JP2010283660A - 圧電振動片およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電基板に形成された電極のショートを抑制することができ、高い信頼性を有する圧電振動片を提供する。
【解決手段】本発明に係る圧電振動片100は、第1軸の方向に表裏の関係にある2つの主面10a,10bと、2つの主面10a,10bに接続される側面と、を有する圧電基板1と、側面に形成された側面電極116a,116bと、を含み、側面は、主面10a,10bに対して成す角をもって接続した外面と、外面と隣り合う段差面24を介して接続され、外面の垂線または第1軸に直交する法線の方向に対して第1軸の方向に傾いた角度の垂線または法線を有し、主面10a,10bに対して傾斜した傾斜面22と、外面の一部に形成された破断面32と、を有し、側面電極116a,116bは、外面に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にATカット水晶を用いた圧電振動片およびその製造方法に関する。
電気回路において一定の周波数を得るため、ATカット水晶振動片を実装した振動子が広く利用されている。一般的に、ATカット水晶振動片は、水晶のXZ平面をX軸回りに一定角度回転させた平面を想定し、この平面に沿って切り出した水晶基板から形成されるものである。
このような水晶基板をエッチングによって加工する場合には、例えば、水晶振動片の特性および機械的強度を確保する意味から、側面(エッチング面)を水晶板の主面とほぼ垂直となるように行われることがある(特許文献1参照)。
特開平7−82100号公報
しかしながら、水晶板の主面とほぼ垂直に形成された側面では、励振電極をフォトリソ技術で形成する場合に、該側面の電極上に形成されたレジストに光が照射されず、該側面に電極が残ってしまう場合がある。このように側面に電極が残っていると、ATカット水晶板に形成された端子(パッド電極、側面電極)などがショートする原因となり、信頼性が低下することがある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、圧電基板に形成された電極のショートを抑制することができ、高い信頼性を有する圧電振動片およびその製造方法を提供することにある。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
第1軸の方向に表裏の関係にある2つの主面と、前記2つの主面間に接続される側面と、を有する圧電基板と、
前記側面に形成された側面電極と、
を含み、
前記側面は、
前記主面に対して成す角をもって接続した外面と、
前記外面と隣り合う段差面を介して接続され、前記外面の垂線または前記第1軸に直交する法線の方向に対して前記第1軸の方向に傾いた角度を有した垂線または法線となるように前記主面に対して傾斜した傾斜面と、
前記外面の一部に形成された破断面と、
を有し、
前記側面電極は、前記外面に形成されている、圧電振動片。
このような圧電振動片によれば、前記圧電基板に形成された電極のショートを抑制することができ、高い信頼性を有することができる。
[適用例2]
適用例2において、
前記圧電基板は、前記第1軸に直交し前記主面に対し水平方向に延びる第2軸に沿って順に並ぶ第1領域、第2領域および第3領域に区画され、
前記第1領域の前記主面には、励振電極が形成され、
前記第2領域の前記主面には、前記励振電極に接続されたリード電極が形成され、
前記第3領域の前記主面には、前記リード電極に接続されたパッド電極が形成され、
前記傾斜面は、前記第2領域、または前記第3領域に形成されている、圧電振動片。
このような圧電振動片によれば、前記傾斜面の影響を受けることなく、前記励振電極の面積を大きくすることができる。
[適用例3]
適用例1または2において、
第1軸の方向に表裏の関係にある2つの主面と、前記2つの主面に接続され前記主面に対して成す角をもって接続した外面とを有した側面と、を有する圧電基板を準備する工程と、
前記2つの主面に、耐食膜を形成する工程と、
前記耐食膜に開口を形成して、前記主面の一部を露出させる工程と、
前記耐食膜をマスクとして前記圧電基板をエッチングし、前記側面を露出する工程と、
を含み、
前記側面を露出する工程では、
前記2つの主面の片方の主面側から、前記圧電基板をエッチングすることにより、前記側面の一部に前記外面と隣り合う段差面を介して接続され、前記外面の垂線または前記第1軸に直交する法線の方向に対して前記第1軸の方向に傾いた角度の垂線または法線を有し、前記主面に対して傾斜した傾斜面が形成される、圧電振動片の製造方法。
このような圧電振動片によれば、例えば水晶屑の発生を防止しつつ、前記圧電基板に形成された電極のショートを抑制し、高い信頼性を有する圧電振動片を製造することができる。
[適用例4]
適用例3のいずれかにおいて、
前記側面の一部に前記圧電基板を分離するための折り取り部を形成する工程と、
前記折り取り部を折り取ることにより前記圧電基板を分離する工程と、
を含み、
前記圧電基板を分離する工程において、前記外面の一部に破断面が形成される、圧電振動片の製造方法。
このような圧電振動片によれば、たとえ前記側面に電極が残ったとしても、圧電振動片を個々に分離する際に、該電極を電気的に断線させることができ、電極間のショートを抑制することができる。
[適用例5]
適用例1ないし4のいずれかにおいて、
前記圧電基板は、ATカット水晶である、圧電振動片およびその製造方法。
このような圧電振動片およびその製造方法によれば、信頼の高いATカット水晶振動片を得ることができる。
第1の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す斜視図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の結晶軸を説明するための図。 第1の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す平面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第2の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す斜視図。 第2の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す平面図。 第2の実施形態に係る圧電振動片を模式的に示す断面図。 第2の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第2の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。 第2の実施形態に係る圧電振動片の製造工程を模式的に示す断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1. 第1の実施形態
1.1. 第1の実施形態に係る圧電振動片
まず、第1の実施形態に係る圧電振動片100について、図面を参照しながら説明する。図1は、圧電振動片100を模式的に示す斜視図である。図2は、圧電振動片100の結晶軸を説明するための図である。図3は、圧電振動片100を模式的に示す平面図である。図4は、圧電振動片100を模式的に示す図1のIV−IV線断面図である。図5は、圧電振動片100を模式的に示す図1のV−V線断面図である。
圧電振動片100は、図1〜図5に示すように、圧電基板1と、励振電極110と、リード電極112と、パッド電極114と、側面電極116a,116bと、を含むことができる。
圧電基板1は、図3に示すように、励振電極110が形成されている第1領域101と、リード電極112が形成されている第2領域102と、パッド電極114および側面電極116a,116bが形成されている第3領域103と、に区画されていることができる。第1領域101、第2領域102および第3領域103は、Y´軸方向から平面的にみて、この順でX軸に沿って並んでいる。以下の例では、圧電基板1としてATカット水晶板を用いた例について説明する。
圧電基板(ATカット水晶板)1は、図2に示すように、水晶の結晶軸をX軸、Y軸、Z軸とし、Y軸およびZ軸をX軸の回りにθ(θは約35度)回転させてなる結晶軸(X,Y´,Z´)を有する。圧電基板1は、Y´軸(第1軸)の方向に表裏の関係にある2つの主面と、該2つの主面に接続される側面と、を有する。圧電基板1は、例えば、図1に示すように略直方体の形状である。図示の例では、圧電基板1は、+Y´主面10aおよび−Y´主面10bと、+Z´側面20aおよび−Z´側面20bと、+X側面30aおよび−X側面30bと、を有する。圧電基板1は、図3に示すようにY´軸方向から平面的にみて、矩形の形状であることができる。図示の例では、±Z´側面20a,20bは長辺となり、±X側面30a,30bは短辺となっている。
±Y´主面10a,10bは、Y´軸(第1軸)に対して垂直な面である。±Y´主面10a,10bは、圧電基板1の表裏主面ともいうことができる。図示はしないが、±Y´主面10a,10bのいずれか片方の面に、凹部が設けられていてもよい。該凹部によって、圧電基板1を薄肉化することができ、薄肉化された部分を振動させることによって、より高周波での共振を可能にすることができる。また、薄肉化された部分の周囲は、例えば厚みの大きい圧電基板1なので、剛性も確保することができる。
±Z´側面20a,20bは、±Y´主面10a,10bを接続する面である。±Z´側面20a,20bは、図3に示すようにY´軸方向から平面的にみて、X軸と平行な面ともいえる。+Z´側面20aの一部は、図1および図4に示すように、±Y´主面10a,10bに対して傾斜した第1傾斜面22である。第1傾斜面22は、Y´軸およびZ´軸に対して傾斜しているともいえる。第1傾斜面22は、1つの平面からなり、±Y´主面10a,10bを接続している。図1および図3に示す例では、第1傾斜面22は、第2領域102の+Z´側面20aに設けられている。図示はしないが、第1傾斜面22は、−Z´側面20bに形成されていてもよい。
±Z´側面20a,20bの第1傾斜面22を除く面は、1つの外面24からなることができ、±Y´主面10a,10bに対して例えば垂直(Z´軸に対して垂直)な角度を成す面である。例えば、+Z´側面20aの一部が切り欠けられることによって、段差面26が形成され、それにより第1傾斜面22が形成されているともいえる。すなわち、第1傾斜面22は、段差面26を介して外面24と接続しているともいえる。+Z´側面20aは、第1傾斜面22によって、不連続な面を有することができるともいえる。また、第1傾斜面22は、外面24の垂線またはY´軸(第1軸)に直交する法線の方向に対してY´軸(第1軸)の方向に傾いた角度の垂線または法線を有し、±Y´主面に対して傾斜した面ともいえる。第1傾斜面22の面積は、+Z´側面20aの第1傾斜面22を除く面(例えば、外面24)の面積より小さいことができる。このように、第1傾斜面22の面積を必要以上に大きくしないことによって、圧電振動片100の特性および機械的強度の低下を防止することができる。
±X側面30a,30bは、±Y´主面10a,10bを接続する面である。±X側面30a,30bは、Y´軸方向から平面的にみて、Z´軸と平行な面ともいえる。+X側面30aの一部は、図1および図5に示すように、破断面32である。破断面32は、後述するように、折り取り部を折り取って圧電振動片を個々に分離する際に、形成される面である。破断面32は、±Y´主面10a,10bを接続している。破断面32は、図5に示すように、±Y´主面10a,10bに対して垂直であってもよい。破断面32は、図3に示すように、第3領域103に設けられてもよい。図示はしないが、破断面32は、−Z´側面30bに形成されていてもよい。
±X側面30a,30bの破断面32を除く面は、図1および図5に示すように、±Y´主面10a,10bに対して傾斜した2つの外面34a,34bによって構成されている。外面34a,34bは、Z´軸に平行な1辺34cを共通の辺としている。外面34a,34bは、例えば、共通の辺34cを通りX軸に平行な基準線(図示せず)に関して、対称に配置されている。共通の辺34cは、図3に示すようにY´軸方向から平面的にみて、±Y´側主面10a,10bの外周より外側に位置している。すなわち、例えば+X側面30aの共通の辺34cは、+Y´側主面10aの外周より+X軸側に位置している。+X側面30aは、破断面32によって、不連続な面を有することができるともいえる。
なお、上述した±Z´側面20a,20bおよび±X側面30a,30bの形状は、水晶基板をエッチングによって形成する際の、水晶の異方性に起因するものともいえる。詳細は後述する。
励振電極110は、図1および図3に示すように、第1領域101の±Y´主面10a,10bに形成されている。励振電極110は、圧電基板1を屈曲振動させるための電極である。なお、上述のように、±Y´主面10a,10bのいずれか片方の面に凹部(図示せず)が設けられている場合は、励振電極110は、該凹部内に形成されることができる。
リード電極112は、第2領域102の±Y´主面10a,10bに形成されている。リード電極112は、励振電極110に接続されている。
パッド電極114は、第3領域103の±Y´主面10a,10bに形成されている。パッド電極114は、リード電極112に接続されている。パッド電極114は、図示はしないが、例えば導電性接着剤によってパッケージの実装面に固定されていることができる。
側面電極116a,116bは、第3領域103の±Z´側面20a,20bに形成されている。側面電極116a,116bによって、+Y´側主面10aに形成されたパッド電極114と、−Y´側主面10bに形成されたパッド電極114と、を電気的に接続することができる。
なお、励振電極110、リード電極112、パッド電極114および側面電極116a,116bとしては、圧電基板1側から、クロム、金をこの順で積層したものなどを用いることができる。
第1の本実施形態に係る圧電振動片100は、例えば、以下の特徴を有する。
圧電振動片100によれば、±Z´側面20a,20bの少なくとも片方の面の一部は、第1傾斜面22であることができる。第1傾斜面22は、±Y´側主面10a,10bに対して傾斜していることができる。ここで一般的に、±Z´側面において、±Y´側主面に対して垂直に形成された側面では、励振電極をフォトリソ技術で形成する場合に、該側面の電極上に形成されたレジストに光が照射されず、該側面に電極が残ってしまう場合がある(詳細は後述)。そのため、例えば、±Z´側面の全ての面が±Y´主面に対して垂直な場合は、±Z´側面の全面に残った電極が、例えば±Z´側面に形成された側面電極と電気的に接続されることになる。これに対し、第1の実施形態に係る圧電振動片100では、+Z´側面20aに形成された側面電極116aと、−Z´側面20bに形成された側面電極116bと、の間の側面に第1傾斜面22が形成されている。そのため、たとえ±Z´側面20a,20bに電極が残ったとしても、第1傾斜面22によって、±Z´側面20a,20bに残った電極と、側面電極116a,116bと、を断線させることができる。
さらに、圧電振動片100では、+X側面30aに圧電振動片を個々に分離する際に形成された破断面32を備えている。そのため、たとえ+X側面30aに電極が残ったとしても、圧電振動片を個々に分離する際に、残った該電極を電気的に断線させることができ、側面電極116aと側面電極116bとがショートすることを確実に防止することができる。ここで、±X側面30a,30bにおいて、側面が1辺を共通の辺とする2つの外面34a,34bからなる場合は、励振電極112等をフォトリソ技術で形成する場合に、共通の辺34c近傍のレジストが厚くなる場合がある。そのため、厚い部分のレジストが完全に露光されず、その下の電極(電極膜)を除去できない場合がある(詳細は後述)。これにより、例えば、共通の辺近傍に残った電極が、上述の±Z´側面に残った電極を介して、例えば側面電極と電気的に接続されることがある。これに対し、第1の実施形態に係る圧電振動片100では、上述のとおり、+X側面30aには破断面32が形成されているので、たとえ±X側面30aに電極が残っても、該電極を断線させることができる。
以上のように、圧電振動片100によれば、第1傾斜面22および破断面32によって、例えば側面電極116a,116bのショート(励振電極110のショートともいえる)を抑制することができ、高い信頼性を有することができる。
圧電振動片100によれば、圧電基板1は、Y´軸方向から平面的にみて、矩形の外形形状を有することができる。例えば、Y´軸方向から平面的にみて、矩形の外形形状を有さない場合は、パッケージに圧電振動片を実装させた後の画像認識において、認識し難い場合があり、後のプロセスの障害となる場合がある。圧電振動片100では、このような問題が生じず、画像認識を容易に行うことができる。
圧電振動片100によれば、第1領域101の±Y´主面10a,10bには、励振電極110が形成され、第2領域102の±Y´主面10a,10bには、リード電極112が形成され、第3領域103の±Y´主面10a,10bには、パッド電極114が形成されていることができる。そして、第1傾斜面22は、第2領域102に形成されていることができる。すなわち、第1傾斜面22は、励振電極110が形成されている第1領域101を避けて形成されている。これにより、圧電振動片100では、第1傾斜面22の影響を受けることなく、励振電極110の面積を大きくすることができる。すなわち、±Y´主面10a,10bの外周近傍にまで励振電極110を形成することができる。例えば、励振電極の面積が小さいと、共振特性が悪化する場合がある。
1.2. 第1の実施形態に係る圧電振動片の製造方法
次に、第1の実施形態に係る圧電振動片100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図6〜図13は、圧電振動片100の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図6〜図11および図13において、(a)は図4に対応し、(b)は図5に対応している。
図6に示すように、圧電基板1000(圧電基板1の外形が形成される前の圧電基板)の全面に耐食膜120を形成する。耐食膜120は、例えば、スパッタ法、蒸着法により形成される。耐食膜120としては、圧電基板1000側から、クロム、金をこの順で積層したものなどを用いることができる。次に、耐食膜120上にレジストR1を形成する。
図7に示すように、露光および現像を行ってレジストR1を所定の形状にし、レジストR1をマスクとして、耐食膜120をエッチングする。そして、耐食膜120に開口を形成して、圧電基板1000の±Y´主面を露出させる。第1傾斜部22を形成するための開口120aは、+Y´側主面に形成される。図示はしないが、開口120aは、−Y´側主面に形成されてもよい。第1傾斜面22を除く±Z´側面20a,20b(外面24ともいえる)を形成するための開口120b,120cは、±Y´主面の両面に形成される。開口120b,120cは、互いにZ´方向にずれていることができる。これにより、開口がずれていない場合に比べてオーバーエッチング量を抑制することができ、微細加工が可能となる。破断面32を除く±X側面30a,30b(外面34ともいえる)を形成するための開口120d,120eは、±Y´主面の両面に形成される。なお、例えば、開口120a,120b,120cは、互いにZ´軸方向の長さが等しくなるように形成される。また、開口120e,120fは、互いにX軸方向の長さが等しくなるように形成される。
図8に示すように、レジストR1および耐食膜120をマスクとして、圧電基板1000をエッチングする。図8は、エッチング途中の圧電基板1000の形状を示している。圧電基板1000として、ATカット水晶板を用いた場合、圧電基板1000は異方性の結晶である。そのため、圧電基板1000は、Y´軸に対して斜めにエッチングされる部分を有する。開口120a,120b,120cからのエッチングによって露出されるエッチング面の各々は、各開口の中心を通りY´軸に平行な基準線(図示せず)に関して、非対称となるようにエッチングされる。これに対し、開口120d,120eからのエッチングによって露出されるエッチング面の各々は、各開口の中心を通りY´軸に平行な基準線(図示せず)に関して、対称となるようにエッチングされる。
図9に示すように、エッチングによって±Z´側面20a,20bおよび±X側面30a,30bを露出させる。第1傾斜面22は、+Y´主面からエッチングされることにより形成される。第1傾斜面22を除く±Z´側面、および破断面32を除く±X側面は、±Y´主面の両方の面からエッチングされることにより形成される。なお、図示はしないが、該エッチングによって、圧電振動片を個々に分離するための折り取り部も形成される。
図10に示すように、耐食膜120およびレジストR1を除去する。
図11に示すように、圧電基板1000の全面に、励振電極110、リード電極112、パッド電極114および側面電極116a,116bとなる電極膜130を形成する。電極膜130は、例えば、スパッタ法、蒸着法により形成される。次に、電極膜130上にレジストR2を形成する。ここで、図12は、図11における−X側面30b(外面34a,34b)の共通の辺34c近傍を拡大した図である。共通の辺34c近傍では、図12に示すように、重力および表面張力などによって、設定値よりレジストR2の厚みが大きくなることがある。
図13に示すように、露光および現像を行って、レジストR2を所定の形状にする。その際、図示はしないが、±Z´側面20a,20bの±Y´主面10a,10bに垂直な面(外面24)では、レジストR2が露光されずに現像されない場合がある。また、±X側面30a,30bの共通の辺34c近傍では、レジストR2がその厚みによって完全に露光されずに現像されない場合がある。次に、レジストR2をマスクとして、電極膜130をエッチングして、励振電極110、リード電極112、パッド電極114および側面電極116a,116bを形成する。その際、図示はしないが、±Z´側面20a,20bの±Y´主面10a,10bに垂直な面では、上述のとおり残存したレジストR2によって、電極膜130が残る場合がある。また、±X側面30a,30bの共通の辺34c近傍では、上述のとおり残存したレジストR2によって、電極膜130が残る場合がある。
図4および図5に示すように、レジストR2を除去する。次に、折り取り部(図示せず)を折り取って、圧電振動片100を分離する。これにより、破断面32が形成される。
以上により、圧電振動片100を製造することができる。
第1の実施形態に係る圧電振動片100の製造方法は、例えば、以下の特徴を有する。
圧電振動片100の製造方法によれば、±Z´側面20a,20bに第1傾斜面22を形成することができる。第1傾斜面22は、±Y´側主面10a,10bに対して傾いて形成されることができる。また、圧電振動片100の製造方法によれば、±X側面30a,30bに破断面32を形成することができる。これにより、上述のとおり、例えば側面電極116a,116bのショートを抑制し、高い信頼性を有する圧電振動片100を形成することができる。
圧電振動片100の製造方法によれば、エッチングによる加工、および折り取り部を折り取ることによって、圧電基板1の外形を形成することができる。そのため、例えばダイシングソーを用いて、圧電基板の外形を形成する場合に比べて、例えば水晶屑が発生しないというメリットがある。
2. 第2の実施形態
2.1. 第2の実施形態に係る圧電振動片
次に、第2の実施形態に係る圧電振動片200について、図面を参照しながら説明する。図14は、圧電振動片200を模式的に示す斜視図である。図15は、圧電振動片200を模式的に示す平面図である。図16は、圧電振動片200を模式的に示す図14のXVI−XVI線断面図である。
以下、第2の実施形態に係る圧電振動片200において、第1の実施形態に係る圧電振動片100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。このことは、以下に説明する第2の実施形態に係る圧電振動片200の製造方法についても同様である。
圧電振動片200では、図14〜図16に示すように、第2傾斜面232を有することができる。すなわち、+X側面30aの一部は、±Y´主面10a,10bに対して傾斜した第2傾斜面232である。第2傾斜面232は、Y´軸およびX軸に対して傾斜しているともいえる。第2傾斜面232は、1つの平面からなり、±Y´主面10a,10bを接続している。第2傾斜面232は、図15に示すように、第3領域103に設けられていてもよい。図示はしないが、第2傾斜面232は、−X側面30bに形成されていてもよい。例えば、+X側面30aの一部が切り欠けられることによって、段差面236が形成され、それにより第2傾斜面232が形成されているともいえる。すなわち、第2傾斜面232は、段差面236を介して外面34a,34bと接続しているともいえる。+X側面30aは、第2傾斜面232によって、不連続な面を有することができるともいえる。また、第2傾斜面232は、Y´軸(第1軸)に直交する法線の方向に対してY´軸(第1軸)の方向に傾いた角度の垂線または法線を有し、±Y´主面に対して傾斜した面ともいえる。
なお、図示はしないが、圧電振動片200において、圧電振動片100の例で示したように、破断面32を有していてもよい。
第2の実施形態に係る圧電振動片200によれば、+X側面30aには第2傾斜面232が形成されているので、たとえ±X側面30aに電極が残っても、該電極を断線させることができる。
2.2. 第2の実施形態に係る圧電振動片の製造方法
次に、第2の実施形態に係る圧電振動片200の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図17〜図19は、圧電振動片200の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図17〜図19は、図16に対応している。
図17に示すように、露光および現像を行ってレジストR1を所定の形状にし、レジストR1をマスクとして、耐食膜120をエッチングする。そして、耐食膜120に開口を形成して、圧電基板1000の±Y´主面を露出させる。第2傾斜部232を形成するための開口120fは、+Y´側主面に形成されている。図示はしないが、開口120fは、−Y´側主面に形成されていてもよい。開口120dのX軸方向の長さは、例えば外面24を形成するための開口120d,120eの各々のX軸方向の長さより大きく設定される。これにより、圧電基板1000を、Y´軸方向から平面的にみて、矩形の外形形状となるようにエッチングすることができる。
図18に示すように、レジストR1および耐食膜120をマスクとして、圧電基板1000をエッチングする。図18は、エッチング途中の圧電基板1000の形状を示している。
図19に示すように、エッチングによって±X側面30a,30bを露出させる。第2傾斜面232は、+Y´主面からエッチングされることにより形成される。なお、本工程以降の圧電振動片200の製造方法については、圧電振動片100の製造方法の説明を適用できる。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、ATカット水晶以外の圧電基板にも適用できる。また、本発明は、厚みすべり振動モードを使った圧電振動子だけでなく、音叉振動子や輪郭振動子などの圧電振動子にも適用できる。このように、本発明においては、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。したがって、このような変形例は、すべて本発明の範囲に含まれるものとする。
1 圧電基板、10a +Y´主面、10b −Y´主面、20a +Z´側面、
20b −Z´側面、22 第1傾斜面、24 外面、26 段差面、
30a +X側面、30b −X側面、32 破断面、34a 外面、34b 外面、
34c 共通の辺、100 圧電振動片、101 第1領域、102 第2領域、
103 第3領域、110 励振電極、112 リード電極、114 パッド電極、
116a 側面電極、116b 側面電極、120 耐食膜、
120a〜120f 開口、130 電極膜、200 圧電振動片、
232 第2傾斜面、236 段差面、1000 圧電基板

Claims (5)

  1. 第1軸の方向に表裏の関係にある2つの主面と、前記2つの主面に接続される側面と、を有する圧電基板と、
    前記側面に形成された側面電極と、
    を含み、
    前記側面は、
    前記主面に対して成す角をもって接続した外面と、
    前記外面と隣り合う段差面を介して接続され、前記外面の垂線または前記第1軸に直交する法線の方向に対して前記第1軸の方向に傾いた角度の垂線または法線を有し、前記主面に対して傾斜した傾斜面と、
    前記外面の一部に形成された破断面と、
    を有し、
    前記側面電極は、前記外面に形成されている、圧電振動片。
  2. 請求項1において、
    前記圧電基板は、前記第1軸に直交し前記主面に対し水平方向に延びる第2軸に沿って順に並ぶ第1領域、第2領域および第3領域に区画され、
    前記第1領域の前記主面には、励振電極が形成され、
    前記第2領域の前記主面には、前記励振電極に接続されたリード電極が形成され、
    前記第3領域の前記主面には、前記リード電極に接続されたパッド電極が形成され、
    前記傾斜面は、前記第2領域、または前記第3領域に形成されている、圧電振動片。
  3. 第1軸の方向に表裏の関係にある2つの主面と、前記2つの主面に接続され前記主面に対して成す角をもって接続した外面とを有した側面と、を有する圧電基板を準備する工程と、
    前記2つの主面に、耐食膜を形成する工程と、
    前記耐食膜に開口を形成して、前記主面の一部を露出させる工程と、
    前記耐食膜をマスクとして前記圧電基板をエッチングし、前記側面を露出する工程と、
    を含み、
    前記側面を露出する工程では、
    前記2つの主面の片方の主面側から、前記圧電基板をエッチングすることにより、前記側面の一部に前記外面と隣り合う段差面を介して接続され、前記外面の垂線または前記第1軸に直交する法線の方向に対して前記第1軸の方向に傾いた角度の垂線または法線を有し、前記主面に対して傾斜した傾斜面が形成される、圧電振動片の製造方法。
  4. 請求項3において、
    前記側面の一部に前記圧電基板を分離するための折り取り部を形成する工程と、
    前記折り取り部を折り取ることにより前記圧電基板を分離する工程と、
    を含み、
    前記圧電基板を分離する工程において、前記外面の一部に破断面が形成される、圧電振動片の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記圧電基板は、ATカット水晶である、圧電振動片およびその製造方法。
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