷を投入する請求項4に記載の発電システム。
  6. 前記制御手段が、前記停電制御において、前記模擬負荷の消費電力を所定の最小消費電力に設定した状態で当該模擬負荷を前記発電機に投入し、その後、前記模擬負荷の消費電力を前記特定負荷よりも小さい所定の最大消費電力に漸次増加させた後に前記特定負荷を投入すると共に、当該特定負荷の投入後の前記模擬負荷制御において、前記発電機の発電電力が前記下限発電電力以上に設定された目標発電電力に維持されるように、前記模擬負荷の消費電力を制御し、
    前記模擬負荷の最大消費電力及び前記発電機の目標発電電力が、前記特定負荷の投入時における前記発電機の発電電力の増加幅が前記重要負荷の消費電力と比べて小さくなるように設定されている請求項5に記載の発電システム。
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