JP2006022730A - 排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置 - Google Patents

排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置 Download PDF

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純孝 池田
Shinji Yogo
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Abstract

【課題】 DPF等の排気後処理装置を備える排気浄化装置において、排気温度センサの異常検出を精度よく、確実に行なうことにより、装置全体の安全性、信頼性を高める。
【解決手段】 エンジン1の排気管2の途中に酸化触媒付DPF3を設置し、その下流に排気温度センサ4を配置する。ECU6は、内燃機関の運転が所定の安定状態である時に、内燃機関の運転状態に基づいて排気温度センサ4近傍の排気温度を推定するとともに、排気温度センサ4による排気温度の検出を行い、排気温度推定値とセンサ実測値の前回値からの変化量を比較して、その差が所定の閾値より大きい場合に、排気温度センサ異常と判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置において、排気後処理装置の近傍に設置される排気温度センサの故障を検出するための装置に関する。
内燃機関から排出される有害物質を低減し、環境への影響を小さくするために、排気浄化装置の重要性が増大している。特に、近年、ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(粒子状物質)が深刻な問題となっており、その対策として、排気通路にディーゼルパティキュレートフィルタ(以下DPFと称する)を設置してパティキュレートを捕集することが行なわれている。捕集性能を維持するには、DPFを定期的に再生する必要があり、ECU(電子制御装置)により監視されるパティキュレート堆積量が所定量以上となった時に、排気温度を上昇させて、パティキュレートを燃焼除去している(例えば、特許文献1等)。
特開2002−285899号公報
ここで、DPFの再生を安全かつ効率よく行なうために、DPFの近傍に排気温度センサを設置して、その出力を基にDPF温度を制御することが行なわれる。具体的には、ポスト噴射等を行ってDPFをPMの燃焼温度以上に昇温することによって再生するが、DPF温度が高くなりすぎると、基材となる多孔性セラミックスが損傷したり、また、触媒を担持した触媒付DPFでは、触媒が劣化するおそれがある。逆に、DPF温度が低いと、十分な触媒活性が得られず、燃費が悪化する。これは、DPF以外の排気後処理装置、例えば、酸化触媒やNOx触媒、三元触媒といった排気浄化触媒を搭載した排気浄化装置の場合も同様である。
この場合、DPFや触媒といった排気後処理装置の状態を検出するために、排気温度センサが高い信頼性を有することが大前提であり、排気温度センサの故障が生じた時には、これを速やかに検出して運転者に知らせることが重要となる。ところが、従来、吸気温度センサの診断に関する技術は、例えば特許文献2に記載があるものの、排気温度センサの故障等を検出することは行われていない。
特開2003−28000号公報
排気温度センサ値は、上述したDPF再生時の昇温制御のみならず、DPF再生時期を判定するためのPM堆積量推定等のロジックに使われていることが多い。このため、センサ異常の状態で使用すると、PM堆積量過多や再生時の過昇温等によるDPFの故障、あるいは再生回数増加による燃費悪化につながることから、何らかの対策が急務となっている。
ここで、排気温度センサは電気的にECU等に接続されているため、断線等の故障はその出力の有無から容易に検出できる。しかしながら、特性ずれや内部故障等は断線とは違い、電気的な繋がりが維持されるため、容易に故障を検出することができない。しかも、排気温度センサの出力異常形態には、排気温度センサ出力演算回路内での+側あるいは−側ショートといった多様な形態があり、あたかも正常出力値であるかのようにその温度を示す場合もある。
なお、特許文献2の手法は、吸気温センサの最大値と最小値を取得し、その差がある閾値以下であったときセンサ異常とするものである。この手法の問題点は、排気温度センサが断線でなく出力電圧異常になった時に生じる。上記特許文献2によると、判定パラメータ算出ルーチンで吸気温センサの最大値と最小値を更新しているが、最小値を更新した後で+側ショート等のセンサ異常となった場合、最大値は更新されるものの、最小値は更新されず、常に最大値と最小値に差分ができてしまう。その結果、センサが異常であるのに正常と誤診断することになる。また、運転状態との対応なく所定期間での最大値と最小値の差のみからセンサ異常を判断しており、判定精度に問題がある。
本発明の目的は、DPF等の排気後処理装置を備える排気浄化装置において、排気温度センサの異常検出を精度よく、確実に行なうことにより、装置全体の安全性、信頼性を高めることにある。
請求項1の発明は、内燃機関の排気浄化装置において、排気後処理装置の上流または下流に設置される排気温度センサの故障を検出するための装置であり、
内燃機関の運転が所定の安定状態かどうかを判定する運転状態判定手段と、
内燃機関の運転状態に基づいて上記排気温度センサ近傍の排気温度を推定する温度推定手段と、
上記運転状態判定手段により運転安定状態であると判定された時に、上記温度推定手段による排気温度の推定を行うとともに、上記排気温度センサによる排気温度の検出を行い、上記温度推定手段による排気温度推定値と、上記排気温度センサによる排気温度実測値とを比較して、その差が所定の閾値より大きい場合に、上記排気温度センサに異常があると判定する故障判定手段とを備える。
本発明では、温度の急激な変化がない安定した運転状態で、排気温度の推定を行い、推定値と実測値との乖離が大きい時にセンサ異常と判定する。排気温度の推定は、装置が通常備えるセンサ等の検出値を用いて行うことができるので、新たな装置を設置する必要はなく、運転安定状態で故障判定を行うので、排気温度の推定精度、検出精度が高く、誤判定の可能性が小さい。よって、排気温度センサの異常検出を精度よく行ない、装置全体の安全性、信頼性を高めることができる。
本発明の請求項2の装置において、上記故障判定手段は、少なくとも2つの異なる運転安定状態において、上記温度推定手段による排気温度推定と、上記排気温度センサによる排気温度検出を行い、それらの出力値を比較する。
排気温度センサの出力異常形態として、あたかも正常出力値のようにその温度を示す場合があり、1つの運転安定状態における推定値と実測値の比較だけでは、このような異常を見逃すおそれがある。そこで、少なくとも2つの異なる運転安定状態における推定値と実測値を基に、故障判定を行うことで、誤判定の確率を低くし、異常検出の精度を高めることができる。
本発明の請求項3の装置において、上記故障判定手段は、2つの異なる運転安定状態において、上記温度推定手段による排気温度推定と、上記排気温度センサによる排気温度検出を行い、上記温度推定手段による排気温度推定値の変化量と、上記排気温度センサによる排気温度実測値の変化量との差が所定の閾値より大きい場合に、上記排気温度センサに異常があると判定する。
具体的には、ある運転安定状態から他の運転安定状態に移行した時に、その間の排気温度推定値の変化量を算出し、排気温度実測値の変化量と比較する。排気温度センサが正常であれば、両者の変化量は同程度であるはずなので、その乖離が許容範囲を超えているかどうかを見ることで、容易に異常を検出することができる。
本発明の請求項4の装置において、上記故障判定手段は、上記2つの異なる運転安定状態における上記温度推定値の変化量が所定値より大きい時に、上記排気温度センサの故障判定を実施する。
2つの異なる運転安定状態は、温度水準が近接した状態であると、排気温度推定値と実測値の変化量を比較しても、異常を検出できないおそれがある。従って、所定の温度以上離れた2点の温度にて、排気温度検出値と推定値の比較がなされるように、排気温度推定値の変化量が所定値より大きい時にのみ、故障判定を行う。これにより、誤判定を防止し、出力異常の判定精度を向上することができる。
本発明の請求項5の装置において、上記運転状態判定手段は、アクセル開度の変化量が所定値より小さく、かつ車速の変化量が所定値より小さい状態が所定時間継続した時に、内燃機関の運転が安定状態であると判定する。
排気温度の推定は、運転状態に対応して予め記憶した値を基に行うことができるが、排気配管系は長尺体であり周囲温度の影響等もあるため、内燃機関から送出される熱量が、排気後処理装置の近傍温度を予測通りに上昇させるかどうかには不確定な要素がある。そこで、推定精度を向上させるため、運転状態の変化がなく、かつ所定時間その状態を維持した際にのみ、排気温度検出値と推定値との比較を実行することにより、出力異常の判定精度を向上することができる。
本発明の請求項6の装置において、上記排気後処理装置は、パティキュレートフィルタ、触媒付パティキュレートフィルタまたは排気浄化触媒の少なくとも1つとする。
パティキュレートフィルタや触媒は、発熱反応を伴うために装置の温度管理が重要である。従って、これら装置のこれらのいずれかまたは2つ以上を組み合わせた装置に本発明を適用して、排気温度センサの異常を速やかに検出可能とすることで、高性能で信頼性に優れる排気浄化装置を実現できる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、排気温度センサの故障検出装置を備えるディーゼルエンジンの排気浄化装置の全体構成例である。図1(a)において、エンジン1の排気管2には、排気後処理装置としての酸化触媒付ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、酸化触媒付DPFと称する)3が設置されている。酸化触媒付DPF3は、例えば、コーディエライト等の耐熱性セラミックスをハニカム構造に成形して、ガス流路となる多数のセルを入口側または出口側が互い違いとなるように目封じしてなり、セル壁表面には、Pt等の酸化触媒が塗布されている。エンジン1から排出された排気ガスは、酸化触媒付DPF3の多孔性の隔壁を通過しながら下流へ流れ、その間にパティキュレートが捕集されて次第に堆積する。
酸化触媒は、DPF3の再生時に追加供給される未燃燃料(HC)を酸化反応させ、その反応熱でDPF3を昇温させる。また、酸化触媒により比較的低温でのパティキュレート燃焼を安定して継続することができる。なお、DPF3に酸化触媒を担持させる必要は必ずしもなく、酸化触媒をDPF3と別体で設けることもできる。その場合は、酸化触媒をDPF3の上流に配置することが望ましい。
排気管2には、酸化触媒付DPF3の下流側に、酸化触媒付DPF3の下流の排気温度を検出するための排気温度センサ4が設置されている。排気温度センサ4はECU6に接続されており、ECU6は、排気温度センサ4の出力を基に酸化触媒付DPF3の温度を算出し、酸化触媒付DPF3の再生時期判断や過昇温防止制御等の制御を行なう。ここでは、排気温度センサ4を酸化触媒付DPF3の下流側のみに設けているが、図1(b)のように、酸化触媒付DPF3の上下流の排気管2a、2bに一対の排気温度センサ41、42を設けた構成とすることもできる。また、エンジン1の吸気管11には、エアフローメータ(吸気量センサ)12が設置され、吸気量を検出してECU6に出力するようになっている。
排気管2には、酸化触媒付DPF3にて捕集されたパティキュレートの量(PM捕集量)を知るために、酸化触媒付DPF3の前後差圧を検出する差圧センサ5が接続されている。差圧センサ5の一端側から延びる圧力導入管51は酸化触媒付DPF3上流の排気管2に、他端側から延びる圧力導入管52は酸化触媒付DPF3下流側の排気管2にそれぞれ接続しており、酸化触媒付DPF3の前後差圧に応じた信号をECU6に出力する。
ECU6には、アクセル開度センサ61や車速センサ62といった各種センサが接続されており、これらセンサからの検出信号を基にエンジン1の運転状態を検出するようになっている。ECU6は、運転状態に応じた最適な燃料噴射量、噴射時期、噴射圧等を算出して、通常公知の方法で、エンジン1の燃料噴射をフィードバック制御する。また、ECU6は、差圧センサ5の出力値と、排気温度センサ4とエアフローメータ12の出力値から知られる排気流量に基づき、酸化触媒付DPF3のPM堆積量を算出する。DPF前後差圧とPM堆積量の関係は、排気流量によって変化するので、これらの関係を予め調べたマップを用いることでPM堆積量を推定することができる。そして、このPM堆積量を予め設定した所定量と比較し、所定量を超えたと判断された場合に酸化触媒付DPF3の再生制御を実行する。
DPFの再生は、例えば、ポスト噴射等を行って未燃HCを供給し、DPFをパティキュレートの燃焼が可能な温度(例えば、550〜600℃以上)に昇温することによって行われる。この時、過昇温によるDPF基材や触媒の損傷等のおそれのない温度以下(例えば、700℃以下)で使用する必要があり、排気温度センサ4の出力値を基に、過昇温のおそれがある場合には再生制御を停止する過昇温制御を行なう。また、十分な触媒活性が得られる温度以上(例えば、200℃以上)で使用することが望ましいことから、排気温度が低すぎる場合に再生制御を停止するように制御することもできる。
さらに、ECU6は、本発明の排気温度センサ故障検出装置を構成する。このためにECU6は、内燃機関の運転状態から排気温度センサ4近傍の排気温度を推定するとともに(温度推定手段)、排気温度センサ4による排気温度の検出を行い、この実測値を排気温度の推定値と比較して、その差が所定の閾値より大きい場合に、排気温度センサ4に異常があると判定する(故障判定手段)。排気温度は、内燃機関の運転状態に対応して排気管に放出される熱量や排気流量等に基づいて推定することができ、予め実験やシミュレーションを行って、内燃機関の運転状態(内燃機関の回転数、燃料噴射量、燃料噴射時期、燃料噴射圧力、吸気温度、吸気量、EGR量等)に対応した排気温度の推定値を記憶したマップを作成するとよい。なお、排気温度センサ4が設置される酸化触媒付DPF3の下流側では、酸化触媒付DPF3の熱容量により温度変化に時間遅れが生じるので、この遅れ等を考慮して温度推定を行なうとよい。
この際、運転状態から予測される温度と実際の排気温度とのずれが大きいと、故障判定手段による誤判定の要因となる。従って、故障検出精度を上げるためには、温度の急激な変化がない時点、つまり、運転状態の変化がなく安定している状態(運転安定状態)において温度推定および温度検出を行うことが望ましい。そこで、ECU6は、まず、内燃機関の運転が所定の安定状態かどうかを判定し(運転状態判定手段)、これが肯定判定された場合にのみ故障判定を実施する。
図2は、運転経過と排気温度変化の様子を示すもので、図に矢視されるように、運転安定状態では、排気温度がほぼ一定でほとんど変化しない。このような安定した状態で温度推定値(推定温度)、センサ実測値(センサ温度)の取り込みを行うことで、推定誤差や検出誤差による誤判定を回避することができる。運転安定状態かどうかの判定は、例えば、アクセル開度や車速等を用いて行ない、アクセル踏み込み位置の変化がほとんどなく車速がほぼ一定である状態が所定時間継続した時に、運転安定状態と判断することができる。
また、1点での故障判定ではセンサ異常を確実に検出できないことがあり、好ましくは、少なくとも2つの異なる運転安定状態における排気温度の推定値、実測値を基に故障判定を行うのがよい。この異なる運転安定状態は、温度水準があまり近接していると、検出精度が低下するおそれがあるため、図2のように、所定の温度以上離れた2点における推定温度とセンサ温度を基に、故障判定を行うことが望ましい。具体的には、運転状態から予測される排気温度が、所定の温度以上離れている時に、異なる運転安定状態であると判断すればよい。
例えば、単位時間当たりの変化量を算出することを繰り返しても、運転状態の変化がほとんどない場合には、出力が固定となるような故障を検出することができない。これに対し、本実施形態のように、2つ以上の異なる温度水準の運転安定状態において、排気温度の推定値と排気温度センサ4の出力を比較することで、誤判定の可能性が極めて低くなり、故障検出を確実に行うことができる。
具体的には、故障判定手段は、前回の運転安定状態から一定以上の推定温度の変化が観察された時に、前回値と今回値から、推定温度の変化量を算出するとともに、センサ温度の変化量を算出する。そして、推定温度の変化量とセンサ温度の変化量の乖離が、許容範囲を超えて大きい場合に、排気温度センサ故障と判定する。あるいは、異なる2つ以上の運転安定状態における変化量を比較する代わりに、複数の運転安定状態においてそれぞれ推定温度とセンサ温度を比較することもできる。この場合は、例えば、推定温度とセンサ温度の差がある閾値以下の状態が複数回数繰り返された場合のみ正常と判定し、そうでない場合は異常と判定すればよい。
このECU6による排気温度センサ4の故障判定処理の一例を、図3〜図4に示すフローチャートを用いて説明する。図3において、故障判定処理が開始されたら、まず、ステップ101で酸化触媒付DPF3が再生状態かどうかを判定する。これは、触媒反応が起こる条件下では、HCの酸化反応熱やパティキュレートの燃焼熱の影響で温度推定が難しくなるためであり、故障判定を行わない。再生状態の判定は、例えば、別ルーチンで行なわれる酸化触媒付DPF3の再生制御処理において酸化触媒付DPF3の再生フラグがオンとなっているかどうかで判断することができ、再生状態と判定された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップ101で、酸化触媒付DPF3が再生状態にないと判定された場合には、ステップ102に進んで、現在の運転状態が安定かどうかを判定する。運転安定状態の判定は、図4(a)に基づいて行い、まず、ステップ201で、アクセル開度センサ61からアクセル開度(ACCPF)を、車速センサ62から車速(SPD)を読み込み、前回値からの変化量をそれぞれ算出する。そして、アクセル開度の変化量(ΔACCPF)の絶対値が所定値αより小さく、かつ車速の変化量(ΔSPD)の絶対値が所定値βより小さい状態が、所定時間(X秒)継続したかどうかを判定する。ステップ201が肯定判定された場合には、ステップ202に進んで、運転安定状態と判定する。
運転安定状態と判定された場合には、図3のステップ103に進んで、推定温度、センサ温度の取り込み処理を行なう。この処理の詳細を図4(b)に示す。図4(b)において、推定温度、センサ温度の取り込み処理を開始したら、ステップ301で、まず、運転状態から推定される排気温度センサ4近傍の排気温度を取り込む(推定温度:TC)。推定温度TCは、内燃機関の運転状態(例えば、内燃機関の回転数、燃料噴射量、燃料噴射時期、燃料噴射圧力、吸気温度、吸気量、EGR量等)に対応して予め作成したマップ等を用いて算出することができる。
続くステップ302では、取り込まれた推定温度の今回値TC(n)と前回値TC(n−1)から、下記式(1)により推定温度変化量ΔTCを算出する。
ΔTC=TC(n)−TC(n−1)・・・(1)
次いで、ステップ303で、排気温度センサ4の出力を取り込み(センサ温度:TS)、ステップ304で取り込まれたセンサ温度の今回値TS(n)と前回値TS(n−1)から、下記式(2)により推定温度変化量ΔTSを算出する。
ΔTS=TS(n)−TS(n−1)・・・(2)
その後、図3のステップ104に進み、推定温度の今回値TC(n)と前回値TC(n−1)の差の絶対値が、所定の閾値DTCより大きいかどうかを判定する(下記式(3))。
|ΔTC(n)−ΔTC(n−1)|>DTC・・・(3)
これは、前回の運転安定状態と今回の運転安定状態が異なる温度水準であることを確認するためであり、今回値TC(n)と前回値TC(n−1)の差の絶対値が所定値DTCより大きければ、ステップ105へ進む。所定値DTC以下であれば、そのまま本処理を終了する。
ステップ105、106では、ステップ103において算出された推定温度の変化量ΔTCとセンサ温度の変化量ΔTSから、センサ故障を判定する。排気温度センサ4が正常であれば、前回の運転安定状態からのセンサ温度の変化量ΔTSは、推定温度の変化量ΔTCと同等となるはずであり、両者の乖離が許容可能な値より大きければ、排気温度センサ4に何らかの異常があると考えられる。具体的には、ステップ105で、推定温度の変化量ΔTCとセンサ温度の変化量ΔTSの差の絶対値が、予め設定したある閾値DTより大きいかどうかを判定し、閾値DTより大きければ、ステップ106へ進んで、温度センサ異常と判定する(下記式(4))。
|ΔTC−ΔTS|>DT・・・(4)
以上のように、本実施の形態によれば、酸化触媒付DPF3下流に配置した排気温度センサ4の検出値を推定値と比較することによって、故障を容易に検出することができる。この時、故障判定に先立ち、運転安定状態かどうかの判定を行なうことによって、誤判定を防止することができ、また、複数の運転安定状態における変化量を比較することによって、検出精度をより高めることができる。従って、排気温度センサ4の特性ずれや内部故障、出力演算回路内での短絡、断線といった種々の故障に対応することができるので、排気温度センサ4を用いた酸化触媒付DPF3の再生制御等の信頼性・安全性を向上させ、再生回数増による燃費の悪化や酸化触媒付DPF3の故障等を防止することができる。
上記各実施の形態では、排気後処理装置として、酸化触媒付DPFを用いたが、酸化触媒以外の触媒を担持したDPFや、酸化触媒、NOx触媒、三元触媒等の排気浄化触媒を用いることもできる。これら排気後処理装置は、少なくとも1つないしそれ以上を組み合わせて使用することができ、その上流または下流に排気温度センサを配置した構成において、同様の方法で故障判定を行なうことができる。
(a)、(b)は、本発明の排気温度センサの故障検出装置を備える内燃機関の排気浄化装置の全体概略構成図である。 内燃機関の運転経過と排気温度の関係を示す図である。 本発明による排気温度センサの故障判定処理のフローチャート図である。 (a)は、運転安定状態の判定処理のフローチャート図であり、(b)は、推定温度、センサ温度取り込み処理のフローチャート図である。
符号の説明
1 内燃機関
11 吸気管
12 エアフローメータ
2、2a、2b 排気管
3 酸化触媒付DPF(排気後処理装置)
4、41、42 排気温度センサ
5 差圧センサ
6 ECU

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気浄化装置において、排気後処理装置の上流または下流に設置される排気温度センサの故障を検出するための装置であって、
    内燃機関の運転が所定の安定状態かどうかを判定する運転状態判定手段と、
    内燃機関の運転状態に基づいて上記排気温度センサ近傍の排気温度を推定する温度推定手段と、
    上記運転状態判定手段により運転安定状態であると判定された時に、上記温度推定手段による排気温度の推定を行うとともに、上記排気温度センサによる排気温度の検出を行い、上記温度推定手段による排気温度推定値と、上記排気温度センサによる排気温度実測値とを比較して、その差が所定の閾値より大きい場合に、上記排気温度センサに異常があると判定する故障判定手段とを備えることを特徴とする排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置。
  2. 上記故障判定手段は、少なくとも2つの異なる運転安定状態において、上記温度推定手段による排気温度推定と、上記排気温度センサによる排気温度検出を行い、それらの出力値を比較する請求項1記載の排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置。
  3. 上記故障判定手段は、2つの異なる運転安定状態において、上記温度推定手段による排気温度推定と、上記排気温度センサによる排気温度検出を行い、上記温度推定手段による排気温度推定値の変化量と、上記排気温度センサによる排気温度実測値の変化量との差が、所定の閾値より大きい場合に、上記排気温度センサに異常があると判定する請求項1記載の排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置。
  4. 上記故障判定手段は、上記2つの異なる運転安定状態における上記温度推定値の変化量が所定値より大きい時に、上記排気温度センサの故障判定を実施する請求項2または3記載の排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置。
  5. 上記運転状態判定手段は、アクセル開度の変化量が所定値より小さく、かつ車速の変化量が所定値より小さい状態が所定時間継続した時に、内燃機関の運転が安定状態であると判定する請求項1ないし4のいずれか記載の排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置。
  6. 上記排気後処理装置は、パティキュレートフィルタ、触媒付パティキュレートフィルタまたは排気浄化触媒の少なくとも1つである請求項1ないし5のいずれか記載の排気浄化装置の排気温度センサ故障検出装置。
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