JP2015098280A - シートバックフレーム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、シートバックフレームの軽量化、組立の効率化を図るために、樹脂成形品から成るシートバックフレームのサイドフレームを振動溶着することによって成形する技術が開示されている。
特許文献1に開示されている技術は、具体的には、外側半体に形成された上下に延びる溶着用突条と内側半体に形成された上下に延びる溶着用受部とから成る2箇所の部位を振動溶着することによって、シートバックフレームを比較的簡単に組立てることができるというものである。更に、サイドフレームを構成する内側半体と外側半体とを互いに固定して中空の閉断面を成すことで、剛性を向上させるというものである。
具体的には、サイドフレームを閉断面形状とするために、溶着用突条と溶着用受部との2箇所を振動溶着しなくてはならず、振動溶着を施す箇所が上下方向に広範囲にわたり位置決めが困難であるため、シートバックフレームの組立てを効率的に行うことができなかった。
また、本発明の他の目的は、シートに着座する着座者の違和感を低減することにある。
また、本発明の他の目的は、前側フレーム片と後側フレーム片と接合状態を容易に確認できるようにすることにある。
また、本発明の他の目的は、軽量化しつつ、必要な剛性を確保することにある。
上記の構成であれば、シートバックフレームの幅方向の内側における前側フレーム片と後側フレーム片との間に隙間があることで、その隙間にシートバックフレームに被せられるクッション材が入り込むことを許容して着座者を受け入れやすくなり、シートに着座する着座者の違和感を低減させ、また、サイドフレームの幅方向外側に機器を取り付けやすくすることができる。
上記の構成であれば、前側サイドフレーム部と後側サイドフレーム部と幅方向に重なって接合されている部位の近傍に、幅方向に開いた開口が形成されていることで、前側サイドフレーム部と後側サイドフレーム部との接合状態を開口から容易に確認することができる。
上記の構成では、後側フレーム片に弾性部材を取り付けることで弾性部材の弾性変形範囲を後方側に広くでき、後方に凭れかかる着座者を好適に支持できる。
上記の構成では、弾性部材取付部が幅方向内側に張り出した形状であることによって、それ自身の剛性を高めることができ、更に弾性部材を幅方向にコンパクトに配設することができる。
上記の構成では、上下に配された弾性部材取付部の間で、前側サイドフレーム部と後側サイドフレーム部とが幅方向の他端部で重なって接合されていることで、単体としては剛性を向上させることが構造上困難な弾性部材取付部を含めて、全体としてサイドフレームの剛性を向上させることができる。
上記の構成であれば、弾性部材取付部は、凸状に形成されており、弾性部材取付部の突出部側にある剛性の高い角部分を跨ぐように形成された孔を有することで、孔が形成されることによる剛性の低下を抑制でき、弾性部材を弾性部材取付部に取り付けることが容易となる。
上記の構成であれば、エアバッグ取付部が形成されている部位の幅方向の内側で前側フレーム片と後側フレーム片とが厚さ方向に重なって接合されていることで、エアバッグケース取付部近傍の剛性を高めることができる。
上記の構成では、固定具によって固定されている部位の幅方向の他端部側で、前側フレーム片と後側フレーム片とが幅方向に重なって接合されていることで、固定部近傍の剛性を高めることができる。
上記の構成では、サイドフレームを構成する部位におけるアームレスト取付部が形成されている部位のシート幅方向の内側で前側フレーム片と後側フレーム片とが幅方向に重なって接合されていることで、アームレスト取付部近傍の剛性を高めることができる。
また、本発明のシートバックフレームによれば、シートバックフレームの幅方向の内側における前側フレーム片と後側フレーム片との間に隙間があることで、その隙間にシートバックフレームに被せられるクッション材が入り込むことを許容して着座者を受け入れやすくなり、シートに着座する着座者の違和感を低減させ、また、サイドフレームの幅方向外側に機器を取り付けやすくすることができる。
更に、本発明のシートバックフレームによれば、前側サイドフレーム部と後側サイドフレーム部と幅方向に重なって接合されている部位の近傍に、幅方向に開いた開口が形成されていることで、前側サイドフレーム部と後側サイドフレーム部との接合状態を開口から容易に確認することができる。
また、本発明のシートバックフレームによれば、後側フレーム片に弾性部材を取り付けることで弾性部材の弾性変形範囲を後方側に広くでき、後方に凭れかかる着座者を好適に支持できる。
更に、本発明のシートバックフレームによれば、弾性部材取付部がシート幅方向内側に張り出した形状であることによって、それ自身の剛性を高めることができ、更に弾性部材をシート幅方向にコンパクトに配設することができる。
更に、本発明のシートバックフレームによれば、上下に配された弾性部材取付部の間で、前側サイドフレーム部と後側サイドフレーム部とが幅方向の他端部で重なって接合されていることで、単体としては剛性を向上させることが構造上困難な弾性部材取付部を含めて、全体としてサイドフレームの剛性を向上させることができる。
更に、本発明のシートバックフレームによれば、弾性部材取付部は、凸状に形成されており、弾性部材取付部の突出部側にある剛性の高い角部分を跨ぐように形成された孔を有することで、孔が形成されることによる剛性の低下を抑制でき、弾性部材を弾性部材取付部に取り付けることが容易となる。
更に、本発明のシートバックフレームによれば、エアバッグ取付部が形成されている部位の幅方向の内側で前側フレーム片と後側フレーム片とが厚さ方向に重なって接合されていることで、エアバッグケース取付部近傍の剛性を高めることができる。
また、本発明のシートバックフレームによれば、固定具によって固定されている部位の幅方向の他端部側で、前側フレーム片と後側フレーム片とが厚さ方向に重なって接合されていることで、固定部近傍の剛性を高めることができる。
また、本発明のシートバックフレームによれば、サイドフレームを構成する部位におけるアームレスト取付部が形成されている部位のシート幅方向の内側で前側フレーム片と後側フレーム片とが幅方向に重なって接合されていることで、アームレスト取付部近傍の剛性を高めることができる。
ここで、以下の説明中、シートバックフレームの前後方向とは、着座者がシートに座った状態における着座者を基準とした前後方向のことであり、以下では単に前後方向と呼ぶ。また、シートバックフレームの幅方向とは、シートバックフレームの横幅に沿う方向と一致する方向のことであり、以下では単に幅方向又はシート幅方向と呼ぶ。また、上下方向とは、シートバックフレームの上下方向のことである。
以下の説明で述べる方向や位置は、上記の状態における方向や位置であることとする。
本発明の第1の実施形態(以下、本実施形態)に係るシートバックフレーム4、及びシートバックフレーム4を備える車両用シートSについて、図1〜6を参照して説明する。
後側サイドフレーム部40sは、後述する前側フレーム片41の前側サイドフレーム部41sと接合されて、シートバックフレーム4のサイドフレーム4sを構成する。後側サイドフレーム部40sは、具体的には、図4に示すように、後面部40aと本発明に係る他端部としての内側部40bと本発明に係る一端部としての外側部40cとから構成されて断面略倒立U字状に形成されており、外側部40cが後述する前側フレーム片41の外側部41cに接合されている。
なお、通し孔43aは、ばね取付部43における剛性の高い角部分に跨って形成されていることで、ばね取付部43の全体の剛性が低減することが抑制されている。
前側サイドフレーム部41sは、図4に示すように、前面部41aと本発明に係る他端部としての内側部41bと本発明に係る一端部としての外側部41cとから構成されて断面略U字状に形成されている。前側サイドフレーム部41sは、外側部41cの外側面が後側フレーム片40の外側部40cの内側面に厚さ方向に重ねられた部分において、図5に示す接着剤47や本発明に係る固定具としてのリベット44等によって、後側サイドフレーム部40sに接合されている。
なお、後側フレーム片40と前側フレーム片41とが前後に重ね合わせられた状態において、後側フレーム片40の内側部40bと前側フレーム片41の内側部41bとは、その大部分において幅方向に重ならずに離間して、前後方向に隙間46を形成するように配置されている。
更に、隙間46がシート幅方向内側に形成されていることで、隙間46にクッション材が入り込むことを許容し、そのクッション材の移動の許容量分、シート幅方向内側に着座する着座者を受け入れやすくなることで、着座者に違和感を生じさせることを抑制できる。一方、サイドフレーム4sのシート幅方向外側には、隙間46が形成されていないので、後述するエアバッグケース6やアームレスト7等の外部機器の取り付けが容易となる。
このように開口45が形成されていることによって、シートバックフレーム4を組立てる作業者は、開口45を介して、外側部40cと外側部41cの結合状態、例えば、接着剤47の塗布状態を確認することができる。
更に、ばね取付部43の近傍に開口45を形成するようにしもよい。このようにすれば、作業者は、開口45を介して、線ばね42のばね取付部43への取付状態を確認することができる。
次に、第2の実施形態に係るサイドフレーム8sについて、図7及び図8を参照して説明する。
ここで図7は、第2の実施形態に係るサイドフレーム8sを示す図であり、図2のV-V断面に対応する断面を示す断面矢視図、図8は、図7のVIII-VIII断面を示す断面矢視図である。
延出部41eは、ばね取付部43近傍を避けて、上下のばね取付部43の間に形成されている。このように延出部41eが形成されていることによって、ばね取付部43の周辺の剛性の向上させることができ、剛性を向上させることが構造上困難なばね取付部43を含めて、全体としての剛性を向上させることができる。
次に、第3の実施形態に係るサイドフレーム9sについて、図9を参照して説明する。図9は、第3の実施形態に係るサイドフレーム9sを示す図であり、図2のV-V断面に対応する断面を示す断面矢視図である。
具体的には、前側フレーム片41の内側部41bにおける2個の締結具6aに対向する位置に、後側フレーム片40に向かって延出する2個の延出部41fが形成されており、図8に示した第2の実施形態に係る延出部41eと同様に、後側フレーム片40の内側部40bと前側フレーム片41の内側部41bとが重ねられて接合されている。
次に、第4の実施形態に係るサイドフレーム10sについて、図10を参照して説明する。図10は、第4の実施形態に係るサイドフレーム10sを示す図であり、図2のV-V断面における矢視方向の逆方向の断面を示す断面矢視図である。
そして、サイドフレーム10sにおいては、ブラケット7aに対向する位置で、サイドフレーム10sが閉断面を成すように構成されている。
具体的には、サイドフレーム10sにおける前側フレーム片41の内側部41bにおけるブラケット7aに対向する位置に、後側フレーム片40に向かって延出する延出部41gが形成されており、図8に示した第2の実施形態に係る延出部41eと同様に、後側フレーム片40の内側部40bと前側フレーム片41の内側部41bとが重ねられて接合されている。
1 シートクッション
1a クッションパッド
1b 表皮材
2 シートバック
2a クッションパッド
2b 表皮材
3 シートフレーム
4 シートバックフレーム
4s サイドフレーム
40 後側フレーム片
40s 後側サイドフレーム部
40a 後面部
40b 内側部(他端部)
40c 外側部(一端部)
41 前側フレーム片
41s 前側サイドフレーム部
41a 前面部
41b 内側部(他端部)
41c 外側部(一端部)
41d 締結具
41e,41f,41g 延出部
42 線ばね(弾性部材)
43 ばね取付部(弾性部材取付部)
43a 通し孔
44 リベット(固定具)
45 開口
46 隙間
47 接着剤
5 クッションフレーム
6 エアバッグケース
6a 締結具
7 アームレスト
7a ブラケット(アームレスト取付部)
7b 回動軸
8s,9s,10s サイドフレーム
Claims (10)
- 前側フレーム片と後側フレーム片とから構成された樹脂製のシートバックフレームであって、
該シートバックフレームの幅方向の端部に設けられたサイドフレームは、前記前側フレーム片が有する前側サイドフレーム部と、前記後側フレーム片が有する後側サイドフレーム部とを組み合わせることにより構成され、
前記サイドフレームにおける前記幅方向の一端部では、前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とが前記幅方向に重なって互いに接合されており、
前記サイドフレームにおける前記幅方向の他端部のうち、少なくとも一部の領域では、前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とが前記シートバックフレームの前後方向において互いに離間して隙間を形成していることを特徴とするシートバックフレーム。 - 前記幅方向の他端部は、前記シートバックフレームの前記幅方向の内側にあることを特徴とする請求項1に記載のシートバックフレーム。
- 前記前側フレーム片及び前記後側フレーム片の少なくともいずれかの前記シートバックフレームの幅方向の外側の部位であって、前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とが前記幅方向に重なって接合されている部位の近傍に、前記幅方向に開いた開口が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートバックフレーム。
- 前記後側フレーム片に、前記シートバックフレームの前記幅方向に架設される弾性部材を取り付ける弾性部材取付部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシートバックフレーム。
- 前記弾性部材取付部は、前記後側フレーム片から前記シートバックフレームの前記幅方向の内側に張り出していることを特徴とする請求項4に記載のシートバックフレーム。
- 前記弾性部材取付部は、上下に複数形成されており、
前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とは、上下に配置された前記弾性部材取付部の間であり前記サイドフレームにおける前記幅方向の前記他端部で、前記幅方向に重なって接合されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のシートバックフレーム。 - 前記弾性部材取付部は、前記シートバックフレームの前記幅方向内側に向かって突出する凸状の形状を有して、該凸状の形状の突出部側の角部分を跨ぐように形成された孔を有し、
該孔には、前記弾性部材が挿入されて掛け止めされることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のシートバックフレーム。 - 前記前側フレーム片又は前記後側フレーム片の前記サイドフレームを構成する部位における前記シートバックフレームの前記幅方向の外側に、エアバッグ収納用のエアバッグケースが取り付けられるエアバッグ取付部が形成されており、
前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とは、前記エアバッグ取付部が形成されている部位における前記シートバックフレームの前記幅方向の内側で、前記幅方向に重なって接合されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシートバックフレーム。 - 前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とは、固定具によって固定されており、該固定具によって固定されている部位の前記幅方向の他端部側で、前記幅方向に重なって接合されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシートバックフレーム。
- 前記前側フレーム片又は前記後側フレーム片の前記サイドフレームを構成する部位における前記シートバックフレームの前記幅方向の外側に、アームレストの回動軸が取り付けられるアームレスト取付部が形成されており、
前記前側サイドフレーム部と前記後側サイドフレーム部とは、前記アームレスト取付部が形成されている部位の前記幅方向の内側で、前記幅方向に重なって接合されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシートバックフレーム。
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