JP6611534B2 - 圧電振動片及び圧電振動子 - Google Patents
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Description
そこで、圧電板の表裏面のうち、少なくとも一方の面にメサ部を形成した、いわゆるメサ型の圧電振動片が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。メサ型の圧電振動片では、振動領域となる圧電板の中央領域の厚みを、圧電板の周縁部の厚みよりも厚くすることができ、振動エネルギーを振動領域内に閉じ込めることが可能になる。よって、圧電振動片のクリスタルインピーダンス(以下、CI値)を低減することが可能になる。
しかしながら、上述した稜線では、メサ部で発生した振動の伝播強度が低下し難いため、振動が稜線を経てメサ部の外側に伝播されるおそれがある。その結果、メサ部の外側への振動漏れが発生し、振動特性が低下するという課題がある。
上記(1)の態様によれば、側面が厚さ方向から見た平面視で滑らかに連続する外形に形成されているため、側面において、主面に対する側面の傾斜方向(側面の内周縁から外周縁に向かう方向)に沿う稜線が形成されない。これにより、側面での圧電振動片の厚みすべり振動の伝播強度を低下させることができ、圧電板のうち側面よりも外側に振動が伝播されるのを抑制できる。そのため、圧電板のうち側面よりも外側への振動漏れ等を抑制し、優れた振動特性を得ることができる。
上記(2)の場合、厚さ方向から見た平面視において、主面の外周縁に稜線(角部)が形成されないことになる。そのため、主面の外周縁で不要振動が誘発されるのを抑制し、振動特性の更なる向上を図ることができる。
上記(3)の場合、圧電板を小型化した場合であっても低いCI値を維持できる。
すなわち、ATカット水晶基板はX軸とZ´軸で構成される。このような構成のもと、ATカット水晶基板が厚み滑り振動をしているとき、X軸とZ´軸では電気偏極が生じる。電気偏極は電荷の偏りであり、X軸では正弦波状、Z´軸では直線状になる。電気偏極が直線状になるZ´軸を長辺とすることで、最も強い電荷が生じる辺を長くすることができる。強い電荷が生じる領域が広がれば、よりCI値は低くなる。したがって、Z´軸を長辺とすることでより低いCI値を維持することが可能となる。
上記(4)の場合、パッケージに圧電振動片を実装するためのマウント領域として、突出部を利用することで、振動領域(励振電極が形成されている部分)とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動領域で発生する振動エネルギーがマウント領域を経て実装部材やパッケージに伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。また、圧電板と実装部材との付着面積を確保できるので、実装部材と圧電板との接合強度を確保できる。
上記(5)の場合、主面及び側面(斜面)に亘って励振電極が形成されているので、主面のみに励振電極が形成されている場合に比べて励振電極の面積を確保できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
上記(6)の場合、主面、斜面及び辺縁部に亘って励振電極が形成されているので、主面のみに励振電極が形成されている場合に比べて励振電極の面積を確保できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
上記(7)の場合、圧電板の面方向における側面(斜面)の外形が主面から離間するものほど大きくなっているため、厚さ方向で隣り合う面同士が垂直に交わる階段状の側面に比べて、厚さ方向で隣り合う面同士がなす角度を緩やかにすることができる。そのため、厚さ方向で隣り合う面の境界部分において、不要振動が誘発されるのを抑制できる。
また、主面と側面との境界部分、及び圧電板のうち側面の外側に連なる部分と側面との境界部分のうち、少なくとも一方の境界部分での傾斜角度が、側面が主面に対して一様な傾斜角度で形成されている場合に比べて緩やかになる。そのため、少なくとも一方の境界部分において、不要振動が誘発されるのを抑制できる。
その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
上記(8)の態様によれば、上述した圧電振動片を備えているため、優れた振動特性を備える小型の圧電振動子を得ることができる。
最初に、第1実施形態の圧電振動片及び圧電振動子について説明する。
図1は、第1実施形態に係る圧電振動片10の平面図である。図2は、第1実施形態に係る圧電振動子1の分解斜視図である。図3は、図2のIII−III線に相当する断面図である。
図1〜図3に示すように、圧電振動片10は、圧電板11と、励振電極51A,51B(第1励振電極51A,第2励振電極51B)と、マウント電極13A,13Bと、引き回し配線16A,16Bと、を備える。
ここで、ATカットは、人工水晶の結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)及び光学軸(Z軸)の3つの結晶軸のうち、Z軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた方向(Z´軸方向)に切り出す加工手法である。ATカットによって切り出された圧電板11を有する圧電振動片10は、周波数温度特性が安定しており、構造や形状が単純で加工が容易であり、CI値が低いという利点がある。
なお、以下の説明において、各図の構成を説明する際には、XY´Z´座標系を用いる。このXY´Z´座標系のうち、Y´軸はX軸及びZ´軸に直交する軸である。また、X軸方向、Y´軸方向及びZ´軸方向は、図中矢印方向を+方向とし、矢印とは反対の方向を−方向として説明する。
なお、適宜に、Y´軸方向から見た平面視でメサ部20,30より外側の圧電板11の部分(辺縁面24,辺縁面34,外周端面11Cを含む圧電板11の部分)を、辺縁部40と呼ぶ。
第1頂面21は、XZ´軸方向に延在する平坦面となっている。第1頂面21及び第1斜面22の外形は、Y´軸方向から見た平面視において、Z´軸方向を長軸方向とする楕円形状に形成されている。
なお、第1頂面21に対する第1斜面22の各面の傾斜角度は20°未満に設定されている。第1斜面22の幅寸法(Y´軸方向から見た平面視における第1斜面22の内周縁から外周縁までの距離)は、第1斜面22の全周における最小幅寸法に対する最大幅寸法の比が、1以上2以下の範囲で設定されている。
第2頂面31は、XZ´軸方向に延在する平坦面となっている。第2頂面31及び第2斜面32の外形は、Y´軸方向から見た平面視において、Z´軸方向を長軸方向とする楕円形状に形成されている。
なお、第2頂面31に対する第2斜面32の各面の傾斜角度は20°未満に設定されている。第2斜面32の幅寸法(Y´軸方向から見た平面視における第2斜面32の内周縁から外周縁までの距離)は、第2斜面32の全周における最小幅寸法に対する最大幅寸法の比が、1以上2以下の範囲で設定されている。
なお、メサ部20,30(斜面22,32)の平面視外形は、滑らかに連続する外形(全周に亘って角がない外形)であれば、適宜変更可能である。例えば、メサ部20,30(斜面22,32)の平面視外形は、円形,トラック形状,矩形の各角部がR面取りされた形状、等に形成してもよい。また、頂面21,31の平面視外形は、上記滑らかに連続する外形以外の外形でも構わない。
なお、励振電極51A,51Bの平面視外形は、頂面21,31の平面視外形に合わせて、適宜変更可能である。
なお、マウント電極13Bは、少なくとも第2面11B側の面に形成されていれば構わない。
次いで、圧電振動片10を備える圧電振動子1について説明する。
図2に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、パッケージ5のキャビティCの内部に圧電振動片10を収容したものである。パッケージ5は、ベース基板2とリッド基板3とを重ね合わせて形成されている。なお、ベース基板2及びリッド基板3は、ともにセラミック材料等により形成されている。
側壁部2bは、底壁部2aの周縁部における全周に亘って形成されている。
底壁部2aのうち、Y´軸方向+側に位置する面(底壁部表面)には、一対の内部電極7が形成されている。一対の内部電極7は、Z´軸方向に離間して形成されている。また、底壁部2aのうち、Y´軸方向−側に位置する面(底壁部裏面)には、一対の外部電極(不図示)が形成されている。そして、内部電極7及び外部電極は、底壁部2aを厚さ方向に貫通する貫通電極(不図示)により電気的に接続されている。なお、内部電極7と外部電極との接続形態はこれに限定されるものではなく、例えば、セラミックシートの面方向に延出する配線を介して、内部電極7と外部電極とを接続する形態であってもよい。
ベース基板2の底壁部2a及び側壁部2bとリッド基板3とで囲まれた領域に、キャビティCが形成されている。
圧電振動片10は、導電ペースト等の実装部材9を介して、ベース基板2の底壁部2aに実装される。より具体的には、ベース基板2の底壁部2aに形成された一対の内部電極7に対して、圧電振動片10の対応するマウント電極13A,13Bが第2面11B側から実装される。これにより、圧電振動片10は、パッケージ5に機械的に保持されると共に、マウント電極13A,13Bと内部電極7とがそれぞれ導通された状態となっている。
次に、図4を参照して、圧電振動片10の製造方法について説明する。
図4は、圧電振動片10の製造工程の手順を示す断面図である。
以下の説明では、ATカット水晶基板(以下、単にウエハSという。)から複数の圧電振動片10を一括で形成する方法について説明する。
また、以下の説明では、ウエハSの片面(Y´軸方向+側の面)にのみメサ部(第1メサ部20)を形成する工程を示すが、ウエハSの両面(Y´軸方向+側の面及びY´軸方向−側の面)にメサ部(第1メサ部20及び第2メサ部30)を同時に形成してもよい。
以下の説明において、適宜に、上述した圧電板11の第1面11Aに相当する面を、ウエハSの表面と呼ぶ。
ドライエッチングとしては、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)や、逆スパッタ等を選択できる。
この工程により、ウエハSの表面が平坦化される。このとき、ウエハSの表面粗さは、JIS B 0031に規格化されている算術平均粗さRaで例えば10nm未満(Ra<10nm)、最大高さRyで例えば100nm未満(Ry<100nm)に形成されることが好ましい。
なお、ドライエッチングの範囲は、後述するウエハSに斜面を形成するエッチング工程(図4(e)、メサ部形成工程)において、斜面(第1斜面22)が形成できる範囲内に少なくとも施されていれば、特に限定されない。
エッチング保護膜80は、例えば、クロム(Cr)を数10nm成膜したエッチング保護膜と、金(Au)を数10nm成膜したエッチング保護膜とが、順次積層された積層膜である。
この工程においては、まず、ウエハSの表面に、順次、エッチング保護膜80を、それぞれスパッタリング法や蒸着法等により成膜する。
次いで、エッチング保護膜80上に、スピンコート法等によりレジスト材料を塗布して、フォトレジスト膜81を形成する。
本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴム(例えば、環化イソプレン)を主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。ゴム系ネガレジストは、環化ゴムを有機溶剤に溶解し、さらにビスアジド感光剤を加えて、ろ過し、不純物を除去することで精製されたものである。
具体的には、まずメサ部20の平面視外形に対応する外形パターンが形成された露光用マスクを用いて、ウエハS上に形成されたフォトレジスト膜81を露光する。その後、フォトレジスト膜81を現像する。
これにより、フォトレジスト膜81に、フォトマスク81aが形成される。
具体的には、フォトマスク81aが形成されたフォトレジスト膜81をマスクとして、マスクされていないエッチング保護膜80にエッチング加工を行ない、エッチング保護膜80を選択的に除去する。その後、フォトレジスト膜81を剥離する。なお、フォトレジスト膜81を残存させても構わない。
メサ部マスク形成工程におけるエッチング加工には、エッチング保護膜80とフォトレジスト膜81が形成されたウエハSを、薬液に浸漬して行うウェットエッチング方式を用いることができる。例えば、エッチング保護膜80が、金(Au)からなる場合には、薬液としてヨウ素を用いてエッチングすることができる。
具体的には、メサ部マスク80aが形成されたエッチング保護膜80をマスクとして、ウエハSの表面のうちマスクされていない部分(以下、単に露出面という。)にエッチング加工を行う。
メサ部形成工程におけるエッチング加工には、メサ部マスク80aが形成されたウエハSを、薬液に浸漬して行うウェットエッチング方式を用いることができる。例えば、薬液としてフッ酸を用いてエッチングすることができる。
しかしながら、本実施形態では、メサ部形成工程においてウエハSにエッチング加工を行う前に、ウエハSにドライエッチング加工を行っている。そのため、メサ部形成工程におけるウェットエッチングが、ウエハSのマスク面の外周部分にまで進行し、ウエハSのマスク面に、自然結晶面の角度に依存しない緩やかな傾斜角度を有する斜面(上述した第1メサ部20の第1斜面22に相当)が形成される。
これにより、ウエハSの表面には、ウエハSのうち、露出面を底面とし、マスク面の外周部分を内側面とする凹部82が形成される。このとき、凹部82の内側面は、マスク面の中央部(マスク面のうちエッチングされていない部分)に対して緩やかな角度θ(0°<θ<20°)で交差する斜面に形成される。
以上の工程により、ウエハSの表面(Y´軸方向+側の面)にメサ部(第1メサ部20)が形成されたウエハSが得られる。
この構成によれば、側面22,32が厚さ方向から見た平面視で滑らかに連続する外形に形成されているため、側面22,32において、主面21,31に対する側面22,32それぞれの傾斜方向(側面22,32それぞれの内周縁から外周縁に向かう方向)に沿う稜線が形成されない。これにより、側面22,32での圧電振動片10の厚みすべり振動の伝播強度を低下させることができ、圧電板11のうち側面22,32よりも外側に振動が伝播されるのを抑制できる。そのため、圧電板11のうち側面22,32よりも外側への振動漏れ等を抑制し、優れた振動特性を得ることができる。
この構成によれば、厚さ方向から見た平面視において、主面21,31の外周縁に稜線(角部)が形成されないことになる。そのため、主面21,31の外周縁で不要振動が誘発されるのを抑制し、振動特性の更なる向上を図ることができる。
この構成によれば、圧電板を小型化した場合であっても低いCI値を維持できる。
すなわち、ATカット水晶基板はX軸とZ´軸で構成される。このような構成のもと、ATカット水晶基板が厚み滑り振動をしているとき、X軸とZ´軸では電気偏極が生じる。電気偏極は電荷の偏りであり、X軸では正弦波状、Z´軸では直線状になる。電気偏極が直線状になるZ´軸を長辺とすることで、最も強い電荷が生じる辺を長くすることができる。強い電荷が生じる領域が広がれば、よりCI値は低くなる。したがって、Z´軸を長辺とすることでより低いCI値を維持することが可能となる。
次に、第2実施形態の圧電振動子及び圧電振動片について説明する。
図5は、第2実施形態に係る圧電振動片110の平面図である。
図5に示す圧電振動片110は、圧電板11に突出部112A,112Bを形成した点で、第1実施形態の圧電振動片10と異なっている。
なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
第1突出部112Aには、第1マウント電極113Aが形成されている。第1マウント電極113Aは、第1突出部112Aの表面全体(第1面111A、第2面111B及び外周端面111C)に亘って形成されている。第1マウント電極113Aは、圧電板111の第1面111A上(第1突出部112AのY´軸方向+側の面上)において、引き回し配線116Aを介して圧電板111の第1頂面21に形成された第1励振電極51Aに接続されている。
第2突出部112Bには、第2マウント電極113Bが形成されている。第2マウント電極113Bは、第2突出部112Bの表面全体(第1面111A、第2面111B及び外周端面111C)に亘って形成されている。第2マウント電極113Bは、圧電板111の第2面111B上(第2突出部112BのY´軸方向−側の面上)において、引き回し配線116Bを介して圧電板111の第2頂面31に形成された第2励振電極51Bに接続されている。
なお、マウント電極113Bは、少なくとも第2面111B側(第2突出部112BのY´軸方向−側)の面に形成されていれば構わない。
この構成によれば、パッケージ5に圧電振動片10を実装するためのマウント領域として、突出部112A,112Bを利用することで、振動領域(励振電極51A,51Bが形成されている部分)とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動領域で発生する振動エネルギーがマウント領域を経て実装部材9やパッケージ5に伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。また、圧電板111と実装部材9との付着面積を確保できるので、実装部材9と圧電板111との接合強度を確保できる。
また、突出部112A,112Bの平面視外形は、適宜変更が可能である。
この構成によれば、第1主面21及び第1側面22(第1斜面22)に亘って励振電極51A´が形成され、第2主面31及び第2側面32(第2斜面32)に亘って励振電極51B´が形成されているので、主面のみに励振電極が形成されている場合に比べて励振電極の面積を確保できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
この場合、励振電極51A´の外周縁が辺縁面24上まで配置され、励振電極51B´の外周縁が辺縁面34上まで配置されていてもよい。
この構成によれば、第1主面21、第1側面22(第1斜面22)及び辺縁面24に亘って励振電極51A´が形成され、第2主面31、第2側面32(第2斜面32)及び辺縁面34に亘って励振電極51A´が形成されているので、主面のみに励振電極が形成されている場合に比べて励振電極51A´の面積を確保できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
ここで、辺縁部40は、圧電板11のうちメサ部20,30が形成されている部分よりも薄肉になっているため、辺縁部40で発生する振動エネルギーはメサ部20,30で発生する振動エネルギーよりも小さい。そのため、圧電板11の外周縁で誘発される不要振動によるCI値の増加に比べて、励振電極の面積増大に伴うCI値の低下が支配的になるため、結果として優れた振動特性を得ることができる。
この構成によれば、圧電板11の面方向における第1側面22(第1斜面22a,22b)の外形が第1主面21から離間するものほど大きくなっているため、厚さ方向で隣り合う面同士が垂直に交わる階段状の側面に比べて、厚さ方向で隣り合う面同士がなす角度を緩やかにすることができる。そのため、厚さ方向で隣り合う面の境界部分において、不要振動が誘発されるのを抑制できる。
また、第1主面21と第1側面22(第1斜面22a)との境界部分、及び圧電板11のうち第1側面22(第1斜面22a)の外側に連なる部分と第1側面22(第1斜面22a)との境界部分のうち、少なくとも一方の境界部分での傾斜角度が、側面が主面に対して一様な傾斜角度で形成されている場合に比べて緩やかになる。そのため、少なくとも一方の境界部分において、不要振動が誘発されるのを抑制できる。即ち、第1側面に傾斜角の異なる複数の斜面が形成されている場合は、外側に位置する斜面よりも、内側に位置する斜面の方の傾斜角が緩やかになると好適である(主面から離間した位置にある斜面の傾斜角ほど大きくなる)。
その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
また、圧電振動片としては、メサ型に限らず、いわゆるベベル型(辺縁部がない構成)であってもよく、逆メサ型(圧電板において、メサ型のメサ部が膨出方向とは逆向きに窪み、メサ型のメサ部の外形に対応した空間(凹部)が形成されている構成。この場合、頂面は主面と読み替える。)であってもよい。
また、圧電振動片は、Z´軸方向が長辺方向と一致する構成としたが、X軸方向を長辺方向と一致させる構成であってもよい。
10,110…圧電振動片
11,111…圧電板
11A,111A…第1面
11B,111B…第2面
13A,113A…第1マウント電極(マウント電極)
13B,113B…第2マウント電極(マウント電極)
20…第1メサ部(メサ部)
21…第1頂面(頂面)(第1主面(主面))
22…第1斜面(斜面)(第1側面(側面))
30…第2メサ部(メサ部)
31…第2頂面(頂面)(第2主面(主面))
32…第2斜面(斜面)(第2側面(側面))
40…辺縁部
51A…第1励振電極(励振電極)
51B…第2励振電極(励振電極)
112A…第1突出部(突出部)
112B…第2突出部(突出部)
Claims (7)
- ATカット水晶基板により形成された厚さ方向で対向する第1面と第2面とを有する圧電板であって、
少なくとも前記第1面には、
励振電極が形成されている第1主面と、
前記第1主面の外周縁に接続され、前記第1主面に対し傾斜する第1側面と、
を有し、前記第1面の中央部において、Y’軸方向+側に膨出するメサ部が形成され、
前記第1側面は、前記厚さ方向から見た平面視で滑らかに連続することで傾斜方向に沿う稜線が形成されない外形で、かつ断面視で直線により形成され、前記第1主面に対する傾斜角度が互いに異なり前記厚さ方向に連なる複数の斜面を含み、
前記圧電板の面方向における前記複数の斜面の前記傾斜角度は、前記第1主面から離間する位置に形成されている斜面ほど大きく、
前記圧電板は、前記第1側面の周囲を取り囲むとともに、前記圧電板の面方向に延在する辺縁部を含む、
ことを特徴とする圧電振動片。 - 前記第1主面は、前記第1主面の外周縁が前記平面視で滑らかに連続する外形に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片。 - 前記平面視で、前記圧電板は、前記ATカット水晶基板のZ´軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の圧電振動片。 - 前記圧電板のうち前記ATカット水晶基板のZ´軸方向に離間する両端部には、前記圧電板の面方向に突出する突出部が、それぞれ形成されている
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の圧電振動片。 - 前記励振電極は、少なくとも前記第1面において、前記第1主面及び前記第1側面に亘って形成されている
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の圧電振動片。 - 少なくとも前記第1面において、前記励振電極の外周縁は、前記辺縁部上に配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の圧電振動片。 - 請求項1から6の何れか1項に記載の圧電振動片と、
前記圧電振動片が実装されるパッケージと、を備える
ことを特徴とする圧電振動子。
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