JP6288991B2 - 発電システム及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火花点火により混合気を燃焼させるエンジンと、
当該エンジンにより駆動されて発電を行う発電機とを備えると共に、
商用電力系統から電力負荷への給電が停止する停電を検出する停電検出手段と、
前記停電検出手段により停電が検出された停電時に、前記エンジンを起動させた状態で、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する負荷投入処理を実行する制御手段と、を備えた発電システム及びその制御方法に関する。
電気機器などの電力負荷を設けた施設では、通常、商用電力系統から受電した基準電圧(例えば200V)及び基準周波数(例えば60Hz)の受電電力が当該電力負荷に供給される。また、かかる施設には、例えば商用電力系統に連系して発電を行って、基準電圧及び基準周波数の発電電力を電力負荷に供給可能なコージェネレーションシステムなどの発電システムが設けられる場合がある。
このような発電システムとして、商用電力系統からの受電が停止する停電時において、商用電力系統から発電機を切り離した状態で、発電機を駆動するエンジンを起動させて発電機の自立運転を行い、発電機の発電電圧が確立し安定して発電が行えるようになった段階で、停電時の給電対象とする特定負荷の一部又は全部の特定負荷を発電機に投入して、特定負荷への給電を継続するように構成されたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
このような発電システムでは、停電時にできるだけ早い段階で安定して特定負荷への給電を開始するために、負荷投入率(発電機の定格発電電力に対する特定負荷の消費電力の割合)の拡大が望まれる。
特に、発電機を駆動するエンジンが、燃料リーン状態で混合気を燃焼させる希薄燃焼式エンジンである場合には、運転効率向上のために混合気の空気比を理論空気比に対して大幅に高く調整しているので安定性が比較的低くなる傾向にあるため、発電機に対して一度に投入できる電力負荷が小さくなり、負荷投入率を拡大することは困難であった。
そこで、特許文献1の発電システムでは、希薄燃焼式エンジンを利用しながら、負荷投入時には、燃料供給量を増加し、混合気の空気比を理論空気比(ストイキ)程度まで低くして、燃料リッチ状態で混合気を燃焼させることで、負荷投入率の向上を図っている。
特開平10−153145号公報
しかしながら、負荷投入時において、エンジンで低空気比の混合気を燃焼させるようにすると、エンジンの運転状態は安定するものの、運転効率の低下やNOx排出量の増加を招き、希薄燃焼式エンジンを利用することによる高効率化及び低エミッション性を十分に享受できなくなる。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、停電時に発電機を駆動するエンジンを起動させた状態で、当該発電機に特定負荷を投入する発電システムにおいて、エンジンの高効率化及び低エミッション性を確保しながら、停電時における負荷投入率の向上を図ることができる技術を提供する点にある。
この目的を達成するための本発明に係る発電システムは、
火花点火により混合気を燃焼させるエンジンと、
当該エンジンにより駆動されて発電を行う発電機とを備えると共に、
商用電力系統から電力負荷への給電が停止する停電を検出する停電検出手段と、
前記停電検出手段により停電が検出された停電時に、前記エンジンを起動し、次に、前記エンジンを起動させた状態で、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する負荷投入処理を実行する制御手段と、を備えた発電システムであって、
その特徴構成は、
前記特定負荷が、前記発電機の定格負荷よりも小さい負荷であり、
前記制御手段が、前記エンジンを起動してから前記エンジンを停止するまでの間において、予め設定された進角限界時期を限界として前記エンジンの点火時期を進角側に制御する進角制御を実行すると共に、前記特定負荷の投入時における進角限界時期を、通常運転時の通常進角限界時期よりも進角側の投入用進角限界時期に設定し、前記特定負荷の投入後における進角限界時期を前記投入用進角限界時期から前記通常進角限界時期に移行させる進角限界時期調整処理を実行し、
前記エンジンのノッキングを検出するノッキング検出手段を備え、
前記制御手段が、前記進角制御において、前記エンジンの点火時期を、前記ノッキング検出手段でノッキングが検出されない最も進角側の時期に調整する点にある。
本特徴構成によれば、負荷投入処理による特定負荷の投入時に、予め設定された進角限界時期を限界として、エンジンの点火時期は、進角制御によりできるだけ進角側に制御されるので、エンジンを比較的高効率且つ高トルクで運転することができる。また、その進角制御において、点火時期の進角側の限界としての進角限界時期が予め設定されているので、点火時期の過度な進角側への変移によるノッキングを良好に回避することができる。
そして、負荷投入処理により発電機に投入される特定負荷が、エンジンの定格出力に相当する定格負荷よりも小さいために、特定負荷の投入時には、定格負荷の投入時と比べて、エンジンの点火時期をより進角側に移行させても、エンジンの運転状態を安定したものに維持できる。
そこで、進角限界時期調整処理により、停電時における特定負荷の投入時には、進角制御で点火時期の進角側の限界として設定される進角限界時期が、比較的進角側に変移した投入用進角限界時期に一時的に設定され、一方、特定負荷の投入後には、進角限界時期が、その投入用進角限界時期よりも遅角側の通常進角限界時期に戻されることになる。よって、停電時における特定負荷の投入時において、点火時期が比較的進角側に変移した投入用進角限界時期を限界として通常時よりも進角側に変移することで、エンジンが高効率且つ高トルクで運転され、特定負荷の投入による回転速度の変動が抑制されるので、結果、特定負荷をできるだけ大きくして負荷投入率を向上することができる。
従って、本発明により、停電時に発電機を駆動するエンジンを起動させた状態で、当該発電機に特定負荷を投入する発電システムにおいて、エンジンの高効率化及び低エミッション性を確保しながら、停電時における負荷投入率の向上を図ることができる技術を提供することができる。
また、本特徴構成によれば、進角制御において、エンジンの点火時期は、そのまま進角限界時期に固定するのではなく、例えばノッキング検出手段の検出結果を確認しながら徐々に進角側に変移させる形態で、ノッキング検出手段でノッキングが検出されない最も進角側の時期に調整することになる。よって、点火時期が進角限界時期に設定されても運転条件によりノッキングが発生し得る場合には、実際の点火時期が、ノッキングが発生されない限界の時期に調整されることになり、確実にノッキングを回避することができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記エンジンが、燃料リーン状態で混合気を燃焼させる希薄燃焼式エンジンである点にある。
本特徴構成によれば、理論空気比で混合気を燃焼させるストイキ燃焼式エンジンと比べて安定運転が困難で一般的には負荷投入率が低い希薄燃焼式エンジンで発電機を駆動する場合でも、当該希薄燃焼式エンジンの高効率化及び低エミッション性を確保しながら、停電時における特定負荷の投入時の進角限界時期を比較的進角側の投入用進角限界時期に設定することで、停電時における負荷投入率の向上を図ることができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記通常進角限界時期が、前記発電機に対して定格負荷を投入したときの進角限界時期に設定されている点にある。
本特徴構成によれば、投入される負荷が大きいほど、点火時期の進角側の限界としての進角限界時期は、遅角側に設定するのが好ましい。そこで、進角限界時期調整手段により、停電時における特定負荷の投入後の進角制御では、通常進角限界時期が、最も大きな定格負荷を投入したときの進角限界時期に設定されるので、特定負荷の投入後においてより確実にノッキングを回避することができる。
本発明に係る発電システムの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、前記進角限界時期調整処理において、前記特定負荷の投入後に進角限界時期を前記投入用進角限界時期から前記通常進角限界時期に移行させるにあたり、当該進角限界時期を段階的に遅角させる点にある。
本特徴構成によれば、停電時における特定負荷の投入後の進角限界時期調整処理では、進角限界時期を投入用進角限界時期から遅角側の通常進角限界時期に移行させるにあたり、急激に遅角させるのではなく、それらの間に設定された進角限界時期を経て段階的に遅角させることで、点火時期の急激な変更によるエンジンの回転速度の不安定化を抑制して、当該エンジンの運転状態を安定したものに維持することができる。
また、この目的を達成するための本発明に係る発電システムの制御方法は、
火花点火により混合気を燃焼させるエンジンと、
当該エンジンにより駆動されて発電を行う発電機とを備えた発電システムにおいて、
商用電力系統から電力負荷への給電が停止する停電が検出された停電時に、前記エンジンを起動し、次に、前記エンジンを起動させた状態で、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する負荷投入処理を実行する発電システムの制御方法であって、
その特徴構成は、
前記特定負荷が、前記発電機の定格負荷よりも小さい負荷であり、
前記エンジンを起動してから前記エンジンを停止するまでの間において、予め設定された進角限界時期を限界として前記エンジンの点火時期を進角側に制御する進角制御を実行すると共に、前記特定負荷の投入時における進角限界時期を、通常運転時の通常進角限界時期よりも進角側の投入用進角限界時期に設定し、前記特定負荷の投入後における進角限界時期を前記投入用進角限界時期から前記通常進角限界時期に移行させる進角限界時期調整処理を実行し、
前記エンジンのノッキングを検出するノッキング検出手段を備え、
前記進角制御において、前記エンジンの点火時期を、前記ノッキング検出手段でノッキングが検出されない最も進角側の時期に調整する点にある。
本特徴構成によれば、上述した本発明に係る発電システムと同様に、停電時に発電機を駆動するエンジンを起動させた状態で、当該発電機に特定負荷を投入する負荷投入処理を実行するにあたり、進角制御で点火時期の進角側の限界として設定される進角限界時期を調整する進角限界時期調整処理を実行することにより、エンジンの高効率化及び低エミッション性を確保しながら、停電時における負荷投入率の向上を図ることができる。
発電システムの概略構成及び通常時の状態を示す図 発電システムの概略構成及び停電時の状態を示す図 進角制御の処理フロー図 進角限界時期調整処理の処理フロー図 停電時におけるエンジンの回転速度及び進角限界時期の状態遷移を示すグラフ図
本発明に係る発電システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示す発電システムは、火花点火により混合気を燃焼させるエンジン30と、当該エンジン30により駆動されて発電を行う発電機40とを備えると共に、商用電力系統1から電力負荷Lへの給電が停止する停電を検出する停電検出手段Aと、停電検出手段Aにより停電が検出された停電時に、エンジン30を起動させた状態で、発電機40に電力負荷Lの少なくとも一部の特定負荷としての重要負荷11を投入する負荷投入処理を実行する制御装置50(制御手段の一例)とを備える。
具体的に、このような発電システムは、商用電力系統1から受電した受電電力を消費する電力負荷Lを有する事業所などの施設に設けられて、停電時にエンジン30を駆動させ発電機40で発電した発電電力を重要負荷11に供給する非常用電源として構成されている。
商用電力系統1から受電した受電電力は、電力線3に供給され、当該電力線3に遮断器4を介して接続された一般負荷5に供給される。また、電力線3に供給された受電電力は後述する遮断器6を介して電力線7に供給され、当該電力線7に遮断器10を介して接続された重要負荷11に供給される。
この重要負荷11としては、コンプレッサ、ポンプ、エレベータ、医療機器などの非常用設備の電気負荷などとされている。
また、商用電力系統1から電力線3が受電する受電電力を計測する電力計測器2が設けられている。即ち、この電力計測器2は、受電電力の計測結果を監視し、その結果から商用電力系統1からの受電が停止する停電を検出する停電検出手段Aとして機能する。
発電機40の電力出力側が遮断器41を介して電力線7に接続されており、発電機40の発電電力は、遮断器41を介して電力線7に供給される。
そして、制御装置50は、遮断器6、41の状態を切り替えることで、商用電力系統1及び発電機40に対する一般負荷5及び重要負荷11の投入状態を、後述する通常給電状態(図1参照)、及び、特定負荷投入状態(図2参照)とから、択一的に切り替えることができる。以下、夫々の状態について、説明を加える。
尚、図1及び図2では、電力供給がない電力線を細線で示し、電力供給がある電力線を太線で示している。
図1に示すように、停電検出手段Aにより停電が検出されていない通常給電状態では、遮断器6、41は閉状態(電力線3と電力線7とを接続する状態)に維持される。
すると、商用電力系統1と電力線3,7が接続されると共に、発電機40の電力出力側が電力線7に接続されるので、商用電力系統1から受電した受電電力と、発電機40が発電した発電電力とが、全ての電力負荷Lに供給されることになる。
尚、制御装置50は、停電検出手段Aにより停電が検出されていない場合には、このような通常給電状態として、商用電力系統1から電力負荷Lへの給電を継続させる。
図2に示すように、停電検出手段Aにより停電が検出された特定負荷投入状態では、遮断器6は開状態(電力線3と電力線7とを解列する状態)とされ、一方、遮断器41は、詳細については後述するがエンジン30を起動し発電機40の発電電圧が確立された段階で開状態(発電機40の電力出力側と電力線7とを解列する状態)から閉状態(発電機40の電力出力側と電力線7とを接続する状態)に切り替えられる。
すると、発電機40の発電出力側に対して、一般負荷5が接続された電力線3が解列され、一方、重要負荷11が接続された電力線7が接続されることになるので、発電機40が発電した発電電力が、重要負荷11のみに供給されることになる。
上記発電機40は、エンジン30により回転駆動されて発電し、当該発電電力を電力負荷Lに供給可能な一般的な発電機として構成されており、図示は省略するが、発電電力を商用電力系統1の受電電力と同じ基準電圧(例えば200V)及び基準周波数(例えば60Hz)に変換する電力変換部等の補機が設けられている。
更に、このエンジン30と発電機40とからなる発電装置は、発電に伴って熱を発生するコージェネレーションシステムとして構成されている。
一方、エンジン30は、点火プラグ31による火花点火により混合気を燃焼させる火花点火式エンジンとして構成されており、更には、その混合気を燃料リーン状態で燃焼させる希薄燃焼式エンジンとして構成されている。
このエンジン30は、図示は省略するが、バッテリーの蓄電電力を利用してエンジン30を起動させるセルモータ等が設けられており、制御装置50は、外部からの電力供給がない状態でも、エンジン30をセルモータにより自立起動することができ、また、エンジン30の回転速度を所望の定格回転速度に設定する形態でエンジン30の出力を制御することができる。
更に、エンジン30には、筒内圧力を検出する圧力センサ32が設けられており、この圧力センサ32は、筒内圧力の過剰上昇をノッキングの発生として検知するノッキング検出手段Bとして機能する。尚、ノッキング検出手段Bは、圧力センサ32を用いるもの以外に、ノッキングに伴うエンジン30の振動を検出する振動センサなどを用いるものとして構成しても構わない。
そして、制御装置50は、詳細については後述するが、予め設定された進角限界時期を限界として、点火プラグ31の1サイクルにおける実際の火花発生時期を点火時期として進角側に制御する進角制御(図3参照)を実行すると共に、停電時の負荷投入処理において、この進角制御において利用される進角限界時期を調整する進角限界時期調整処理(図4参照)を実行するように構成されている。
以下、制御装置50により実行される負荷投入処理、並びに、進角制御及び進角限界時期調整処理の詳細について説明を加える。
〔負荷投入処理〕
負荷投入処理の詳細について、図5(a)に示すエンジン回転速度及び発電機40に対する電力負荷Lの投入状態の推移を参照して説明する。
停電検出手段Aにより停電が検出された時間T0において、遮断器6、41が開状態とされ、その直後の時間T1において、蓄電電力によりセルモータが作動されて、エンジン30が自立起動される。すると、出力制御によりエンジン30の回転速度が上昇し、それに伴って、エンジン30により回転駆動される発電機40の発電電圧が上昇する。
次に、エンジン30の回転速度が定格回転速度に達し、それに伴って、発電機40の発電電圧が基準電圧に到達して確立され、エンジン30の暖気が完了したと判定した時間T2において、遮断器41の状態をそれまでの開状態から閉状態に切り替える形態で、発電機40に重要負荷11を投入する負荷投入処理が実行される。すると、エンジン30の回転速度は、重要負荷11の投入に伴って一時的に低下した後に定格回転速度に復帰する状態で整定することになる。
〔進角制御〕
次に、進角制御の詳細について、図3に示す処理フローを参照して説明する。
進角制御では、エンジン30の点火時期を上死点よりも若干進角側の所定の初期点火時期(例えば8°BTDC)に設定すると共に、進角限界時期を通常進角限界時期IP0(例えば8°BTDC)に設定する形態で、点火時期及び進角限界時期を初期化する(ステップ#11)。尚、上死点とは、往復動するピストンの上昇限界を示し、また、°BTDCとは、この上死点前のクランク角度を示す。
次に、詳細については後述するが、状況に応じて進角限界時期を調整するための進角限界時期調整処理(ステップ#12)を実行した上で、ノッキング検出手段Bの検出結果を参照し、ノッキングが発生しているか否かを判定する(ステップ#13)。
そして、ノッキングが発生している場合には、そのノッキングを回避するべく、エンジン30の点火時期を少し遅角させる。
一方、ノッキングが発生していない場合には、エンジン30の点火時期が進角限界時期内(進角限界時期よりも遅角側の範囲内)にあるかを確認し、進角限界時期内にある場合には、効率向上を図るべく、エンジン30の点火時期を少し進角させる(ステップ#16)。尚、点火時期の遅角又は進角幅は、例えば1°程度に設定される。
そして、エンジン30を停止するまでの間(ステップ#17)、上記ステップ#12から上記ステップ#16までの処理が繰り返し実行されることで、エンジン30の点火時期が、進角限界時期内において、ノッキング検出手段Bでノッキングが検出されない最も進角側の時期に調整されることになる。
尚、このような進角制御が実行されると、図5(b)に示すように、エンジン30の点火時期は、先ずノッキング検出手段Bでノッキングの発生が検出されない範囲で積極的に進角側に移行され、例えば時間T2において発電機40への重要負荷11の投入に伴ってノッキング検出手段Bでノッキングの発生が検出された段階で、所定の角度分遅角側に移行される状態で変移することになる。
また、エンジン30が安定して運転されている場合において、エンジン30の点火時期は進角限界時期と略同じ時期に推移することになる。
〔進角限界時期調整処理〕
次に、上記進角制御のステップ#12において実行される進角限界時期調整処理の詳細について、図4に示す処理フロー、及び図5(b)に示す進角限界時期及び点火時期の推移を参照して説明を加える。
進角限界時期調整処理では、上記進角制御で点火時期の進角側の調整限界として利用される進角限界時期を、負荷投入処理における負荷投入の状態に応じて調整する処理として実行される。
即ち、進角限界時期調整処理では、停電時における負荷投入処理における時間経過において、停電検出手段Aにより停電が検出されてエンジン30を起動する時間T1から発電機40に対して重要負荷11を投入する時間T2の直後の時間T3までの期間であるか(図4のステップ#21)、又は、その時間T3からエンジン30の回転速度が定格回転速度に整定したと判断される時間T4までの期間であるか(図4のステップ#22)を判定する。
そして、エンジン30を起動する時間T1から重要負荷11の投入直後の時間T3までの期間であると判定した場合(図4のステップ#21のyes側)には、進角制御で利用する進角限界時期を、最も進角側の投入用進角限界時期IP2(例えば12°BTDC)に設定する(図4のステップ#23)。ここで、重要負荷11の投入時には、その重要負荷11よりも十分に大きい定格負荷の投入時と比べて、エンジン30の点火時期をより進角側に移行させても、エンジン30の運転状態を安定したものに維持できる。
よって、図5(b)に示すように、この時間T1からT3までの期間において、エンジン30の点火時期は、進角制御により投入用進角限界時期IP2を進角側の調整限界として制御されることにより、比較的進角側の時期に推移することになって、エンジン30が高効率且つ高トルクで運転されることになる。従って、重要負荷11が投入によるエンジン30の回転速度の変動が抑制されることになるので、結果、重要負荷11をできるだけ大きく設定して、負荷投入率を向上することができる。
尚、上記重要負荷11の投入直後の時間T3は、発電機40に対して重要負荷11を投入する時間T2の直後の時間として設定することができるが、例えば、重要負荷11の投入により一時的に低下したエンジン30の回転速度が定格回転速度に向けて上昇し始めた時期とすることが望ましい。
また、上記重要負荷11の投入直後の時間T3からエンジン30の回転速度が整定した時間T4までの期間であると判定した場合(図4のステップ#22のyes側)には、進角制御で利用する進角限界時期を、投入用進角限界時期IP2よりも遅角側の整定前進角限界時期IP1(例えば10°BTDC)に設定する。
更に、このエンジン30の回転速度が整定した時間T4が経過したと判定した場合(図4のステップ#22のno側)には、進角限界時期を、整定前進角限界時期IP1よりも遅角側の通常進角限界時期IP0(例えば8°BTDC)に設定する。
尚、この通常進角限界時期IP0は、発電機40に対して定格負荷を投入してエンジン30を定格出力で運転した場合における点火時期の進角側の調整限界とすべき時期として設定されており、更に、上記整定前進角限界時期IP1は、投入用進角限界時期IP2と通常進角限界時期IP0との中間の時期に設定されている。
即ち、この進角限界時期調整処理では、重要負荷11の投入後において、進角制御で利用する進角限界時期を、投入用進角限界時期IP2から通常進角限界時期IP0に移行させるにあたり、当該進角限界時期を段階的に遅角させることになる。このことにより、エンジン30の点火時期の急激な変更が抑制され、この急激な変化によるエンジン30の回転速度の不安定化が抑制されることになる。
〔その他の実施形態〕
本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、停電時に発電機40に投入する電力負荷Lである特定負荷を、重要負荷11として説明したが、重要負荷11以外の電力負荷Lを当該特定負荷としても構わない。
(2)上記実施形態では、エンジン30を希薄燃焼式エンジンとして構成したが、例えば、エンジン30理論空気比で混合気を燃焼させるストイキ燃焼式エンジンとして構成しても構わない。
(3)上記実施形態では、エンジン30の回転速度が整定した時間T4が経過した後の進角制御の進角限界時期として設定される通常進角限界時期IP0を、発電機40に対して定格負荷を投入したときの進角限界時期に設定したが、別に、この停電時における整定後に設定される通常進角限界時期IP0は、定格負荷を投入したときに設定される進角限界時期に対して、若干進角側など異なる時期に設定しても構わない。
(4)上記実施形態では、進角限界時期調整処理において、進角限界時期を投入用進角限界時期IP2から通常進角限界時期IP0に移行させるにあたり、当該進角限界時期を段階的に遅角させたが、別に、進角限界時期を投入用進角限界時期IP2から通常進角限界時期IP0に一気に変化させたり連続的(スムーズ)に変化させるなど、進角限界時期の移行方法を適宜改変しても構わない。
(5)上記実施形態では、発電機40の発電電圧が所定の基準電圧に到達し、エンジン30の暖気が完了したと判定したときに、負荷投入処理を実行するように構成したが、例えば、エンジン30の起動時からの経過時間が所定の設定時間に到達したときに、発電電圧が確立したと判断して、負荷投入処理を実行するように構成しても構わない。
本発明は、火花点火により混合気を燃焼させるエンジンと、
当該エンジンにより駆動されて発電を行う発電機とを備えると共に、
商用電力系統から電力負荷への給電が停止する停電を検出する停電検出手段と、
前記停電検出手段により停電が検出された停電時に、前記エンジンを起動させた状態で、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する負荷投入処理を実行する制御手段と、を備えた発電システム及びその制御方法として好適に利用可能である。
1 :商用電力系統
11 :重要負荷(特定負荷)
30 :エンジン
40 :発電機
50 :制御装置(制御手段)
A :停電検出手段
B :ノッキング検出手段
IP0 :通常進角限界時期
IP1 :整定前進角限界時期
IP2 :投入用進角限界時期
L :電力負荷

Claims (5)

  1. 火花点火により混合気を燃焼させるエンジンと、
    当該エンジンにより駆動されて発電を行う発電機とを備えると共に、
    商用電力系統から電力負荷への給電が停止する停電を検出する停電検出手段と、
    前記停電検出手段により停電が検出された停電時に、前記エンジンを起動し、次に、前記エンジンを起動させた状態で、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する負荷投入処理を実行する制御手段と、を備えた発電システムであって、
    前記特定負荷が、前記発電機の定格負荷よりも小さい負荷であり、
    前記制御手段が、前記エンジンを起動してから前記エンジンを停止するまでの間において、予め設定された進角限界時期を限界として前記エンジンの点火時期を進角側に制御する進角制御を実行すると共に、前記特定負荷の投入時における進角限界時期を、通常運転時の通常進角限界時期よりも進角側の投入用進角限界時期に設定し、前記特定負荷の投入後における進角限界時期を前記投入用進角限界時期から前記通常進角限界時期に移行させる進角限界時期調整処理を実行し、
    前記エンジンのノッキングを検出するノッキング検出手段を備え、
    前記制御手段が、前記進角制御において、前記エンジンの点火時期を、前記ノッキング検出手段でノッキングが検出されない最も進角側の時期に調整する発電システム。
  2. 前記エンジンが、燃料リーン状態で混合気を燃焼させる希薄燃焼式エンジンである請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記通常進角限界時期が、前記発電機に対して定格負荷を投入したときの進角限界時期に設定されている請求項1又は2に記載の発電システム。
  4. 前記制御手段が、前記進角限界時期調整処理において、前記特定負荷の投入後に進角限界時期を前記投入用進角限界時期から前記通常進角限界時期に移行させるにあたり、当該進角限界時期を段階的に遅角させる請求項1〜3の何れか1項に記載の発電システム。
  5. 火花点火により混合気を燃焼させるエンジンと、
    当該エンジンにより駆動されて発電を行う発電機とを備えた発電システムにおいて、
    商用電力系統から電力負荷への給電が停止する停電が検出された停電時に、前記エンジンを起動し、次に、前記エンジンを起動させた状態で、前記発電機に前記電力負荷の少なくとも一部の特定負荷を投入する負荷投入処理を実行する発電システムの制御方法であって、
    前記特定負荷が、前記発電機の定格負荷よりも小さい負荷であり、
    前記エンジンを起動してから前記エンジンを停止するまでの間において、予め設定された進角限界時期を限界として前記エンジンの点火時期を進角側に制御する進角制御を実行すると共に、前記特定負荷の投入時における進角限界時期を、通常運転時の通常進角限界時期よりも進角側の投入用進角限界時期に設定し、前記特定負荷の投入後における進角限界時期を前記投入用進角限界時期から前記通常進角限界時期に移行させる進角限界時期調整処理を実行し、
    前記エンジンのノッキングを検出するノッキング検出手段を備え、
    前記進角制御において、前記エンジンの点火時期を、前記ノッキング検出手段でノッキングが検出されない最も進角側の時期に調整する発電システムの制御方法。
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