JP2015090944A - 電子部品装着機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノズル交換装置に複数のノズルをセットする作業を容易にする。【解決手段】 電子部品装着機は、電子部品を吸着するためのノズルを着脱可能に支持する作業ヘッドと、作業ヘッドとの間でノズルの受け渡しを行う複数のノズル収容体と、複数のノズル収容体が取り付けられるノズル交換装置とを備える。複数のノズル収容体の各々は、少なくとも一つのノズルを収容可能であるとともに、ノズル交換装置に対して個別に着脱可能な構成を有している。【選択図】図2

Description

ここで開示する技術は、回路基板に電子部品を装着する電子部品装着機を関し、特に、電子部品を吸着するためのノズルを自動交換する電子部品装着機に関する。
特許文献1に、電子部品を吸着するためのノズルを自動交換する電子部品装着機が開示されている。この電子部品装着機は、ノズルを着脱可能に支持する作業ヘッドと、複数のノズルを収容するノズル交換装置とを備えている。作業ヘッドは、ノズル交換装置との間でノズルの受け渡しが可能であり、ノズル交換装置に用意された複数のノズルのなかから、吸着する電子部品に応じたノズルを選択的に使用することができる。
特開2010−135757号公報
この種の電子部品装着機では、作業ヘッドが必要とする数及び種類のノズルを、ノズル交換装置へ事前にセットする必要となる。しかしながら、電子部品を吸着するノズルは比較的に小さく、その種類も多い。そのため、ノズル交換装置へノズルをセットする作業は、作業者にとって負担のかかる作業の一つとなっている。この問題に対して、例えばノズル交換装置に多くの数及び種類のノズルを常にセットしておけば、ノズル交換装置のノズルを変更する作業の頻度を減らすことができる。しかしながら、このような解決策では、電子部品装着機が多くの数及び種類のノズルを占有することになり、他の電子部品装着機との間でノズルを共用することが困難となる。これらの実情を鑑み、本明細書は、作業ヘッドが必要とする数及び種類のノズルをセットする作業を容易にし得る技術を開示する。
本明細書が開示する技術では、一つのノズル交換装置に対して、複数のノズル収容体を利用する。そして、各々のノズル収容体は、少なくとも一つのノズルを収容可能であるとともに、ノズル交換装置に対して個別に着脱可能な構成とする。このような構成によると、二以上のノズル収容体の様々な組み合わせによって、ノズル交換装置にセットするノズルの数及び種類を自由に変更することができる。作業者は、ノズル収容体の単位で複数のノズルを取り扱うことができ、作業ヘッドが必要とする数及び種類のノズルをセットする作業を容易に行うことができる。
本技術の一側面により、本明細書は電子部品装着機を開示する。この電子部品装着機は、電子部品を吸着するためのノズルを着脱可能に支持する作業ヘッドと、作業ヘッドとの間でノズルの受け渡しを行う複数のノズル収容体と、複数のノズル収容体が取り付けられるノズル交換装置とを備える。複数のノズル収容体の各々は、少なくとも一つのノズルを収容可能であるとともに、ノズル交換装置に対して個別に着脱可能な構成を有している。
実施例1の電子部品装着機の構成を模式的に示す側面図。 実施例1の電子部品装着機の構成を模式的に示す平面図。なお、ヘッド移動装置は図示省略されている。 ノズル交換装置に着脱される複数のノズル収容体を示す図。 ノズル交換装置に取り付けられた複数のノズル収容体を示す図。 ノズル交換装置に取り付けられた複数のノズル収容体を上方から見た図。 ノズル収容体の表示部を示す図。図6(A)は表示部を上方から見た図であり、図(B)は図6(A)におけるB−B線断面図を示す。 実施例2の電子部品装着機の構成を模式的に示す平面図。なお、ヘッド移動装置は図示省略されている。 実施例3の電子部品装着機の構成を模式的に示す平面図。なお、ヘッド移動装置は図示省略されている。 実施例4の電子部品装着機の構成を模式的に示す平面図。なお、ヘッド移動装置は図示省略されている。 ノズル移動装置の変形例であって、ノズル収容体を回転移動させるノズル移動装置を模式的に示す図。
本技術の一実施形態では、複数のノズル収容体が、互いに隣接した配列でノズル交換装置に取り付けられることが好ましい。このような構成によると、作業ヘッドは、その位置を大きく変えることなく、複数のノズル収容体との間でノズルの受け渡しを行うことができる。また、ノズル交換装置の大型化を避けることができる。
本技術の一実施形態では、複数のノズル収容体が、収容するノズルの形状が互いに異なる、及び/又は、収容するノズルの数が互いに異なる、少なくとも二つのノズル収容体を含むことが好ましい。このような構成によると、作業者は、一のノズル収容体を他のノズル収容体と交換することによって、ノズル交換装置にセットするノズルの数及び/又は種類を変更することができる。
本技術の一実施形態では、複数のノズル収容体の少なくとも一つが、収容するノズルの種類を表示する表示部を有することが好ましい。このような構成によると、作業者は、比較的に小さなノズルを注視することなく、ノズル収容部に収容されたノズルの種類を、容易に把握することができる。
本技術の一実施形態では、複数のノズル収容体の少なくとも一つが、当該ノズル収容体の使用目的を表示する表示部を有することが好ましい。本技術に係る電子部品装着機では、複数のノズル収容体の各々に、例えば、最初の生産品目で使用されるノズルを収容するもの、次の生産品目で使用されるノズルを収容するもの(即ち、最初の生産品目では使用されないノズルを収容するもの)、今後の生産品目で使用されない不要ノズルを回収するもの、メンテナンス作業(検査や補修)が必要なノズルを回収するもの、といったように、その使用目的を設定することも有効である。このような場合に、ノズル収容体がその使用目的を表示する表示部を有していると、設計者は、ノズル収容体に設定された使用目的を、容易に把握することができる。
上記した実施形態おいて、電子部品装着機は、作業ヘッドのノズル交換動作を制御する制御手段をさらに備えることが好ましい。この場合、制御手段は、複数のノズル収容体の少なくとも一つについて、その使用目的を記憶可能であるとともに、記憶した使用目的に応じて、当該ノズル収容体と作業ヘッドとの間のノズル交換動作を制御することが好ましい。
一例として、制御手段は、ノズル収容体の使用目的として「不使用ノズル収容」を記憶可能であることが好ましい。この場合、制御手段は、記憶した使用目的が「不使用ノズル収容」であるときに、作業ヘッドが当該ノズル収容体に収容されたノズルを使用しないように、作業ヘッドのノズル交換動作を制御することが好ましい。このような構成によると、電子部品装着機10が不適切なノズル(例えば他の生産品目で使用される予定のノズル)を誤って使用することを避けることができる。なお、「不使用ノズル収容」という呼称は、適宜変更可能であり、例えば「第1使用目的」などであってもよい。
他の一例として、制御手段は、ノズル収容体の使用目的として「要メンテナンスノズル回収」を記憶可能であることが好ましい。この場合、制御手段は、記憶した使用目的が「要補修ノズル回収」であるときに、電子部品の吸着を所定の頻度で失敗したノズルが当該ノズル収容体に回収されるように、作業ヘッドのノズル交換動作を制御することが好ましい。このような構成によると、メンテナンス作業(検査や補修)を必要とするノズルが、特定のノズル収容体へ自動的に収集されるので、作業者は多数のノズルの維持管理を簡単に行うことができる。なお、「要メンテナンスノズル回収」という呼称は、適宜変更可能であり、例えば「第2使用目的」などであってもよい。
さらに他の一例として、制御手段は、ノズル収容体の使用目的として「不要ノズル回収」を記憶可能であることが好ましい。この場合、制御手段は、記憶した使用目的が「不要ノズル回収」であるときに、作業ヘッドによって使用される予定のないノズルが当該ノズル収容体に回収されるように、作業ヘッドのノズル交換動作を制御することが好ましい。このような構成によると、ノズル交換装置から取り出されるべきノズルが、特定のノズル収容体へ自動的に収集されるので、作業者は、ノズル交換装置にセットするノズルの変更を簡単に行うことができる。なお、「不要ノズル回収」という呼称は、適宜変更可能であり、例えば「第3使用目的」などであってもよい。
本技術の一実施形態では、電子部品装着機が、複数のノズル収容体の少なくとも一つを、使用位置と交換位置との間で移動させる移動装置をさらに備えることが好ましい。ここでいう使用位置とは、作業ヘッドが当該ノズル収容体との間でノズルの受け渡しが可能な位置を意味する。また、ここでいう交換位置とは、作業者が当該ノズル収容体を他のノズル収容体と交換可能な位置を意味する。このような構成によると、作業者は、ノズル収容体の交換を容易に行うことができる。
上記した実施形態において、前記した交換位置は、作業ヘッドの可動範囲外の位置であることが好ましい。このような構成によると、作業者は、電子部品装着機が稼働中であっても、作業ヘッドの動作を気にすることなく、ノズル収容体の交換を行うことができる。
上記した実施形態において、電子部品装着機は、少なくとも作業ヘッドの可動範囲を覆うハウジングをさらに備えてもよい。この場合、前記した交換位置は、ハウジングの外部の位置であることが好ましい。このような構成によると、作業者は、作業ヘッドから隔離されたハウジングの外部において、ノズル収容体の交換を行うことができる。
上記した実施形態において、移動装置は、前記した使用位置と交換位置との間で、ノズル収容体を平行移動又は旋回移動させることが好ましい。このような構成であると、移動装置を簡素に構成することができる。
上述したノズル収容体の移動装置及びそれに関する付加的な構成は、複数のノズル収容体を有する電子部品装着機に限られず、単一のノズル収容体を有する電子部品装着機においても、有効に適用することができる。即ち、本技術の他の一側面では、電子部品装着機が、電子部品を吸着するためのノズルを着脱可能に支持する作業ヘッドと、少なくとも一つのノズルを収容し、作業ヘッドとの間でノズルの受け渡しを行うノズル収容体と、ノズル収容体を使用位置と交換位置との間で移動させる移動装置とを備えることが好ましい。このような構成によっても、作業者は、ノズル収容体のノズルを変更するときに、ノズル収容体を交換位置へ移動させることによって、作業ヘッドが必要とする数及び種類のノズルをセットする作業を容易に行うことができる。
図面を参照して、実施例1の電子部品装着機10について説明する。電子部品装着機10は、回路基板2に電子部品4を装着する装置である。電子部品装着機10は、表面実装機やチップマウンタとも称される。電子部品装着機10は、はんだ印刷機、他の電子部品装着機及び基板検査機といった他の基板作業機とともに併設され、一連の装着ラインを構成する。
図1、図2に示すように、電子部品装着機10は、ハウジング12と、ハウジング12内に配置されたコンベア20を備える。コンベア20は、回路基板2を搬送する装置である。本実施例のコンベア20は、ベルトコンベアであるが、コンベア20の構成は特に限定されない。本明細書では便宜上、コンベア20の搬送方向をX方向とし、当該搬送方向に垂直な方向をY方向とし、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向とする。X方向とY方向は水平方向であり、Z方向は鉛直方向である。
電子部品装着機10はさらに、基板支持装置30を備える。基板支持装置30は、コンベア20上の回路基板2を下方から支持する装置である。基板支持装置30は、バックアッププレート32上に設けられた複数の支持ピン34を備え、それらの支持ピン34を上昇させることによって、回路基板2を下方から支持する。なお、基板支持装置30の構成は特に限定されない。
電子部品装着機10はさらに、作業ヘッド40を備える。作業ヘッド40は、回路基板2へ電子部品4を装着する装置である。作業ヘッド40は、一又は複数のノズル6を着脱可能に保持し、ノズル6を用いて電子部品4の装着を行う。作業ヘッド40は、ノズル6をZ方向に移動可能であり、ノズル6を用いて電子部品4を吸着する。電子部品装着機10では、電子部品4の形状やサイズに応じて、サイズや形状の異なる複数種類のノズル6が用意されている。なお、作業ヘッド40の構成は特に限定されない。ノズル6は、電子部品4に対応するように、
電子部品装着機10はさらに、ヘッド移動装置50を備える。ヘッド移動装置50は、二軸のロボットであり、コンベア20及びその他の構成装置に対して、作業ヘッド40をX方向及びY方向に移動させる。ここで、ヘッド移動装置50による作業ヘッド40の可動範囲は、ハウジング12によって覆われている。なお、ヘッド移動装置50の構成は特に限定されず、例えば複数の関節を有するアーム式のロボットであってもよい。
電子部品装着機10はさらに、複数の部品フィーダ60を備える。各々の部品フィーダ60は、複数の電子部品4を収容しており、作業ヘッド40へ電子部品4を順次供給する。なお、部品フィーダ60の構成は特に限定されない。例えば、部品フィーダ60は、巻テープに複数の電子部品4を収容するテープ式フィーダであってもよいし、トレイ上に複数の電子部品4を収容するトレイ式フィーダであってもよい。
電子部品装着機10はさらに、ノズル交換装置70を備える。ノズル交換装置70は、作業ヘッド40の可動範囲内に配置されている。ノズル交換装置70は、複数のノズル6を収容可能であり、作業ヘッド40との間でノズル6の受け渡しを行うことができる。作業ヘッド40は、吸着すべき電子部品4の種類(形状やサイズ)に応じて、ノズル交換装置70においてノズル6の交換を行う。ノズル交換装置70に関する構成については、後段において詳細に説明する。
電子部品装着機10はさらに、制御装置90を備える。制御装置90は、予め記憶している動作プログラムに基づいて、コンベア20、基板支持装置30、作業ヘッド40、ヘッド移動装置50、部品フィーダ60、ノズル交換装置70といった、電子部品装着機10の各部の動作を制御する。
電子部品装着機10による電子部品4の装着手順を簡単に説明する。先ず、コンベア20が回路基板2を機内へ搬入すると、基板支持装置30が回路基板2を下方から支持する。作業ヘッド40は、ヘッド移動装置50によって部品フィーダ60の上方へ移動し、ノズル6によって部品フィーダ60から電子部品4を取り上げる。次いで、作業ヘッド40は、回路基板2の上方へ移動し、回路基板2に向けてノズル6を下降させる。そして、作業ヘッド40は、回路基板2上で電子部品4の吸着を解除する。それにより、回路基板2に電子部品4が装着される。作業ヘッド40は、上記の動作を繰り返すことによって、回路基板2へ複数の電子部品4を装着していく。回路基板2に全ての電子部品4が装着されると、回路基板2はコンベア20によって機外へ搬出される。
電子部品装着機10は、必要に応じて、上記した動作の開始前、動作中、又は終了後に、ノズル交換装置70を用いて作業ヘッド40のノズル6を交換する。このノズル6の交換動作は、制御装置90によって自動的に制御される。ノズル交換装置70には、作業ヘッド40が必要とする数及び種類のノズル6が、予めセットされている。ノズル交換装置70へノズル6をセットする作業は、通常、作業者によって行われる。従来、ノズル交換装置70へ複数のノズル6をセットする作業は、作業者にとって負担のかかる作業の一つとされていた。しかしながら、本実施例の電子部品装着機10では、以下に説明する構成及び機能によって、作業者が当該作業を容易に行うことができる。
図1、図2に示すように、電子部品装着機10は、複数のノズル収容体80を備えている。複数のノズル収容体80は、ノズル交換装置70のホルダ72に取り付けられており、前述した交換用の複数のノズル6を収容している。図3、図4に示すように、各々のノズル収容体80は、ノズル交換装置70のホルダ72に対して、個別に着脱可能となっている。複数のノズル収容体80は、互いに隣接した配列でノズル交換装置70に取り付けられ、複数のノズル収容体80に対して、共通のシャッター73が取り付けられる。
図5に示すように、各々のノズル収容体80は、複数の収容穴82を有している。各々の収容穴82は、ノズル収容体80の上面に開口しており、一つのノズル6を収容する。それにより、各々のノズル収容体80は、複数のノズル6を収容することができる。但し、複数のノズル収容体80の一部又は全部は、単一のノズル6を収容するものであってもよい。複数のノズル収容体80には、収容するノズル6の数が互いに異なるものや、収容するノズル6の種類が互いに異なるものといった、様々な構成のノズル収容体80が含まれている。なお、電子部品装着機10は、図示されたノズル収容体80だけでなく、さらに多数のノズル収容体80を備えている。このような構成により、作業者は、複数のノズル収容体80を自由に組み合わせることができ、それによって、作業ヘッド40が必要とする数及び種類のノズル6を、ノズル交換装置70へセットすることができる。作業者は、ノズル交換装置70のノズル6を変更する際に、ノズル収容体80の単位でノズル6を取り扱うことができるので、その作業を容易に行うことができる。
図5、図6に示すように、各々のノズル収容体80は、表示部84を有している。表示部84は、一例ではあるが、ノズル収容体80の上面に設けられている。表示部84は、二つのノズル表示部84aと、目的表示部84bと、二次元コード84cとを有している。ノズル表示部84aは、収容するノズル6の種類を作業者に表示する。本実施例のノズル収容体80は、一又は二種類のノズル6を収容することが想定されているため、二つのノズル表示部84aが設けられている。目的表示部84bは、ノズル収容体80の使用目的を作業者に表示する。一例ではあるが、本実施例のノズル表示部84aは色によってノズル6の種類を表示し、目的表示部84bは数字によってノズル6の種類を表示する。これらの表示部84a、84bにより、作業者は、ノズル収容体80に収容されたノズル6の種類や、ノズル収容体80の使用目的を容易に認識することができる。二次元コード84cは、ノズル収容体80の識別情報及びその他の情報を表示しており、電子部品装着機10によって読み取られる。なお、表示部84の具体的な構成については特に限定されない。
図6を参照して、本実施例のノズル表示部84a及び目的表示部84bの構造について説明する。図6(B)に示すように、ノズル表示部84aは、ホイール部材86を備えている。ホイール部材86は、ノズル収容体80の内部において、回転可能に支持されている。ホイール部材86の外周面86aには、周方向に沿って複数の色が順に付されており、ホイール部材86の回転位置に応じて、複数の色の一つが表示窓87に表示される。複数の色のそれぞれには、予め、ノズル6の一つの種類が割り当てられている。ホイール部材86は、操作窓88から作業者によって操作される。目的表示部84bについても、ノズル表示部84aと同様の構造を有している。但し、目的表示部84bでは、ホイール部材86の外周面86aに、上述した複数の色に代えて、複数の数字が付されている。そして、複数の数字のそれぞれには、予め、一つの使用目的が割り当てられている。なお、本実施例における構造は一例であり、各表示部84a、84bの構造を特に限定するものではない。各表示部84a、84bは、例えばLEDや液晶パネルなどであってもよい。
ノズル収容体80の使用目的について説明を加える。電子部品装着機10では、複数のノズル収容体80の各々に、その使用目的を設定することができる。使用目的としては、例えば、最初の生産品目で使用されるノズル6を収容するもの、次の生産品目で使用されるノズル6を収容するもの(即ち、最初の生産品目では使用されないノズル6を収容するもの)、メンテナンス作業(検査や補修)が必要なノズル6を回収するもの、今後の生産品目で使用されない不要なノズル6を回収するもの、といったように、その使用目的を設定することができる。
制御装置90は、設定されたノズル収容体80の使用目的を、ノズル収容体80の識別情報とともに記憶することができる。そして、制御装置90は、各々のノズル収容体80について記憶した使用目的に応じて、当該ノズル収容体80と作業ヘッド40との間のノズル交換動作を制御することができる。
例えば、制御装置90は、ノズル収容体80の使用目的として、「不使用ノズル収容」を記憶することができる。この場合、制御装置90は、作業ヘッド40が当該ノズル収容体80に収容されたノズル6を使用しないように、作業ヘッド40のノズル交換動作を制御する。それにより、電子部品装着機10が不適切なノズル6(例えば他の生産品目で使用される予定のノズル6)を誤って使用することを避けることができる。
あるいは、制御装置90は、ノズル収容体80の使用目的として「要メンテナンスノズル回収」を記憶することができる。この場合、制御装置90は、電子部品4の吸着を所定の頻度で失敗したノズル6が当該ノズル収容体80に回収されるように、作業ヘッド40のノズル交換動作を制御する。それにより、メンテナンス作業(検査や補修)を必要とするノズル6が、特定のノズル収容体80へ自動的に収集される。作業者は、メンテナンス作業が必要なノズル6を容易に特定することができ、多数のノズル6の維持管理を簡単に行うことができる。
あるいは、制御装置90は、ノズル収容体80の使用目的として「不要ノズル回収」を記憶することができる。この場合、制御装置90は、作業ヘッド40によって使用される予定のないノズル6が当該ノズル収容体80に回収されるように、作業ヘッド40のノズル交換動作を制御する。それにより、ノズル交換装置70から取り出されるべきノズル6が、特定のノズル収容体80へ自動的に収集される。作業者は、ノズル交換装置70から取り出すべきノズル6を容易に特定することができ、ノズル交換装置70にセットするノズル6の変更を簡単に行うことができる。
図7を参照して、実施例2の電子部品装着機110について説明する。実施例2の電子部品装着機110は、実施例1の電子部品装着機10と比較して、ノズル交換装置170に係る構成が変更されている。以下では、実施例1との相違点についてのみ説明し、実施例1と共通の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施例におけるノズル交換装置170は、ノズル移動装置174を備えている。ノズル移動装置174は、複数のノズル収容体80を、使用位置P1と交換位置P2との間で移動させることができる。使用位置P1は、作業ヘッド40がノズル収容体80との間でノズル6の受け渡しが可能な位置である。交換位置P2は、作業者がノズル収容体80を他のノズル収容体80と交換可能な位置である。このような構成により、作業者は、ノズル交換装置170のノズル収容体80を容易に交換することができる。ここで、ノズル移動装置174の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、本実施例のノズル移動装置174は、一対のガイドレールを有しており、複数のノズル収容体80をホルダ72と共に平行移動させる。
ここで、本実施例における交換位置P2は、作業ヘッド40の可動範囲外の位置となっている。それにより、作業者は、電子部品装着機110が稼働中であっても、作業ヘッド40の動作を気にすることなく、ノズル収容体80の交換を行うことができる。さらに、本実施例における交換位置P2は、ハウジング12の外部の位置となっている。そのことから、作業者は、作業ヘッド40から隔離されたハウジング12の外部において、ノズル収容体80の交換を行うことができる。
本実施例におけるノズル移動装置174は、複数のノズル収容体80を移動させる構成であるが、他の実施形態として、ノズル移動装置174は、複数のノズル収容体80のなかの一又は二以上のノズル収容体80を移動させるものであってもよい。また、ノズル移動装置174は、ノズル収容体80のみを移動させるものであってもよいし、ノズル交換装置170の一部又は全部も含めて、ノズル収容体80を移動させるものであってもよい。
図8を参照して、実施例3の電子部品装着機210について説明する。実施例3の電子部品装着機210は、実施例1、2の電子部品装着機10、110と比較して、二つのノズル交換装置70、170を有する点で相違する。以下では、実施例1、2との相違点についてのみ説明し、実施例1、2と共通の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
上記したように、本実施例の電子部品装着機210は、二つのノズル交換装置70、170、即ち、第1ノズル交換装置70と第2ノズル交換装置170とを備えている。第1のノズル交換装置70は、実施例1で説明したノズル交換装置70と実質的に同一であり、ノズル移動装置174を有していない。一方、第2ノズル交換装置170は、ノズル移動装置174を有するものであって、実施例2におけるノズル交換装置170と実質的に同一である。即ち、第2ノズル交換装置170は、一又は複数のノズル収容体80を、使用位置P1と交換位置P2との間で移動させることができる。なお、電子部品装着機210は、さらに多くのノズル交換装置70、170を備えてもよい。
上記した構成により、作業者は、電子部品装着機210が稼働中に、次の生産品目で使用されるノズル6を、第2ノズル交換装置170にセットすることができる。その間、電子部品装着機210は、第1ノズル交換装置70において、作業ヘッド40のノズル6を交換することができる。その後、現在の生産品目の生産が終了すると、電子部品装着機210は、第1ノズル交換装置70に収容されたノズル6と、第2ノズル交換装置170に収容されたノズル6とを、作業ヘッド40を用いて入れ替える。そして、電子部品装着機210は、次の生産品目の生産を開始する。作業者は、第2ノズル交換装置170からノズル6を取り出すとともに、その次の生産品目で使用されるノズル6を、第2ノズル交換装置170にセットすることができる。これにより、電子部品装着機210の段取り替え(生産品目の変更に伴う準備作業)に要する時間は短縮される。なお、電子部品装着機210は、さらに多くのノズル交換装置70、170を備えてもよい。
図9を参照して、実施例4の電子部品装着機310について説明する。実施例4の電子部品装着機210は、実施例1〜3の電子部品装着機10、110、210と比較して、コンベア20、基板支持装置30(図示省略)、可動ヘッド40、ヘッド移動装置50(図示表略)、及び複数の部品フィーダ60を二組有する点、及び、三つのノズル交換装置70、170を有する点で相違する。以下では、実施例1、2との相違点についてのみ説明し、実施例1、2と共通の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
上記したように、本実施例の電子部品装着機310は、三つのノズル交換装置70、170、即ち、第1ノズル交換装置70、第2ノズル交換装置170及び第3ノズル交換装置70を備えている。第1及び第3ノズル交換装置70は、実施例1で説明したノズル交換装置70と実質的に同一であり(よって同一の符号が付されている)、ノズル移動装置174を有していない。一方、第2ノズル交換装置170は、ノズル移動装置174を有するものであって、実施例2におけるノズル交換装置170と実質的に同一である。
第2ノズル交換装置170は、ノズル移動装置174により、一又は複数のノズル収容体80を、使用位置P1と交換位置P2との間で移動させることができる。ここで、第2ノズル交換装置170は、平行に配置された二つのコンベア20の間に配置されており、使用位置P1に配置された複数のノズル収容体80は、二つの作業ヘッド40の共通の可動範囲内に位置する。それにより、二つの作業ヘッド40はそれぞれ、第2ノズル交換装置170においてのノズル6の受け渡しを行うことができる。なお、第1ノズル交換装置70は、一方の作業ヘッド40の可動範囲内に位置しており、第3ノズル交換装置70は、他方の作業ヘッド40の可動範囲内に位置している。なお、電子部品装着機310は、さらに多くのノズル交換装置70、170を備えてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、実施例2、3、4におけるノズル移動装置174は、ノズル収容体80を平行移動させるものであるが、ノズル移動装置174は、ノズル収容体80を回転移動させるものであってもよい。図10にその一例を示す。このノズル移動装置174は、ハウジング12に回転軸176を介して支持されたアーム状の部材であり、第2ノズル交換装置170に取り付けられる使用位置P1と、ハウジング12の外部である交換位置P2との間で、一又は複数のノズル収容体80を回転移動させる。ここで、ノズル移動装置174は、鉛直面内、水平面内又はその他の平面内で、ノズル収容体80を回転移動させるものであってよい。
実施例2、3、4におけるノズル移動装置174は、ノズル収容体80を移動させるアクチュエータ(例えばモータやエアシリンダ)を有してもよいし、作業者によって(即ち、人手で)ノズル収容体80を移動させるものであってもよい。ノズル移動装置174は、少なくとも、一又は複数のノズル収容体80を使用位置P1と交換位置P2との間で移動可能に支持するものであればよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:回路基板
4:電子部品
6:ノズル
10、110、210、310:電子部品装着機
12:ハウジング
40:作業ヘッド
60:部品フィーダ
70:ノズル交換装置
72:ホルダ
80:ノズル収容体
84a:ノズル表示部
84b:目的表示部
90:制御装置

Claims (15)

  1. 回路基板に電子部品を装着する電子部品装着機であって、
    電子部品を吸着するためのノズルを着脱可能に支持する作業ヘッドと、
    前記作業ヘッドとの間でノズルの受け渡しを行う複数のノズル収容体と、
    前記複数のノズル収容体が取り付けられるノズル交換装置と、
    を備え、
    前記複数のノズル収容体の各々は、少なくとも一つのノズルを収容可能であるとともに、前記ノズル交換装置に対して個別に着脱可能である、
    電子部品装着機。
  2. 前記複数のノズル収容体は、互いに隣接した配列で前記ノズル交換装置に取り付けられる、請求項1に記載の電子部品装着機。
  3. 前記複数のノズル収容体は、収容するノズルの形状が互いに異なる、少なくとも二つのノズル収容体を含む、請求項1又は2に記載の電子部品装着機。
  4. 前記複数のノズル収容体は、収容するノズルの数が互いに異なる、少なくとも二つのノズル収容体を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  5. 前記複数のノズル収容体の少なくとも一つは、収容するノズルの種類を表示する表示部を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  6. 前記複数のノズル収容体の少なくとも一つは、当該ノズル収容体の使用目的を表示する表示部を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  7. 前記作業ヘッドのノズル交換動作を制御する制御手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記複数のノズル収容体の少なくとも一つについて、その使用目的を記憶可能であるとともに、記憶した使用目的に応じて、当該ノズル収容体と前記作業ヘッドとの間のノズル交換動作を制御する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  8. 前記制御手段は、前記ノズル収容体の使用目的として「不使用ノズル収容」を記憶可能であるとともに、記憶した使用目的が「不使用ノズル収容」であるときに、前記作業ヘッドが当該ノズル収容体に収容されたノズルを使用しないように、前記作業ヘッドのノズル交換動作を制御する、請求項1から7のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  9. 前記制御手段は、前記ノズル収容体の使用目的として「要メンテナンスノズル回収」を記憶可能であるとともに、記憶した使用目的が「要メンテナンスノズル回収」であるときに、電子部品の吸着を所定の頻度で失敗したノズルが当該ノズル収容体に回収されるように、前記作業ヘッドのノズル交換動作を制御する、請求項1から8のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  10. 前記制御手段は、前記ノズル収容体の使用目的として「不要ノズル回収」を記憶可能であるとともに、記憶した使用目的が「不要ノズル回収」であるときに、作業ヘッドによって使用される予定のないノズルが当該ノズル収容体に回収されるように、前記作業ヘッドのノズル交換動作を制御する、請求項1から9のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  11. 前記複数のノズル収容体の少なくとも一つを、使用位置と交換位置との間で移動させる移動装置をさらに備え、
    前記使用位置とは、前記作業ヘッドが当該ノズル収容体との間でノズルの受け渡しが可能な位置であり、
    前記交換位置とは、作業者が当該ノズル収容体を他のノズル収容体と交換可能な位置である、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  12. 回路基板に電子部品を装着する電子部品装着機であって、
    電子部品を吸着するためのノズルを着脱可能に支持する作業ヘッドと、
    少なくとも一つのノズルを収容し、前記作業ヘッドとの間でノズルの受け渡しを行うノズル収容体と、
    前記ノズル収容体を、使用位置と交換位置との間で移動させる移動装置と、
    備え、
    前記使用位置とは、前記作業ヘッドが当該ノズル収容体との間でノズルの受け渡しが可能な位置であり、
    前記交換位置とは、作業者が当該ノズル収容体を他のノズル収容体と交換可能な位置である、
    電子部品装着機。
  13. 前記交換位置は、作業ヘッドの可動範囲外の位置である、請求項11又は12に記載の電子部品装着機。
  14. 少なくとも作業ヘッドの可動範囲を覆うハウジングをさらに備え、
    前記交換位置は、前記ハウジングの外部の位置である、請求項11から13のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
  15. 前記移動装置は、前記使用位置と前記交換位置との間で、前記ノズル収容体を平行移動又は旋回移動させる、請求項11から14のいずれか一項に記載の電子部品装着機。
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