JP2015094253A - エンジンの始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピニオンギア62をリングギア68にスムーズに噛み合わせることのできるエンジンの始動装置を提供する。【解決手段】制御回路41は、リングギア68の回転速度に基づき、ピニオンギア62を非連結位置から連結位置まで移動させるべく電磁ソレノイド50を通電操作する。制御回路41は、また、ピニオンギア62が連結位置まで移動されてピニオンギア62がリングギア68に噛み合う時におけるリングギア68及びピニオンギア62の回転速度差を規定値以下とするようにモータ30の回転速度を制御すべく、リングギア68の回転速度に基づきスイッチング素子S¥#をオンオフ操作する。【選択図】 図1

Description

本発明は、通電によって回転駆動されるモータと、エンジンのクランク軸に連結されたリングギアと噛み合う連結位置又は前記リングギアと噛み合わない非連結位置に移動可能に設けられ、前記モータの回転力が付与されるピニオンギアと、通電によって前記ピニオンギアを前記非連結位置から前記連結位置まで移動させるアクチュエータと、を備えるエンジンの始動装置に関する。
この種の始動装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、バッテリを電力供給源としてピニオンギアに回転力を付与するモータと、バッテリを電力供給源としてピニオンギアをリングギアに向かって押し出すアクチュエータ(ソレノイド)とのそれぞれの制御を独立に実行可能なものが知られている。詳しくは、モータへの通電タイミングは、第1の電磁スイッチのオンオフ制御によって調整される。また、ソレノイドへの通電タイミングは、第1の電磁スイッチとは独立した第2の電磁スイッチのオンオフ制御によって調整される。上記始動装置では、ピニオンギアの回転速度を上昇させてピニオンギアの回転速度をリングギアの回転速度に近づけた状態で、ピニオンギアを連結位置に移動させてリングギアに噛み合わせるようにしている。これは、エンジンのクランク軸に初期回転を付与する場合において、ピニオンギアをリングギアにスムーズに噛み合わせることを目的としたものである。これにより、ピニオンギア及びリングギアの噛み合い音の低減と、これらギアの信頼性の向上とを図っている。
特開2011−1947号公報
ここで、上記始動装置では、ピニオンギアを回転させるべくモータへの通電をオンした後、モータの回転速度の上昇態様は、成り行きで定まることとなる。このため、モータの回転速度の上昇態様は、例えば、バッテリの電圧変動や、モータ温度に応じたモータのフリクションロス及び磁力の変化に起因して変化し得る。この場合、ピニオンギアをリングギアに噛み合わせるに際し、ピニオンギアの回転速度をリングギアの回転速度に近づけることができない懸念がある。そして、この場合、ピニオンギアとリングギアとの相対回転速度差が大きいため、ピニオンギアをリングギアにスムーズに噛み合わせることができず、噛み合い音が増大したり、ピニオンギア及びリングギアの信頼性が低下したりする懸念がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ピニオンギアをリングギアにスムーズに噛み合わせることのできるエンジンの始動装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明は、通電によって回転駆動されるモータ(30)と、半導体スイッチング素子(S¥#)を有し、前記半導体スイッチング素子のオンオフ操作によって直流電源(44)の電圧を前記モータに印加する電力変換回路(40)と、エンジンのクランク軸(70)に連結されたリングギア(68)と噛み合う連結位置又は前記リングギアと噛み合わない非連結位置に移動可能に設けられ、前記モータの回転力が付与されるピニオンギア(62)と、通電によって前記ピニオンギアを前記非連結位置から前記連結位置まで移動させるアクチュエータ(50)と、前記リングギアの回転速度を取得する速度取得手段と、前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度に基づき、前記ピニオンギアを前記非連結位置から前記連結位置まで移動させるべく前記アクチュエータを通電操作するアクチュエータ操作手段と、前記アクチュエータ操作手段によって前記ピニオンギアが前記連結位置まで移動されて前記ピニオンギアが前記リングギアに噛み合う時における前記リングギア及び前記ピニオンギアの回転速度差を規定値以下とするように前記モータの回転速度を制御すべく、前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度に基づき前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作するモータ操作手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、モータ操作手段によってモータの回転速度を制御することができる。すなわち、モータから回転力が付与されるピニオンギアの回転速度を連続的に可変設定可能である。また、上記発明では、速度取得手段を備えることで、リングギアの回転速度を把握することができる。こうした構成によれば、ピニオンギアとリングギアとが噛み合う場合におけるピニオンギア及びリングギアの回転速度差を規定値以下とすることができる。このため、ピニオンギアをリングギアにスムーズに噛み合わせることができる。これにより、噛み合い音を低減したり、ピニオンギア及びリングギアの信頼性を向上させたりすることができる。
さらに、上記発明では、モータの回転速度を可変制御するための手段として、半導体スイッチング素子を用いている。半導体スイッチング素子は、直流電源及びモータの間を電気的に開閉する電気式接点となる。このため、例えば機械式接点である電磁リレーを用いる場合と比較して、直流電源及びモータの間の開閉に伴い火花が生じることがない。これにより、半導体スイッチング素子を構成部品とする始動装置の信頼性を向上させることもできる。
第1の実施形態におけるスタータシステムの全体構成図。 同実施形態にかかるV/f制御及びベクトル制御を示すブロック図。 同実施形態にかかる2相通電処理を示す図。 同実施形態にかかる2相通電処理を示す図。 同実施形態にかかる通電位相角及びモータトルクの関係を示す図。 同実施形態にかかるモータに流れる3相交流電流を示す図。 同実施形態にかかる2相通電処理の実行時期を示す図。 同実施形態にかかる2相通電処理時の不具合を説明するための図。 同実施形態にかかる2相通電処理時の回転角及びモータトルクの関係を示す図。 同実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示すタイムチャート。 第3の実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示すタイムチャート。 第4の実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示すタイムチャート。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかるエンジンの始動装置を車載主機としてのエンジンを搭載した車両に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、車両には、スタータ10と、図示しないエンジンを制御対象とする電子制御装置(以下、エンジンECU20)とが備えられている。スタータ10は、モータ30、インバータ40、及び電磁ソレノイド50を備えている。
モータ30は、3相交流回転機であり、ロータ32と、U,V,W相ステータコイル34U,34V,34Wとを備えている。U,V,W相ステータコイル34U,34V,34Wのそれぞれの一端は、中性点にて互いに接続されている。本実施形態では、モータ30として、永久磁石同期機を用いている。
インバータ40は、¥相上アームスイッチング素子S¥p(¥=U,V,W)、及び¥相下アームスイッチング素子S¥nの直列接続体を3組備える3相インバータである。詳しくは、¥相上,下アームスイッチング素子S¥p,S¥nの接続点は、¥相ステータコイル34¥の両端のうち中性点と接続された側とは反対側(モータ30の¥相端子)に接続されている。インバータ40は、また、¥相上,下アームスイッチング素子S¥p,S¥nを操作対象とする制御回路41を備えている。ここで、本実施形態では、スイッチング素子S¥#(#=p,n)として、半導体スイッチング素子であるMOSFETを用いている。また、スイッチング素子S¥#には、ダイオードD¥#が逆並列に接続されている。
インバータ40の一対の入力端子間には、コンデンサ42を介して「直流電源」としてのバッテリ44が接続されている。バッテリ44は、車載補機の電源となる2次電池である。バッテリ44としては、例えば鉛蓄電池を用いることができる。
バッテリ44の正極端子には、駆動リレー46を介して、電磁ソレノイド50を構成するソレノイドコイル52の一端が接続されている。ソレノイドコイル52の他端は、接地されている。駆動リレー46は、バッテリ44及びソレノイドコイル52の間を電気的に導通状態又は遮断状態に切り替えるべく、制御回路41によってオン操作又はオフ操作される。なお、電磁ソレノイド50は、ソレノイドコイル52に加えて、可動部材54(可動鉄心)を備えている。
スタータ10は、さらに、ワンウェイクラッチ60、ピニオンギア62、出力軸64及びシフトレバー66を備えている。ピニオンギア62は、ワンウェイクラッチ60を介してロータ32に連結されている。ワンウェイクラッチ60は、ロータ32の回転軸の回転速度からピニオンギア62の回転速度を減算した相対回転速度が負でない場合にのみロータ32からピニオンギア62へと回転力を伝達させ、上記相対回転速度が負となる場合にロータ32及びピニオンギア62の間で回転力を伝達させない一方向伝達機構である。
ピニオンギア62は、出力軸64上に設けられている。ピニオンギア62は、エンジンのクランク軸70に直結されたリングギア68と噛み合い可能な位置(以下、連結位置)、又はリングギア68と噛み合わない位置(以下、非連結位置)に移動可能に設けられている。詳しくは、駆動リレー46のオフ操作によってソレノイドコイル52に通電されない場合、ピニオンギア62は、非連結位置に位置する。一方、駆動リレー46のオン操作によってソレノイドコイル52に通電される場合、電磁ソレノイド50の電磁力により、可動部材54が所定方向へ移動させられる。これにより、シフトレバー66を介して、ピニオンギア62は、非連結位置からリングギア68と噛み合う連結位置に向かって押し出されることとなる。なお、図1には、連結位置に位置するピニオンギアを「62a」にて示した。また、以降、本明細書において、ソレノイドコイル52に通電することを、電磁ソレノイド50を駆動すると記載することもある。
ピニオンギア62が連結位置に移動することで、ピニオンギア62はリングギア68と噛み合うことができる。ピニオンギア62がリングギア68と噛み合った状態において、ピニオンギア62がモータ30によって回転駆動されると、クランク軸70に初期回転が付与される(クランキングが行われる)。
ここで、本実施形態では、上述したように、リングギア68がクランク軸70に直結されている。このため、リングギア68及びクランク軸70のそれぞれの回転方向は同じになる。また、本実施形態において、出力軸64及びクランク軸70は、出力軸64の回転中心の軸線とクランク軸70の回転中心の軸線とが平行となるように設けられている。このため、ピニオンギア62がリングギア68と噛み合った状態において、リングギア68の回転方向と、ピニオンギア62の回転方向とは逆となる。さらに、本実施形態では、ピニオンギア62がリングギア68に噛み合った状態でモータ30の駆動によってロータ32が回転している場合に、ピニオンギア62及びリングギア68のそれぞれが回転する方向を正回転方向と定義する。
エンジンECU20は、アイドリングストップ処理を行う。この処理は、エンジンの運転中に所定の停止条件が成立することで、エンジンの燃焼制御を停止させてエンジンを自動停止させ、その後、所定の再始動条件が成立することで、クランキングを行うとともにエンジンの燃焼制御を再開させてエンジンを再始動させる処理である。
上記再始動条件が成立する場合、エンジンECU20は、クランキングを制御回路41に対して指示する。これは、制御回路41に対して始動指示信号Sigを出力することで行う。
エンジンECU20には、クランク軸70の回転速度を検出するクランク角センサ76の検出値NEが入力される。一方、制御回路41には、V相ステータコイル34Vに流れる電流(以下、V相電流)を検出するV相電流センサ72Vの検出値ivや、W相ステータコイル34Wに流れる電流(以下、W相電流)を検出するW相電流センサ72Wの検出値iw、さらにはインバータ40の入力電圧を検出する電圧センサ74の検出値VINVが入力される。制御回路41には、また、エンジンECU20から、クランク角センサ76の検出値が入力される。制御回路41は、クランキングを行うべく、駆動リレー46の通電操作によるピニオンギア62の押し出し制御、及びスイッチング素子S¥#をオンオフ操作によるピニオンギア62の回転駆動制御を行う。すなわち、ピニオンギア62の押し出しタイミングと、ピニオンギア62の回転駆動タイミングとは個別に調節可能とされている。なお、本実施形態において、制御回路41が「モータ操作手段」及び「アクチュエータ操作手段」に相当する。
図2を用いて、ピニオンギア62の回転駆動制御について説明する。ここで、図2は、制御回路41によって実行されるモータ30の回転速度の制御に関するブロック図である。本実施形態では、V/f制御及び電流ベクトル制御によって回転速度を制御する。
初期磁極位置推定部41aは、モータ30の始動に先立ち、停止状態のモータ30に2相通電することにより、ロータ32の磁極位置θを初期磁極位置θiまで回転させる役割を有する。初期磁極位置推定部41aは、ロータ32の回転角を直接検出する手段(例えばレゾルバ)を用いないセンサレス制御を行うために設けられる。以下、初期磁極位置推定部41aについて、図3〜6を用いて説明する。
図3及び図4に、モータ30の¥相ステータコイル34¥及びロータ32付近の拡大図を示す。なお、図3及び図4では、説明の便宜上、モータ30として、2極3スロットのモータを例示した。
本実施形態では、2相通電処理によって生成される磁束によって、ロータ32の初期磁極位置を予め定められた回転位置に強制的に固定する。特に、本実施形態では、スイッチング素子SWp,SVnをオン操作することにより、W相ステータコイル34WからV相ステータコイル34Vへと電流を流すとともに、U相ステータコイル34Uには電流を流さない2相通電処理を行う。これにより、磁極位置θを予め定められた初期磁極位置θiに強制的に固定できれば、磁極位置θを把握できることから、後述するV/f制御によって3相交流電流を流し始める際の通電位相角βを決定することができる。なお、本実施形態において、制御回路41によって実行される2相通電処理が「通電手段」に相当する。また、2相通電処理によって初期磁極位置θiを予め定められた回転位置に強制的に固定することで、初期磁極位置θiを推定する処理が「推定手段」に相当する。
こうした処理は、クランキングを行うべく、ロータ32(ピニオンギア62)を正回転方向に回転させるためになされる。つまり、図5に示すように、通電位相角βに応じてモータ30のトルクの符号が変化する。ここで、通電位相角βとは、2相回転座標系(dq座標系)におけるq軸と電流ベクトルIとのなす角度のことである。通電位相角βに応じてモータ30のトルクの符号が変化することから、モータ30始動の際に誤った通電位相角βで通電すると、モータ30のトルクが負の値となる。この場合、クランキングを行うべくロータ32を正回転方向に回転させければならないにもかかわらず、ロータ32を逆回転方向に回転させることになる。
具体的には例えば、ロータ32の回転位置が先の図4に示した回転位置とされる場合において、図6の時刻t0に示す3相交流電流が流れるとき、通電位相角βは0°となる。このとき、図5からわかるように、モータ30の発生トルクは正の値となり、ロータ32は正回転方向に回転する。これに対し、ロータ32の回転位置が先の図4に示した回転位置とされる場合において、図6の時刻t1に示す3相交流電流が流れるとき、通電位相角βは120°となる。このとき、図5からわかるように、モータ30の発生トルクは負の値となり、ロータ32は逆回転方向に回転する。こうした事態を回避すべく、初期磁極位置θiの推定が必要となる。
なお、非突極機であるSPMSMは、例えば突極機であるIPMSMと比較して、初期磁極位置θiの推定手法が限られる。このため、本実施形態では、IPMSM及びSPMSMの双方に対応すべく、上述した初期磁極位置θiの推定手法を採用した。
先の図2の説明に戻り、指令周波数算出部41bは、指令周波数f*を算出する。ここで、本実施形態では、モータ30が始動前であってかつピニオンギア62がリングギア68と噛み合っている場合、例えば、ピニオンギア62の回転速度の上昇態様が、クランキングのために予め定められた上昇態様となるように指令周波数f*を算出する。この場合、ピニオンギア62の回転速度は、クランク角センサ76の検出値NEに基づき算出できる。
一方、ピニオンギア62が押し出される前にモータ30が始動される場合、クランク角センサ76の検出値NEから算出されたリングギア68の回転速度と、ピニオンギア62の回転速度との差が規定値δ以下となるように指令周波数f*を算出する。すなわち、リングギア68の回転速度近傍に指令周波数f*を算出する。ここでは、ピニオンギア62の回転周波数が指令周波数f*と同じになる。
なお、本明細書において、リングギア68の回転速度及びピニオンギア62の回転速度の差を規定値δ以下とする表現において、リングギア68の回転速度とは、リングギア68の外周縁に設けられた歯の速度(リングギア68の周速度)のことであり、ピニオンギア62の回転速度とは、ピニオンギア62の外周縁に設けられた歯の速度(ピニオンギア62の周速度)のことである。このため、リングギア68の回転速度と、ピニオンギア62の回転速度との差が規定値δ以下になるとは、ピニオンギア62とリングギア68との各歯部の通過速度差が規定値δ以下になることである。
したがって、例えば、リングギア68の回転速度とピニオンギア62の回転速度とが同じと表現した場合は、リングギア68の外周縁に設けられた歯の速度とピニオンギア62の外周縁に設けられた歯の速度とが同じ場合であり、ピニオンギア62の実際の回転速度は、リングギア68の直径とピニオンギア62の直径との比に応じた回転速度となっている。例えば、リングギア68の回転速度とピニオンギア62の回転速度とが同じと表現した場合、リングギア68の直径がピニオンギア62の直径の10倍であれば、ピニオンギア62の実際の回転速度は、リングギア68の実際の回転速度の10倍の回転速度となる。
V/f制御部について説明する。f/V変換部41cは、指令周波数f*に比例した大きさのインバータ40の出力電圧ベクトルの振幅指令値V*を算出する。
積分器41dは、指令周波数算出部41bから出力された指令周波数f*の時間積分値として、電気角θcを算出する。そして、加算部41eは、積分器41dから出力された電気角θcと、初期磁極位置推定部41aから出力された初期磁極位置θiとの加算値として、第1の電気角θe1を算出する。
第1の指令電圧算出部41fは、振幅指令値V*及び第1の電気角θe1に基づき、モータ30の3相固定座標系における第1の¥相指令電圧V¥1*(¥=U,V,W)を算出する。これら第1の¥相指令電圧V¥1*は、位相が電気角で互いに120°ずれた正弦波信号となる。なお、本実施形態では、通電位相角βが0°に維持されるように第1の¥相指令電圧V¥1*を設定する。
続いて、ベクトル制御部について説明する。2相変換部41gは、V相電流センサ72Vの検出値iv、W相電流センサ72Wの検出値iw、及びモータ30の第2の電気角θe2に基づき、U相電流iu,V相電流iv,W相電流iwを、2相回転座標系における電流であるd軸電流idr及びq軸電流iqrに変換する。なお、U相電流iuは、キルヒホッフの法則に基づき、V相電流センサ72Vの検出値iv及びW相電流センサ72Wの検出値iwに基づき算出すればよい。また、本実施形態において、ベクトル制御で用いる第2の電気角θe2は、モータ30の誘起電圧を用いた周知の推定手法を用いて取得する。
指令電流算出部41hは、指令周波数f*に基づき、2相回転座標系における電流の指令値であるd軸指令電流id*と、q軸指令電流iq*とを算出する。
第2の指令電圧算出部41iは、d軸電流idr,q軸電流iqrをd軸指令電流id*,q軸指令電流iq*にフィードバック制御するための操作量としてd,q軸上の指令電圧vd*,vq*を算出する。具体的には、d軸電流idr及びd軸指令電流id*の偏差Δidに基づく比例積分制御によってd軸上の指令電圧vd*を算出してかつ、q軸電流iqr及びq軸指令電流iq*の偏差Δiqに基づく比例積分制御によってq軸上の指令電圧vq*を算出する。
3相変換部41jは、第2の電気角θe2に基づき、d,q軸上の指令電圧vd*,vq*を3相固定座標系における第2の¥相指令電圧V¥2*に変換する。これら第2の¥相指令電圧V¥2*は、d,q軸電流idr,iqrを指令電流id*,iq*にフィードバック制御するための操作量となり、位相が電気角で互いに120°ずれた正弦波信号となる。
選択部41kは、第1の指令電圧算出部41f又は3相変換部41jのいずれかから出力される指令電圧を選択して生成部41lに出力する。本実施形態では、指令周波数f*が規定周波数以下の場合、第1の指令電圧算出部41fから出力される第1の¥相指令電圧V¥1*が選択され、指令周波数f*が規定周波数を超える場合、3相変換部41jから出力される第2の¥相指令電圧V¥2*が選択される。ここで、上記規定周波数は、モータ30の誘起電圧に基づき第2の電気角θe2が推定可能となる周波数に設定される。なお、以降、選択部41kにおいて選択された指令電圧を「D¥*」と表記する。
生成部41lは、インバータ40の3相の出力電圧を、指令電圧D¥*を模擬した電圧とするための操作信号g¥#を生成する。本実施形態では、電圧センサ74によって検出されたインバータ40の入力電圧VINVによって指令電圧D¥*を規格化した値「2×D¥*/VINV」と、キャリア信号tc(例えば三角波信号)との大小比較に基づくPWM処理によって操作信号g¥#を生成する。ここで、¥相上アームスイッチング素子S¥pの操作信号g¥pと、対応する¥相下アームスイッチング素子S¥nの操作信号g¥nとは、互いに相補的な信号となっている。
先の図1の説明に戻り、生成部41lによって生成された操作信号g¥p,g¥nは、スイッチング素子S¥p,S¥nに対して出力される。これにより、¥相上アームスイッチング素子S¥pと、対応する¥相下アームスイッチング素子S¥nとは、交互にオン操作される。スイッチング素子S¥#のオンオフ操作により、U,V,W相ステータコイル34U,34V,34Wのそれぞれには、位相が電気角で互いに120°ずれた正弦波状の交流電流が流れることとなる。
以上説明した構成によれば、図7に示すように、モータ30の始動に先立ち、2相通電処理によって初期磁極位置θiが推定される。その後、初期磁極位置θiに基づくV/f制御が行われる。すなわち、ロータ32の回転周波数を指令周波数f*とした強制転流が行われる。そして、その後、上記回転周波数が上昇して規定周波数に到達した時点でベクトル制御に切り替えられる。
ところで、2相通電処理時において、初期磁極位置θiの推定精度が低下する事態が生じ得る。以下、これについて、図8及び図9を用いて説明する。
図8に示すように、U相ステータコイル34Uを基準としたロータ32の回転角を「γ」とする。この場合、図9に示すように、2相通電中におけるモータ30の発生トルクは、回転角γに応じて変化する。本実施形態では、2相通電によってロータ32の回転角γが0°になるようにモータ30が構成されている。この状態は、図9に示すように、モータ30の発生トルクが「0」となる状態である。このため、この状態でロータ32に外力が作用すると、2相通電処理によって固定されたはずのロータ32が回転し得る。
ここで、ロータ32には、リングギア68が逆回転方向に回転した状態でピニオンギア62が連結位置に向かって押し出されると、ピニオンギア62を介してリングギア68から回転力が伝達される。これは、リングギア68が逆回転方向に回転する状況下においては、ロータ32の回転軸の回転速度からピニオンギア62の回転速度を減算した相対回転速度が正となるために、ワンウェイクラッチ60を介してリングギア68からピニオンギア62へと回転力が伝達されるためである。上記回転力が伝達されてロータ32が回転してしまうと、初期磁極位置θiの推定精度が大きく低下し、V/f制御によるモータ30の制御性が大きく低下する懸念がある。
こうした問題を解決すべく、本実施形態では、リングギア68の回転方向が正回転方向又はリングギア68が停止状態である場合に初期磁極位置θiを推定するようなエンジンの始動処理を行う。
図10に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示す。この処理は、エンジンの自動停止中において、制御回路41によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図10において、第1のフラグF1及び第2のフラグF2のそれぞれの初期値は「0」に設定されている。
この一連の処理では、まずステップS10において、クランク角センサ76の検出値NEをエンジンECU20から取得する。そして、この検出値NEに基づき、リングギア68の回転速度NRを算出する。なお、本実施形態において、本ステップの処理が「速度取得手段」に相当する。
続くステップS12では、エンジンECU20から始動指示信号Sigが出力されたか否かを判断する。
ステップS12において始動指示信号Sigが出力されたと判断された場合には、ステップS14に進み、第1のフラグF1の値が「0」であるか否かを判断する。この処理は、モータ30が未だ回転駆動されていないか否かを判断するための処理である。
ステップS14において肯定判断された場合には、モータ30が未だ回転駆動されていないと判断し、ステップS16に進む。ステップS16では、リングギア68の回転速度NRが、第2の所定値Nα2以上であってかつ第1の所定値Nα1以下であるか否かを判断する。ここで、第2の所定値Nα2は、負の値に設定され、第1の所定値Nα1は、正の値に設定されている。この処理は、リングギア68の回転速度NRが高くすぎることにより、ピニオンギア62をリングギア68に噛み合わせられなくなることを回避するための処理である。なお、第1の所定値Nα1の絶対値と、第2の所定値Nα2の絶対値とは、同じ値に設定されていてもよいし、異なる値に設定されていてもよい。
ステップS16において肯定判断された場合や、上記ステップS14において否定判断された場合には、ステップS18に進む。ステップS18では、第2のフラグF2の値が「0」であるか否かを判断する。この処理は、電磁ソレノイド50が未だ駆動されていないか否かを判断するための処理である。
ステップS18において肯定判断された場合には、電磁ソレノイド50が未だ駆動されていないと判断し、ステップS20に進む。ステップS20では、駆動リレー46のオン操作によって電磁ソレノイド50を駆動し、また、第2のフラグF2の値を「1」とする。
ステップS20の処理が完了した場合や、上記ステップS18において否定判断された場合には、ステップS22に進む。ステップS22では、ステップS20において電磁ソレノイド50が駆動され始めてから規定時間Tdelay経過したか否かを判断する。ここで、規定時間Tdelayは、ピニオンギア62が押し出されてからピニオンギア62がリングギア68と噛み合うまでに要する時間に設定されている。この処理は、ピニオンギア62の押し出しタイミングがピニオンギア62の回転駆動タイミングよりも先となる場合において、ピニオンギア62がリングギア68と噛み合うまでのタイムラグ中にモータ30に通電することで、ピニオンギア62の回転速度がリングギア68の回転速度に対して高くなりすぎることを回避するための処理である。これにより、ピニオンギア62をリングギア68に噛み合わせられなくなることを回避できる。
ステップS22において肯定判断された場合には、ステップS24に進み、クランク角センサ76の検出値NEから算出されたエンジン回転速度NEが0以上であるか否かを判断する。この処理は、リングギア68の回転方向が正回転方向又はリングギア68が停止状態であるか否かを判断するための処理であり、初期磁極位置θiの推定精度が低下する事態を回避するための処理である。なお、本実施形態において、本ステップの処理が「判断手段」に相当する。
ステップS24において肯定判断された場合には、ピニオンギア62がリングギア68に噛み合った状態で、リングギア68の回転力がピニオンギア62に伝達されないと判断し、ステップS26に進む。ステップS26では、2相通電処理によって初期磁極位置θiを推定する処理と、モータ30を始動(駆動)させる処理とを行う。なお、2相通電処理は、モータ30が始動された後は実行されない。
続くステップS28では、エンジン回転速度NEがアイドリング回転速度Nidle以上となったか否かを判断する。この処理は、クランキングが完了するか否かを判断するための処理である。
ステップS28において肯定判断された場合には、クランキングが完了したと判断し、ステップS30に進む。ステップS30では、駆動リレー46のオフ操作によって電磁ソレノイド50の駆動を停止させ、また、第2のフラグF2の値を「0」とする。
ステップ30の処理が完了した場合や、上記ステップS12において否定判断された場合には、ステップS32に進み、スイッチング素子S¥#のオフ操作によってモータ30の回転駆動を停止させ、また、第1のフラグF1の値を「0」とする。
なお、上記ステップS16、S22、S24、S28において否定判断された場合や、ステップS32の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図11に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示す。詳しくは、図11(a)は、始動指示信号Sigの推移を示し、図11(b)は、リングギア68の回転速度NRの推移を示し、図11(c)は、ピニオンギア62の駆動態様の推移を示し、図11(d)は、電磁ソレノイド50の駆動態様の推移を示す。なお、図11(b)の縦軸は、リングギア68の周速度である。
図示される例は、時刻t1よりも前において自動停止処理によってエンジンが自動停止された後、クランク軸70が惰性回転しながらその回転速度が下降する状況である。こうした状況下、時刻t1において、例えばチェンジオブマインドによって始動指示信号SigがエンジンECU20から出力される。ここで、チェンジオブマインドとは、アイドリングストップ処理によってエンジンの燃焼制御が停止された直後に、ユーザによって車両の発進の意思が示されることである。これにより、時刻t2において、駆動リレー46のオン操作による電磁ソレノイド50への通電によって、ピニオンギア62が連結位置に向かって押し出される。
その後、時刻t2から規定時間Tdelay経過する時刻t3においては、リングギア68の回転速度NR(エンジン回転速度NE)が0未満となっている。すなわち、リングギア68が逆回転方向に回転している。このため、初期磁極位置θiの推定が行われず、モータ30の駆動も禁止される。
その後、リングギア68の回転速度NRが上昇して0となる時刻t4において、初期磁極位置θiの推定が許可される。そして、初期磁極位置θiの推定処理の後にモータ30が始動される。これにより、クランキングが行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)リングギア68の回転方向が正回転方向又はリングギア68が停止状態である場合に、初期磁極位置推定部41aによって初期磁極位置θiを推定した。このため、初期磁極位置θiの推定精度の低下を好適に回避することができる。これにより、その後V/f制御を行う場合において、モータ30の脱調を回避できる等、モータ30の制御性の低下を回避することができる。
(2)リングギア68の回転速度NRが第2の所定値Nα2以上であってかつ第1の所定値Nα1以下である期間内に、ピニオンギア62を連結位置に向かって押し出した。このため、リングギア68の回転速度NRが高すぎてピニオンギア62をリングギア68に噛み合わせられなくなることを回避できる。
(3)モータ30の回転速度を可変制御するためのスイッチング素子S¥#として、MOSFETを用いた。こうした構成によれば、例えば機械式接点である電磁リレーを用いる場合と比較して、バッテリ44及びモータ30の間の開閉に伴い火花が生じることがない。このため、スタータ10の信頼性を向上させることができる。
(4)単一の制御回路41によってピニオンギア62の押し出し制御とピニオンギア62の回転駆動制御とを行った。こうした構成によれば、ピニオンギア62の回転駆動制御用の専用制御回路と、ピニオンギア62の押し出し制御用の専用制御回路との双方を設ける必要がない。このため、例えば、スタータ10のコストの低減を図ることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、エンジン始動処理の一部を変更する。
図12に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示す。この処理は、エンジンの自動停止中において、制御回路41によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図12において、先の図10に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS22において肯定判断された場合、ステップS24aにおいて、リングギア68の回転速度NRが負の値である規定速度「−Nth」以上であるとの条件と、リングギア68の回転速度NRの時間変化量ΔNRが0よりも大きいとの条件との論理積が真であるか否かを判断する。ここで、上記規定速度「−Nth」の絶対値は、リングギア68からピニオンギア62及びワンウェイクラッチ60を介してロータ32に回転力が伝達される場合であっても、初期磁極位置θiの推定精度が低下しない非常に小さい値に設定されている。この処理は、エンジンECU20から始動指示信号Sigが出力された場合にクランキングを迅速に開始するための処理である。つまり、リングギア68が逆回転方向に回転する場合であっても、リングギア68の回転加速状態が検出されたときには、その後すぐにリングギア68が正回転方向に回転し始める蓋然性が高い。なお、上記時間変化量ΔNRは、例えば、今回の処理周期におけるリングギア68の回転速度NRから前回の処理周期におけるリングギア68の回転速度NRを減算した値、又は上記減算した値を処理周期で除算した値として算出すればよい。
なお、上記ステップS16、S22、S24a、S28において否定判断された場合や、ステップS32の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図13に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示す。なお、図13(a)〜図13(d)は、先の図11(a)〜図11(d)に対応している。
図示される例は、先の図11と同様に、クランク軸70が惰性回転しながらその回転速度が下降する状況である。こうした状況下、時刻t1において、始動指示信号SigがエンジンECU20から出力され、時刻t2において、ピニオンギア62が連結位置に向かって押し出される。
その後、時刻t2から規定時間Tdelay経過する時刻t3においては、リングギア68の回転速度NRが規定速度「−Tth」未満と判断されるため、初期磁極位置θiの推定が行われず、モータ30の駆動も禁止される。
その後、リングギア68の回転速度NRが閾値速度「−Nth」以上となってかつ、リングギア68の回転速度の時間変化量ΔNRが0よりも大きいと判断される時刻t4において、初期磁極位置θiの推定処理の後にモータ30が始動される。これにより、クランキングが行われる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態の(2)〜(4)の効果に加えて、初期磁極位置θiの推定精度の低下を回避しつつ、クランキングを迅速に開始できるといった効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態では、リングギア68の回転速度NPが第1の所定値Nα1を下回ったタイミング以降においてエンジンECU20から始動指示信号Sigが出力される場合のエンジン始動処理について説明した。本実施形態では、エンジンの自動停止後、リングギア68の回転速度NPが第1の所定値Nα1を下回る前にエンジンECU20から始動指示信号Sigが出力される場合のエンジン始動処理について説明する。
図14に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示す。この処理は、エンジンの自動停止中において、制御回路41によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図14において、先の図10に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS16において肯定判断された場合や、ステップS14において否定判断された場合、ステップS34に進む。ステップS34では、2相通電処理によって初期磁極位置θiを推定する処理と、モータ30を始動(駆動)させる処理とを行う。ここで、モータ30を始動(駆動)させるべく、モータ30の回転速度を制御する処理は、ピニオンギア62の回転速度NP(ピニオンギア62の周速度)及びリングギア68の回転速度NR(リングギア68の周速度)の差の絶対値が規定値δ以下となるようにスイッチング素子S¥#をオンオフ操作する処理となる。なお、本ステップでは、第1のフラグF1の値を「1」とする処理も行う。
ステップS34の処理の完了後、ステップS18に進む。そして、ステップS18において肯定判断された場合には、ステップS36において、ピニオンギア62の回転速度NP及びリングギア68の回転速度NRの差の絶対値が規定値δ以下であるか否かを判断する。この処理は、ピニオンギア62を連結位置に向かって押し出すに先立ち、ピニオンギア62の周速度がリングギア68の周速度に近づいたか否かを判断するための処理である。
ステップS36において肯定判断された場合には、ステップS20に進み、電磁ソレノイド50の駆動によってピニオンギア62を連結位置に向かって押し出す。ステップS20の処理が完了した場合や、上記ステップS18において否定判断された場合には、ステップS28に進む。
なお、上記ステップS16、S28、S36において否定判断された場合や、ステップS32の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図15に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の一例を示す。なお、図15(a)〜図15(d)は、先の図11(a)〜図11(d)に対応している。また、図15(b)には、ピニオンギア62の回転速度NP(ピニオンギア62の周速度)も併記している。
図示される例は、上記第1の実施形態と同様に、クランク軸70が惰性回転しながらその回転速度が下降する状況である。こうした状況下、エンジンECU20から始動指示信号Sigが出力されている。ここで、時刻t1において、リングギア68の回転速度NRが第1の所定値Nα1以下となる。これにより、ピニオンギア62が押し出されることに先立ち、スイッチング素子S¥#のオンオフ操作によってモータ30が回転駆動され、ピニオンギア62の回転速度NPが、指令周波数f*に応じた回転速度に向かって上昇し始める。
その後、ピニオンギア62の回転速度NP及びリングギア68の回転速度NRの差の絶対値が規定値δ以下となる時刻t2において、電磁ソレノイド50の駆動によってピニオンギア62が連結位置に向かって押し出される。これにより、クランキングが行われる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態の(1),(3),(4)の効果に加えて、以下の効果が得られるようになる。
(5)電磁ソレノイド50の駆動によってピニオンギア62が連結位置に押し出されることに先立ち、ピニオンギア62の回転速度を制御すべくスイッチング素子S¥#をオンオフ操作した。そして、リングギア68の回転速度NRが第2の所定値Nα2以上であってかつ第1の所定値Nα1以下となる期間内において、ピニオンギア62の回転速度NP及びリングギア68の回転速度NRの差が規定値δ以下となった状態で、ピニオンギア62を連結位置に向かって押し出した。これにより、ピニオンギア62をリングギア68にスムーズに噛み合わせることができ、ひいては噛み合い音を低減したり、ピニオンギア62及びリングギア68の信頼性を向上させたりすることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、エンジン始動処理の一部を変更する。
図16に、本実施形態にかかるエンジン始動処理の手順を示す。この処理は、エンジンの自動停止中において、制御回路41によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図16において、先の図10に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10の処理の完了後、ステップS38において、リングギア68の回転速度NRが、第2の所定値Nα2以上であってかつ第1の所定値Nα1以下であるか否かを判断する。この処理は、図17に示すように、リングギア68の回転速度NRが下降する状況下において、エンジンECU20から始動指示信号Sigが出力されていない場合であっても、電磁ソレノイド50の駆動によってピニオンギア62を押しだすための処理である。ここで、図17(a)〜図17(c)は、先の図11(a)〜図11(c)に対応している。この処理によれば、ピニオンギア62及びリングギア68の噛み合い音を低減できる。
図16の説明に戻り、ステップS38において肯定判断された場合には、ステップS40に進み、電磁ソレノイド50の駆動によってピニオンギア62を押し出し、また、第2のフラグF2の値を「1」とする。
なお、上記ステップS38において否定判断された場合や、ステップS40の処理が完了した場合には、ステップS12に進む。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で得られる効果に加えて、ピニオンギア62及びリングギア68の噛み合い音を低減できるといった効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第4の実施形態の図16に示したステップS38,S40の処理を、上記第2,第3の実施形態に適用してもよい。
・「通電手段」としては、V,W相ステータコイル34V,34Wに通電するものに限らず、例えばU,V相ステータコイル34U,34Vに通電するものであってもよい。また、通電する相の数としては、2つに限らず、例えば1つであってもよい。
・「モータ」としては、3相モータに限らず、3相以外の多相モータであってもよい。また、「モータ」としては、ロータに永久磁石を備える永久磁石界磁型同期機に限らず、例えば、ロータに界磁巻線を備える巻線界磁型同期機であってもよい。
加えて、「モータ」としては、交流モータに限らず、例えばブラシ付のDCモータであってもよい。この場合、DCモータ、半導体スイッチング素子及びバッテリの直列接続体からなる閉回路において、半導体スイッチング素子をオンオフ操作するためのDutyを調節することで、DCモータの回転速度を制御することができる。
・「電力変換回路」としては、3相インバータに限らない。例えば、フルブリッジ回路等、他の電力変換回路であってもよい。また、「電力変換回路」を構成する「半導体スイッチング素子」としては、電界効果トランジスタに限らず、例えばIGBTであってもよい。さらに、「半導体スイッチング素子」としては、電圧制御形のものに限らず、例えば、バイポーラトランジスタ等の電流制御形のものであってもよい。
・「アクチュエータ」としては、電磁ソレノイド50に限らない。通電によってピニオンギアを非連結位置から連結位置まで移動可能であれば、他のアクチュエータであってもよい。
・「速度取得手段」としては、リングギア68の回転速度を直接検出する手段(センサ)を備えるものであってもよい。
・上記第1の実施形態において、インバータ40及び制御回路41をスタータ10に内蔵せず、これらをスタータ10に対して外付けする構成を採用してもよい。
30…モータ、40…インバータ、44…バッテリ、50…電磁ソレノイド、62…ピニオンギア、68…リングギア、S¥#…半導体スイッチング素子。

Claims (10)

  1. 通電によって回転駆動されるモータ(30)と、
    半導体スイッチング素子(S¥#)を有し、前記半導体スイッチング素子のオンオフ操作によって直流電源(44)の電圧を前記モータに印加する電力変換回路(40)と、
    エンジンのクランク軸(70)に連結されたリングギア(68)と噛み合う連結位置又は前記リングギアと噛み合わない非連結位置に移動可能に設けられ、前記モータの回転力が付与されるピニオンギア(62)と、
    通電によって前記ピニオンギアを前記非連結位置から前記連結位置まで移動させるアクチュエータ(50)と、
    前記リングギアの回転速度を取得する速度取得手段と、
    前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度に基づき、前記ピニオンギアを前記非連結位置から前記連結位置まで移動させるべく前記アクチュエータを通電操作するアクチュエータ操作手段と、
    前記アクチュエータ操作手段によって前記ピニオンギアが前記連結位置まで移動されて前記ピニオンギアが前記リングギアに噛み合う時における前記リングギア及び前記ピニオンギアの回転速度差を規定値以下とするように前記モータの回転速度を制御すべく、前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度に基づき前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作するモータ操作手段と、を備えることを特徴とするエンジンの始動装置。
  2. 前記モータは、交流電流によって回転駆動される多相交流モータであり、
    前記モータの停止状態からの始動に先立ち、前記モータを構成するロータ(32)の回転位置を固定すべく、前記モータの相のうち一部の相に直流電流を通電する通電手段と、
    前記通電手段によって通電された状態で前記ロータの初期磁極位置を推定する推定手段と、をさらに備え、
    前記モータ操作手段は、前記推定手段によって推定された初期磁極位置に基づき、前記モータを始動させるべく前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作し、
    前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度に基づき、前記ピニオンギアが前記リングギアに噛み合ってかつ前記モータが始動前の状態で、前記リングギアの回転力が前記ピニオンギアに伝達されないか否かを判断する判断手段をさらに備え、
    前記推定手段は、前記判断手段によって前記回転力が伝達されないと判断される期間内に前記初期磁極位置を推定し、
    前記モータ操作手段は、前記判断手段によって前記回転力が伝達されないと判断される期間内に、前記モータを始動させるべく前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作することを特徴とする請求項1記載のエンジンの始動装置。
  3. 前記ロータ及び前記ピニオンギアの間に設けられ、前記ロータの回転速度から前記ピニオンギアの回転速度を減算した相対回転速度が負でない場合にのみ前記ロータから前記ピニオンギアへと回転力を伝達させ、前記相対回転速度が負となる場合に前記ロータ及び前記ピニオンギアの間で回転力を伝達させないワンウェイクラッチ(60)をさらに備え、
    前記ピニオンギアが前記リングギアに噛み合った状態で前記モータが回転駆動されている場合に、前記リングギアが回転する方向を正回転方向とし、
    前記判断手段は、前記リングギアの回転方向が正回転方向又は前記リングギアが停止状態であることをもって、前記回転力が伝達されないと判断することを特徴とする請求項2記載のエンジンの始動装置。
  4. 前記モータは、交流電流によって回転駆動される多相交流モータであり、
    前記モータの停止状態からの始動に先立ち、前記モータを構成するロータ(32)の回転位置を固定すべく、前記モータの相のうち一部の相に直流電流を通電する通電手段と、
    前記通電手段によって通電された状態で前記ロータの初期磁極位置を推定する推定手段と、をさらに備え、
    前記モータ操作手段は、前記推定手段によって推定された初期磁極位置に基づき、前記モータを始動させるべく前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作し、
    前記ピニオンギアが前記リングギアに噛み合った状態で前記モータが回転駆動されている場合における前記リングギアの回転速度の符合を正とし、
    前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度が負の規定速度以上であってかつ、前記リングギアの回転速度が上昇しているか否かを判断する判断手段をさらに備え、
    前記推定手段は、前記判断手段によって前記リングギアの回転速度が前記規定速度以上であってかつ前記リングギアの回転速度が上昇していると判断される期間内に前記初期磁極位置を推定し、
    前記モータ操作手段は、前記判断手段によって前記リングギアの回転速度が前記規定速度以上であってかつ前記リングギアの回転速度が上昇していると判断される期間内に、前記モータを始動させるべく前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作することを特徴とする請求項1記載のエンジンの始動装置。
  5. 前記アクチュエータ操作手段は、前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度の絶対値が所定値以下となる期間内に、前記ピニオンギアを前記連結位置に向かって移動させるべく前記アクチュエータを通電操作することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  6. 前記アクチュエータ操作手段は、前記リングギアの回転速度が下降する状況下において、前記クランク軸への初期回転の付与指示が無い場合であっても、前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度の絶対値が所定値以下となる期間内に、前記ピニオンギアを前記連結位置に向かって移動させるべく前記アクチュエータを通電操作することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  7. 前記モータ操作手段は、前記アクチュエータ操作手段によって前記ピニオンギアが前記連結位置に移動されることに先立ち、前記モータの回転速度を制御すべく前記半導体スイッチング素子をオンオフ操作し、
    前記アクチュエータ操作手段は、前記速度取得手段によって取得された前記リングギアの回転速度の絶対値が所定値以下となる期間内において、前記モータ操作手段による前記モータの回転速度の制御によって前記リングギア及び前記ピニオンギアの回転速度差が前記規定値以下となった状態で、前記ピニオンギアを前記連結位置に向かって移動させるべく前記アクチュエータを通電操作することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  8. 前記モータ操作手段及び前記アクチュエータ操作手段は、共通の制御回路(41)に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  9. 前記モータは、交流電流によって回転駆動される交流モータであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  10. 前記モータは、3相交流電流によって回転駆動される3相交流モータであり、
    前記電力変換回路は、前記直流電源から出力される直流電圧を交流電圧に変換して前記モータに印加する3相インバータであることを特徴とする請求項9記載のエンジンの始動装置。
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