JP2001215205A - 酸素濃度センサの故障判定装置 - Google Patents

酸素濃度センサの故障判定装置

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JP2001215205A
JP2001215205A JP2000023086A JP2000023086A JP2001215205A JP 2001215205 A JP2001215205 A JP 2001215205A JP 2000023086 A JP2000023086 A JP 2000023086A JP 2000023086 A JP2000023086 A JP 2000023086A JP 2001215205 A JP2001215205 A JP 2001215205A
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value
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exhaust gas
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章広 新庄
Hiroshi Kitagawa
浩 北川
Toshihiro Sanbe
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素濃度センサの故障を精度よくかつ迅速に
判定することができる酸素濃度センサの故障判定装置を
提供する。 【解決手段】 内燃機関3の排気系の触媒装置8よりも
下流側に配置された酸素濃度センサ25の故障判定装置
1は、F/C運転の終了後の経過時間を計時し、F/C
運転の終了後に排出された排気ガスの積算量SUMSV
Sを算出する(ステップ13)。酸素濃度センサ25の
検出信号値SVO2が所定しきい値#SV02CHKを
横切ったか否かにより酸素濃度センサの故障を判定する
(ステップ51,55)とともに、所定時間#TMFC
CKDが経過した場合に、検出信号値SVO2が所定し
きい値#SV02CHKを横切っておらず、かつ排気ガ
スの積算量SUMSVSが所定値#SUMSVAFCに
達していないとき(ステップ51がNO、かつステップ
55がNOのとき)に、故障判定を保留する(ステップ
55がNO)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気系
の触媒よりも下流側に配置され、排気ガス中の酸素濃度
を検出する酸素濃度センサの故障判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の排気系に配置された酸
素濃度センサの故障判定装置として、例えば特開平4−
36651号公報に記載されたものが知られている。こ
の故障判定装置では、酸素濃度センサ(以下「O2セン
サ」という)の故障判定が以下のようにして行われる。
まず、内燃機関への燃料供給を停止するフューエルカッ
ト運転(以下「F/C運転」という)中を含むその前後
の期間において、酸素濃度センサの検出出力(以下「セ
ンサ出力」という)をサンプリングする。そして、F/
C運転の開始時のセンサ出力の立ち下がり勾配(応答
性)が所定基準値よりも小さい場合、F/C運転の終了
時のセンサ出力の立ち上がり勾配が所定基準値よりも小
さい場合、またはF/C運転中のセンサ出力の最小値
と、F/C運転終了後のセンサ出力の最大値との偏差が
所定値よりも小さい場合に、O2センサが故障(劣化)
したと判定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の故障判定装
置によれば、例えばF/C運転の終了直後にアイドリン
グ運転状態になった場合などに、O2センサに供給され
る排気ガス量がきわめて少なくなることにより、センサ
出力の立ち上がり勾配が上記所定基準値よりも小さくな
ることがある。その結果、O2センサが故障していない
にもかかわらず、故障したと誤判定されるおそれがあ
る。
【0004】また、この故障判定装置を排気管の触媒よ
りも下流側に配置されたO2センサに適用した場合、F
/C運転中に酸素が触媒に蓄えられることにより、F/
C運転終了後には、触媒を通過した排気ガス中の酸素濃
度が高くなる。このため、上記センサ出力の立ち上がり
勾配が所定基準値よりも小さくなることにより、または
上記偏差が所定値よりも小さくなることにより、上記と
同様の誤判定が生じる。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、酸素濃度センサの故障を精度よくかつ迅速
に判定することができる酸素濃度センサの故障判定装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、燃料供給が停止されるフュ
ーエルカット運転可能な内燃機関3の排気系の触媒(例
えば実施形態における(以下、この項において同じ)触
媒装置8)よりも下流側に配置され、排気ガス中の酸素
濃度を表す検出信号を出力する酸素濃度センサ25の故
障判定装置1であって、フューエルカット運転が終了し
た後の経過時間を計時する計時手段(ECU2、タイマ
tmMFCCKD)と、フューエルカット運転が終了し
た後に酸素濃度センサ25の検出信号値SVO2が所定
しきい値#SV02CHKを横切ったか否かを判別する
酸素濃度変化判別手段(ECU2、ステップ32〜3
4)と、フューエルカット運転が終了した後に排出され
た排気ガスの積算量SUMSVSを算出する排気ガス量
算出手段(ECU2、ステップ13)と、酸素濃度変化
判別手段の判別結果に基づき、酸素濃度センサの故障を
判定する故障判定手段(ECU2、ステップ51,5
5)と、計時手段により計時された経過時間が所定時間
#TMFCCKDに達した場合(ステップ12の判別結
果がYESの場合)において、酸素濃度変化判別手段に
より検出信号値SVO2が所定しきい値#SV02CH
Kを横切っていないと判別され(ステップ51の判別結
果がNOとされ)、かつ排気ガスの積算量SUMSVS
が所定値#SUMSVAFCに達していないとき(ステ
ップ55の判別結果がNOのとき)に、故障判定手段に
よる判定を保留させる故障判定保留手段(ECU2)
と、を備えることを特徴とする。
【0007】この酸素濃度センサの故障判定装置によれ
ば、フューエルカット運転が終了した後に酸素濃度セン
サの検出信号値が所定しきい値を横切ったか否かを判別
するとともに、フューエルカット運転が終了した後に排
出された排気ガスの積算量を算出する。そして、酸素濃
度変化判別手段の判別結果に基づき、酸素濃度センサの
故障の判定が行われる。また、フューエルカット運転が
終了した後の経過時間が所定時間に達した場合におい
て、検出信号値が所定しきい値を横切っておらず、かつ
排気ガスの積算量が所定値に達していないときに、酸素
濃度センサの故障の判定が保留される。このようにフュ
ーエルカット運転が終了した後に所定時間が経過した場
合において、排気ガスが酸素濃度センサに十分に供給さ
れていないときには、酸素濃度センサの検出信号値が所
定しきい値を横切らない限り、従来と異なり酸素濃度セ
ンサの故障判定が行われないので、酸素濃度センサへの
排気ガスの供給量が不足していることによる誤判定を防
止することができる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
酸素濃度センサ25の故障判定装置1において、フュー
エルカット運転の終了直後に内燃機関3に供給する混合
気を理論空燃比よりもリッチ化する混合気リッチ化手段
(ECU2)をさらに備えることを特徴とする。
【0009】この酸素濃度センサの故障判定装置によれ
ば、フューエルカット運転の終了直後に、理論空燃比よ
りもリッチな混合気が内燃機関に供給されることによ
り、高HC濃度および高CO濃度の排気ガスが触媒に供
給される。これにより、フューエルカット運転中に触媒
に蓄えられた酸素を積極的に消費させることによって、
触媒における酸素の蓄積過多状態をより早く解消するこ
とができる。その結果、酸素濃度の低いリッチな空燃比
の排気ガスを酸素濃度センサに早期に供給できることに
より、上記故障判定を迅速に行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態に係る酸素濃度センサの故障判定装置に
ついて説明する。図1は、本発明の故障判定装置の概略
構成を示している。同図に示すように、この故障判定装
置1は、ECU2(計時手段、酸素濃度変化判別手段、
排気ガス量算出手段、故障判定手段、故障判定保留手
段、混合気リッチ化手段)を備えている。このECU2
は、後述するように内燃機関3(以下「エンジン3」と
いう)の空燃比を制御するとともに、内燃機関3から排
出される排気ガスの状態に基づき、酸素濃度センサの故
障判定を行う。
【0011】エンジン3は、燃料を直接、燃焼室内に噴
射する、いわゆる直噴式の直列4気筒タイプのものであ
る。各気筒のシリンダヘッド3aには、燃料噴射弁4
(以下「インジェクタ4」という)が取り付けられてい
る。インジェクタ4は、ECU2に電気的に接続されて
おり、その燃料噴射時間TOUTがECU2からの駆動
信号により制御される。これにより、エンジン3への燃
料供給量が制御される。
【0012】また、エンジン3のクランクシャフト(図
示せず)には、マグネットロータ20aが取り付けられ
ており、マグネットロータ20aは、MRE(磁気抵抗
素子)ピックアップ20bとともに、クランク角センサ
20を構成している。クランク角センサ20は、クラン
クシャフトの回転に伴い、ともにパルス信号であるCR
K信号およびTDC信号をECU2に出力する。CRK
信号は、クランクシャフトの回転角度位置を示す信号で
あり、所定のクランク角(例えば、1゜)ごとに1パル
スが出力される。ECU2は、このCRK信号に基づ
き、エンジン3のエンジン回転数NEを算出する。TD
C信号は、各気筒におけるピストン3bの吸気行程開始
時の上死点位置付近の所定タイミングで発生するパルス
信号であり、このエンジン3では、クランクシャフトが
180゜回転するごとに1パルスが出力される。
【0013】一方、エンジン3の本体には、サーミスタ
などから成る水温センサ21が取り付けられている。こ
の水温センサ21は、エンジン3の冷却水温であるエン
ジン水温TWを検出して、その検出信号をECU2に送
る。
【0014】さらに、エンジン3の吸気管5のスロット
ルバルブ6よりも下流側には、吸気管内絶対圧センサ2
2が取り付けられている。吸気管内絶対圧センサ22
は、半導体圧力センサなどで構成されており、吸気管5
内の吸気管内絶対圧PBAを検出して、その検出信号を
ECU2に送る。この吸気管内絶対圧センサ22の下流
側には、吸気温センサ23が取り付けられている。吸気
温センサ23は、サーミスタで構成されており、吸気管
5内の吸気温TAを検出して、その検出信号をECU2
に送る。
【0015】一方、排気管7の途中には、触媒装置8
(触媒)が取り付けられている。この触媒装置8は、N
Ox触媒と3元触媒を組み合わせたものであり、NOx
触媒による酸化還元作用により、リーンバーン運転時の
排気ガス中のNOxを浄化する。また、3元触媒の酸化
還元作用により、リーンバーン運転以外の運転時の排気
ガス中のCO、HCおよびNOxを浄化する。
【0016】触媒装置8の上流側には、LAFセンサ2
4が取り付けられている。LAFセンサ24は、ジルコ
ニアおよび白金電極などで構成され、リッチ領域からリ
ーン領域までの広範囲な空燃比の領域において排気ガス
中の酸素濃度をリニアに検出し、その酸素濃度に比例す
る検出信号をECU2に送る。
【0017】また、触媒装置8の下流側には、酸素濃度
センサ25(以下「O2センサ25」という)が取り付
けられている。このO2センサ25は、ジルコニアおよ
び白金電極などで構成され、触媒装置8の下流側の排気
ガス中の酸素濃度を検出して、その酸素濃度に基づく検
出信号をECU2に出力する。具体的には、O2センサ
25の検出信号値SVO2は、理論空燃比よりもリッチ
な混合気を燃焼させたときには、ハイレベルの電圧値
(例えば0.8V)となり、リーンな混合気を燃焼させ
たときには、ローレベルの電圧値(例えば0V)とな
る。
【0018】さらに、エンジン3を搭載した車両(図示
せず)には、車速センサ26が設けられている。この車
速センサ26は、車両の車速VPを検出して、その検出
信号をECU2に送る。
【0019】一方、ECU2は、CPU、RAM、RO
MおよびI/Oインターフェースなどからなるマイクロ
コンピュータで構成されている(いずれも図示せず)。
ECU2に入力された各センサ20〜26の検出信号は
それぞれ、入力インターフェースでA/D変換や整形が
なされた後、CPUに入力される。CPUは、これらの
入力信号に応じて、以下に述べるように、O2センサ2
5の故障判定の実行条件判別処理および故障判定処理を
行う。
【0020】また、運転状態に応じて目標空燃比KCM
Dを求め、LAFセンサ24の検出信号値KACTが目
標空燃比KCMDになるように空燃比をフィードバック
制御する(図6参照)。これら目標空燃比KCMDおよ
び検出信号値KACTは、空燃比の逆数に比例する当量
比として表され、特に、目標空燃比KCMDは、理論空
燃比のときに値1.0に、理論空燃比よりもリッチ側で
あるときに値1.0よりも大きな値にそれぞれ設定され
るものである。この空燃比制御においては、減速フュー
エルカット運転(以下「F/C運転」という)条件が成
立したときに、インジェクタ4による燃焼室への燃料供
給を停止することにより、エンジン3をF/C運転させ
る。
【0021】さらに、F/C運転が終了した後には、目
標空燃比KCMDを所定時間(図6の時刻t2〜t3の
時間)、理論空燃比(1.0)よりも高い値(例えば
1.2)に保持する。すなわち、混合気をリッチ化させ
ることにより、触媒装置8に対して酸素濃度の低いリッ
チな排気ガスを供給する。このように空燃比を制御する
理由は、以下による。すなわち、F/C運転中には、酸
素濃度の極めて高いリーンな排気ガスが触媒装置8に供
給されることにより、酸素が触媒装置8に過剰に蓄えら
れ、O2センサ25の検出信号値SV02がローレベル
からハイレベルに変化しない状態が継続し、その結果、
後述するO2センサ25の故障判定を正確に行えなくな
るので、上記のようにF/C運転の終了後に空燃比をリ
ッチ化することによって、触媒装置8の酸素過多状態を
早期に解消するためである。
【0022】図2は、エンジン3の運転状態に応じて、
後述するO2センサ25の故障判定処理を行うための実
行条件が成立しているか否かを判別するとともに、その
判別結果に応じてフラグおよびモニタを設定する故障判
定の実行条件判別処理の手順を示すフローチャートであ
る。本処理は、TDC信号が入力されたときに、このT
DC信号に同期して割込み実行される。
【0023】本処理では、まず、ステップ1(図では
「S1」と略す。以下、同様)において、RAMに記憶
されているフラグF_MCNDおよびモニタMFCCH
Kの値をそれぞれ、これらの前回値F_MCND1およ
びMFCCHK1にセットする。
【0024】次に、ステップ2に進み、フラグF_NS
O2が1であるか否かを判別する。このフラグF_NS
O2は、O2センサ25が活性状態であるときに「1」
にセットされ、不活性状態であるときに「0」にセット
されるものである。ステップ2の判別結果がYESのと
き、すなわちフラグF_NSO2=1のときは、ステッ
プ3に進み、エンジン3の始動後の経過時間T20AC
Rが所定時間#TMMCNDより大きいか否かを判別す
る。この判別は、エンジン3の始動直後において、O2
センサ25の素子温度が低く、不安定な動作状態になる
ことによって故障判定が不正確になるのを避けるために
行われる。そのため、所定時間#TMMCNDは、O2
センサ25の動作状態が安定するのに十分な値(例えば
60sec)に設定される。
【0025】ステップ3の判別結果がYESのとき、す
なわちT20ACR>#TMMCNDのときは、ステッ
プ4に進み、エンジン回転数NE、エンジン水温TWお
よび吸気温TAがそれぞれ下記条件を満たしているか否
かを判別する。
【0026】 #NESO2CKL<NE<#NESO2CKH #TWSO2CKL<TW<#TWSO2CKH #TASO2CKL<TA<#TASO2CKH これらの上限値および下限値は、エンジン3がO2セン
サ25の故障判定を行ってもよいと想定されるような安
定した運転状態にあるか否かを判別するためのものであ
る。エンジン回転数NEの下限値#NESO2CKLお
よび上限値#NESO2CKHは、例えば500rpm
および4000rpmにそれぞれ設定される。エンジン
水温TWの下限値TWSO2CKLおよび上限値#TW
SO2CKHは、例えば50℃および100℃にそれぞ
れ設定される。また、吸気温TAの下限値#TASO2
CKLおよび上限値#TASO2CKHは、例えば0℃
および50℃にそれぞれ設定される。
【0027】ステップ4の判別結果がYESのとき、す
なわちエンジン回転数NE、エンジン水温TWおよび吸
気温TAがいずれも上記条件を満たしているときには、
ステップ5に進み、フラグF_MCNDを「1」にセッ
トする。
【0028】次に、ステップ6に進み、フラグF_DE
CFCが「1」であるか否かを判別する。このフラグF
_DECFCは、F/C運転時に「1」にセットされ、
それ以外の運転時に「0」にセットされるものである。
ステップ6の判別結果がYESのとき、すなわちF_D
ECFC=1のときは、ステップ7に進み、ダウンカウ
ント式のタイマtmMFCCKDに所定時間#TMFC
CKDをセットする。このタイマtmMFCCKDは、
プログラムにより構成されるプログラムタイマであり、
F/C運転の終了後に所定時間#TMFCCKDが経過
したか否かを判別するためのものである。この所定時間
#TMFCCKDは、F/C運転の終了後に、通常の運
転状態で触媒装置8に対してリッチな排気ガスが十分に
供給されることにより、前述した触媒装置8の酸素過多
状態が解消されると想定されるような値(例えば30s
ec)に設定される。
【0029】次に、ステップ8に進み、積算量SUMS
VSを値0に設定し、さらに、ステップ9に進み、モニ
タMFCCHKを「1」にセットして、本処理を終了す
る。この積算量SUMSVSは、F/C運転の終了後に
排出された排気ガス量の積算値であり、後述するステッ
プ13で算出される。また、モニタMFCCHKは、故
障判定を行う際に用いられるものであり、上記のよう
に、F/C運転中にO2センサ25の故障判定を行うた
めの実行条件が満たされているときには「1」にセット
される。
【0030】一方、ステップ6の判別結果がNOのと
き、すなわちF_DECFC=0であってF/C運転中
でないときには、ステップ10に進み、モニタMFCC
HKの前回値MFCCHK1が「2」であるか否かを判
別し、この判別結果がNOのときには、ステップ11で
モニタMFCCHKの前回値MFCCHK1が「1」で
あるか否かを判別する。今回の処理がF/C運転を終了
した直後の処理であるときには、ステップ10の判別結
果が「NO」、ステップ11の判別結果が「YES」と
なるので、ステップ12に進み、タイマtmMFCCK
Dがタイムアップしているか否かを判別する。
【0031】今回の処理がF/C運転を終了した直後の
処理であるときには、ステップ12の判別結果がNOと
なるので、ステップ13に進み、積算量SUMSVSを
算出する。この積算量SUMSVSは、エンジン回転数
NE、吸気管内絶対圧PBAおよび触媒容量から決まる
空間速度を用いて算出される。次に、ステップ14に進
み、モニタMFCCHKを「2」にセットして、本処理
を終了する。以上のように、F/C運転の終了後におい
てO2センサ25の故障判定を行うための実行条件が満
たされ、かつタイマtmMFCCKDがタイムアップし
ていないときに、モニタMFCCHKは「2」にセット
される。
【0032】また、今回の処理がF/C運転を終了した
後の2回目以降の処理であるときには、ステップ10の
判別結果が「YES」となるので、ステップ11をスキ
ップしてステップ12に進み、上記と同様にステップ1
2〜14の処理を実行して、本処理を終了する。そし
て、F/C運転を終了した直後から所定時間#TMFC
CKDが経過したときに、ステップ12の判別結果がN
Oとなるので、ステップ17に進み、モニタMFCCH
Kを「0」にセットして、本処理を終了する。このよう
に、所定時間#TMFCCKDが経過するまで、積算量
SUMSVSの積算が実行される。
【0033】一方、ステップ2、ステップ3またはステ
ップ4の判別結果がNOのときには、フラグF_MCN
Dを「0」にセットし、積算量SUMSVSを値0にセ
ットし、さらに、モニタMFCCHKを「0」にセット
して(ステップ15〜17)、本処理を終了する。以上
のように、O2センサ25の故障判定を行うための実行
条件が満たされていないとき、またはF/C運転を終了
した直後から所定時間#TMFCCKDが経過したとき
に、モニタMFCCHKが「0」にセットされる。
【0034】次に、O2センサ25の故障判定処理のメ
インルーチンについて、図3〜図5のフローチャートを
参照しながら説明する。この故障判定処理は、TDC信
号が入力されたときに、上述した故障判定の実行条件判
別処理に続いて割込み実行される。また、図4および図
5における1点鎖線で囲んだ部分は、F/C運転中の故
障判定処理およびF/C運転が終了した後の故障判定処
理をそれぞれ示している。
【0035】本処理では、まず、ステップ30におい
て、フラグF_DONEが「1」であるか否かを判別す
る。このフラグF_DONEは、エンジン3の始動時に
「0」にセットされ、後述するように、本処理によるO
2センサ25の故障判定を実行したときに「1」にセッ
トされる(ステップ45参照)。
【0036】ステップ30の判別結果がYESのとき、
すなわちフラグF_DONE=1であって、O2センサ
25の故障判定を実行済みのときには、図5のステップ
57に進み、フラグF_AFCCHKおよびフラグF_
FCTMを「0」にセットする。このフラグF_AFC
CHKは、後述するように、空燃比がリーン側にある運
転状態からF/C運転に移行したときに「1」にセット
されるものであり、このようなときにF/C運転終了後
の故障判定を実行するようにするためのものである。ま
た、フラグF_FCTMは、所定時間#TFCCHKが
経過するまで「1」にセットされるものであり、この所
定時間#TFCCHKが経過することなくF/C運転が
終了したときにF/C運転終了後の故障判定を行わない
ようにするためのものである。
【0037】次に、ステップ58に進み、ダウンカウン
ト式のタイマtmFCCHKに所定時間#TFCCHK
をセットして、本処理を終了する。この所定時間#TF
CCHKは、F/C運転に移行してから排気ガス中の酸
素濃度が安定するまでO2センサ25の故障判定の実施
を遅延させるための遅延時間(例えば1sec)として
設定される。
【0038】ステップ30の判別結果がNOのとき、す
なわちF_DONE=0であって、故障判定を実行して
いないときには、ステップ31に進み、RAM内に記憶
されているフラグF_SZONEの値を、その前回値F
_SZONE1としてセットする。
【0039】次に、ステップ32に進み、O2センサ2
5の検出信号値SV02が所定しきい値#SV02CH
K以下であるか否かを判別する。この所定しきい値#S
V02CHKは、混合気の空燃比がリーン側とリッチ側
の間で変化したことに伴って、検出信号値SV02がロ
ーレベルとハイレベルの間で変化する際に確実に横切る
値(例えば0.2V)に設定される。
【0040】ステップ32の判別結果がYESのとき、
すなわちSV02≦#SV02CHKであって、空燃比
がリーンであるときには、ステップ33に進み、そのこ
とを表すために、フラグF_SZONEを「0」にセッ
トする。一方、ステップ32の判別結果がNOのとき、
すなわちSV02>#SV02CHKであって、空燃比
がリッチであるときには、ステップ34に進み、そのこ
とを表すために、フラグF_SZONEを「1」にセッ
トする。
【0041】ステップ33またはステップ34に続い
て、ステップ35に進み、図2の前記ステップ5または
前記ステップ15で設定されたフラグF_MCNDが
「1」であるか否かを判別する。ステップ35の判別結
果がNOのとき、すなわちフラグF_MCND=0であ
って、O2センサ25の故障判定の実行条件が成立して
いないときは、前述したステップ57,58を実行し
て、本処理を終了する。
【0042】一方、ステップ35の判別結果がYESの
とき、すなわちフラグF_MCND=1であって、O2
センサ25の故障判定の実行条件が成立しているとき
は、ステップ36に進み、モニタMFCCHKが「1」
であるか否かを判別する。ステップ36の判別結果がY
ESのとき、すなわちMFCCHK=1であってF/C
運転中で、かつF/C運転中の故障判定条件が成立して
いるときは、図4のステップ37に進み、モニタMFC
CHKの前回値MFCCHK1が「1」であるか否かを
判別する。
【0043】ステップ37の判別結果がNOのとき、す
なわちMFCCHK1≠1であって、F/C運転に移行
しかつF/C運転中の故障判定条件が成立した最初の処
理であるときには、ステップ38に進み、フラグF_S
ZONEの前回値F_SZONE1が「1」であるか否
かを判別する。
【0044】ステップ38の判別結果がNOのとき、す
なわちF_SZONE1=0であって、前回の処理にお
いて空燃比がリーンであったときには、ステップ46に
進み、フラグF_AFCCHKを「1」にセットし、フ
ラグF_FCTMを「0」にセットして、本処理を終了
する。以上のように、空燃比がリーン側にある状態から
F/C運転に移行したときには、O2センサ25の検出
信号値SV02がローレベルから変化しないと想定され
るので、故障判定が実行されない。
【0045】一方、ステップ38の判別結果がYESの
とき、すなわちF_SZONE1=1であって、前回の
処理において空燃比がリッチであり、かつ今回の処理で
F/C運転に移行したときは、ステップ39に進む。
【0046】また、ステップ37の判別結果がYESの
とき、すなわちMFCCHK1=1であって、前回以前
の処理においてF/C運転に移行していたときには、ス
テップ38をスキップしてステップ39に進む。
【0047】このステップ39では、フラグF_AFC
CHKが「1」であるか否かを判別する。ステップ39
の判別結果がYESのとき、すなわちフラグF_AFC
CHK=1であって、前回以前の処理において空燃比が
リーン側にある場合にF/C運転に移行したときには、
故障判定を実行することなく、本処理を終了する。一
方、ステップ39の判別結果がNOのとき、すなわちフ
ラグF_AFCCHK=0であるときには、ステップ4
0に進み、タイマtmFCCHKがタイムアップしてい
るか否かを判別する。
【0048】ステップ40の判別結果がNOのとき、す
なわちtmFCCHK≠0であって、前記所定時間#T
FCCHKが経過していないときには、ステップ47に
進み、フラグF_FCTMを「1」にセットして、本処
理を終了する。一方、ステップ40の判別結果がYES
のとき、すなわちtmFCCHK=0であって、所定時
間#TFCCHKが経過したときには、ステップ41に
進み、フラグF_SZONEが「0」であるか否かを判
別する。
【0049】ステップ41の判別結果がYESのとき、
すなわちF_SZONE=0であって、O2センサ25
の検出信号値SV02が所定しきい値#SV02CHK
を横切ってハイレベル側(リッチ側)からローレベル側
(リーン側)に移行したときには、O2センサが正常で
あるとして、ステップ42に進み、故障判定フラグF_
OKを「1」にセットする。一方、ステップ41の判別
結果がNOのとき、すなわちF_SZONE=1であっ
て、検出信号値SV02が所定しきい値#SV02CH
Kを横切ることなくハイレベル側にあるときには、O2
センサが故障しているとして、ステップ42に進み、フ
ェイルセーフフラグF_FSDを「1」にセットし、か
つ故障判定フラグF_OKを「0」にセットする。以上
のように、故障判定フラグF_OKは、O2センサ25
が正常であるときに「1」にセットされ、故障している
ときに「0」にセットされる。
【0050】ステップ42またはステップ43に続い
て、ステップ44に進み、フラグF_AFCCHKおよ
びフラグF_FCTMを「0」にセットする。次に、ス
テップ45に進み、フラグF_DONEを「1」にセッ
トして、本処理を終了する。以上のように、故障判定を
実行したときにフラグF_DONEは「1」にセットさ
れる。
【0051】一方、前記ステップ36の判別結果がNO
のとき、すなわちMFCCHK≠1であるときは、図5
のステップ48に進み、モニタMFCCHKが「2」で
あるか否かを判別する。
【0052】この判別結果がYESのとき、すなわちF
/C運転の終了後における故障判定の実行条件が成立し
ているときは、ステップ49,50で、フラグF_FC
TMが「0」であるか否か、およびフラグF_AFCC
HKが「1」であるか否かをそれぞれ判別する。
【0053】両ステップ49,50の判別結果がいずれ
もYESのとき、すなわちF_FCTM=0およびF_
AFCCHK=1であって、リーンな空燃比の運転状態
からF/C運転に移行したためにF/C運転中にO2セ
ンサ25の故障判定を行わなかったときには、ステップ
51に進み、フラグF_SZONEが「1」であるか否
かを判別する。
【0054】ステップ51の判別結果がYESのとき、
すなわちO2センサ25の検出信号値SV02が所定し
きい値#SV02CHK以上の高い値を示しているとき
には、F/C運転の終了後に検出信号値SV02が所定
しきい値#SV02CHKを横切ったとし、O2センサ
25が正常であるとして、それを表すように、ステップ
52に進み、故障判定フラグF_OKを「1」にセット
する。次に、前述したステップ44〜45を実行して、
本処理を終了する。
【0055】一方、ステップ51の判別結果がNOのと
き、すなわち検出信号値SV02が所定しきい値#SV
02CHK未満の値を示している(所定しきい値#SV
02CHKを横切っていない)ときには、前述したステ
ップ58を実行して、本処理を終了する。
【0056】以上のように、F/C運転の終了後に故障
判定条件が成立しているときには、検出信号値SV02
が所定しきい値#SV02CHK以上になったか否か
(空燃比がリッチ側になったか否か)が常時、監視さ
れ、SV02≧#SV02CHKとなったときに、ただ
ちにO2センサ25が正常であると判別することができ
る。
【0057】一方、ステップ49,50のうちのいずれ
か1つの判別結果がNOのとき、すなわちF/C運転期
間が短かったとき、またはF/C運転から移行した運転
状態でないときには、ステップ51の判別を行わなうこ
となく、前述したステップ58を実行して、本処理を終
了する。
【0058】一方、ステップ48の判別結果がNOのと
き、すなわちMFCCHK≠2(=0)のときは、ステ
ップ53,54でそれぞれ、フラグF_FCTMが
「0」であるか否か、およびモニタMFCCHKの前回
値MFCCHK1が「2」であるか否かを判別する。
【0059】両ステップ53,54の判別結果がYES
のとき、すなわちO2センサ25の検出信号値SV02
が所定しきい値#SV02CHK以上になったことを確
認できないうちに、F/C運転の終了後に所定時間#T
MFCCKDが経過したときには、ステップ55に進
み、前記ステップ13で算出した排気ガスの積算量SU
MSVSが所定値#SUMSVAFC以上であるか否か
を判別する。この所定値#SUMSVAFCは、F/C
運転の終了後に触媒装置8における酸素の蓄積過多状態
を解消させるのに十分な値として設定される。
【0060】このステップ55の判別結果がYESのと
き、すなわちSUMSVS≧#SUMSVAFCのとき
は、F/C運転の終了後に十分な排気ガス量がO2セン
サ25に供給されているにもかかわらず、その検出信号
値SV02が所定しきい値#SV02CHKを横切った
ことを確認できず、O2センサ25が故障しているとし
て、ステップ56に進み、前述したステップ43と同様
にフェイルセーフフラグF_FSDを「1」にセット
し、かつ故障判定フラグF_OKを「0」にセットす
る。次に、前述したステップ44〜45を実行して、本
処理を終了する。
【0061】一方、ステップ55の判別結果がNOのと
き、すなわちSUMSVS<#SUMSVAFCであっ
て、所定時間#TMFCCKDが経過しても、F/C運
転の終了後に十分な排気ガス量がO2センサ25に供給
されていないときは、O2センサ25の故障判定を行う
ことなく、前述したステップ57〜58を実行して、本
処理を終了する。これにより、O2センサへの排気ガス
の供給量の不足による誤判定を防止することができる。
【0062】一方、ステップ53またはステップ54の
判別結果がNOのとき、すなわちF_FCTM=1また
はMFCCHK1≠2であって、F/C運転期間が短か
ったとき、または今回の処理が所定時間#TMFCCK
Dが経過した直後の処理ではないときには、ステップ5
5の判別を行うことなく、前述したステップ57,58
を実行して、本処理を終了する。
【0063】図6のタイミングチャートは、前述したO
2センサ25の故障判定の実行条件判別処理および故障
判定処理を実行したときの車速VP、LAFセンサ24
の検出信号値KACT、O2センサ25の検出信号値S
VO2および目標空燃比KCMDの経時変化の一例を、
フラグF_DECFC,F_MCNDおよびモニタMF
CCHKの変化とともに示している。
【0064】同図に示すように、故障判定の実行条件が
成立している(フラグF_MCND=1)ときに、減速
中にF/C運転が開始されると(時刻t1)、フラグF
_DECFCが0から1に変化する。これに同期して目
標空燃比KCMDがリーンな値に設定されるとともに、
モニタMFCCHKが「0」から「1」に変化する。こ
れに伴い、O2センサが正常であるときは、時刻t1か
ら少し遅れて、O2センサ25の検出信号値SV02が
所定しきい値#SV02CHKを横切ってハイレベルか
らローレベルに変化する。F/C運転の開始から所定時
間#TFCCHKが経過した(タイマtmFCCHKが
タイムアップした)時点で、検出信号値SV02のレベ
ルの変化に基づき、O2センサ25の故障判定(前記ス
テップ41〜43)が実行される。
【0065】その後、F/C運転が終了した時点(時刻
t2)で、フラグF_DECFCが「1」から「0」に
変化する。これに同期して目標空燃比KCMDが理論空
燃比よりもリッチな値(1.2)に設定されるととも
に、モニタMFCCHKが「1」から「2」に変化す
る。この時刻t2から時刻t3までの間は、目標空燃比
KCMDがリッチな値に保持される。また、例えばF/
C運転前の空燃比がリーンであった(ステップ38の判
別結果がNO)ことによりF/C運転中にO2センサ2
5の故障判定を実行しなかった場合には、時刻t2から
所定時間#TMFCCKDが経過する時刻t4までの間
に、O2センサ25の故障判定(前記ステップ49〜5
1)が実行される。
【0066】図6(c)に実線で示すように、O2セン
サが正常であるときには、この判定期間内において、O
2センサ25の検出信号値SV02が所定しきい値#S
V02CHKを横切ってローレベルからハイレベルに変
化することで、O2センサが正常であると判定される。
一方、同図に破線で示すように、O2センサ25の検出
信号値SV02が所定しきい値#SV02CHKを横切
ることなく、ローレベルのままであるときには、所定時
間#TMFCCKDが経過した時点(時刻t4)で、排
気ガスの積算量SUMSVSの判別が行われる。具体的
には、積算量SUMSVSが所定値#SUMSVAFC
以上のときには、O2センサ25が故障していると判定
され、所定値#SUMSVAFC未満のときには、O2
センサ25への排気ガスの供給量が不足しているとし
て、O2センサ25の故障判定が保留される。また、時
刻t4において、モニタMFCCHKが「2」から
「0」に変化する。この後の時刻t5は、エンジン回転
数NEの低下などによりフラグF_MCNDが「1」か
ら「0」に変化した時点を示す。
【0067】以上詳述したように、本実施形態に係る故
障判定装置1によれば、F/C運転の終了後にO2セン
サ25の検出信号値SV02が所定しきい値#SV02
CHKを横切ったか否かを判別するとともに、F/C運
転の終了後に排出された排気ガスの積算量SUMSVS
を算出する。そして、F/C運転の終了後に所定時間#
TMFCCKDが経過するまでの間に、検出信号値SV
02が所定しきい値#SV02CHKを横切ったとき
に、その時点でO2センサ25が正常であると判定す
る。さらに、検出信号値SV02が所定しきい値#SV
02CHKより小さいローレベルのままで所定時間#T
MFCCKDが経過したときは、排気ガスの積算量SU
MSVSが所定値#SUMSVAFC以上であれば、故
障と判定する。これに対して、積算量SUMSVSが所
定値#SUMSVAFC未満のときに、O2センサ25
の故障の判定が保留される。このようにF/C運転の終
了後に所定時間#TMFCCKDが経過した場合におい
て、O2センサ25の検出信号値SV02が所定しきい
値#SV02CHKを横切っていないときでも、排気ガ
スがO2センサに十分に供給されていないときには、従
来と異なりO2センサ25の故障判定が行われないの
で、O2センサ25への排気ガスの供給量が不足してい
ることによる誤判定を防止することができる。
【0068】さらに、F/C運転の終了直後に、理論空
燃比よりもリッチな混合気がエンジン3に供給されるこ
とにより、高HC濃度および高CO濃度の排気ガスが触
媒装置8に供給される。これにより、F/C運転中に触
媒装置8に蓄えられた酸素を積極的に消費させることに
よって、触媒装置8における酸素の蓄積過多状態をより
早く解消することができる。その結果、酸素濃度の低い
リッチな空燃比の排気ガスをO2センサ25に早期に供
給できることにより、上記故障判定を迅速に行うことが
できる。
【0069】なお、前述した実施形態においては、酸素
濃度センサとして、混合気の空燃比によりハイレベルと
ローレベルの間で出力電圧値が変化するものを用いた
が、これに代えて、排気ガス中の酸素濃度をリニアに検
出し、その酸素濃度に比例する検出信号を出力する、い
わゆるLAFセンサを用いてもよい。この場合、所定し
きい値は、空燃比がリッチとリーンの間で変化する際に
確実に横切る値、例えば理論空燃比付近の値に設定すれ
ばよい。また、酸素濃度センサとして、上記O2センサ
25とは逆のレベルの電圧値を出力するものを用いても
よい。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明の酸素濃度センサ
の故障判定装置によれば、酸素濃度センサの故障を精度
よくかつ迅速に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る酸素濃度センサの故
障判定装置およびこれを適用した内燃機関の概略構成を
示す図である。
【図2】酸素濃度センサの故障判定の実行条件判別処理
を示すフローチャートである。
【図3】酸素濃度センサの故障判定処理の一部を示すフ
ローチャートである。
【図4】図3の続きの処理を示し、特にフューエルカッ
ト運転中の故障判定処理を含む処理を示すフローチャー
トである。
【図5】図3の続きの処理を示し、特にフューエルカッ
ト運転が終了した後の故障判定処理を含む処理を示すフ
ローチャートである。
【図6】図2〜図5の処理を実行したときの車速VP、
LAFセンサの検出信号値KACT、酸素濃度センサの
検出信号値SVO2および目標空燃比KCMDの経時変
化の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 故障判定装置 2 ECU(計時手段、酸素濃度変化判別手段、排気
ガス量算出手段、故障判定手段、故障判定保留手段、混
合気リッチ化手段) 3 内燃機関 8 触媒装置(触媒) 25 酸素濃度センサ SUMSVS 積算量 #SUMSVAFC 所定値 SVO2 検出信号値 #SVO2CHK 所定しきい値 tmMFCCKD タイマ(計時手段) #TMFCCKD 所定時間
フロントページの続き (72)発明者 三部 敏宏 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G084 AA04 BA09 BA13 DA04 DA27 EA05 EA07 EA11 EB22 FA02 FA11 FA20 FA29 FA33 3G301 HA01 HA15 JB01 JB09 KA26 MA01 MA11 MA24 NB03 NE19 NE23 PA07Z PA10Z PD02Z PE01Z PE08Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料供給が停止されるフューエルカット
    運転可能な内燃機関の排気系の触媒よりも下流側に配置
    され、排気ガス中の酸素濃度を表す検出信号を出力する
    酸素濃度センサの故障判定装置であって、 前記フューエルカット運転が終了した後の経過時間を計
    時する計時手段と、 前記フューエルカット運転が終了した後に前記酸素濃度
    センサの前記検出信号値が所定しきい値を横切ったか否
    かを判別する酸素濃度変化判別手段と、 前記フューエルカット運転が終了した後に排出された前
    記排気ガスの積算量を算出する排気ガス量算出手段と、 前記酸素濃度変化判別手段の判別結果に基づき、前記酸
    素濃度センサの故障を判定する故障判定手段と、 前記計時手段により計時された前記経過時間が所定時間
    に達した場合において、前記酸素濃度変化判別手段によ
    り前記検出信号値が前記所定しきい値を横切っていない
    と判別され、かつ前記排気ガスの前記積算量が所定値に
    達していないときに、前記故障判定手段による判定を保
    留させる故障判定保留手段と、 を備えることを特徴とする酸素濃度センサの故障判定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記フューエルカット運転の終了直後に
    前記内燃機関に供給する混合気を理論空燃比よりもリッ
    チ化する混合気リッチ化手段をさらに備えることを特徴
    とする請求項1に記載の酸素濃度センサの故障判定装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010196475A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関用排気センサの診断装置
JP2012154268A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Honda Motor Co Ltd 空燃比センサの異常判定装置
JP2015094301A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 日産自動車株式会社 排気温度センサの故障診断装置及び故障診断方法
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