JP2012029262A - 圧電振動片及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリットを有する逆メサ型の圧電振動片であって小型で残渣が少ない圧電振動片
及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水晶振動片10は、振動部を含む肉薄部16と肉薄部16の周囲に隣接する
肉厚部14とを有し、肉薄部16と肉厚部14との間に挟在される領域に、厚さ方向に貫
通したスリット部40が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電振動子及びその製造方法に係り、特にスリット部が形成された逆メサ型
の圧電振動片及びその製造方法に関する。
従来、圧電振動片の実装形態には、導電性接着剤を塗布してパッケージに固着する形態
がある。このように導電性接着剤で圧電振動片を支持すると、この導電性接着剤を硬化す
るリフロー工程で、圧電振動片、パッケージ、導電性接着剤のそれぞれの線膨張係数の違
いによる歪みが固着部分に残ってしまい、固着部分からの振動部への応力が振動に悪影響
を与えてしまうという問題があった。これを避けるために、導電性接着剤を塗布する箇所
と振動部の間にスリットを設けることが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、強度確保等のために、圧電振動片の中央部に窪みを形成して逆メサ型とすること
が行われている(例えば、特許文献1、2参照)。近年においては、この逆メサ型の圧電
振動片の益々の小型化が要望されている。逆メサ型の圧電振動片の形状の形成には、量産
性の高いウエットエッチングが採用されていることが多い。しかし、圧電振動片が水晶か
ら形成される場合、ウエットエッチングによる水晶の加工は、水晶の結晶方位の影響を受
ける。すなわち、エッチング面に現れる結晶面によってそのエッチングレートが異なり、
逆メサが形成された肉薄部とその周囲の肉厚部との間に挟在される領域には、残渣と呼ば
れる傾斜面(結晶面)が現れる。例えば、ATカット水晶素板に対して+Y″軸主面側か
らウエットエッチングを行った場合、水晶の結晶軸の−Z′方向寄りと+X方向寄りの前
記領域に比較的大きな残渣が発生する。この残渣は振動特性に影響を与えるという問題が
ある。特許文献3では、水晶振動片のカット角や振動領域を最適設計し、残渣が生じる部
分をエッチングで除去している。
特開2009−158999号公報 特開2002−246869号公報 特開2009−164824号公報
水晶振動片がパッケージに固着されている部分からの応力が振動部に伝播するのを防ぐ
ために、逆メサ型の水晶振動片の固着部分と振動部との間にスリットを設ける場合、この
水晶振動片の外形形成時に、スリット部が形成される領域と除去すべき残渣が形成される
領域とを確保する必要があった。この除去する残渣の領域が大きな無駄な領域となってい
た。このため、水晶振動片を小型化することができず、1枚のウエハから製造される水晶
振動片の数を十分確保することができないという問題点があった。また、残渣の影響をな
くすために残渣を除去する工程が必要となり、生産性を下げる要因となっていた。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、スリットを有する逆メ
サ型の圧電振動片であって小型で残渣が少ない圧電振動片及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
また、生産性の高い上記圧電振動片の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
適用例として実現することが可能である。
[適用例1]圧電素板をウエットエッチングして提供する圧電振動片であって、振動部
を含む肉薄部と、該肉薄部よりも厚い肉厚部と、厚さ方向に貫通したスリット部と、を有
し、前記スリット部は、前記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域に配置されるこ
とを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、肉薄部と肉厚部との間に挟在される領域にスリット部を設けること
で、従来は別々に設けていた、残渣が発生する領域とスリット部を設ける領域とを同一の
領域とすることができるため、圧電振動片を小型化することができる。また、残渣が発生
する領域はスリット部となるため、残渣を少なくし周波数特性を向上させることができる
[適用例2]適用例1に記載の圧電振動片において、前記肉厚部の少なくとも一部には
、パッケージに設けられた電極と接続される接続電極が設けられ、前記肉薄部には前記接
続電極と導通する励振電極が設けられ、前記スリット部は、前記肉薄部と前記肉厚部との
間に挟在される領域であって前記接続電極と前記励振電極とに挟まれた領域に設けられた
ことを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、パッケージに設けられた電極と接続される接続電極が設けられた肉
厚部からの応力が、励振電極が設けられた肉薄部に伝播するのを防ぐことができる。
[適用例3]適用例2に記載の圧電振動片において、前記肉薄部の両側に隣接する肉厚
部それぞれには前記接続電極が設けられ、前記スリット部は、前記接続電極が設けられた
肉厚部それぞれと前記肉薄部との間に挟在される領域に設けられたことを特徴とする圧電
振動片。
本適用例によれば、圧電振動片の肉薄部の両側に隣接する肉厚部に接続電極が設けられ
ているため、圧電振動片の両端をパッケージに固定することができ、圧電振動片の耐衝撃
性を向上させることができる。また、前記接続電極が設けられた肉厚部それぞれと前記肉
薄部との間に挟在される領域にスリット部を設けたため、パッケージに接続される接続電
極が設けられた肉厚部からの応力が励振電極が設けられた肉薄部に伝播するのを防ぐこと
ができる。
[適用例4]適用例1又は2に記載の圧電振動片において、前記圧電素板はATカット
素板であり、前記圧電素板におけるZ′軸をY′軸回りに回転させて得られるZ″軸とこ
れに垂直に交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、前記スリット部は、Z″軸方
向の一方の端部側に設けられていることを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、残渣が大きく現れるZ″軸方向の一方の端部側の間に挟在される領
域にスリット部を設けることができるため、圧電振動片の残渣を少なくすることができる
[適用例5]適用例1から3の何れか1に記載の圧電振動片において、前記圧電素板は
ATカット素板であり、前記圧電素板におけるZ′軸をY′軸回りに回転させて得られる
Z″軸とこれに垂直に交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、前記スリット部は
Z″軸に沿って複数設けられていることを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、複数の各スリット部に隣接する肉厚部をパッケージに固定すること
ができ、耐衝撃性を向上させることができる。
[適用例6]適用例1からから5の何れか1に記載の圧電振動片において、前記圧電素
板はATカット素板であり、前記圧電素板におけるZ′軸をY′軸回りに回転させて得ら
れるZ″軸とこれに垂直に交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、前記スリット
部はZ″軸に平行に設けられていることを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、Z″軸に平行な肉厚部と肉薄部との間に挟在される領域にスリット
部を設けることで、肉厚部と肉薄部との間に挟在される領域に現れる残渣をより少なくす
ることができる。
[適用例7]適用例1から6の何れか1に記載の圧電振動片において、前記圧電素板に
おける+Z′軸をY′軸回りに+X軸方向へ回転させることを正の回転角として、Z′軸
をY′軸回りに−120°から+60°の範囲で回転させて得られるZ″軸とこれに垂直
に交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、前記肉薄部は+Y′軸側主面または−
Y′軸側主面のいずれか一方からのウエットエッチングにより形成されたものであり、+
Y′軸側主面からウエットエッチングが行われた場合には少なくとも−Z″方向寄りの前
記領域にスリット部が設けられ、−Y′軸側主面からウエットエッチングが行われた場合
には少なくとも+Z″方向寄りの前記領域にスリット部が設けられたことを特徴とする圧
電振動子。
本適用例によれば、少なくとも最も残渣が大きい領域に貫通スリットを設けることがで
き、残渣を少なくすることができる。
[適用例8]適用例7に記載の圧電振動片であって、前記Z′軸の回転角度の範囲を−
60°から−25°とし、+Y′軸側主面からウエットエッチングを行った場合には少な
くとも−Z″方向寄り及び−X′方向寄りの前記領域にスリット部が設けられ、−Y′軸
側主面からウエットエッチングを行った場合には少なくとも+Z″方向寄り及び+X′方
向寄りの前記領域にスリット部が設けられたことを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、残渣が大きく現れる領域にスリット部を設けることができ、残渣を
少なくすることができる。
[適用例9]適用例1から8の何れか1に記載の圧電振動片において、前記スリット部
は、側面を切り欠いて形成されていることを特徴とする圧電振動片。
本適用例によれば、肉厚部と肉薄部とを連結する部分が少なくなるため、肉厚部からの
応力を肉薄部に伝播しにくくすることができる。
[適用例10]振動部を含む肉薄部と、該肉薄部よりも厚い肉厚部と、厚さ方向に貫通
したスリット部と、を有する圧電振動片の製造方法であって、圧電素板の一方の主面への
ウエットエッチングにより、前記肉薄部と前記肉厚部とを形成する逆メサ形成工程と、前
記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域に前記スリット部を形成するスリット形成
工程とを備えたことを特徴とする圧電振動片の製造方法。
本適用例によれば、肉薄部と肉厚部との間に挟在される領域にスリット部を形成するこ
とで、残渣を少なくすることができ周波数特性を向上させることができる。また、残渣が
発生する領域とスリット部を設ける領域とを同一の領域とすることにより、外形形成時に
スリット部が形成される領域と除去すべき残渣の領域との両方を確保する必要がなくなる
ため、圧電振動片を小型化することができ、ウエハ1枚からの取れ個数を増加させること
ができる。また、残渣を取り除く工程を削減することができるため生産性が向上する。
[適用例11]適用例10に記載の圧電振動片の製造方法において、前記スリット部は
、前記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域のうち、少なくとも最も傾斜面の傾き
が大きい領域に形成されることを特徴とする圧電振動片の製造方法。
本適用例によれば、最も大きな残渣をなくすことができ周波数特性を向上させることが
できる。
[適用例12]適用例10又は11に記載の圧電振動片の製造方法において、前記圧電
素板の両主面に、前記スリット部の外形に対応するマスクを前記圧電素板の主面方向にず
らして配置した上で、前記圧電素板をウエットエッチングすることを特徴とする圧電振動
片の製造方法。
このような構成とすることで、エッチング異方性による突起がスリット部に現れるのを
防ぐことができる。
(a)は本実施形態に係る水晶振動片を上から見た平面図、(b)は(a)に示す水晶振動片のA−A線における断面図、(c)は(a)に示す水晶振動片のB−B線における断面図である。 水晶素板の回転角を説明するための図である。 (a)は変形例に係る水晶振動片を下から見た平面図、(b)は(a)に示す水晶振動片のA′−A′線における断面図、(c)は(a)に示す水晶振動片のB′−B′線における断面図である。 (a)は別の変形例に係る水晶振動片を下から見た平面図、(b)は(a)に示す水晶振動片のA″−A″線における断面図、(c)は(a)に示す水晶振動片のB″−B″線における断面図である。 外形形成後に肉薄部を形成する水晶振動片の製造方法における外形の形成工程の説明図である。 外形形成後に肉薄部を形成する水晶振動片の製造方法における逆メサ形成工程の説明図である。 外形形成後に肉薄部を形成する水晶振動片の製造方法における電極形成工程の説明図である。 肉薄部形成後に外形を形成する水晶振動片の製造方法における逆メサ形成工程の説明図である。 肉薄部形成後に外形を形成する水晶振動片の製造方法における外形形成工程の説明図である。 スリット部を設ける位置の変形例を示す図である。 スリット部を設ける位置の別の変形例を示す図である。 スリット部の形状の変形例を示す図である。 (a)は水晶振動片の導電性接着剤を塗布する部分に複数の溝を形成する場合において、水晶振動片を導電性接着剤に接触させてパッケージに固着する前の下から見た水晶振動片と導電性接着剤との位置関係を示す模式図であり、(b)は水晶振動片とパッケージとを導電性接着剤で固着した時の導電性接着剤の水平方向への広がりの様子を示す摸式図であり、(c)は(b)に示す水晶振動片のC−C線による模式的断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1
(a)は水晶振動片10を上から見た平面図、図1(b)は(a)に示す水晶振動片10
のA−A線における断面図、図1(c)は(a)に示す水晶振動片10のB−B線におけ
る断面図である。
水晶振動片10は、水晶素板12と、当該水晶素板12の表面に形成された電極パター
ン18、20、22、24、26、28より構成される。
本実施形態に係る水晶素板12としては、ATカット水晶素板をいわゆる面内回転させ
たものが用いられている。詳細に説明すると、ATカット水晶素板とは、水晶の結晶軸で
あるX軸とZ軸とを含む平面(Y面)を、X軸を中心として+Z軸を−Y軸方向(反時計
回り)へ約35度15分回転させて得られる主面(X軸とZ′軸とを含む主面)を有する
ように切り出された水晶素板である。そして、本実施形態に係る水晶素板12は、図2に
示すように、このATカット水晶素板のY′軸を中心として+Z′軸を+X軸方向へ回転
させることを正の回転角としたとき、X軸、Z′軸をそれぞれψ(−30°±5°)程度
回転させて得られるX′軸、Z″軸に沿った(平行な)縁辺を有するものである。(なお
、本明細書では、原点から+l(l=X、Y、Z)方向に延びる軸を+l軸といい、原点
から−l方向に延びる軸を−l軸という。また、+l軸と−l軸とを特に区別しない場合
には、単にl軸という。)
本実施形態では、図2に示すように、水晶素板12の長手方向をZ″軸、短手方向をX
′軸、厚さ方向をY′軸とし、紙面の手前側を+Y′方向として説明する。
水晶素板12は、振動部を含む肉薄部16と、この周囲に隣接する肉厚部14とを有す
る。この肉薄部16は、−Y′軸側主面からのウエットエッチングにより逆メサ型に形成
されたものである。
水晶素板12をフッ酸等のエッチング液を用いたウエットエッチングにより加工する場
合、水晶の結晶方位の異方性により、結晶面の析出によるエッチングレートの相違が生ず
ることがある。特にATカットと呼ばれるカット角で切り出された水晶素板は、ウエット
エッチングによる加工面に現れる残渣(傾斜面)の存在が問題とされることが多い。加工
面における残渣の多寡は、カット角や面内回転角等、種々の切り出し角度を要因として変
わってくる。
例えば、一般的なATカット水晶素板を+Y′軸側主面からウエットエッチングにより
逆メサ型に加工した場合、−Z′方向寄りと+X方向寄りの肉厚部14と肉薄部16との
間に挟在される領域に、比較的大きな残渣が現れる。一方、本実施形態で採用する上述し
た面内回転角ψで切り出した水晶素板12を−Y′軸側主面からウエットエッチングによ
り逆メサ型に加工した場合、残渣は+Z″方向寄りの一辺に大きく現れる。
このため、本実施形態に係る水晶素板12は、肉薄部16と肉厚部14との間に挟在さ
れる領域のうち、残渣が現れる側(+Z″方向寄り)の領域にスリット部40が形成され
ている。このように残渣が現れる領域にスリット部40を設けることで、残渣が現れる領
域とスリット部40の領域とを同一の領域とすることができるため、残渣が現れる領域と
スリット部40の領域とを別々に確保する必要がなくなり、水晶振動片10を小型化する
ことができる。また、残渣を少なくすることができるため、周波数特性を向上させること
ができる。
このような外形形状を有する水晶素板12には、図1に示すように、表面励振電極18
、裏面励振電極24、表面接続電極22、裏面接続電極28、表面引出し電極20、裏面
引出し電極26といった電極パターンが設けられている。
詳細には、表面励振電極18は肉薄部16の上面中央部に、裏面励振電極24は肉薄部
16の下面中央部に、対向するように設けられて、肉薄部16に振動部を形成している。
表面引出し電極20は、表面励振電極18から−X′方向縁辺に引き回され、−X′方向
縁辺に沿って+Z″方向端部まで引き回されて表面接続電極22に接続される。裏面引出
し電極26は、裏面励振電極24から+X′方向縁辺へと引き回され、+X′方向縁辺に
沿って+Z″方向端部まで引き回されて、裏面接続電極28に接続される。
表面接続電極22及び裏面接続電極28が設けられている+Z″方向端部の肉厚部14
は、水晶振動片10を収納するパッケージに、導電性接着剤、ボンディングワイヤ、バン
プ等で固着される。パッケージに固着される肉厚部14とそれに隣接する肉薄部16との
間にスリット部40を設けることで、肉厚部14から肉薄部16に応力が伝播するのを防
ぐことができ、様々な特性を安定させることが可能となる。
なお、上述した実施形態では、肉薄部16の周囲全体に肉厚部14を隣接させる構成と
したが、これに限定されることはない。例えば、図3に示すように、水晶素板12の−Z
″方向端部を肉薄とし、肉厚部14を−Z″方向以外の縁辺に沿った略U字状の形状に形
成してもよい。このように肉厚部14を形成することで、固定端となる+Z″方向端部と
は反対側の−Z″方向端部の重量が減るため、肉厚部14やスリット部40にかかる衝撃
が少なくなり、耐衝撃性を向上させることができる。
また、他の形態として、図4に示すように、肉厚部14を設ける領域を水晶素板12の
+Z″方向端部のみとし、他の3辺を肉薄としてもよい。この場合、さらに重量が減るた
め、肉厚部14やスリット部40にかかる衝撃をさらに少なくすることができる。
次に、上記構成の水晶振動片の製造方法について説明する。ここでは、図3に示す−Z
″方向端部を肉薄に形成した水晶振動片の製造方法について説明する。水晶振動片は、1
枚のウエハ上に複数の外形が形成されて一括処理により製造されるが、以下では1枚のウ
エハのうち1つの水晶振動片が形成される一部のウエハ(以下、水晶素板30という)の
模式的断面を用いて説明する。
ここで、水晶振動片を製造する方法としては、水晶振動片の外形形成後に肉薄部(逆メ
サ)を形成する第1の製造方法と、肉薄部の形成後に外形を形成する第2の製造方法が考
えられる。
以下、図5〜7を参照して、外形形成後に肉薄部を形成する第1の製造方法について説
明する。
まず、図5に示す外形の形成工程を行う。
外形形成工程では、まず、ATカットにより切り出された水晶素板30を洗浄し(S1
−1)、両主面にCr膜及びAu膜(以下「Cr−Au膜」という)32をスパッタリン
グによって形成する(S1−2)。次に、水晶素板30の両主面に、外形パターニング用
のフォトレジスト34を塗布する(S1−3)。
このフォトレジスト34を外形形成用のフォトマスクを用いて露光した後、現像を行い
露光した部分を除去することにより、水晶振動片の外形パターンが形成されたフォトレジ
スト(「レジストマスク34a」という)を形成する(S1−4)。この際、水晶振動片
の外形は、その縁辺がZ″軸とX′軸とのそれぞれに平行となるように形成する。また、
スリット部の外形は、後に行われる肉薄部(逆メサ)形成工程で形成される肉薄部と肉厚
部との間に挟在される領域のうち、Z″方向寄りの領域に形成する。
また、スリット部40に対応するレジストマスク34aは、各主面のマスクの位置を水
晶素板30の厚さ方向(鉛直方向)に対して一致させずに、主面方向(水平方向)に互い
にずらすように形成する。レジストマスク34aをずらす方向はZ′方向が好ましく、ず
らす量は水晶素板30の厚さの半分から厚さと同程度に設定するのが好ましい。レジスト
マスク34aの位置をずらしていない場合には、ウエットエッチングによりスリット部を
形成する際に、水晶のエッチング異方性によって、ATカット面からそれぞれ異なる角度
で傾斜した突起が現れるが、このようにマスクをずらすことで、スリット部の面に突起が
形成されるのを防ぐことができる。
次に、レジストマスク34aを保護膜として、レジストマスク34aから露出したCr
−Au膜32をエッチングすることにより、Cr−Au膜32に外形パターンを形成する
(S1−5)。
次に、逆メサ形成用のフォトマスクを用いて、肉薄部(逆メサ)を形成する部分のレジ
ストマスク34aを露光する(S1−6)。
次に、水晶素板30をその両主面側からウエットエッチングすることにより、レジスト
マスク34aで保護されていない部分を上下に貫通させる(S1−7)。この際、スリッ
ト部に対応するレジストマスク34aの位置をずらしているため、スリット部の面に突起
が表れるのを防ぐことができる。
次に、図6に示す肉薄部(逆メサ)を形成する工程を行う。
この工程では、まず、レジストマスク34aの現像を行って、S1−6で露光した部分
を除去する(S1−8)。次に、レジストマスク34aを保護膜として、露光部分の除去
により露出したCr−Au膜32を剥離する(S1−9)。
次に、Cr−Au膜32の剥離により露出した水晶素板30部分のウエットエッチング
を行い、肉薄部16(逆メサ)を形成する(S1−10)。
次に、全てのレジストマスク34aを剥離した後(S1−11)、全てのCr−Au膜
32を剥離し、洗浄を行う(S1−12)。
次に、図7に示す電極形成工程を行う。
この工程では、まず、電極用のCr−Au膜32をスパッタリングにより形成する(S
1−13)。次に、Cr−Au膜32の上に電極パターン用のフォトレジスト34を塗布
する(S1−14)。次に、電極パターン用のフォトマスクを用いてフォトレジスト34
を露光し、現像を行って露光した部分を除去する(S1−15)。
次に、フォトレジスト34の露光部分の除去により露出した部分のCr−Au膜32を
剥離する(S1−16)。これにより、Cr−Au膜32に電極パターンが形成される。
次に、電極パターン用のフォトレジスト34を剥離し(S1−17)、これにより、電
極形成工程が終了する。
次に、図8及び図9を参照して、肉薄部(逆メサ)の形成後に水晶振動片の外形を形成
する第2の製造方法について説明する。
まず、図8に示す逆メサ形成工程を行う。
逆メサ形成工程では、まず、ATカットで切りだされた水晶の水晶素板30を洗浄し(
S2−1)、水晶素板30の両主面にCr膜−Au膜32をスパッタリングによって形成
する(S2−2)。次に、Cr膜−Au膜32上にフォトレジスト34を塗布する(S2
−3)。
次に、肉薄部(逆メサ)形成用のフォトマスクを用いて、肉薄部(逆メサ)を形成する
領域のフォトレジスト34を露光する。そして、現像を行い、露光した部分を除去する(
S2−4)。次に、フォトレジスト34の除去により露出したCr−Au膜32部分を剥
離することにより、Cr−Au膜32に肉薄部(逆メサ)の外形パターンを形成する(S
2−5)。
次に、フォトレジスト34及びCr−Au膜32を保護膜として、露出した水晶素板3
0部分のウエットエッチングを行うことにより、肉薄部16(逆メサ)を形成する(S2
−6)。次に、フォトレジスト34及びCr−Au膜32を剥離し、洗浄を行う(S2−
7)。
次に、図9に示す外形形成工程を行う。
外形形成工程では、まず、水晶素板30の両主面にCr−Au膜32をスパッタリング
によって形成し(S2−8)、その上に外形抜きパターニング用のフォトレジスト34を
塗布する(S2−9)。
次に、このフォトレジスト34を外形形成用のフォトマスクを用いて露光した後、現像
を行って露光した部分を除去することにより、レジストマスク34aを形成する(S2−
10)。この際に、水晶振動片の外形は、その縁辺がZ″軸とX′軸とのそれぞれに平行
となるように形成する。また、スリット部の外形は、+Z″方向寄りの肉薄部と肉厚部と
の間に挟在される領域に形成する。また、スリット部40に対応するレジストマスク34
aは、上述した第1の製造方法と同様に、各主面の対応するマスクの位置を互いにずらし
て配置する。
次に、レジストマスク34aから露出したCr−Au膜32部分を剥離することにより
、Cr−Au膜32に外形パターンを形成する(S2−11)。
次に、レジストマスク34a及びCr−Au膜32を保護膜として、水晶素板30をそ
の両主面側からウエットエッチングし、保護されていない水晶素板30部分を上下に貫通
させることにより、外形抜きを行う(S2−12)。
次に、レジストマスク34aを剥離し(S2−13)、Cr−Au膜32を剥離して、
水晶素板30を洗浄する(S2−14)。
次に、電極形成工程を行い、電極パターンを形成する。この電極形成工程は、図7を参
照して説明した第1の製造方法における電極形成工程と同様であるため、重複した説明を
省略する。
上述した第1及び第2の水晶振動片の製造方法では、面内回転角(ATカット水晶板の
Y′軸を回転中心として、+Z′軸を+X軸方向へ回転させてZ″軸とする角度)ψを−
30°±5°とし、水晶振動片の縁辺がZ″軸及びX′軸それぞれに平行となるようにし
、肉薄部を−Y′軸側主面からウエットエッチングにより形成している。このため、肉薄
部と肉厚部との間に挟在される領域のうちウエットエッチングにより残渣が大きく現れる
領域(すなわち、現れた傾斜面の面積や傾きが大きい領域)は+Z″方向寄りの領域とな
るため、その領域にスリット部40を形成し、残渣の少ない水晶振動片を形成している。
このように、残渣が発生する領域とスリット部40を設ける領域とを同一の領域とする
ことにより、外形形成時にスリット部40を形成する領域と残渣が発生する領域との両方
を確保する必要がなくなる。したがって、水晶振動片を小型化することができ、1枚のウ
エハから製造される水晶振動片の個数を増加させることができる。また、残渣を取り除く
工程を削減することができるため生産性が向上する。
なお、肉薄部を+Y′軸側主面から形成する場合には、−Z″方向寄りの肉薄部16と
それに隣接する肉厚部14との間に挟在される領域に大きな残渣が形成される。したがっ
て、その領域が水晶振動片の外形内となる場合には、その領域にスリット部40を形成す
るようにすればよい。
また、上述した実施形態では、面内回転角ψを−30°±5°としたが、この角度に限
定されることはない。−Y′軸側主面からウエットエッチングを行った場合に+Z″方向
寄りに残渣が比較的大きく現れる回転角は、−120°から+60°であるため、この範
囲の回転角を面内回転角ψとしてもよい。
また、スリット部40はZ″軸に沿って複数設けられていてもよい。例えば、図10に
示すように、肉薄部16の外周全てに肉厚部14が形成されている水晶素板12の場合、
+Z″方向寄りの肉薄部16と肉厚部14との間に挟在される領域にスリット部40を設
けるのに加えて、−Z″方向寄りの肉薄部16と肉厚部14との間に挟在される領域にも
スリット部40を設けるようにしてもよい。そして、+Z″方向端部及び−Z″方向端部
の肉厚部14それぞれに表面接続電極22及び裏面接続電極28を設け、表面接続電極2
2及び裏面接続電極28それぞれを導電性接着剤等でパッケージに固着すれば、耐衝撃性
を向上させることができる。
また、上記−120°から+60°の範囲内の面内回転角ψであっても、面内回転角ψ
に応じて、肉薄部16と肉厚部14との間に挟在される領域に現れる残渣の大きさに違い
が生ずる。したがって、この面内回転角ψに応じてスリット部40を設ける領域を適宜調
整することで、残渣の少ない水晶振動片を製造することができる。例えば、面内回転角ψ
が−60°から−25°の範囲であり、−Y′軸側主面から肉薄部16形成のためのウエ
ットエッチングを行った場合には、肉薄部16と肉厚部14との間に挟在される領域のう
ち、+Z″方向寄りの領域に加えて+X′方向寄りの領域にも残渣が比較的大きく形成さ
れるため、図11に示すように、+Z″方向寄りと+X′方向寄りとの領域にスリット部
40を設けるとよい。一方、上記−60°から−25°の面内回転角ψにおいて+Y′軸
側主面から肉薄部16形成のためのウエットエッチングを行った場合には、肉薄部16と
肉厚部14との間に挟在される領域のうち、−Z″方向寄りに加えて−X′方向寄りの領
域にも比較的大きな残渣が形成されるため、−Z″方向寄りと−X′方向寄りとの領域に
スリット部40を設けるとよい。
また、スリット部40を例えば+Z″方向寄りの肉薄部16と肉厚部14との間に挟在
される領域に設ける場合、その領域の一部に設けてもよいが、その領域の全部に設けるこ
とで残渣をよりなくすことができる。また、スリット部40の形状は上から見て矩形に限
らず、円形、V字型、L字型、T字型等であってもよい。また、図12に示すように、ス
リット部40は水晶素板12を側面から切り欠いて形成したものであってもよい。スリッ
ト部40を側面から切り欠いた形状とすることで、導電性接着剤等によりパッケージに固
定される+Z″方向寄りの肉厚部14側からの応力を、振動部としての肉薄部16側に伝
播しにくくすることができる。
この水晶振動片はパッケージに実装されて水晶振動子となる。水晶振動片をパッケージ
に実装する方法としては、表面接続電極22と裏面接続電極28の2箇所を、パッケージ
に設けられた2つのマウント電極それぞれと導電性接着剤を介して固着する方法がある。
水晶振動片の2箇所を導電性接着剤で固着する方法の他に、裏面接続電極28の1箇所
のみをパッケージのマウント電極に導電性接着剤で固着し、表面接続電極22をパッケー
ジのパッド電極にワイヤーボンディングで導通する方法もある。
1箇所のみを導電性接着材によって固着する方法は、2箇所を導電性接着剤で固着する
方法よりも、導電性接着剤を硬化するリフロー工程で固着箇所に歪みが生じるのを防ぎ、
振動に悪影響を与えるのを防止することができる。
また、水晶振動片をパッケージに導電性接着剤で固着する場合、水晶振動片の導電性接
着剤を塗布する箇所に、表面に接続電極を形成した複数の溝を設けてもよい。図13は、
複数の溝を形成した水晶振動片10aを説明するための摸式図である。図13(a)は、
水晶振動片10aを導電性接着剤50に接触させてパッケージに固定する前の、下から見
た水晶振動片10aと導電性接着剤50との位置関係を示す模式図であり、図13(b)
は水晶振動片10aとパッケージとを導電性接着剤50で固着した時の導電性接着剤50
の水平方向への広がりの様子を示す模式図である。図13(c)は、図13(b)に示す
水晶振動片10aのC−C線による模式的断面図である。
このように、水晶振動片10aの導電性接着剤50を塗布する箇所に複数の溝15を形
成することにより、導電性接着剤50が水平方向に大きく広がるのを防ぐことができる。
導電性接着剤50の広がりが小さくなることにより、水晶振動片10aは回転やねじれの
影響を受けにくくなる。また、複数の溝15によって導電性接着剤50と水晶振動片10
aとの接触面積を大きくすることができ、接着強度を大きくすることができる。
なお、図13(c)では、薄肉部16の窪み(逆メサ)が形成された主面を下側にして
パッケージ60に実装する例を示しているが、窪みが形成された主面を上側にしてパッケ
ージ60に実装してもよい。
また、上述した実施形態では、水晶素板12としてATカット水晶素板を用いたが、ウ
エットエッチングにより残渣が生じる素板であれば、他の切断角度の水晶素板を用いても
よいし、圧電セラミックを用いてもよい。
10、10a………水晶振動片、12………水晶素板、14………肉厚部、15………
溝、16………肉薄部、18、20、22、24、26、28………電極パターン(18
………表面励振電極、20………表面引出し電極、22………表面接続電極、24………
裏面励振電極、26………裏面引出し電極、28………裏面接続電極)、30………水晶
素板、32………Cr−Au膜、34………フォトレジスト、34a………レジストマス
ク、40………スリット部、50………導電性接着剤、60………パッケージ。

Claims (12)

  1. 圧電素板をウエットエッチングして提供する圧電振動片であって、
    振動部を含む肉薄部と、該肉薄部よりも厚い肉厚部と、厚さ方向に貫通したスリット部
    と、を有し、
    前記スリット部は、前記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域に配置されること
    を特徴とする圧電振動片。
  2. 請求項1に記載の圧電振動片において、
    前記肉厚部の少なくとも一部には、パッケージに設けられた電極と接続される接続電極
    が設けられ、
    前記肉薄部には前記接続電極と導通する励振電極が設けられ、
    前記スリット部は、前記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域であって前記接続
    電極と前記励振電極とに挟まれた領域に設けられたことを特徴とする圧電振動片。
  3. 請求項2に記載の圧電振動片において、
    前記肉薄部の両側に隣接する肉厚部それぞれには前記接続電極が設けられ、
    前記スリット部は、前記接続電極が設けられた肉厚部それぞれと前記肉薄部との間に挟
    在される領域に設けられたことを特徴とする圧電振動片。
  4. 請求項1又は2に記載の圧電振動片において、
    前記圧電素板はATカット素板であり、
    前記圧電素板におけるZ′軸をY′軸回りに回転させて得られるZ″軸とこれに垂直に
    交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、
    前記スリット部は、Z″軸方向の一方の端部側に設けられていることを特徴とする圧電
    振動片。
  5. 請求項1から3の何れか1項に記載の圧電振動片において、
    前記圧電素板はATカット素板であり、
    前記圧電素板におけるZ′軸をY′軸回りに回転させて得られるZ″軸とこれに垂直に
    交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、
    前記スリット部はZ″軸に沿って複数設けられていることを特徴とする圧電振動片。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の圧電振動片において、
    前記圧電素板はATカット素板であり、
    前記圧電素板におけるZ′軸をY′軸回りに回転させて得られるZ″軸とこれに垂直に
    交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、
    前記スリット部はZ″軸に平行に設けられていることを特徴とする圧電振動片。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載の圧電振動片において、
    前記圧電素板における+Z′軸をY′軸回りに+X軸方向へ回転させることを正の回転
    角として、Z′軸をY′軸回りに−120°から+60°の範囲で回転させて得られるZ
    ″軸とこれに垂直に交わるX′軸とのそれぞれに平行な縁辺を有し、
    前記肉薄部は+Y′軸側主面又は−Y′軸側主面の何れか一方からのウエットエッチン
    グにより形成されたものであり、+Y′軸側主面からウエットエッチングが行われた場合
    には少なくとも−Z″方向寄りの前記領域にスリット部が設けられ、−Y′軸側主面から
    ウエットエッチングが行われた場合には少なくとも+Z″方向寄りの前記領域にスリット
    部が設けられたことを特徴とする圧電振動子。
  8. 請求項7に記載の圧電振動片であって、
    前記Z′軸の回転角度の範囲を−60°から−25°とし、
    +Y′軸側主面からウエットエッチングを行った場合には少なくとも−Z″方向寄り及
    び−X′方向寄りの前記領域にスリット部が設けられ、−Y′軸側主面からウエットエッ
    チングを行った場合には少なくとも+Z″方向寄り及び+X′方向寄りの前記領域にスリ
    ット部が設けられたことを特徴とする圧電振動片。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載の圧電振動片において、
    前記スリット部は、側面を切り欠いて形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  10. 振動部を含む肉薄部と、該肉薄部よりも厚い肉厚部と、厚さ方向に貫通したスリット部
    と、を有する圧電振動片の製造方法であって、
    圧電素板の一方の主面へのウエットエッチングにより、前記肉薄部と前記肉厚部とを形
    成する逆メサ形成工程と、
    前記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域に前記スリット部を形成するスリット
    形成工程と
    を備えたことを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  11. 請求項10に記載の圧電振動片の製造方法において、
    前記スリット部は、前記肉薄部と前記肉厚部との間に挟在される領域のうち、少なくと
    も最も傾斜面の傾きが大きい領域に形成されることを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  12. 請求項10又は11に記載の圧電振動片の製造方法において、
    前記圧電素板の両主面に、前記スリット部の外形に対応するマスクを前記圧電素板の主
    面方向にずらして配置した上で、前記圧電素板をウエットエッチングすることを特徴とす
    る圧電振動片の製造方法。
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