JP2015098214A - フィン装置及び船舶 - Google Patents

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【課題】ビルジ渦以外の遅速帯における推進効率を改善することにより、船舶の省エネルギー化を図ることができる、フィン装置及び船舶を提供する。
【解決手段】船側の船長方向に形成された平面状のサイドフラット11を備えた船体に配置されるフィン装置2を有し、サイドフラット11は、船尾部12に向かって船底13側から甲板側に上昇する外縁を構成する傾斜部11aを有し、フィン装置2は、傾斜部11aよりも下方かつビルジ高さよりも上方の範囲内に船体から突出したフィン21を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィン装置及び船舶に関し、特に、船舶の省エネルギー化に適したフィン装置及び該フィン装置を備えた船舶に関する。
近年、原油価格高騰や二酸化炭素放出量削減等の環境問題の観点から、船舶に対する燃費改善の要求が高くなっており、より一層の省エネルギー化が求められている。ところで、船尾部では、一般にビルジ渦(剥離渦)が発生しており、このビルジ渦をプロペラで回収することにより、推進効率を向上させることができる。このビルジ渦を回収するための装置として、例えば、プロペラの直前に略円筒形状のダクトを配置したもの(特許文献1参照)や、船体の側面部にフィンを配置したもの(特許文献2,3参照)が既に提案されている。
特許文献1に記載されたダクト装置では、ビルジ渦を含む水流(伴流)をダクト内に取り込むことによって、水流の流れを軸方向に整流することができ、ビルジ渦を効率よく回収することができる。また、特許文献2に記載されたフィン装置では、前部フィンによってビルジ渦の発生を抑制し、後部フィンによってビルジ渦の拡散を抑制している。また、特許文献3に記載されたビルジ構造では、生成されたビルジ渦の流れ方向を船底側に変化させることによって、ビルジ渦をプロペラに導いている。
特許第5132140号公報 特許第3808726号公報 実用新案登録第3097653号公報
しかしながら、船尾部における伴流は複雑な流れを有しており、ビルジ渦以外にも速度が遅い帯域(以下、「遅速帯」と称する)を有している。したがって、上述した特許文献1〜3に記載されたような、ビルジ渦の発生を抑制したり、ビルジ渦の方向を整流したりする方法では、ビルジ渦以外の遅速帯による推進効率の低下を抑制することができないという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、ビルジ渦以外の遅速帯における推進効率を改善することにより、船舶の省エネルギー化を図ることができる、フィン装置及び船舶を提供することを目的とする。
本発明によれば、船側の船長方向に形成された平面状のサイドフラットを備えた船体に配置されるフィン装置であって、前記サイドフラットは、船尾部に向かって船底側から甲板側に上昇する外縁を構成する傾斜部を有し、該傾斜部よりも下方かつビルジ高さよりも上方の範囲内に前記船体から突出したフィンを有する、ことを特徴とするフィン装置が提供される。
また、本発明によれば、船側の船長方向に形成された平面状のサイドフラットを備えた船体に配置されるフィン装置を有する船舶であって、前記サイドフラットは、船尾部に向かって船底側から甲板側に上昇する外縁を構成する傾斜部を有し、前記フィン装置は、該傾斜部よりも下方かつビルジ高さよりも上方の範囲内に前記船体から突出したフィンを有する、ことを特徴とする船舶が提供される。
上述したフィン装置及び船舶において、前記フィンは、船幅を超えないように配置又は形成されていてもよい。また、前記フィンの配置高さは、計画喫水に対して船底から10〜51%の範囲内に設定されていてもよいし、25〜46%の範囲内に設定されていてもよいし、30〜40%の範囲内に設定されていてもよい。また、前記フィンの前記船体に対する取付角度は、略鉛直方向から略水平方向の範囲内に設定されていてもよい。また、前記フィンの迎角は、±30°の範囲内に設定されていてもよい。また、前記フィンは、ビルジキールと連続するように一体に形成されていてもよい。
上述した船舶において、船尾部に配置されたプロペラの前方に配置され、該プロペラに流入する水流を整流する整流装置を有していてもよい。
上述した本発明に係るフィン装置及び船舶によれば、サイドフラットの傾斜部よりも下方かつビルジ高さよりも上方の範囲内にフィンを配置したことにより、船尾部におけるサイドフラット及び船底からの流れの集束を緩和して、船尾部に生じる遅速帯の領域を減少させると同時に、伴流をより船底側に誘導することができるため、ビルジ渦以外の遅速帯を利用して推進効率を改善し、ひいては船舶の省エネルギー化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係るフィン装置を備えた船舶を示す概略構成図であり、(a)は船尾部を示す斜視図、(b)はフィン装置の拡大図、を示している。 図1に示した船舶のプロファイル線図である。 船舶のプロペラ面における伴流分布を示す図であり、(a)は従来の船舶、(b)は本実施形態に係る船舶、を示している。 フィンの配置高さに対する船体抵抗と省エネ効果の相関関係を示す図である。 本発明の他の実施形態に係るフィン装置を示す図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、(c)は第四実施形態、(d)は第五実施形態、(e)は第六実施形態、を示している。 フィン装置とダクト装置との相乗効果を示す図であり、(a)は省エネ効果、(b)は船体模型の船尾部、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図6を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係るフィン装置を備えた船舶を示す概略構成図であり、(a)は船尾部を示す斜視図、(b)はフィン装置の拡大図、を示している。図2は、図1に示した船舶のプロファイル線図である。
本発明の第一実施形態に係る船舶1は、図1(a)及び図2に示したように、船側の船長方向に形成された平面状のサイドフラット11を備えた船体に配置されるフィン装置2を有し、サイドフラット11は、船尾部12に向かって船底13側から甲板14側に上昇する外縁を構成する傾斜部11aを有し、フィン装置2は、傾斜部11aよりも下方かつビルジ高さHbよりも上方の範囲内に船体から突出したフィン21を有している。
図2に示したプロファイル線図は、船舶1の複数のプロファイル線図を一つの図に統合して記載したものである。ここでは、船体中心線Lを含む鉛直面における外形を示した船体中心プロファイル線図P1(実線)、サイドフラット11の外縁を示したサイドフラットプロファイル線図P2(実線)、フィン21を含む水平面における外形を示した水線面プロファイル線図P3(実線)、計画喫水線WLを含む水平面における外形を示した喫水面プロファイル線図P4(破線)及び甲板を含む水平面における外形を示した甲板面プロファイル線図P5(二点鎖線)の5つのプロファイル線図を統合して図示している。
船体中心プロファイル線図P1における下端の直線部は船舶1の船底13を示し、上端の直線部は船舶1の甲板14を示している。船底13から計画喫水線WLまでの距離は計画喫水Dを示している。
サイドフラット11は、船体の側面視略中央部に形成されており、船底13と略平行な直線部11bを有している。船底13と直線部11bとの差分(鉛直距離)は、ビルジ高さHb(船底13の側部における湾曲部分の高さ)を示している。また、サイドフラット11は、船尾部12側に略鉛直に形成された後端部11cを有している。いま、直線部11bの船尾部12側の終点を点Qとし、後端部11cの船底13側の終点を点Rとすれば、点Qと点Rを結ぶプロファイルは、船尾部12に向かって船底13側から甲板14側に上昇する傾斜部11aを構成する。なお、船型によっては、後端部11cを有しない場合もあるが、この場合、点Rは甲板14と傾斜部11aとの交点として表示される。
本実施形態におけるフィン21は、傾斜部11aと直線部11bの延長線と点Rを通る鉛直線とにより囲まれた領域(図中の灰色に塗り潰した領域)内に配置される。したがって、フィン21は、傾斜部11aよりも下方かつビルジ高さHbよりも上方の範囲内に配置されることとなる。なお、フィン21の配置高さ(船底13からの距離)をHfと表示するものとする。
水線面プロファイル線図P3、喫水面プロファイル線図P4及び甲板面プロファイル線図P5は、船体中心線Lに対して半分の領域(ここでは左舷側)のみ図示している。これらのプロファイルに示したように、船舶1は、サイドフラット11の部分で最大船幅を有することが多い。なお、図では最大船幅の半分の大きさを船幅Wbとして図示している。
フィン21は、水線面プロファイル線図P3に示したように、最大船幅Wb(船幅Wb)を超えないように配置されている。フィン21は、船幅Wbを超えないように、配置位置をずらすようにしてもよいし、はみ出した部分をカットするようにしてもよい。
フィン21は、図1(b)に示したように、略矩形形状の平板により構成されており、角部は適宜Rが形成される。また、フィン21の後端側は、水流の抵抗を減らすために、横幅を徐々に狭くなるように形成してもよい。フィン21の船体に対する取付角度は、例えば、略水平に設定される。また、フィン21の水流に対する迎角は、例えば、0°に設定される。
ここで、図1(a)に示した白線の点線は、本実施形態に係るフィン装置2を有しない従来の船舶における船体表面限界流線を示しており、図1(a)に示した白線の実線は、本実施形態に係るフィン装置2を有する船舶1における船体表面限界流線を示している。フィン21を有しない従来の船舶1では、サイドフラット11及び船底13から船尾部12流れ込む流れは、合流及び集束してプロペラ面の上方又は水面に向かう水流を形成しやすい。それに対して、フィン21を有する船舶1では、サイドフラット11及び船底13から船尾部12に流れ込む流れの合流又は集束を緩和すると同時に伴流を船底13側に誘導することができ、プロペラ面内により多くの伴流を導くことができる。
ここで、図3は、船舶のプロペラ面における伴流分布を示す図であり、(a)は従来の船舶、(b)は本実施形態に係る船舶、を示している。図3(a)及び(b)において、破線は、船体形状を示すプロファイルである。また、中央線Mの左側は渦度の分布を示し、右側は船長方向速度の分布を示している。また、中央下部の円形の太線はプロペラ面15を示している。なお、図3(a)及び(b)に示した伴流分布は、フィン装置2(フィン21)の有無を除いて、同じ条件でシミュレーションした結果を図示したものである。
渦度は、渦の強さを示しており、数値が大きくなるほど渦が強いことを意味している。例えば、図3(a)に示したように、プロペラ面15′内において渦度は最大値を示しており、図の矢印方向(時計回り)に回転する強い渦が形成されている。この渦を一般にビルジ渦と称する。また、船長方向速度の数値は、船速に対してどれだけ遅いかを示すものであり、「船長方向速度/船速−1」により計算される。したがって、数値がマイナスの場合は船速よりも遅いことを意味し、数値の絶対値が大きいほど船速よりも遅い速度であることを意味している。
従来の船舶1′において、図3(a)に示したように、プロペラ面15′に船長方向速度が遅い部分が集中している一方で、図中の破線で囲んだ領域Sにも船長方向速度が遅い部分(遅速帯)が形成されている。この部分の遅速帯は、プロペラに回収することができない部分であり、推進効率の低下を誘引している。なお、従来の船舶1は、本実施形態の船舶1と同様に、サイドフラット11′、船尾部12′船底13′等を備え、フィン装置2(フィン21)を有しない点においてのみ相違している。
本発明は、主として、上述した領域Sにおける遅速帯を利用して推進効率を改善し、船舶の省エネルギー化を図るものである。図3(b)に示したように、本実施形態に係る船舶1では、渦度に関しては従来の船舶1′と実質的な差異はない一方で、領域Sにおける遅速帯が減少していることが理解できる。したがって、本実施形態における船舶1では、その分だけ推進効率を改善することができる。
次に、フィン21の配置高さHfの条件について説明する。ここで、図4は、フィンの配置高さに対する船体抵抗と省エネ効果の相関関係を示す図である。図中の横軸は、船体抵抗を示し、縦軸は省エネ効果を示している。また、図中に書き記した数値は、計画喫水Dに対する配置高さHfの割合(Hf/D)を示している。
図1に示した船舶1において、フィン21の配置高さHfを変更して、船体抵抗と省エネ効果をシミュレーションにより求めた。シミュレーション結果を図に表示すると、図4に示したように、上に凸な曲線を得ることができる。
具体的には、省エネ効果は、フィン21の配置高さHfが36%(Hf/D=0.36)の付近で最大値を示し、配置高さHfが高くなるほど省エネ効果は低減し、配置高さHfが低くなるほど省エネ効果は低減する。また、船体抵抗は、フィン21の配置高さHfが30%(Hf/D=0.30)の付近で最大値を示し、配置高さHfが高くなるほど船体抵抗は小さくなり、配置高さHfが低くなるほど船体抵抗は小さくなる。
そして、フィン21を配置した場合の省エネ効果を基準に配置高さHfを設定するとすれば、省エネ効果が低い基準値αを満たす条件は、0.10≦Hf/D≦0.51である。また、省エネ効果が中程度の基準値βを満たす条件は、0.25≦Hf/D≦0.46である。また、省エネ効果が高い基準値αを満たす条件は、0.30≦Hf/D≦0.40である。すなわち、フィン21の配置高さHfは、計画喫水Dに対して船底から10〜51%の範囲内に設定されていてもよいし、25〜46%の範囲内に設定されていてもよいし、30〜40%の範囲内に設定されていてもよい。
フィン21の配置高さHfは、船舶1の種類や船型によって、上述した数値の範囲内で任意に設定することができる。なお、フィン21の船長方向長さは、船体抵抗とのバランスによって任意に設定することができるし、フィン21の横幅(突出量)は、例えば、500〜1000mmの範囲内で任意に設定することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係るフィン装置2について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の他の実施形態に係るフィン装置を示す図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、(c)は第四実施形態、(d)は第五実施形態、(e)は第六実施形態、を示している。
図5(a)に示した第二実施形態に係るフィン装置2は、フィン21を翼形状に形成したものである。ここでは、フィン21の翼断面積が、根元側で大きく、先端側で小さくなるように形成しているが、かかる形状に限定されるものではない。フィン21は、一様の翼断面積を有する翼形状により形成されていてもよい。フィン21を形成する翼形状は、少なくとも上面側が上に凸となる曲面を有しており、フィン21の表面を流れる水流を翼形状に沿わせることによって、伴流を船底側に誘導させやすくすることができる。
図5(b)に示した第三実施形態に係るフィン装置2は、平板状のフィン21を上に凸となるように湾曲させたものである。かかる構成によっても、伴流を船底側に誘導させやすくすることができる。なお、フィン21の配置位置や大きさによっては、下に凸となるようにフィン21を湾曲させるようにしてもよい。
図5(c)に示した第四実施形態に係るフィン装置2は、平板状に形成されたフィン21の迎角θを変更したものである。フィン21の迎角θは、図示したように、例えば、±30°の範囲内に設定される。ここでは、迎角θ=+30°の場合を実線で図示し、第一実施形態(θ=0°)を破線で図示している。フィン21の迎角θを適宜調整することによって、船体形状に適したフィン装置2を形成することができる。
図5(d)に示した第五実施形態に係るフィン装置2は、平板状に形成されたフィン21の取付角度φを変更したものである。フィン21の取付角度φは、図示したように、例えば、略鉛直方向(φ=90°)から略水平方向(φ=0°)の範囲内に設定される。ここでは、取付角度φ=45°の場合を実線で図示し、第一実施形態(φ=0°)を破線で図示している。フィン21の取付角度φを適宜調整することによって、船体形状に適したフィン装置2を形成することができる。
図5(e)に示した第六実施形態に係るフィン装置2は、フィン21をビルジキール22と連続するように一体に形成したものである。一般に、船舶のビルジ部(船底の湾曲部)には約45°の角度で突出したフィン形状のビルジキール22が設けられている。本実施形態では、このビルジキール22の後端部と上述したフィン21の先端部とを連結して一枚のフィン装置2を形成している。かかる構成によれば、一枚の平板部材を船体に接続するだけで、フィン21及びビルジキール22の両方の機能を兼ね備えることができる。
次に、上述したフィン装置2とダクト装置との相乗効果について説明する。ここで、図6は、フィン装置とダクト装置との相乗効果を示す図であり、(a)は省エネ効果、(b)は船体模型の船尾部、を示している。
図6(b)に示したような、船舶1の船体模型(船尾部のみを図示)を用いて省エネ効果を計測する水槽試験を行った。ダクト装置3は、船尾部12に配置されたプロペラ4の前方に配置され、プロペラ4に流入する水流を整流する整流装置である。具体的には、プロペラ4の直前に、略円筒形状又は略半円筒形状のダクト31が配置される。ダクト装置3は、例えば、特公平03−066197や特許第5132140号等に記載された既知のものを任意に適用することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
図6(b)に示したようなフィン装置2及びダクト装置3の両方を有する船舶1、フィン装置2のみを有する船舶、ダクト装置3のみを有する船舶について、それぞれ同じ条件で推進性能試験を行い、その試験結果から燃料消費量を計算することによって、削減できた燃料消費量から省エネ効果を確認することができる。
図6(a)に示したように、ダクト装置3のみを有する船舶(ダクト装置単体)の省エネ効果と、フィン装置2のみを有する船舶(フィン装置単体)の省エネ効果と、を合算した数値よりも、フィン装置2及びダクト装置3の両方を有する船舶1の方がΔEだけ省エネ効果に優れることを確認することができた。
本発明は、フィン装置2のみでも船舶1の省エネルギー化を図ることができるが、ダクト装置3と組み合わせることにより、優れた相乗効果を発揮し、船舶1の省エネルギー化を大幅に向上させることができる。この相乗効果は、本発明のフィン装置2によって伴流を船底側に誘導することができることから、従来の船舶ではダクト装置3で回収できなかった遅速帯の伴流を回収することができるようになったことに起因している。
上述した本実施形態に係る船舶1は、タンカー、バルクキャリアー、LNG船、LPG船、フェリー等の肥大船に限定されるものではなく、PCC(自動車運搬船)、一般貨物船、コンテナ船等の瘠形船にも適用することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、第一実施形態〜第五実施形態に係るフィン装置2を適宜組み合わせるようにしてもよい等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 船舶
2 フィン装置
3 ダクト装置
4 プロペラ
11 サイドフラット
11a 傾斜部
11b 直線部
11c 後端部
12 船尾部
13 船底
14 甲板
15 プロペラ面
21 フィン
31 ダクト

Claims (8)

  1. 船側の船長方向に形成された平面状のサイドフラットを備えた船体に配置されるフィン装置であって、
    前記サイドフラットは、船尾部に向かって船底側から甲板側に上昇する外縁を構成する傾斜部を有し、
    該傾斜部よりも下方かつビルジ高さよりも上方の範囲内に前記船体から突出したフィンを有する、
    ことを特徴とするフィン装置。
  2. 前記フィンは、船幅を超えないように配置又は形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のフィン装置。
  3. 前記フィンの配置高さは、計画喫水に対して船底から10〜51%、25〜46%又は30〜40%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィン装置。
  4. 前記フィンの前記船体に対する取付角度は、略鉛直方向から略水平方向の範囲内に設定される、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のフィン装置。
  5. 前記フィンの迎角は、±30°の範囲内に設定される、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のフィン装置。
  6. 前記フィンは、ビルジキールと連続するように一体に形成されている、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のフィン装置。
  7. 船側の船長方向に形成された平面状のサイドフラットを備えた船体に配置されるフィン装置を有する船舶であって、
    前記フィン装置は、請求項1〜6の何れか一項に記載されたフィン装置である、ことを特徴とする船舶。
  8. 船尾部に配置されたプロペラの前方に配置され、該プロペラに流入する水流を整流する整流装置を有する、ことを特徴とする請求項7に記載の船舶。

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