JP2015094301A - 排気温度センサの故障診断装置及び故障診断方法 - Google Patents

排気温度センサの故障診断装置及び故障診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排気温度センサを精度よく診断できる排気温度センサの故障診断装置を提供する【解決手段】内燃機関EGの排気通路125に設けられる排気温度センサ134の故障診断を行う診断装置21において、前記内燃機関の燃焼が停止した非燃焼状態を検出する非燃焼検出部212と、前記非燃焼状態後に前記燃焼が再開した再燃焼状態を検出する再燃焼検出部212と、前記排気温度センサの故障を診断する診断部215,216と、を備え、前記診断部は、前記非燃焼状態を検出した場合には、前記排気温度センサの故障診断を禁止し、前記非燃焼状態後に前記再燃焼状態を検出した場合には、所定の遅延時間を経過したのちに前記排気温度センサの故障診断を許可する。【選択図】 図2

Description

本発明は、排気温度センサの故障診断装置及び故障診断方法に関するものである。
内燃機関の排気温度センサには、低温時の出力が高抵抗値(高出力電圧)を示す出力特性を有するものがある。この種の排気温度センサにあっては、低温時に排気温度センサの出力を診断すると、断線などの不具合による高抵抗値なのか、或いは低温のための高抵抗値なのかを区別することができない。このため、排気温度センサの検出温度が低温である場合の診断を回避するため、エンジン冷却水温度により選択されるエンジン負荷領域に基づいて排気温度センサを診断する条件が成立しているかどうかを判定し、診断条件が成立している場合はエンジン冷却水温度に応じた遅延時間を経過したのち排気温度センサの出力を診断するものが知られている(特許文献1)。すなわち、エンジン冷却水温度が低い場合は低温時の診断を回避するために高負荷領域を診断成立条件とする一方で、一旦走行した後などでエンジン冷却水温度が高いときはエンジン負荷が高くなくても排気ガス温度(以下、排気温度ともいう)が排気温度センサの診断に適している場合があるため、エンジン冷却水温度が高い場合は低負荷領域をも診断成立条件にすることで、診断頻度を増加させている。
特開2008−14225号公報
上記従来技術では、エンジン冷却水温度のみに基づいて診断を行いエンジン冷却水温度が高ければ排気温度センサの診断を許可するため、たとえばフューエルカット、アイドルストップ、ハイブリッド車のモータ単独走行のように内燃機関に非燃焼期間が存在した後であっても、燃焼を再開した直後には排気温度センサの診断を許可することになる。しかしながら、フューエルカット走行中は、排気通路には非燃焼ガス(すなわち低温の吸入空気)が流れ、アイドルストップ時やハイブリッド車のモータ走行時は、排気通路には排気ガスが流れずに低温の外気に曝されるので、排気通路の各種部品が一時的に降温する。こうした状態で診断を行うと、排気ガスの熱は低温となった排気通路の各種部品に吸熱され、排気ガスが降温するので、出力精度が著しく低くなり、誤診断が生じるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、排気温度センサを精度よく診断できる排気温度センサの故障診断装置及び故障診断方法を提供することである。
本発明は、内燃機関の燃焼が停止した非燃焼状態を検出したら排気温度センサの故障診断を禁止する一方、非燃焼状態を検出したのち燃焼を再開したら、所定の遅延時間が経過した後に排気温度センサの故障診断を許可することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、非燃焼状態の検出から燃焼再開までの間に排気温度センサを含む排気系部品の温度が降下するが、燃焼再開したのち所定の遅延時間が経過するまでの間に適切な温度まで上昇するので、排気温度センサの故障の有無を精度よく診断することができる。
本発明の一実施の形態に係る排気温度センサの故障診断装置を適用した内燃機関を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る排気温度センサの故障診断装置を示すブロック図である。 図2の排気御温度センサの故障診断装置及び方法の故障診断処理手順の一例(フューエルカット時又はアイドルストップ時)を示すフローチャートである。 図3のステップST9及びST13で用いられる非燃焼継続時間と遅延時間との関係を示す制御マップである。 図3のステップST13で用いられるエンジン冷却水温度と遅延時間との関係を示す制御マップである。 図2の排気御温度センサの故障診断装置及び方法の故障診断処理手順の他例(EV走行モード時)を示すフローチャートである。 図5のステップST29で用いられる非燃焼継続時間と基本遅延時間との関係を示す制御マップである。 図5のステップST30で用いられる再燃焼時初期温度による基本遅延時間の補正αを示す制御マップである。 図5のステップST30で用いられる非燃焼時平均車速による基本遅延時間の補正βを示す制御マップである。 図5のステップST30で用いられる非燃焼時平均外気温度による基本遅延時間の補正γを示す制御マップである。 図3の故障診断処理のタイムチャート(t<t)である。 図3の故障診断処理のタイムチャート(t≧t)である。 図5の故障診断処理のタイムチャートである。 図9の推定排気温度を算出する場合に用いられる制御マップである。 図1の排気温度センサの出力特性を示すグラフである。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本例に係る排気温度センサの故障診断装置21を適用した内燃機関EGを示すブロック図、図2は本例に係る排気温度センサの故障診断装置21を示すブロック図である。なお図2は、図1に示す内燃機関EGの構成から故障診断装置21に関係する構成のみを抽出して示したものである。
本例に係る排気温度センサの故障診断装置21が適用される車両は、内燃機関EGのみを走行駆動源とする車両と、内燃機関EGとモータとを走行駆動源とするハイブリッド車両の両方を含み、以下の実施形態では主として内燃機関EGのみによる車両の構成を説明し、ハイブリッド車両に特有の構成については特記するものとする。また本例の排気温度センサの故障診断装置21は、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンのほか軽油を燃料とするディーゼルエンジンにも適用することができ、以下の実施形態では主としてガソリンエンジンの構成について説明し、ディーゼルエンジン特有の構成については特記するものとする。さらに本例に係る排気温度センサの故障診断装置21は、車両走行中にアクセルペダルを放して負荷が小さくなった場合に燃料噴射を中断するフューエルカット制御や、フットブレーキを踏んで車両が停車した場合に内燃機関が一時的に停止するアイドルストップ制御を実行する車両に適用することができ、以下の実施形態ではその説明を適宜行うものとする。なお、フューエルカット制御はガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも適用することができ、アイドルストップ制御は内燃機関のみによる車両にもハイブリッド車両にも適用することができる。
図1に示すように、内燃機関EGの吸気通路111には、エアーフィルタ112、吸入空気流量を検出するエアフローメータ113、吸入空気流量を制御するスロットルバルブ114、コレクタ115及び吸気温度センサ117が設けられている。スロットルバルブ114には、当該スロットルバルブ114の開度を調整するDCモータ等のアクチュエータ116が設けられている。このスロットルバルブアクチュエータ116は、運転者のアクセルペダル操作量等に基づき演算される要求トルクを達成するように、コントロールユニット11からの駆動信号に基づき、スロットルバルブ114の開度を電子制御する。なお、アクセルペダルにはアクセル開度センサ136が設けられ、アクセルペダル操作量の検出信号をコントロールユニット11へ出力する。また、スロットルバルブ114の開度を検出するスロットルセンサ116aが設けられ、その検出信号をコントロールユニット1へ出力する。なお、スロットルセンサ116aはアイドルスイッチとしても機能させることができる。
コレクタ115から各気筒に分岐した吸気通路111aに臨ませて、燃料噴射バルブ118が設けられている。燃料噴射バルブ118は、コントロールユニット11において設定される駆動パルス信号によって開弁駆動され、図外の燃料ポンプから圧送されてプレッシャレギュレータにより所定圧力に制御された燃料を吸気通路111の燃料噴射ポート111aに噴射する。このとき、本例の内燃機関EGにおいては、車速、アクセルペダル操作量、エンジン回転速度等のエンジン運転状態に基づいてフューエルカット制御を実行し、フューエルカット条件が成立したら燃料の噴射を一時的に中断し、その後フューエルカット条件が不成立となったら燃料噴射を再開する。
シリンダ119と、当該シリンダ119内を往復移動するピストン120の冠面と、吸気バルブ121及び排気バルブ122が設けられたシリンダヘッドとで囲まれる空間が燃焼室123を構成する。点火プラグ124は、各気筒の燃焼室123に臨んで装着され、コントロールユニット11からの点火信号に基づいて吸入混合気に対して点火を行う。なお、ディーゼルエンジンや圧縮自己着火型ガソリンエンジン(HCCI)にあっては、点火プラグ124は省略される。
排気通路125には、排気中の特定成分、たとえば酸素濃度を検出することにより排気、ひいては吸入混合気の空燃比を検出する空燃比センサ126が設けられ、その検出信号はコントロールユニット11へ出力される。この空燃比センサ126は、リッチ・リーン出力する酸素センサであってもよいし、空燃比をリニアに広域に亘って検出する広域空燃比センサであってもよい。また、排気通路125には、排気を浄化するための排気浄化触媒127が設けられている。この排気浄化触媒127としては、ストイキ(理論空燃比,λ=1、空気重量/燃料重量=14.7)近傍において排気中の一酸化炭素COと炭化水素HCを酸化するとともに、窒素酸化物NOxの還元を行って排気を浄化することができる三元触媒、或いは排気中の一酸化炭素COと炭化水素HCの酸化を行う酸化触媒を用いることができる。さらに、排気通路125の排気浄化触媒127の下流側には、排気中の特定成分、たとえば酸素濃度を検出し、リッチ・リーン出力する酸素センサ128が設けられ、その検出信号はコントロールユニット11へ出力される。ここでは、酸素センサ128の検出値により、空燃比センサ126の検出値に基づく空燃比フィードバック制御を補正することで、空燃比センサ126の劣化等に伴う制御誤差を抑制する等のために(いわゆるダブル空燃比センサシステム採用のために)、下流側酸素センサ128を設けて構成したが、空燃比センサ126の検出値に基づく空燃比フィードバック制御を行なわせるだけでよい場合には、酸素センサ128を省略することができる。なお、図1において129はマフラである。
内燃機関EGのクランク軸130にはクランク角センサ131が設けられ、コントロールユニット11は、クランク角センサ131から機関回転と同期して出力されるクランク単位角信号により各気筒におけるピストン位置を検出し、点火プラグ124の点火時期や吸気バルブ121及び排気バルブ122のバルブ開閉タイミングにフィードバックする。なお、コントロールユニット11は、クランク角センサ131から機関回転と同期して出力されるクランク単位角信号を一定時間カウントすることで、又はクランク基準角信号の周期を計測することでエンジン回転速度Neを検出することができる。
内燃機関EGの冷却ジャケット132には、水温センサ133が当該冷却ジャケットに臨んで設けられ、冷却ジャケット131内の冷却水温度Twを検出し、これをコントロールユニット11へ出力する。また、エンジンルーム内にはサーミスタなどから構成されて車室外の温度を検出する外気温度センサ135が設けられ、この検出信号はコントロールユニット11に出力される。さらに変速機などの駆動系にはリードスイッチやホール素子などから構成されて車両の走行速度を検出する車速センサ137が設けられ、その検出信号はコントロールユニット11に出力される。また図示は省略するが、変速機のコントロールユニットは、変速機のシフトポジション(変速段)をコントロールユニット11からの要求により出力する。
ハイブリッド車両においては、内燃機関とモータとを走行駆動源とし、車両の運転状態や走行駆動用バッテリの充電状態に応じて、内燃機関のみで走行するモードと、モータのみで走行するモードと、内燃機関及びモータの両方で走行するモードを切り替える。このうち内燃機関のみで走行するモードをEG走行モード、モータのみで走行するモードをEV走行モード、内燃機関及びモータの両方で走行するモードをHEV走行モードと称するが、これら走行モードの切り替えは、図1に示すコントロールユニット11とバッテリの充放電等を制御するバッテリコントロールユニット(不図示)とを統括する車両コントロールユニット(不図示)により制御され、EV走行モードを含む走行モードの制御信号(図1に「EV走行モード信号」として示す。)がコントロールユニット11に出力される。
既述したように、各種センサ類からの検出信号は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェース等を含んで構成されるマイクロコンピュータからなるエンジンコントロールユニット11に入力され、当該エンジンコントロールユニット11は、センサ類からの信号に基づいて検出される運転状態に応じて、スロットルバルブ114の開度を制御し、燃料噴射バルブ118を駆動して燃料噴射量と燃料噴射時期を制御する。
さて、排気通路125の排気浄化触媒127の上流側であってエキゾーストマニホールドの集合部近傍には、本例に係る排気温度センサ134が設けられ、その検出信号はコントロールユニット11へ出力される。図11は、本例の排気温度センサ134の出力特性の一例を示すグラフである。特に限定はされないが、本例の排気温度センサ134は、たとえば0〜100数十℃の低温範囲では高抵抗を示して高電圧を出力する一方、600℃以上の高温範囲では低抵抗値を示して低電圧を出力し、その間の温度範囲100数十℃〜600℃では温度に略比例した抵抗値を示して温度に略比例した電圧を出力するという特性を有する。
排気温度センサ134は、燃焼室123からエキゾーストマニホールドを含む排気通路125に流下した排気ガスの温度を検出し、排気浄化触媒127の昇温や過熱防止のための制御にフィードバックするための温度センサである。このため、コントロールユニット11は、排気温度センサ134に断線や感知不良などの故障が生じていないかどうかを診断する。以下、排気温度センサ134の故障診断の制御手順を説明する。
本例の排気温度センサ134の故障診断は、図2に示す制御ブロックと、図3(第1実施形態)又は図5(第2実施形態)に示す制御ルーチンによって実行される。本発明の故障診断装置21及び故障診断方法は、フューエルカット、アイドルストップ又はEV走行などによって内燃機関EGに非燃焼状態が生じたら、排気温度センサ134の故障診断を禁止する一方で、当該非燃焼状態が生じたのち、フューエルカットやアイドルストップがリカバーされ又はEV走行モードがEG走行モード若しくはHEV走行モードに切り替えられて再燃焼状態を検出したら、所定の遅延時間をおいて排気温度センサ134の故障診断を許可するものである。以下に具体的な制御の構成を説明する。
本例の故障診断装置21は、図2に示すように、排気温度推定部211と、エンジン駆動検出部212と、非燃焼時間計測部213と、診断遅延時間算出部214と、ラショナリティ診断部215と、断線診断部216と、を備える。なお図2の再左列は入力パラメータを示し、上述した内燃機関EGの各種構成部品により検出されるものである。
排気温度推定部211は、アクセル開度センサ136によるアクセル踏込量、スロットルセンサ116aによるスロットルバルブ114の開度又はエアフローメータ113による吸入空気量のいずれかから求められる内燃機関EGの負荷と、クランク角センサ131から求められるエンジン回転速度と、必要に応じて、空燃比センサ126から求められる噴射燃料の空燃比と、コントロールユニット11で演算される排気バルブ122の開時期と、点火プラグ124の点火時期と、外気温度センサ135にて検出される外気温度と、車速センサ137により検出される車速と、を含む運転パラメータに基づいて、排気温度センサ134が設けられた排気通路125の位置における排気ガスの温度を推定する。なお、図2にはエンジン負荷の代表パラメータとしてアクセル踏込量と吸入空気量のみを示すが、上述したとおりスロットルバルブ114の開度を含んでもよい。
エンジン駆動検出部212は、アクセル開度センサ136から求められるアクセル踏込量と、クランク角センサ131から求められるエンジン回転速度と、車速センサ137にから求められる車速と、変速機コントローラから入力するシフトポジションと、クラッチ付き車両にあってはクラッチセンサから求められるクラッチの入切と、フットブレーキセンサから求められるフットブレーキのON/OFFと、ハイブリッド車両にあっては車両コントロールユニットから入力するEV走行モード信号(ON/OFF指令信号)と、に基づいて、内燃機関EGの燃焼室123にて燃焼が生じているか否かを検出する。燃焼室123にて燃焼が生じている状態を燃焼状態、燃焼が生じていない状態を非燃焼状態という。なお、図2にはエンジン駆動検出の代表パラメータとしてエンジン回転速度とアクセル開度と車速とEV走行モード信号のみを示すが、上述したとおりその他のパラメータを含んでもよい。
フューエルカット制御は、特に限定されないが、たとえばシフトポジションが前進走行段(後退走行段又はニュートラルでない)であって、所定のエンジン回転速度以上の回転速度でアクセル踏込量がゼロである場合に、条件が成立する。フューエルカット制御の条件が成立すると、燃料噴射バルブ118からの燃料噴射量をゼロに設定する。これにより、ピストン120及びクランクシャフト130の駆動は継続されるが内燃機関EGの燃焼室123における燃焼は中断し、吸気通路111から吸入された外気はそのまま燃焼室123を通過し、排気通路125を介して排気される。吸入空気の温度は排気ガスの温度に比べて十分低温であるため、シリンダブロックなどのエンジン本体、吸気バルブ121、排気バルブ122のほか、排気通路125の排気温度センサ134の上流側に設けられた排気系部品、すなわち、エキゾーストマニホールド、過給機、空燃比センサ126、排気温度センサ134が冷却されることになる。
アイドルストップ制御は、特に限定されないが、たとえばエンジン回転速度が所定値以下で、シフトポジションがニュートラル又はクラッチペダルが踏込まれている場合又はこれに加えてフットブレーキが踏み込まれている場合に条件が成立する。アイドルストップ制御の条件が成立すると、ピストン120及びクランクシャフト130の駆動を含めて内燃機関EGを一時的に停止する。これにより、燃焼室123における燃焼は中断し、吸気通路111から排気通路125に至るガスの流れも停止するので、シリンダブロックなどのエンジン本体、吸気バルブ121、排気バルブ122のほか、排気通路125の排気温度センサ134の上流側に設けられた排気系部品は、外気によって冷却されることになる。
ハイブリッド車両にあっては、車両コントロールユニットにてEV走行モードの条件が成立すると、EV走行モードのON指令が出力される。これにより、ピストン120及びクランクシャフト130の駆動を含めて内燃機関EGが一時的に停止し、燃焼室123における燃焼も、吸気通路111から排気通路125に至るガスの流れも停止する。したがって、シリンダブロックなどのエンジン本体、吸気バルブ121、排気バルブ122のほか、排気通路125の排気温度センサ134の上流側に設けられた排気系部品は、外気によって冷却されることになる。特にハイブリッド車両のEV走行モード時における排気系部品の冷却は、車両が走行中に受ける外気流の熱量に応じて助長されることになる。
エンジン駆動検出部212は、上述した内燃機関EGにおける非燃焼状態から燃焼状態へ移行したことも検出する。フューエルカット制御にあっては、たとえばアクセルペダルを踏み込むなどすることでフューエルカット制御の成立条件が不成立となり、燃料噴射バルブ118からの燃料噴射が再開したことを検出する。また、アイドルストップ制御にあっては、たとえばフットブレーキを放してアクセルペダルを踏み込むなどすることでアイドルストップ制御の成立条件が不成立となり、内燃機関EGが再始動したことを検出する。またハイブリッド車両にあっては、たとえばアクセルペダルを踏み込んで走行負荷が増加することでEV走行モードの成立条件が不成立となり、EG走行モード又はHEV走行モードに切り替わることで内燃機関EGが再始動したことを検出する。ちなみに、エンジン駆動検出部212における内燃機関EGの非燃焼状態や燃焼再開の検出は、当該エンジン駆動検出部212のみで演算する必要はなく、通常の内燃機関EGの駆動制御を実行しているコントロールユニット11から、フューエルカットのON/OFFフラグ信号やアイドルストップのON/OFFフラグ信号を読み込んでもよい。
非燃焼時間計測部213は、タイマーカウンタで構成され、エンジン駆動検出部212にて検出された非燃焼状態をカウント開始時、再び燃焼状態となったときをカウント終了時とし、非燃焼状態から燃焼再開までの時間を計測する。ここで計測した非燃焼状態から燃焼再開までの時間を非燃焼継続時間tと称するが、この値tは診断遅延時間算出部214に出力される。
診断遅延時間算出部214は、非燃焼時間計測部213にて計測された非燃焼継続時間tと、水温センサ133によるエンジン冷却水温度Twと、排気温度センサ134による実排気温度Tgと、外気温度センサ135による外気温度Taと、車速センサ137による車速Vとに基づいて、故障診断が再開された場合の遅延時間Tを算出する。具体的な算出方法は後述する。
ラショナリティ(rationality,合理性)診断部215と断線診断部216は、排気温度センサ134の故障の有無を診断するものであり、ラショナリティ診断部215では排気温度センサ134により検出される実排気温度Tgと、排気温度推定部211で推定された推定排気温度Teとを比較し、その差|Tg−Te|が所定範囲内であれば排気温度センサ134は正常であると診断し、範囲外であれば異常であると診断する。また、断線診断部216では、排気温度センサ134の検出信号による抵抗値が所定値以上の高抵抗値である場合は断線故障があると診断し、所定値未満の抵抗値である場合は断線故障がないと診断する。
《第1実施形態》
次に、図3,図4A,図4B,図8A及び図8Bを参照して、第1実施形態に係る排気温度センサ134の故障診断手順を説明する。以下の処理はコントロールユニット11内にインストールされた故障診断プログラムによって実行される。本発明の第1実施形態に係る故障診断は、図2の診断遅延時間算出部214において算出される遅延時間Tを、非燃焼時間計測部213にて計測される非燃焼状態の継続時間tに応じて設定するものである。そしてその際に非燃焼継続時間tが所定の閾値時間t1未満の比較的短時間である場合には遅延時間Tを一定値であるT1に設定し、非燃焼継続時間tが所定の閾値時間t1以上の比較的長時間である場合には遅延時間Tをエンジン冷却水温度Twに応じた変動値であるT2に設定する。図8Aは非燃焼継続時間tが所定の閾値時間t1未満の比較的短時間である場合のタイムチャート、図8Bは非燃焼継続時間tが所定の閾値時間t1以上の比較的長時間である場合のタイムチャートをそれぞれ示すものである。
図3に示す制御ルーチンは、車速センサ137により検出される車速がゼロでない車両走行中に実行される。まずステップST1にてアクセル開度センサ136により検出されるアクセル開度ゼロ(アクセルOFF)が入力されると、ステップST2では、変速機のシフトポジションが前進走行段であって、エンジン回転速度が所定の回転速度以上である場合に、フューエルカット制御が実行され、燃料噴射バルブ118からの燃料噴射量がゼロになる。これにより内燃機関EGが非燃焼状態になり、排気温度が急降下する。図8Aのタイムチャートにおける時間t11、図8Bのタイムチャートにおける時間t14がそれぞれこれに相当する。そして続くステップST3では、排気温度センサ134の故障診断を禁止する。図11の排気温度センサ134の出力特性図に示すように、排気温度Tgが低温域になると排気温度センサ134の出力が高抵抗(高電圧)を示し、断線時の出力電圧と区別できないので、この非燃焼状態の間は故障診断を禁止する。図8Aのタイムチャートにおける時間t11〜t13が、遅延時間T1を含めた最終的な故障診断の禁止期間であり、時間t11〜t12が非燃焼継続時間tである。また図8Bのタイムチャートにおける時間t14〜t16が、遅延時間T2を含めた最終的な故障診断の禁止期間であり、時間t14〜t15が非燃焼継続時間tである。
ステップST4では、非燃焼時間計測部213により非燃焼継続時間tのカウントを開始する。このタイムカウントはステップST6のエンジン再燃焼が検出されるステップST7まで行われる。そのため、ステップST5では、エンジン駆動検出部212により、アクセルペダルを踏み込むなどすることでフューエルカット制御の成立条件が不成立となる(フューエルカットリカバー)か否かを判定し、フューエルカット制御の成立条件を満足する限りステップST2へ戻ってステップST2〜ST5を繰り返す。フューエルカット制御の成立条件が不成立になった場合はステップST6へ進む。
ステップST6では、フューエルカットのリカバー指令により、燃料噴射バルブ118から燃料を供給し、燃焼室123における燃焼を再開する。ステップST7では、非燃焼時間計測部213は、内燃機関EGが再燃焼したことにともない非燃焼継続時間tのカウントを停止する。これにより非燃焼継続時間tが確定する。そして、ステップST8では、確定した非燃焼継続時間tと、予め設定されている閾値時間t1とを比較し、非燃焼継続時間tが閾値時間t1未満である場合(t<t1)はステップST9へ進み、非燃焼継続時間tが閾値時間t1以上である場合(t≧t1)はステップST12へ進む。
ステップST9では、故障診断を許可するまでの遅延時間Tを予め設定されている一定値(固定値)であるT1に設定する。この一定値T1は、上記閾値時間t1とともに、予め実験やシミュレーションにより求められた値であり、非燃焼継続時間Tがt1未満の場合にこの遅延時間T1を設けることで排気系部品の温度が排気温度センサ134で検出するのに適切な温度まで昇温する値である。そしてステップST10では、設定された遅延時間T1が経過したか否かをタイムカウントし、遅延時間T1を経過したときにステップST11へ進む。ステップST11では、排気温度センサ134の故障診断を再開(許可)する。図8Aに示すタイムチャートにおける時間t12〜t13が遅延時間T1に相当する。図8Aの下から2段目の排気温度センサ134の出力線図にも示されるとおり、遅延時間T1の間に、排気通路125に燃焼ガスが流下するので、排気温度センサ134にて検出される出力温度が上昇し、時間t13のときに故障診断の可能温度に達することになる。これにより、排気温度センサ134の断線診断を実施しても、排気温度センサ134の出力値が、断線時の出力値に比べて十分に区別可能な値になる。
ちなみに、図8Aのタイムチャートにおいて、時間t12にて内燃機関EGの燃焼が再開するが、本例のように遅延時間T1を設けずに故障診断を許可すると、同図に初期温度として示す排気温度センサ134の出力温度が、断線の有無を診断できるほどの温度まで達していない。このため、同図に誤診断領域として示す時間t12〜t13の間に故障診断を行うと、断線していないにも拘らず断線しているとの誤診断を行うおそれがある。
図3に戻り、ステップST12では、水温センサ133により現在のエンジン冷却水温度Twを検出する。そして、ステップST13では、図4Bに示す制御マップを参照して、ステップST12で検出されたエンジン冷却水温度Twに相当する遅延時間T2を抽出し、これを遅延時間Tとして設定する。ステップST14では、設定された遅延時間T2が経過したか否かをタイムカウントし、遅延時間T2を経過したときにステップST11へ進む。ステップST11では、排気温度センサ134の故障診断を再開(許可)する。
ステップST12〜ST14のルーチンは非燃焼時間tが比較的長時間である場合の制御を示すものであり、図8Bに示すタイムチャートにおける時間t15〜t16が遅延時間T2に相当し、図8Bの下から2段目の排気温度センサ134の出力線図にも示されるとおり、遅延時間T2の間に、排気通路125に燃焼ガスが流下するので、排気温度センサ134にて検出される出力温度が上昇し、時間t16のときに故障診断の可能温度に達することになる。これにより、排気温度センサ134の断線診断を実施しても、排気温度センサ134の出力値が、断線時の出力値に比べて十分に区別可能な値になる。
ちなみに、図8Bのタイムチャートにおいて、時間t15にて内燃機関EGの燃焼が再開するが、本例のように遅延時間T2を設けずに故障診断を許可すると、同図に初期温度として示す排気温度センサ134の出力温度が、断線の有無を診断できるほどの温度まで達していない。このため、同図に誤診断領域として示す時間t15〜t16の間に故障診断を行うと、断線していないにも拘らず断線しているとの誤診断を行うおそれがある。
なお、図3に示す故障診断ルーチンは車両が走行中である時点からのものであるが、内燃機関EGが長時間停止した状態から始動する場合は、排気系部品の温度が著しく低温であるため、水温センサ133により検出されるエンジン冷却水温度Twに応じた遅延時間を設け、それまでの間は故障診断を禁止するとよい。また、上述した実施形態ではフューエルカット制御について説明したが、アイドルストップ制御を行う場合にも同様の遅延時間を設定することができる。この場合には、ステップST2のフューエルカット制御の条件成立をアイドルストップ制御の条件成立に代替し、ステップST5のフューエルカット制御のリカバー条件の成立をアイドルストップ制御のリカバー条件の成立に代替すればよい。
《第2実施形態》
次に、図5,図6,図7A〜図7C,図9及び図10を参照して、第2実施形態に係る排気温度センサ134の故障診断手順を説明する。以下の処理はコントロールユニット11内にインストールされた故障診断プログラムによって実行される。本発明の第2実施形態に係る故障診断は、図2の診断遅延時間算出部214において、非燃焼時間計測部213にて計測される非燃焼状態の継続時間tに応じて設定した基本遅延時間T0に、燃焼再開時の初期排気温度Tg0と、非燃焼継続時間中の平均車速Vaと、非燃焼継続時間中の平均外気温度Taaとによって補正を加え、これを最終的な遅延時間T3とするものである。特にハイブリッド車両において、走行中にEG走行モード又はHEV走行モードからEV走行モードに切り替わり、内燃機関EGが非燃焼状態になる期間に車両が走行している場合は、排気系部品の冷却環境が上述した第1実施形態と異なる。このため、ハイブリッド車両に第2実施形態に係る故障診断制御を適用することが好ましい。
図5に示す制御ルーチンは、車速センサ137により検出される車速がゼロでない車両走行中に実行される。まずステップST21にて車両コントロールユニットからのEV走行モードのON指令が入力されると、内燃機関EGが停止する。これにより内燃機関EGが非燃焼状態になり、排気温度が急降下する。図9のタイムチャートにおける時間t17がこれに相当する。そして続くステップST22では、排気温度センサ134の故障診断を禁止する。図11の排気温度センサ134の出力特性図に示すように、排気温度Tgが低温域になると排気温度センサ134の出力が高抵抗(高電圧)を示し、断線時の出力電圧と区別できないので、この非燃焼状態の間は故障診断を禁止する。図9のタイムチャートにおける時間t17〜t19が、遅延時間T3を含めた最終的な故障診断の禁止期間であり、時間t17〜t18が非燃焼継続時間t(EV走行モード時間)である。ハイブリッド車両における非燃焼継続時間tは、上述した第1実施形態のフューエルカットやアイドルストップの非燃焼継続時間tに比べて著しく長時間になることが少なくない。
ステップST23では、非燃焼時間計測部213により非燃焼継続時間tのカウントを開始する。このタイムカウントはステップST26のエンジン再始動が実行されるまで行われる。そのため、ステップST25では、エンジン駆動検出部212により、車両コントロールユニットからEV走行モードのOFF指令によるエンジン再始動の要求があるか否かを判定し、EV走行モードのON指令が継続する限りステップST21へ戻ってステップST21〜ST25を繰り返す。EV走行モードのOFF指令が入力された場合はステップST26へ進む。なお、ステップST24にて、車速センサ137から車速Vと、外気温度センサ135から外気温度Taを入力する。
ステップST26では、EV走行モードのOFF指令により、内燃機関EGを再始動して燃焼室123における燃焼を再開する。これと同時に排気温度センサ134からこの時点の排気温度を初期排気温度Tg0として入力する。ステップST27では、非燃焼時間計測部213は、内燃機関EGが再燃焼したことにともない非燃焼継続時間tのカウントを停止する。これにより非燃焼継続時間tが確定する。そして、ステップST28では、ステップST30にて算出される遅延時間T3のタイムカウントを開始する。このタイムカウントはステップST31にて遅延時間T3に達するまで繰り返される。
遅延時間T3のタイムカウントを行っている間に、ステップST29では、図6に示す制御マップを参照して、ステップST27で確定した非燃焼継続時間tに相当する基本遅延時間T0を抽出する。そして、ステップST29では、ステップST26で入力した初期排気温度Tg0と、ステップST24で入力した非燃焼継続時間中の平均車速Vaと、非燃焼継続時間中の平均外気温度Taaとを用いて基本遅延時間T0を補正し、最終的な遅延時間T3を設定する。図7Aは初期排気温度Tg0と補正量との関係を示す制御マップであり、図9の下から2段目の排気温度の出力線図において、内燃機関EGが燃焼を再開する時間t18の排気温度が初期排気温度である。この初期排気温度Tg0が高いほど非燃焼継続時間tにおける排気系部品の降下温度が小さいので、基本遅延時間T0の補正量を、マイナスを含めて小さくし、逆に初期排気温度Tg0が低いほど非燃焼継続時間tにおける排気系部品の降下温度が大きいので、基本遅延時間T0の補正量を大きくする。
図7Bは非燃焼継続時間中の平均車速Vaと補正量との関係を示す制御マップである。非燃焼継続時間中の車速Vaが早いと排気系部品が受ける走行風による冷却熱量が大きいので、平均車速Vaが早いほど基本遅延時間T0の補正量を大きくし、逆に平均車速Vaが遅いほど基本遅延時間T0の補正量を、マイナスを含めて小さくする。また図7Cは非燃焼継続時間中の平均外気温度Vaaと補正量との関係を示す制御マップである。外気温度Taは車速Vと同様に排気系部品が受ける冷却熱量に相関するので、平均外気温度Taaが低いほど基本遅延時間T0の補正量を大きくし、逆に平均外気温度Taaが高いほど基本遅延時間T0の補正量を、マイナスを含めて小さくする。なお、図6、図7A〜図7Cの制御マップは、予め実験やシミュレーションにより求められたものであり、遅延時間T3を設けることで排気系部品の温度が排気温度センサ134で検出するのに適切な温度まで昇温する値である。
そしてステップST31では、設定された遅延時間T3が経過したか否かをタイムカウントし、遅延時間T3を経過したときにステップST32へ進む。ステップST32では、排気温度センサ134の故障診断を再開(許可)する。図9に示すタイムチャートにおける時間t18〜t19が遅延時間T3に相当する。図9の下から2段目の排気温度センサ134の出力線図(実線)にも示されるとおり、遅延時間T3の間に、排気通路125に燃焼ガスが流下するので、排気温度センサ134にて検出される出力温度が上昇し、時間t19のときに故障診断の可能温度に達することになる。これにより、排気温度センサ134の断線診断を実施しても、排気温度センサ134の出力値が、断線時の出力値に比べて十分に区別可能な値になる。
ちなみに、図9の下から2段目の推定排気温度Te(点線)は、図10に示す完全暖機条件における回転速度と負荷との制御マップにより演算される値であるため、完全暖機時ではない非燃焼継続時間tの推定排気温度Teは実際の排気温度Tgと大きく乖離する。すなわち、時間t17までの期間Xや時間t18から少し後の期間Zでは内燃機関EGが完全暖機となるので図10に示す推定排気温度の制御マップが適用できるが、時間t17から時間t18の少し後の期間Yでは、図10に示す極低負荷域及び極低回転速度域(グレーの塗りつぶしの範囲)となって推定排気温度Teが適切に算出できないこととなる。
また、時間t18にて内燃機関EGの燃焼が再開するが、本例のように遅延時間T3を設けずに故障診断を許可すると、同図に初期温度として示す排気温度センサ134の出力温度が、断線の有無を診断できるほどの温度まで達していない。このため、同図に誤診断領域として示す時間t18〜t19の間に故障診断を行うと、断線していないにも拘らず断線しているとの誤診断を行うおそれがある。
なお、図5に示す故障診断ルーチンは車両が走行中である時点からのものであるが、内燃機関EGが長時間停止した状態から始動する場合は、排気系部品の温度が著しく低温であるため、水温センサ133により検出されるエンジン冷却水温度Twに応じた遅延時間を設け、それまでの間は故障診断を禁止するとよい。
以上のとおり、本例の排気温度センサの故障診断装置21によれば、内燃機関EGの燃焼が停止した非燃焼状態を検出したら排気温度センサ134の故障診断を禁止する一方、非燃焼状態を検出したのち燃焼を再開したら、所定の遅延時間Tが経過した後に排気温度センサ134の故障診断を許可するので、非燃焼状態の検出から燃焼再開までの非燃焼継続時間tの間に排気温度センサ134を含む排気系部品の温度が降下するが、燃焼再開したのち所定の遅延時間Tが経過するまでの間に適切な温度まで上昇する。これにより、排気温度センサ134の故障の有無を精度よく診断することができる。
また本例の排気温度センサの故障診断装置21によれば、フューエルカットやアイドルストップのように非燃焼継続時間tが比較的短時間である場合などは特に、非燃焼継続時間tに応じて遅延時間Tを設定するが、非燃焼継続時間tが所定の閾値時間t0より短い場合は固定値T1とするので演算負荷を小さくできる。一方、非燃焼継続時間tが所定の閾値時間t0以上である場合はエンジン冷却水温度Twが高いほど前記遅延時間を短い値に設定するので、誤診断が生じることなく、かつ診断禁止期間を極力短くすることができる。
また本例の排気温度センサの故障診断装置21によれば、ハイブリッド車両の走行モードの切り替えのように非燃焼継続時間tが比較的長時間である場合などにも、非燃焼継続時間tに応じて遅延時間Tを設定するが、この際に、再燃焼状態の開始時における排気温度センサの初期検出温度Tg0が低いほど遅延時間Tを長い値に設定する。非燃焼継続時間tが長いと遅延時間Tの精度が低下するが、再燃焼開始時の初期排気温度Tg0で基本遅延時間を補正するので、より正確に排気温度センサ34の診断を行うことができる。
これに加えて本例の排気温度センサの故障診断装置21によれば、非燃焼継続時間中の平均車速Vaが速いほど遅延時間Tを長い値に補正するので、これによってもより正確に排気温度センサ34の診断を行うことができる。
さらにこれに加えて本例の排気温度センサの故障診断装置21によれば、非燃焼継続時間中の平均外気温度Taaが低い遅延時間Tを長い値に補正するので、これによってもより正確に排気温度センサ34の診断を行うことができる。
上記エンジン駆動検出部212は本発明に係る非燃焼検出部及び再燃焼検出部に相当し、上記ラショナリティ診断部215及び断線診断部216は本発明に係る診断部に相当し、上記非燃焼時間計測部213は本発明に係る非燃焼時間計測部に相当し、上記水温センサ133は本発明に係る冷却水温度検出部に相当し、上記車速センサ137は本発明に係る速度検出部に相当し、上記外気温度センサ135は本発明に係る外気温度検出部に相当し、上記排気温度推定部211は本発明に係る排気温度推定部に相当する。
EG…内燃機関(内燃機関)
11…コントロールユニット
111…吸気通路
112…エアーフィルタ
113…エアフローメータ
114…スロットルバルブ
115…コレクタ
116…スロットルバルブアクチュエータ
116a…スロットルセンサ
117…吸気温度センサ
118…燃料噴射バルブ
119…シリンダ
120…ピストン
121…吸気バルブ
122…排気バルブ
123…燃焼室
124…点火プラグ
125…排気通路
126…空燃比センサ
127…排気浄化触媒
128…酸素センサ
129…マフラ
130…クランク軸
131…クランク角センサ
132…冷却ジャケット
133…水温センサ
134…排気温度センサ
135…外気温度センサ
136…アクセル開度センサ
137…車速センサ
21…故障診断装置
211…排気温度推定部
212…エンジン駆動検出部
213…非燃焼時間計測部
214…診断遅延時間算出部
215…ラショナリティ診断部
216…断線診断部
T,T1,T2…遅延時間
T0…基本遅延時間
t…非燃焼継続時間
t0…閾値時間
Tw…エンジン冷却水温度
Tg…実排気温度
Tg0…初期排気温度
Te…推定排気温度
Ta…外気温度
Taa…平均外気温度
V…車速
Va…平均車速

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられる排気温度センサの故障診断を行う診断装置において、
    前記内燃機関の燃焼が停止した非燃焼状態を検出する非燃焼検出部と、
    前記非燃焼状態後に前記燃焼が再開した再燃焼状態を検出する再燃焼検出部と、
    前記排気温度センサの故障を診断する診断部と、を備え、
    前記診断部は、
    前記非燃焼状態を検出した場合には、前記排気温度センサの故障診断を禁止し、
    前記非燃焼状態後に前記再燃焼状態を検出した場合には、所定の遅延時間を経過したのちに前記排気温度センサの故障診断を許可する排気温度センサの故障診断装置。
  2. 前記非燃焼状態の継続時間を検出する非燃焼時間計測部をさらに備え、
    前記診断部は、前記非燃焼状態の継続時間に応じて前記遅延時間を設定する請求項1に記載の排気温度センサの故障診断装置。
  3. 前記内燃機関の冷却水温度を検出する冷却水温度検出部をさらに備え、
    前記診断部は、
    前記非燃焼状態の継続時間が所定時間未満の場合には、前記遅延時間を予め設定した一定時間に設定し、
    前記非燃焼状態の継続時間が前記所定時間以上の場合には、前記冷却水温度が高いほど前記遅延時間を短い値に設定する請求項2に記載の排気温度センサの故障診断装置。
  4. 前記診断部は、前記非燃焼状態後の前記再燃焼状態の開始時における前記排気温度センサの初期検出温度が低いほど前記遅延時間を長い値に設定する請求項2に記載の排気温度センサの故障診断装置。
  5. 前記内燃機関が搭載された車両の走行速度を検出する速度検出部をさらに備え、
    前記診断部は、前記走行速度が速いほど前記遅延時間を長い値に設定する請求項2又は4に記載の排気温度センサの故障診断装置。
  6. 前記内燃機関の外気温度を検出する外気温度検出部をさらに備え、
    前記診断部は、前記外気温度が低いほど前記遅延時間を長い値に設定する請求項2,4又は5のいずれか一項に記載の排気温度センサの故障診断装置。
  7. 前記内燃機関の運転パラメータに基づいて排気温度を推定し、排気温度推定値を求める排気温度推定部をさらに備え、
    前記診断部は、前記排気温度推定値と前記排気温度センサの出力値に基づく排気温度実測値とを比較して前記排気温度センサの故障を診断する請求項1〜6のいずれか一項に記載の排気温度センサの故障診断装置。
  8. 内燃機関の排気通路に設けられる排気温度センサの故障診断を行う診断方法において、
    前記内燃機関の燃焼が停止した非燃焼状態を検出した場合には、前記排気温度センサの故障診断を禁止し、
    前記非燃焼状態後に前記再燃焼状態を検出した場合には、所定の遅延時間を経過したのちに前記排気温度センサの故障診断を許可する排気温度センサの故障診断方法。
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