JP2015102636A - 偏光子保護フィルム、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、ポリエステルフィルムと、ポリエステルフィルムの両面に易接着層を有する偏光子保護フィルムであって、易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含み、ポリエステルフィルムの面内方向のレタデーション(Re)が4000〜30000nmであり、厚み方向のレタデーション(Rth)と面内方向のレタデーション(Re)の比(Re/Rth)が0.6〜1.2であり、かつポリエステルフィルムの融解サブピーク温度(Tsm)が130〜185℃であることを特徴とする偏光子保護フィルムに関する。
【選択図】図1
Description
一方で、このような低透湿性のポリエステルフィルムは、透湿性のTACフィルムに比べ帯電しやすい傾向がある。このため、ポリエステルフィルムを偏光子保護フィルムとして用いて偏光板とした場合、偏光板の輸送中の傷付き防止のために貼合されるラミネートフィルムを剥離する際などに帯電が発生し、液晶の配向を乱す等の問題が生じる場合がある。
上述したように、特許文献2及び3では、易接着層が帯電防止剤を含有しているため、十分な帯電防止性能を発揮し得るように思われる。しかしながら、特許文献2及び3では、熱固定時の温度を200℃以上の高温としているため、易接着層に含まれるポリチオフェン化合物が熱により分解され、十分な帯電防止性が得られないという問題が生じることが本発明者らの検討により明らかとなった。また、易接着層に含まれるポリチオフェン化合物が熱で分解された場合、分解物により、フィルムの製造工程が汚染されるという問題も生じることもわかった。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2]偏光子保護フィルムは、未延伸のポリエステルフィルム又は縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が1.4倍以下となるように延伸されたポリエステルフィルムに易接着層を積層した積層フィルムを、縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸することにより製造される[1]に記載の偏光子保護フィルム。
[3]偏光子保護フィルムは、未延伸のポリエステルフィルムに易接着層を積層した積層フィルムを、縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸することにより製造される[1]又は[2]に記載の偏光子保護フィルム。
[4]偏光子保護フィルムは、積層フィルムを幅方向の延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸することにより製造される[2]又は[3]に記載の偏光子保護フィルム。
[5]有機系導電性材料が、偏光子と接する側に設けられた易接着層に含まれる[1]〜[4]のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
[6]有機系導電性材料が、ポリアニオンと共役系導電性高分子との複合体であり、共役系導電性高分子は、ポリチオフェン類、ポリアニリン類及びポリピロール類から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[5]のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
[7]ポリアニオンは、ポリアルキレン、ポリアルケニレン、ポリフェニレン、ポリエチレンフェニレン、ポリイミド、ポリアミド及びポリエステルから選ばれる少なくとも1種のポリマーの構成単位の一部にアニオン基が導入されたポリアニオンと、ポリスチレンスルホン酸との混合物である[6]に記載の偏光子保護フィルム。
[8]ポリエステルフィルムは紫外線吸収剤を含む[1]〜[7]のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
[9]易接着層の少なくとも一方は、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂および架橋剤を含み、架橋剤は、イソシアネート化合物である[1]〜[8]のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
[10]イソシアネート化合物は、少なくともマロン酸エステル誘導体を、ブロック剤として使用したブロックイソシアネート化合物である[9]に記載の偏光子保護フィルム。
[11]未延伸のポリエステルフィルム又は縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が1.4倍以下となるように延伸されたポリエステルフィルムの両面に易接着層を積層し、積層フィルムを得る工程と、積層フィルムを縦方向あるいは幅方向に延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸する工程を有し、易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含み、ポリエステルフィルムの面内方向のレタデーション(Re)が4000〜20000nmであり、厚み方向のレタデーション(Rth)とReの比(Re/Rth)が0.6〜1.2であり、かつポリエステルフィルムの融解サブピーク温度(Tsm)が130〜185℃であることを特徴とする偏光子保護フィルムの製造方法。
[12]延伸する工程では、積層フィルムを幅方向に延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸する[11]に記載の偏光子保護フィルムの製造方法。
[13][1]〜[10]のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルムと偏光子とを含む偏光板。
[14]さらに保護フィルムとハードコート層とを含む[13]に記載の偏光板。
[15]偏光子保護フィルムは、偏光子側易接着層とハードコート層側易接着層を有し、偏光子側易接着層に有機系導電性材料を含む[13]又は[14]に記載の偏光板。
[16][13]〜[15]のいずれか1項に記載の偏光板を含む画像表示装置。
なお、本明細書において「縦方向」とは、帯状(長尺状)のフィルムの流延方向(MD方向)をいい、「幅方向」とは、帯状(長尺状)のフィルムの流延方向(MD方向)と直行する方向(TD方向)をいう。
本発明は、ポリエステルフィルムと、ポリエステルフィルムの両面に易接着層を有する偏光子保護フィルムに関する。ここで、易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含む。また、ポリエステルフィルムの面内方向のレタデーション(Re)は4000〜30000nmであり、厚み方向のレタデーション(Rth)と面内方向のレタデーション(Re)の比(Re/Rth)は0.6〜1.2であり、かつポリエステルフィルムの融解サブピーク温度(Tsm)は130〜185℃である。
なお、易接着層12及び易接着層14の構成は同じであってもよく、異なっていてもよいが、各々の易接着層の上に積層される被着対象物との接着性が十分に発揮されるよう調製されることが好ましい。
なお、偏光子保護フィルムの製造に用いられるポリエステルフィルムが縦方向あるいは幅方向に延伸されたポリエステルフィルムである場合、易接着層を積層する前の延伸倍率は、1.0倍以上1.4倍以下であればよく、1.0倍以上1.3倍以下であることが好ましく、1.0倍以上1.2倍以下であることがより好ましい。
尚、未延伸フィルムに易接着層を積層した後、同時に縦方向と幅方向に延伸することも出来るが、その場合、縦方向あるいは幅方向のいずれか一方の延伸倍率は1.0倍以上1.4倍以下とし、1.0倍以上1.4倍以下に延伸した方向とは直行する方向に3.0倍以上7.0倍以下延伸することが好ましい。また、縦方向の延伸倍率を1.0倍以上1.4倍以下とし、幅方向の延伸倍率を3.0倍以上7.0倍以下とすることが、より好ましい。
本発明の偏光子保護フィルムに用いるポリエステルフィルムは、ポリエステルを主成分とするフィルムである。ポリエステルフィルムは、単層フィルムであってもよいし、多層フィルムであってもよい。また、これら単層フィルム又は多層フィルムの両面又は片面に表面処理が施されたものであってもよく、この表面処理は、コロナ処理、真空グロー処理、大気圧グロー処理、火炎処理、ケン化処理、熱処理、紫外線照射、電子線照射等による表面改質であってもよいし、高分子や金属等の塗布や蒸着等による薄膜形成であってもよい。ポリエステルフィルム全体に占めるポリエステルの質量割合は、通常50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。
また、積層フィルムを、幅方向の延伸倍率が3.0倍以上7.0倍以下となるように延伸した偏光子保護フィルムにおいては、面内方向のレタデーション(Re)を求める際の屈折率の値から、積層フィルムを所定の条件で延伸したことを判別することができる。ここで、面内方向のレタデーション(Re)を求める際の屈折率とは、後述する式(1)においてna及びnbで表される値であり、屈折率が大きい方が、主たる延伸方向となっている。
面内方向のレタデーション(Re)は、下記式(1)で表される。
Re=(na−nb)×d・・・(1)
上記式(1)において、naは延伸ポリエステルフィルムの面内遅相軸方向の屈折率であり、nbは延伸ポリエステルフィルムの面内進相軸方向(面内遅相軸方向と直交する方向)の屈折率であり、dは延伸ポリエステルフィルムの厚みである。
厚み方向のレタデーション(Rth)は、下記式(2)で表される。
Rth={(na+nb)/2−nc}×d (2)
上記式(2)において、naは延伸ポリエステルフィルムの面内遅相軸方向の屈折率であり、nbは延伸ポリエステルフィルムの面内進相軸方向(面内遅相軸方向と直交する方向)の屈折率であり、ncは延伸ポリエステルフィルムの厚み方向の屈折率であり、dは延伸ポリエステルフィルムの厚みである。
2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)1,3,5−トリアジン−2−イル]トリアジン−2(オクチロキシ)フェノール、2−[4,6−ジメチルフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−[2−(2−エチルヘキサノイロキシ)エトキシ]フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ] −フェノール、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス「2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等を用いることができる。
本発明の偏光子保護フィルムを構成する易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含む。有機系導電性材料は、易接着層の一方にのみ含まれていてもよく、両方の易接着層に含まれていてもよいが、易接着層のうち偏光子と接する側に設けられる易接着層に有機系導電性材料が含まれていることが特に好ましい。
なお、ポリスチレンスルホン酸は単独で用いても良いが、ポリスチレンスルホン酸単独の複合体は、易接着層を形成する他のポリマーとブレンドした際に、微細な凝集物を形成しやすく、塗布面状が悪化しやすい。上記混合物とすることで、凝集物の形成を抑制でき、塗布面状を良好なものとすることが出来る。
また、本発明におけるイソシアネート系化合物は単体で用いても良いし、複数種を用いても良い。さらには、各種ポリマーとの混合物や結合物として用いてもよい。イソシアネート系化合物の分散性や架橋性を向上させるという意味において、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂との混合物や結合物を使用することが好ましい。
本発明の偏光子保護フィルムを構成する易接着層は、ポリエステルフィルムの両面に設けられ、一方の易接着層は、偏光子側易接着層となる。偏光子側易接着層は、各種の偏光子との接着性を向上させるための層であり、偏光子とポリエステルフィルムを貼り合わせるために使用する各種の接着剤との接着性を向上させるために使用することができる。偏光子側易接着層には、上述した有機系導電性材料が含まれていることが好ましく、有機系導電性材料は、偏光子側易接着層のみに含有されていてもよい。
偏光子側易接着層に用いられるポリエステル樹脂の主な構成成分は、例えば、下記のような多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物である。多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸および、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−ソジウムスルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、4−ソジウムスルホイソフタル酸、4−カリウムスルホイソフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそれらのエステル形成性誘導体などを用いることができる。多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコール、ビスフェノールA−エチレングリコール付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロールエチルスルホン酸カリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウムなどを用いることができる。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上を選択し、常法の重縮合反応によりポリエステル樹脂を合成すればよい。
また、ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、密着の観点から、易接着層の凝集力を高める必要があり、10000以上が好ましい。好ましくは、15000以上であり、さらに好ましくは20000以上が良い。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、30℃〜90℃が好ましく、40℃〜70℃がさらに好ましい。
本発明における偏光子側易接着層に含有されるポリビニルアルコール系樹脂とは、ポリビニルアルコール部位を有するものである。例えば、ポリビニルアルコールに対し、部分的にアセタール化やブチラール化、カルボキシル化等された変性化合物も含め、従来公知のポリビニルアルコールを使用することができる。特に、カルボキシル化されたポリビニルアルコールは、密着性を向上させることができるため、好ましい。
ポリビニルアルコールの重合度は特に限定されるものではないが、通常100以上、好ましくは300〜40000の範囲のものが用いられる。重合度が高いものほど、易接着層の凝集力を高めることができ、密着力を向上させることが出来るが、塗布液としての粘度が上昇してしまう。塗布液粘度の観点から、重合度は3000以下が好ましい。また、重合度の異なるものをブレンドすることで、易接着層の凝集力を高めながら、塗布液の粘度を調整することも出来る。
アクリル樹脂とは、アクリル系、メタアクリル系のモノマーに代表されるような、炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーからなる重合体である。これらは、単独重合体あるいは共重合体いずれでも差し支えない。また、それら重合体と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン等)との共重合体も含まれる。例えば、ブロック共重合体、グラフト共重合体である。あるいは、ポリエステル溶液、またはポリエステル分散液中で炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にして他のポリマー溶液、または分散液中で炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含まれる。
本発明における偏光子側易接着層に含有する、ウレタン樹脂とは、ウレタン樹脂を分子内に有する高分子化合物のことである。通常ウレタン樹脂はポリオールとイソシアネートの反応により作成される。ポリオールとしては、ポリカーボネートポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類が挙げられ、これらの化合物は単独で用いても、複数種用いてもよい。
ポリエステルフィルムの両面に設けられる易接着層であって、上述した偏光子側易接着層とは反対側に設けられる易接着層は、ハードコート層側易接着層となる。ハードコート層側易接着層は、各種のハードコート層との接着性を向上させるための層である。ハードコート層側易接着層には、上述した有機系導電性材料が含まれていてもよく、この場合、偏光子側易接着層とハードコート層側易接着層の両方に有機系導電性材料が含まれていることが好ましい。
偏光子保護フィルムは、未延伸のポリエステルフィルム又は縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が1.4倍以下となるように延伸されたポリエステルフィルムの両面に易接着層を積層し、積層フィルムを得る工程と、積層フィルムを縦方向あるいは幅方向に延伸倍率が3.0倍以上7.0倍以下となるように延伸する工程を有する。ここで、易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含む。また、偏光子保護フィルムを構成するポリエステルフィルムの面内方向のレタデーション(Re)は4000〜30000nmであり、厚み方向のレターデーション(Rth)と面内方向のレタデーション(Re)の比(Re/Rth)は0.6〜1.2であり、かつポリエステルフィルムの融解サブピーク温度(Tsm)は130〜185℃である。
なお、積層フィルムを延伸する工程では、積層フィルムを幅方向に延伸倍率が3.0倍以上7.0倍以下となるように延伸することが好ましく、3.5倍以上6.0倍以下となるように延伸することがより好ましく、4.0倍以上5.0倍以下となるように延伸することがさらに好ましい。
易接着層は、インラインコーティング方によって設けられることが好ましい。この場合、 上述の一連の化合物を水溶液または水分散体として、固形分濃度が0.1〜50質量%程度を目安に調整した塗布液をポリエステルフィルム上に塗布する要領にて、ポリエステルフィルムを製造することが好ましい。また、本発明の主旨を損なわない範囲において、水への分散性改良、造膜性改良等を目的として、塗布液中には少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は1種類のみでもよく、適宜、2種類以上を使用してもよい。
本発明は、上述したような偏光子保護フィルムと偏光子とを含む偏光板に関する。偏光板には、さらにハードコート層や保護フィルムが含まれることが好ましい。図2には、本発明の偏光板の態様の一例を示す断面図が示されている。図2に示されているように、偏光板は、ポリエステルフィルム10と易接着層12及び14を有する偏光子保護フィルムと、偏光子20と、保護フィルム30と、ハードコート層40を有することが好ましい。ここでは、易接着層12は、偏光子側易接着層であり、易接着層14はハードコート層側易接着層である。
具体的には、本発明においては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエステル多官能アクリレートオリゴマー(3〜15官能)、ウレタン多官能アクリレートオリゴマー(3〜15官能)等を適宜組み合わせて用いることが好ましい。
本発明の画像表示装置は、本発明の偏光板を含むことを特徴とする。画像表示装置としては、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(OELD又はIELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、タッチパネル、電子ペーパー等を挙げることができる。これらの画像表示装置は、画像表示パネルの表示画面側に本発明の偏光板を備えることが好ましい。
液晶表示装置は、本発明の偏光板と、液晶表示素子とを備えるものであることが好ましい。ここで、液晶表示素子は、上下基板間に液晶が封入された液晶セルを備え、電圧印加により液晶の配向状態を変化させて画像の表示を行う液晶パネルが代表的であるが、その他、プラズマディスプレイパネル、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ等、公知の各種ディスプレイに対しても、本発明の偏光板を適用することができる。液晶表示装置においては、本発明の偏光板は、そのハードコート層側を外側にして液晶表示素子よりも視認側に配置されることが好ましい。ポリエステルフィルムは、液晶表示素子の表面に直接貼合してもよいし、液晶パネルを液晶表示素子とする場合は、例えば先述のように、偏光子を介して液晶パネルの表面に貼合することもできる。このように、ポリエステルフィルムを有する本発明の偏光板を液晶表示素子に適用した場合には、ポリエステルフィルムとハードコート層との湿熱経時後の密着耐久性に優れるうえ、従来の保護フィルムを用いた場合よりも液晶表示素子の強度が補強され、液晶表示素子の反りを防止することができる。
<原料ポリエステルの合成>
(原料ポリエステル1)
以下に示すように、テレフタル酸及びエチレングリコールを直接反応させて水を留去し、エステル化した後、減圧下で重縮合を行う直接エステル化法を用いて、連続重合装置により原料ポリエステル1(Sb触媒系PET)を得た。
第一エステル化反応槽に、高純度テレフタル酸4.7トンとエチレングリコール1.8トンを90分かけて混合してスラリー形成させ、3800kg/hの流量で連続的に第一エステル化反応槽に供給した。更に三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液を連続的に供給し、反応槽内温度250℃、攪拌下、平均滞留時間約4.3時間で反応を行なった。このとき、三酸化アンチモンはSb添加量が元素換算値で150ppmとなるように連続的に添加した。
上記で得られたエステル化反応生成物を連続的に第一重縮合反応槽に供給し、攪拌下、反応温度270℃、反応槽内圧力20torr(2.67×10-3MPa)で、平均滞留時間約1.8時間で重縮合させた。
乾燥させた紫外線吸収剤(2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)10質量部、PET1(IV=0.63)90質量部を混合し、混練押出機を用い、PET1の作製と同様にしてペレット化して、紫外線吸収剤を含有する原料ポリエステル2を得た(以降、PET2と略す)。
−フィルム成形工程−
原料ポリエステル1(PET1)90質量部と、紫外線吸収剤を含有した原料ポリエステル2(PET2)10質量部を、含水率20ppm以下に乾燥させた後、直径50mmの1軸混練押出機1のホッパー1に投入し、押出機1で300℃に溶融した(中間層II層)。
またPET1を、含水率20ppm以下に乾燥させた後、直径30mmの1軸混練押出機2のホッパー2に投入し、押出機2で300℃に溶融した(外層I層、外層III層)。
これらの2種のポリマー溶融物をそれぞれギアポンプ、濾過器(孔径20μm)に介した後、2種3層合流ブロックにて、押出機1から押出されたポリマーが中間層(II層)に、押出機2から押出されたポリマーが外層(I層及びIII層)になるように積層し、幅120mmのダイよりシート状に押し出した。
溶融樹脂の押出条件は、圧力変動を1%、溶融樹脂の温度分布を2%として、溶融樹脂をダイから押出した。具体的には、背圧を、押出機のバレル内平均圧力に対して1%加圧し、押出機の配管温度を、押出機のバレル内平均温度に対して2%高い温度で加熱した。
ダイから押出した溶融樹脂を、温度25℃に設定された冷却キャストドラム上に押出し、静電印加法を用い冷却キャストドラムに密着させた。冷却キャストドラムに対向配置された剥ぎ取りロールを用いて剥離し、未延伸ポリエステルフィルム1を得た。このとき、I層、II層、III層の厚さの比は10:80:10となるように各押出機の吐出量を調整した。
(導電性材料1)
水1000ml中に、ジオキシエチレンポリチオフェン(Bayer社製 BaytronPH)3g、ポリスチレンスルホン酸(数平均分子量40000)7g、および酸化剤として、ペルオキソ二硫酸カリウム13g、硫酸鉄(III)0.1gを導入し、20℃で24時間攪拌後、脱塩を実施し、ポリチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる導電性材料1を得た。
水80mlとメタノール20mlの混合溶媒に、イソプレンスルホン酸ナトリウム(JSR社製 IPS)17gとイソプレン(東京化成工業製)7gを加え25℃で攪拌しながら、酸化剤として、過硫酸アンモニウム水溶液(0.001mol)0.2gと硫酸鉄(II)0.04gの混合液を滴下し、3時間攪拌した。さらに還流しながら1時間加熱し
た後、溶媒を減圧除去して、薄黄色の固形物(A)(数平均分子量 約20000)を得た。
水1000ml中に、ジオキシエチレンポリチオフェン(Bayer社製 BaytronPH)3g、ポリスチレンスルホン酸(数平均分子量40000)4g、薄黄色の固形物(A)3g、および酸化剤として、ペルオキソ二硫酸カリウム13g、硫酸鉄(III)0.1gを導入し、20℃で24時間攪拌後、脱塩を実施し、ポリチオフェン/ポリスチレンスルホン酸およびポリアルケニレンスルホン酸からなる導電性材料2を得た。
攪拌機、温度計、還流式冷却器を有するエステル交換器に、ジメチルテレフタレート164質量部、ジメチルイソフタレート155質量部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート74質量部、エチレングリコール140質量部、ネオペンチルグリコール233質量部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、窒素雰囲気下、220℃の温度で4時間エステル交換反応を行った。次いで、反応器の温度を260℃まで昇温後、圧力を1mmHGまで徐々に減圧させた後、約1時間30分重縮合反応を進行させ、淡黄色透明の固形物(B)を得た。
水1000ml中に、ジオキシエチレンポリチオフェン(Bayer社製 BaytronPH)3g、ポリスチレンスルホン酸(数平均分子量40000)4g、薄黄色の固形物(B)3g、および酸化剤として、ペルオキソ二硫酸カリウム13g、硫酸鉄(III)0.1gを導入し、20℃で24時間攪拌後、脱塩を実施し、ポリチオフェン/ポリスチレンスルホン酸およびスルホン酸基を有するポリエステルからなる導電性材料3を得た。
(1)ハードコート層側易接着層の形成
下記化合物を下記の比率で混合し、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を作製した。
水 41.2質量部
アクリル樹脂(A1、固形分28質量%) 21.4質量部
カルボジイミド化合物(B1、固形分40質量%) 2.9質量部
導電性材料(導電性材料1、固形分1.2質量%) 15.4質量部
界面活性剤(E1、固形分1質量%水溶液) 8.1質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 9.6質量部
粒子(F1、固形分40質量%) 0.4質量部
滑剤(G、固形分30質量%) 1.0質量部
・アクリル樹脂:(A1)
アクリル樹脂(A1)としては、下記組成のモノマーで重合したアクリル樹脂の水分散体(固形分28質量%)を用いた。
メチルメタアクリレート/スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタアクリレート/アクリル酸=59/9/26/5/1(質量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)、Tg=45℃
・カルボジイミド化合物:(B1)(日清紡製、カルボジライトV−02−L2)
・界面活性剤:(E1)スルホコハク酸系界面活性剤(日本油脂製、ラピゾールA−90)
・界面活性剤:(E2)ポリエチレンオキサイド系界面活性剤(三洋化成工業製、ナロアクティCL−95)
・粒子:(F1)平均粒径50nmのシリカゾル
・滑剤:(G)カルナバワックス
下記化合物を下記の比率で混合し、偏光子側易接着層用の塗布液P1を作製した。
水 31.67質量部
ポリエステル水分散体(A2、固形分25質量%) 17.5質量部
ポリビニルアルコール水溶液(A3、固形分10質量%) 21.9質量部
イソシアネート系化合物(B2、固形分70質量%) 1.0質量部
イソシアネート系化合物(B3、固形分27質量%) 2.7質量部
導電性材料(導電性材料1、固形分1.2質量%) 15.4質量部
粒子(F2、固形分濃度40質量%) 1.8質量部
触媒(有機スズ系化合物 固形分10質量%) 0.6質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 7.4質量部
炭酸水素ナトリウム 0.01質量部
炭酸ナトリウム1水和物 0.02質量部
・ポリエステル樹脂:(A2)
ポリエステル樹脂(A2)としては、下記組成のモノマーで共重合したポリエステル樹脂のスルホン酸系水分散体を用いた。
モノマー組成:(酸成分)テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=44/52/4//50/50(mol%)、Tg=67℃、酸価=2KOHmg/g、Mn=15000
・ポリビニルアルコール水溶液(A3)
ポリビニルアルコール水溶液(A3)は下記の手順で作製した。水90質量部を入れ、攪拌しながらケン化度が73%で重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(A3)を作製した。
・イソシアネート系化合物(B2)
イソシアネート系化合物(B2)は下記の手順で作製した。攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート):1000質量部、3価アルコールであるトリメチロールプロパン(分子量134)22質量部を仕込み、攪拌下反応器内温度を90℃1時間保持しウレタン化を行った。その後反応液温度を60℃に保持し、イソシアヌレート化触媒トリメチルベンジルアンモニウム・ハイドロオキサイドを加え、転化率が48%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。その後、反応液を濾過した後、未反応のHDIを薄膜蒸留装置により除去した。
得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は25,000mPa・s、イソシアネート基含有量は19.9質量%、数平均分子量は1080、イソシアネート基平均数は5.1であった。その後、NMR測定により、ウレタン結合、アロファネート結合、イソシアヌレート結合の存在を確認した。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、上記で得られたポリイソシアネート100質量部、数平均分子量400のメトキシポリエチレングリコール42.3質量部、ジプロピレングリコールジメチルエーテル76.6質量部を仕込み、80℃で6時間保持した。その後反応温度を60℃に冷却し、マロン酸ジエチル72質量部、ナトリウムメチラートの28%メタノール溶液0.88質量部を添加し、4時間保持した後、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.86質量部を添加した。
引き続き、ジイソプロピルアミン43.3質量部を添加し、反応液温度70℃で5時間保持した。この反応液をガスクロマトグラフで分析し、ジイソプロピルアミンの反応率が70%であることを確認し、固形分濃度70質量%のイソシアネート系化合物(B2)を得た。(有効NCO基質量5.3%)
・イソシアネート化合物(B3)
イソシアネート化合物(B3)は下記の手順で作製した。ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とマレイン酸とのポリエステル200質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート34質量部を添加し、反応を行い、30質量%の重亜硫酸ナトリウム水溶液を73質量部添加し攪拌を行った後、水で希釈し、固形分27質量%のブロックイソシアネート化合物(B3)を得た。
・触媒:有機スズ系化合物:(第一工業製薬製、エラストロンCat−21)
・粒子:(F2)平均粒径80nmのシリカゾル
リバースロール法にて、未延伸ポリエステルフィルム1の片側に上記ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を、もう一方の面に偏光子側易接着層用の塗布液P1を乾燥後の塗布量がどちらの面も0.12g/m2になるように調整しながら、塗布した。
(予熱部)
予熱温度を92℃とし、延伸可能な温度まで加熱した。
易接着層の塗布および予熱された未延伸ポリエステルフィルム1を、テンター(横延伸機)に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、下記の方法、条件にてTD方向(フィルム幅方向、横方向)に下記の条件にて横延伸し、5m幅のフィルムを得た。
《条件》
・横延伸温度:92℃
・横延伸倍率:4.0倍
・延伸速度 :900%/分
次いで、ポリエステルフィルムの膜面温度を下記範囲に制御しながら、熱固定処理を行った。
《条件》
・熱固定温度:160℃
・熱固定時間:20秒
熱固定後のポリエステルフィルムを下記の温度に加熱し、フィルムを緩和した。
《条件》
・熱緩和温度:160℃
・熱緩和率:TD方向(フィルム幅方向、横方向)1.5%
次に、熱緩和後のポリエステルフィルムを50℃の冷却温度にて冷却した。
冷却の後、偏光子側易接着層上に、5000J/m2の処理量でコロナ放電処理を実施した。その後、ポリエステルフィルム1を1.4m幅に幅方向に3分割し、チャック部をトリミングした。その後、分割した各ロールの両端に幅10mmで押出し加工(ナーリング)を行なった後、張力18kg/mで2000m巻き取った。分割したサンプルを一方の端部側からそれぞれ端部A、中心B、端部Cとした。
以上のようにして、厚さ100μm、幅1.4mの帯状(長尺状)の1軸延伸ポリエステルフィルム1−A、1−B、1−Cを製造し、ポリエステルフィルム1−Bを実施例1の偏光子保護フィルムとして用いた。
実施例2及び3の偏光子保護フィルムは、ポリエステルフィルムの厚みを、下記表1の値となるように変更した以外は、実施例1と同様に作製した。
実施例4及び5の偏光子保護フィルムは、熱固定温度を、下記表1の値となるように制御した以外は、実施例1と同様に作製した。
実施例6の偏光子保護フィルムは、未延伸ポリエステルフィルム1を、加熱されたロール群および赤外線ヒーターを用いて、92℃に加熱し、その後周速差のあるロール群でフィルム走行方向に1.2倍延伸した以外は、実施例1と同様に作製した。なお、横延伸工程での予熱温度は100℃とした。
実施例1において、偏光子側易接着層用の塗布液P1を下記液P4に変更した以外は、実施例1と同様に偏光子保護フィルムを作製した。なお、偏光子側易接着層用の塗布液P4は、下記化合物を下記の比率で混合し作製した。
水 47.07質量部
ポリエステル水分散体(A2、固形分25質量%) 17.5質量部
ポリビニルアルコール水溶液(A3、固形分10質量%) 21.9質量部
イソシアネート系化合物(B2、固形分70質量%) 1.0質量部
イソシアネート系化合物(B3、固形分27質量%) 2.7質量部
粒子(F2、固形分濃度40質量%) 1.8質量部
触媒(有機スズ系化合物 固形分10質量%) 0.6質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 7.4質量部
炭酸水素ナトリウム 0.01質量部
炭酸ナトリウム1水和物 0.02質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を下記液H5に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。なお、ハードコート層側易接着層用の塗布液H5は下記化合物を下記の比率で混合し、作製した。
水 56.6質量部
アクリル樹脂(A1、固形分28質量%) 21.4質量部
カルボジイミド化合物:(B1、固形分40質量%) 2.9質量部
界面活性剤(E1、固形分1質量%水溶液) 8.1質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 9.6質量部
粒子(F1、固形分40質量%) 0.4質量部
滑剤(G、固形分30質量%) 1.0質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を下記塗布液H2に、偏光子側易接着層用の塗布液P1を上述した塗布液P4に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。なお、ハードコート層側易接着層用の塗布液H2は、下記化合物を下記の比率で混合し、作製した。
水 25.8質量部
アクリル樹脂(A1、固形分28質量%) 21.4質量部
カルボジイミド化合物(B1、固形分40質量%) 2.9質量部
導電性材料(導電性材料2、固形分1.2質量%) 30.8質量部
界面活性剤(E1、固形分1質量%水溶液) 8.1質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 9.6質量部
粒子(F1、固形分40質量%) 0.4質量部
滑剤(G、固形分30質量%) 1.0質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1をH5に、偏光子側易接着層用の塗布液P1を下記塗布液P2に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。なお、偏光子側易接着層用の塗布液P2は、下記化合物を下記の比率で混合し、作製した。
水 16.27質量部
ポリエステル水分散体(A2、固形分25質量%) 17.5質量部
ポリビニルアルコール水溶液(A3、固形分10質量%) 21.9質量部
イソシアネート系化合物(B2、固形分70質量%) 1.0質量部
イソシアネート系化合物(B3、固形分27質量%) 2.7質量部
導電性材料(導電性材料2、固形分1.2質量%) 30.8質量部
粒子(F2、固形分濃度40質量%) 1.8質量部
触媒(有機スズ系化合物 固形分10質量%) 0.6質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 7.4質量部
炭酸水素ナトリウム 0.01質量部
炭酸ナトリウム1水和物 0.02質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1をH2に、偏光子側易接着層用の塗布液P1をP2に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1をH5に、偏光子側易接着層用の塗布液P1を下記塗布液P3に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。なお、偏光子側易接着層用の塗布液P3は、下記化合物を下記の比率で混合し、作製した。
水 16.27質量部
ポリエステル水分散体(A2、固形分25質量%) 17.5質量部
ポリビニルアルコール水溶液(A3、固形分10質量%) 21.9質量部
イソシアネート系化合物(B2、固形分70質量%) 1.0質量部
イソシアネート系化合物(B3、固形分27質量%) 2.7質量部
導電性材料(導電性材料3、固形分1.2質量%) 30.8質量部
粒子(F2、固形分濃度40質量%) 1.8質量部
触媒(有機スズ系化合物 固形分10質量%) 0.6質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 7.4質量部
炭酸水素ナトリウム 0.01質量部
炭酸ナトリウム1水和物 0.02質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を下記塗布液H3に、偏光子側易接着層用の塗布液P1をP4に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。なお、ハードコート層側易接着層用の塗布液H3は、下記化合物を下記の比率で混合し、作製した。
水 54.7質量部
アクリル樹脂(A1、固形分28質量%) 21.4質量部
カルボジイミド化合物:(B1、固形分40質量%) 2.9質量部
導電性材料(導電性材料4、固形分38質量%) 1.9質量部
界面活性剤(E1、固形分1質量%水溶液) 8.1質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 9.6質量部
粒子(F1、固形分40質量%) 0.4質量部
滑剤(G、固形分30質量%) 1.0質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を下記塗布液H4に、偏光子側易接着層用の塗布液P1をP4に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルム、および偏光板、画像形成表示装置を作製した。なお、ハードコート層側易接着層用の塗布液H4は、下記化合物を下記の比率で混合し、作製した。
水 42.2質量部
アクリル樹脂(A1、固形分28質量%) 21.4質量部
カルボジイミド化合物:(B1、固形分40質量%) 2.9質量部
導電性材料(導電性材料5、固形分10質量%) 14.4質量部
界面活性剤(E1、固形分1質量%水溶液) 8.1質量部
界面活性剤(E2、固形分1質量%水溶液) 9.6質量部
粒子(F1、固形分40質量%) 0.4質量部
滑剤(G、固形分30質量%) 1.0質量部
実施例1において、ハードコート層側易接着層用の塗布液H1を下記塗布液H5に、偏光子側易接着層用の塗布液P1をP4に変更した以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルム、および偏光板、画像形成表示装置を作製した。
未延伸ポリエステルフィルム1を、加熱されたロール群および赤外線ヒーターを用いて、90℃に加熱し、その後周速差のあるロール群でフィルム走行方向に3.1倍延伸した。その後、走行方向に延伸したフィルムの片側に、リバースロール法にて、上記ハードコート層側易接着層用の塗布液H5を、もう一方の面に偏光子側易接着層用の塗布液P4を乾燥後の塗布量がどちらの面も0.12g/m2になるように調整しながら、塗布した。
この易接着層を形成したフィルムを、テンター(横延伸機)に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、予熱温度125℃で延伸可能な温度まで加熱し、幅方向に4.0倍延伸した。次いで、膜面面度を230℃になるように、熱固定処理を行った。それ以外は、実施例1と同様に、偏光子保護フィルムを作製した。
ハードコート層側易接着層用の塗布液をH1に、偏光子側易接着層用の塗布液をP1に変更した以外は、比較例2と同様にして、偏光子保護フィルムを作製した。
熱固定温度を160℃に変更した以外は、比較例3と同様にして、偏光子保護フィルムを作製した。
走行方向の延伸倍率を1.5倍に変更した以外は、比較例4と同様にして、偏光子保護フィルムを作製した。
熱固定温度を100℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護フィルムを作製した。
熱固定温度を230℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護フィルムを作製した。
実施例及び比較例で得られた偏光子保護フィルムのハードコート層側易接着層用の塗布液H1を塗布した面に、下記組成の混合塗液(アクリル−1)を乾燥膜厚が5μmになるように塗布・乾燥し、紫外線を照射して硬化させハードコート層を形成した。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 85質量部
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート 15質量部
光重合開始剤(チバスペシャルティケミカル製イルガキュア184) 5質量部
メチルエチルケトン 200質量部
偏光板保護フィルムとして市販のセルロースアセテートフィルム(ZRD40、富士フイルム(株)製)を用意し、1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液に連続的に通し、55℃で2分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1規定の硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、セルロースアセテートフィルムの表面をケン化した。
続いて、厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して搬送方向5倍に延伸し、乾燥して厚さ20μmの偏光子を得た。
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3%水溶液を接着剤として、帯状(長尺状)の偏光子保護フィルムの偏光子側易接着層用の塗布液が塗布された面を偏光子側とし偏光子に貼り合わせ、さらに上記のケン化したセルロースアセテートフィルムをポリエステルフィルムとは反対側に偏光子を間にしてロールツーロールで貼り合わせた。このようにして、偏光子の両面を各フィルムによって保護した。
さらに、偏光板のポリエステルフィルム側のハードコート層上に、ポリエステル系ラミネートフィルム(藤森工業製 マスタックTFB AS3−304のラミネートフィルム)をロールツーロールで貼り合わせ、ラミネートフィルム付きの帯状(長尺)の偏光板を得た。
上述したようにして得られた偏光子保護フィルム及び偏光板について、下記の評価を行った。
各実施例および比較例の偏光子保護フィルムに用いたポリエステルフィルムの特性評価と、各実施例、参考例および比較例の偏光板および液晶表示装置の評価を以下の方法で行った。得られた結果を下記表1に記載した。
セイコ−電子工業(株)製 DSC220を用い、ポリエステルフィルム試料量10mgにて、昇温速度20℃/分でDSC曲線を描かせ、融解による明瞭な吸熱ピークより低温側の吸熱ピークを融解サブピーク温度(Tsm)とした。
面内方向のレタデーションとは、フィルム上の直交する二軸の屈折率の異方性(△Nxy=|Nx−Ny|)とフィルム厚みd(nm)との積(△Nxy×d)で定義されるパラメーターであり、光学的等方性、異方性を示す尺度である。二軸の屈折率の異方性(△Nxy)は、以下の方法により求めた。二枚の偏光板を用いて、フィルムの配向軸方向を求め、配向軸方向が直交するように4cm×2cmの長方形を切り出し、測定用サンプルとした。このサンプルについて、直交する二軸の屈折率(Nx,Ny)、及び厚さ方向の屈折率(Nz)をアッベ屈折率計(アタゴ社製、NAR−4T、測定波長589nm)によって求め、二軸の屈折率差の絶対値(|Nx−Ny|)を屈折率の異方性(△Nxy)とした。フィルムの厚みd(nm)は電気マイクロメータ(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて測定し、単位をnmに換算した。屈折率の異方性(△Nxy)とフィルムの厚みd(nm)の積(△Nxy×d)より、レタデーション(Re)を求めた。
厚さ方向レタデーションとは、フィルム厚さ方向断面から見たときの2つの複屈折△Nxz(=|Nx−Nz|)、△Nyz(=|Ny−Nz|)にそれぞれフィルム厚さdを掛けて得られるレタデーションの平均を示すパラメーターである。レタデーションの測定と同様の方法でNx、Ny、Nzとフィルム厚みd(nm)を求め、(△Nxz×d)と(△Nyz×d)との平均値を算出して厚さ方向レタデーション(Rth)を求めた。
得られたRe、Rthの値から、Re/Rthの商の値を求めた。
JIS−K−6911−1979の抵抗率に記載されている方法に基づき、得られた偏光子保護フィルムを23℃、相対湿度65%の雰囲気下で6時間放置して調湿した後、同雰囲気下で定電圧電源(TR−300C、タケダ理研工業(株)製)、電流計(TR−8651、タケダ理研工業(株)製)、及びサンプルチャンバー(TR−42、タケダ理研工業(株)製)を用いて、ハードコート層側易接着層面および偏光子側易接着層面、各々において表面抵抗値SR(Ω/□)を求めた。なお、表1には、表面抵抗値SRを常用対数を用いて表示した。
得られた偏光子保護フィルムを、黒色ドスキン布を張り合わせた机上に置いてから、乳白色のアクリル板を通した蛍光灯の拡散光を易接着層に照射した。そして、ここで発生する反射光を目視により観察して、塗布ムラを下記基準により判断することにより、塗布面状として3段階で評価した。なお、下記の評価においてBランク以上は製品上問題ないレベルである。
Aランク:黒化処理後のサンプル及び未処理のサンプルの双方において、塗布ムラが目視で確認されない。
Bランク:黒化処理後のサンプルでは塗布ムラが目視で確認されるが、未処理のサンプルでは確認されない。
Cランク:黒化処理後のサンプル及び未処理のサンプルの双方において、塗布ムラが目視で確認される。
なお、上記の評価では、目視判断にあたり、裏面からの反射を防止する意味でサンプルの所定の面に黒化処理を行い、550nm光の透過率を1%以下となるように調整した。上記の黒化処理は、サンプルのうち観察する面とは反対面に、マジックインキ(artline 油性マーカー補充インキ KR−20クロ、shachihata(株)製)を塗工した後、これを乾燥させた。
ラミネートフィルム付きの偏光板を35mmx120mmの短冊状に切り出し、ラミネートフィルムとは反対面をガラス板に貼り付け、23℃、相対湿度50%環境下で2時間放置した。その後、同環境下でラミネートフィルムを180°方向に、3.5m/分の一定速度で剥離し、剥離した直後のハードコート層表面の帯電量(kV)をデジタル静電電位測定器(春日電機(株)製、KSD−0103)を用いて測定した。
得られた帯電圧を下記基準にて、5段階で評価した。なお、Cランク以上は製品上問題ないレベルである。
Aランク: ±30V未満
Bランク: ±30V以上 ±150V未満
Cランク: ±150V以上 ±500V未満
Dランク: ±500V以上 ±800V未満
Eランク: ±800V以上
各実施例および比較例の偏光板を55インチのサイズにトムソン刃で裁断し、ラミネートフィルムを剥離し、23℃、相対湿度50%環境下で2時間放置した。
その後、ハードコート層面を片刃カミソリにて10×10のクロスカットをして、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)、エルパック(登録商標)LP−18)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした後の剥離面を観察した。その結果を下記A〜Eの5段階で以下のように評価した。なお、上記A〜Cは製品上問題のないレベルである。
A:剥がれなしの場合
B:剥離した升目の数が1以上5未満の場合
C:剥離した升目の数が5以上15未満の場合
D:剥離した升目の数が15以上30未満の場合
E:剥離した升目の数が30以上の場合
各実施例および比較例の偏光子保護フィルムを有する偏光板を、幅2.5cm×長さ15cmのサンプルに切り出した。その際、サンプルの向きは、15cm長さの方向をロール進行方向とした。切り出したサンプルのラミネートフィルムを剥離し、ハードコート層面側を、粘着剤を介してガラス板上に貼り合わせた。その後、偏光子と偏光子保護用ポリエステル界面に切り込みを入れ、偏光子とZRD40フィルムを引き起こし、テンシロン(RTG−1310、エーアンドデイ株製)を使用し、剥離速度300mm/分で、90°方向に剥離を行った。その際の層間剥離力を測定し、以下の基準で評価した。なお、上記A〜Cは製品上問題のないレベルである。
A:剥離力 20N以上
B:剥離力 10N以上 20N未満
C:剥離力 3N以上 10N未満
D:剥離力 1N以上 3N未満
E:剥離力 1N未満
IPSモード液晶セル(LGD製 42LS5600)の上下の偏光板を剥し、作製した各実施例および比較例の偏光板をZRD40が液晶セル側になるようにして貼りつけた。上側偏光板の透過軸が上下方向に、そして下側偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした。
作製したLCDパネルを白表示させ、目視および偏光サングラス越しの観察を行った。その結果を、以下の基準にて評価した。実用上、A〜C評価であることが必要であり、A評価であることが好ましい。
A :目視、および偏光サングラス越しの双方で虹状の色ムラが見えない
B :目視では虹ムラは見えないが、偏光サングラス越しで若干虹状の色ムラが見える。
C :目視では虹ムラは見えないが、偏光サングラス越しで虹状の色ムラが見える。
D :目視、偏光子越しの双方で虹状の色ムラが見える。
一方、比較例1〜3及び7では、偏光板に貼合したラミネートフィルムを剥離した際の帯電が抑制されていない。比較例4〜6では、熱固定温度が低温であるため、帯電は抑制されているが、ハードコート層及び偏光子との密着性が悪化している。また、比較例2〜5では、Re値が4000〜30000nm、Re/Rthの値が0.6〜1.2の範囲ではないため、液晶表示装置においても虹ムラの発生が生じており、表示性能が劣っていることがわかる。
12 易接着層
14 易接着層
20 偏光子
30 保護フィルム
40 ハードコート層
Claims (16)
- ポリエステルフィルムと、前記ポリエステルフィルムの両面に易接着層を有する偏光子保護フィルムであって、
前記易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含み、
前記ポリエステルフィルムの面内方向のレタデーション(Re)が4000〜30000nmであり、厚み方向のレタデーション(Rth)と面内方向のレタデーション(Re)の比(Re/Rth)が0.6〜1.2であり、かつ前記ポリエステルフィルムの融解サブピーク温度(Tsm)が130〜185℃であることを特徴とする偏光子保護フィルム。 - 前記偏光子保護フィルムは、未延伸のポリエステルフィルム又は縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が1.4倍以下となるように延伸されたポリエステルフィルムに易接着層を積層した積層フィルムを、縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸することにより製造される請求項1に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記偏光子保護フィルムは、未延伸のポリエステルフィルムに易接着層を積層した積層フィルムを、縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸することにより製造される請求項1又は2に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記偏光子保護フィルムは、前記積層フィルムを幅方向の延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸することにより製造される請求項2又は3に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記有機系導電性材料が、偏光子と接する側に設けられた易接着層に含まれる請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記有機系導電性材料が、ポリアニオンと共役系導電性高分子との複合体であり、
前記共役系導電性高分子は、ポリチオフェン類、ポリアニリン類及びポリピロール類から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。 - 前記ポリアニオンは、ポリアルキレン、ポリアルケニレン、ポリフェニレン、ポリエチレンフェニレン、ポリイミド、ポリアミド及びポリエステルから選ばれる少なくとも1種のポリマーの構成単位の一部にアニオン基が導入されたポリアニオンと、ポリスチレンスルホン酸との混合物である請求項6に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記ポリエステルフィルムは紫外線吸収剤を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記易接着層の少なくとも一方は、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂および架橋剤を含み、前記架橋剤は、イソシアネート化合物である請求項1〜8のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルム。
- 前記イソシアネート化合物は、少なくともマロン酸エステル誘導体を、ブロック剤として使用したブロックイソシアネート化合物である請求項9項に記載の偏光子保護フィルム。
- 未延伸のポリエステルフィルム又は縦方向あるいは幅方向の延伸倍率が1.4倍以下となるように延伸されたポリエステルフィルムの両面に易接着層を積層し、積層フィルムを得る工程と、
前記積層フィルムを縦方向あるいは幅方向に延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸する工程を有し、
前記易接着層の少なくとも一方は、有機系導電性材料を含み、
前記ポリエステルフィルムの面内方向のレタデーション(Re)が4000〜20000nmであり、厚み方向のレタデーション(Rth)と面内方向のレタデーション(Re)の比(Re/Rth)が0.6〜1.2であり、かつ前記ポリエステルフィルムの融解サブピーク温度(Tsm)が130〜185℃であることを特徴とする偏光子保護フィルムの製造方法。 - 前記延伸する工程では、前記積層フィルムを幅方向に延伸倍率が3.0倍以上となるように延伸する請求項11に記載の偏光子保護フィルムの製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の偏光子保護フィルムと偏光子とを含む偏光板。
- さらに保護フィルムとハードコート層とを含む請求項13に記載の偏光板。
- 前記偏光子保護フィルムは、偏光子側易接着層とハードコート層側易接着層を有し、前記偏光子側易接着層に有機系導電性材料を含む請求項13又は14に記載の偏光板。
- 請求項13〜15のいずれか1項に記載の偏光板を含む画像表示装置。
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