JP2015099072A - 圧電センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大きな信号が得られる構造でありながら、構成が簡素かつ小型で、製造も容易な圧電センサ及びその製造方法を提供する。【解決手段】 圧電センサ10は、振動腕部11a,11b及び検出腕部12a,12bを備え、角速度センサとして動作する。振動腕部11a,11bは、電圧Vinによって分極方向であるx方向に屈曲振動し、外力Fcによってx方向と垂直なz方向にも屈曲振動する。検出腕部12a,12bは、振動腕部11a,11bにそれぞれ設けられ、振動腕部11a,11bとともに屈曲振動し、z方向に沿った分極方向を有し、z方向の屈曲振動によって電圧Voutを発生する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器などに用いられる圧電センサ及びその製造方法に関する。
圧電センサの一種として角速度センサ、特に音叉型角速度センサが知られている。この音叉型角速度センサは、例えば全体が水晶Z板から形成され、Y軸方向に延びる二本の振動腕を有している。これらの振動腕に所定の駆動電圧を与えると、XY平面内で各腕が逆相で振動する。このときY軸周りの回転が加わると、XY面内の振動とY軸周りの回転とによるコリオリ力が生じ、Z軸方向の振動が加わる。一般的な音叉型角速度センサは、このZ軸方向の振動を検知し、所定の信号処理を経て角速度を検出する(例えば特許文献1参照)。しかしながら、水晶Z板から形成された音叉型角速度センサの場合、Z軸方向は、水晶の分極方向ではないため、小さな圧電効果しか生じない。したがって、Z軸方向に振動しても、電気的に得られる信号が非常に小さく、これが問題となっていた。
一方、特許文献2には、複合型ジャイロからなる角速度センサが開示されている。この角速度センサは、上記問題を解決するため、駆動用の音叉振動子と検出用の音叉振動子とを分離し、かつ駆動用にはZ板水晶を用い、検知用にはX板水晶を用いている。駆動用と検知用は結合子で結合され、駆動用で発生したコリオリ力が検知用に伝達され、駆動用のZ軸方向に検知用が振動をする。検知用は、X板を用いているため、駆動用のZ軸方向が分極方向になっており、従来と異なり圧電定数が大きく、大きな電気信号を得ることができる。
特開平10−153433号公報(図6等) 特開平7−260489号公報(図1等) 特開2011−217039号公報(図4等)
しかしながら、特許文献2の角速度センサでは、次のような問題があった。
同じ構造の音叉振動子が二個必要であり、構成が複雑化かつ大型化していた。また、漏れ振動を生じないように、結合子を用いて音叉振動子同士を固定することが難しかった。すなわち、製造が困難であった。
そこで、本発明の目的は、大きな信号が得られる構造でありながら、構成が簡素かつ小型で、製造も容易な圧電センサ及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る圧電センサは、
電圧によって分極方向である第一の方向に屈曲振動し、外力によって前記第一の方向と垂直な第二の方向にも屈曲振動する振動腕部と、
この振動腕部に設けられ、当該振動腕部とともに屈曲振動し、前記第二の方向に沿った分極方向を有し、前記第二の方向の屈曲振動によって電圧を発生する検出腕部と、
を備えたものである。
本発明に係る圧電センサの製造方法は、
前記振動腕部が延設された基部と、
この基部、前記振動腕部及び前記検出腕部を囲むとともに前記基部に設けられた外枠と、
を更に備え、
前記振動腕部及び前記基部は、前記第一の方向にX軸を有する第一の水晶片からなり、
前記検出腕部は、前記第二の方向にX軸を有する第二の水晶片からなる、
本発明に係る圧電センサを製造する方法であって、
第一のウェハに、前記第一の水晶片と前記外枠とをウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第一工程と、
第二のウェハに、前記第二の水晶片前記外枠とを前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第二工程と、
前記耐食膜が形成された前記第一及び第二のウェハをそれぞれの厚み方向に貼り合せる第三工程と、
前記貼り合わされた前記第一及び第二のウェハに対し前記ウェットエッチングを施すことにより、前記第一及び第二の水晶片及び前記外枠を形成する第四工程と、
を含む。
本発明によれば、検出腕部がその分極方向の屈曲振動による電圧を発生することにより大きな信号が得られるとともに、振動腕部に検出腕部が設けられることにより、結合子を用いて音叉振動子同士を固定する場合に比べて、構成が簡素かつ小型で製造も容易である。
実施形態1の圧電センサを示す斜視図である。 図1の圧電センサの表面を示す平面図である。 図1の圧電センサの表面側から透視した裏面を示す平面図である。 図2におけるIV−IV線断面図である。 図2におけるV−V線断面図である。 実施形態1の製造方法における第一工程及び第二工程を示す平面図であり、図6[A]は上側ウェハ、図6[B]は中間ウェハ、図6[C]は下側ウェハである。 実施形態1の製造方法における第三工程を示す斜視図である。 実施形態1の製造方法における第四工程を示し、図8[A]は平面図、図8[B]は底面図である。 実施形態1の製造方法のその後の工程によって得られるパッケージ組立て後の圧電センサを示す斜視図である。 実施形態2の圧電センサを示す斜視図である。 図10の圧電センサの表面を示す平面図である。 図10の圧電センサの表面側から透視した裏面を示す平面図である。 図11におけるXIII−XIII線断面図である。 図14[A]は実施形態1における検出腕部の動作を示す断面図であり、図14[B]は実施形態2における検出腕部の動作を示す断面図である。 実施形態2における第二工程及び第三工程を示す平面図であり、図15[A1]は第二上側ウェハ、図15[A2]は第一上側ウェハである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を用いる。図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。なお、同一又は類似する構成については、「第一の水晶片21」、「第二の水晶片22」のように同一名称に対して互いに異なる番号を付して呼称することがある。この場合において、単に「水晶片21」といい、これを区別しないことがある。
図1は、実施形態1の圧電センサを示す斜視図である。図2は、図1の圧電センサの表面を示す平面図である。図3は、図1の圧電センサの表面側から透視した裏面を示す平面図である。図4は、図2におけるIV−IV線断面図である。図5は、図2におけるV−V線断面図である。以下、これらの図面に基づき、実施形態1の圧電センサを説明する。
各図において、水晶の結晶軸をX,Y,Zで示し、三次元座標をx,y,zで示す。特許請求の範囲に記載の「第一の方向に屈曲振動する」とは、第一の方向への屈曲とその逆方向への屈曲とを交互に繰り返すことをいう。「第二の方向に屈曲振動する」についても同様である。「第一の方向」及び「第二の方向」は、本実施形態1ではそれぞれ「x方向」及び「z方向」に相当する。「分極方向」は圧電性及び逆圧電性が生じる方向(電気軸方向)であり、水晶の分極方向はX軸方向である。なお、以下の説明において、「第一」、「第二」などの序数詞は適宜省略する。
まず、図1に基づき、本実施形態1の基本的な構成を説明する。図1では、わかりやすくするために、電極等を省略している。
本実施形態1の圧電センサ10は、振動腕部11a,11b及び検出腕部12a,12bを備え、角速度センサとして動作する。振動腕部11a,11bは、電圧Vin(図4)によって分極方向であるx方向に屈曲振動し、外力Fcによってx方向と垂直なz方向にも屈曲振動する。検出腕部12a,12bは、振動腕部11a,11bにそれぞれ設けられ、振動腕部11a,11bとともに屈曲振動し、z方向に沿った分極方向を有し、z方向の屈曲振動によって電圧Vout(図5)を発生する。
また、圧電センサ10は、少なくとも水晶片21,22からなり、振動腕部11a,11bが延設された基部13と、基部13、振動腕部11a,11b及び検出腕部12a,12bを囲むとともに基部13に設けられた外枠15と、を更に備えている。そして、振動腕部11a,11b及び基部13は、x方向にX軸を有する第一の水晶片21からなる。検出腕部12a,12bは、z方向にX軸を有する第二の水晶片22からなる。つまり、三次元座標のx,y,zを、水晶片21の結晶軸のX,Y,Zに合せている。
外枠15は、支持部16で水晶片21に接合され、キャビティ17を介して水晶片21,22を囲む。支持部16は、外枠15の一部として形成され、四つのビア孔25a,25b,25c,25dを有する。
次に、電極等を書き入れた図2乃至図5を加え、図1乃至図5に基づき圧電センサ10の詳細な構成を説明する。図2及び図3では、わかりやすくするために、図1を部分的に拡大又は縮小して示している。また、図3では、表面の電極等を削除し、水晶片を透視した状態で、裏面の電極等を示している。
振動腕部11a,11bは、それぞれ棒状かつ直方体状であり、平板状の基部13から延設されている。振動腕部11a,11bの長さ方向には、それぞれ溝部14a,14bが設けられている。溝部14a,14bは、振動腕部11aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部11bの表裏面に二本ずつ、基部13との境界部分から振動腕部11a,11bの先端に向って、振動腕部11a,11bの長さ方向と平行に所定の長さで設けられる。なお、溝部14a,14bは、表裏面のどちらか一方にのみ設けてもよく、あるいは一本も設けなくてもよい。
振動腕部11aには、水晶片21を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極31aが設けられ、表裏面の溝部14aの内側に励振電極31bが設けられる。同様に、振動腕部11bには、水晶片21を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極31bが設けられ、表裏面の溝部14bの内側に励振電極31aが設けられる。したがって、振動腕部11aにおいては両側面に設けられた励振電極31aと溝部14a内に設けられた励振電極31bとが異極同士となり、振動腕部11bにおいては両側面に設けられた励振電極31bと溝部14b内に設けられた励振電極31aとが異極同士となる。励振電極31aと励振電極31bとの間には、交流の電圧Vinが印加される。
検出腕部12a,12bは、それぞれ棒状かつ直方体状であり、振動腕部11a,11bの先端に設けられている。ただし、検出腕部12a,12bは、振動腕部11a,11bとともに屈曲振動する位置であれば、振動腕部11a,11bの中央付近や根元付近に設けてもよい。
検出腕部12aには、水晶片22を挟んで対向する平面同士が同極となるように、表裏面に検出電極31cが設けられ、両側面に検出電極31dが設けられる。同様に、検出腕部12bには、水晶片22を挟んで対向する平面同士が同極となるように、表裏面に検出電極31dが設けられ、両側面に検出電極31cが設けられる。したがって、検出腕部12aにおいては表裏面に設けられた検出電極31cと両側面に設けられた検出電極31dとが異極同士となり、検出腕部12bにおいては表裏面に設けられた検出電極31dと両側面に設けられた検出電極31cとが異極同士となる。検出電極31cと検出電極31dとの間からは、交流の電圧Voutが出力される。なお、振動腕部11a,11bと同様に、検出腕部12a,12bの両側面に溝部を設け、それらの溝部の内側にそれぞれ検出電極31c,31dを設けてもよい。
基部13は、平面視略四角形の平板となっている。水晶片21は、基部13と振動腕部11a,11bとが一体となって音叉形状をなしている。基部13の振動腕部11a,11bの反対側には、パッド電極32a,32b,32c,32dが設けられている。パッド電極32a,32b,32c,32dは、ビア孔25a,25b,25c,25dに対応して設けられ、それぞれビア孔25a,25b,25c,25d内の導体を介して外部端子45a,45b,45c,45d(図9)と電気的に接続される。基部13の振動腕部11a,11b側には、電極同士を接続する配線33a,33b,33c,33d及びビア孔26a,26b,26c,26d,26e,26f,26gが設けられている。ビア孔26a,…は、内側に金属膜などの導体が形成されており、その導体によってビア孔26a,…の上と下の電極等を電気的に接続する。
ビア孔26a,26bは、パッド電極32bと溝部14a内の励振電極31bとを接続する。ビア孔26cは、パッド電極32aと振動腕部11a側面の励振電極31aとを接続する。ビア孔26d,26eは、パッド電極32aと溝部14b内の励振電極31aとを接続する。ビア孔26fは、検出腕部12a表裏面の検出電極31cと検出腕部12b両側面の検出電極31cとを接続する。ビア孔26gは、検出腕部12b表裏面の検出電極31dと検出腕部12a両側面の検出電極31dとを接続する。
振動腕部11a,11bにも、ビア孔26h,26i,26j,26k,26l,26mが設けられている。これらのうちビア孔26h,26i,26j,26kは、それぞれ溝部14a,14b内に設けられている。ビア孔26h,26iは、表裏面の溝部14a内の励振電極31b同士を接続する。ビア孔26j,26kは、表裏面の溝部14b内の励振電極31a同士を接続する。ビア孔26lは、検出腕部12a表裏面の検出電極31c同士を接続する。ビア孔26mは、検出腕部12b表裏面の検出電極31d同士を接続する。
励振電極31a,31b、検出電極31c,31d、パッド電極32a,32b,32c,32d及び配線33a,33b,33c,33d、ビア孔25a,…,26a,…内の導体は、全て同じ金属膜から形成される。なお、ビア孔25a,…,26a,…の代わりにボンディングワイヤを用いてもよい。ただし、ビア孔25a,…,26a,…を用いた場合は、製造工程を簡素化できる。なぜなら、ビア孔25a,…,26a,…は他のエッチング工程や電極膜形成工程で同時に形成できるからである。
次に、圧電センサ10の動作について説明する。
振動腕部11a,11bを振動させる場合、パッド電極32a,32bに交流の電圧Vinを印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的に捉えると、振動腕部11aの表裏の溝部14aに設けられた励振電極31bはプラス電位となり、振動腕部11aの両側面に設けられた励振電極31aはマイナス電位となり、プラスからマイナスに電界が生じる。このとき、振動腕部11bの表裏の溝部14bに設けられた励振電極31aはマイナス電位となり、振動腕部11bの両側面に設けられた励振電極31bはプラス電位となり、振動腕部11aに生じた極性とは反対の極性となり、プラスからマイナスに電界が生じる。この交流の電圧Vinで生じた電界によって、振動腕部11a,11bに伸縮現象が生じることにより、互いに逆相となる屈曲振動モードが得られる。このとき、振動腕部11a,11bが振動すると、振動腕部11a,11bの先端に設けられた検出腕部12a,12bも振動腕部11a,11bに付勢されて同じように振動する。
ここで、図1に示すように、屈曲振動によってx方向へ速度vで移動する質量mの検出腕部12aが、原点からy軸方向を見てy軸を中心に時計回りに角速度Ωで回転したとする。このとき、検出腕部12aはz方向のコリオリ力である外力Fc(Fc=−2mΩ×v)を受ける。同様に、このとき、屈曲振動によって−x方向へ速度−vで移動する検出腕部12bは、−z方向のコリオリ力である外力−Fcを受ける。したがって、検出腕部12a,12bは、±z方向のコリオリ力を受けてz方向に互いに逆相で屈曲振動するとともに、z方向にX軸を有する水晶片22からなるので、圧電効果による電圧Voutを出力する。これにより、電圧Voutの値から角速度Ωの値を求めることができる。なお、このときの検出腕12a,12bの先端は、±y方向から見て楕円を描くようにつまり±x方向かつ±z方向に振動する。
次に、圧電センサ10の効果について説明する。
検出腕部12a,12bがその分極方向の屈曲振動による電圧を発生することにより大きな信号が得られるとともに、振動腕部11a,11bに検出腕部12a,12bが設けられることにより、結合子を用いて音叉振動子同士を固定する場合に比べて、構成が簡素かつ小型で製造も容易である。
次に、図6乃至図8に基づき、圧電センサ10の製造方法の一例(以下「実施形態1の製造方法」という。)について説明する。
図6は実施形態1の製造方法における第一工程及び第二工程を示す平面図であり、図6[A]は上側ウェハ、図6[B]は中間ウェハ、図6[C]は下側ウェハである。図7は、実施形態1の製造方法における第三工程を示す斜視図である。図8は実施形態1の製造方法における第四工程を示し、図8[A]は平面図、図8[B]は底面図である。なお、圧電センサは、わかりやすくするために全ての図面で一個分のみを示すが、実際には一枚のウェハに多数個が形成され、最終工程で一個ずつに分離される。
本実施形態1の製造方法は、次の第一乃至第四工程を含む。以下の説明における水晶片21,22、外枠15、支持部16、キャビティ17及びビア孔25a,25b,25c,25dは、図1及び図8に記載されている。
第一工程(図6[B]);「第一のウェハ」としての中間ウェハ41に、水晶片21をウェットエッチングにより形成するための耐食膜51、及び、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜551のパターンを形成する。
第二工程(図6[A]):「第二のウェハ」としての上側ウェハ42に、水晶片22をウェットエッチングにより形成するための耐食膜52、及び、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜552のパターンを形成する。
第三工程(図7):耐食膜51,551が形成された中間ウェハ41と耐食膜52,552が形成された上側ウェハ42とを、それぞれの厚み方向に貼り合せる。
第四工程(図8):貼り合わされた中間ウェハ41及び上側ウェハ42に対しウェットエッチングを施すことにより、水晶片21,22及び外枠15を形成する。
本実施形態1では、次の第五工程(図6[C])を更に含む。第五工程(図6[C])では、下側ウェハ40に、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜550のパターンを形成する。そして、第三工程(図7)では、中間ウェハ41の一方の面を上とし他方の面を下としたとき、中間ウェハ41の上に上側ウェハ42を貼り合せ、中間ウェハ41の下に下側ウェハ40を貼り合せる。第二工程(図6[A])で形成する耐食膜552のパターンには、支持部16及びビア孔25a,25b,25c,25dをウェットエッチングで形成するための耐食膜のパターンも含まれる。
耐食膜51,52,550,551,552は、拡散接合に用いられる接合膜を兼ねている。第三工程では、中間ウェハ41と上側ウェハ42とを耐食膜51,52,551,552を介して拡散接合により貼り合せ、中間ウェハ41と下側ウェハ40とを耐食膜551,550を介して拡散接合により貼り合せる。
第一乃至第五工程の順番は、第一、第二及び第五工程→第三工程→第四工程である。ただし、第一、第二及び第五工程は、どのような順番でもよく、同時でもよい。
次に、上記第一乃至第五工程について、更に詳しく説明する。
第一工程(図6[B])について説明する。中間ウェハ41は、Z板と呼ばれる水晶ウェハである。耐食膜51,551のパターンは、中間ウェハ41の表裏で同じものを形成する。耐食膜51のパターンと耐食膜551のパターンとは、電気的に絶縁するために、分離されている。耐食膜51のパターンには、図示しないが、溝部14a,14b(図4)を形成するためのエッチング抑制パターン(例えば特許文献3参照)、及び、ビア孔26a,…を形成するためのパターンが含まれている。なお、水晶は、シリコンと酸素で構成される三方晶系の単結晶からなり、成長軸(光軸)をZ軸とし、これと垂直に稜線を結ぶ三本の軸をX軸(電気軸)とし、これと直交する軸をY軸(機械軸)として表現される。それらの軸のウェットエッチング中のエッチング速度は、Z>X>Yの順となる。
第二工程(図6[A])について説明する。上側ウェハ42は、X板と呼ばれる水晶ウェハである。耐食膜52、552のパターンは上側ウェハ42の表裏で同じものを形成する。耐食膜52のパターンと耐食膜552のパターンとは、電気的に絶縁するために、分離されている。
第五工程(図6[C])について説明する。下側ウェハ40も、中間ウェハ41又は上側ウェハ42と同じ水晶ウェハである。ただし、中間ウェハ41でのエッチングの進行を表裏で均等にするために、下側ウェハ40は上側ウェハ42と同じX板を用いることが望ましい。同じ理由により、下側ウェハ40は上側ウェハ42よりも厚いZ板を用いてもよい。なお、下側ウェハ40は、圧電性が不要であるので、第三工程でエッチングされる材料であればよく、例えばガラス基板などを用いてもよい。耐食膜550のパターンは下側ウェハ40の表裏で同じものを形成する。
第三工程(図7)について説明する。第三工程では、上側ウェハ42、中間ウェハ41及び下側ウェハ40の貼り合せに、原子拡散接合法と呼ばれる拡散接合を用いる。この場合、耐食膜51,52,550,551,552として例えばクロムを下地とした金を用い、上側ウェハ42、中間ウェハ41及び下側ウェハ40に対して、所定のアライメントをした後、加熱しながら加圧することにより接合する。その結果、耐食膜51と耐食膜52とが接合され、耐食膜51,551と耐食膜552とが接合され、耐食膜551と耐食膜550とが接合される。耐食膜51,52,550,551,552のうち接合に用いられた部分の多くは、以後露出することが無いので、ウェットエッチングの耐食膜として用いられない。なお、ウェハの貼り合せ方法としては、拡散接合に代えて、接着剤や陽極酸化などの手法を用いることもできる。
第四工程(図8)について説明する。第四工程では、図7に示す上側ウェハ42、中間ウェハ41及び下側ウェハ40からなる積層体に対して、例えばバッファードフッ酸(HF+NH4F)を用いてウェットエッチングを施す。これにより、耐食膜51,52,550,552で表裏を覆われていない部分の水晶ウェハが抜け落ち、図8に示すように水晶片21,22、外枠15、支持部16、キャビティ17及びビア孔25a,25b,25c,25dが形成される。外枠15は、上側ウェハ42、中間ウェハ41及び下側ウェハ40由来の三層構造からなり、素子搭載部材の枠部となる。中間ウェハ41由来の水晶片21は、上側ウェハ42由来の支持部16のみによって固定される。
また、第三工程(図7)と第四工程(図8)の間で、貼り合わされた上側ウェハ42、中間ウェハ41及び下側ウェハ40のうち、上側ウェハ42及び下側ウェハ40の少なくとも一方を研磨する工程を含めてもよい。更に、上側ウェハ42及び下側ウェハ40の少なくとも一方を消滅するまで研磨し、続いて中間ウェハ41を研磨するようにしてもよい。この場合、その研磨された面に対して、必要に応じ、第四工程(図8)の前に耐食膜を成膜及びパターニングする。
次に、第四工程(図8)の後の工程について説明する。前述の図2乃至図5は、実施形態1の製造方法によって得られる電極形成後の圧電センサを示す。以下、図8及び図2乃至図5に基づき説明する。
第四工程の後に、露出している耐食膜51,52,550,552(図8)の全部又は一部をエッチングにより除去する。耐食膜の一部除去には、金属膜のパターニングを用いる。金属膜のパターニングとは、例えば、金属膜の全体を電着法やスプレー塗布などによりフォトレジスト膜で覆い、ステッパなどによりフォトレジスト膜を露光し、現像することによりフォトレジスト膜を部分的に残し、残ったフォトレジスト膜をマスクにして金属膜をエッチングにより除去することである。このとき、図8に示す平面及び底面以外の、側面のフォトレジスト膜の露光には、斜め露光などの手法を用いる。
例えば、パッド電極32a,32b,32c,32d(図2)となる領域の耐食膜51は、ビア孔25a,25b,25c,25dとの導通を得るために残す必要がある。また、金のエッチングには例えばヨウ素とヨウ化カリウムの混合液を用い、クロムのエッチングには例えば硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合液を用いる。
続いて、耐食膜51,52,550,552の全部又は一部が除去された水晶片21,22、外枠15、支持部16及びビア孔25a,25b,25c,25d,…の全体に、電極となる金属膜(図示せず)をスパッタリングなどにより成膜する。金属膜は、例えばチタンの上にパラジウム又は金が設けられた二層構造である。その金属膜をパターニングすることにより、電極形成後の圧電センサ10(図2乃至図5)が得られる。
電極形成後の圧電センサ10は、その後の工程でパッケージが組み立てられる。図9は、実施形態1の製造方法によって得られるパッケージ組立て後の圧電センサを示す斜視図である。以下、この図面に基づき説明する。
この工程では、電極形成後の圧電センサ10に対して、真空中又は不活性ガス雰囲気中で、下側ウェハ40の下に素子搭載部材の基板部となる基板部ウェハ43を貼り合せ、上側ウェハ42の上に蓋部材となる蓋部材ウェハ44を貼り合せる。これにより、圧電センサ10は、基板部ウェハ43と蓋部材ウェハ44とによって挟持され気密化される。
基板部ウェハ43及び蓋部材ウェハ44は矩形平板状である。蓋部材ウェハ44は、その内側にキャビティ用の凹部(図示せず)を有し、その二隅及び一辺に外部端子45a,45b,45c,45d並びに残りの二隅にダミー端子45e,45fを有する。ビア孔25a,25b,25c,25dには、例えば銅などからなる埋込み電極(図示せず)が形成される。外部端子45aは、ビア孔25aの埋込み電極を介して、パッド電極32a(図2)に電気的に接続される。同様に、外部端子45b,45c,45dもそれぞれパッド電極32b,32c,32d(図2)に電気的に接続される。なお、基板部ウェハ43及び蓋部材ウェハ44の貼り合せ方法は上側ウェハ42、中間ウェハ41及び下側ウェハ40を貼り合せた方法と異なっていてもよく、基板部ウェハ43及び蓋部材ウェハ44の材質もこれらのウェハと同じである必要はない。
最後に、蓋部材ウェハ44、上側ウェハ42、中間ウェハ41、下側ウェハ40及び基板部ウェハ43からなる積層体を、ダイシングなどの手法により一個ずつ分離することで、圧電センサ10が完成する。
次に、本実施形態1の製造方法の作用及び効果について説明する。
(1)水晶ウェハに水晶片及び外枠を形成した後、この水晶ウェハを他のウェハに貼り合せる場合は、強度が弱くなった水晶ウェハを貼り合せのためにハンドリングするので、水晶ウェハの損傷を招くことになる。これに対し、本実施形態1では、その発想を逆転させ、耐食膜51,52,550,551,552が形成された中間ウェハ41、上側ウェハ42及び下側ウェハ40を貼り合せた後に、これらの貼り合された中間ウェハ41、上側ウェハ42及び下側ウェハ40にウェットエッチングを施すことにより、水晶片21,22及び外枠15を形成する。そのため、水晶片21,22と外枠15とが一体的に形成された中間ウェハ41を、貼り合せのためにハンドリングする必要がなくなり、これにより生産性及び歩留まりを向上できる。
(2)換言すると、水晶片21や外枠15が形成されて強度が低下した中間ウェハ41を貼り合せる工程がない。そのため、水晶片21,22が形成される中間ウェハ41を薄くしても、中間ウェハ41の割れや反りが問題にならず、十分な強度を確保できる。したがって、水晶片21,22の厚みの薄い小型の圧電センサ10を実現できる。
(3)下側ウェハ40を用いた場合は、中間ウェハ41を上側ウェハ42とともに表裏から挟んでエッチングできるので、中間ウェハ41に形成される水晶片21のエッチングの進行を表裏で均等化できるとともに、基板部ウェハ43と水晶片21との空間を確保できるので、基板部ウェハ43の形状を平板などに単純化できる。
(4)耐食膜51,52,550,551,552が拡散接合に用いられる接合膜を兼ねる場合は、拡散接合に用いた接合膜をそのままウェットエッチングのマスクとして用いることができるので、製造工程を簡素化できる。
(5)貼り合せ後の中間ウェハ41の強度が十分保たれていることから、貼り合せ後に上側ウェハ42及び下側ウェハ40の少なくとも一方、又は更に中間ウェハ41も研磨することにより、圧電センサ10の厚みを薄くすることが可能である。
図10は、実施形態2の圧電センサを示す斜視図である。図11は、図10の圧電センサの表面を示す平面図である。図12は、図10の圧電センサの表面側から透視した裏面を示す平面図である。図13は、図11におけるXIII−XIII線断面図である。以下、これらの図面に基づき、実施形態2の圧電センサを説明する。
本実施形態2の圧電センサ60は、検出腕部12a,12bの構造が実施形態1と異なる。検出腕部12aはz方向に積層されるとともに互いに逆となる分極方向を有する第一層121a及び第二層122bを含み、検出腕部12bはz方向に積層されるとともに互いに逆となる分極方向を有する第一層121b及び第二層122bを含む。第一層121a,121bはz方向にX軸を有する第二の水晶片221からなり、第二層122a,122bは−z方向にX軸を有する第三の水晶片222からなる。
図14[A]は実施形態1における検出腕部の動作を示す断面図であり、図14[B]は実施形態2における検出腕部の動作を示す断面図である。以下、この図面に基づき、実施形態1、2における検出腕部の動作を説明する。
図14[A]に示すように、実施形態1における検出腕部12aはz方向にX軸を有する水晶片22からなる。そのため、例えばz方向の屈曲に対して、水晶片22の縮む側ではz方向に正電荷かつ−z方向に負電荷が生じ、水晶片22の伸びる側ではz方向に負電荷かつ−z方向に正電荷が生じる。したがって、z方向に対向する一対の検出電極31cが正電位となり、y方向に対向する一対の検出電極31dが負電位となるので、検出電極31c,31dから電圧Voutが取り出せる。ただし、このような分極は微視的な電気双極子が整列することで引き起こされているので、水晶片22内で電荷が移動することはない。そのため、検出電極31dでは、水晶片22表面の線状に分布する負電荷しか利用できない。
これに対し、図14[B]に示すように、本実施形態2における検出腕部12aは、z方向にX軸を有する水晶片221と、−z方向にX軸を有する水晶片222とが、z方向に積層された構造からなる。そのため、例えばz方向の屈曲に対して、縮む側である水晶片222ではz方向に負電荷かつ−z方向に正電荷が生じ、伸びる側である水晶片221ではz方向に負電荷かつ−z方向に正電荷が生じる。したがって、検出電極31cが負電位となり、検出電極31dが正電位となるので、z方向に互いに対向する検出電極31c,31dのみから電圧Voutが取り出せる。しかも、検出電極31cでは面状に分布する負電荷を利用でき、検出電極31dでも面状に分布する正電荷を利用できる。
次に、圧電センサ60の効果について説明する。
検出腕部12aを構成する第一層121aと第二層122aとがz方向の屈曲振動に対して常に同一方向の電界を発生し、検出腕部12bを構成する第一層121bと第二層122bとがz方向の屈曲振動に対して常に同一方向の電界を発生することにより、z方向に二枚の検出電極31c,31dを配置するだけで電圧Voutを取り出せるので、配線を簡素化できる。具体的には、本実施形態2では、実施形態1で必要であった、検出腕部の両側面の検出電極と、検出腕部の表裏面の検出電極を導通させるためのビア孔とが不要となる。
また、検出電極31c,31dでは面状に分布する電荷を利用できるので、圧電センサ60の検出感度及び検出精度を向上できる。なぜなら、圧電センサ60が利用できる電荷量が大きいほど、その検出感度及び検出精度が向上するからである。なお、電圧Voutは入力した電荷量をチャージアンプなどで電圧に変換したものとしてもよい。
次に、図15及び図6乃至図8に基づき、圧電センサ60の製造方法の一例(以下「実施形態2の製造方法」という。)について説明する。
本実施形態2の製造方法は、図6乃至図8における上側ウェハ42の代わりに第一上側ウェハ421及び第二上側ウェハ422を用いる点のみが実施形態1と異なる。そこで、図6乃至図8を流用して、本実施形態2の製造方法を説明する。図15は実施形態2の製造方法における第二工程及び第三工程を示す平面図であり、図15[A1]は第二上側ウェハ、図15[A2]は第一上側ウェハである。図6は実施形態2の製造方法における第一工程及び第六工程を示す平面図であり、図6[B]は中間ウェハ、図6[C]は下側ウェハである。図7は、実施形態2の製造方法における第四工程を示す斜視図である。図8は実施形態2の製造方法における第五工程を示し、図8[A]は平面図、図8[B]は底面図である。
本実施形態2の製造方法は、次の第一乃至第五工程を含む。以下の説明における水晶片21,221,222及び外枠15は、図10に記載されている。
第一工程(図6[B]);「第一のウェハ」としての中間ウェハ41に、水晶片21をウェットエッチングにより形成するための耐食膜51、及び、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜551のパターンを形成する。
第二工程(図15[A2]):「第二のウェハ」としての第一上側ウェハ421に、水晶片221をウェットエッチングにより形成するための耐食膜521、及び、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜552aのパターンを形成する。
第三工程(図15[A1]):「第三のウェハ」としての第二上側ウェハ422に、水晶片222をウェットエッチングにより形成するための耐食膜522、及び、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜552bのパターンを形成する。
第四工程(図7):耐食膜51,551が形成された中間ウェハ41と耐食膜521,552aが形成された第一上側ウェハ421とを、耐食膜521,552aが形成された第一上側ウェハ421と耐食膜522,552bが形成された第二上側ウェハ422とを、それぞれの厚み方向に貼り合せる。
第五工程(図8):貼り合わされた中間ウェハ41、第一上側ウェハ421及び第二上側ウェハ422に対しウェットエッチングを施すことにより、水晶片21,221,222及び外枠15を形成する。
本実施形態2では、次の第六工程(図6[C])を更に含む。第六工程(図6[C])では、下側ウェハ40に、外枠15をウェットエッチングにより形成するための耐食膜550のパターンを形成する。第二工程(図15[A1])及び第三工程(図15[A2])で使用する第一上側ウェハ421及び第二上側ウェハ422は、どちらもX板と呼ばれる水晶ウェハである。だだし、第四工程(図7)では、第一上側ウェハ421及び第二上側ウェハ422のX軸が互いに逆になるように貼り合せる。
本実施形態2の製造方法は、図6乃至図9において上側ウェハ42が第一上側ウェハ421及び第二上側ウェハ422に置き換わり、水晶片22が水晶片221,222に置き換わった点を除き、実施形態1の製造方法と同様である。
本実施形態2の製造方法によれば、実施形態1の製造方法における上側ウェハ42を第一上側ウェハ421及び第二上側ウェハ422に置き換えるだけでよいので、実施形態1の製造方法とほぼ同じ工数で圧電センサ60を製造できる。
本実施形態2のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1のそれらと同様である。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合せたものも含まれる。
例えば、各実施形態における検出電極31c,31dに駆動用の電圧Vinを印加すると、検出腕部12a,12bが振動腕部として動作し、振動腕部11a,11bが検出腕部として動作することにより、励振電極31a,31bから検出用の電圧Voutを出力する圧電センサとなる。つまり、検出電極31c,31dに電圧Vinを印加すると、検出腕部12a,12bはz方向に互いに逆相で屈曲振動を始める。これに伴い、検出腕部12a,12bに固定されている振動腕部11a,11bも、z方向に互いに逆相で屈曲振動を始める。このとき、振動腕部11a,11bが図1や図10に示す角速度Ωで回転すると、±x方向の外力Fcが振動腕部11a,11bに加わる。したがって、振動腕部11a,11bは、±x方向のコリオリ力を受けてx方向に互いに逆相で屈曲振動するとともに、x方向にX軸を有する水晶片21からなるので、圧電効果による電圧Voutを出力する。これにより、電圧Voutの値から角速度Ωの値を求めることができる。このような圧電センサも本発明に含まれる。
本発明は、水晶やセラミックスなどの圧電材料からなる圧電センサに利用可能である。
10,60 圧電センサ
11a,11b 振動腕部
12a,12b 検出腕部
121a,121b 第一層
122a,122b 第二層
13 基部
14a,14b 溝部
15 外枠
16 支持部
17 キャビティ
21 水晶片(第一の水晶片)
22 水晶片(第二の水晶片)
221 水晶片(第二の水晶片)
222 水晶片(第三の水晶片)
25a,25b,25c,25d ビア孔
26a,26b,26c,26d,26e,26f,26g,26h,26i,26j,26k,26l,26m ビア孔
31a,31b 励振電極
31c,31d 検出電極
32a,32b,32c,32d パッド電極
33a,33b,33c,33d 配線
40 下側ウェハ
41 中間ウェハ(第一のウェハ)
42 上側ウェハ(第二のウェハ)
421 第一上側ウェハ(第二のウェハ)
422 第二上側ウェハ(第三のウェハ)
43 基板部ウェハ
44 蓋部材ウェハ
45a,45b,45c,45d 外部端子
45e,45f ダミー端子
51,52,521,522,550,551,552,552a,552b 耐食膜

Claims (6)

  1. 電圧によって分極方向である第一の方向に屈曲振動し、外力によって前記第一の方向と垂直な第二の方向にも屈曲振動する振動腕部と、
    この振動腕部に設けられ、当該振動腕部とともに屈曲振動し、前記第二の方向に沿った分極方向を有し、前記第二の方向の屈曲振動によって電圧を発生する検出腕部と、
    を備えた圧電センサ。
  2. 前記振動腕部が延設された基部と、
    この基部、前記振動腕部及び前記検出腕部を囲むとともに前記基部に設けられた外枠と、
    を更に備え、
    前記振動腕部及び前記基部は、前記第一の方向にX軸を有する第一の水晶片からなり、
    前記検出腕部は、前記第二の方向にX軸を有する第二の水晶片からなる、
    請求項1記載の圧電センサ。
  3. 前記検出腕部は、前記第二の方向に積層されるとともに互いに逆となる分極方向を有する第一層及び第二層を含む、
    請求項1記載の圧電センサ。
  4. 前記振動腕部が延設された基部と、
    この基部、前記振動腕部及び前記検出腕部を囲むとともに前記基部に設けられた外枠と、
    を更に備え、
    前記振動腕部及び前記基部は、前記第一の方向にX軸を有する第一の水晶片からなり、
    前記第一層は、前記第二の方向にX軸及び−X軸のどちらか一方を有する第二の水晶片からなり、
    前記第二層は、前記第二の方向にX軸及び−X軸のどちらか他方を有する第三の水晶片からなる、
    請求項3記載の圧電センサ。
  5. 請求項2記載の圧電センサを製造する方法であって、
    第一のウェハに、前記第一の水晶片と前記外枠とをウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第一工程と、
    第二のウェハに、前記第二の水晶片と前記外枠とを前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第二工程と、
    前記耐食膜が形成された前記第一及び第二のウェハをそれぞれの厚み方向に貼り合せる第三工程と、
    前記貼り合わされた前記第一及び第二のウェハに対し前記ウェットエッチングを施すことにより、前記第一及び第二の水晶片及び前記外枠を形成する第四工程と、
    を含む圧電センサの製造方法。
  6. 請求項4記載の圧電センサを製造する方法であって、
    第一のウェハに、前記第一の水晶片と前記外枠とをウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第一工程と、
    第二のウェハに、前記第二の水晶片と前記外枠とを前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第二工程と、
    第三のウェハに、前記第三の水晶片と前記外枠とを前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第三工程と、
    前記耐食膜が形成された前記第一、第二及び第三のウェハをそれぞれの厚み方向に貼り合せる第四工程と、
    前記貼り合わされた前記第一、第二及び第三のウェハに対し前記ウェットエッチングを施すことにより、前記第一、第二及び第三の水晶片及び前記外枠を形成する第五工程と、
    を含む圧電センサの製造方法。
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