JP2011042204A - 舶用複合型省エネ推進装置及び一軸二舵船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の省エネデバイスを組み合わせることにより、各デバイスが有する効果の和以上に省エネ効果をあげること。
【解決手段】プロペラ2前方の船尾部に配置される筒状のダクト本体21と、前記ダクト本体の内部に設けられ、前記船尾部の左舷側および右舷側に取り付けられる複数の小翼22sとを有する内部小翼付きダクト20と、プロペラ後方に配置される一対の舵3と、前記一対の舵の内側にそれぞれ設けられたフィンとを有するフィン付き舵30とを備える舶用複合型省エネ推進装置10を船舶100に装備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一軸二舵船型における複合型省エネ推進装置及びこの複合型省エネ推進装置を備える一軸二舵船舶に関する。なお、一軸二舵船舶とは、単一のプロペラの後方に一対の舵を装備した船舶をいう。
船舶における推進効率の向上を図り省エネルギーの効果(馬力低減効果)が得られるデバイス(以下、省エネデバイスという)のひとつとして、プロペラ前方の船尾に筒状のダクトを取り付けたもの(以下、ダクト型省エネデバイスという)が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
省エネデバイスのもう一つは、一軸二舵船舶における一対の舵の内側の左右側面にそれぞれフィン(小翼)を取り付けたもの(以下、フィン付き舵という)が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
上記のダクト型省エネデバイスは、船尾部に沿って流れる船尾流れをダクト内を通過させることによって整流化するとともに、ダクトに揚力を発生させて揚力の水平方向成分である推力を生じさせようとする構成となっている。このため、ダクトの内側の断面形状は一般的にキャンバーを有する翼形状となっている。
また、ダクト内部に複数のステーを設けたものも提案されている(たとえば、特許文献3参照)。これは、ダクトの剛性を高め振動を抑制する目的で開発されたものであり、該ステーは補強のためであって翼型とはなっていない。
次に、上記のフィン付き舵は、プロペラ後流の旋回流成分を回収して水平方向の力成分(推力)に変換することを目的としたものである。このようなフィン付き舵は二舵に限らず一舵にも用いられている(たとえば、特許文献4参照)。
特開2007−331549号公報 特開2008−189133号公報 特開2008−143488号公報 特開2004−299420号公報
上述した省エネデバイスとしてのダクトおよびフィン付き舵は、それぞれ単独で用いることで省エネルギーの効果(以下、省エネ効果と略称する)をあげている。
本発明は、複数種類の省エネデバイスを組み合わせることにより、各デバイスが有する効果の和以上に省エネ効果をあげることを目的としたものである。
本発明に係る舶用複合型省エネ推進装置は、
プロペラ前方の船尾部に配置される筒状のダクト本体と、前記ダクト本体の内部に設けられ、前記船尾部の左舷側および右舷側に取り付けられる複数の小翼とを有する内部小翼付きダクトと、
プロペラ後方に配置される一対の舵と、前記一対の舵の内側にそれぞれ設けられたフィンとを有するフィン付き舵と、
を備えることを特徴とする。
このように構成することにより、少なくとも内部小翼付きダクトにおいては、ダクト本体が持つ省エネ効果に加えて、小翼による省エネ効果が加わるので、各省エネデバイスの効果の和以上に大きな省エネ効果が得られる。
また、本発明の舶用複合型省エネ推進装置において、前記内部小翼付きダクトのプロペラ軸方向の取付位置は、前記ダクト本体の後端位置がプロペラ位置からプロペラ直径の100%以内となるように配置する。
また、本発明の舶用複合型省エネ推進装置において、前記内部小翼付きダクトの上下方向の取付位置は、ダクト中心の高さがプロペラ軸心の高さよりプロペラ直径の±50%以内となるようにプロペラ軸と同軸または平行に配置する。
また、本発明の舶用複合型省エネ推進装置において、前記ダクト本体内に設けられる小翼は、非対称または対称の翼型であり、左舷側小翼は船首側が上がる方向に傾斜し、右舷側小翼は船首側が下がる方向に傾斜しており、両小翼とも迎角が0〜25゜の範囲である。
また、本発明の舶用複合型省エネ推進装置において、前記フィンは、前記舵の内側側面に横向きに突出させて設けられており、且つ、一対のフィンが段違いに配設され、翼型の多角形または半円形に形成されているものである。
また、本発明の舶用複合型省エネ推進装置において、前記一対のフィンは、非対称または対称の翼型であり、左舷側フィンは船首側が下がる方向に傾斜し、右舷側フィンは船首側が上がる方向に傾斜しており、両フィンとも迎角が±15゜の範囲である。
また、本発明に係る一軸二舵船舶は、上記のいずれかの舶用複合型省エネ推進装置を装備したことを特徴とするものである。
以上のように、本発明に係る舶用複合型省エネ推進装置を一軸二舵船舶に装備することにより、より大きな省エネ効果を上げることができる。
本発明の実施の形態1に係る舶用複合型省エネ推進装置を装備した船舶の船尾部分を示す概略側面図である。 内部小翼付きダクトを左舷側および右舷側から見たときの断面側面図で、(a)は左舷側断面側面図、(b)は右舷側断面側面図である。 内部小翼付きダクトのダクト中心での断面上面図である。 内部小翼付きダクトのダクト本体の作用説明図で、(a)はダクト本体での推力発生説明図、(b)は小翼での推力発生図である。 フィン付き舵の部分を模式的に示す図で、(a)はプロペラとフィン付き舵の上面図、(b)はフィン付き舵を後方から見たときの正面図である。 フィン付き舵を右舷側から見たときの側面図で、(a)は内側から見たときの図、(b)は外側から投影して見たときの図である。 フィン付き舵の作用説明図で、(a)は左舷側フィン付き舵での推力発生説明図、(b)は右舷側フィン付き舵での推力発生説明図である。 内部小翼付きダクトの小翼の迎角を変化させたときの馬力比較図である。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る舶用複合型省エネ推進装置10を装備した船舶(一軸二舵船舶)100の船尾部分を示す概略側面図である。
この実施の形態1に係る船舶100は、船体1と、単一のプロペラ2と、一対の舵3とを備える一軸二舵船舶であり、さらに複数種類の省エネデバイスとして、内部小翼付きダクト20と一対のフィン付き舵30とを備える、本発明に係る舶用複合型省エネ推進装置10を装備したものである。
まず、本発明に係る舶用複合型省エネ推進装置10の一つの省エネデバイスを構成する内部小翼付きダクト20について、さらに図2から図4を参照して説明する。
図2は内部小翼付きダクト20を左舷側及び右舷側から見たときの断面側面図で、(a)は左舷側断面側面図、(b)は右舷側断面側面図である。図3は内部小翼付きダクト20のダクト中心での断面上面図で、図中の点線は、船尾Water Line(小翼の船尾取付線)をあらわしている。また、図4は内部小翼付きダクト20の作用説明図で、(a)はダクト本体21での推力発生説明図、(b)は小翼22sでの推力発生図である。
[内部小翼付きダクト20の構成]
内部小翼付きダクト20は、一つの筒状のダクト本体21と、このダクト本体21の内部の左舷側および右舷側にそれぞれ配置された小翼22p、22sとを備える。ここで、記号「p」はport(左舷)側、「s」はstarboard(右舷)側をあらわす。以下同様である。
ダクト本体21は、たとえば、ダクト本体21の内側に翼型のキャンバーを持つ断面を有する筒状の形状を有するものとし、船尾方向の端縁であるダクト後端21aの断面径Ddが船首方向の断面径より小さい円錐形状の一部をなしている。ダクト本体21の側面形状は矩形状もしくは台形状となっている。なお、ダクト本体21の外形及び断面形状は特に限定されない。
ダクト本体21の内部に設けられる小翼22p、22sは、非対称翼もしくは対称翼で構成する。小翼22p、22sには、0〜25゜の範囲で適切な迎角αを設定するものとし、左舷側小翼22pは船首側(前縁)が上がる方向(上向き)に傾斜し、右舷側小翼22sは船首側(前縁)が下がる方向(下向き)に傾斜して、上記角度範囲の迎角αをつける。なお、左舷側小翼22pおよび右舷側小翼22sはそれぞれ一つに限らず複数設けてもよい。小翼22p、22sを複数ずつ設けた場合は、さらに整流化と、揚力増加に基づく推力増加による省エネ効果の増加を図ることができる。
内部小翼付きダクト20の各部の寸法関係について、適切な値及び範囲の一例を示すと、次のようになっている。ここで、プロペラ2の直径をDp、ダクト本体21のダクト後端21aの直径をDd、ダクト本体21の上部長さをL1、ダクト本体21の下部長さをL2、小翼22p及び22sのダクト中心20aにおける翼弦長をCr、外端接続部の翼弦長をCt、小翼22p及び22sの迎角をαとすると、
Dd=60%Dp
L1=55.7%Dp
L2=7.2%Dp
Cr=20〜40%Dp
Ct=10〜20%Dp
α=0〜25゜
である。
上記のように構成された内部小翼付きダクト20は、プロペラ2の前方の船体1の船尾部に取り付けられる。また、小翼22p、22sもダクト本体21の内部においてそれぞれ船尾部の左舷側および右舷側に取り付けられる。なお、小翼22p、22sは、図3に示す点線11、11で切断された箇所で船尾部に取り付けられる。従って、点線11と点線11の内側に存在する小翼22p、22sの部分は取付時には除去される。
この内部小翼付きダクト20のプロペラ軸方向の取付位置は、ダクト後端21aの位置がプロペラ位置からプロペラ2の直径Dpの100%以内となるように配置する。その理由は、この値以下であれば、ダクト本体21がプロペラ2から離れすぎないので、ダクト本体21内で整流化された流れを乱されることなくスムーズにプロペラ2に導くことができるからである。なお、本実施形態ではダクト後端21aの位置をプロペラ位置から20%Dpとしている。
また、内部小翼付きダクト20の上下方向の取付位置は、ダクト中心(ダクト後端21aの断面中心)20aの高さがプロペラ軸心2aの高さよりプロペラ2の直径Dpの±50%以内となるようにプロペラ軸と同軸または平行に配置する。本実施形態ではダクト中心20aの高さをプロペラ軸心2aから5%Dp上方としている。
[内部小翼付きダクト20の作用効果]
上記のように構成された内部小翼付きダクト20を一軸二舵船舶100の船尾に取り付けると、この内部小翼付きダクト20に対して船尾流れが図4に示すように作用する。なお、図4は右舷側を示すが、左舷側も同様である。ここでは、特に断らない限り右舷側について説明する。
ダクト本体21は、筒状の円錐形状の一部として形成されており、内側には断面がキャンバーを持つ翼形状に形成されているので、船尾流れの流入方向に対して垂直方向に揚力51が発生し、その揚力51の水平方向成分である推力53が発生する。
また、ダクト本体21の内部の右舷側には翼形状の右舷側小翼22sが配置されているので、この右舷側小翼22sに対しても船尾流れの流入方向に対して垂直方向に揚力52sが発生し、その揚力52sの水平方向成分である推力54sが発生する。
したがって、右舷側では上記の二つの推力53、54sが発生し、左舷側でも同様に二つの推力53、54p(不図示)が右舷側と同じ方向に発生するので、ダクト本体21のみに比べて、より大きな省エネ効果(馬力低減効果)が得られることになる。また、小翼22p、22sの後方には速度の遅い流れが生じ、この遅い流れがプロペラ2に導入されるので、伴流利得によりプロペラ2の効率アップを図ることができる。
次に、本発明に係る舶用複合型省エネ推進装置10のもう一つの省エネデバイスを構成する一対のフィン付き舵30について、図5から図7を参照して説明する。
図5はフィン付き舵30の部分を模式的に示す図で、(a)はプロペラ2とフィン付き舵30の上面図、(b)はフィン付き舵30を後方から見たときの正面図である。図6はフィン付き舵を右舷側から見たときの側面図で、(a)は内側から見たときの図、(b)は外側から投影して見たときの図である。また、図7はフィン付き舵の作用説明図で、(a)は左舷側フィン付き舵での推力発生説明図、(b)は右舷側フィン付き舵での推力発生説明図である。
[フィン付き舵30の構成]
一対のフィン付き舵30の舵3は、プロペラ2の後方において、船体中心(プロペラ軸心2a)に対し左右対称の鉛直面内に配置される。この一対の左舷側舵3pと右舷側舵3sとの内側の側面にそれぞれ翼型のフィン31p、31sを突出させて設けることで、一対のフィン付き舵30を構成する。
フィン31p、31sは、左舷側を上キャンバー、右舷側を下キャンバーを持つ非対称翼、もしくは両者とも対称翼のいずれでもよい。本実施形態では、翼前縁からコード長の40%の位置で最大翼厚を持つ非対称翼としている。
フィン31p、31sの迎角βは、船型により最適な角度を選ぶこととし、±15゜の範囲で決定する。本実施形態では、フィン31p、31sの迎角βは4゜としている。また、左舷側フィン31pは船首側(前縁)が下がる方向(下向き)に傾斜し、右舷側フィン31sは船首側(前縁)が上がる方向(上向き)に傾斜している。
また、フィン31p、31sは、後方から見て段違いに配置されるとともに、上面から見た平面形状は、対の舵3p、3sに対し干渉しない範囲において最大半円形状に内接する多角形のうち、できるだけ平面積を大きくするため台形形状に形成されている。つまり、各々のフィンの可動範囲において、干渉しない範囲で最大限の平面積を得る平面形状とする。したがって、台形等の多角形に限らず半円形の形状でもよい。本実施形態のフィン31p、31sの形状によれば、平面積を大きくすることができるので、揚力を増加でき、より大きな推力を得ることができる(図5参照)。
[フィン付き舵30の作用効果]
図7に示すように、左舷側フィン31pに対してはプロペラ2からの旋回流が斜め上方に向かって流入するので、その流入方向に対して垂直方向に揚力55pが発生し、その揚力55pの水平方向成分である推力56pが発生する。
同様に、右舷側フィン31sに対してはプロペラ2からの旋回流が斜め下方に向かって流入するので、その流入方向に対して垂直方向に揚力55sが発生し、その揚力55sの水平方向成分である推力56sが発生する。
したがって、左舷側フィン31pに発生する推力56pと右舷側フィン31sに発生する推力56sとは同じ方向であるので、この二つの推力56p、56sによって省エネ効果(馬力低減効果)が得られる。
表1及び表2は、船型試験水槽における一軸二舵船型の模型試験による省エネ効果(馬力低減効果)を確認した結果である。水槽試験は一軸二舵船型を用いて下記の6つのケースについて実施した。なお、カッコ内は表中の記載を示す。
・省エネデバイス無し
・ダクト本体のみ
・内部小翼付きダクト(ダクト本体+小翼A又はB)
・フィン付き舵のみ(フィン)
・ダクト本体とフィン付き舵(ダクト本体+フィン)
・内部小翼付きダクトとフィン付き舵(ダクト本体+小翼A又はB+フィン)
ここで、小翼Aの迎角は、p側、s側ともに0゜、小翼Bの迎角は、p側17.5゜(船首側上げ)、s側20゜(船首側下げ)とした。
また、表中の省エネ効果は、省エネデバイス無しの場合の馬力に対する馬力低減率をあらわしたものである。
Figure 2011042204
Figure 2011042204
表1、表2から、馬力低減率は、「内部小翼付きダクトとフィン付き舵」の場合、満載状態で11.6%、軽荷状態で11.3%である。これに対して、「ダクト本体とフィン付き舵」の場合、満載状態で10.5%、軽荷状態で7.8%であり、前者の方がはるかに省エネ効果が高いことがわかる。つまり、軽荷状態で比較すると、上記7.8%は、「ダクト本体」単独の3.9%と「フィン付き舵」単独の2.8%との和(6.7%)よりも大きく、それ以上に前者「内部小翼付きダクトとフィン付き舵」の方(11.3%)が省エネ効果が非常に高いものとなっている。
図8は、内部小翼付きダクト20について小翼22p、22sの迎角(図8では、Fin Angleと記載)を変えたときの馬力比較をあらわしたものである。小翼無しの場合(A00のケース)に対する馬力比であり、マイナスは馬力の減少を表す。
小翼の迎角は−角度(図2のαと反対方向の迎角)以外はほとんど省エネ効果があるが、約1%以上の馬力減少を目安とすれば、p側は0〜17.5゜、s側は0〜25゜の範囲が好ましい。なお、図8において、n・Q/Vm3(但し、nはプロペラ回転数、Qはトルク、Vmは船速)は馬力比を表す指標であり、値が小さいほど省エネ効果が大きいことを表す。
以上のように、本実施形態に係る船舶(一軸二舵船舶)100は、プロペラ前方の船尾に配置された内部小翼付きダクト20と、プロペラ後方に配置された一対のフィン付き舵30とを備えた舶用複合型省エネ推進装置10を装備したので、次のような作用効果がある。
(1)プロペラ前方の船尾に配置された内部小翼付きダクト20は主として船尾縦渦を回収する。このとき、ダクトを通過した流れは、渦成分が回収され、整流した(2次速度ベクトル流れの少ない)流れとなる。
(2)さらにダクト内に小翼22p、22sを配置することで、プロペラ2に流れ込む流れをさらに整流することができる。
(3)整流した流れは、プロペラ面に流れ込み、プロペラ面を通過した流れは、船体の船尾縦渦影響の少ないきれいな旋回流となる。
(4)一軸二舵船型においては、舵内側に配置されたフィン31p、31sがこの旋回流を回収し、省エネ効果を得る。このとき、船尾縦渦影響が少ない螺旋状となるきれいな流れの方がフィン31p、31sによるエネルギー回収率が大きくなる。
よって、ダクト内に小翼を配置したことが、プロペラに流れ込む流れをより整流し、その整流により舵内側に配置したフィンの省エネ効果向上が全体の省エネ効果を押し上げることとなる。
1 船体
2 プロペラ
3 舵
2a プロペラ軸心
3p 左舷側舵
3s 右舷側舵
10 舶用複合型省エネ推進装置
20 内部小翼付きダクト
21 ダクト本体
30 フィン付き舵
20a ダクト中心
21a ダクト後端
22p 左舷側小翼
22s 右舷側小翼
31p 左舷側フィン
31s 右舷側フィン
100 一軸二舵船舶

Claims (7)

  1. プロペラ前方の船尾部に配置される筒状のダクト本体と、前記ダクト本体の内部に設けられ、前記船尾部の左舷側および右舷側に取り付けられる複数の小翼とを有する内部小翼付きダクトと、
    プロペラ後方に配置される一対の舵と、前記一対の舵の内側にそれぞれ設けられたフィンとを有するフィン付き舵と、
    を備えることを特徴とする舶用複合型省エネ推進装置。
  2. 前記内部小翼付きダクトのプロペラ軸方向の取付位置は、前記ダクト本体の後端位置がプロペラ位置からプロペラ直径の100%以内となるように配置することを特徴とする請求項1記載の舶用複合型省エネ推進装置。
  3. 前記内部小翼付きダクトの上下方向の取付位置は、ダクト中心の高さがプロペラ軸心の高さよりプロペラ直径の±50%以内となるようにプロペラ軸と同軸または平行に配置することを特徴とする請求項1または2記載の舶用複合型省エネ推進装置。
  4. 前記ダクト本体内に設けられる小翼は、非対称または対称の翼型であり、左舷側小翼は船首側が上がる方向に傾斜し、右舷側小翼は船首側が下がる方向に傾斜しており、両小翼とも迎角が0〜25゜の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の舶用複合型省エネ推進装置。
  5. 前記フィンは、前記舵の内側側面に横向きに突出させて設けられており、且つ、一対のフィンが段違いに配設され、翼型の多角形または半円形に形成されていることを特徴とする請求項1記載の舶用複合型省エネ推進装置。
  6. 前記一対のフィンは、非対称または対称の翼型であり、左舷側フィンは船首側が下がる方向に傾斜し、右舷側フィンは船首側が上がる方向に傾斜しており、両フィンとも迎角が±15゜の範囲であることを特徴とする請求項5記載の舶用複合型省エネ推進装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の舶用複合型省エネ推進装置を装備したことを特徴とする一軸二舵船舶。
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