JP2015105829A - エンコーダ用スケール、エンコーダ、駆動装置、及びステージ装置 - Google Patents

エンコーダ用スケール、エンコーダ、駆動装置、及びステージ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小さなエンコーダ用スケールを可能としてエンコーダの小型化を実現するとともに、低コスト化を図る。
【解決手段】回転軸AXを中心として回転方向D1に連続的に半径が変化するとともに光検出部40で検出可能な光学パターン30を備えるスケールSであって、光学パターン30は、回転軸AXを中心とした半径方向D2にピッチP(第1のピッチ)ので反射率または透過率が変化するとともに、回転方向D1に角度α(第2のピッチ)で反射率または透過率が変化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンコーダ用スケール、エンコーダ、駆動装置、及びステージ装置に関する。
リニアモータの可動子や回転モータの駆動軸など、移動する物体の移動量や位置情報を検出するものとしてエンコーダが用いられる。エンコーダの一例として、光学式エンコーダがあり、光学パターンが形成されたスケールと、光学パターンを検出する光検出部とを備えた構成が知られている。上記したスケールは、例えば、回転モータの駆動軸に取り付けられ、駆動軸とともに一体的に回転する。その際、光学パターンに光を照射して反射光又は透過光を光検出部で取得し、その光強度の変化に応じた信号に基づいて、軸部の回転量や回転位置を検出している。
近年では、エンコーダ用のスケールに、いわゆるアルキメデスの螺旋パターンが形成された構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。この螺旋パターンは、スケールの回転軸を中心として、回転方向に半径が連続的に変化するとともに反射率又は透過率が所定ピッチで変化するように形成されている。この構成では、スケールが一周する毎に螺旋パターンが半径方向に周期的に位相変化する。このため、光検出部においては、この位相変化を検出することで、スケールの回転量や回転位置を検出することが可能である。
一方、このようなスケールでは、回転軸が偏心したりスケールが温度変化によって変形したりすると、螺旋パターンの位置が半径方向にずれる場合があるため、検出誤差が生じるおそれがある。そのため、検出誤差を補償するためのパターントラックが螺旋パターンとは別個に形成される場合がある。
特開2012−68124号公報
しかしながら、上記の螺旋パターンを含めた複数のパターントラックをスケールに形成しようとする場合、これらのパターンを配置するスペースをスケール上に確保する必要がある。このため、スケールの小型化が困難となる。また、パターンに照射する光の照射範囲を大きくする必要があるため、光源のコストが高くなってしまう。
以上のような事情に鑑み、本発明は、小さなスケールを可能としてエンコーダの小型化を実現するとともに、低コスト化を図ることが可能なエンコーダ用スケール、エンコーダ、エンコーダの製造方法、駆動装置、及びステージ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、回転軸を中心として回転方向に連続的に半径が変化するとともに光検出部で検出可能な第1の螺旋パターンを備えるエンコーダ用スケールであって、第1の螺旋パターンは、回転軸を中心とした半径方向に第1のピッチで反射率または透過率が変化するとともに、回転方向に第2のピッチで反射率または透過率が変化するエンコーダ用スケールが提供される。
本発明の第2態様によれば、第1の螺旋パターンを有するエンコーダ用スケールと、第1の螺旋パターンを介した光を検出する光検出部と、を備え、エンコーダ用スケールとして、本発明の第1態様によるエンコーダ用スケールが用いられるエンコーダが提供される。
本発明の第3態様によれば、移動部材と、当該移動部材を移動させる駆動部と、移動部材に固定され、移動部材の位置情報を検出するエンコーダとを備え、エンコーダとして、本発明の第2態様によるエンコーダが用いられる駆動装置が提供される。
本発明の第4態様によれば、移動物体と、当該移動物体を移動させる駆動装置とを備え、駆動装置として、本発明の第3態様による駆動装置が用いられるステージ装置が提供される。
本発明の態様によれば、エンコーダ用スケールを小さくすることができ、エンコーダを小型化することができる。また、使用する光源のコストの増加を防止して、低コスト化を図ることができる。
第1実施形態に係るエンコーダ用スケールの一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)平面図である。 検出信号の一例を示すグラフである。 (a)は図1に示すエンコーダ用スケールを用いたエンコーダの実施形態の一例を示す断面図、(b)〜(d)は光検出部の一例を示す平面図である。 受光部の回路構成を模式的に示す図である。 光検出部の制御回路の構成を示す機能ブロック図である。 エンコーダの動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るエンコーダ用スケールの一例を示す平面図である。 (a)は図7に示すエンコーダ用スケールを用いたエンコーダの実施形態の一例を示す断面図、(b)は光検出部の一例を示す平面図である。 光検出部の制御回路の構成を示す機能ブロック図である。 受光部で検出された検出信号の信号値を示すグラフである。 第1変形例に係るエンコーダ用スケールの一例を示す平面図である。 受光部で検出された検出信号の信号値を示すグラフである。 (a)は第3実施形態に係るエンコーダ用スケールの一例を示す平面図、(b)は第2変形例に係るエンコーダ用スケールの一例を示す平面図である。 第4実施形態に係るエンコーダの一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。 第3変形例に係るエンコーダの一例を示す断面図である。 第5実施形態に係るエンコーダ用スケールの一例を示す平面図である。 実施形態に係る駆動装置の一例を示す図である。 実施形態に係るステージ装置の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては、実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。以下の説明において、「エンコーダ用スケール」は、適宜「スケール」と省略して称する場合がある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るエンコーダ用スケールSの一例を示す図である。このスケールSは、例えば、光学式のロータリーエンコーダの一部を構成するものであり、回転モータ等の駆動系の軸部等に取り付けられて用いられる。この場合、スケールSは、回転軸AXを中心として軸線周りに回転する。また、スケールSは、反射型のスケールが用いられる。
図1(a)に示すように、スケールSは、基板10及び固定部20を有している。基板10は、回転軸AXを中心として所定の径を持つ円形に形成されている。基板10は、例えば、ガラスや金属、樹脂、セラミックスなど、回転や衝撃、振動等によって容易に変形しない程度の剛性を有する材料を用いて形成されている。基板10は、均一な厚さで形成されているが、例えば、中央部分等を周辺より厚肉に形成されてもよい。基板10の材料、厚み、寸法等については、例えば、取り付けられる軸部の回転数や、設置される温度、湿度等の設置環境など、その用途に応じて適宜決定することができる。
固定部20は、基板10の第2面10bから突出する円筒状に形成されている。固定部20は、回転モータ等の軸部など、測定対象である移動部材に固定される。固定部20は、回転モータ等の軸部を挿入可能な取付穴20aを有している。固定部20には、軸部が取付穴20aに挿入された状態で、軸部を固定するための固定ネジ等の固定機構(不図示)を備えてもよい。
図1(b)は、基板10の第1面10aの構成を示す平面図である。図1(a)及び図1(b)に示すように、基板10の第1面10aには、光学パターン(第1の螺旋パターン)30が形成されている。光学パターン30は、光反射パターンである。光学パターン30は、光反射部31及び反射抑制部32を有している。
光反射部31は、例えば、アルミニウムなどの反射率の高い金属材料や、酸化シリコン(SiO)などの無機材料を用いて形成されている。光反射部31は、鏡面加工されてもよい。光反射部31は、反射率を例えば、約40%以上に設定している。ただし、光反射部31において十分な反射率を確保するため、例えば反射率が70%以上となるように光反射部31を形成することができる。なお、ここでいう反射率とは、例えば光学式エンコーダで用いられる検出光に対する反射率である。
光反射部31は、回転軸AXを中心とした螺旋の軌跡に沿って配置されている。図1(b)に示すように、回転軸AXに最も近い光反射部31(光反射部31x)と回転軸AXとの距離をR0とし、位相角をθとし、代数螺旋の半径をRとすると、光反射部31は、
R=R0+Pθ ・・・式(1)
で表される螺旋(アルキメデスの螺旋)に沿って配置されている。式(1)に示すように、この螺旋は位相角θの変化に応じて半径Rが連続的に変化する。図1(a)及び図1(b)では、光反射部31が上記式(1)を満たす代数螺旋の例えば8周分に沿って配置された構成が示されているが、これに限られることはなく、光反射部31が少なくとも1周分あればよい。
光反射部31は、このような螺旋の軌跡に沿って配置されるため、回転軸AXとの距離が回転方向D1に連続的に変化する。また、光反射部31は、最外周から最内周までの全ての周で、回転方向D1について所定の角度α(第2のピッチ)ごとに配置されている。このため、光反射部31は、半径方向D2に並んだ状態で配置される。
半径方向D2に並ぶ光反射部31の回転方向D1についての寸法は、最外周から最内周にかけて徐々に小さくなっている。光反射部31の回転方向D1の両端は、回転軸AXを中心として角度θ1となるように設定された2本の仮想直線上に配置されている。このため、光反射部31は、回転軸AXを中心として放射状に広がるように形成されている。また、光反射部31は、半径方向D2に等しいピッチP(第1のピッチ)で並んで配置されている。光反射部31は、半径方向D2の寸法(幅)が一定値W1となるように形成されている。
反射抑制部32は、例えば、クロム(Cr)などの光吸収率の高い金属材料や、ガラスなどの光透過率の高い材料などを用いて形成されている。反射抑制部32は、光反射部31に比べて、反射率が低くなっている。光反射部31と反射抑制部32との反射率の比は任意に設定できる。この反射率の比は、後述する光検出部40によって光反射部31による反射光を識別可能な任意の値に設定される。
反射抑制部32は、回転方向D1及び半径方向D2について、光反射部31の間を埋めるように配置されている。このため、反射抑制部32は、回転方向D1について所定の角度αごとに配置されている。また、反射抑制部32は、半径方向D2に光反射部31を挟み、所定のピッチPで並んで配置されている。反射抑制部32は、半径方向D2の寸法(幅)が一定値W2となるように形成されている。反射抑制部32の半径方向D2の寸法W2は、例えば光反射部31の半径方向D2の寸法W1と等しくなっている。また、隣り合う光反射部31について回転方向D1に対向する端部同士は、回転軸AXを中心として角度θ2となるように設定された2本の仮想直線上に配置されている。この角度θ2は、光反射部31の回転方向D1の両端についての角度θ1と等しくなっている。
上記の光反射部31及び反射抑制部32は、回転方向D1に交互に配置されている。このため、基板10の第1面10aにおいて、光反射率は回転方向D1に所定の周期で変化する。光学パターン30のうち回転方向D1に沿った配置は、インクリメンタルパターンとして用いられる。
また、光反射部31及び反射抑制部32は、半径方向D2に交互に配置されている。したがって、基板10の第1面10aにおいて、光反射率は半径方向D2に所定の周期で変化する。光学パターン30のうち回転軸AXから一つの半径方向D2に並ぶ一群(8つ)の光反射部31について、この一群の光反射部31は、光反射部31Xの位置を基準として反時計回りの位相角θが大きくなるほど、半径方向D2上の位置が外周側に近づくように(または回転軸AXから離れるように)配置されている。このような一群の光反射部31の配置は、アブソリュートパターンとして用いられる。
図2(a)及び(b)は、図1(a)に示すように、スケールSを回転させた状態で光検出部40から光学パターン30に検出光を照射し、反射光を受光するとともに光電変換して出力された検出信号を示すグラフである。図2(a)は、光学パターン30のうち回転軸AXから一つの半径方向D2に並ぶ一群の光反射部31によって反射される光の強度分布であり、アブソリュート信号を示している。図2(a)に示すグラフの横軸はスケールSの半径方向D2に対応する位置を示しており、グラフの縦軸は検出信号の信号強度を示している。ここでいう検出信号は、一つの光反射部31で反射された光の検出値を、回転方向D1に積算して得られた検出信号である。
図2(a)に示すように、光検出部40では、波形の検出信号が得られる。光学パターン30の移動(回転)に伴い、一群の光反射部31が光検出部40に対して半径方向D2に移動する。この一群の光反射部31による移動により、検出信号が半径方向D2に移動する。光検出部40では、検出信号の半径方向D2についての位置を検出する。光検出部40は、波形の検出信号において複数のピーク値等を平均化して半径方向D2の位置を検出しており、検出誤差を補正している。
図1(a)及び(b)に示す光学パターン30では、スケールSの回転に伴い一群の光反射部31が半径方向D2に移動し、スケールSが一回転すると一群の光反射部31の位置が所定の位置に戻る。したがって、半径方向D2についての位置の検出は、スケールSが一回転する範囲内である。光学パターン30は、一群の光反射部31の半径方向D2についての位置は、スケールSの位相角θに対応している。このため、検出信号の半径方向D2についての位置を検出することにより、スケールSの絶対位置情報(アブソリュート情報)を検出することができる。
図2(b)は、光学パターン30のうち回転方向D1に並ぶ光反射部31によって反射される光の強度分布であり、インクリメンタル信号を示している。図2(b)に示すグラフの横軸が時間軸を示しており、グラフの縦軸は出力信号の信号強度値の大きさを示している。ここでいう検出信号は、1周分の光反射部31で反射された光の検出値を、半径方向D2に積算して得られた検出信号である。
図2(b)に示すように、光検出部40では、高周波信号のグラフが得られる。光学パターン30の移動(回転)に伴い、回転方向D1に並ぶ光反射部31が回転方向D1に移動する。上記のように、光反射部31の回転方向D1の両端が回転軸AXを中心として角度θ1となるように設定された2本の仮想直線上に配置されているため、半径方向D2の回転軸AX側に配置される光反射部31と、半径方向D2の外周に配置される光反射部31とでは、同一の検出信号が得られる。この高周波信号に基づいて、光学パターン30の回転方向D1におけるインクリメンタル情報が得られることになる。
このように、第1実施形態によれば、螺旋の軌道に沿って光反射部31と反射抑制部32とを交互に配置することにより、回転軸AXを中心とした半径方向D2にピッチPで光反射率が変化するとともに、回転方向D1に角度αごとに光反射率が変化する構成を形成することができる。このため、上記のように絶対位置情報及びインクリメンタル情報の双方を生成することができる。従って、スケールSに複数種類のパターンを形成する必要がなく、スケールSを小さくすることができる。これによりエンコーダを小型化できる。
図3は、図1に示すエンコーダ用スケールSを用いたエンコーダの一例を示す断面図である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図3(a)に示すように、エンコーダECは、スケール(エンコーダ用スケール)Sと、本体部Bと、制御部CONTとを有している。スケールSは、上記した第1実施形態のスケールSが用いられる。スケールSは、回転モータ等の軸部SFに固定されており、軸部SFと一体的に回転する。本体部Bは、回転モータのケーシングなど、非回転部BDに固定されており、筐体39及び光検出部40を有している。光検出部40は、上記の光学パターン30を介した光を検出する。筐体39は、スケールSに対する光検出部40の位置を調整するための調整機構を備えてもよい。
図3(b)は、光検出部40の一例を示す平面図である。図3(b)に示すように、光検出部40は、平面視で矩形状に形成されたチップ基板40aを有している。チップ基板40aには、発光部41、受光部42、及び制御回路43が形成されている。
発光部41は、上記した光学パターン30に検出光を出射する。発光部41は、発光素子41aと、接続部41bと、カソード電極41cとを有しており、他に不図示のアノード電極等を有している。発光素子41aは、光射出領域41dを有している。光射出領域41dは、一方向又は複数方向に向けて所定波長のレーザ光を射出可能に形成されている。接続部41bとカソード電極41cとの間は、例えばリード線などによって接続されている。
受光部42は、光学パターン30を介した光を受光する。本実施形態では、光学パターン30からの反射光を受光する。受光部42は、複数の受光素子42aを有している。受光素子42aとしては、例えば2次元センサ(イメージセンサ)が用いられている。2次元センサとしては、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary
Metal Oxide Semiconductor)のイメージセンサが使用される。
受光素子42aは、回転方向D1に沿った方向と、半径方向D2に沿った方向とにそれぞれ複数並んで配置されている。受光素子42aの配列(回転方向D1、半径方向D2における位置)は、光学パターン30の配置に対応している。したがって、1つの受光素子42aは、1つの光反射部31又は反射抑制部32に対応している。このため、回転方向D1又は半径方向D2に隣り合う2つの受光素子42aについて、一方が光反射部31に対応し、他方が反射抑制部32に対応することになる。ただし、受光素子42aの配置数については、光学パターン30の構成に応じて適宜変更することができる。例えば、1つの光反射部31等に対して複数の受光素子42aが対応するように配置させてもよい。
受光部42では、アブソリュート信号を検出する検出モードと、インクリメンタル信号を検出する検出モードとの2つの検出モードを切り替えて検出可能である。図3(c)及び(d)は、受光部42における2つの検出モードを模式的に示す図である。図3(c)に示す検出モードは、回転方向D1に並ぶ受光素子42aの検出結果を一列ごとに積算して出力するものであり、アブソリュート信号を検出する検出モードである。この検出モードにおいて、受光部42は、図3(c)に示すように回転方向D1に長い短冊状に受光素子42cが配列される場合と同様に機能する。この場合、光学パターン30のうち回転方向D1に並ぶ光反射部31によって反射される光を短冊ごとに積算した状態で検出することができる。
また、図3(d)に示す検出モードは、半径方向D2に並ぶ受光素子42aの検出結果を一列ごとに積算して出力するものであり、インクリメンタル信号を検出する検出モードである。この検出モードでは、図3(d)に示すように半径方向D2に長い短冊状に受光素子42dが配列される場合と同様に機能する。この場合、回転軸AXから一つの半径方向D2に並ぶ一群の光反射部31によって反射される光を短冊ごとに積算した状態で検出することができる。
図4は、受光部42の回路構成を模式的に示す図である。図4に示すように、受光部42は、第1信号線42p及び第2信号線42qと、第1出力線42r及び第2出力線42sとを有している。第1信号線42pは、制御信号が入力され、複数の信号線(信号線42p1、42p2、42p3、42p4、…)に接続されている。第2信号線42qは、複数の信号線(信号線42q1、42q2、42q3、42q4、…)に接続されている。第1出力線42rは、複数の出力線(出力線42r1、42r2、42r3、42r4、…)を有している。第2出力線42sは、複数の出力線(出力線42s1、42s2、42s3、42s4、…)を有している。
また、受光素子42aは、フォトダイオード42bと、第1トランジスタ42mと、第2トランジスタ42nとを有している。第1トランジスタ42mのゲート電極は、複数の信号線42p1、42p2、42p3、42p4、…を介して第1信号線42pに接続されている。第1トランジスタ42mのソース電極は、フォトダイオード42bに接続されている。第1トランジスタ42mのドレイン電極は、半径方向D2に並ぶ受光素子42aを介して第1出力線42r(出力線42r1、42r2、42r3、42r4、…)に接続されている。
第2トランジスタ42nのゲート電極は、複数の信号線42q1、42q2、42q3、42q4、…を介して第2信号線42qに接続されている。第2トランジスタ42nのソース電極は、フォトダイオード42bに接続されている。第2トランジスタ42nのドレイン電極は、回転方向D1に並ぶ受光素子42aを介して第2出力線42s(出力線42s1、42s2、42s3、42s4、…)に接続されている。
また、受光部42には、スイッチング回路42eが設けられている。スイッチング回路42eは、第1信号線42p及び第2信号線42qにそれぞれ入力される制御信号のオン及びオフを切り替え可能である。
ここで、アブソリュート信号を検出する検出モードと、インクリメンタル信号を検出する検出モードとを切り替える動作について説明する。受光部42において上記の2つの検出モードを切り替えるためには、スイッチング回路42eによって第1信号線42p及び第2信号線42qのいずれか一方に制御信号が入力されるように切り替える。
例えば、第1信号線42pに制御信号が入力され、第2信号線42qに制御信号が入力されない場合、各受光素子42aの第1トランジスタ42mのゲート電極に制御信号が入力されるとともに、第2トランジスタ42nのゲート電極には制御信号が入力されない。このため、フォトダイオード42bによる出力信号は、半径方向D2に並ぶ複数の受光素子42aを介して第1出力線42r(出力線42r1、42r2、42r3、42r4、…)に伝送される。このため、第1出力線42rには、半径方向D2に並ぶ複数の受光素子42aの出力結果が積算されて伝送される。したがって、受光部42は、図3(d)に示すように、半径方向D2に配列された受光素子42dの信号が積算されて出力される。
この場合、回転方向D1に隣り合う2列の受光素子42aについて、一方が光反射部31に対応し、他方が反射抑制部32に対応する。したがって、一方の受光素子列の検出結果(出力線42r1に出力される出力信号)が光反射部31に対応する結果である場合、他方の受光素子列の検出結果(出力線42r2に出力される出力信号)は反射抑制部32に対応する結果となる。また、この場合、出力線42r3に出力される出力信号が光反射部31に対応する結果となり、出力線42r4に出力される出力信号は反射抑制部32に対応する結果となる。このように、回転方向D1に1つおきに並ぶ第1出力線42r同士に同種の出力信号が伝送される。本実施形態では、出力線42r1、42r3、…に伝送された出力結果は出力線42tに伝送されて積算され、出力線42r2、42r4、…に伝送された伝送結果は出力線42uに伝送されて積算される。
一方、第2信号線42qに制御信号が入力され、第1信号線42pに制御信号が入力されない場合、各受光素子42aの第2トランジスタ42nのゲート電極に制御信号が入力されるとともに、第1トランジスタ42mのゲート電極には制御信号が入力されない。このため、フォトダイオード42bによる出力信号は、回転方向D1に並ぶ複数の受光素子42aを介して第2出力線42s(出力線42s1、42s2、42s3、42s4、…)に伝送される。このため、第2出力線42sには、回転方向D1に並ぶ複数の受光素子42aの出力結果が積算されて伝送される。このように、受光部42は、図3(c)に示すように、回転方向D1に配列された受光素子42cの信号が積算されて出力される。
この場合、半径方向D2に隣り合う2列の受光素子42aについて、一方が光反射部31に対応し、他方が反射抑制部32に対応することになる。したがって、一方の受光素子列の検出結果(出力線42s1に出力される出力信号)が光反射部31に対応する結果である場合、他方の受光素子列の検出結果(出力線42s2に出力される出力信号)は反射抑制部32に対応する結果となる。また、この場合、出力線42s3に出力される出力信号が光反射部31に対応する結果となり、出力線42s4に出力される出力信号は反射抑制部32に対応する結果となる。このように、半径方向D2に1つおきに並ぶ第1出力線42r同士に同種の出力信号が伝送される。本実施形態では、出力線42s1、42s3、…に伝送された出力結果は出力線42vに伝送されて積算され、出力線42s2、42s4、…に伝送された伝送結果は出力線42wに伝送されて積算される。
図5は、チップ基板40aの制御回路43を示す機能ブロック図である。図5に示すように、チップ基板40aには、受光部42の検出結果を処理する処理部44が設けられている。処理部44は、半径方向D2に関する出力信号(アブソリュート信号ABS:第1の位相信号)と、回転方向D1に関する出力信号(インクリメンタル信号INC:第2の位相信号)とに基づいて、一回転情報STを算出する。一回転情報STには、絶対位置情報(アブソリュート情報)が含まれる。処理部44は、制御部CONTからの要求などによって、一回転情報STを含む位置情報を制御部CONTへ、例えばシリアル通信方式等により出力する。なお、本実施形態における一回転情報STは、絶対位置情報であるが、相対位置情報でも構わない。
次に、電源投入後からのエンコーダECの動作を説明する。図6は、エンコーダECの動作を示すフローチャートである。エンコーダECの電源を投入した後、制御部CONTが初期化される。その後、制御部CONTは、受光部42のスイッチング回路42eにより、第1信号線42pに制御信号が入力されると共に第2信号線42qに制御信号が入力されないように指示する。この動作により、受光部42は、アブソリュート信号を検出する検出モードとなる(ステップST01)。
この状態で、制御部CONTは、発光部41から光学パターン30に対して光を射出させると共に、光学パターン30における反射光を受光部42で検出させる。受光部42では、図2(a)に示すようにアブソリュート信号が検出される(ステップST02)。なお、このときの受光部42の位相分解能は、例えば512分割に設定することができる。
その後、制御部CONTは、受光部42のスイッチング回路42eにより、第2信号線42qに制御信号が入力されると共に第1信号線42pに制御信号が入力されないように指示する。この動作により、受光部42は、インクリメンタル信号を検出する検出モードに切り替わる(ステップST03)。
この状態で、制御部CONTは、上記と同様に発光部41から光学パターン30に対して光を射出させると共に光学パターン30における反射光を受光部42で検出させる。受光部42では、図2(b)に示すようにインクリメンタル信号が検出される(ステップST04)。なお、このとき光学パターン30の回転方向D1について、反射率が変化するピッチ(角度α)は、アブソリュート信号の位相分解能と同一の、例えば512分割としておく。さらに、インクリメンタル信号を内挿処理することで、アブソリュート信号の分解能を補うことができる。なお、ステップST03、ST04でそれぞれ発光部42から検出光を出射させることに限定されず、1つの検出光を出射している間にスイッチング回路42eを切り替えてアブソリュート信号とインクリメンタル信号とを取得するようにしてもよい。
その後、処理部44では、アブソリュート信号及びインクリメンタル信号の2つの信号を関連付けることにより、スケールSの絶対位置情報が算出される(ステップST05)。その後、制御部CONTは、この絶対位置情報に対してインクリメンタル情報を加算することにより回転情報の計測を行う(ステップST06)。
上記のエンコーダECにおいては、螺旋の軌道に沿って光反射部31と反射抑制部32とが交互に配置されたスケールSが用いられるため、回転軸AXを中心とした半径方向D2にピッチPで光反射率が変化するとともに、回転方向D1に角度αごとに光反射率が変化する光学パターン30を形成することができる。このため、上記のように、1つの光学パターン30で絶対位置情報及びインクリメンタル情報の双方を生成することができる。従って、スケールSに複数種類のパターンを形成する必要がなく、スケールSを小さくすることができる。これによりエンコーダを小型化できる。なお、このようなエンコーダECの効果は、以下の他の実施形態や変形例においても同様である。
<第2実施形態>
第2実施形態にについて説明する。上記した第1実施形態においては、スケールSとして光学パターン30が1つの螺旋の軌道に沿って形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、2つの螺旋の軌道に沿って光学パターン30が形成された構成にしてもよい。なお、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図7は、第2実施形態に係るスケールSAの一例を示す平面図である。なお、図7においては、スケールSAのうち基板10の第1面10aについて示している。他の構成については、図1に示すスケールSと同様である。図7に示すように、光学パターン130は、第1の螺旋パターン130Aと、第2の螺旋パターン130Bとを有している。第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130Bは、それぞれ、いわゆるアルキメデスの螺旋の軌道に沿って形成されている。ただし、第1の螺旋パターン130Aと第2の螺旋パターン130Bとでは、螺旋の巻回方向が逆方向となっている。
第1の螺旋パターン130Aは、光反射部131A及び反射抑制部132Aを有している。光反射部131A及び反射抑制部132Aは、回転方向D1に交互に配置されている。このため、第1の螺旋パターン130Aにおいて、光反射率は回転方向D1に所定の周期で変化する。第1の螺旋パターン130Aのうち回転方向D1に沿った光反射率の変化は、インクリメンタルパターンとして用いられる。
また、光反射部131A及び反射抑制部132Aは、半径方向D2に交互に配置されている。したがって、第1の螺旋パターン130Aにおいて、光反射率は半径方向D2に所定の周期で変化する。第1の螺旋パターン130Aのうち回転軸AXから一つの半径方向D2に並ぶ一群(4つ)の光反射部131Aについて、この一群の光反射部131Aは、光反射部131Xの位置を基準として反時計回りに位相角θが大きくなるほど、半径方向D2上の位置が外周側に近づくように配置されている。このような一群の光反射部131Aの配置は、アブソリュートパターンとして用いられる。
第2の螺旋パターン130Bは、光反射部131B及び反射抑制部132Bを有している。光反射部131B及び反射抑制部132Bは、回転方向D1に交互に配置されている。このため、第2の螺旋パターン130Bにおいて、光反射率は回転方向D1に所定の周期で変化する。なお、光反射部131A及び反射抑制部132Aは、回転方向D1について所定の角度αごとに配置されている。また、光反射部131B及び反射抑制部132Bは、回転方向D1について所定の角度αごとに配置されている。さらに、光反射部131A及び光反射部131Bは、半径方向D2に並んで配置されている。このため、第2の螺旋パターン130Bにおいて、回転方向D1についての光反射率の変化の周期は、第1の螺旋パターン130Aにおける回転方向D1についての光反射率の変化の周期と同一となる。第2の螺旋パターン130Bのうち回転方向D1に沿った光反射率の変化は、第1の螺旋パターン130Aと同様のインクリメンタルパターンとして用いられる。
また、光反射部131B及び反射抑制部132Bは、半径方向D2に交互に配置されている。したがって、第2の螺旋パターン130Bにおいて、光反射率は半径方向D2に所定の周期で変化する。第2の螺旋パターン130Bのうち回転軸AXから1つの半径方向D2に並ぶ一群(4つ)の光反射部131Bについて、この一群の光反射部131Bは、光反射部131Yの位置を基準として反時計回りに位相角θが大きくなるほど、半径方向D2上の位置が回転軸AXに近づくように配置されている。このような一群の光反射部131Bの配置は、アブソリュートパターンとして用いられる。
なお、光反射部131A及び反射抑制部132Aは、半径方向D2に等しいピッチP1で並んで配置されている。光反射部131B及び反射抑制部132Bは、半径方向D2に等しいピッチP2で並んで配置されている。光反射部131A及び反射抑制部132AのピッチP1と、光反射部131B及び反射抑制部132BのピッチP2とは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。ピッチP1とピッチP2とが異なる値となる場合、第1の螺旋パターン130Aと第2の螺旋パターン130Bとの間では、異なるアブソリュート信号が検出される。また、第1の螺旋パターン130Aと第2の螺旋パターン130Bとの半径方向の間隔は、上記したピッチP1またはピッチP2のいずれでもよく、またピッチP1、P2と異なる間隔でもよい。
図8(a)は、図7に示すエンコーダ用スケールSAを用いたエンコーダECAの一例を示す断面図である。なお、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図8(a)に示すように、エンコーダECAは、スケール(エンコーダ用スケール)SAと、本体部Bと、制御部CONTとを有している。スケールSAは、上記したスケールSAが用いられる。スケールSAは、回転モータ等の軸部SFに固定されており、軸部SFと一体的に回転する。本体部Bは、非回転部BDに固定されており、筐体39及び光検出部140を有している。光検出部140は、上記の光学パターン130を介した光を検出する。筐体39は、スケールSAに対する光検出部140の位置を調整するための調整機構を備えてもよい。
図8(b)は、光検出部140の一例を示す平面図である。図8(b)に示すように、光検出部140は、平面視で矩形状に形成されたチップ基板140aを有している。チップ基板140aには、発光部141、受光部142、制御回路143、補正部144、及び処理部145が形成されている。
発光部141は、上記した光学パターン130の第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130Bの双方に対してそれぞれ検出光を照明するように形成されている。受光部142は、第1受光部142Aと、第2受光部142Bとを有している。第1受光部142Aは、第1の螺旋パターン130Aを介した光(例、反射光)を受光する。第2受光部142Bは、第2の螺旋パターン130Bを介した光(例、反射光)を受光する。
第1受光部142A及び第2受光部142Bは、それぞれ複数の受光素子142Aa及び142Baを有している。受光素子142Aa及び142Baとしては、第1実施形態と同様に、CCDやCMOSなどのイメージセンサが使用される。受光素子142Aa及び142Baは、回転方向D1に沿った方向と、半径方向D2に沿った方向とにそれぞれ複数並んで配置されている。受光素子142Aaの配列(回転方向D1、半径方向D2における位置)は、第1の螺旋パターン130Aの配置に対応している。受光素子142Baの配列は、第2の螺旋パターン130Bの配置に対応している。また、受光部142では、第1実施形態と同様に、アブソリュート信号を検出する検出モードと、インクリメンタル信号を検出する検出モードとの2つの検出モードを切り替えて検出可能である。
図9は、チップ基板140aの制御回路を示す機能ブロック図である。図9に示すように、チップ基板140aには、受光部142の検出結果を補正する補正部144と、補正された検出結果を処理する処理部145とが設けられている。
補正部144は、第1補正部144a及び第2補正部144bを有している。第1補正部144aは、第1の螺旋パターン130Aから得られるアブソリュート信号(第1の位相信号)と、第2の螺旋パターン130Bから得られるアブソリュート信号(第3の位相信号)との差動結果に基づいて、アブソリュート補正信号(第1の補正位相信号)を生成する。第2補正部144bは、第1の螺旋パターン130Aから得られるアブソリュート信号と、第2の螺旋パターン130Bから得られるアブソリュート信号との加算結果に基づいて、スケールSAの回転軸AXと、第1の螺旋パターン130A又は第2の螺旋パターン130Bの中心との偏心量を算出する。
図10は、第1補正部144a及び第2補正部144bによる補正動作を説明するためのグラフである。図10に示すグラフの横軸は、スケールSAの回転角度の大きさを示しており、グラフの縦軸は第1受光部142A及び第2受光部142Bで出力されるアブソリュート信号の信号値(半径方向D2の位置)を示している。
発光部141から射出された検出光は、第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130Bでそれぞれ反射される。この第1の螺旋パターン130Aを介した反射光は、第1受光部142Aによって受光される。第2の螺旋パターン130Bを介した反射光は、第2受光部142Bによって受光される。本実施形態では、第1の螺旋パターン130Aと第2の螺旋パターン130Bとで、回転時の半径方向の位相の進行方向が逆向きとなる。このため、第1受光部142Aで得られるアブソリュート信号の移動方向と、第2受光部142Bから得られるアブソリュート信号の移動方向とが、逆方向となる。したがって、図10に示すように、第1受光部142Aで得られる信号が正の値をとる場合、第2受光部142Bで得られる信号は負の値をとる。また、これらの信号の絶対値は、回転角度に比例して大きくなる。
第1補正部144aは、次のような補正処理を行う。スケールSAの回転軸AXと、第1の螺旋パターン130A又は第2の螺旋パターン130Bの中心との間に偏心がある場合、第1受光部142A及び第2受光部142Bで得られるアブソリュート信号は、図10に示すように、スケールSAが1回転する毎に1周期分の誤差が発生する。偏心による誤差は、第1受光部142A及び第2受光部142Bの両方において同じ量だけ発生する。第1受光部142Aから得られるアブソリュート信号の値をABSaとし、第2受光部142Bから得られるアブソリュート信号の値をABSbとしたとき、第1補正部144aは、
(ABSa−ABSb)/2
の値を求めることで、偏心の影響がキャンセルされたアブソリュート補正信号を算出する(図10の直線波線参照)。なお、上記値を求めることにより、偏心以外にも、上記ABSaの値とABSbの値とが同時に同量だけ重畳する変動(例えば軸振れによる光梃子の影響や光源光量変動等)をキャンセルすることができる。これにより、高精度の検出結果を得ることができる。
第2補正部144bは、(ABSa+ABSb)/2で演算することにより、リアルタイムで偏心量εを計測する。この場合、検出半径をRとすると、エンコーダECAの偏心誤差ERRは、
ERR=2tan−1(ε/R) …式(2)
で表される。
また、第2補正部144bは、上記のように算出した偏心誤差ERRに基づいて、第1の螺旋パターン130Aから得られるインクリメンタル信号(第2の位相信号)、または第2の螺旋パターン130Bから得られるインクリメンタル信号(第4の位相信号)からインクリメンタル補正信号を生成することができる。すなわち、上記算出された偏心誤差ERRに基づいて、第2の位相信号及び第4の位相信号に対して偏心誤差ERRによる検出誤差を補正したインクリメンタル補正信号を生成する。
図9に戻り、補正部144は、アブソリュート信号(第1補正部144aにより算出されたアブソリュート補正信号)ABS及びインクリメンタル信号(第2補正部144bにより算出されたインクリメンタル補正信号)INCを処理部145に出力する。ただし、これら補正信号のみではなく、例えば、第1受光部142Aで得られたアブソリュート信号や、第2受光部142Bで得られたアブソリュート信号、第1受光部142Aで得られたインクリメンタル信号、第2受光部142Bで得られたインクリメンタル信号、が処理部145に出力されてもよい。
処理部145は、補正部144から出力されたアブソリュート信号ABS及びインクリメンタル信号INCに基づいて、一回転情報STを算出する。処理部145は、制御部CONTからの要求などによって、一回転情報STを含む位置情報を制御部CONTへ、例えばシリアル通信方式等により出力する。
この第2実施形態のエンコーダECAによれば、巻き方向が異なる第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130BがスケールSAに形成されているため、この2つのパターンを用いて絶対位置情報及びインクリメンタル情報を取得することにより、スケールSAの回転軸AXと第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130Bの中心との偏心を検出することができる。これにより、偏心誤差を除去した高精度の検出結果を得ることができる。
<第1変形例>
上記した第2実施形態においては、巻き方向が異なる第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130BがスケールSAに形成された構成を例に挙げて説明しているが、これに限定するものではなく、第1の螺旋パターン130A及び第2の螺旋パターン130Bの巻き方向が同一であってもよい。図11は、第1変形例に係るスケールSBの一例を示す平面図である。図11では、スケールSB及び光検出部140を示しており、エンコーダに関する他の構成については、第2実施形態で説明したエンコーダECAと同様である。図11では、スケールSBについては実線で示しており、光検出部140を破線で示している。なお、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図11に示すように、スケールSBは、光学パターン230を有している。光学パターン230は、第1の螺旋パターン230Aと、第2の螺旋パターン230Bとを有している。第1の螺旋パターン230A及び第2の螺旋パターン230Bは、それぞれ、アルキメデスの螺旋の軌道に沿って形成されている。したがって、第1の螺旋パターン230Aと第2の螺旋パターン230Bとでは、螺旋の巻回方向が同一方向となっている。
第1の螺旋パターン230Aは、光反射部231A及び反射抑制部232Aを有している。光反射部231Aは、回転方向D1について所定の角度αごとに配置されており、半径方向D2に並んで配置されている。光反射部231Aは、半径方向D2に等しいピッチP3で並んで配置されている。反射抑制部232Bは、光反射部231Aの隙間を埋めるように配置されている。第1の螺旋パターン230Aのうち回転軸AXから一つの半径方向D2に並ぶ一群(4つ)の光反射部231Aについて、この一群の光反射部231Aは、光反射部231Xの位置を基準として反時計回りに位相角θが大きくなるほど、半径方向D2上の位置が外周側に近づくように配置されている。
第2の螺旋パターン230Bは、光反射部231B及び反射抑制部232Bを有している。光反射部231Bは、回転方向D1について所定の角度αごとに配置されており、半径方向D2に並んで配置されている。光反射部231Bは、半径方向D2に等しいピッチP4で並んで配置されている。反射抑制部232Bは、光反射部231Bの隙間を埋めるように配置されている。第2の螺旋パターン230Bのうち回転軸AXから一つの半径方向D2に並ぶ一群(2つ)の光反射部231Bについて、この一群の光反射部231Bは、光反射部231Yの位置を基準として反時計回りに位相角θが大きくなるほど、半径方向D2上の位置が外周側に近づくように配置されている。
なお、半径方向D2について、光反射部231Bのピッチ(P4)は、光反射部231Aのピッチ(P3)の2倍に設定されている。このため、半径方向D2において、光反射部231Bの個数は、光反射部231Aの個数の半分となる。図11では、第1の螺旋パターン230Aと第2の螺旋パターン230Bとが連続するように形成されているが、これに限定されず、両者が半径方向D2に離れて配置されてもよい。
また、光検出部140は、第2実施形態と同一構成のものが用いられる。発光部141は、上記した光学パターン230の第1の螺旋パターン230A及び第2の螺旋パターン230Bの双方に対してそれぞれ検出光を照明する。
受光部142の第1受光部142Aは、第1の螺旋パターン230Aを介した光(例、反射光)を受光する。受光部142の第2受光部142Bは、第2の螺旋パターン230Bを介した光(例、反射光)を受光する。第1受光部142Aの受光素子142Aaの配列(回転方向D1、半径方向D2における位置)は、第1の螺旋パターン230Aの配置に対応している。第2受光部142Bの受光素子142Baの配列は、第2の螺旋パターン230Bの配置に対応している。また、受光部142では、第2実施形態と同様に、アブソリュート信号を検出する検出モードと、インクリメンタル信号を検出する検出モードとの2つの検出モードを切り替えて検出する。
図12は、第1変形例において第1補正部144a及び第2補正部144bによる補正動作を説明するためのグラフである。図12に示すグラフの横軸は、スケールSBの回転角度の大きさを示しており、グラフの縦軸は第1受光部142A及び第2受光部142Bで出力されるアブソリュート信号の信号値(半径方向D2の位置)を示している。
発光部141から射出された検出光は、第1の螺旋パターン230A及び第2の螺旋パターン230Bでそれぞれ反射され、第1受光部142A及び第2受光部142Bによってそれぞれ受光される。本実施形態では、第1の螺旋パターン230Aと第2の螺旋パターン230Bとで、回転時の半径方向の位相の進行方向が同一の向きとなる。このため、第1受光部142Aで得られるアブソリュート信号の移動方向と、第2受光部142Bから得られるアブソリュート信号の移動方向とが、同一方向となる。したがって、図12に示すように、第1受光部142A及び第2受光部142Bで得られる信号は共に正の値をとる。
また、第1の螺旋パターン230Aと第2の螺旋パターン230Bとで、半径方向D2のピッチP3、P4が異なるため、信号値は、回転角度に比例して異なった値となる。なお、第2の螺旋パターン230BのピッチP4は、第1の螺旋パターン230AのピッチP3の2倍に設定されているため、図12に示すように、第1受光部142Aにおける信号値は、第2受光部142における信号値(A)に対して2倍の信号値(2A)となる。
第1補正部144aは、次のような補正処理を行う。スケールSBの回転軸AXと、第1の螺旋パターン230A又は第2の螺旋パターン230Bの中心との間に偏心がある場合、第1受光部142A及び第2受光部142Bで得られるアブソリュート信号は、図12に示すように、スケールSBが1回転する毎に1周期分の誤差が発生する。偏心による誤差の位相は、第1受光部142A及び第2受光部142Bの両方において同じ量だけ発生する。第1受光部142Aから得られるアブソリュート信号の値をABScとし、第2受光部142Bから得られるアブソリュート信号の値をABSdとし、偏心量をεとしたとき、
ABSc=2A+ε
ABSd= A+ε
である。
したがって、ABScとABSdとの差を求めることで、
ABSc−ABSd=(2A+ε)−(A+ε)
となり、
ABSc−ABSd=A
となって、偏心の影響がキャンセルされるとともに、第2受光部142Bでのアブソリュート信号の信号値(A)を得ることができる。また、このように求めた値(A)を2倍することにより、偏心の影響がキャンセルされたときの第1受光部142Aでのアブソリュート信号の信号値(2A)を得ることができる。なお、上記値を求めることにより、偏心以外にも、上記ABScの値とABSdの値とが同時に同量だけ重畳する変動(例えば軸振れによる光梃子の影響や光源光量変動等)をキャンセルすることができる。これにより、偏心誤差を補正した高精度の検出結果を得ることができる。
第1補正部144aは、上記のように算出した値(A)を用いて(ABSd−A)を演算することにより、リアルタイムで偏心量ε2を計測することができる。この場合、検出半径をR2とすると、このスケールSBの偏心誤差ERR2は、上記した式2と同様に、
ERR2=2tan−1(ε2/R2) …式(3)
で表される。
また、第2補正部144bは、上記のように算出した偏心誤差ERR2に基づいて、第1の螺旋パターン230Aから得られるインクリメンタル信号(第2の位相信号)、または第2の螺旋パターン230Bから得られるインクリメンタル信号(第4の位相信号)からインクリメンタル補正信号を生成することができる。
なお、この第1変形例では、半径方向D2について、光反射部231Bのピッチ(P4)は、光反射部231Aのピッチ(P3)の2倍に設定された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、ピッチP3とピッチP4とが同一でなければ、例えばピッチP4をピッチP3の3倍に設定するなど、任意に設定可能である。
<第3実施形態>
第3実施形態に係るスケールについて説明する。図13(a)は、第3実施形態に係るスケールSCの一例を示す平面図であり、スケールSCの一部を拡大した図を併せて示している。なお、以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図13(a)に示すように、スケールSCは、光学パターン330を有している。光学パターン330は、第1の螺旋パターン330Aと、第2の螺旋パターン330Bとを有している。第1の螺旋パターン330Aと第2の螺旋パターン330Bとでは、図7に示すスケールSAと同様に、螺旋の巻回方向が逆方向となっている。
第1の螺旋パターン330Aは、光反射部331A及び反射抑制部332Aを有している。また、第2の螺旋パターン330Bは、光反射部331B及び反射抑制部332Bを有している。光反射部331A及び331Bは、回転方向D1について所定の角度α(第2のピッチ)ごとに配置されている。
一方、第1の螺旋パターン330Aと第2の螺旋パターン330Bとの間では、回転方向D1に位相がずれた状態で設定されている。この位相のずれは、角度αの1/4(α/4)の角度となっている。このように、光反射部331Aと光反射部331Bとの間では、光反射率が変化するピッチαは同一であるが、互いの位相がα/4だけシフトした状態となっている。
したがって、光検出部において光学パターン330のインクリメンタル信号を検出した場合、第1の螺旋パターン330Aに関するインクリメンタル信号の位相と、第2の螺旋パターン330Bに関するインクリメンタル信号の位相とが、90°ずれた状態で検出される。このように、位相が90°ずれた2相のインクリメンタル信号を得ることができるため、いずれかのインクリメンタル信号を先に取得するかによって、スケールSCの回転方向を検出することが可能となる。例えば、スケールSCが時計回り方向に回転する場合、第2の螺旋パターン330Bに関するインクリメンタル信号が先に取得され、位相が90°ずれた状態で第1の螺旋パターン330Aに関するインクリメンタル信号が取得される。
<第2変形例>
第2変形例に係るスケールについて説明する。図13(b)は、第2変形例に係るスケールSDの一例を示す平面図である。図13(b)では、スケールSDの一部について示している。なお、以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図13(b)に示すように、スケールSDは、光学パターン430を有している。光学パターン430は、第1の螺旋パターン430Aと、第2の螺旋パターン430Bとを有している。第1の螺旋パターン430A及び第2の螺旋パターン430Bは、それぞれ、1つのアルキメデスの螺旋の軌道に沿って形成されている。第1の螺旋パターン430A及び第2の螺旋パターン430Bの螺旋の巻回方向は同一方向となっている。
第1の螺旋パターン430Aは、光反射部431A及び反射抑制部432Aを有している。また、第2の螺旋パターン430Bは、光反射部431B及び反射抑制部432Bを有している。光反射部431Aは、半径方向D2について所定のピッチP(第1のピッチ)で配置されている。また、光反射部431Bは、半径方向D2について所定のピッチP(第1のピッチ)で配置されている。
一方、第1の螺旋パターン430Aと第2の螺旋パターン430Bとの間では、半径方向D2に間隔(ピッチ)がずれている。この間隔のずれは、上記ピッチPの1/4(P/4)となっている。このように、光反射部431A及び光反射部431Bは、光反射率が変化するピッチPは同一であるが、互いの間隔がピッチPに対してP/4だけ大きくなるようにシフトした状態となっている。
この構成において、光検出部において光学パターン430のアブソリュート信号を検出した場合、第1の螺旋パターン430Aに関するアブソリュート信号の位相と、第2の螺旋パターン430Bに関するアブソリュート信号の位相とが、90°ずれた状態で検出される。このように、位相が90°ずれた2相のアブソリュート信号を得ることができるため、例えば、単一の受光部(例えば図3(b)の受光部42など)で第1の螺旋パターン430A及び第2の螺旋パターン430Bの双方から受光する場合であっても、両者の信号を分離することが可能となる。
なお、本変形例では、第1の螺旋パターン430Aと第2の螺旋パターン430Bとの間隔が(P+P/4)となった構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、間隔がピッチPと異なるものであれば、上記と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係るエンコーダECBについて説明する。図14(a)は、第4実施形態に係るエンコーダECBの一例を示す平面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。このエンコーダECBは、図1に示すスケールSが用いられる。図14(a)のA−A線は、回転方向D1に沿った曲線である。図14(b)ではA−A線を直線状に引き伸ばしたときの状態を示している。したがって、図14(b)において、半径方向D2は、紙面の奥行方向に相当する。図14(a)では、スケールSの一部及び光検出部540を示しており、エンコーダECBに関する他の構成については、第1実施形態で説明したエンコーダECと同様である。図14(a)では、スケールSについては破線で示しており、光検出部540を実線で示している。なお、以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図14(a)及び(b)に示すように、光検出部540は、発光部541、受光部42、制御回路543、及び変調部544を有している。発光部541は、第1発光部541Aと、第2発光部541Bとを有している。第1発光部541A及び第2発光部541Bは、それぞれから光学パターン30に光を照射して、この光学パターン30からの反射光を受光部42で受光した際、回転方向D1に位相がずれた状態となるように配置されている。この位相のずれは、角度αの1/4(α/4)の角度となるように設定される。
受光部42では、光学パターン30のインクリメンタル信号を検出する場合、第1発光部541Aから光学パターン30を介して得られた反射光に関するインクリメンタル信号の位相と、第2発光部541Bから光学パターン30を介して得られた反射光に関するインクリメンタル信号の位相とが、90°ずれた状態で検出される。なお、位相が90°ずれた2相のインクリメンタル信号によってスケールSの回転方向を検出可能な点は、上記した第3実施形態に示すスケールSCを用いた場合と同様である。
なお、第2発光部541Bの配置については、上記のような、その反射光が第1発光部541Aによる反射光に対して回転方向D1にα/4だけ位相がずれるような位置に限るものではない。例えば、第2発光部541Bに代えて、第1発光部541Aによる反射光に対して半径方向D2にP/4だけ位相がずれるように第3発光部541Cが設けられてもよい。この場合、位相が90°ずれた2相のアブソリュート信号を得ることができる。これにより、上記した第2変形例に示すスケールSDと同様の効果を得られる。
また、第2発光部541Bに代えて、第1発光部541Aによる反射光に対して、回転方向D1にα/4だけ位相がずれると共に半径方向D2にP/4だけずれた反射光を形成する位置に第4発光部541Dが設けられてもよい。この場合、位相が90°ずれた2相のインクリメンタル信号と、位相が90°ずれた2相のアブソリュート信号とをそれぞれ得ることができる。
また、変調部544は、制御回路543の指示に基づき、第1発光部541A及び第2発光部541Bから射出される検出光L1及びL2の光量(光強度)を所定の周期で変調させる。例えば、変調部544は、検出光L1と検出光L2との位相が異なるように変調させることができる。このときの位相差は、互いに逆位相となるように180°ずれて設定される。これにより、スケールSに対しては第1発光部541A及び第2発光部541Bが交互に検出光L1、L2を照明することになる。光検出部540の制御回路543には、同期位相検波を行う同期検波回路543aが含まれている。
図14(b)に示すように、第1発光部541Aからの検出光L1は光学パターン30で反射され、反射光L3が受光部542の第1受光領域542Aに到達する。また、第2発光部541Bからの検出光L2は、光学パターン30で反射され、反射光L4が受光部542の第2受光領域542Bに到達する。
受光部542では、反射光L3に関するインクリメンタル信号と、反射光L4に関するインクリメンタル信号とを交互に受光する。制御回路543は、同期検波回路543aからの情報に基づいて、検出した信号を反射光L3、L4ごとに分離することにより、位相が90°ずれた2つのインクリメンタル信号を生成する。これにより、先に説明したように、位相が90°ずれた2相のインクリメンタル信号に基づいて、スケールSの回転方向を検出可能となる。
また、この構成において、仮に変調部544が変調を行わない場合には、第1発光部541A及び第2発光部541Bから射出される検出光の光量が一定となる。この場合、第1受光領域542Aでは、インクリメンタル信号の波形として、例えば余弦波状(cosχ)の波形が得られる。また、第2受光領域542Bでは、インクリメンタル信号の波形として、例えば正弦波状(sinχ)の波形が得られる。
これに対して、例えば、変調部544は、第1発光部541Aから射出される検出光L1を余弦関数(cosωt)に変調させると共に、第2発光部541Bから射出される検出光L2を正弦関数(sinωt)に変調させる。この場合、第1受光領域542Aで検出される反射光L3の光量I1は、
I1=sinχcosωt
となる。
また、第2受光領域542Bで検出される反射光L4の光量I2は、
I2=cosχsinωt
となる。
なお、変数χはスケールSの回転位置に対応し、周波数ωは光量変調の周波数に対応し、変数tは時間に対応する。
ここで、制御回路543において、第1受光領域542Aで検出される反射光L3の光量I1と第2受光領域542Bで検出される反射光L4の光量I2とを合成する。この結果、受光信号としては、
I1+I2=sinχcosωt+cosχsinωt=sin(ωt+χ)…式(4)
が得られる。
同期検波回路543aは、式(4)で示される受光信号sin(ωt+χ)と、第2発光部541Bの光量を変調する変調信号sinωtとに基づいて、同期位相検波法によってスケールSの絶対位置情報を検出する。このように、変調部544が第1発光部541A及び第2発光部541Bから射出される検出光L1及びL2の光量を変調することにより、インクリメンタル信号に基づいて絶対位置情報を検出することができる。
なお、第2発光部541Bの配置については、上記のような、第1発光部541Aからの検出光L1の照射領域に対して回転方向D1にα/4だけ位相がずれた領域に検出光L2を照射可能な位置に限るものではない。例えば、第1発光部541Aからの検出光L1の照射領域に対して半径方向D2にP/4だけ距離がずれた領域に検出光L2を照射可能な位置541Cに第2発光部541Bを配置してもよい。この場合、位相が90°ずれた2相のアブソリュート信号を得ることができる。
また、第1発光部541Aからの検出光L1の照射領域に対して、回転方向D1にα/4だけ位相がずれると共に半径方向D2にP/4だけ距離がずれた領域に検出光L2を照射可能な位置541Dに第2発光部541Bを配置してもよい。この場合、位相が90°ずれた2相のインクリメンタル信号と、位相が90°ずれた2相のアブソリュート信号とをそれぞれ得ることができる。
なお、上記したように、検出光L1、L2の光量を変調させることに限定されない。例えば、検出光L1、L2として波長の異なる光を用いるとともに、受光部42としては各波長に対応して検出可能な受光素子を配列したものが用いられてもよい。この場合、検出光L1、L2は同時に照射されるが、対応する受光素子により分離されて検出され、位相が90°ずれた2つのインクリメンタル信号を取得することができる。
<第3変形例>
第3変形例に係るエンコーダECFについて説明する。上記した第4実施形態では、1つの受光部42が用いられる構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、第3変形例のように、受光部が2箇所に設けられた構成であってもよい。図15は、第3変形例に係るエンコーダECCの一例を示す断面図である。図15に示すように、エンコーダECCは、スケールSE及び光検出部640を有している。なお、以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図15に示すように、スケールSEは、光学パターン430を有している。光学パターン430は、第1の螺旋パターン430Aと、第2の螺旋パターン430Bとを有している。第1の螺旋パターン430A及び第2の螺旋パターン430Bは、例えば、螺旋の巻回方向が同一であり、光反射部の回転方向D1の角度α及び半径方向D2のピッチPが同一に設定されたものが用いられる。
光検出部640は、発光部として第1発光部541A及び第2発光部541Bと、受光部642として第1受光部642A及び第2受光部642Bと、不図示の制御回路とを有している。第1発光部541A及び第2発光部541Bは、上記した第4実施形態と同様のものが用いられる。第1受光部642Aは、第1発光部541Aから出射した光による第1の螺旋パターン430Aの反射光を受光する。第2受光部642Bは、第2発光部542Aから出射した光による第2の螺旋パターン430Bの反射光を受光する。
この第3変形例では、第1発光部541A及び第2発光部541Bから同時に検出光を照射して、それぞれの反射光を第1受光部642A及び第2受光部642Bで受光する。第1の螺旋パターン430A及び第2の螺旋パターン430Bは、光反射部が同一の角度αで配置されているが、第1発光部541A及び第2発光部541Bから出射される検出光によって、その反射光がα/4だけずれた状態で受光される。これにより、第3及び第4実施形態と同様に、位相が90°ずれた2つインクリメンタル信号を取得することができる。なお、この第3変形例において、第1発光部541A及び第2発光部541Bからの検出光を同時に照射することに限定されず、例えば、上記した第4実施形態のように、互いに逆位相となるように光強度を変調させてもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態に係るエンコーダECDについて説明する。上記した実施形態及び変形例では、ロータリー型エンコーダ及びこれに用いるスケールを例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、リニア型エンコーダであってもよい。図16は、第5実施形態に係るエンコーダECDの一例を示す平面図である。図16に示すように、エンコーダECDは、スケールSG及び光検出部740を有している。
スケールSGは、矩形の板状に形成されている。このスケールSGは、例えばリニアモータ等の固定子(リニアガイド)に取り付けられる。スケールSGは、リニアモータ等の可動子の移動方向D3に平行な方向に長手となるように形成されている。なお、この可動子には、スケールSGを検出する光検出部740が取り付けられる。
スケールSGは、光学パターン730を有している。光学パターン730は、光反射部731及び反射抑制部732を有している。光反射部731は、移動方向D3に並んで配置されると共に、この移動方向D3に直交する幅方向D4に並んで配置される。光反射部731は、移動方向D3において等しいピッチP5で配置されている。また、光反射部731は、幅方向D4において等しいピッチP6で配置されている。
光反射部731は、移動方向D3上の位置に応じて、幅方向D4上の位置がずれるように配置されている。光反射部731は、移動方向D3の一端(例えば、図16の左側端部)から他端(例えば、図16の右側端部)にかけて、幅方向D4上の位置が徐々にずれるように配置されている。なお、移動方向D3の一端に配置される光反射部731と、移動方向D3の他端に配置される光反射部731との幅方向D4の間隔PLは、幅方向D4のピッチP6に等しくなっている。従って、この光学パターン730は、移動方向D3に長さLを進むことにより光反射部731が幅方向D4に1つだけずれるように設定されている。
反射抑制部732は、移動方向D3及び幅方向D4について、光反射部731の間を埋めるように配置されている。光反射部731及び反射抑制部732は、移動方向D3及び幅方向D4に交互に配置されている。このため、スケールSGにおいて、光反射率は移動方向D3に所定の周期で変化する。光学パターン730のうち移動方向D3に沿った光反射率の変化は、インクリメンタルパターンとして用いられる。
また、光反射部731及び反射抑制部732は、幅方向D4に交互に配置されている。したがって、スケールSGにおいて、光反射率は幅方向D4に所定の周期で変化する。さらに、移動方向D3の位置に応じて光反射率の位相が変動する。したがって、光学パターン730のうち幅方向D4に並ぶ各列の光反射部731は、アブソリュートパターンとして用いられる。
光検出部740は、発光部741、受光部742、及び不図示の制御回路等を有している。発光部741は、光学パターン730に向けて検出光を出射する。受光部742は、光学パターン730からの反射光を受光する。なお、受光部742は、例えば複数の受光素子が移動方向D3及び幅方向D4に配列されて形成される。
このエンコーダECDでは、光反射部731と反射抑制部732とが移動方向D3及び幅方向D4にそれぞれ交互に配置されたスケールSGが用いられるため、移動方向D3についての光反射率の変化はインクリメンタル信号として取得でき、幅方向D4についての光反射率の変化は、絶対位置情報として取得できる。このように、1つの光学パターン730で絶対位置情報及びインクリメンタル情報の双方を取得し、例えば、固定子に対する可動子の位置を検出することができる。また、スケールSGに複数種類のパターンを形成する必要がなく、スケールSGを小さくすることができ、エンコーダECDの小型化を実現できる。
<駆動装置>
実施形態に係る駆動装置について説明する。図17は、実施形態に係る駆動装置の一例として電動のモータ装置MTRの一例を示す図である。以下の説明において、上記した実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。図17に示すように、モータ装置MTRは、軸部SFと、軸部SFを回転駆動させる本体部(駆動部)BDと、軸部SFの回転情報を検出するエンコーダECとを有している。
軸部SFは、負荷側端部SFaと、反負荷側端部SFbとを有している。負荷側端部SFaは、減速機など他の動力伝達機構に接続される。反負荷側端部SFbには、固定部20を介してスケールSが固定される。このスケールSの固定とともに、エンコーダECが取り付けられている。スケールSやエンコーダECとしては、上記した第1実施形態が用いられるが、他の実施形態及び変形例が用いられてもよい。
このモータ装置MTRによれば、小型化されたエンコーダECが搭載されるため、モータ装置MTR全体を小型化することができる。また、反負荷側端部SFbに小型のエンコーダECが取り付けられるため、モータ装置MTRからの出っ張りが小さくなり、小さなスペースにモータ装置MTRを設置することができる。なお、駆動装置としてモータ装置MTRを例に挙げて説明したが、これに限定されず、油圧や空圧を利用して回転する軸部を有する他の駆動装置であってもよい。
<ステージ装置>
実施形態に係るステージ装置について説明する。図18は、実施形態に係るステージ装置STGの一例を示す斜視図である。なお、図18は、図17に示すモータ装置MTRの軸部SFのうち負荷側端部SFaに回転テーブル(移動物体)TBを取り付けた構成となっている。
上記のように構成されたステージ装置STGは、モータ装置MTRを駆動して軸部SFを回転させると、この回転が回転テーブルTBに伝達される。その際、エンコーダECは、軸部SFの回転位置等を検出する。従って、エンコーダECからの出力を用いることにより、回転テーブルTBの回転位置を検出することができる。
このようにステージ装置STGによれば、小型のモータ装置MTRを搭載するため、ステージ装置STG全体を小型化することができる。なお、ステージ装置STGとして、例えば旋盤等の工作機械に備える回転テーブル等に適用されてもよい。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、上記した各実施形態及び各変形例においては、反射型の光学パターンを有するスケールを例に挙げて説明したが、これに限定されず、光透過型の光学パターンを有するスケール、及びこのスケールを用いたエンコーダ、駆動装置、ステージ装置であってもよい。これら光透過型の光学パターンにおいて、上記した各実施形態及び各変形例と同様の形態を適用することができる。
また、上記した各実施形態において、スケールに複数の螺旋パターンが形成されている場合、複数の受光部でそれぞれ検出光を受光することに限定されない。例えば、1つの受光部で複数の螺旋パターンからの反射光等を受光するものでもよい。
また、エンコーダ用スケールとして、複数の螺旋パターンが形成されているものでは、一方の螺旋パターンをバックアップ用またはリファレンス用として用いるようにしてもよい。この場合、双方の螺旋パターンからの値を比較して、一方の値が大きくずれているときは、いずれかの値が不良となっているので、以前の値(履歴)等からいずれが不良となっているかを予測してもよい。
また、上記したエンコーダEC等や駆動装置(モータ装置)は、ステージ装置STGに用いられることに代えて、ロボット装置等に用いられてもよい。
S、SA、SB、SC、SD、SG…スケール AX…回転軸 D1…回転方向 D2…半径方向 α…角度 P、P1、P2、P3、P4…ピッチ EC、ECA、ECB、ECC、ECD…エンコーダ CONT…制御部 SF…軸部 MTR…モータ装置(駆動装置) STG…ステージ装置 TB…回転テーブル 30…光学パターン 40…光検出部 41…発光部 42…受光部 42e…スイッチング回路 44…処理部 130A、230A、330A、430A…第1の螺旋パターン 130B、230B、330A、430A…第2の螺旋パターン 144a…第1補正部 144b…第2補正部

Claims (18)

  1. 回転軸を中心として回転方向に連続的に半径が変化するとともに光検出部で検出可能な第1の螺旋パターンを備えるエンコーダ用スケールであって、
    前記第1の螺旋パターンは、前記回転軸を中心とした半径方向に第1のピッチで反射率または透過率が変化するとともに、回転方向に第2のピッチで反射率または透過率が変化するエンコーダ用スケール。
  2. 前記第1の螺旋パターンとは別に、前記回転軸を中心として回転方向に連続的に半径が変化するとともに前記光検出部で検出可能な第2の螺旋パターンを備え、
    前記第2の螺旋パターンは、前記回転軸を中心とした半径方向に第3のピッチで反射率または透過率が変化するとともに、回転方向に第4のピッチで反射率または透過率が変化する請求項1記載のエンコーダ用スケール。
  3. 前記第1の螺旋パターンと前記第2の螺旋パターンとは、同一方向に巻回されるとともに、前記第1のピッチと前記第3のピッチとが異なる請求項2記載のエンコーダ用スケール。
  4. 前記第1の螺旋パターンと前記第2の螺旋パターンとは、逆方向に巻回される請求項2または請求項3記載のエンコーダ用スケール。
  5. 前記第1の螺旋パターンの前記第1のピッチと、前記第2の螺旋パターンの前記第3のピッチとが同一であり、前記第1のピッチの位相と前記第3のピッチの位相とが1/4周期ずれている請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載のエンコーダ用スケール。
  6. 前記第1の螺旋パターンの前記第2のピッチと、前記第2の螺旋パターンの前記第4のピッチとが同一であり、前記第2のピッチの位相と前記第4のピッチの位相とが1/4周期ずれている請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のエンコーダ用スケール。
  7. 第1の螺旋パターンを有するエンコーダ用スケールと、
    前記第1の螺旋パターンを介した光を検出する光検出部と、を備え、
    前記エンコーダ用スケールとして、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のエンコーダ用スケールが用いられるエンコーダ。
  8. 前記光検出部は、前記第1の螺旋パターンに対応して、前記回転軸を中心とした半径方向及び回転方向にそれぞれ2組以上の受光素子が配置される請求項7記載のエンコーダ。
  9. 前記半径方向に並んだ前記受光素子からの出力の積算と、前記回転方向に並んだ前記受光素子からの出力の積算と、のいずれか一方に切り替えるスイッチング素子を備える請求項8記載のエンコーダ。
  10. 前記光検出部によって検出された、前記半径方向に関する第1の位相信号と、前記回転方向に関する第2の位相信号とに基づいて、前記第1の螺旋パターンにおける1回転内の絶対位置を算出する処理部を有する請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  11. 前記エンコーダ用スケールが、前記第1の螺旋パターンと異なる第2の螺旋パターンを有する場合、前記光検出部によって検出された、前記第1の螺旋パターンに関する半径方向の第1の位相信号と、前記第2の螺旋パターンに関する半径方向の第3の位相信号とに基づいて第1の補正位相信号を生成する第1の補正部を備える請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  12. 前記第1の補正部は、前記第1の位相信号と前記第3の位相信号との差動結果に基づいて補正位相信号を生成する請求項11記載のエンコーダ。
  13. 前記エンコーダ用スケールが、前記第1の螺旋パターンと異なる第2の螺旋パターンを有する場合、前記光検出部によって検出された、前記第1の螺旋パターンに関する半径方向の第1の位相信号と、前記第2の螺旋パターンに関する半径方向の第3の位相信号との加算結果に基づいて、前記エンコーダ用スケールの回転軸と、前記第1の螺旋パターンまたは前記第2の螺旋パターンの中心との偏心量を算出する第2の補正部を備える請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  14. 前記第2の補正部は、前記偏心量に基づいて、前記第1の螺旋パターンに関する回転方向の第2の位相信号、または前記第2の螺旋パターンに関する回転方向の第4の位相信号から第2の補正位相信号を生成する請求項13記載のエンコーダ。
  15. 前記第1の螺旋パターンを照明する照明部を有し、
    前記照明部は、前記第1の螺旋パターンの半径方向及び回転方向の少なくとも一方に、所定の間隔をあけて2以上の発光部を有することを特徴とする請求項7〜請求項14のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  16. 前記照明部は、前記発光部のそれぞれに対して所定の周期で強度変調させる変調部を備える請求項15記載のエンコーダ。
  17. 移動部材と、
    前記移動部材を移動させる駆動部と、
    前記移動部材に固定され、前記移動部材の位置情報を検出するエンコーダと
    を備え、
    前記エンコーダとして、請求項7〜請求項16のいずれか1項に記載のエンコーダが用いられる駆動装置。
  18. 移動物体と、
    前記移動物体を移動させる駆動装置と
    を備え、
    前記駆動装置として、請求項17記載の駆動装置が用いられるステージ装置。
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