JP2015107948A - 芳香族チアゾール化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族チアゾール化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工業的に有利な方法で、芳香族チアゾール化合物を、高純度、高収率で得られる製造方法を提供すること。【解決手段】(A)芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒中で反応させて、芳香族チオアミド化合物を得る工程、(B)前記工程(A)で得られた芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、(C)前記工程(B)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程、を含む製造方法により、式(3)で表される芳香族チアゾール化合物が得られる。(式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬品等の合成用中間体として有用な芳香族チアゾール化合物の製造方法に関する。
医薬品等の重要な合成用中間体として使用される芳香族チアゾール化合物の製造方法としては種々の方法が知られている。
例えば、芳香族チオアミド化合物と、1,3−ジクロロアセトンとを、アセトン又はアセトニトリル中で反応させ、さらに、その反応液を濃硫酸中で反応させることにより芳香族チアゾール化合物を得る方法(特許文献1)が知られている。また、芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを、エタノールとテトラヒドロフランを混合した極性溶媒中で反応させ、芳香族チアゾール化合物を得る方法(特許文献2)等が知られている。
米国特許第4371537号明細書 国際公開第2011/160919号パンフレット
特許文献1の製造方法では、4−tert−ブチルフェニルチオアミドと1,3−ジクロロアセトンをアセトン中で室温にて反応させ、溶媒を留去して得られた中間物を濃硫酸に溶解後、更に室温にて反応させている。この製造方法によると、工程が非常に煩雑なうえ、取扱いが困難な濃硫酸を用いる等、工業的に好ましい製造方法とはいえない。また、芳香族チオアミド化合物に対する芳香族チアゾール化合物の収率も60%程度と低いという問題もあった。
また、特許文献2の製造方法では、エタノール、及びテトラヒドロフランを混合した極性溶媒中で芳香族チオアミド化合物と1,3―ジクロロアセトンとを反応させ、引き続き芳香族チアゾール化合物を得る反応を行っている。この製造方法では、不純物が多量に生成し、得られる芳香族チアゾール化合物の純度が低く、フラッシュクロマトグラフィー等による精製が必要であり、工業的に好ましいとはいえない。また、芳香族チオアミド化合物に対する芳香族チアゾール化合物の収率も70%程度であり、満足できるものではなかった。この理由としては、原料である1,3―ジクロロアセトンは2箇所の反応点が存在するため、求核置換反応を促進する極性溶媒中では、副反応の制御が困難となるためと考えられる。
本発明の目的は、煩雑な工程を実施することなく、工業的な有利な方法で医薬品等の合成用中間体として有用である芳香族チアゾール化合物を、高純度、高収率で製造することができる方法を提供することにある。
本発明は、以下に示すとおりの、芳香族チアゾール化合物の製造方法に関する。
項1.(A)式(1):
Figure 2015107948
(式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)
で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒中で反応させて、
式(2):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)
で表される芳香族チオアミド化合物を得る工程、
(B)前記工程(A)で得られた芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、
(C)前記工程(B)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程、
を含む式(3):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)
で表される芳香族チアゾール化合物の製造方法。
項2.工程(B)において、芳香族チオアミド化合物に含有する極性溶媒が芳香族チオアミド化合物に対して3.0質量%以下である、項1に記載の芳香族チアゾール化合物の製造方法。
項3.(D)式(2):
Figure 2015107948
(式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)
で表される芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、
(E)前記工程(D)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程、
を含む式(3):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(2)におけるR及びnと同じものを示す。)
で表される芳香族チアゾール化合物の製造方法。
項4.工程(D)において、芳香族チオアミド化合物に含有する極性溶媒が芳香族チオアミド化合物に対して3.0質量%以下である、項3に記載の芳香族チアゾール化合物の製造方法。
本発明の製造方法によれば、煩雑な工程を実施することなく工業的に有利な方法で、医薬品等の合成用中間体として有用である芳香族チアゾール化合物を、高純度、高収率で製造することができる。
1.芳香族チアゾール化合物の製造方法I
本発明の芳香族チアゾール化合物の製造方法は、
(A)式(1)で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒中で反応させて、式(2)で表される芳香族チオアミド化合物を得る工程、
(B)前記工程(A)で得られた芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、
(C)前記工程(B)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程を含む。
以下、各工程に詳述する。
工程(A)
本発明の工程(A)では、下記式(1):
Figure 2015107948
(式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)
で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒で反応させる。これによって、下記式(2):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)で表される芳香族チオアミド化合物を得ることができる。
本発明にかかる芳香族ニトリル化合物としては、下記式(1):
Figure 2015107948
(式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)
で表される化合物である。
前記Rで示される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
前記Rで示される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等を挙げることができる。
前記Rで示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
これらの中で、Rの好ましい例としては、入手性、及び反応性の観点等から、メチル基、メトキシ基、塩素原子を挙げることができる。
nは0〜5の整数である。好ましくは、nは0〜3の整数であり、より好ましいnは0〜2の整数である。
前記式(1)で表される芳香族ニトリル化合物の具体例としては、例えば、シアノベンゼン、4−メチルベンゾニトリル、2−メチルベンゾニトリル、2,6−ジメチルベンゾニトリル、4−エチルベンゾニトリル、2−エチルベンゾニトリル、2,6−ジエチルベンゾニトリル、4−メトキシベンゾニトリル、2−メトキシベンゾニトリル、2,6−ジメトキシベンゾニトリル、4−エトキシベンゾニトリル、2−エトキシベンゾニトリル、2,6−ジエトキシベンゾニトリル、4−クロロベンゾニトリル、2−クロロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル、4−ブロモベンゾニトリル、2−ブロモベンゾニトリル、2,6−ジブロモベンゾニトリル等を挙げることができる。これらの中でも、4−メチルベンゾニトリル、4−メトキシベンゾニトリル、4−クロロベンゾニトリルが好適に用いられる。
前記芳香族ニトリル化合物は、市販品を用いてもよい。また、常法に従って製造されたものを用いてもよく、例えば、芳香族カルボン酸アミド化合物と塩化チオニル等の脱水剤とを反応させて製造されたもの等を用いることができる。
当該製造方法において、前記式(1)で表される芳香族ニトリル化合物と、硫化水素とを極性溶媒中で反応させる際に、前記硫化水素の使用割合は、反応効率の観点等から芳香族ニトリル化合物1モルに対して、0.5〜20モルであることが好ましく、1〜5モルであることがより好ましい。芳香族ニトリル化合物1モルに対して、硫化水素の使用割合が20モルを超える場合は、使用量に見合う効果が無く経済的な観点等から好ましくない。芳香族ニトリル化合物1モルに対して、硫化水素の使用割合が0.5モル未満である場合は、収率が低下するおそれがある。
前記式(1)で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒中で反応させる工程は、常圧下でも反応は進行するが、加圧下で行うことが好ましい。加圧下で反応させることにより、反応時間を短縮することができ、より工業的に有利である。前記加圧下で反応させる場合の圧力は、5MPa以下が好ましく、0.5MPa以上1.5MPa以下であることがより好ましい。圧力が5MPaを超えても、特に有利な結果を得ることができず、経済的ではない。
前記式(1)で表される芳香族ニトリル化合物と、硫化水素との反応において、必要に応じて触媒を使用することができる。前記触媒としては、特に限定されるものではないが、公知の塩基触媒を用いることができ、例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が好適に用いられる。
反応温度は、5〜150℃であることが好ましく、10〜100℃であることがより好ましい。反応温度が5℃未満の場合、反応が著しく遅く途中で停止してしまうおそれがあり、150℃を超える場合、生成物が分解するおそれがある。
前記反応の反応時間は、反応温度により異なるが、例えば、2〜24時間である。
前記式(1)で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素との反応は、極性溶媒中で行われる。前記極性溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、水等があげられる。これらの中でも、反応効率及び経済的な観点等から、メタノール、アセトンであることが好ましい。これらの極性溶媒は、単独であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
前記極性溶媒の使用量としては、特に限定されるものではないが、芳香族ニトリル化合物100質量部に対して50〜3000質量部であることが好ましく、100〜2000質量部であることがより好ましい。極性溶媒の使用量が50質量部未満の場合は反応液の流動性が悪くなり、取り扱いが困難となるおそれがあり、3000質量部を超える場合は、使用量に見合う効果が無く、経済的ではない。
前記式(1)で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒中で反応させて得られる前記式(2)で表される芳香族チオアミド化合物は、反応終了後、反応液に塩酸水溶液等を添加し晶析することによって単離することができる。
かくして得られる芳香族チオアミド化合物は、下記式(2):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)
で表される。
Rで示される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
Rで示される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等を挙げることができる。
Rで示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
これらの中で、Rの好ましい例としては、入手性、及び反応性の観点等から、メチル基、メトキシ基、塩素原子を挙げることができる。
nは0〜5の整数である。好ましくは、nは0〜3の整数であり、より好ましいnは0〜2の整数である。
式(2)で表される芳香族チオアミド化合物の具体例としては、例えば、ベンゾチオアミド、4−メチルフェニルチオアミド、2−メチルフェニルチオアミド、2,6−ジメチルフェニルチオアミド、4−エチルフェニルチオアミド、2−エチルフェニルチオアミド、2,6−ジエチルフェニルチオアミド、4−メトキシフェニルチオアミド、2−メトキシフェニルチオアミド、2,6−ジメトキシフェニルチオアミド、4−エトキシフェニルチオアミド、2−エトキシフェニルチオアミド、2,6−ジエトキシフェニルチオアミド、4−クロロフェニルチオアミド、2−クロロフェニルチオアミド、2,6−ジクロロフェニルチオアミド、4−ブロモフェニルチオアミド、2−ブロモフェニルチオアミド、2,6−ジブロモフェニルチオアミド等を挙げることができる。これらの中でも、4−メチルフェニルチオアミド、4−メトキシフェニルチオアミド、4−クロロフェニルチオアミドが好適に用いられる。
工程(B)
本発明の工程(B)では、前記工程(A)で得られた式(2):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)
で表される芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる。これによって、式(4):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)で表される芳香族イミン化合物を含む反応液を得ることができる。
なお、前記式(2)で表される芳香族チオアミド化合物は、工業的に有利であることから湿ケーキのまま用いることが好ましい。しかしながら、工程(A)で用いられる極性溶媒が、一定量以上に湿ケーキ中に含まれた場合、工程(B)の反応液中にも一定量以上の極性溶媒が含まれることになり、その結果として多量の不純物が生成するおそれがある。
前記極性溶媒の含有量としては、芳香族チオアミド化合物に対して3.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以下である。3.0質量%を超えて極性溶媒を含有する場合、芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程(B)で求核置換反応促進が促進され、多量の不純物が生成し、得られる芳香族チアゾール化合物の純度が低下するおそれがある。
該湿ケーキから極性溶媒を除去する方法としては、特に限定されないが、例えば減圧乾燥、または工程(B)に用いる下記の非極性溶媒との共沸除去等があげられる。なお、工業的に有利に行う観点等から、芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを反応させる工程(B)に用いる非極性溶媒との共沸除去によって、極性溶媒を除去することがより好ましい。
前記式(2)で表される芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる際に用いられる1,3−ジクロロアセトンは、市販品を用いることができる。
前記1,3−ジクロロアセトンの使用割合は、特に限定されないが、反応効率の観点等から芳香族チオアミド化合物1モルに対して0.5〜2.0モルあることが好ましく、0.8〜1.2モルあることがより好ましい。芳香族チオアミド化合物1モルに対する1,3−ジクロロアセトンの使用割合が2.0モル超える場合は、不純物が生成するおそれがある。芳香族チオアミド化合物1モルに対する1,3−ジクロロアセトンの使用割合が0.5モル未満である場合は、効率的に反応が進行しないおそれがある。
前記式(2)で表される芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとの反応は、非極性溶媒中で反応させる。非極性溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、モノクロロベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらの中でも、反応効率、および経済的な観点等からモノクロロベンゼン、トルエンであることが好ましい。
前記非極性溶媒の使用量としては、特に限定されるものではないが、芳香族チオアミド化合物100質量部に対して50〜4000質量部であることが好ましく、100〜3000質量部であることがより好ましい。非極性溶媒の使用量が50質量部未満の場合は溶解が不十分になり攪拌が困難となるおそれがあり、4000質量部を超える場合は、使用量に見合う効果が無く経済的ではない。
前記反応の反応温度は、特に限定されないが、0〜50℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。50℃を超えると、不純物が増加するおそれがあり、0℃未満では、反応が進行しなくなるおそれがある。反応時間は、反応温度により異なるが、例えば、1〜5時間である。
工程(C)
本発明の工程(C)では、工程(B)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる。なお、工程(B)で得られた反応液には、式(4):
Figure 2015107948
(式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)で表される芳香族イミン化合物を含む。
すなわち、工程(B)で得られた反応液と極性溶媒とを混合することによって、式(4)で表される芳香族イミン化合物の環化反応が進行し、芳香族チアゾール化合物が生成する。
前記極性溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、スルホラン等が挙げられる。これらの中でも、反応効率および経済的な観点等から、メタノール、エタノール、イソプロパノールであることが好ましい。これらの極性溶媒は、単独であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
前記極性溶媒の使用量としては、芳香族チオアミド化合物100質量部に対して10〜1000質量部であることが好ましく、20〜500質量部であることがより好ましい。溶媒の使用量が10質量部未満の場合は不純物が増加するおそれがあり、1000質量部を超える場合は、使用量に見合う効果が無く経済的ではない。
式(4)で表される芳香族イミン化合物を含む反応液と前記極性溶媒の混合方法については、特に限定されないが、例えば、極性溶媒を、芳香族イミン化合物を含む反応液に滴下する方法等が挙げられる。滴下時間については、特に限定されないが、10分〜6時間が好ましい。
混合後の反応温度は、特に限定されないが、20〜100℃が好ましく、40〜70℃がより好ましい。100℃を超えると、不純物が増加するおそれがあり、20℃未満では、反応が進行しなくなるおそれがある。混合後の反応時間は、反応温度により異なるが、例えば、1〜6時間である。
上記のようにして得られた反応液から、目的とする芳香族チアゾール化合物を単離する方法としては特に限定されないが、例えば、反応液に所定量の水を添加して分液し、得られた有機層にヘプタンを添加後、昇温した後に冷却することで析出した結晶を洗浄、乾燥する方法等を挙げることができる。
かくして得られる芳香族チアゾール化合物は下記式(3)で表される。
Figure 2015107948
式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。
Rで示される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
Rで示される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等を挙げることができる。
Rで示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
nは0〜5の整数である。好ましくは、nは0〜3の整数であり、より好ましいnは0〜2の整数である。
これらの中で、Rの好ましい例としては、入手性、及び反応性の観点等から、メチル基、メトキシ基、塩素原子を挙げることができる。
前記式(3)で表される芳香族チアゾール化合物の具体例としては、例えば、4−クロロメチル−2−フェニル−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−フルオロ−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(2−クロロ−フェニル)−チアゾール、2−(4−ブロモ−フェニル)−4−クロロメチル−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−ヨード−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−メチル−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−エチル−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−プロピル−フェニル)−チアゾール、2−(4−ブチル−フェニル)−4−クロロメチル−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−エトキシ−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−プロポキシ−フェニル)−チアゾール、2−(4−ブトキシ−フェニル)−4−クロロメチル−チアゾール等が挙げられる。これらの中でも、原料の入手性、反応性の観点等から、4−クロロメチル−2−(4−メチル−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール、4−クロロメチル−2−(4−フルオロ−フェニル)−チアゾールが好ましい。
2.芳香族チアゾール化合物の製造方法II
さらに、本発明は、式(3)で表される芳香族チアゾール化合物の製造方法を提供する。具体的には、本発明の芳香族チアゾール化合物の製造方法は、
(D)式(2)で表される芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、
(E)前記工程(D)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程を含む。
すなわち、当該製造方法では、式(2)で表される芳香族チオアミド化合物を出発材料とし、非極性溶媒中で1,3−ジクロロアセトンと反応させ、得られた反応液と極性溶媒とを混合させることによって、式(3)で表される芳香族チアゾール化合物を製造することができる。
当該製造方法に使用される式(2)で表される芳香族チオアミド化合物については、上記「1.芳香族チアゾール化合物の製造方法I」の工程(A)の記載と同様である。また、当該製造方法において、式(2)で表される芳香族チオアミド化合物は、上記工程(A)により得られたものを使用してもよいが、商業的に入手したものを使用することもできる。また、当該製造方法における1,3−ジクロロアセトンの使用量、極性溶媒の使用量、反応条件等については、上記「1.芳香族チアゾール化合物の製造方法I」の工程(B)及び、工程(C)の欄に記載と同様である。当該製造方法でも、式(3)で表される芳香族チアゾール化合物を工業的有利な方法で、高純度、高収率で製造することができる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、この実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
1L容のオートクレーブに4−クロロベンゾニトリル85.0g(0.62モル)、メタノール185g、トリエチルアミン18.8g(0.19モル)を仕込み、蓋をして圧漏れがないように付属のナットで固定した。80℃まで昇温したのち、0.9MPa定圧になるまで硫化水素34.0g(1.00モル)を5時間かけて吹き込んだ。圧力メーターが0.9MPa一定になってから80℃で5時間撹拌した後、室温まで冷却し、放圧を行った。オートクレーブ内を3回窒素置換し、内容液を、撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2L容の4つ口フラスコに移送した。水618g、35質量%塩酸水溶液19gを順次滴下することで結晶を析出させ、結晶をろ過、水で洗浄することで4−クロロフェニルチオアミドの湿ケーキ148.0gを取得した。続いて、得られた4−クロロフェニルチオアミドの湿ケーキを乾燥させること無く、モノクロロベンゼン470.7gと共に仕込み、減圧留去により溶媒を161.8g留去した。GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて反応液中の4−クロロフェニルチオアミド、及びメタノール含量を測定し、カールフィッシャーを用いて反応液の水分量を測定した。結果、4−クロロフェニルチオアミド95.8g(0.56モル)であり、メタノール含量は4−クロロフェニルチオアミドに対して0.06質量%であり、水含量は4−クロロフェニルチオアミドに対して0.05質量%であった。
引き続き、モノクロロベンゼン160gを添加し、1,3−ジクロロアセトン78.5g(0.62モル)を溶解させたモノクロロベンゼン92.7gの溶液を、20℃で2時間かけて滴下し、同温度にて4時間撹拌した。続いてメタノール61.8gを1時間かけて滴下した。更に50℃で4時間撹拌し、HPLCを用いて反応終了を確認後、室温まで冷却し、15質量%炭酸カリウム水溶液、および水で洗浄後、モノクロロベンゼンを減圧留去した。その後、ヘプタン556.1gを添加し、再結晶することで得られた結晶をろ過し、減圧乾燥することで4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール123.7g(0.51モル)をHPLC純度99.7面積%で取得した。得られた4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾールの収率は、4−クロロベンゾニトリルに対して82%であった。
実施例2
1L容のオートクレーブに4−メチルベンゾニトリル72.4g(0.62モル)、メタノール185g、トリエチルアミン18.8g(0.19モル)を仕込み、蓋をして圧漏れがないように付属のナットで固定した。80℃まで昇温したのち、0.9MPa定圧になるまで硫化水素34.0g(1.00モル)を5時間かけて吹き込んだ。圧力メーターが0.9MPa一定になってから80℃で5時間撹拌した後、室温まで冷却し、放圧を行った。オートクレーブ内を3回窒素置換し、内容液を撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2L容の4つ口フラスコに移送した。水618g、35質量%塩酸水溶液19gを順次滴下することで結晶を析出させ、結晶をろ過、水で洗浄することで4−メチルフェニルチオアミドの湿ケーキ139.3gを取得した。続いて、得られた4−メチルフェニルチオアミドの湿ケーキを乾燥させること無く、モノクロロベンゼン470.7gと共に仕込み、減圧留去により溶媒を161.8g留去した。GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて反応液中の4−メチルフェニルチオアミド、及びメタノール含量を測定し、カールフィッシャーを用いて反応液の水分量を測定した。結果、4−メチルフェニルチオアミド82.5g(0.55モル)であり、メタノール含量は4−メチルフェニルチオアミドに対して1.70質量%であり、水含量は4−メチルフェニルチオアミドに対して1.28質量%であった。
引き続き、モノクロロベンゼン160gを添加し、1,3−ジクロロアセトン78.5g(0.62モル)を溶解させたモノクロロベンゼン92.7gの溶液を、20℃で2時間かけて滴下し、同温度にて4時間撹拌した。続いてメタノール61.8gを1時間かけて滴下した。更に50℃で4時間撹拌し、HPLCを用いて反応終了を確認後、室温まで冷却し、15質量%炭酸カリウム水溶液、および水で洗浄後、モノクロロベンゼンを減圧留去した。ヘプタン556.1gを添加し、再結晶することで得られた結晶をろ過し、減圧乾燥することで4−クロロメチル−2−(4−メチル−フェニル)−チアゾール110.6g(0.49モル)をHPLC純度99.8面積%で取得した。得られた4−クロロメチル−2−(4−メチル−フェニル)−チアゾールの収率は、4−メチルベンゾニトリルに対して80%であった。
実施例3
1L容のオートクレーブに4−メトキシベンゾニトリル82.3g(0.62モル)、メタノール185g、トリエチルアミン18.8g(0.19モル)を仕込み、蓋をして圧漏れがないように付属のナットで固定した。80℃まで昇温したのち、0.9MPa定圧になるまで硫化水素34.0g(1.00モル)を5時間かけて吹き込んだ。圧力メーターが0.9MPa一定になってから80℃で5時間撹拌した後、室温まで冷却し、放圧を行った。オートクレーブ内を3回窒素置換し、内溶液を撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2L容の4つ口フラスコに移送した。水618g、35質量%塩酸水溶液19gを順次滴下することで結晶を析出させ、結晶をろ過、水で洗浄することで4−メトキシフェニルチオアミドの湿ケーキ144.6gを取得した。得られた4−メトキシフェニルチオアミドの湿ケーキを50℃、10torrの減圧下、2時間エバポレーターを用いて乾燥させた。GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて4−メトキシフェニルチオアミド、及びメタノール含量を測定し、カールフィッシャーを用いて反応液の水分量を測定した。結果、4−メトキシフェニルチオアミド93.3g(0.56モル)であり、メタノール含量は4−メトキシフェニルチオアミドに対して0.60質量%であり、水分含量は4−メトキシフェニルチオアミドに対して0.58質量%であった。
続いて、モノクロロベンゼン160gを添加後、1,3−ジクロロアセトン78.5g(0.62モル)を溶解させたモノクロロベンゼン92.7gの溶液を、20℃で2時間かけて滴下し、4時間撹拌した。続いてメタノール61.8gを1時間かけて滴下した。更に4時間撹拌し、HPLCを用いて反応終了を確認後、室温まで冷却し、15質量%炭酸カリウム水溶液、および水で洗浄後、モノクロロベンゼンを減圧留去した。ヘプタン556.1gを添加し、再結晶することで得られた結晶をろ過し、減圧乾燥することで4−クロロメチル−2−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール121.5g(0.51モル)をHPLC純度99.8面積%で取得した。得られた4−クロロメチル−2−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾールの収率は、4−メトキシベンゾニトリルに対して82%であった。
実施例4
撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた200ml容の4つ口フラスコに、4−クロロフェニルチオアミド17.2g(0.1モル)、モノクロロベンゼン30gを仕込み、引き続き1,3−ジクロロアセトン12.7g(0.1モル)を溶解させたモノクロロベンゼン15gの溶液を、20℃で2時間かけて滴下し、同温度にて4時間撹拌した。続いてメタノール10gを1時間かけて滴下した。更に50℃で4時間撹拌し、HPLCを用いて反応終了を確認後、室温まで冷却し、15質量%炭酸カリウム水溶液、および水で洗浄後、モノクロロベンゼンを減圧留去した。その後、ヘプタン100gを添加し、再結晶することで得られた結晶をろ過し、減圧乾燥することで4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール20.5g(0.084モル)をHPLC純度99.8面積%で取得した。得られた4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾールの収率は、4−クロロフェニルチオアミドに対して84%であった。
比較例1
1L容のオートクレーブに4−クロロベンゾニトリル85.0g(0.62モル)、メタノール185g、トリエチルアミン18.8g(0.19モル)を仕込み、実施例1と同様の方法で4−クロロフェニルチオアミドの湿ケーキ148.2gを得た。撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2L容の4つ口フラスコに、この湿ケーキを乾燥させること無く、モノクロロベンゼン470.7gと共に仕込んだ。GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて反応液中の4−クロロフェニルチオアミド、及びメタノール含量を測定し、カールフィッシャーを用いて反応液の水分量を測定した。結果、4−クロロフェニルチオアミド95.8g(0.56モル)であり、メタノール含量は4−クロロフェニルチオアミドに対して2.6質量%、水含量は4−クロロフェニルチオアミドに対して2.1質量%であった。
引き続き、1,3−ジクロロアセトン78.5g(0.62モル)を溶解させたモノクロロベンゼン92.7gの溶液を、20℃で2時間かけて滴下し、同温度にて4時間撹拌した。続いてメタノール61.8gを1時間かけて滴下した。更に4時間撹拌し、HPLCを用いて反応終了を確認後、室温まで冷却し、15質量%炭酸カリウム水溶液、および水で洗浄後、モノクロロベンゼンを減圧留去した。ヘプタン556.1gを添加し、再結晶することで得られた結晶をろ過し、減圧乾燥することで4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール87.5g(0.36モル)をHPLC純度86.8面積%で取得した。得られた4−クロロメチル−2−(4−クロロ−フェニル)−チアゾールの収率は、4−クロロベンゾニトリルに対して58%であった。
比較例2
特許文献2の記載に従って、撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた2L容の4つ口フラスコにベンゾチオアミド80.0g(0.58モル)をエタノール2069.6g、およびテトラヒドロフラン923.5gと共に仕込み65℃まで昇温した。
引き続き、1,3−ジクロロアセトン81.0g(0.64モル)滴下した後、還流するまで昇温し、一晩保持した。HPLCを用いて反応終了を確認後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチル9000gに溶解させ、炭酸水素ナトリウム水溶液を添加した後分液を行った。得られた油層を硫酸ナトリウムで脱水した後、カラムクロマトグラムで精製した。溶媒を留去することにより、4−クロロメチル−2−フェニル−チアゾール86.0g(0.41モル)をHPLC純度96.0面積%で取得した。得られた4−クロロメチル−2−フェニル−チアゾールの収率は、ベンゾチオアミドに対して71%であった。

Claims (4)

  1. (A)式(1):
    Figure 2015107948
    (式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)
    で表される芳香族ニトリル化合物と硫化水素とを極性溶媒中で反応させて、
    式(2):
    Figure 2015107948
    (式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)
    で表される芳香族チオアミド化合物を得る工程、
    (B)前記工程(A)で得られた芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、
    (C)前記工程(B)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程、
    を含む式(3):
    Figure 2015107948
    (式中、R及びnは、それぞれ式(1)におけるR及びnと同じものを示す。)
    で表される芳香族チアゾール化合物の製造方法。
  2. 工程(B)において、芳香族チオアミド化合物に含有する極性溶媒が芳香族チオアミド化合物に対して3.0質量%以下である、請求項1に記載の芳香族チアゾール化合物の製造方法。
  3. (D)式(2):
    Figure 2015107948
    (式中、Rは、同一または異なって、それぞれ、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を示す。nは、0〜5の整数を示す。)
    で表される芳香族チオアミド化合物と1,3−ジクロロアセトンとを非極性溶媒中で反応させる工程、及び、
    (E)前記工程(D)で得られた反応液と極性溶媒とを混合させる工程、
    を含む式(3):
    Figure 2015107948
    (式中、R及びnは、それぞれ式(2)におけるR及びnと同じものを示す。)
    で表される芳香族チアゾール化合物の製造方法。
  4. 工程(D)において、芳香族チオアミド化合物に含有する極性溶媒が芳香族チオアミド化合物に対して3.0質量%以下である、請求項3に記載の芳香族チアゾール化合物の製造方法。
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