JP2015098663A - 複重層糸 - Google Patents

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【課題】トリアセテート系短繊維の優れた点を活かし、織編物に高級感のある光沢感、着用快適性、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性などの他、適度な強度をも付与できる、新規な複重層糸を提供すること。【解決手段】単糸繊度0.5〜2.0dtexのポリエステル系短繊維Aを含む繊維束Mから芯部が構成され、単糸繊度0.5〜3.0dtexのトリアセテート系短繊維Bとセルロース系短繊維Cとの混紡繊維束Nから鞘部が構成されてなる複重層糸であって、混紡繊維束Nを構成する短繊維B及びCの質量比率(B/C)が20/80〜80/20の範囲にあり、繊維束M及びNの質量比率(M/N)が20/80〜50/50の範囲にあり、かつ平均強力が100CN以上を満足することを特徴とする複重層糸。【選択図】なし

Description

本発明は、トリアセテート系短繊維の優れた点を活かし、織編物に高級感のある光沢感、着用快適性、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性などの他、適度な強度をも付与することのできる複重層糸に関するものである。
綿糸よりなる織編物(綿織編物)は、張り・腰感などの着用快適性に優れ、広く衣料分野に用いられている。しかしながら、綿織編物は、一般に保水性が高く、吸水後の乾燥に時間がかかり、発汗時にべとつき感が残り易いという問題がある。また、綿織編物は、接触冷感性に乏しく、高級感のある光沢感も得られ難いという問題がある。さらに、モダールやリヨセルといったレーヨン糸からなる織編物(レーヨン織編物)も広く衣料分野に用いられている。レーヨン織編物は、一般に張り・腰感などの着用快適性や光沢感に優れ、外観も高級感に富んでいる。しかし、レーヨン織編物は、抗ピリング性に劣り、吸水後の乾燥に時間がかかるという問題もある。さらに接触冷感性に欠けるという問題もある。
そこで、綿織編物及びレーヨン織編物におけるこれらの課題を解決するために、ポリエステル長繊維を併用する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平8−209476号公報
上記特許文献に記載された発明は、綿糸とポリエステル長繊維糸とからなる合撚糸に関するもので、この合撚糸を用いることで、織編物の着用快適性を維持したまま吸水後の乾燥時間を大幅に短縮することができる。しかしながら、ポリエステル長繊維糸のヤング率の高さに起因して抗ピリング性が低減し、光沢感もかえって低減するという問題がある。また、所望の接触冷感性が得られない問題も依然解決されていない。
本発明は、このような従来技術の欠点を解消するものであり、トリアセテート系短繊維の優れた点を活かし、織編物に高級感のある光沢感、着用快適性、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性などの他、適度な強度をも付与できる、新規な複重層糸を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、トリアセテート系短繊維とセルロース系短繊維とポリエステル系短繊維とを所定量併用するとともに、これらの繊維を紡績糸の特定部分に配することで、織編物に優れた風合いの他、吸水速乾性や接触冷感性などの優れた物性をも同時に付与できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、単糸繊度0.5〜2.0dtexのポリエステル系短繊維Aを含む繊維束Mから芯部が構成され、単糸繊度0.5〜3.0dtexのトリアセテート系短繊維Bとセルロース系短繊維Cとの混紡繊維束Nから鞘部が構成されてなる複重層糸であって、混紡繊維束Nを構成する短繊維B及びCの質量比率(B/C)が20/80〜80/20の範囲にあり、繊維束M及びNの質量比率(M/N)が20/80〜50/50の範囲にあり、かつ平均強力が100CN以上を満足することを特徴とする複重層糸、を要旨とするものである。
本発明によれば、トリアセテート系短繊維の優れた点を活かし、織編物に高級感のある光沢感、着用快適性、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性などの他、適度な強度をも付与できる、新規な複重層糸を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の複重層糸では、速乾性、涼感性に優れるというトリアセテート系短繊維の長所を活かし、同時に強力に劣るという短所を補うべく、その構造が工夫されている。
本発明の複重層糸では、まず、芯部がポリエステル系短繊維Aを含む繊維束Mから構成されている。これにより一定の強力が確保できるとともに、織編物にさらなる吸水速乾性を与えることができる。繊維束Mには、ポリエステル系短繊維Aが60質量%以上含まれていることが好ましい。繊維束Mに含ませるポリエステル系短繊維A以外の繊維としては、強力や吸水速乾性を損なわない範囲で任意のものが使用できる。
ポリエステル系短繊維Aの単糸繊度は、0.5〜2.0dtexの範囲にある必要があり、1.0〜1.5dtexの範囲が好ましい。単糸繊度が0.5dtex未満になると、短繊維A自体を得ることが困難となり、一方、3.0dtexを超えると、織編物に十分な着用快適性を与えることができなくなる。
他方、複重層糸の鞘部は、単糸繊度0.5〜3.0dtexのトリアセテート系短繊維Bとセルロース系短繊維Cとの混紡繊維束Nから構成される。このように、糸鞘部(外側)にトリアセテート系短繊維Bとセルロース系短繊維Cとを配することで、優れた着用快適性の他、光沢感、吸水速乾性、接触冷感性などを織編物に付与することができる。
トリアセテート系短繊維Bとしては、水酸基の92%以上が酢酸化された酢酸セルロース短繊維が好ましく使用できる。また、短繊維Bの公定水分率は、速乾性の観点から3.5%程度が好ましい。そして、トリアセテート系短繊維Bの断面形状及び表面形状については、特に限定されない。単糸繊度については、0.5〜3.0dtexの範囲にあることが必要である。単糸繊度が0.5dtex未満になると、可紡性が著しく低下し、3.0dtexを超えると、織編物に十分な着用快適性を与えることができなくなる。
鞘部に複合されるセルロース系短繊維Cとしては、綿、麻などの天然繊維や、セルロースを原料としたビスコースレーヨン、キュプラなどの再生繊維、リヨセルなどの溶剤紡糸セルロース繊維が好適であり、綿、リヨセルが特に好ましい。短繊維Cの断面形状、表面形状、長さ、単糸繊度などについては、特に限定されないが、汎用性や生産性を考慮して綿紡績に適したものを選択することが好ましい。
上記短繊維B及びCは、混紡繊維束N中で、質量比率(B/C)20/80〜80/20の割合で混紡されている必要がある。質量比率がこの範囲を外れると、短繊維B及びCの一方のみに由来する特性が織編物に強く反映され、バランスに欠けた特性しか得られない。具体的に、トリアセテート系短繊維Bの質量比率が20質量%未満になると、高級感のある光沢、吸水速乾性、接触冷感性が得られない。一方、80質量%を超えると、可紡性が低下し、さらに所望の着用快適性や適度な強力も得られない。
さらに、本発明の複重層糸では、繊維束M及びNの質量比率(M/N)が20/80〜50/50の範囲にある必要がある。繊維束Mの質量比率が20質量%未満になると、強力に劣る複重層糸しか得られない。さらに、吸水速乾性の十分な向上も期待できなくなる。一方、50質量%を超えると、所望の着用快適性や接触冷感性などが得られなくなる。
トリアセテート系短繊維は、一般に強力に劣るという短所があるが、本発明ではセルロース系短繊維とポリエステル系短繊維とを所定量併用し、これらの繊維を糸の特定部分に配することで、かかる短所を補っている。具体的に本発明の複重層糸は、平均強力100CN以上を有している。このような強力を確保することで、衣料分野に好ましく適用できるようになる。
複重層糸の太さとしては、一般的な織編物に使用できる範囲の番手であればよいが、複重層構造を維持するには、通常、80番手(英式綿番手)より太いことが好ましく、特に、所望の糸強力を確保する観点から、60番手より太いことが好ましい。
本発明の複重層糸を得るには、例えば、上記短繊維Aを含むスライバーAと、上記短繊維B、Cから構成される混紡スライバーNとを用意し、スライバーAを芯部へ、スライバーNを鞘部へそれぞれ配しながら粗紡し、後に得られた複合粗糸を精紡する方法、又は、スライバーA、Nをそれぞれ個別に粗紡し、後にスライバーAに由来する粗糸Aを芯部へ、スライバーNに由来する粗糸Nを鞘部へそれぞれ配しながら精紡する方法などがあげられる。なお、混紡スライバーNは、例えば紡績工程中、混打綿又は練条の過程で繊維同士を混合することにより得ることができる。
本発明では、被覆性に優れる複重層糸を得る観点から、前者の方法を採用するのが好ましい。
前者の方法において、スライバーAの周囲にスライバーNを捲回させるには、粗紡機のフライヤーヘッドから見てドラフト域の外側にスライバーAを、内側にスライバーNをそれぞれ導入し粗紡すればよい。また、粗紡工程中、スライバーNの送り出し量をスライバーAの送り出し量より高く設定することで、Aの周囲にNを順次捲回させてもよい。
一方、後者の方法では、精紡機のフロントローラーから紡出される粗糸Nの量が粗糸Aの量より多くよるように送り出し量を調整し、紡出後、両者を重ね合わせ、リング、トラベラで実撚りを与えればよい。
そして、両方法とも、紡績糸の被覆性を高める目的で、Nをそれぞれ複数使用してAに捲回させてもよいし、精紡後、必要に応じて複数の複重層糸を上撚りしてもよい。また、前者の方法では、複合粗糸を精紡交撚してもよい。
複重層糸の撚係数としては、2.0〜4.0の範囲にあることが好ましい。撚係数とは、A=T/N1/2(A:撚係数、T:撚数(回/インチ)、N:得られた複重層糸の太さ(英式綿番手))なる式で算出されるものである。
また、複重層糸の毛羽指数としては、特に限定されないが、例えば毛羽を低減する目的でコンパクトスピン紡績法を利用すれば、複重層糸の強力、及び織編物の光沢感、接触冷感性をより向上させることができる。
本発明の複重層糸は、織編物に優れた風合い、物性を与えることができるものである。織編物とは、織物と編物との総称である。織編物の設計すなわち組織、密度、目付けなどは特に限定されない。また、製織編の条件も任意である。無論、製織編に用いる織機、編機についても特に限定されるものでない。
本発明の複重層糸を用いて織編物を得る際は、主として当該複重層糸を用いることが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で、他の糸を併用してもよい。
製織編後の後加工としても特に限定されず、通常、精練、リラックス、ファイナルセットすることにより、目的の織編物を仕上げることができる。一連の後加工の途中もしくは最終段階において、公知の知見に基づき布帛を染色、着色プリント、エンボス加工、撥水加工、抗菌加工、蓄光加工、消臭加工などしてもよい。一般にはリラックスの後、染色することが好ましい。
以下、実施例及び比較例をあげてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
各測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)織編物の風合い
ハンドリングにより3段階で評価した。
○:良好、△:やや劣る、×:劣る
(2)織編物の光沢感
目視により3段階で判定した。
○:良好、△:やや劣る、×:劣る
(3)織編物の拡散性残留水分率
天秤の上に乗せたガラス板の上に0.6gの蒸留水を中央に滴下した。そして、10cm×10cmにカットした測定資料の裏面に水分が接するように資料を乗せた後、重量変化を測定し、残留水分率が10%に至るまでの時間を測定した。
(4)織編物の抗ピリング性
JIS L1076 ICI法に基づいて測定した。100mm×120mmの試験片を経方向及び緯方向に2枚ずつ採取し、ピリング試験用ゴム管に巻きつけ、ゴム管に巻いた試験片を4個1組としてICI形試験機の回転箱に入れ、5時間回転させた。そして、試験片をゴム管から取り外し、試験片とピリング判定標準写真とを比較して、ピリングの発生の程度を等級判定した。
(5)織編物の接触冷感性(Qmax、W/cm
精密迅速熱物性測定装置(カトーテック社製「THERMO RABOII」)を用いて、DT=20℃条件での最大熱吸収速度を測定した。
(6)複重層糸の平均強力
定速伸長形引張試験機を用い、試料に初荷重を加えた状態で引張試験機のつかみ部に取り付け、1分間あたりつかみ間隔の約100%の伸長速度で試験を行い、試料が切断したときの荷重(CN)を測定した。試料20本の平均を平均強力とした。
(7)織編物の破裂強力
JIS L1018 8.17.1A法(ミューレン形法)に基づいて測定した。
(実施例1)
単糸繊度が0.9dtexで平均繊維長が38mmのポリエステル系短繊維AからなるスライバーAを用意した。さらに、単糸繊度が1.7dtexで平均繊維長が38mmであって、公定水分率が3.5%である単糸菊形断面のトリアセテート系短繊維B(三菱レイヨン社製「ブライト」)とスーピマ超長綿とからなる混紡スライバーNを用意した。この混紡スライバーNは、トリアセテート系短繊維Bとスーピマ超長綿とを混打綿の過程で混合することにより得たもので、質量比率(短繊維B/超長綿)は、30/70であった。
次に、両スライバーを粗紡機へ導入し、フライヤーヘッドから見てドラフト域の外側にスライバーAを、内側にスライバーNをそれぞれ配しながらドラフトし、スライバーAの周りにスライバーNを捲回させ、太さ240ゲレン/30ヤード、撚数0.7回/インチの複合粗糸とした。続いて、得られた複合粗糸を精紡し、撚係数3.8、太さ40番手(英式綿番手)の複重層糸を得た。この紡績糸において、芯部繊維束Mと鞘部繊維束Nとの質量比(M/N)は40/60であった。得られた複重層糸は、適度な強力を有するものであった。
そして、得られた複重層糸を針密度18G、針数900本の丸編機(株式会社福原精機製作所製)へ導入し、フライス組織の編物を製編した。その後、編物を順次、精練、リラックス、染色、ファイナルセットし、目付けが168g/mの編物を得た。なお、染色は、分散染料と反応染料とによる2浴染めを行った。具体的には、分散染料(ダイスタージャパン社製「DianixBlack TA−N200」)を12%omf用いて、130℃で60分間染色した後、反応染料(住友化学工業社製「SUMIFIX SUPRA」)を5%omf用いて、60℃で40分間染色した。
得られた編物は、深みのある黒色と優雅な光沢感を有し、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性に優れるものであった。また、ソフトな風合いを有し、かつ膨らみ感もあり、着用快適性に優れるものであった。さらに、編物は、一定の破裂強力値を有していることから、適度な強度を有しているものと認められる。
(実施例2)
複重層糸を釜径34インチ、針密度22Gの両面丸編機(株式会社福原精機製作所製)へ導入してスムース組織の編物を製編する以外は、実施例1と同様に行い、目付け185g/mの編物を得た。
得られた編物は、実施例1における編物同様、深みのある黒色と優雅な光沢感を有し、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性に優れるものであった。また、ソフトな風合いを有し、かつ膨らみ感もあり、着用快適性に優れるものであった。さらに、適度な強度も有していた。
(実施例3)
複合粗糸の太さを180ゲレン/30ヤードに変更すること、及び複重層糸の太さを60番手に変更する以外は、実施例1と同様に行い、複重層糸を得た。
次に、得られた複重層糸と、22dtexのポリウレタン弾性糸(東レオペロンテックス社製「ライクラT127C」)とを釜径34インチ、針密度28Gの丸編機(株式会社福原精機製作所製)へ導入し、ベア天竺組織の編物を製編した。その後、編物を順次、プレセット、タッキング、精練、染色、ファイナルセットし、目付けが180g/mの編物を得た。なお、染色は、実施例1の場合と同様に、分散染料と反応染料とによる2浴染めを行った。
得られた編物は、実施例1における編物同様、深みのある黒色と優雅な光沢感を有し、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性に優れるものであった。また、ソフトな風合いを有し、ストレッチ性や膨らみ感にも優れ、着用快適性に優れるものであった。さらに、適度な強度も有していた。
(実施例4)
スーピマ超長綿に代えて、単糸繊度が0.9dtexで平均繊維長が34mmのリヨセル短繊維を用いる以外は、実施例1と同様に行い、太さ40番手の複重層糸を得た。以降は、実施例1と同様に後加工し、目付け150g/mの編物を得た。
得られた編物は、実施例1における編物同様、深みのある黒色と優雅な光沢感を有し、抗ピリング性、吸水速乾性、接触冷感性に優れるものであった。また、ソフトな風合いを有し、かつ膨らみ感もあり、着用快適性に優れるものであった。さらに、適度な強度も有していた。
(比較例1)
短繊維B及び超長綿の質量比率(短繊維B/超長綿)を90/10に変更する以外は、実施例1と同様に行い、太さ40番手の複重層糸を得た。以降は、実施例1と同様に後加工し、目付け152g/mの編物を得た。
得られた複重層糸は、可紡性に乏しく、ネップや糸斑の多いものであった。また、実施例1の糸と比べても強力に劣るものであった。また、編物は、トリアセテート系短繊維Bに由来する深みのある黒色と優雅な光沢感には非常に優れていたが、超長綿に由来する着用快適性にはやや劣るものであった。
(比較例2)
スーピマ超長綿に代えてポリエステル系短繊維を用いること、及び混紡スライバーNにおけるトリアセテート系短繊維Bとポリエステル系短繊維との質量比率(短繊維B/超長綿)を50/50にする以外は、実施例1と同様に行い、太さ40番手の複重層糸を得た。以降は、実施例1と同様に後加工し、目付け168g/mの編物を得た。
得られた編物は、トリアセテート系短繊維Bに由来する深みのある黒色の色彩を有していたが、複重層糸鞘部にポリエステル系短繊維を配したために、編物の抗ピリング性は低減し、光沢感もかえって低減する結果となった。
以上で得た編物の評価結果を表1に示す。

Claims (1)

  1. 単糸繊度0.5〜2.0dtexのポリエステル系短繊維Aを含む繊維束Mから芯部が構成され、単糸繊度0.5〜3.0dtexのトリアセテート系短繊維Bとセルロース系短繊維Cとの混紡繊維束Nから鞘部が構成されてなる複重層糸であって、混紡繊維束Nを構成する短繊維B及びCの質量比率(B/C)が20/80〜80/20の範囲にあり、繊維束M及びNの質量比率(M/N)が20/80〜50/50の範囲にあり、かつ平均強力が100CN以上を満足することを特徴とする複重層糸。
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