JP2015106150A - 粘着剤層付偏光フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

粘着剤層付偏光フィルムおよび画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水蒸気に対するバリア性を有する偏光フィルムであって、かつ、粘着剤層付偏光フィルムの態様で用いる場合においても、粘着剤層との良好な密着性を有する偏光フィルムを提供すること。
【解決手段】偏光子の片面または両面に無機層を有することを特徴とする偏光フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機層を有する偏光フィルムに関する。当該偏光フィルムは粘着剤層を有する粘着剤層付偏光フィルムとして用いることができる。さらには、本発明は、前記偏光フィルムまたは前記粘着剤層付偏光フィルムを用いた液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス素子を有する表示装置(有機EL表示装置)、PDP等の画像表示装置に関する。
液晶表示装置等は、その画像形成方式から液晶セルの両側に偏光素子を配置することが必要不可欠であり、一般的には偏光フィルムが貼着されている。前記偏光フィルムを液晶セルに貼着する際には、通常、粘着剤が使用される。また、偏光フィルムと液晶セルの接着は、通常、光の損失を低減するため、それぞれの材料は粘着剤を用いて密着されている。このような場合に、偏光フィルムを固着させるのに乾燥工程を必要としないこと等のメリットを有することから、粘着剤は、偏光フィルムの片側に予め粘着剤層として設けられた粘着剤層付偏光フィルムが一般的に用いられる。粘着剤層付偏光フィルムの粘着剤層には、通常、離型フィルムが貼り付けられている。
偏光子としては、従来からポリビニルアルコール系フィルムが用いられている。前記偏光子は吸湿性を有するため、前記偏光子は水分を吸収しやすい。偏光子が多量の水分を吸収した場合には、偏光子の特性が低下する傾向がある。一方、前記偏光子は、通常、偏光子の片面または両面に透明保護フィルムを設けた偏光フィルムとして用いられる。前記偏光子が水分を吸収しないように、例えば、偏光フィルムに用いる透明保護フィルムとして、例えば、低透湿性の透明保護フィルムを用いることが提案されている。しかし、低透湿性の透明保護フィルムによる水分の遮断効果は、低透湿性の透明保護フィルムの厚みに依存するため、有効に水分を遮断するには、低透湿性の透明保護フィルムの厚みを厚くすることが必要であった。また、低透湿性の透明保護フィルムを用いた偏光フィルムを、粘着剤層付偏光フィルムの態様で用いる場合には、粘着剤層と偏光フィルムの密着性が十分ではなかった。
また、円偏光板における位相差板に無機薄膜層を設けることで、円偏光板に、ガスバリア性を付与することが提案されている(特許文献1)。
特開2002−156524号公報
特許文献1では、位相差板に無機薄膜層を設けることで、円偏光板にガスバリア性を付与しているが、位相差板に無機薄膜層を形成するためには各位相差板に対してそれぞれ適した条件での処理が必要であった。また、偏光子または偏光板(透明保護フィルム)に対して、無機薄膜層を有する位相差板をアクリル系粘着剤により貼り合せているため、無機薄膜層による偏光子に対する吸湿性の抑制効果が十分とは言えない。また、円偏光板を粘着剤層付の円偏光板の態様で用いる場合には、粘着剤層と円偏光板(位相差板)との密着性が十分ではなかった。
本発明は、水蒸気に対するバリア性を有する偏光フィルムであって、かつ、粘着剤層付偏光フィルムの態様で用いる場合において、粘着剤層との良好な密着性を有する偏光フィルムを提供すること目的とする。また、本発明は、前記バリア性を有する偏光フィルムと粘着剤層を有する粘着剤層付き偏光フィルムを提供することを目的とする。
とする。
さらには、本発明は、前記偏光フィルムまたは前記粘着剤層付偏光フィルムを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記粘着剤層付偏光フィルムを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、偏光子の片面または両面に無機層を有することを特徴とする偏光フィルム、に関する。前記偏光フィルムは、前記偏光子の片面または両面に、前記無機層を介して、または介することなく、透明保護フィルムを設けることができる。透明保護フィルムを設ける場合は、少なくとも片面の前記無機層は最外層である態様で用いることが好ましい。
前記偏光フィルムは、前記偏光子の第1の片面に、無機層を介することなく、第1透明保護フィルムを有し、前記偏光子の第2の片面にのみ無機層を有する態様で用いることができる。また、当該偏光フィルムとしては、前記偏光子の第2の片面に、第2透明保護フィルムを介して、前記無機層を有するものを用いることができる。
前記偏光フィルムにおいて、前記無機層が無機酸化物または無機窒化物であることが好ましい。
前記偏光フィルムは、40℃、90%RHで測定した透湿度が0.000001g/m・day以上5g/m・day以下であることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記偏光子の厚みは10μm以下であることが好ましい。
前記偏光フィルムは、単体透過率が30%以上、偏光度が90%以上であることが好ましい。
また本発明は、前記偏光フィルムおよび粘着剤層を有することを特徴とする粘着剤層付き偏光フィルム、に関する。前記粘着剤層付き偏光フィルムは、上記偏光フィルムにおける前記無機層の側に、粘着剤層を有することが好ましい。
前記粘着剤層付き偏光フィルムは、前記無機層に、前記粘着剤層が直接積層されている構成において、前記無機層と前記粘着剤層との接着力が15N/25mm以上であることが好ましく、より好ましくは20N/25mm以上である。
前記粘着剤層付き偏光フィルにおいて、前記粘着剤層は、(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤により形成されていることが好ましい。
前記粘着剤層付き偏光フィルにおいて、前記アクリル系粘着剤は、さらに、カップリング剤を含有することが好ましい。また、前記カップリング剤は、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤およびチタネート系カップリング剤系から群より選ばれるいずれか少なくとも1種であることが好ましい。また、前記カップリング剤の割合は、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して0.001〜5重量部であることが好ましい。
前記粘着剤層付き偏光フィルにおいて、前記アクリル系粘着剤は、さらに、架橋剤を含有することができる。
前記粘着剤層付偏光フィルムは、40℃、90%RHで測定した透湿度が0.000001g/m・day以上5g/m・day以下であることが好ましい。
さらに、本発明は、前記偏光フィルム、または前記粘着剤層付偏光フィルムを用いていることを特徴とする画像表示装置、に関する。
本発明の偏光フィルムは、偏光子の片面または両面に無機層を有する。また、本発明の偏光フィルムは、前記無機層を介して、または介することなく、透明保護フィルムを設けることができる。前記のように、本発明の偏光フィルムは、偏光子に、直接、または透明保護フィルムを介して、無機層を有しているため、偏光子の水蒸気の吸収を有効に遮断することができる。また、低透湿性の透明保護フィルムにより、水分の遮断を有効に行うには、厚みを厚くすることが必要性あったが、無機層によれば、薄層にて有効に水分の遮断を行うことができる。液晶表示装置等ではモジュールの薄型化が求められているため、偏光フィルムにも薄型化が望まれている。本発明の偏光フィルムによれば、無機層により、水分を有効に遮断し、かつ、偏光フィルムの薄型化を実現することができる。また本発明の偏光フィルムは、偏光子に対して、直接、無機層を形成したものを用いているため、位相差フィルムの種類に拘わらず、任意の位相差フィルムと組み合わせて円偏光板または楕円偏光板を形成することができる。
また、本発明の偏光フィルムは、薄型の偏光子を用いた場合に有効である。通常の偏光子に比べて、薄型偏光子は薄膜であるため収縮しにくい。そのため、偏光子に無機層を設けた場合においても、薄型偏光子は通常の偏光子に比べて収縮による無機層に及ぼすダメージが小さい。また、薄型偏光子は通常の偏光子に比べて薄膜であるため、断面からの水蒸気の侵入量が小さく、水分の遮断を行う点からも好ましい。また本発明の偏光フィルムは、無機層を設けていない偏光フィルムと同等の光学特性を有し、かつ、過酷な環境下におかれた場合においても良好な光学特性を有する。
また、本発明の偏光フィルムを、粘着剤層付偏光フィルムの態様で用いる場合には、前記無機層に粘着剤層が積層される。前記無機層は粘着剤層に対する密着性が良好であり、好適な粘着剤層付偏光フィルムを提供することができる。
本発明の偏光フィルムを示す断面図の例示である。 本発明の偏光フィルムを示す断面図の例示である。 本発明の粘着剤層付き偏光フィルム示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図3を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は、図1乃至図2の実施形態に限定されるものではない。
本発明の偏光フィルムは、図1(a)、(b)に示すように、偏光子10の片面または両面(第1の片面および第2の片面)に無機層20を有する。偏光子の第1の片面および第2の片面は任意に設定することができる。図1(a)は、偏光子10の第1の片面にのみ無機層20が、直接、設けられている場合であり、図2(b)は、偏光子10の両面に無機層20が、直接、設けられている場合である。
本発明の偏光フィルムは、図1(a)、(b)に記載の偏光フィルムの片面または両面に、透明保護フィルムを設けることができる。透明保護フィルムは、前記無機層を介して、または介することなく設けることができるが、少なくとも片面の前記無機層は最外層になる態様であることが好ましい。図2(a1)、(a2)は、図1(a)の偏光フィルムに透明保護フィルムを設けた場合の態様である。図2(a1)は、偏光子10の第1の片面に第1透明保護フィルム11を有し、前記偏光子10の第2の片面(第1の片面の反対面)に無機層20が、直接、設けられている場合であり、図2(a2)は、第2透明保護フィルム12を介して、無機層20が設けられている場合である。
本発明の偏光フィルムには、前記無機層に粘着剤層を設けることができる。図3(a1)、(a2)は、本発明の粘着剤層付き偏光フィルムに係り、それぞれ、図2(a1)、(a2)の偏光フィルムの、無機層20に、粘着剤層30が設けられている場合である。なお、
なお、図2では、図1(a)に記載の偏光フィルムの態様について透明保護フィルム、図3では、図2の態様に粘着剤層を設けた場合を記載したが、図1(b)の態様の偏光フィルムについても、無機層を介して、または、介することなく、第1透明保護フィルムおよび/または第2透明保護フィルムを設けることができ、さらに、無機層に粘着剤層を設けることができる。さらには、図1(a)、(b)に記載の偏光フィルムの無機層に、粘着剤層を設けることができる。
本発明の偏光フィルム、粘着剤層付き偏光フィルムは、無機層を有することから、透湿度を小さく制御することができる。透湿度は、40℃、90%RHで測定した値が、0.01g/m・day以上5g/m・day以下であることが好ましい。透湿度は、40℃、90%RHで測定した値が、0.0000001g/m・day以上であることは無機層の厚みを1000μm以下で形成でき著しい厚みの増加が伴わない点で好ましい。また、透湿度が5g/m・day以下であることは水蒸気を有効に遮断することできる点で好ましい。透湿度は、偏光フィルム、粘着剤層付き偏光フィルムのいずれについても、0.000001〜5g/m・dayが好ましく、さらには0.0001〜1g/m・day以下であることが好ましい。
<偏光子>
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムなどの親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性材料を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物などポリエン系配向フィルムなどが挙げられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚みは特に制限されないが、一般的に80μm程度以下である。偏光子の厚みは、通常、15〜35μmであるのが好ましい。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
また偏光子としては厚みが10μm以下の薄型の偏光子を用いることができる。薄型化の観点から言えば当該厚みは1〜7μmであるのが好ましい。このような薄型の偏光子は、厚みムラが少なく、視認性が優れており、また寸法変化が少ないため耐久性に優れ、さらには偏光板としての厚みも薄型化が図れる点が好ましい。
また偏光子の水分率は低い方が、無機層を形成する際に好ましく、例えば、スパッタ効率の面で好ましい。前記観点から、偏光子の水分率は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは、15%以下、さらに好ましくは5%以下である。一方、水分率は、0.5%以上が好ましい。水分率が低くなると、乾燥に時間がかかり、生産性が著しく低下するおそれがある。
前記偏光子の水分率は、任意の適切な方法で調整すればよい。例えば、偏光子の製造工程における乾燥工程の条件を調整することにより制御する方法があげられる。
偏光子の水分率は、以下の方法により測定される。即ち、偏光子を、100×100mmの大きさに切り出して、このサンプルの初期重量を測定した。続いて、このサンプルを120℃で2時間乾燥し、乾燥重量を測定して、下記式により水分率を測定した。水分率(重量%)={(初期重量−乾燥重量)/初期重量}×100。重量の測定はそれぞれ3回ずつ行い、その平均値を用いた。
また水分率と同様に偏光子の単位面積あたりの水分量は低い方が、無機層を形成する際に好ましく、例えば、例えば、スパッタ効率の面で好ましい。前記観点から、単位面積あたりの水分量は、好ましくは3g/m以下、さらに好ましくは2g/m以下、さら好ましくは1g/m以下である。一方、単位面積あたりの水分量は、0.05g/m以上が好ましい。水分量が低くなると、乾燥に時間がかかり、生産性が著しく低下するおそれがある。
前記偏光子中の単位面積あたりの水分量は、任意の方法で調整すればよい。例えば、偏光子の水分率を低く制御することや、偏光子の厚みを薄くすること、さらには偏光子の水分率を低くし、さらに偏光子の厚みを薄くすることが挙げられる。
偏光子の単位面積当たりの水分量は、以下の方法により測定される。即ち100mm×100mmの大きさに切りだし、このサンプルの初期重量を測定した。続いて、このサンプルを120℃で2時間乾燥し、乾燥重量を測定して、下記式により水分量を測定した。水分量(g/m)=(初期重量−乾燥重量)×100。重量の測定はそれぞれ3回ずつ行い、その平均値を用いた。
薄型の偏光子としては、代表的には、特開昭51−069644号公報や特開2000−338329号公報や、WO2010/100917号パンフレット、PCT/JP2010/001460の明細書、または特願2010−269002号明細書や特願2010−263692号明細書に記載されている薄型偏光膜を挙げることができる。これら薄型偏光膜は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう)層と延伸用樹脂基材を積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法による得ることができる。この製法であれば、PVA系樹脂層が薄くても、延伸用樹脂基材に支持されていることにより延伸による破断などの不具合なく延伸することが可能となる。
<透明保護フィルム>
上記透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドなどのアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または上記ポリマーのブレンド物なども上記透明保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などが挙げられる。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性などが十分に発現できないおそれがある。
前記透明保護フィルムとしては、透湿度が150g/m/24h以下の低透湿度フィルムを用いることができる。特に、第2の透明保護フィルムとして低透湿度フィルムを用いることが好ましい。かかる構成によれば、偏光フィルム中に空気中の水分が入り難く、偏光フィルム自体の水分率変化を抑制することができる。その結果、保存環境により生じる偏光フィルムのカールや寸法変化を抑えることができる。
上記偏光子の片面または両面に設けられる透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましく、特に透湿度が150g/m・day以下であるものがより好ましく、140g/m・day以下のものが特に好ましく、120g/m・day以下のものさらに好ましい。透湿度は、下記方法により求められる。
<透明保護フィルムの透湿度>
MOCON社製、PERMATRAN-Wを用いて、40℃、90%R.H.の雰囲気下において24時間測定し、透明保護フィルムの透湿度(g/m・day)を測定した。
前記低透湿度を満足する透明保護フィルムの形成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;アリレート系樹脂;ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有する環状オレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、またはこれらの混合体を用いることができる。前記樹脂のなかでも、ポリカーボネート系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、特に、環状ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。
透明保護フィルムの厚みは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性などの作業性、薄層性などの点より1〜100μm程度である。特に1〜80μmが好ましく、3〜60μmがより好ましい。
なお、偏光子の両面に透明保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる透明保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料などからなる透明保護フィルムを用いてもよい。
上記第1透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層ないしアンチグレア層などの機能層を設けることができる。なお、上記ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層などの機能層は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途、透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
なお、偏光子と第1、第2透明保護フィルムとの接着処理には、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。前記接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤として用いられ、通常、0.5〜60重量%の固形分を含有してなる。上記の他、偏光子と透明保護フィルムとの接着剤としては、紫外硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤等が挙げられる。電子線硬化型偏光フィルム用接着剤は、上記各種の透明保護フィルムに対して、好適な接着性を示す。また本発明で用いる接着剤には、金属化合物フィラーを含有させることができる。
<無機層>
無機層は、水蒸気に対する遮断機能を有する無機材料により形成される。無機層は、例えば、無機酸化物または無機窒化物により形成することができる。無機層は、例えば、偏光子または透明保護フィルムの表面に、物理気相成長法又は化学気相成長法により無機酸化物又は無機窒化物を蒸着することで形成することができる。無機酸化物又は無機窒化物としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の酸化物又は窒化物が挙げられる。上記無機酸化物及び無機窒化物のうち、水蒸気に対するバリア性及び透明性に優れるケイ素酸化物、ケイ素窒化物及びアルミニウム酸化物が好ましく、これらの群より選択される1種又は2種以上のものが好適に使用される。これらの中でも、水蒸気に対すバリア性、透明性、柔軟性、密着性等が良好なケイ素酸化物が特に好ましい。なお、無機酸化物は例えばSiO、AlO等のようにMO(Mは金属元素、Xは酸化度を表す)で表記されるが、ガスバリア性及び透明性の観点からケイ素(Si)の場合は酸化度X=1.3〜1.9の範囲が好ましく、アルミニウム(Al)の場合は酸化度X=0.5〜1.5の範囲が好ましい。
上記物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法;PVD法)としては、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等が挙げられる。具体的には、(a)金属酸化物を原料とし、これを加熱し、蒸気化して対象面(偏光子または透明保護フィルムの表面)上に蒸着する真空蒸着法、(b)原料として金属又は金属酸化物を使用し、必要ならば、酸素ガス等を導入して酸化等させて対象面上に蒸着する反応型蒸着法、(c)さらに酸化等の反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の反応型蒸着法等を用いて金属酸化物の蒸着膜を形成することができる。蒸着材料の加熱方式としては、例えば抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビーム加熱方式(EB)等により行うことができる。上記物理気相成長法の中でも、無機酸化物又は無機窒化物の蒸気化が容易なスパッタリング法が特に好ましい。
上記化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法;CVD法)としては、例えばプラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等が挙げられる。この化学気相成長法の中でも、比較的低温で無機層の形成が可能なプラズマCVDが特に好ましい。プラズマCVDは、具体的には、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスを原料とし、キャリヤーガスとしてアルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを使用し、さらに酸素ガス、アンモニアガス等を供給し、低温プラズマ発生装置等を利用して化学反応を起こさせ、対象面(偏光子または透明保護フィルムの表面)上に酸化珪素等の無機酸化物又は窒化物の蒸着薄膜を形成する方法である。この低温プラズマ発生装置としては、例えば高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することができ、高活性の安定したプラズマを得ることができる高周波プラズマ方式による発生装置が特に好ましい。
酸化珪素等の無機酸化物の蒸着薄膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスとしては、例えば1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等を使用することができる。これらの蒸着用モノマーガスの中でも、取扱性、蒸着膜の物性等の良好な1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンが好ましい。
なお、無機層は、単層構造でもよく、2層以上の多層構造でもよい。このように無機層を多層構造とすることで、蒸着の際に懸かる熱負担の軽減により偏光子または透明保護フィルムの劣化が低減され、さらに粘着剤層と無機層との密着性等を改善することができる。また、上記物理気相成長法及び化学気相成長法における蒸着条件は、偏光子または透明保護フィルムの種類、無機層の厚み等に応じて適宜設計される。
無機層の厚み(平均厚み)は、1nm〜1000nmが好ましく、さらには10nm〜300nmが好ましく、さらには30nm〜200nmが好ましい。無機層は、前記厚みを有することにより、水蒸気に対するバリア性を確保することができる。一方、無機層の厚みは、柔軟性の観点、また、薄型化の観点から前記範囲であるのが好ましい。
<粘着剤層>
粘着剤層の形成には、適宜な粘着剤を用いることができ、その種類について特に制限はない。粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などが挙げられる。
これら粘着剤のなかでも、光学的透明性に優れ、適宜な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく使用される。このような特徴を示すものとしてアクリル系粘着剤が好ましく使用される。
≪(メタ)アクリル系ポリマー≫
アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルのモノマーユニットを主骨格とする(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとする。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルはアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステルをいい、本発明の(メタ)とは同様の意味である。アクリル系ポリマーの主骨格を構成する、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の炭素数1〜20のものを例示できる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソミリスチル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどを例示できる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。これらアルキル基の平均炭素数は3〜9であるのが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマー中には、接着性や耐熱性の改善を目的に、1種類以上の共重合モノマーを共重合により導入することができる。そのような共重合モノマーの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリルや(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有モノマー;アクリル酸のカプロラクトン付加物;スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどの燐酸基含有モノマーなどが挙げられる。
また、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミドやN−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミドやN−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド、N−アクリロイルモルホリンなどのスクシンイミド系モノマー;N−シクロヘキシルマレイミドやN−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミドやN−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー;N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー、なども改質目的のモノマー例として挙げられる。
さらに改質モノマーとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマーなども使用することができる。
(メタ)アクリル系ポリマーは、全構成モノマーの重量比率において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、(メタ)アクリル系ポリマー中の前記共重合モノマーの割合は、特に制限されないが、前記共重合モノマーの割合は、全構成モノマーの重量比率において、0〜20%程度、0.1〜15%程度、さらには0.1〜10%程度であるのが好ましい。
これら共重合モノマーの中でも、接着性、耐久性の点から、ヒドロキシル基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーが好ましく用いられる。これらモノマーは、架橋剤との反応点になる。ヒドロキシル基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーなどは分子間架橋剤との反応性に富むため、得られる粘着剤層の凝集性や耐熱性の向上のために好ましく用いられる。
共重合モノマーとして、ヒドロキシル基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーを含有する場合、これら共重合モノマーは、前記共重合モノマーの割合で用いられるが、カルボキシル基含有モノマー0.1〜10重量%およびヒドロキシル基含有モノマー0.01〜2重量%を含有することが好ましい。カルボキシル基含有モノマーは、0.2〜8重量%がより好ましく、さらには0.6〜6重量%が好ましい。ヒドロキシル基含有モノマーは、0.03〜1.5重量%がより好ましく、さらには0.05〜1重量%が好ましい。
本発明の(メタ)アクリル系ポリマーは、通常、重量平均分子量が50万〜300万の範囲のものが用いられる。耐久性、特に耐熱性を考慮すれば、重量平均分子量は70万〜270万であるものを用いることが好ましい。さらには80万〜250万であることが好ましい。重量平均分子量が50万よりも小さいと、耐熱性の点で好ましくない。また、重量平均分子量が300万よりも大きくなると、塗工するための粘度に調整するために多量の希釈溶剤が必要となり、コストアップとなることから好ましくない。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値をいう。
このような(メタ)アクリル系ポリマーの製造は、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合などの公知の製造方法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などいずれでもよい。
なお、溶液重合においては、重合溶媒として、例えば、酢酸エチル、トルエンなどが用いられる。具体的な溶液重合例としては、反応は窒素などの不活性ガス気流下で、重合開始剤を加え、通常、50〜70℃程度で、5〜30時間程度の反応条件で行われる。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などは特に限定されず適宜選択して使用することができる。なお、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤、連鎖移動剤の使用量、反応条件により制御可能であり、これらの種類に応じて適宜のその使用量が調整される。
重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2´−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬社製、VA−057)などのアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキシド、ジ−n−オクタノイルパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキシド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムの組み合わせなどの過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
前記重合開始剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー100重量部に対して、0.005〜1重量部程度であることが好ましく、0.02〜0.5重量部程度であることがより好ましい。
なお、重合開始剤として、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリルを用いて、前記重量平均分子量の(メタ)アクリル系ポリマーを製造するには、重合開始剤の使用量は、モノマー成分の全量100重量部に対して、0.06〜0.2重量部程度とするのが好ましい。
連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグルコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノールなどが挙げられる。連鎖移動剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー成分の全量100重量部に対して、0.1重量部程度以下である。
また、乳化重合する場合に用いる乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤などが挙げられる。これらの乳化剤は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
さらに、反応性乳化剤として、プロペニル基、アリルエーテル基などのラジカル重合性官能基が導入された乳化剤として、具体的には、例えば、アクアロンHS−10、HS−20、KH−10、BC−05、BC−10、BC−20(以上、いずれも第一工業製薬社製)、アデカリアソープSE10N(旭電化工社製)などがある。反応性乳化剤は、重合後にポリマー鎖に取り込まれるため、耐水性がよくなり好ましい。乳化剤の使用量は、モノマー成分の全量100重量部に対して、0.3〜5重量部、重合安定性や機械的安定性から0.5〜1重量部がより好ましい。
≪架橋剤≫
また前記粘着剤は、架橋剤を含有する粘着剤とするのが好ましい。粘着剤に配合できる多官能化合物としては、有機系架橋剤や多官能性金属キレートが挙げられる。有機系架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、などが挙げられる。これら架橋剤は1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。有機系架橋剤としてはイソシアネート系架橋剤が好ましい。多官能性金属キレートは、多価金属が有機化合物と共有結合または配位結合しているものである。多価金属原子としては、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Tiなどが挙げられる。共有結合または配位結合する有機化合物中の原子としては酸素原子などがあげられ、有機化合物としてはアルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物などが挙げられる。
架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤および/または過酸化物形架橋剤が好ましい。イソシアネート系架橋剤に係る化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマー及びこれらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンなどと付加したイソシアネート化合物やイソシアヌレート化物、ビュレット型化合物、さらにはポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなど付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネートなどを挙げることができる。特に好ましくは、ポリイソシアネート化合物であり、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択される1種またはそれに由来するポリイソシアネート化合物である。ここで、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートからなる群より選択される1種またはそれに由来するポリイソシアネート化合物には、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリオール変性ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリオール変性水添キシリレンジイソシアネート、トリマー型水添キシリレンジイソシアネート、およびポリオール変性イソホロンジイソシアネートなどが含まれる。例示したポリイソシアネート化合物は、水酸基との反応が、特にポリマーに含まれる酸、塩基を触媒のようにして、迅速に進む為、特に架橋の早さに寄与し、好ましい。
過酸化物としては、加熱または光照射によりラジカル活性種を発生して粘着剤のベースポリマーの架橋を進行させるものであれば適宜使用可能であるが、作業性や安定性を勘案して、1分間半減期温度が80℃〜160℃である過酸化物を使用することが好ましく、90℃〜140℃である過酸化物を使用することがより好ましい。
用いることができる過酸化物としては、たとえば、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:90.6℃)、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.1℃)、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.4℃)、t−ブチルパーオキシネオデカノエート(1分間半減期温度:103.5℃)、t−ヘキシルパーオキシピバレート(1分間半減期温度:109.1℃)、t−ブチルパーオキシピバレート(1分間半減期温度:110.3℃)、ジラウロイルパーオキシド(1分間半減期温度:116.4℃)、ジ−n−オクタノイルパーオキシド(1分間半減期温度:117.4℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(1分間半減期温度:124.3℃)、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド(1分間半減期温度:128.2℃)、ジベンゾイルパーオキシド(1分間半減期温度:130.0℃)、t−ブチルパーオキシイソブチレート(1分間半減期温度:136.1℃)、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(1分間半減期温度:149.2℃)などが挙げられる。なかでも特に架橋反応効率が優れることから、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(1分間半減期温度:92.1℃)、ジラウロイルパーオキシド(1分間半減期温度:116.4℃)、ジベンゾイルパーオキシド(1分間半減期温度:130.0℃)などが好ましく用いられる。
なお、過酸化物の半減期とは、過酸化物の分解速度を表す指標であり、過酸化物の残存量が半分になるまでの時間をいう。任意の時間で半減期を得るための分解温度や、任意の温度での半減期時間に関しては、メーカーカタログなどに記載されており、たとえば、日本油脂株式会社の「有機過酸化物カタログ第9版(2003年5月)」などに記載されている。
架橋剤の使用量は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜20重量部が好ましく、さらには0.03〜10重量部が好ましい。なお、架橋剤が0.01重量部未満では、粘着剤の凝集力が不足する傾向があり、加熱時に発泡が生じるおそれがあり、一方、20重量部より多いと、耐湿性が十分ではなく、信頼性試験等で剥がれが生じやすくなる。
上記イソシアネート系架橋剤は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、前記ポリイソシアネート化合物架橋剤を0.01〜2重量部含有してなることが好ましく、0.02〜2重量部含有してなることがより好ましく、0.05〜1.5重量部含有してなることがさらに好ましい。凝集力、耐久性試験での剥離の阻止などを考慮して適宜含有させることが可能である。
前記過酸化物は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、前記過酸化物0.01〜2重量部であり、0.04〜1.5重量部含有してなることが好ましく、0.05〜1重量部含有してなることがより好ましい。加工性、リワーク性、架橋安定性、剥離性などの調整の為に、この範囲内で適宜選択される。
なお、反応処理後の残存した過酸化物分解量の測定方法としては、たとえば、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)により測定することができる。
より具体的には、たとえば、反応処理後の粘着剤を約0.2gずつ取り出し、酢酸エチル10mlに浸漬し、振とう機で25℃下、120rpmで3時間振とう抽出した後、室温で3日間静置する。次いで、アセトニトリル10ml加えて、25℃下、120rpmで30分振とうし、メンブランフィルター(0.45μm)によりろ過して得られた抽出液約10μlをHPLCに注入して分析し、反応処理後の過酸化物量とすることができる。
<カップリング剤>
また前記粘着剤は、カップリング剤を含有する粘着剤とするのが好ましい。カップリング剤を含有する粘着剤から形成された粘着剤層は、無機層との密着性を向上させることができる。カップリング剤として、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤およびチタネート系カップリング剤が挙げられ、これらの1種または2種以上を選択して用いることができる。
シラン系カップリング剤としては、従来から知られているものを特に制限なく使用できる。例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シラン系カップリング剤、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミンなどのアミノ基含有シラン系カップリング剤、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの(メタ)アクリル基含有シラン系カップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基含有シラン系カップリング剤を例示できる。
チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤としては、チタン原子またはジルコニウム原子に、少なくとも1つの反応性基(例えば、水酸基と反応するアルコキシ基の親水基等)を有する化合物や、前記反応性の親水基等とカルボキシル基、ホスフェート基、パイロホスフェート基、ホスファイト基、スルホニル基、アミノ基等を有する疎水性の有機官能基(疎水基)を有しているものが用いられる。
チタン系カップリング剤としては、例えば、チタンアルコキシド(アルキルチタネート)、チタンキレート(チタンにアルコキシ基等と他の有機官能基とが配位または結合した化合物)等があげられる。かかるチタン系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ−n−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリロイルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラキス(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラステアリルチタネート、テトラメチルチタネート、ジエトキシビス(アセチルアセトナト)チタン、ジイソプロピルビス(アセチルアセトナト)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン、イソプロポキシ(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、ジ(2−エチルヘキソキシ)ビス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、ジ−n−ブトキシビス(トリエタノールアミナト)チタン、テトラアセチルアセトネートチタン、ヒドロキシビス(ラクタト)チタン、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート、等があげられる。
チタン系カップリング剤の具体例として、例えば、味の素ファインテクノ(株)製のプレンアクトシリーズであるKR−TTS、KR−46B、KR−55、KR−41B、KR−38S、KR−138S、KR−238S、338X、KR44、KR9SA等;マツモトファインケミカル(株)製のオルガチックスシリーズであるTA‐10、TA‐25、TA‐22、TA‐30、TC‐100、TC‐200、TC‐401、TC‐750等;日本曹達(株)製のA−1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等、があげられる。
ジルコニウム系カップリング剤としては、例えば、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート(チタンにアルコキシ基等と他の有機官能基とが配位または結合した化合物)等があげられる。かかるジルコニウム系カップリング剤としては、エチレン性不飽和ジルコネート含有化合物、ネオアルコキシジルコネート含有化合物があげられ、例えば、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノ)フェニルジルコネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ブチル,ジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリネオデカノイルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ドデシル)ベンゼン−スルホニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ピロ−ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(N−エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(m−アミノ)フェニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリメタクリルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリアクリルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジパラアミノベンゾイルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジ(3−メルカプト)プロピオニックジルコネート、ジルコニウム(IV)2,2−ビス(2−プロペノラトメチル)ブタノラト,シクロジ[2,2−(ビス2−プロペノラトメチル)ブタノラト]ピロホスファト−O,O、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノ)フェニルジルコネート、また、ジルコニウム系カップリング剤としては、テトラノルマルプロポキシジルコニウム、テトラノルマルブトキシジルコニウム、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシステアレート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等があげられる。
ジルコニウム系カップリング剤の具体例として、例えば、ケンリッチペトロケミカル社製のケンリアクトシリーズである、からKZ55、NZ01、NZ09、NZ12、NZ38、NZ44、NZ97、NZ33、NZ39、NZ37、NZ66A、KZTPP等;マツモトファインケミカル(株)製のオルガチックスシリーズであるZA‐40、ZA‐65、ZC‐150、ZC‐540、ZC‐570、ZC‐580等があげられる。
前記カップリング剤の配合割合は、ベースポリマー(例えば、(メタ)アクリル系ポリマー)100重量部に対して5重量部以下で配合するのが好ましく、0.001〜5重量部であることが好ましい。カップリング剤は、0.001重量部以上を用いることが、無機層との密着性の向上に有効である。一方、5重量部を超えると、粘着特性に影響を及ぼすおそれがある。前記カップリング剤の配合割合は、0.01〜3重量部が好ましく、さらには0.1〜1重量部が好ましい。
さらには、前記粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末などからなる充填剤、顔料、着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを、また本発明の目的を逸脱しない範囲で各種の添加剤を適宜に使用することもできる。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着剤層などとしても良い。
前記粘着剤より、粘着剤層を形成するが、粘着剤層の形成にあたっては、架橋剤全体の添加量を調整することとともに、架橋処理温度や架橋処理時間の影響を十分考慮することが好ましい。
使用する架橋剤によって架橋処理温度や架橋処理時間は、調整が可能である。架橋処理温度は170℃以下であることが好ましい。
また、かかる架橋処理は、粘着剤層の乾燥工程時の温度で行ってもよいし、乾燥工程後に別途架橋処理工程を設けて行ってもよい。
また、架橋処理時間に関しては、生産性や作業性を考慮して設定することができるが、通常0.2〜20分間程度であり、0.5〜10分間程度であることが好ましい。
粘着剤層を形成する方法としては、例えば、前記粘着剤を剥離処理したセパレータなどに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を形成した後に偏光フィルムの無機層に転写する方法、または偏光フィルムの無機層に前記粘着剤を塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を偏光フィルムに形成する方法などにより作製される。なお、粘着剤の塗布にあたっては、適宜に、重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
剥離処理したセパレータとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。このようなライナー上に粘着剤組成物を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成する工程において、粘着剤を乾燥させる方法としては、目的に応じて、適宜、適切な方法が採用され得る。好ましくは、上記塗布膜を加熱乾燥する方法が用いられる。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは、50℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜170℃である。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤を得ることができる。
乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、好ましくは5秒〜20分、さらに好ましくは5秒〜10分、特に好ましくは、10秒〜5分である。
また、偏光フィルムの無機層に表面に、アンカー層を形成したり、コロナ処理、プラズマ処理などの各種易接着処理を施した後に粘着剤層を形成することができる。また、粘着剤層の表面には易接着処理をおこなってもよい。
アンカー層は、密着性改良、屈折率調整、導電性付与などを目的として各種のコーティング剤が使用される。目的に応じてフィラーや粒子、導電性ポリマーなどを用い、コーティング剤のバインダー樹脂としては、特に制限はないが、例えば、エポキシ系樹脂、イソシアネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、分子中にアミノ基を含むポリマー類、エステルウレタン系樹脂、オキサゾリン基などを含有する各種アクリル系樹脂などの有機反応性基を有する樹脂(ポリマー)を用いることができる。
粘着剤層の形成方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法が挙げられる。
粘着剤層の厚さは、特に制限されず、例えば、1〜100μm程度である。好ましくは、2〜50μm、より好ましくは2〜40μmであり、さらに好ましくは、5〜35μmである。
前記粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(セパレータ)で粘着剤層を保護してもよい。
セパレータの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などを挙げることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのプラスチックフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどが挙げられる。
前記セパレータの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記セパレータには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉などによる離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理もすることもできる。特に、前記セパレータの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理を適宜おこなうことにより、前記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
なお、上記の粘着剤層付偏光フィルムの作製にあたって用いた、剥離処理したシートは、そのまま粘着剤層付偏光フィルムのセパレータとして用いることができ、工程面における簡略化ができる。
また前記偏光フィルムは、他の光学フィルムと積層することができる。他の光学フィルムとしては、例えば反射板や反透過板、位相差フィルム(1/2や1/4等の波長板を含む)、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層となるものが挙げられる。これらは前記偏光フィルムに、実用に際して積層して、1層または2層以上用いることができる。
偏光フィルムに前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光フィルムと他の光学層の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
本発明の粘着剤層付偏光フィルムは液晶表示装置等の各種画像表示装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。即ち液晶表示装置は一般に、液晶セル等の表示パネルと粘着剤層付偏光フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による粘着剤層付偏光フィルムを用いる点を除いて特に限定は無く、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型、VA型、IPS型などの任意なタイプなどの任意なタイプのものを用いうる。
液晶セル等の表示パネルの片側又は両側に粘着剤層付偏光フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による粘着剤層付偏光フィルムは液晶セル等の表示パネルの片側又は両側に設置することができる。両側に光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散層、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散シート、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
次いで有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置:OLED)について説明する。一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物資を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1/4波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
即ち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相差板が1/4波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
上記のように有機EL表示装置では、鏡面反射を遮るために、有機ELパネルに、位相差板および偏光板を組み合わせた楕円偏光板または円偏光板を粘着剤層を介して用いることができるが、その他に、楕円偏光板または円偏光板を有機ELパネルに直接貼り合わせずに、楕円偏光板または円偏光板をタッチパネルに粘着剤層を介して貼り合わせたものを、有機ELパネルに適用することができる。
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各例中の部および%はいずれも重量基準である。以下に特に規定のない室温放置条件は全て23℃65%RHである。
<(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量の測定>
(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定した。
・分析装置:東ソー社製、HLC−8120GPC
・カラム:東ソー社製、G7000HXL+GMHXL+GMHXL
・カラムサイズ:各7.8mmφ×30cm 計90cm
・カラム温度:40℃
・流量:0.8ml/min
・注入量:100μl
・溶離液:テトラヒドロフラン
・検出器:示差屈折計(RI)
・標準試料:ポリスチレン
<透明保護フィルム>
透明保護フィルム1:厚み40μmのラクトン環構造を有する(メタ)アクリル樹脂(透湿度96g/m・day)にコロナ処理を施して用いた(表2中で、アクリル(40)と表記する)。
透明保護フィルム2:厚み20μmのラクトン環構造を有する(メタ)アクリル樹脂(透湿度48g/m・day)にコロナ処理を施して用いた(表2中で、アクリル(20)と表記する)。
透明保護フィルム3:厚み40μmの環状ポリオレフィンフィルム(日本ゼオン社製:ZEONOR,透湿度11g/m・day)にコロナ処理を施して用いた(表2中で、COP(40)と表記する)。
<薄型偏光子の作成>
薄型偏光膜を作製するため、まず、非晶性PET基材に9μm厚のPVA層が製膜された積層体を延伸温度130℃の空中補助延伸によって延伸積層体を生成し、次に、延伸積層体を染色によって着色積層体を生成し、さらに着色積層体を延伸温度65度のホウ酸水中延伸によって総延伸倍率が5.94倍になるように非晶性PET基材と一体に延伸された4μm厚のPVA層を含む光学フィルム積層体を生成した。このような2段延伸によって非晶性PET基材に製膜されたPVA層のPVA分子が高次に配向され、染色によって吸着されたヨウ素がポリヨウ素イオン錯体として一方向に高次に配向された高機能偏光膜を構成する、厚さ5μmのPVA層を含む光学フィルム積層体を生成することができた。当該薄型偏光膜を、表2中で、PVA(5)と表記する。表2には併せて、薄型偏光膜の水分量を記載した。
<薄型偏光フィルム(A1)の作成>
上記光学フィルム積層体の偏光膜の表面にポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、第1透明保護フィルム(上記透明保護フィルム1:アクリル(40))を貼合せたのち、非晶性PET基材を剥離し、薄型偏光膜を用いた偏光フィルムを作製した。以下、これを薄型偏光フィルム(A1)という。
<その他の薄型偏光フィルムの作成>
上記<薄型偏光フィルムの作成>において、第1透明保護フィルムとして、表2に示すものを用いたこと以外は、上記<薄型偏光フィルム(A1)の作成>と同様にして、薄型偏光フィルム(A2)乃至(A5)を得た。なお、薄型偏光フィルム(A4)は透明保護フィルムを用いていない場合であり、薄型偏光フィルム(A5)は、両面に透明保護フィルムを有する場合である。
<偏光子の作成>
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%の厚み60μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に60秒間浸漬し膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比=0.5/8)の濃度0.3%の水溶液に浸漬し、3.5倍まで延伸させながらフィルムを染色した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、トータルの延伸倍率が6倍となるように延伸を行った。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行い、偏光子(厚み20μm)を得た。当該偏光子を、表2中で、PVA(20)と表記する。表2には併せて、偏光子の水分量を記載した。
<偏光フィルム(A6)の作成>
上記偏光子の片面にポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、第1透明保護フィルム(上記透明保護フィルム1:アクリル(40))を貼合せて、偏光フィルム(A6)を作成した。
<粘着剤の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計及び撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル99部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル1部、及び開始剤として、アゾビスイソブチロニトリルを全モノマー成分100部に対して3部を酢酸エチルと共に加えて窒素ガス気流下、60℃で7時間反応させた。その後、その反応液に酢酸エチルを加えて、重量平均分子量100万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た(固形分濃度30%)。前記アクリル系ポリマー溶液の固形分100部あたり0.1部のトリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学(株))製:タケネートD110N)と、ジベンゾイルパーオキサイド0.3部と、0.075部のγ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業(株)製:KBM−403)を配合して、アクリル系粘着剤溶液(C1)を得た。
<その他の粘着剤の調製>
上記(粘着剤の作成)において、全モノマー成分の組成、架橋剤の種類もしくは配合量、またはカップリング剤の種類もしくは配合量を、表3に示すように変えたこと以外は、上記(粘着剤の作成)と同様にして、アクリル系粘着剤溶液(C2)乃至(C5)を得た。
実施例1
<無機層の形成>
上記薄型偏光フィルム(A1)の偏光子(偏光膜)面に、スパッタリング法により酸化ケイ素を蒸着することにより厚み100nmの無機層(B1)を形成して、無機層付の偏光フィルムを得た。
実施例2〜8
実施例1の<無機層の形成>において、無機層の形成材料および/または厚みを表1に示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして、無機層付の偏光フィルムを得た。
実施例9〜12
実施例1の<無機層の形成>において、上記薄型偏光フィルム(A1)の代わりを表1に示すものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、無機層付の偏光フィルムを得た。
実施例13
(粘着剤層付き偏光フィルムの作成)
上記アクリル系粘着剤溶液(C1)をシリコーン系剥離剤で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータ)の表面に、ファウンテンコータで均一に塗工し、155℃の空気循環式恒温オーブンで2分間乾燥し、セパレータの表面に厚さ20μmの粘着剤層を形成した。次いで、実施例1で得られた無機層付の偏光フィルムの無機層(B1)に、当該粘着剤層を形成したセパレータを移着させ、粘着剤層付き偏光フィルムの作成を作成した。
実施例14〜18
実施例13において、粘着剤層の形成にあたり、アクリル系粘着剤溶液(C1)の代わりに、表1に示すものを用いたこと以外は、実施例13と同様にして、粘着剤層付き偏光フィルムの作成)を作成した。
実施例19、20
実施例13において、実施例1で得られた無機層付の偏光フィルムの代わりに、表1に示す無機層を設けたものを用いたこと以外は、実施例13と同様にして、粘着剤層付き偏光フィルムを成した。
比較例4〜6
実施例13において、表1に示すように、薄型偏光フィルム(A1)、(A3)または(A5)に、表1に示す無機層を設けることなく用いたこと以外は、実施例13と同様にして、粘着剤層付き偏光フィルムの作成を作製した。
上記実施例および比較例で得られた、無機層付偏光フィルムおよび粘着剤層付き偏光フィルムについて以下の評価を行った。なお、比較例1〜3は、表1に示すように、薄型偏光フィルム(A1)、(A3)または(A5)に、無機層を設けることなく用いた場合の評価である。評価結果を表1に示す。
<透湿度>
MOCON社製、PERMATRAN-Wを用いて、40℃、90%R.H.の雰囲気下において24時間測定し、無機層付偏光フィルムまたは粘着剤層付き偏光フィルムの透湿度(g/m・day)を測定した。
<接着力>
実施例および比較例で得られた粘着剤層付き偏光フィルムについて、25mm幅に切り出しセパレータを剥がしたものをサンプルとした。当該サンプルの粘着剤層にSiO付きフィルム(テトライトOES)を貼りあわせ、90度の角度、引張速度300mm/minで剥がした際の粘着剤層と無機層の引きはがし強度(N/25mm)をオートグラフにより測定した。
<光学特性:単体透過率、偏光度の測定>
実施例および比較例に係る無機層付偏光フィルム、粘着剤層付き偏光フィルムおよび薄型偏光フィルム(サンプル)について、光学特性(単体透過率と偏光度)を、積分球付き分光透過率測定器(村上色彩技術研究所のDot−3c)を用いて測定した。光学特性の測定は、サンプルを、60℃/90%R.H.の雰囲気の加湿オーブンへ投入して120時間処理を施す前(初期)と、施した後(光学信頼性)に行った。無機層付偏光フィルムおよび薄型偏光フィルムについては、単体のまま測定を行った。粘着剤層付き偏光フィルムはセパレータを剥がしたのち、厚さ0.7mmの無アルカリガラス(コーニング社製,EG−XG)にラミネーターを用いて貼着し、50℃、0.5MPaで15分間オートクレーブ処理して、上記サンプルを完全に無アクリルガラスに密着させたものについて測定を行った。
なお、偏光度は、2枚の同じ偏光フィルムを両者の透過軸が平行となるように重ね合わせた場合の透過率(平行透過率:Tp)および、両者の透過軸が直交するように重ね合わせた場合の透過率(直交透過率:Tc)を以下の式に適用することにより求められるものである。偏光度(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
各透過率は、グランテラープリズム偏光子を通して得られた完全偏光を100%として、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値で示したものである。
本発明の無機層付偏光フィルムおよび粘着剤層付き偏光フィルムは、単体透過率が30%以上、偏光度は90%以上を満足することができ光学特性が良好である。単体透過率さらには35%以上であるのが好ましく、さらには42%以上であるのが好ましい。偏光度は、90%以上であるのが好ましく、さらには98%以上であるのが好ましく、さらには99%以上であるのが好ましい。
Figure 2015106150
表1中、無機層の種類は、B1:酸化ケイ素、B2、酸化アルミニウム、B3:窒化ケイ素、を示す。なお、比較例1、2、4、5のサンプル(薄型偏光フィルムA1,A3)は、偏光子の片面にのみ透明保護フィルムを有し、他の片面は偏光子がむき出しの状態にあるため、光学信頼性の試験を行った結果、偏光子からヨウ素が抜けて単体透過率が上昇し、また、偏光度が低下した。
Figure 2015106150
Figure 2015106150
表3中、アクリル系ポリマーの組成のモノマー組成は、
BA:アクリル酸ブチル、4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル、2HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、AA:アクリル酸、を示す。
架橋剤の種類は、d1:トリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製:タケネートD110N)、d2:トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製のコロネートL)を、d3:はベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製,ナイパーBMT)を、示す。
カップリング剤の種類はd4:シラン系カップリング剤(信越化学工業社製:KBM−403)、d5:ジルコニウム系カップリング剤(ケンリッチペトロケミカル社製のケンリアクトNZ33)、d6:チタン系カップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製のプレンアクトKR−TTS)、を示す。
10 偏光子
11 第1透明保護フィルム
12 第2透明保護フィルム
20 無機層
30 粘着剤層

Claims (17)

  1. 偏光子の片面または両面に無機層を有することを特徴とする偏光フィルム。
  2. 前記偏光子の片面または両面に、前記無機層を介して、または介することなく、透明保護フィルムを有し、かつ少なくとも片面の前記無機層は最外層であることを特徴とする請求項1記載の偏光フィルム。
  3. 前記偏光子の第1の片面に、無機層を介することなく、第1透明保護フィルムを有し、前記偏光子の第2の片面にのみ無機層を有することを特徴とする請求項2記載の偏光フィルム。
  4. 前記偏光子の第2の片面に、第2透明保護フィルムを介して、前記無機層を有することを特徴とする請求項3記載の偏光フィルム。
  5. 前記無機層が無機酸化物または無機窒化物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏光フィルム。
  6. 前記偏光フィルムは、40℃、90%RHで測定した透湿度が0.000001g/m・day以上5g/m・day以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏光フィルム。
  7. 前記偏光子の厚みが、10μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光フィルム。
  8. 前記偏光フィルムは、単体透過率が30%以上、偏光度が90%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の偏光フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の偏光フィルムにおける前記無機層に、粘着剤層を有することを特徴とする粘着剤層付き偏光フィルム。
  10. 前記無機層に、前記粘着剤層が直接積層されている構成において、前記無機層と前記粘着剤層との接着力が15N/25mm以上であることを特徴とする請求項9記載の粘着剤層付き偏光フィルム。
  11. 前記粘着剤層は、(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤により形成されていることを特徴とする請求項9または10記載の粘着剤層付き偏光フィルム。
  12. 前記アクリル系粘着剤が、さらに、カップリング剤を含有することを特徴とする請求項11記載の粘着剤層付偏光フィルム。
  13. 前記カップリング剤が、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤およびチタネート系カップリング剤から群より選ばれるいずれか少なくとも1種であることを特徴とする請求項12記載の粘着剤層付偏光フィルム。
  14. 前記カップリング剤の割合が、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して0.001〜5重量部であることを特徴とする請求項12または13記載の粘着剤層付き偏光フィルム。
  15. 前記アクリル系粘着剤が、さらに、架橋剤を含有することを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の粘着剤層付偏光フィルム。
  16. 前記粘着剤層付偏光フィルムは、40℃、90%RHで測定した透湿度が0.000001g/m・day以上5g/m・day以下であることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の粘着剤層付偏光フィルム。
  17. 請求項1〜8のいずれかに記載の偏光フィルム、または請求項9〜16のいずれかに記載の粘着剤層付偏光フィルムを用いていることを特徴とする画像表示装置。
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