JP6888635B2 - 水晶振動板ウエハとその水晶振動板 - Google Patents

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Description

本発明は、水晶振動デバイスに用いる水晶振動板と、複数の水晶振動板の集合体としての水晶振動板のウエハに関する。
近年、各種電子機器の動作周波数の高周波化や、パッケージの小型化が進んでいる。そのような高周波化やパッケージの小型化に伴なって、例えば水晶振動子や水晶フィルタ等の水晶振動デバイスも高周波化やパッケージの小型化への対応が求められている。
このような高周波化や小型化に対応した水晶振動デバイスの中には、製造過程において、フォトリソグラフィーとウェットエッチングなどの手法により、水晶振動板が連結部を介して支持体に複数支持された集合体として構成されたウエハが作成され、前記連結部から折り取ることで水晶振動板が個片化されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−092505号公報
しかし、上述したような水晶振動板が複数支持された集合体からなる水晶振動板ウエハを、ウェットエッチングにより構成する場合、結晶軸(水晶振動板の方向)によってエッチングされる速度が異なる。例えば、ATカット水晶振動板の場合、Z軸からθ°(=35°15′)ずれた新たな軸をZ´軸と称し、Y軸からθ°ずれた新たな軸をY´軸と称している。この時のウェットエッチングされる速度の早い順番は、Z´>+X>−X>Y´となり、エッチングされる速度が各結晶軸により異なる。
このため、ウェットエッチングにより構成される水晶振動ウエハにおける各水晶振動板の連結部や水晶振動板の側壁は、結晶軸によって傾斜角度が異なるので、連結部における強度がばらつくことが多かった。つまり、連結部の強度が弱くなると、水晶振動板が生産途中で水晶振動板ウエハから脱落することがあった。逆に、連結部の強度が強すぎると、各水晶振動板を水晶振動板ウエハから折り取って個片化した際に、水晶振動板のチッピングやバリの発生などの外観不良を招くことがあった。
このように従来ではウェットエッチングによるエッチングレートの違いによって、水晶振動板ウエハにおける各水晶振動板の連結部における強度がばらつきやすいという問題点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、水晶振動板ウエハにおける各水晶振動板の連結部における強度のばらつきを抑制して、水晶振動板が不要に脱落することなく、かつ容易に折り取って個片化することが可能な水晶振動板ウエハを提供することを目的とする。また、チッピングやバリの発生の少ない水晶振動板を提供することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
すなわち、本発明に係る水晶振動板ウエハは、複数の水晶振動板が、前記複数の水晶振動板の配列方向に沿って延びる支持部にそれぞれ連結されたATカットの水晶振動板のウエハであって、
前記複数の各水晶振動板は、ATカットの水晶の結晶軸であるX軸に沿った辺とZ´軸に沿った辺とから構成された平面視矩形状であり、
前記支持部は、前記配列方向に沿って一定間隔で前記水晶振動板側へ突出する複数の基部を備え、複数の各基部は、前記配列方向に沿って2つの第1角部をそれぞれ有し、
前記平面視矩形の前記水晶振動板の前記支持部に近接する側の一辺の両端の2つの角部を第2角部とし、
前記配列方向に沿って隣合う2つの前記基部の、前記2つの基部間で対向する側の第1角部と、前記水晶振動板の2つの前記第2角部とがそれぞれ連結され、かつ、前記基部の2つの第1角部の内、一方の第1角部は、前記配列方向に沿って隣合う2つの前記水晶振動板の内の一方の水晶振動板の前記第2角部に連結され、他方の第1角部は、前記隣合う2つの前記水晶振動板の内の他方の水晶振動板の前記第2角部に連結されており、
前記基部の前記第1角部は、周端に向かって次第に薄肉となる第1テーパ部を有し、前記水晶振動板の前記第2角部は、周端に向かって次第に薄肉となる第2テーパ部を有し、前記基部の前記第1角部と前記水晶振動板の前記第2角部とは、前記第1テーパ部と前記第2テーパ部との間の薄肉部分で連結されている。
本発明に係る水晶振動板ウエハによると、複数の水晶振動板の配列方向に沿って延びる支持部から水晶振動板側へ突出する基部の第1角部と、水晶振動板の第2角部とが、角部同士で連結されているので、例えば、水晶振動板の一辺に沿って一定領域に亘って連結される構成に比べて、エッチングレートの相違等による影響を低減して、連結部における強度のばらつきを抑制することができる。また、水晶振動板ウエハから水晶振動板を折り取る際に、角部に応力が集中し、容易に破断できると共に、角部のみで破断が完結し、破断が周囲に広がるのを抑制することができる。
つまり、本発明に係る水晶振動板ウエハによれば、連結部における強度のばらつきを抑制することがきるので、水晶振動板が生産途中で水晶振動板ウエハから脱落するのを低減することができる。更に、水晶振動板ウエハから水晶振動板を折り取って個片化する際にも角部で容易に破断して、チッピングやバリの発生を抑えることができ、外観不良を招くのを低減することができる。
また、前記基部の前記第1角部と前記水晶振動板の前記第2角部とは、前記第1テーパ部と前記第2テーパ部との間の薄肉部分で連結されているので、水晶振動板ウエハから水晶振動板を折り取る際に、第1テーパ部と前記第2テーパ部との間の強度的に弱い薄肉部分で容易に破断することができる。
前記基部の前記第1角部と前記水晶振動板の前記第2角部とは、その頂点部分同士で連結されているのが好ましい。
この構成によれば、支持部から水晶振動板側へ突出する基部の第1角部と、水晶振動板の第2角部とが、角部の頂点部分同士で連結されているので、水晶振動板ウエハから水晶振動板を折り取る際に、角部の頂点部分に応力が集中し、一層容易に破断できると共に、破断を頂点部分の狭い領域で完結させることができる。
前記支持部から前記水晶振動板側へ突出する前記基部の形状が、平面視矩形状であって、突出端側の一辺の両端の2つの角部が、前記第1角部であるのが好ましい。
この構成によれば、平面視矩形状の基部の第1角部と平面視矩形の水晶振動板の第2角部とは、直角な角部同士で連結されているので、水晶振動板ウエハから水晶振動板を折り取る際に、直角な角部同士の連結部分で一層容易に破断することができる。
本発明に係る水晶振動板は、ATカットで水晶の結晶軸であるX軸に沿った辺とZ´軸に沿った辺とから構成された平面視で矩形状の水晶振動板であって、
当該水晶振動板の周縁部は、前記矩形状の各辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部を備え、
前記矩形状の一辺の両端の2つの角部には、前記一辺に向かって次第に薄肉に形成された前記テーパ部と、前記一辺に隣接する隣接辺に向かって次第に薄肉に形成された前記テーパ部とが、不連続となる不連続面を有する。
本発明に係る水晶振動板によると、平面視で矩形状の水晶振動板の一辺の両端の角部は、前記一辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部と、前記一辺に隣接する隣接辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部とが、不連続となる不連続面であり、この一辺の両端の角部における不連続面は、当該水晶振動板を水晶振動板ウエハから折り取って個片化した際の破断面である。このように各辺に向かって薄肉となるテーパ部が交差する角部で折り取られた破断面は、矩形状の辺の部分で折り取られた水晶振動板の破断面に比べて、チッピングやバリの発生が抑制されたものとなる。
前記一辺の両端の前記2つの角部の頂点部分が、それぞれ前記不連続面となっているのが好ましい。
この構成によれば、当該水晶振動板を水晶振動板ウエハから折り取って個片化した際の破断面である不連続面は、角部の頂点部分であるので、この角部の頂点部分で当該水晶振動板を、水晶振動板ウエハから容易に折り取ることができるので、チッピングやバリの発生を一層抑制することができる。
前記テーパ部は、当該水晶振動板の一方の主面側から前記矩形状の各辺に向かって傾斜した第1傾斜面と、当該水晶振動板の他方の主面側から前記矩形状の各辺に向かって傾斜した第2傾斜面とをそれぞれ有し、前記不連続面は、前記一辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部の前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の各一端と、前記隣接辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部の前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の各一端とによって区画されているのが好ましい。
この構成によれば、平面視で矩形状の水晶振動板の一辺に向かって薄肉となるテーパ部を構成する第1傾斜面及び第2傾斜面と、前記一辺に隣接する隣接辺に向かって薄肉となるテーパ部を構成する第1傾斜面及び第2傾斜面とが、交差する角部の不連続面では、前記一辺の前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の、破断によって生じた各一端と、前記隣接辺の前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の、破断によって生じた各一端とによって、四角形状の破断面である不連続面が区画される。
前記不連続面が、窪んでいるのが好ましい。
この構成によれば、当該水晶振動板を水晶振動板ウエハから折り取って個片化した際の破断面である不連続面は、窪んだバリのない破断面となる。
本発明によれば、水晶振動板ウエハの基部と複数の各水晶振動板とが、角部同士で連結されているので、例えば、水晶振動板の一辺に沿って一定領域に亘って連結される構成に比べて、エッチングレートの相違等による影響を低減して連結部における強度のばらつきを抑制することができる。これによって、例えば連結部における強度が弱くなり過ぎて、水晶振動板が生産途中で水晶振動板ウエハから脱落するのを低減することができる。更に、水晶振動板ウエハから水晶振動板を折り取って個片化する際に、角部で容易に破断して、チッピングやバリの発生を抑えることができる。
また、水晶振動板は、平面視で矩形状の各辺に向かって薄肉となるテーパ部が交差する角部で折り取られるので、その破断面である不連続面は、矩形状の辺の部分で折り取られた水晶振動板の破断面に比べて、チッピングやバリの発生が抑制されたものとなる。
図1は本発明の一実施形態に係る水晶振動板ウエハの一部の概略構成を示した平面図である。 図2は図1の破線で囲まれた部分を拡大した図である。 図3は図2のA−A線に沿う断面図である。 図4は本発明の一実施形態に係る水晶振動板の概略構成を示した平面図である。 図5は図4のB方向から見た部分を拡大して示す一部斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態では、水晶振動デバイスとして水晶振動子に本発明を適用した場合について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る水晶振動板ウエハの一部の概略構成を示した平面図であり、図2は図1の破線で囲まれた部分を拡大した図であり、図3は図2のA−A線に沿う断面図である。
この実施形態の水晶振動板ウエハ100は、圧電基板となる複数の水晶振動板10がマトリックス状に配置されて一体化された平面視矩形の集合体である。
この水晶振動板ウエハ100は、水晶の結晶軸であるX軸に沿った辺とZ´軸に沿った辺とで構成されたATカットで平面視矩形状の複数の水晶振動板10と、水晶振動板10の配列方向(図1の上下方向)であるZ´軸に沿って互いに平行に延びて、複数の水晶振動板10をそれぞれ支持する複数(図1では3つ)の支持部111と、前記配列方向に直交する方向(図1の左右方向)であるX軸に沿って延びて複数の支持部111を連結する枠部112とを備えている。なお、図1では、複数の支持部111の一端側(図1の下方側)を連結する枠部112のみを示しているが、複数の支持部111の他端側(図1の上方側)も図示しない枠部112によって連結されている。
これらは、フォトリソグラフィー技術を用いて水晶ウエハをフッ化水素、フッ化アンモニウムなどのフッ化系のエッチング液でウェットエッチングすることで形成される。
なお、ATカットは、人工水晶の3つの結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)、および光学軸(Z軸)のうち、Z軸に対してX軸周りに35°15′だけ傾いた角度で切り出す加工手法である。ATカット水晶振動板10では、X軸は水晶の結晶軸に一致する。Y´軸およびZ´軸は、水晶の結晶軸のY軸およびZ軸からそれぞ35°15′傾いた軸に一致する。Y´軸方向およびZ´軸方向は、ATカット水晶振動板10を切り出すときの切り出し方向に相当する。
水晶振動板ウエハ100の複数の各支持部111は、前記配列方向であるZ´軸に沿って一定間隔で水晶振動板10側へ突出する複数の基部113をそれぞれ備えている。各基部113は、枠部112に連設された前記配列方向の両端の基部113を除いて、平面視矩形状に突出している。この基部113の突出端側の第1辺115は、Z´軸に沿って延びており、この第1辺115の両端に、2つの第1角部113a,113bをそれぞれ有している。前記第1辺115の両端にそれぞれ隣接する第2辺116及び第3辺117は、第1辺115に直交し、X軸に沿って延びている。
複数の基部113は、水晶振動板10の配列方向であるZ´軸に沿って隣合う2つの基部113,113(例えば、図1の破線で囲まれた部分に近接する基部1131,1132)の、両基部113,113(1131,1132)間で対向する側の第1角部113b,113aが、各水晶振動板10の後述する第1辺11の両端の角部である第2角部11a,11bとそれぞれ頂点部分で連結されている。
各基部113(例えば、図1の上記基部1132)の第1辺115の両端の2つの第1角部113a,113bの内の一方の第1角部113aが、Z´軸に沿って隣合う2つの水晶振動板10,10(図1の破線で囲まれた部分に近接する水晶振動板101,102)の一方の水晶振動板10(101)の第2角部11bに連結され、他方の第1角部113bが、他方の水晶振動板10(102)の第2角部11aに連結されている。
なお、水晶振動板ウエハ100において、Z´軸に沿って隣合う基部113の間、及び、水晶振動板10の第2角部11a,11bを除く周囲は、水晶振動板10を支持していない貫通領域400となっている。
水晶振動板ウエハ100では、支持部111から水晶振動板10側へ突出する基部113の第1角部113a,113bと、水晶振動板10の第2角部11a,11bとが、角部同士で連結されているので、例えば、水晶振動板の一辺に沿って一定領域に亘って連結される構成に比べて、エッチングレートの相違による影響を低減することができ、連結部における強度のばらつきを抑制することができる。これによって、例えば連結部における強度が弱過ぎて、水晶振動板10が生産途中で水晶振動板ウエハ100から脱落するのを低減することができる。
また、支持部111から水晶振動板10側へ突出する各基部113は、比較的大きいので、例えば、落下などの衝撃が加わっても支持部111から水晶振動板10の方へ伝わる衝撃を、比較的大きな基部113で緩和することができる。
更に、水晶振動板10の配列方向に沿って隣合う2つの基部113,113によって、1つの水晶振動板10を支持すると共に、各基部113は、その2つの第1角部113a,113bの内の一方の第1角部113aによって、隣合う2つの水晶振動板10,10の一方の水晶振動板10を支持し、他方の第1角部113bによって、他方の水晶振動板10を支持するので、支持部111から水晶振動板10へ伝わる応力を、各基部113によって隣合う2つの水晶振動板10にそれぞれ分散させて、1つの水晶振動板10へ応力が集中するのを抑制することができる。
したがって、水晶振動板10が生産途中で水晶振動板ウエハ100から脱落するのを一層効果的に抑制することができる。
各基部113は、図2に示すように、周端に向かって水晶結晶面が露出するように次第に薄肉となる第1テーパ部114を有している。この第1テーパ部114は、図3の断面図に示すように、基部113の表面側から周端に向かって傾斜した第1傾斜面114aと、基部113の裏面側から周端に向かって傾斜した第2傾斜面114bとをそれぞれ有している。この傾斜面114a,114bは、水晶をフッ化系のエッチング液でウェットエッチングした際に、水晶の結晶軸のエッチングレート差により自然に生じる傾斜面(結晶面)である。
図4は、水晶振動板ウエハ100から後述のようにして折り取られた水晶振動板10の概略構成を示す平面図である。
水晶振動板10は、ATカットで、平面視矩形状の直方体形状であり、長辺がX軸に沿って平行に、短辺がZ´軸に沿って平行になるように構成されている。
平面視矩形状の水晶振動板10は、水晶振動板ウエハ100の支持部111に近接する側の短辺である上記第1辺11と、この第1辺11に対向する平行な第4辺14と、第1辺11にそれぞれ隣接する長辺である第2辺12と第3辺13とを有している。
水晶振動板ウエハ100から折り取られる前の状態では、水晶振動板10の第1辺11の両端の角部である第2角部11a,11bが、図2に示すように、水晶振動板ウエハ100の隣合う基部113(1131),113(1132)の対向する側の第1角部113b,113aとそれぞれ連結されている。
本実施形態の水晶振動板10は、高周波化対応のいわゆる逆メサ構造のものを例にしている。水晶振動板10の両主面の中央に、平面視矩形の凹部が形成されている。この水晶振動板10は、その板面中央の薄肉の振動部21と、振動部21の外周に形成された厚肉の外枠部22と、振動部21の周囲と外枠部22とをつなぐ段差壁23とを有している。
水晶振動板10の一方の主面である表面の凹部の内部中央付近には、第1励振電極31が形成され、水晶振動板10の他方の主面である裏面の凹部の内部中央付近には、第2励振電極32が形成される。第1励振電極31と第2励振電極32とは、図示しない外部電極と電気機械的に接合するために、第1引出電極33と第2引出電極34とによって振動部21から段差壁23を経由して外枠部22の一部へとそれぞれ延出されている。
第1引出電極33は、第1励振電極31を水晶振動板10の外枠部22を経て第1辺11の一端部である第2角部11a付近のみに延出している。すなわち、第1引出電極33は、第1辺11の両端部にある2つの第2角部11a,11bの内の1つの角部11aに延出している。
第2引出電極34は、第2励振電極32を水晶振動板10の外枠部22を経て第1辺11の他端部である第2角部11b付近のみに延出している。すなわち、第2引出電極34は、第1辺11の両端部にある2つの第2角部11a,11bの内の1つの角部11bに延出している。
水晶振動板10の周縁部は、平面視矩形状の各辺11〜14に向かって水晶結晶面が露出するように、次第に薄肉に形成されたテーパ部15を備えている。各テーパ部15は、図3に示すように、当該水晶振動板10の表面側から各辺11〜14に向かって傾斜した第1傾斜面15aと、当該水晶振動板10の裏面側から各辺11〜14に向かって傾斜した第2傾斜面15bとをそれぞれ有している。この傾斜面15a,15bは、水晶をフッ化系のエッチング液でウェットエッチングした際に、水晶の結晶軸のエッチングレート差により自然に生じる傾斜面(結晶面)である。
この実施形態の水晶振動板ウエハ100では、上記のように、水晶振動板10の配列方向であるZ´軸に沿って隣合う基部113,113の第1角部113a,113bと、水晶振動板10の第1辺11の両端の第2角部11b,11aとがそれぞれ連結されている。
この連結部において、隣合う基部113,113の第1角部113a,113bの第1テーパ部114,114と、水晶振動板10の第1辺11の両端の第2角部11b,11aのテーパ部(第2テーパ部)15,15との間の境界には、図3に示すように、薄肉となる谷部201,202が表裏面にそれぞれ形成される。各谷部201,202は、各基部113,113の第1角部113a,113b及び水晶振動板10の第2角部11b,11aの頂点部分に形成されている。このように各基部113の第1テーパ部114と、水晶振動板10の各テーパ部15とは、谷部201,202付近の薄肉部分で連結されている。
この谷部201,202は、最も薄肉の領域であり周囲に比べて機械強度的にも弱い領域となるため、水晶振動板ウエハ100から水晶振動板10を折り取る際に、この谷部201,202に沿って破断される。
本実施形態の水晶振動板ウエハ100では、各基部113の第1角部113a,113bの第1テーパ部114,114と、水晶振動板10の第1辺11の両端の第2角部11b,11aのテーパ部15,15との間の境界の薄肉である谷部201,202の部分で折り取られることで、複数の水晶振動板10が得られる。
得られた水晶振動板10は、薄肉の谷部201,202の部分で破断されることで、第1辺11の両端の各第2角部11a,11bは、第1辺11のテーパ部15の傾斜面と、第1辺11に隣接する隣接辺である第2辺12及び第3辺13の各テーパ部15,15の傾斜面とが、破断によって不連続となった不連続面16a,16bとなる。
図4のB方向から見た部分を拡大して示す図5では、不連続面16a,16bの内、一方の第2角部11aの不連続面16aを代表的に示している。
この図5に示される不連続面16aは、第1辺11のテーパ部15と、第1辺11に隣接する第2辺12のテーパ部15とが交差する部分である。この不連続面16aは、第1辺11のテーパ部15の第1傾斜面15a及び第2傾斜面(15b)の各一端15ae,(15be)と、第2辺12のテーパ部15の第1傾斜面15a及び第2傾斜面(15b)の各一端15ae,(15be)とによってそれぞれ区画された略平行四辺形状となっている。なお、図5では、水晶振動板10の表面側から各辺11,12に向かって傾斜した第1傾斜面15aの一端15aeのみが示されている。
他方の第2角部11bの不連続面16bも一方の第2角部11aの不連続面16aと同様である。
上記のように水晶振動板ウエハ100の各基部113の第1角部113a,113bの第1テーパ部114,114と、水晶振動板10の第1辺11の両端の第2角部11b,11aのテーパ部15,15との間の境界の谷部201,202の部分で折り取るので、谷部201,202に応力を集中させて、谷部201,202の部分で容易に破断することができる。また、谷部201,202の部分で破断が完結し、水晶振動板10の端部である第2角部11a,11bの周囲の各辺11〜13や基部113の端部である第1角部113a,113bの周囲の各辺115〜117に破断が不要に広がるのを抑制することができる。
これによって、水晶振動板10に、チッピングやバリが発生するのが抑制され、外観不良が低減される。
水晶振動板10の第2角部11a,11bの不連続面16a,16bは、内方へ窪んだ破断面となっており、バリのない破断面となる。
以上のように構成された水晶振動板10は、図示しないパッケージ体に収納され、導電性樹脂接着剤や金属バンプやろう材などの導電性接合材により必要な電気機械的な接続がなされた後に気密封止されることで水晶振動デバイスの完成となる。
水晶振動板10では、第2角部11a,11bの破断面である不連続面16a,16bを、個片化された水晶振動板10の方向を示す目印とすることができる。
また、不連続面16a,16bの部位に、水晶振動板10の表裏面を引き回すための引出電極を形成する場合には、その引出電極は、断線が生じにくい構成とすることができる。
また、導電性樹脂接着剤を用いて水晶振動板10を保持接合した場合には、不連続面16a,16bで導電性樹脂接着剤が這い上がりやすくなり、この導電性樹脂接着剤の這い上がり部分によって、水晶振動板10の安定した接続が行え、接着強度が得られる。
なお、本実施形態の水晶振動板10では、水晶振動板の表裏主面に凹部が形成された、いわゆるバイ逆メサ形状のものを開示しているが、プラノ逆メサ形状のものでもよく、平板形状のものでもよく、メサ形状のものにも適用できる。
また、本発明は、上記の水晶振動子に限らず、水晶フィルタ、水晶発振器などの水晶振動デバイスにも適用できる。
なお、上記に示した本発明の実施形態はいずれも本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
10 水晶振動板
11 第1辺
11a,11b 第2角部
15 テーパ部(第2テーパ部)
15a 第1傾斜面
15b 第2傾斜面
16a,16b 不連続面
100 水晶振動板ウエハ
111 支持部
112 枠部
113 基部
113a,113b 第1角部
114 第1テーパ部
114a 第1傾斜面
114b 第2傾斜面
115 第1辺
201,202 谷部

Claims (7)

  1. 複数の水晶振動板が、前記複数の水晶振動板の配列方向に沿って延びる支持部にそれぞれ連結されたATカットの水晶振動板のウエハであって、
    前記複数の各水晶振動板は、ATカットの水晶の結晶軸であるX軸に沿った辺とZ´軸に沿った辺とから構成された平面視矩形状であり、
    前記支持部は、前記配列方向に沿って一定間隔で前記水晶振動板側へ突出する複数の基部を備え、複数の各基部は、前記配列方向に沿って2つの第1角部をそれぞれ有し、
    前記平面視矩形の前記水晶振動板の前記支持部に近接する側の一辺の両端の2つの角部を第2角部とし、
    前記配列方向に沿って隣合う2つの前記基部の、前記2つの基部間で対向する側の第1角部と、前記水晶振動板の2つの前記第2角部とがそれぞれ連結され、かつ、前記基部の2つの第1角部の内、一方の第1角部は、前記配列方向に沿って隣合う2つの前記水晶振動板の内の一方の水晶振動板の前記第2角部に連結され、他方の第1角部は、前記隣合う2つの前記水晶振動板の内の他方の水晶振動板の前記第2角部に連結されており、
    前記基部の前記第1角部は、周端に向かって次第に薄肉となる第1テーパ部を有し、
    前記水晶振動板の前記第2角部は、周端に向かって次第に薄肉となる第2テーパ部を有し、
    前記基部の前記第1角部と前記水晶振動板の前記第2角部とは、前記第1テーパ部と前記第2テーパ部との間の薄肉部分で連結されている、
    水晶振動板ウエハ。
  2. 前記基部の前記第1角部と前記水晶振動板の前記第2角部とは、その頂点部分同士で連結されている、
    請求項1に記載の水晶振動板ウエハ。
  3. 前記支持部から前記水晶振動板側へ突出する前記基部の形状が、平面視矩形状であって、突出端側の一辺の両端の2つの角部が、前記第1角部である
    請求項1または2に記載の水晶振動板ウエハ。
  4. ATカットで水晶の結晶軸であるX軸に沿った辺とZ´軸に沿った辺とから構成された平面視で矩形状の水晶振動板であって、
    当該水晶振動板の周縁部は、前記矩形状の各辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部を備え、
    前記矩形状の一辺の両端の2つの角部には、前記一辺に向かって次第に薄肉に形成された前記テーパ部と、前記一辺に隣接する隣接辺に向かって次第に薄肉に形成された前記テーパ部とが、不連続となる不連続面を有する、
    水晶振動板。
  5. 前記一辺の両端の前記2つの角部の頂点部分が、それぞれ前記不連続面となっている、
    請求項4に記載の水晶振動板。
  6. 前記テーパ部は、当該水晶振動板の一方の主面側から前記矩形状の各辺に向かって傾斜した第1傾斜面と、当該水晶振動板の他方の主面側から前記矩形状の各辺に向かって傾斜した第2傾斜面とをそれぞれ有し、
    前記不連続面は、前記一辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部の前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の各一端と、前記隣接辺に向かって次第に薄肉に形成されたテーパ部の前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の各一端とによって区画されている、
    請求項に記載の水晶振動板。
  7. 前記不連続面が、窪んでいる、
    請求項4ないし6のいずれか一項に記載の水晶振動板。
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