JP2015106964A - セグメントコイル製造方法、及びセグメントコイル製造装置 - Google Patents

セグメントコイル製造方法、及びセグメントコイル製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】セグメントコイルにシフト部を精度よく形成可能なセグメントコイル製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明にかかるセグメントコイル製造方法は、湾曲部10と直線部14a、14bとを備えるU字状のセグメントコイル1を形成し、直線部14aの一部が所定の方向にシフトしているシフト部15aを形成する。シフト部15aを形成する際、直線部14aのシフト部を形成する部分の側面のうち、所定の方向と平行な側面であって、U字状のセグメントコイル1の内周側および外周側の側面を狭持し、シフト部を形成する部分を基準としてセグメントコイル1の湾曲部10側またはセグメントコイル1の直線部の先端部側の、所定の方向と垂直な互いに対向する面を狭持し、シフト部を形成する部分に所定の方向の応力を印加して、直線部14aの一部を所定の方向にシフトさせてシフト部を形成する。
【選択図】図1A

Description

本発明はセグメントコイル製造方法、及びセグメントコイル製造装置に関する。
近年、モータのステータを構成するコイルとしてセグメントコイルを使用したモータが広く用いられている。セグメントコイルを用いたモータでは、スロットの占積率を効果的に向上させることができ、モータの小型化、高性能化、高出力化等を実現することができる。
特許文献1には、セグメントコイルの製造工程数を削減可能なセグメントコイル製造方法が開示されている。特許文献1に開示されているセグメントコイル製造方法では、2つの成形型を用いて平角導体を曲げ加工し、コイルエンドに円弧形状部、クランク形状部及び凸形状部を有するセグメントコイルを製造している。このとき、2つの成形型で平角導体の有する外周面のうち少なくとも2面を拘束しながら円弧形状部、クランク形状部及び凸形状部を形成している。
国際公開第2013/046316号
モータのステータにセグメントコイルを使用する場合は、複数のU字状のセグメントコイルを円環状に配列する。このとき、コイルエンドにおいて径方向の位置を調整するために、一部のセグメントコイルの直線部に、直線部の一部が所定の方向にシフトしているシフト部を形成する必要がある。この場合は、線状の導体(平角導体)をU字状に加工してセグメントコイルを形成した後、更にセグメントコイルの直線部を加工してシフト部を形成する必要がある。
しかしながら、U字状にセグメントコイルを加工した後にシフト部を形成すると、シフト部を形成する際の応力でセグメントコイルが意図しない方向に変形する場合がある。このため、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成できないという問題がある。
上記課題に鑑み本発明の目的は、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成可能なセグメントコイル製造方法、及びセグメントコイル製造装置を提供することである。
本発明にかかるセグメントコイル製造方法は、湾曲部と直線部とを備えるU字状のセグメントコイルを形成し、前記直線部の一部が所定の方向にシフトしているシフト部を形成するセグメントコイルの製造方法であって、前記シフト部を形成する際、前記直線部の前記シフト部を形成する部分の側面のうち、前記所定の方向と平行な側面であって、前記U字状のセグメントコイルの内周側および外周側の側面をそれぞれ狭持し、前記シフト部を形成する部分を基準として前記セグメントコイルの前記湾曲部側または前記直線部の先端部側の、前記セグメントコイルの内周側と外周側との間の面であって、前記所定の方向と垂直な互いに対向している面を狭持し、前記シフト部を形成する部分に前記所定の方向の応力を印加して、前記直線部の一部を前記所定の方向にシフトさせてシフト部を形成する。
本発明にかかるセグメントコイル製造装置は、湾曲部と直線部とを備えるU字状のセグメントコイルを形成し、前記直線部の一部が所定の方向にシフトしているシフト部を形成するセグメントコイル製造装置であって、前記直線部の前記シフト部を形成する部分の側面のうち、前記所定の方向と平行な側面であって、前記U字状のセグメントコイルの内周側および外周側の側面をそれぞれ狭持する第1の狭持手段と、前記シフト部を形成する部分を基準として前記セグメントコイルの前記湾曲部側または前記直線部の先端部側の、前記セグメントコイルの内周側と外周側との間の面であって、前記所定の方向と垂直な互いに対向している面を狭持する第2の狭持手段と、前記シフト部を形成する部分に前記所定の方向の応力を印加して、前記直線部の一部を前記所定の方向にシフトさせてシフト部を形成するシフト成形型と、を備える。
本発明にかかるセグメントコイル製造方法およびセグメントコイル製造装置では、セグメントコイルの直線部の一部が所定の方向にシフトしているシフト部を形成する際、直線部のシフト部を形成する部分の側面のうち、前記所定の方向と平行な側面であって、U字状のセグメントコイルの内周側および外周側の側面をそれぞれ狭持している。また、シフト部を形成する部分を基準としてセグメントコイルの湾曲部側またはセグメントコイルの直線部の先端部側の、前記所定の方向と垂直な互いに対向している面を狭持している。よって、シフト部を形成する際の応力でセグメントコイルが意図しない方向に変形することを抑制することができ、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成することができる。
本発明により、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成可能なセグメントコイル製造方法、及びセグメントコイル製造装置を提供することができる。
実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いて形成されるセグメントコイルの正面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いて形成されるセグメントコイルの上面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いて形成されるセグメントコイルの側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法の概要を説明するための図であり、シフト部を形成する前のセグメントコイルの側面図である。 図2のIII−IIIにおける断面図である。 図2のIVA−IVAにおける断面図である。 図2のIVB−IVBにおける断面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(内周型)の正面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(内周型)の斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(外周型)の斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための正面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 比較例を説明するための斜視図である。 比較例を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える肩部成形型の一例を示す図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いてシフト部を形成する場合を説明するための下面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いてシフト部を形成する場合を説明するための下面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いて形成されるセグメントコイルの他の例を示す正面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための上面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える肩部成形型の下面図である。 肩部成形型のシム寸法とセグメントコイルのスロット角度との関係を示すグラフである。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための側面図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(内周型)の他の態様を示す斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(外周型)の他の態様を示す斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法の他の態様を説明するための斜視図である。 実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法の他の態様を説明するための斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1Aは、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いて形成されるセグメントコイルの正面図である。図1Bはセグメントコイルの上面図である。図1Cはセグメントコイルの側面図である。図1A〜図1Cに示すように、セグメントコイル1はU字状であり、湾曲部10と直線部14a、14bとを備える。湾曲部10は、斜辺部11a、11b、クランク部12、及び肩部13a、13bを備える。湾曲部10は所定のスロット角度で湾曲している(図1B参照)。直線部14aには、直線部14aの一部が所定の方向にシフトしているシフト部15aが形成されている。
セグメントコイル1は、線状の導体を用いて形成される。セグメントコイル1を形成する際に用いられる導体は、例えば矩形状の断面形状を有する平角導体である。以下では、線状の導体として平角導体を用いる場合を例として説明する。セグメントコイル1は、例えば銅等の導電率の高い材料で構成されている。また、セグメントコイル1の周囲には、セグメントコイル1とステータ(不図示)との間の絶縁性を確保するために、エナメル等の絶縁性被覆が施されている。
斜辺部11a、11bは、セグメントコイル1がステータ(不図示)に挿入された際、コイルエンドに配置される。クランク部12は、複数のセグメントコイル同士のレーンチェンジのために形成されている。肩部13a、13bはそれぞれ、斜辺部11a、11bと直線部14a、14bとを連結している部分であり、エッジワイズに曲げ加工されている。直線部14a、14bは、セグメントコイル1がステータに挿入された際、スロット内に配置される。直線部14a、14bの先端部はそれぞれ、他のセグメントコイルが備える直線部の先端部と電気的に接続される。つまり、複数のセグメントコイルをステータ内に配置し、各々のセグメントコイルの先端部を電気的に接続することで、ステータ内にコイルを形成することができる。
シフト部15aは、ステータ(不図示)のコイルエンドにおいてセグメントコイル1の径方向の位置を調整するために設けられている。ここで、ステータに配置されるセグメントコイルの種類は複数であり、セグメントコイルの中には、シフト部15aを備えないセグメントコイルも存在する。また、セグメントコイル1の直線部14bにシフト部15bを形成する場合もある(図19参照)。シフト部は、セグメントコイルの直線部の任意の位置に形成することができる。
次に、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法の概要について説明する。図2は、シフト部を形成する前のセグメントコイルを示す側面図である。図3は図2のIII−IIIにおける断面図であり、図4Aは図2のIVA−IVAにおける断面図であり、図4Bは図2のIVB−IVBにおける断面図である。
本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法は、湾曲部10と直線部14a、14bとを備えるU字状のセグメントコイル1を形成し、形成したセグメントコイル1の直線部14aにシフト部15aを形成する。
セグメントコイル1にシフト部を形成する際は、直線部14aのシフト部を形成する部分16の側面を、シフト部を形成するための応力を印加する方向である第1の方向と交差(典型的には直交)する第2の方向に変位しないように拘束する。換言すると、図3の断面図に示すように、シフト部を形成する部分16の側面のうち、応力印加方向(第1の方向)と平行な側面(セグメントコイル1の内周側および外周側の側面)16a、16bを狭持手段(第1の狭持手段)60a、60bを用いて狭持する。このとき、狭持手段60a、60bは、シフト部を形成する部分16に応力が印加された際に、シフト部を形成する部分16が応力印加方向に変位可能な程度の力で、シフト部を形成する部分16を狭持する。
本明細書において、「シフト部を形成する部分」とは、成型時にシフト部を形成するための応力を印加する部分、つまり、シフト部を形成するための加工位置を示している(後述する当接部28とシフト成形型50とで挟まれる部分に対応している)。実際にシフト部が形成される位置は、シフト部を形成する部分16と隣接する位置となる。
また、セグメントコイル1にシフト部を形成する際は、シフト部を形成する部分16を基準としてセグメントコイルの湾曲部10側または直線部14aの先端部側の、第1の方向と垂直な互いに対向する面(換言すると、セグメントコイル1の内周側と外周側との間の面)を狭持する。
例えば、セグメントコイルの湾曲部10側の位置(狭持位置17)を狭持する場合は、図4Aの断面図に示すように、狭持位置17の側面のうち、応力印加方向(第1の方向)と垂直な側面17a、17b(側面17a、17bは互いに対向している)を狭持手段61a、61bを用いて狭持する。このとき、狭持手段61a、61bは、シフト部を形成する部分16に応力が印加された際に、狭持位置17が変位しないように狭持する。
つまり、狭持位置17が、直線部14aの長手方向(鉛直方向)及び応力印加方向に変位しないように狭持することで、シフト部を形成する部分16に応力が印加された際に、狭持位置17がずれることを抑制することができる。このとき、狭持位置17の側面17a、17b、17c、17dの全てを狭持するようにしてもよい。これにより、狭持位置17がずれることをより確実に抑制することができる。
そして、上記のようにしてシフト部を形成する部分16及び狭持位置17を拘束した状態で、シフト部を形成する部分16に第1の方向の応力を印加する。これにより、シフト部を形成する部分16が変位してシフト部が形成される。このとき、シフト部を形成する部分16に印加する応力の方向を逆方向にすることで、直線部14aに形成されるシフト部の位置を逆向きにすることができる。
なお、セグメントコイルの湾曲部10側の位置を狭持する場合は、湾曲部10全体を狭持するようにしてもよい。
また、セグメントコイルの湾曲部10側の位置(狭持位置17)ではなく、直線部14aの先端部側の位置(狭持位置18)を狭持する場合は、図4Bの断面図に示すように、狭持位置18の側面のうち、応力印加方向と垂直な側面18a、18bを狭持手段62a、62bを用いて狭持する。このとき、狭持手段62a、62bは、シフト部を形成する部分16に応力が印加された際に、狭持位置18が変位しないように狭持する。
つまり、狭持位置18が直線部14aの長手方向(鉛直方向)及び応力印加方向に変位しないように狭持することで、シフト部を形成する部分16に応力が印加された際に、狭持位置18がずれることを抑制することができる。このとき、狭持位置18の側面18a、18b、18c、18dの全てを狭持するようにしてもよい。これにより、狭持位置18がずれることをより確実に抑制することができる。
そして、上記のようにしてシフト部を形成する部分16及び狭持位置18を狭持した状態で、シフト部を形成する部分16に第1の方向の応力を印加する。これにより、シフト部を形成する部分16が変位してシフト部が形成される。このとき、シフト部を形成する部分16に印加する応力の方向を逆方向にすることで、直線部14aに形成されるシフト部の位置を逆向きにすることができる。
このように、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、セグメントコイル1にシフト部を形成する際に、直線部14aのシフト部を形成する部分16の側面のうち、応力印加方向と平行な側面を狭持している。また、シフト部を形成する部分16を基準としてセグメントコイルの湾曲部10側またはセグメントコイルの直線部14aの先端部側の、応力印加方向と垂直な互いに対向する面を狭持している。よって、シフト部を形成する際の応力でセグメントコイルが意図しない方向に変形することを抑制することができ、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成することができる。
次に、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法及びセグメントコイル製造装置について詳細に説明する。なお、以下で説明するセグメントコイル製造方法及びセグメントコイル製造装置は一例であり、本発明は下記の実施の形態に限定されることはない。
図5、図6はそれぞれ、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(内周型)の正面図及び斜視図である。図7は、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える成形型(外周型)の斜視図である。本実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置は、セグメントコイル1の湾曲部10を形成する成形型(第1の成形型)として、内周型20と外周型30とを備える。
図5、図6に示すように、内周型20は成形部29を備える。成形部29には、セグメントコイル1を成形する際に、セグメントコイルの内周面(U字状の内周面)が当接する面21a、21b、22、23a、23b、24a、24bが設けられている。内周型20の面21a、21bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の斜辺部11a、11bの内周面と当接する。内周型20の面22は、成型時にセグメントコイル1のクランク部22の内周面と当接する。
内周型20の面23a、23bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の肩部13a、13bの内周面と当接する。内周型20の面24a、24bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の直線部14a、14bの内周面と当接する。なお、面23a、23b、面24a、24bはそれぞれ、後述する肩部成形型(第2の成形型)40a、40bでセグメントコイルを成形する際に、セグメントコイル1の肩部13a、13bの内周面、直線部14a、14bの内周面と当接する。
また、内周型20は当接部28を備える。当接部28は、後述するシフト成形型50(図13、図14参照)と対向する位置に設けられている。つまり、シフト部を形成する部分16にシフト成形型を用いて応力を印加した際に、シフト部を形成する部分16をシフト成形型50と当接部28とで挟み込むことでシフト部15aが形成される。
図7に示すように、外周型30は成形部39を備える。成形部39には、平角導体を所定の形状に成形するための型が形成されている。つまり、内周型20と外周型30とで平角導体を挟み込んで湾曲部10を成形する際に、平角導体が外周型30の成形部39を移動することで、湾曲部10が段階的に成形される。そして、最終的にセグメントコイル1の外周面(U字状の外周面)が面31a、31b、面32と当接することで、セグメントコイル1の湾曲部10が形成される。
外周型30の面31a、31bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の斜辺部11a、11bの外周面と当接する。外周型30の面32は、成型時にセグメントコイル1のクランク部32の外周面と当接する。また、外周型30は凹部38を備える。凹部38には、後述するシフト成形型50(図13、図14参照)が配置される。
次に、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法について、図8〜図14を用いて説明する。図8に示すように、セグメントコイルを製造する際は、まず平角導体2を内周型20と外周型30との間に配置する。具体的には、内周型20の成形部29の上面に平角導体2を配置する。そして、図9に示すように、外周型30を下方向に移動させて、平角導体2を内周型20と外周型30とで上下方向から挟み込んでいく。このとき、平角導体2が外周型30の成形部39を移動し、湾曲部10が段階的に成形される。そして、最終的に、内周型20と外周型30とで平角導体2が挟み込まれることで、セグメントコイル1の湾曲部10が形成される。このとき、セグメントコイル1の内周面は、内周型20の面21a、21b、面22と当接しており、セグメントコイル1の外周面は、外周型30の面31a、31b、面32と当接している。
その後、図10、図11に示すように、肩部成形型40a、40bを下方向に移動させて、平角導体2の両側の直線部14a、14bを内側に折り込むように成形する。これにより、セグメントコイル1の肩部13a、13bが形成される。換言すると、内周型20及び外周型30で湾曲部10を挟持した状態で、湾曲部10の両側から伸びる平角導体(直線部14a、14b)を肩部成形型40a、40bを用いて曲げ加工することで、湾曲部10の両側にそれぞれ肩部13a、13bを形成する。このとき、シフト成形型50は、平角導体2の両側の直線部14a、14bが内側に折り込まれる際に、直線部14a、14bとシフト成形型50とが干渉しない位置に配置されている。
図12は、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を説明するための正面図であり、図11に示した工程に対応した図である。なお、図12では説明のために外周型30の図示を省略している。図12に示すように、肩部成形型40a、40bを下方向に移動させてセグメントコイルの肩部13a、13bを形成した後は、セグメントコイルの直線部14a、14bはそれぞれ、内周型20の面24a、24b(図5参照)と肩部成形型40a、40bのプレート41a、41bとで挟まれた状態となる。
つまり、セグメントコイルの内周側が内周型20の面24a、24bと当接し、セグメントコイルの外周側が肩部成形型40a、40bのプレート41a、41bと当接している。よって、セグメントコイルの直線部14a(すなわち、シフト部を形成する部分)が、シフト部を形成するための応力を印加する方向である第1の方向(紙面手前側から奥側へ向かう方向)と交差する第2の方向に変位しないように拘束された状態となっている。換言すると、セグメントコイルの直線部14aの側面のうち、応力印加方向(紙面手前側から奥側へ向かう方向)と平行な側面が狭持された状態となっている。
その後、図13、図14に示すように、セグメントコイルの直線部14aを狭持した状態(図12参照)で、且つ内周型20及び外周型30で湾曲部10を挟持した状態で、シフト成形型50をシフト部形成方向(図13に示す第1の方向)に変位させて直線部14a(すなわち、シフト部を形成する部分)に応力を印加する。そして、シフト成形型50と当接部28とで直線部14aを第1の方向において挟み込むことでシフト部15aを形成する。なお、図13、図14では、説明のために肩部成形型40a、40bの図示を省略している。
このように、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、セグメントコイル1にシフト部15aを形成する際に、直線部14a(シフト部を形成する部分)の側面を、シフト部を形成するための応力を印加する方向である第1の方向と交差する第2の方向に変位しないように狭持している(図12参照)。換言すると、セグメントコイルの直線部14aの側面のうち、応力印加方向と平行な側面を狭持している。また、内周型20及び外周型30で湾曲部10を挟持した状態(つまり、応力印加方向と垂直な互いに対向している面を狭持した状態)で、シフト部15aを形成している(図13、図14参照)。よって、シフト部を形成する際の応力でセグメントコイルが意図しない方向に変形することを抑制することができ、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成することができる。
つまり、図15に示す比較例のように、セグメントコイル1にシフト部115aを形成する際に、肩部成形型40aを用いて直線部14aを拘束しない場合は、シフト成形型50を用いて直線部14aに応力を印加した際に、セグメントコイルが外周側(図15の矢印で示す方向)に変形する場合がある。
これに対して本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、セグメントコイル1にシフト部15aを形成する際に、直線部14aの側面を第2の方向に変位しないように狭持している(図12参照)。よって、シフト部を形成する際の応力でセグメントコイルが意図しない方向に変形することを抑制することができ、セグメントコイルにシフト部を精度よく形成することができる。
特に、図5〜図14で説明したセグメントコイル製造方法では、内周型20及び外周型30で湾曲部10を挟持した状態で、シフト部15aを形成しているので(図13、図14参照)、セグメントコイルの湾曲部10が変形することを抑制することができる。
すなわち、湾曲部10の成形工程と別の工程でシフト部15aを形成する場合は、シフト部15aを形成する際に、再度、湾曲部10を挟持する必要がある。しかしこの場合は、湾曲部10を再現よく挟持することができないため、湾曲部10を挟持する型と湾曲部10との間に隙間が生じる。このため、図16に示す比較例のように、シフト成形型50を用いて直線部14aに応力を印加した際に、湾曲部10に意図しない応力が働き湾曲部10が変形するおそれがある。
一方、図5〜図14で説明したセグメントコイル製造方法では、湾曲部10の成形工程と同一の工程(一連の工程)でシフト部15aを形成している。よって、湾曲部10を隙間なく挟持することができるので、シフト部15aを形成する際にセグメントコイルの湾曲部10が変形することを抑制することができる。
図17は、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える肩部成形型の一例を示す図であり、肩部成形型をセグメントコイルと当接する側から見た図である(肩部成形型40bについても同様である)。図17に示すように、肩部成形型40aは、2枚のガイド部42a_1、42a_2と2枚のプレート41a_1、41a_2とを用いて構成することができる。ガイド部42a_1には、肩部成形型40aを用いてセグメントコイルを成形した際に、セグメントコイルがプレート41a_1と当接するように導くための傾斜部43aが設けられている。
図18A、図18Bは、図17に示した肩部成形型40a付近の下面図であり、シフト部を形成する工程を説明するための図である。図18Aに示すように、肩部成形型40aを用いてセグメントコイルの肩部13aを成形した後(図11参照)は、セグメントコイルの直線部14aが内周型20とプレート41a_1と当接した状態となる。このとき、ガイド部42a_1に設けられた傾斜部43aは、セグメントコイルがプレート41a_1と当接するようにセグメントコイルをガイドする。
その後、シフト成形型50を第1の方向に変位させると、図18Bに示すように、シフト成形型50と当接部28とで直線部14aが挟まれてシフト部が形成される。このとき、セグメントコイルの直線部14aは内周型20とプレート41a_2と当接した状態となっている。
なお、肩部成形型40aを構成するプレートの厚さや枚数は、セグメントコイルの第1の方向における厚さや、シフト部の第1の方向におけるシフト量に応じて任意に決定することができる。つまり、セグメントコイルの第1の方向における厚さが厚くなるほど、プレートの厚さや枚数は多くなる。また、セグメントコイルのシフト部の第1の方向におけるシフト量が大きくなるほど、プレートの厚さや枚数は多くなる。
図19は、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法を用いて形成されるセグメントコイルの他の例を示す正面図である。図19に示すセグメントコイル1’では、シフト部15bが形成されている部分及びシフト部15bが形成される方向が、図1Cに示したセグメントコイル1の場合と異なる。これ以外は、図1Cに示したセグメントコイル1と同様であるので重複した説明は省略する。
図20、図21は、図19に示したセグメントコイル1’の製造方法を説明するための図である。図20、図21に示す工程はそれぞれ、図13、図14に示した工程に対応している。これ以外の製造工程は、上記で説明した製造工程と同様である。図19に示すセグメントコイル1’では、シフト部15bを形成する方向が、図1Cに示したセグメントコイル1のシフト部15aを形成する方向と逆方向になる。このため、シフト成形型51は内周型20側に配置されている。また、シフト部15bを形成する際にセグメントコイル1の直線部14bが当接する当接部38は、外周型30側に配置されている。
更に、図19に示すセグメントコイル1’では、シフト部15bは、図1Cに示したセグメントコイル1のシフト部15aと逆の位置(つまり、直線部14b側)に形成される。よって、当接部38及びシフト成形型51も、図13、図14に示した場合と逆の位置(つまり、直線部14b側)に配置している。
図20、図21に示すように、シフト部15bを形成する際は、シフト成形型51をシフト部形成方向(図20の矢印で示す)に変位させて、当接部38とシフト成形型51とでセグメントコイルの直線部14bを挟み込む。なお、図20、図21では、説明のために肩部成形型40a、40bの図示を省略している。
つまり、図20、図21に示すように、内周型20及び外周型30で湾曲部10を挟持した状態で、直線部14b(すなわち、シフト部を形成する部分)にシフト成形型51を用いて応力を印加し、シフト成形型51と当接部38とで、直線部14bを第1の方向において挟み込むことでシフト部15bを形成することができる。
また、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、図22に示すように、シフト部を形成する際、シフト成形型50が直線部14aと当接する当接面50a及び当接部28が直線部14aと当接する当接面28aの角度θ1(つまり、直線部14aの長手方向と垂直な断面における角度)を調整することで、シフト部を形成した後のセグメントコイルの形状を調整するようにしてもよい。つまり、当接面50a及び当接面28aの角度θ1を調整することで、セグメントコイルの直線部14aの角度(直線部14aの長手方向と垂直な断面における角度)を調整してもよい。
また、図23に示すように、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、シフト部を形成する際、直線部14aの長手方向における、シフト成形型50と当接部28の位置(高さ61、62)を変更することで、シフト部15aを形成する位置を調整するようにしてもよい。このように、シフト成形型50の高さ61と当接部28の高さ62を変更できるようにすることで、シフト部15aを形成する位置を容易に調整することができる。
また、図24に示すように、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、シフト部を形成する際、シフト成形型50が直線部14aと当接する当接面50a及び当接部28が直線部14aと当接する当接面28aの、直線部14aの長手方向(鉛直方向)に対する角度θ2を調整することで、シフト部を形成した後のセグメントコイルの形状を調整するようにしてもよい。
つまり、シフト部を形成する際、シフト成形型50の当接面50aと当接部28の当接面28aの鉛直方向に対する角度θ2をそれぞれ0°とした場合は、シフト部を形成した際のスプリングバックにより、セグメントコイルの直線部14aの鉛直方向に対する角度が0°とならない場合がある。すなわち、セグメントコイルの直線部14aの長手方向が鉛直方向と平行にならない場合がある。
このような場合は、シフト成形型50の当接面50aと当接部28の当接面28aの鉛直方向に対する角度θ2をそれぞれ所定の角度として、成型時に直線部14aが内周型20側に傾斜するようにする。これにより、シフト部を形成した後のスプリングバックを見越した成形が可能となり、セグメントコイルの直線部14aの長手方向が鉛直方向と平行になるように加工することができる。
図25は、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造装置が備える肩部成形型の下面図である。図25に示すように、肩部成形型40a、40bは治具45に固定されている。肩部成形型40a、40bは、シム寸法調整部材46a、46bを用いて図25の矢印で示す方向における位置を調整可能に構成されている。つまり、シム寸法調整部材46a、46bを用いて肩部成形型40a、40bのシム寸法(シム寸法調整部材46a、46bの厚さに対応)を調整可能に構成されている。
図26は、肩部成形型のシム寸法(シム寸法調整部材46a、46bの厚さ)とセグメントコイルのスロット角度(図1B参照)との関係を示すグラフである。図26に示すように、肩部成形型40a、40bのシム寸法を調整することで、セグメントコイルのスロット角度を調整することができる。つまり、肩部成形型40a、40bのシム寸法を調整して、セグメントコイルの直線部14a、14bとガイド部42a、42bとの当接位置を調整することで、セグメントコイルのスロット角度を調整することができる。例えば、肩部成形型40a、40bのシム寸法を大きくすることで、スロット角度を大きくすることができる。
次に、作製したセグメントコイルをセグメントコイル製造装置から取り出す場合について説明する。つまり、セグメントコイルにシフト部15aを形成した工程(図14参照)の後工程について説明する。
図27に示すように、セグメントコイルにシフト部15aを形成した後、セグメントコイルを取り出すために外周型30を上方向に移動させると、セグメントコイルが外周型30に引きずられて上方向に移動する。このとき、セグメントコイルのシフト部15aが内周型20の角部27と干渉し、セグメントコイルの形状が変形してしまう場合がある。特にこの問題は、外周型30を上方向に高速で移動させた場合に顕著にあらわれる。
このような問題を解決するために、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、水平方向において内周型20と外周型30とを離間させた後に、鉛直方向において外周型と内周型とを離間させている。具体的には、図28に示すように、水平方向に内周型20を移動させ、その後、上方向に外周型30を移動させている。セグメントコイルをセグメントコイル製造装置から取り出す際に、内周型20と外周型30とをこのように移動させることで、セグメントコイルのシフト部15aが内周型20の角部27と干渉することを抑制することができる。よって、セグメントコイルの形状が変形してしまうことを抑制することができる。
なお、この問題は、シフト成形型50を外周型30側から内周型20側に移動させてシフト部15aを形成した場合に生じる問題である。つまり、図19に示したセグメントコイル1’を形成する場合は、図20、図21に示すように、シフト成形型51を内周型20側から外周型30側に移動させてシフト部15bを形成する。よって、図29に示すように、セグメントコイルを取り出すために外周型30を上方向に移動させたとしても、セグメントコイルのシフト部15bが外周型30の角部37と干渉することはない。
また、本実施の形態にかかるセグメントコイル製造方法では、セグメントコイルの湾曲部10(図1A参照)を形成する際に、図5〜図7に示した内周型20及び外周型30の代わりに、図30に示した内周型120及び図31に示した外周型130を使用してもよい。
図30に示す内周型120は成形部129を備える。成形部129には、セグメントコイル1を成形する際に、セグメントコイルの内周面(U字状の内周面)が当接する面121a、121b、122、123a、123b、124a、124bが設けられている。内周型120の面121a、121bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の斜辺部11a、11bの内周面と当接する。内周型120の面122は、成型時にセグメントコイル1のクランク部22の内周面と当接する。内周型20の面123a、123bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の肩部13a、13bの内周面と当接する。内周型20の面124a、124bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の直線部14a、14bの内周面と当接する。また、内周型120は成形面125を備える。
また、図31に示す外周型130は、セグメントコイル1を成形する際に、セグメントコイルの外周面(U字状の外周面)が当接する面131a、131b、132を備える。外周型130の面131a、131bはそれぞれ、成型時にセグメントコイル1の斜辺部11a、11bの外周面と当接する。外周型130の面132は、成型時にセグメントコイル1のクランク部32の外周面と当接する。また、外周型130は成形面133を備える。
図32に示すように、セグメントコイルを製造する際は、まず平角導体102を内周型120の成形面125と外周型130の成形面133との間に配置する。そして、内周型120を水平方向に移動させて、平角導体102を内周型120の成形面125と外周型130の成形面133とで挟んでプレス加工する。その後、図33に示すように、外周型130を下方向に移動させて、平角導体102を内周型120と外周型130とで上下方向から挟み込む。これにより、セグメントコイル1の湾曲部10が形成される。なお、これ以降の製造工程については、図10以降で説明した場合と同様である。
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 セグメントコイル
2 平角導体
10 湾曲部
11a、11b 斜辺部
12 クランク部
13a、13b 肩部
14a、14b 直線部
15a、15b シフト部
20 内周型
21a、21b、22、23a、23b、24a、24b 面
28 当接部
29 成形部
30 外周型
31a、31b、32 面
38 凹部
40a、40b 肩部成形型
41a、41b プレート
42a、42b ガイド部
50、51 シフト成形型
60a、60b 狭持手段
61a、61b、62a、62b 狭持手段
102 平角導体
120 内周型
121a、121b、122、123a、123b、124a、124b 面
125 成形面
129 成形部
130 外周型
131a、131b、132 面
133 成形面

Claims (10)

  1. 湾曲部と直線部とを備えるU字状のセグメントコイルを形成し、
    前記直線部の一部が所定の方向にシフトしているシフト部を形成するセグメントコイルの製造方法であって、
    前記シフト部を形成する際、
    前記直線部の前記シフト部を形成する部分の側面のうち、前記所定の方向と平行な側面であって、前記U字状のセグメントコイルの内周側および外周側の側面をそれぞれ狭持し、
    前記シフト部を形成する部分を基準として前記セグメントコイルの前記湾曲部側または前記直線部の先端部側の、前記セグメントコイルの内周側と外周側との間の面であって、前記所定の方向と垂直な互いに対向している面を狭持し、
    前記シフト部を形成する部分に前記所定の方向の応力を印加して、前記直線部の一部を前記所定の方向にシフトさせてシフト部を形成する、
    セグメントコイル製造方法。
  2. 前記セグメントコイルを形成する際、
    線状の導体を第1の成形型を用いて挟み込んで前記湾曲部を形成し、
    前記第1の成形型で前記湾曲部を挟持した状態で、前記湾曲部の両側から伸びる前記導体を第2の成形型を用いて曲げ加工することで、前記湾曲部の両側にそれぞれ前記湾曲部と前記直線部との境界である肩部を形成し、
    前記シフト部を形成する際、
    前記U字状のセグメントコイルの内周側を前記第1の成形型に当接させ、前記U字状のセグメントコイルの外周側を前記第2の成形型に当接させて、前記シフト部を形成する部分の前記所定の方向と平行な側面を狭持し、
    前記第1の成形型で前記湾曲部を挟持した状態で、前記シフト部を形成する部分にシフト成形型を用いて応力を印加し、前記シフト成形型と当該シフト成形型と対向する位置に設けられている当接部とで、前記直線部の前記所定の方向と垂直な側面を挟み込むことで前記シフト部を形成する、
    請求項1に記載のセグメントコイル製造方法。
  3. 前記シフト部を形成する際、前記直線部の長手方向における、前記シフト成形型と前記当接部の位置を変更することで、前記シフト部を形成する位置を調整する、請求項2に記載のセグメントコイル製造方法。
  4. 前記シフト部を形成する際、前記シフト成形型が前記直線部と当接する第1の当接面及び前記当接部が前記直線部と当接する第2の当接面の、前記直線部の長手方向に対する角度を調整することで、前記シフト部を形成した後の前記セグメントコイルの形状を調整する、請求項2または3に記載のセグメントコイル製造方法。
  5. 前記シフト部を形成する際、前記シフト成形型が前記直線部と当接する第1の当接面及び前記当接部が前記直線部と当接する第2の当接面の、前記直線部の長手方向と垂直な断面における角度を調整することで、前記シフト部を形成した後の前記セグメントコイルの形状を調整する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のセグメントコイル製造方法。
  6. 前記第1の成形型は、前記U字状のセグメントコイルの外周側に対応する面と当接する外周型と前記U字状のセグメントコイルの内周側に対応する面と当接する内周型とを含み、
    前記第1の成形型は、前記線状の導体を前記外周型と前記内周型とで上下方向から挟み込んで前記湾曲部を形成する、請求項2乃至5のいずれか一項に記載のセグメントコイル製造方法。
  7. 前記シフト成形型を前記外周型側から前記内周型側に移動させて前記シフト部を形成した場合、
    水平方向において前記外周型と前記内周型とを離間させた後に、鉛直方向において前記外周型と前記内周型とを離間させて前記セグメントコイルを取り出す、
    請求項6に記載のセグメントコイル製造方法。
  8. 湾曲部と直線部とを備えるU字状のセグメントコイルを形成し、前記直線部の一部が所定の方向にシフトしているシフト部を形成するセグメントコイル製造装置であって、
    前記直線部の前記シフト部を形成する部分の側面のうち、前記所定の方向と平行な側面であって、前記U字状のセグメントコイルの内周側および外周側の側面をそれぞれ狭持する第1の狭持手段と、
    前記シフト部を形成する部分を基準として前記セグメントコイルの前記湾曲部側または前記直線部の先端部側の、前記セグメントコイルの内周側と外周側との間の面であって、前記所定の方向と垂直な互いに対向している面を狭持する第2の狭持手段と、
    前記シフト部を形成する部分に前記所定の方向の応力を印加して、前記直線部の一部を前記所定の方向にシフトさせてシフト部を形成するシフト成形型と、を備える、
    セグメントコイル製造装置。
  9. 前記シフト成形型と対向する位置に設けられている当接部を備え、
    前記シフト部を形成する部分に前記シフト成形型を用いて応力を印加した際に、前記シフト部を形成する部分を前記シフト成形型と前記当接部とで挟み込むことで前記シフト部を形成する、
    請求項8に記載のセグメントコイル製造装置。
  10. 線状の導体を挟み込んで前記湾曲部を形成する第1の成形型と、
    前記第1の成形型で前記湾曲部を挟持した状態で、前記湾曲部の両側から伸びる前記導体を曲げ加工して、前記湾曲部の両側にそれぞれ前記湾曲部と前記直線部との境界である肩部を形成する第2の成形型と、を備え、
    前記第1の狭持手段は前記第1及び第2の成形型を用いて構成されており、前記U字状のセグメントコイルの内周側を前記第1の成形型に当接させ、前記U字状のセグメントコイルの外周側を前記第2の成形型に当接させて、前記シフト部を形成する部分の前記所定の方向と平行な側面を狭持し、
    前記第2の狭持手段は前記第1の成形型を用いて構成されており、前記第1の成形型で前記湾曲部を挟持することで前記湾曲部の前記所定の方向と垂直な互いに対向している面を狭持する、
    請求項8または9に記載のセグメントコイル製造装置。
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