JP2015102672A - 液体現像剤、液体現像剤用粒子、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

液体現像剤、液体現像剤用粒子、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘度で操作性に優れる液体現像剤を提供する。【解決手段】シリコーンオイルを主成分とするキャリア液と、ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が、0.005ppm以上1ppm以下の範囲であるトナー粒子と、を含む液体現像剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、液体現像剤、液体現像剤用粒子、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により像保持体上に潜像(静電潜像)を形成し(潜像形成工程)、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある。)を含む静電荷像現像用現像剤(以下、単に「現像剤」と呼ぶ場合がある。)で静電潜像を現像し(現像工程)、転写工程、定着工程を経て可視化される。乾式現像方式で用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とがある。
一方、湿式現像方式で用いられる液体現像剤は、絶縁性のキャリア液中にトナー粒子を分散させたものであり、揮発性のキャリア液中に熱可塑性樹脂を含むトナー粒子が分散されたタイプや、難揮発性のキャリア液中に熱可塑性樹脂を含むトナー粒子が分散されたタイプ等が知られている。
例えば、特許文献1には、塩基性物質との間で塩構造をなしている酸性基を備え、塩基性物質との間で塩を形成していない酸性物質の状態にした場合における酸価が5.0〜20mgKOH/gである樹脂材料と、着色剤と、有機溶媒とを含む分散質が、水系分散媒に分散してなる乳化液を調製する乳化液調製工程と、合一工程と、有機溶媒除去工程と、第1の洗浄工程と、洗浄された着色樹脂粒子を水系液体に分散させ酸処理を行うことにより、pHが3.0〜6.0に調整された酸性分散液を得る酸処理工程と、第2の洗浄工程と、乾燥工程と、着色樹脂粒子を絶縁性液体中に分散させる絶縁性液体中分散工程とを有する方法を用いて製造された液体現像剤が記載されている。
特許文献2には、ポリエステル樹脂を含む樹脂粒子と、硫黄酸と、窒素原子を含む化合物とを含み、金属濃度が200ppm以下である静電荷像現像トナー、およびそのトナーを含む液体現像剤が記載されている。
特許文献3には、電気絶縁性液体中に、少なくとも結着樹脂と着色剤を含み、表面に酸性基を有する着色粒子を、エポキシ変性シリコーンを用いて化学修飾してなるトナー粒子を含む静電荷現像用トナーが記載されている。
一方、液体現像剤の不純物量を評価する方法が提案されている。
例えば、特許文献4には、湿式造粒法により製造された静電潜像現像用トナーを脱イオン水中に添加して撹拌することによって得た溶液の電導度を評価する方法が記載されている。
特許文献5には、トナーを、メタノールと水との混合溶媒中に分散させ、イオン分析計で分析し、Na、K、Ca、Mg、およびNHを定量し、分散液中の各々のイオン濃度を求め、その総量をトナー1gあたりに換算する方法が記載されている。
特開2012−256065号公報 特開2008−201959号公報 特開2009−288414号公報 特開平07−319205号公報 特開2000−330330号公報
本発明は、低粘度で操作性に優れる液体現像剤、その液体現像剤に用いる液体現像剤用粒子、その液体現像剤を用いる現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、シリコーンオイルを主成分とするキャリア液と、ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲であるトナー粒子と、を含む液体現像剤である。
請求項2に係る発明は、前記トナー粒子の体積平均粒径が、1.0μm以上5.0μm以下の範囲である請求項1に記載の液体現像剤である。
請求項3に係る発明は、前記シリコーンオイルの25℃における定常せん断粘度が、1mPas以上100mPas以下の範囲であること請求項1または2に記載の液体現像剤である。
請求項4に係る発明は、シリコーンオイルを主成分とするキャリア液中に分散させることによって液体現像剤として用い、ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲である液体現像剤用粒子である。
請求項5に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤が収容されている現像剤カートリッジである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤が収容されているプロセスカートリッジである。
請求項7に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された前記潜像を、現像剤保持体の表面に保持された請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤により現像して、トナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させて定着画像を形成する定着手段と、を備える画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成工程と、前記像保持体の表面に形成された前記潜像を、現像剤保持体の表面に保持された請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤により現像して、トナー像を形成する現像工程と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させて定着画像を形成する定着工程と、を含む画像形成方法である。
請求項1に係る発明によると、トナー粒子が含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が提供される。
請求項2に係る発明によると、トナー粒子の体積平均粒径が1.0μm以上5.0μm以下の範囲でも、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が提供される。
請求項3に係る発明によると、シリコーンオイルの25℃における定常せん断粘度が1mPas以上100mPas以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が提供される。
請求項4に係る発明によると、粒子が含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が得られる液体現像剤用粒子が提供される。
請求項5に係る発明によると、液体現像剤に含有されるトナー粒子が含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が収容されている現像剤カートリッジが提供される。
請求項6に係る発明によると、液体現像剤に含有されるトナー粒子が含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が収容されているプロセスカートリッジが提供される。
請求項7に係る発明によると、液体現像剤に含有されるトナー粒子が含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤を用いる画像形成装置が提供される。
請求項8に係る発明によると、液体現像剤に含有されるトナー粒子が含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲ではない場合と比較して、低粘度で操作性に優れる液体現像剤を用いる画像形成方法が提供される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。 図2の現像装置部分を拡大して示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
液体現像剤はキャリア液であるオイル中にトナー粒子が分散していて、キャリア液として高絶縁性のパラフィンオイル等が用いられていることが多い。分散しているトナー粒子としては、通常の乾式現像剤に用いられているトナーに用いられているようなスチレン−アクリル樹脂やポリエステル樹脂を含む粒子を用いることが可能である。
液体現像剤中のトナー濃度は、液体現像剤の保存の際の体積や得られる画像中に残るオイル量等を考慮すると、固形分濃度30質量%以上が望ましいが、その一方で液体現像剤の粘度を画像形成装置内の搬送系の関係上、10,000mPas以下程度にすることが望ましい。液体現像剤の粘度は固形分濃度の増加と共に上昇し、調整可能な固形分濃度の範囲はトナー粒子の粒子径や、粒子の種類等によって変わってきていた。画像中に残るオイル量を考慮しても、キャリア液に高沸点パラフィンオイルを用いた場合、オイルがトナー中に残ってしまうことから画像の保存性に問題が生じることがある。この問題に対して使用するトナーとキャリア材料が検討されており、特に、キャリアにシリコーンオイルを用い、トナーとしてポリエステル樹脂を含む粒子を用いる技術は、トナーの可塑化が抑制されるため、画像の保存性が向上する傾向にある。
本発明者らは、シリコーンオイルを主成分とするキャリア液を含む液体現像剤において、アンモニウムイオンを含有し、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲である、ポリエステル系樹脂を含むトナー粒子を用いることにより、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が得られることを見出した。
本発明の実施形態に係る液体現像剤は、シリコーンオイルを主成分とするキャリア液と、ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲であるトナー粒子と、を含む。
また、本発明の実施形態に係る液体現像剤用粒子は、ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲である粒子である。この液体現像剤用粒子は、特にシリコーンオイルを主成分とするキャリア液を含む液体現像剤用のトナー粒子として有用である。
<液体現像剤>
本実施形態に係る液体現像剤に含まれるトナー粒子において、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲であり、0.01ppm以上0.5ppm以下の範囲であることが好ましい。
画像の高画質化を考えた場合、トナーの粒子径は小さい方が望ましいが、この場合、トナー粒子の表面積が増大するため、分散系での粘度は増大する傾向にある。粘度の増大の度合いは粒子径だけではなく、粒子表面の相互作用等にも依存することから、トナー中に残留するアンモニウムイオン量がこの相互作用に影響すると考え、検討を行った。そのメカニズムは必ずしも明らかにはなっていないが、シリコーンオイル中では、トナー粒子中に存在するアンモニウムイオンの量によってシリコーンオイルの表面ぬれ性が変わってくると考えられ、アンモニウムイオンが多いほどトナー粒子の表面が親水化してシリコーンオイルに対するぬれ性が悪くなる傾向にあることから、トナー粒子間の相互作用が増大して、液体現像剤の粘度が高くなるものと考えられる。
トナー粒子表面についているアンモニウムイオン量は粒子表面積に依存するが、アンモニウムイオンはトナー粒子製造時に酸価の制御等を目的として添加されることが多く、また、その分子サイズが小さいことからトナー粒子内を移動することが予想される。したがって、アンモニウムイオン量を水中抽出によって測定し、この値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲にあるものが、トナー粒子間の相互作用をほとんど生じさせないで、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が得られることを見出した。
アンモニウムイオン量が0.005ppm未満であると、トナー粒子間の凝集力が高くなり、トナー粒子がシリコーンオイル中に分散しにくくなったり、トナー粒子の分散に過剰な負荷がかかり、トナー粒子が破砕される可能性がある。また、アンモニウム量が1ppmを超えると、トナー粒子表面に水分が吸着しやすくなり、トナー粒子間で相互作用が生じ、粘度が高くなる。
本実施形態において、トナー粒子に含まれるアンモニウムイオンの量は、後述する通り、例えば、トナー作製の際の洗浄条件や乾燥条件等によって制御すればよい。また、トナー粒子に含まれるアンモニウムイオンの量は、後述する方法により、測定する。
[トナー粒子]
本実施形態に係る液体現像剤に含まれるトナー粒子は、結着樹脂を含み、必要に応じて、着色剤、離型剤等のその他成分を含んでもよい。
(結着樹脂)
結着樹脂は、主成分としてポリエステル樹脂を含む。ポリエステル樹脂は、酸(多価カルボン酸)成分とアルコール(多価アルコール)成分とから合成されるものであり、本実施形態において、「酸由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前には酸成分であった構成部位を指し、「アルコール由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前にはアルコール成分であった構成部位を指す。主成分とは、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して50質量部以上のことをいう。
[酸由来構成成分]
酸由来構成成分は、特に制限はなく、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸が好ましく用いられる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、あるいはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、これらに限定されない。また芳香族カルボン酸としては例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸類の低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。また、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類等が挙げられる。さらに良好な定着性を確保するため、架橋構造あるいは分岐構造をとるためにジカルボン酸とともに3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用することが好ましい。また、前述のアルケニルコハク酸類の具体的なものとしては、ドデセニルコハク酸、ドデシルコハク酸、ステアリルコハク酸、オクチルコハク酸、オクセニルコハク酸等が挙げられる。
[アルコール由来構成成分]
アルコール由来構成成分としては特に制限はないが、脂肪族ジオールとして、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等が挙げられる。また、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどや、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類が用いられる。また、良好な定着性を確保するため、架橋構造あるいは分岐構造をとるためにジオールとともに3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
ポリエステル樹脂の製造方法としては特に制限はなく、酸成分とアルコール成分を反応させる一般的なポリエステル重合法で製造すればよく、例えば、直接重縮合、エステル交換法等が挙げられ、単量体の種類によって使い分けて製造すればよい。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、通常1/1程度である。
ポリエステル樹脂の製造は、例えば、重合温度180℃以上230℃以下の間で行えばよく、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させてもよい。単量体が、反応温度下で溶解または相溶しない場合は、重合反応が部分的に早くなったり、遅くなる場合があり、無着色粒子を多く発生する場合があるため、高沸点の溶媒を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶媒を留去しながら行ってもよい。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合はあらかじめ相溶性の悪い単量体と、その単量体と重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させてもよい。
ポリエステル樹脂の製造時に使用してもよい触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物;亜リン酸化合物、リン酸化合物、およびアミン化合物等が挙げられる。この中でも、例えば、スズ、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド等のスズ含有触媒を用いることが好ましい。
本実施形態においては、静電荷像現像用トナー用の樹脂として共重合可能なものであれは、親水性極性基を有する化合物を用いてもよい。具体例としては、仮に用いる樹脂がポリエステルである場合、スルホニル−テレフタル酸ナトリウム塩、3−スルホニルイソフタル酸ナトリウム塩等の芳香環に直接スルホニル基が置換したジカルボン酸化合物が挙げられる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは5,000以上であることが好ましく、5,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。このポリエステル樹脂を含むと、擦摺性に優位である。ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwが5,000を下回ると、場合によっては分離しやすくなることから、遊離した樹脂に由来する問題(フィルミング、脆さによる微粉増加、粉体流動性悪化など)が発生する場合がある。
本実施形態に係るトナーにおいて、ポリエステル樹脂以外の樹脂を含んでもよい。ポリエステル樹脂以外の樹脂としては特に制限されないが、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル系単量体;さらにアクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレン系不飽和酸単量体;さらにアクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類単量体の単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体、またはそれらの混合物、さらには、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、または、それらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂の含有量は、例えばトナー粒子全体に対して50質量%以上99質量%以下の範囲である。
本実施形態に係るトナー粒子は、必要に応じて、着色剤、離型剤、帯電制御剤、シリカ粉末、金属酸化物等の他の添加剤を含有してもよい。これら添加剤は、結着樹脂に混練するなどして内添してもよいし、粒子としてトナー粒子を得たのち混合処理を施すなどして外添してもよい。
着色剤としては、特に制限はなく、公知の顔料が用いられ、必要に応じて、公知の染料を含んでもよい。具体的には、以下に示すイエロー、マゼンタ、シアン、黒(ブラック)等の各顔料が用いられる。
イエローの顔料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物等に代表される化合物が用いられる。
マゼンタの顔料としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物等が用いられる。
シアンの顔料としては、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が用いられる。
黒の顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、鉄黒等が用いられる。
着色剤の含有量は、例えばトナー粒子全体に対して1質量%以上50質量%以下の範囲である。
離型剤としては、特に制限はなく、例えば、カルナバワックス、木蝋、米糠蝋等の植物性ワックス;蜜ワックス、昆虫ワックス、鯨ワックス、羊毛ワックスなどの動物性ワックス;モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物性ワックス、エステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュワックス(FTワックス)、特殊脂肪酸エステル、多価アルコールエステル等の合成脂肪酸固体エステルワックス;パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物等の合成ワックス;等が挙げられる。離型剤は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
離型剤の含有量は、例えばトナー粒子全体に対して1質量%以上20質量%以下の範囲である。
帯電制御剤としては、特に制限はなく、従来公知の帯電制御剤が使用される。例えば、ニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、アミド系化合物、イミド系化合物、有機金属化合物等の正帯電性帯電制御剤;オキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、金属錯塩染料やサリチル酸誘導体等の負帯電性帯電制御剤;等が挙げられる。帯電制御剤は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
金属酸化物としては、特に制限はなく、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム等が挙げられる。金属酸化物は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
(トナー粒子の製造方法)
本実施形態で用いるトナー粒子を製造する方法としては、特に制限はなく、例えば、粉砕トナー、液中乳化乾燥トナー、もしくは重合トナー等の製造方法で製造したトナーをキャリア液中で粉砕して得られる。
例えば、結着樹脂、必要に応じて、着色剤、他の添加剤等をヘンシェルミキサー等の混合装置に投入して混合し、この混合物を二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミル、ニーダー等で溶融混練した後、ドラムフレーカー等で冷却し、ハンマーミル等の粉砕機で粗粉砕し、さらにジェットミル等の粉砕機で粉砕した後、風力分級機等を用いて分級することにより、粉砕トナーが得られる。
また、結着樹脂、必要に応じて、着色剤、他の添加剤を酢酸エチル等の溶剤に溶解し、炭酸カルシウム等の分散安定剤が添加された水中に乳化、懸濁し、溶剤を除去した後、分散安定剤を除去して得られた粒子を濾過、乾燥することによって液中乳化乾燥トナーが得られる。
また、結着樹脂を形成する重合性単量体、着色剤、重合開始剤(例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、イソプロピルパーオキシカーボネート、クメンハイドロパーオキサイド、2,4−ジクロリルベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等)および他の添加剤等を含有する組成物を水相中に撹拌下で加えて造粒し、重合反応後、粒子を濾過、乾燥することによって重合トナーが得られる。
なお、トナーを得る際の各材料(結着樹脂、着色剤、その他の添加剤等)の配合割合は、要求される特性、低温定着性、色等を考慮して設定すればよい。得られたトナーは、ボールミル、ビーズミル、高圧湿式微粒化装置等の公知の粉砕装置を用いて、キャリアオイル中で粉砕することにより本実施形態の液体現像剤用のトナー粒子が得られる。
上記の通り、トナー粒子に含まれるアンモニウムイオンの量は、例えば、トナー作製の際の洗浄条件や乾燥条件等によって制御すればよい。アンモニウムイオンはトナー作製の際に用いられるアンモニア水等によって供給されるが、洗浄の際に超音波分散を用いたり、多量の純水で洗浄したり、例えば40℃以上の加熱超純水で洗浄を行ったり、乾燥の際に真空乾燥を用いる等の手法により除去し、目的の量の範囲に制御すればよい。
(トナー粒子の特性)
トナー粒子の体積平均粒径D50vは、1.0μm以上5.0μm以下であることが好ましい。上記範囲内であることで、付着力が高く、現像性の向上が図られる。また、画像の解像性の向上も図られる。トナー粒子の体積平均粒径D50vは、1.0μm以上4.0μm以下の範囲であることがより好ましく、1.0μm以上3.0μm以下の範囲であることがさらに好ましい。本実施形態に係る液体現像剤では、トナー粒子の体積平均粒径が1.0μm以上5.0μm以下の範囲でも、低粘度で操作性に優れる液体現像剤が得られる。トナー粒子の体積平均粒径D50vが5.0μmを超えると、液体現像剤の粘度の上昇は抑えられるが、高画質化の点において劣る傾向にある。
画像の高画質化と安全性を考えた場合、トナー粒子の粒径は小さい方が好ましいが、この場合、トナー粒子の表面積が増大するため分散系での粘度は増大する傾向にある。キャリア液がシリコーンオイルの場合には、一般の溶媒系での粒子分散とは異なり、一般的な界面活性剤の添加による分散性向上が難しかった。
トナー粒子の体積平均粒径D50v、数平均粒度分布指標(GSDp)、体積平均粒度分布指標(GSDv)等は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置、例えば、LA920(堀場製作所社製)を用いて測定される。粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒子径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒子径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒子径を体積D84v、数D84pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
[キャリア液]
キャリア液は、トナー粒子を分散させるための絶縁性の液体であり、ジメチルシリコーン、ジフェニルシリコーン、ハイドロジェン変性シリコーン化合物の重合度が20より大きいシリコーンオイル、環状シロキサン化合物等のシリコーンオイル(シリコーン系溶剤)が挙げられる。これらのうち、粘度、分散性等の点から、ジメチルシリコーンが好ましい。なお、「シリコーンオイルを主成分とする」とは、キャリア液中シリコーンオイルを50質量%以上含むことをいう。
本実施形態に係る液体現像剤に含まれるキャリア液は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。キャリア液を2種以上の混合系として用いる場合は、例えば、シリコーン系溶剤と植物油との混合系等が挙げられる。
キャリア液の体積抵抗率としては、例えば1.0×1010Ω・cm以上1.0×1014Ω・cm以下の範囲が挙げられ、1.0×1012Ω・cm以上1.0×1014Ω・cm以下の範囲であってもよい。
キャリア液の粘度としては25℃における定常せん断粘度で1mPas以上100mPas以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは1mPas以上80mPas以下の範囲、さらに好ましくは1mPas以上60mPas以下の範囲である。定常せん断粘度が1mPasより小さくなると、シリコーンオイルの分子量が低くなる場合がある。また、定常せん断粘度が100mPasよりも大きくなると、このキャリアオイルを用いた現像剤の粘度が高くなるため、所要の特性が得られなくなる場合がある。
キャリア液は、各種副資材、例えば、分散剤、乳化剤、界面活性剤、安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、凝固剤、ゲル化剤、沈降防止剤、帯電制御剤、帯電防止剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、付香剤、粘着防止剤、離型剤等を含んでいてもよい。
[液体現像剤の製造方法]
本実施形態に係る液体現像剤は、上記トナー粒子とキャリア液とを、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ビーズミル等の分散機を用いて混合し、粉砕して、トナー粒子をキャリア液中に分散することにより得られる。なお、トナー粒子のキャリア液中への分散は分散機に限られず、ミキサーのごとく、特殊な撹拌羽根を高速で回転させ分散してもよいし、ホモジナイザとして知られるローター・ステーターの剪断力で分散してもよいし、超音波によって分散してもよい。
キャリア液中のトナー粒子の濃度は、現像剤の粘度を適性に制御し、現像機内の現像液循環を円滑にする等の観点から、0.5質量%以上50質量%以下の範囲とすることが好ましく、1質量%以上40質量%以下の範囲とすることがより好ましい。
その後、得られた分散液を、例えば孔径100μm程度の膜フィルタ等のフィルタ等を用いて濾過し、ゴミおよび粗大粒子等を除去してもよい。
<現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、像保持体(以下、「感光体」という場合がある)と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、像保持体の表面に潜像(静電潜像)を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像を、現像剤保持体の表面に保持された上記本実施形態に係る液体現像剤により現像して、トナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、記録媒体に転写されたトナー像を記録媒体に定着させて定着画像を形成する定着手段と、を備える。
上記画像形成装置において、例えば現像手段を含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着するカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。このプロセスカートリッジとしては、上記本実施形態に係る液体現像剤が収容されているものであればよく、特に制限はない。プロセスカートリッジは、例えば、上記本実施形態に係る液体現像剤を収容し、像保持体上に形成された潜像を液体現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるものである。
また、本実施形態に係る現像剤カートリッジは、上記本実施形態に係る液体現像剤が収容されているものであればよく、特に制限はない。現像剤カートリッジは、例えば、上記本実施形態に係る液体現像剤を収容し、像保持体上に形成された潜像を液体現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備える画像形成装置に着脱されるものである。
以下、本実施形態における、液体現像剤を用いた画像形成装置を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。画像形成装置100は、感光体(像保持体)10と、帯電装置(帯電手段)20と、露光装置(潜像形成手段)12と、現像装置(現像手段)14と、中間転写体(転写手段)16と、クリーナ(清掃手段)18と、転写定着ロール(転写手段、定着手段)28とを含んで構成される。感光体10は円筒形状を有し、感光体10の外周に、帯電装置20、露光装置12、現像装置14、中間転写体16、および、クリーナ18が順次に設けられている。
以下、この画像形成装置100の動作について説明する。
帯電装置20が感光体10の表面を予め定められた電位に帯電させ(帯電工程)、帯電された表面を画像信号に基づき、露光装置12が、例えばレーザ光線等によって露光して潜像(静電潜像)を形成する(潜像形成工程)。
現像装置14は、現像ロール14aと現像剤収納容器14bとを含んで構成される。現像ロール14aは、現像剤収納容器14bに収納される液体現像剤24に一部が浸るようにして設けられる。液体現像剤24は、絶縁性のキャリア液と、結着樹脂を含むトナー粒子と、上記帯電制御剤とを含む。
液体現像剤24中では、トナー粒子は分散されているが、例えば液体現像剤24を、さらに現像剤収納容器14b内に設けられる撹拌部材によって撹拌し続けることで、液体現像剤24中のトナー粒子の濃度の位置ばらつきは低減される。これにより図の矢印A方向に回転する現像ロール14aには、トナー粒子の濃度バラツキが低減された液体現像剤24が供給される。
現像ロール14aに供給された液体現像剤24は、規制部材によって一定の供給量に制限された状態で感光体10に搬送され、現像ロール14aと感光体10とが近接(あるいは接触)する位置で静電潜像に供給される。これによって静電潜像は顕像化されてトナー像26となる(現像工程)。
現像されたトナー像26は、図の矢印B方向に回転する感光体10に搬送され、用紙(記録媒体)30に転写されるが、本実施形態では、用紙30に転写する前に、感光体10からのトナー像の剥離効率を含めた記録媒体への転写効率を向上させ、さらに記録媒体への転写と同時に定着を行うため、一旦中間転写体16にトナー像を転写する(中間転写工程)。このとき、感光体10および中間転写体16間に周速差を設けてもよい。
次いで、中間転写体16により矢印C方向に搬送されたトナー像は、転写定着ロール28との接触位置において用紙30に転写されると共に定着される(転写工程、定着工程)。転写定着ロール28は、中間転写体16と共に用紙30を挟み、中間転写体16上のトナー像を用紙30に密着させる。これによって用紙30にトナー像を転写し、用紙上にトナー像が定着され、定着画像29となる。トナー像の定着は、転写定着ロール28に発熱体を設けて加圧および加熱により行うことが好ましい。定着温度は、通常、120℃以上200℃以下の範囲である。
中間転写体16が図1に示すようにロール形状であれば、転写定着ロール28とロール対を構成するため、中間転写体16、転写定着ロール28が各々定着装置における定着ロール、押圧ロールに準じた構成となって定着機能を発揮する。すなわち、用紙30が中間転写体16と転写定着ロール28との間で形成されるニップを通過する際、トナー像が転写されると共に転写定着ロール28により中間転写体16に対して加熱および押圧される。これにより、トナー像を構成するトナー粒子中の結着樹脂が軟化すると共に、トナー像が用紙30の繊維中に浸潤して、用紙30に定着画像29が形成される。
本実施形態では用紙30への転写と同時に定着を行っているが、転写工程と定着工程とを別々として、転写を行った後に定着を行ってもよい。この場合には、感光体10からトナー像を転写する転写ロールが、中間転写体16に準じた機能を有することとなる。
一方、中間転写体16にトナー像26を転写した感光体10では、転写されずに残留したトナー粒子がクリーナ18との接触位置まで運ばれ、クリーナ18によって回収される。なお、転写効率が100%に近く、残留トナーが問題とならない場合は、クリーナ18は設けなくてもよい。
画像形成装置100は、さらに、転写後かつ次の帯電までに感光体10の表面を除電する除電装置(図示せず)を備えていてもよい。
画像形成装置100に備えられる帯電装置20、露光装置12、現像装置14、中間転写体16、転写定着ロール28、および、クリーナ18等は、例えば、すべてが感光体10の回転速度と同期をとって動作されてもよい。
本実施形態に係る液体現像剤用の画像形成装置の他の例の概略を図2に示し、現像装置10部分の拡大図を図3に示すが、図2,3の構成に限定されるものではない。
画像形成装置102は、図2に示すように、黒現像装置50K、イエロー現像装置50Y、マゼンタ現像装置50M、およびシアン現像装置50Cを含む現像手段としての現像装置50を備える。画像形成装置102は、図3に示すように、現像装置50と、感光体62と、帯電手段としての帯電装置64と、潜像形成手段としての露光装置66と、転写手段としての転写装置68と、感光体清掃手段としてのクリーナ70とを備える。現像装置50は、現像剤タンク52と、現像剤供給ロール54と、現像剤供給量規制手段56と、現像ロール58と、現像ロールクリーナ60とを備える。
画像形成装置102の動作を、図2,3を参照して説明する。図示しないホストコンピュータ等からの画像形成指令により、画像形成、現像、用紙搬送、定着等の画像形成処理がなされる。図3において、感光体62は、表面が予め定めた帯電バイアス量になるよう帯電装置64により帯電され(帯電工程)、ホストコンピュータ等から送られた画像信号が図2に示す画像信号演算部88で処理された情報に基づき、露光装置66からの光ビーム等により感光体62の表面に静電潜像が形成される(潜像形成工程)。
キャリア液中にトナー粒子を分散させた液体現像剤72は、図示しない現像剤循環手段等により予め定めた量が維持され、現像剤供給ロール54によって現像剤タンク52から現像ロール58まで搬送される。現像剤供給ロール54は、表面を帯電させ静電的な力で現像剤を付着させる方式や、ロールに溝や凹み等を設けて液体をくみ出すように搬送する方式等があり、現像剤供給量規制手段56によって搬送量を予め定めた量にするように規制される。現像ロール58上の現像剤は、静電潜像に基づき感光体62に転移され(現像工程)、不要な現像剤は、現像ロールクリーナ60と図示しない現像剤循環手段によって現像剤タンク52に戻される。
感光体62の表面に形成された現像剤は、転写装置68によって図2に示す記録媒体としての用紙82に転写される(転写工程)。用紙82は、例えば、連帳型の用紙であり、ロール紙供給部74から供給される用紙82が張架ロール78にて張架され、図示しない用紙駆動手段によって巻き取り部86に送られる。なお、巻き取り部86は必ずしも必要ではなく、裁断や製本等の後処理工程を設けてもよい。転写装置68により、静電力、圧力等によってシアン・マゼンタ・イエロー・黒の各現像剤が用紙82に順次転写されていく。各色の転写装置68では例えば、設定電位に差がつけられ、色重ねの際に上流の現像剤が別の色のユニットに転移されるのを防いでいる。感光体62上のほとんどの現像剤は用紙82に転写されるが、わずかな転写残りはクリーナ70で除去される(感光体清掃工程)。
用紙82に形成されたトナー像76は、定着装置80で定着され、定着画像84とされる。定着装置80は、例えば、金属ロール等の上に弾性ゴム等が形成され、さらに離型のための離型層が弾性ゴム等の表面に形成され、所定の圧力とニップ幅が得られるように図示しない加圧機構によって用紙82を挟み込んでいる定着ロール対を備える。定着装置80は、遠赤外光やレーザ光を照射する方式、熱風や蒸気を吹き付ける方式、また、用紙の裏面から加熱部材を接触させる方式といったトナー画像に直接接触せずに非接触でエネルギを与える定着方式でもかまわない。また、他の定着手段との併用や複数個の定着ロール対を設けてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(トナー粒子の調製)
本実施例のトナーは、以下の方法にて得られる。すなわち、下記の樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離形剤分散液をそれぞれ調製した。次いで、これらを所定量混合撹拌しながら、これに無機金属塩の重合体を添加し、イオン的に中和させて上記各粒子の凝集体を形成させ、所望のトナー粒子径を得た。次いで、無機水酸化物で系内のpHを弱酸性から中性の範囲に調整後、当該樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱し、合一融合させた。反応終了後、十分な洗浄、固液分離、乾燥の工程を経て所望のトナーを得た。
(結晶性ポリエステル樹脂の合成)
フラスコ中で、セバシン酸1982質量部、エチレングリコール1490質量部、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム59.2質量部、およびジブチルスズオキシド0.8質量部を、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行った。途中ポリマをサンプリングし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて分子量がMw(重量平均分子量)=20,000、Mn(数平均分子量)=8,500になったところで、反応を止め、結晶性ポリエステル樹脂を得た。示差走査熱量計(DSC、島津製作所社製、DSC−50型)を用いて測定した溶解温度(DSCのピーク温度)は71℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は1モル%(対全構成成分)であった。
(結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液)
結晶性ポリエステル樹脂160質量部と、酢酸エチル233質量部と、10質量%アンモニア水溶液3.5質量部とを用意し、これらをセパラブルフラスコに入れ、75℃で加熱し、スリーワンモータ(新東科学株式会社製)により撹拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液をさらに撹拌しながら、徐々にイオン交換水373質量部を加え、転相乳化させ、10℃/分の降温速度にて40℃まで降温し、脱溶剤することにより結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(固形分濃度:30質量%)を得た。
(非結晶性ポリエステル樹脂の合成)
加熱乾燥した二口フラスコに、テレフタル酸ジメチルを200質量部と、1,3−ブタンジオール85質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.3質量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気とし、機械撹拌にて180rpmで5時間撹拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間撹拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、非結晶性ポリエステル樹脂(芳香族ジカルボン酸由来構成成分の含有量が100構成モル%である酸由来構成成分と、脂肪族ジオール由来構成成分の含有量が100構成モル%であるアルコール由来構成成分と、を含む非結晶性ポリエステル樹脂)を240質量部合成した。
GPCによる分子量測定(ポリスチレン換算)の結果、得られた非結晶性ポリエステル樹脂(1)の重量平均分子量(Mw)は9,500であり、数平均分子量(Mn)は4,200であった。また、非結晶性ポリエステル樹脂(1)のDSCスペクトルを、前述の示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを示さず、階段状の吸熱量変化が観察された。階段状の吸熱量変化の中間点をとったガラス転移温度は55℃であった。なお、樹脂酸価は18mgKOH/gであった。
(非結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液)
非結晶性ポリエステル樹脂(1)160質量部と、酢酸エチル233質量部と、10質量%アンモニア水溶液3.5質量部とを用意し、これらをセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモータ(新東科学株式会社)により撹拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液をさらに撹拌しながら、徐々にイオン交換水373質量部を加え、転相乳化させ、1℃/分の降温速度にて40℃まで降温し脱溶剤することにより非結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(固形分濃度:30質量%)を得た。
(着色剤分散液の調製)
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化製) 45質量部
イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬製) 5質量部
イオン交換水 200質量部
以上の成分を混合溶解し、ホモジナイザ(IKA製ウルトラタラックスT50)により10分間分散し、体積平均粒径170nm、固形分濃度27.0質量%の着色剤分散液を得た。
(離型剤分散液の調製)
アルキルワックス(FNP0085、溶解温度86℃、日本精蝋社製)45質量部
カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬製) 5質量部
イオン交換水 200質量部
以上の成分を90℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザで分散処理し、体積平均粒径200nm、固形分濃度24.3質量%の離型剤分散液を得た。
(トナー粒子1の製造)
結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 15質量部
非結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 80質量部
着色剤分散液 18質量部
離型剤分散液 18質量部
以上の成分に固形分濃度16質量%となるようにイオン交換水を添加し、丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で十分に混合、分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.36質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら47℃まで加熱した。47℃で60分保持した後、ここに非結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を緩やかに46質量部追加した。その後、0.55モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを9.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら90℃まで加熱し、3.5時間保持した。
上記処理終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これをさらに40℃のイオン交換水3,000質量部に再分散し、ヒータつき超音波洗浄器(シャープ社製UT−306H、発振周波数37kHz)を用いて40℃で20分間超音波照射し、15分300rpmで撹拌、洗浄した。これをさらに5回繰り返し、濾液の電気伝導度が9.7μS/cmとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo4Aろ紙を用いて固液分離を行い、凍結乾燥してトナー粒子1とした。コールターカウンター(ベックマンコールター社製、マルチサイザーIII)を用いて粒子径を測定したところ、体積平均粒径は2.7μmであった。
[トナー粒子2]
トナー製造時の洗浄温度を50℃として、濾液の電気伝導度が3.0μS/cmになるまで洗浄を繰り返した以外はトナー粒子1と同様にして、体積平均粒子径3.0μmのトナー粒子2を作製した。
[トナー粒子3]
トナー製造時の固形分濃度を13質量%とした以外はトナー粒子1と同様にして、体積平均粒子径5.5μmのトナー粒子3を作製した。
[トナー粒子4]
トナー製造時の固形分濃度を17質量%とし、保持時間を45分とした以外はトナー粒子1と同様にして、体積平均粒子径0.9μmのトナー粒子4を作製した。
[トナー粒子5]
トナー製造時の粒子の洗浄に25℃の超純水を用いた以外はトナー粒子1と同様にして、体積平均粒子径2.6μmのトナー粒子5を作製した。
[トナー粒子6]
トナー製造時の粒子の洗浄に25℃の超純水を用い、超音波洗浄を行わない以外はトナー粒子1と同様にして、体積平均粒子径2.6μmのトナー粒子6を作製した。
[トナー粒子7]
トナー製造時の粒子の洗浄に50℃の超純水を用い、濾液の電気伝導度が1.0μS/cmになるまで洗浄を繰り返し、凍結乾燥後、温度40℃で真空乾燥を3日間実施した以外はトナー1と同様にして、体積平均粒子径2.7μmのトナー粒子7を作製した。
(液体現像剤の作製)
<実施例1>
シリコーンオイルKF−96 20cs(信越シリコーン社製)を70質量部、トナー粒子1を30質量部混合し、ホモジナイザで分散し、シアントナーが分散した実施例1の液体現像剤を作製した。なお、E型粘度計を用いて測定したところ、用いたシリコーンオイルの25℃の定常せん断粘度は17mPasであった。
なお、トナー粒子は液体現像剤から以下の方法により採取することができる。液体現像剤を遠心分離(1,000rpm×5分)により沈降させ、上澄み液をデカンテーションによって取り除き、トナー粒子を取り出す。取り出したトナー粒子をヘキサン、あるいはアイソパー等で洗浄する(混合溶媒は、トナー樹脂により適宜変更すればよい)。
<実施例2〜8>
実施例1と同様に表1に示した組成で液体現像剤を作製した。なお、シリコーンオイルは、すべてKF−96シリーズ(信越シリコーン社製)の粘度違い品を用いた。
<実施例9>
シリコーンオイルKF−96 100cs(信越シリコーン社製)を90質量部、シリコーンオイルKF−96 200cs(信越シリコーン社製)を10質量部、トナー粒子1を30質量部混合した以外は実施例1と同様にして、液体現像剤を作製した。
<比較例1〜3>
実施例1と同様に表1に示した組成で液体現像剤を作製した。なお、比較例2のパラフィンオイルは、P−70(モレスコ社製)を用いた。
[評価]
(アンモニウムイオンの含有量の測定)
水中にトナー粒子を分散し、超音波分散を行い、水中にアンモニウムイオンを抽出したのち、イオンクロマトグラフィによって分析することにより、トナー中のアンモニウムイオン含有量を求める。具体的には、まず、蓋つきの100mLポリエチレン製細口ボトル(ナルゲン製)にトナー粒子を0.5g秤量し、純水にトリトンX−100を0.05質量%含有した分散液を99.5g加え、30±1℃に温度制御した超音波分散器(アズワン社製 USD−4R、28kHz)を用いて、1時間分散を行い、その後、トナー分散液をシリンジフィルタ(アドバンテック東洋社製、HP020AN)を用いてトナーを分離して、抽出液とした。この抽出液を、イオンクロマトグラフ装置(日本ダイオネクス社製、ICS−2000)により分析し、トナーのアンモニウムイオン量(ppm)を求めた。なお、イオンクロマトグラフの分析条件は、以下の通りとした。
陽イオン分離カラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCS12A
陽イオンガードカラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCG12A
溶離液:メタスルホン酸 20mM
流速:1mL/min
カラム温度:35℃
検出法:電気伝導度(サプレッサ方式)
(粘度評価)
E型粘度計を用い、せん断速度を変化させたときの粘度のせん断速度依存性を確認した。粘度粘弾性測定機(MARS HAAKE社製)を用い、直径35mmコーンプレートを用いて、粘度測定モードでせん断速度を0.01s−1から1,000s−1まで変化させたときの、固形分濃度30質量%の液体現像剤の粘度のせん断速度依存性を確認した。せん断速度2s−1における低せん断粘度ηの値を以下の基準により評価した。結果を表1,2に示す。
◎:η≦2,000mPas
○:2,000mPas<η≦4,000mPas
△:4,000mPas<η≦5,000mPas
×:5,000mPas<η
(分散性評価)
分散液の目視とギャップ15μmつぶゲージ(BYK社製、グラインドゲージ1509)を用いて、現像液の粗粉の有無を以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
○:目視、つぶゲージ評価共に良好に分散している
△:目視で凝集体が見られるが、つぶゲージ評価では確認できない
×:目視で粗粉が見られ、つぶゲージでは15μm以上の粗粉が確認される
(操作性評価)
ポンプを用いてシリコーンチューブ内を循環させたときの操作性を、ポンプ(EYELA製、RP−1000)を用いてシリコーンチューブ(内径6.35mm、長さ9.53mm)内を循環させたときの配管流動性として評価した。以下の基準により操作性を評価した。結果を表2に示す。
◎:チューブ内を詰まらせることなく、現像剤が常に安定して循環している
○:チューブ内を詰まらせることなく、現像剤が循環している
△:初期的にはチューブを流れるが、時々不安定になる
×:チューブ内に詰まりが生じ、循環できない
(画像性・画像保存性評価)
図1に示した画像形成装置を用いて画像を出力し、得られた画像の画像性および画像保存性評価を行った。結果を表2に示す。
得られた画像に対して、以下の基準により画像性を評価した。
○:細線の再現性が良く良好
△:部分的に細線の再現性が悪い
×:画像に欠損がみられる
得られた画像に対して画像同士が重なるようにして1ヶ月間保存した結果、以下の基準により画像保存性として評価した。
○:画像に変化が生じない
△:部分的に光沢劣化等の変化がみられる
×:画像に欠損がみられる
Figure 2015102672
Figure 2015102672
実施例の液体現像剤は、比較例の液体現像剤に比べて、低粘度で操作性に優れた。また、実施例の液体現像剤は、比較例の液体現像剤に比べて、画像性および画像保存性が良好であった。特に、実施例1,2の液体現像剤は粒子径が小さく、粒子径とアンモニウムイオン量が適切なことから、操作性、画像性および画像保存性がいずれも良好であった。比較例1の液体現像剤は画像性と画像保存性は比較的良好であるが、粘度が高いことから操作性が劣るものであった。比較例2の液体現像剤はキャリアにシリコーンオイルを用いなかったことから、操作性、画像保存性に問題が生じた。比較例3の液体現像剤は、分散性が不良なことから、画像性および画像保存性に問題が生じた。
10,62 感光体(像保持体)、12,66 露光装置(潜像形成手段)、14,50 現像装置(現像手段)、14a,58 現像ロール(現像剤保持体)、14b 現像剤収納容器、16 中間転写体(転写手段)、18,70 クリーナ(清掃手段)、20,64 帯電装置(帯電手段)、24,72 液体現像剤、26,76 トナー像、28 転写定着ロール(転写手段、定着手段)、29,84 定着画像、30,82 用紙(記録媒体)、50K 黒現像装置、50Y イエロー現像装置、50M マゼンタ現像装置、50C シアン現像装置、52 現像剤タンク、54 現像剤供給ロール、56 現像剤供給量規制手段、60 現像ロールクリーナ、68 転写装置、74 ロール紙供給部、78 張架ロール、80 定着装置、86 巻き取り部、88 画像信号演算部、100,102 画像形成装置。

Claims (8)

  1. シリコーンオイルを主成分とするキャリア液と、
    ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲であるトナー粒子と、
    を含むことを特徴とする液体現像剤。
  2. 前記トナー粒子の体積平均粒径が、1.0μm以上5.0μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記シリコーンオイルの25℃における定常せん断粘度が、1mPas以上100mPas以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体現像剤。
  4. シリコーンオイルを主成分とするキャリア液中に分散させることによって液体現像剤として用い、
    ポリエステル系樹脂を含み、含有するアンモニウムイオンを水中抽出によって測定した値が0.005ppm以上1ppm以下の範囲であることを特徴とする液体現像剤用粒子。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤が収容されていることを特徴とする現像剤カートリッジ。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤が収容されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 像保持体と、
    前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記潜像を、現像剤保持体の表面に保持された請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤により現像して、トナー像を形成する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させて定着画像を形成する定着手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成工程と、
    前記像保持体の表面に形成された前記潜像を、現像剤保持体の表面に保持された請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体現像剤により現像して、トナー像を形成する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写工程と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させて定着画像を形成する定着工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
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