JP2015087142A - 振動素子、振動子、電子機器および移動体 - Google Patents

振動素子、振動子、電子機器および移動体 Download PDF

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竜太 西澤
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啓一 山口
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Takayuki Kikuchi
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Abstract

【課題】機械的強度を十分に保ちつつ、温度ドリフトを低減することのできる振動素子、振動子、電子機器および移動体を提供する。
【解決手段】振動素子1は、振動部20と、振動部20を支持する支持部251、252と、振動部20と支持部251、252とを連結する梁261、262、263、264とを有し、梁261、262、263、264は、それぞれ、その全長の少なくとも一部に、振動部20の厚さ方向(Z軸方向)で実効幅が異なる部分を有する横断面形状を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動素子、振動子、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、角速度を検出するための振動素子として、特許文献1のような振動素子が知られている。特許文献1に記載の振動素子は、基部と、基部からY軸方向両側に沿って延出している第1、第2検出腕と、基部からX軸方向両側へ延出している第1、第2連結腕と、第1連結腕からY軸方向両側へ延出している第1、第2駆動腕と、第2連結腕からY軸方向両側へ延出している第3、第4駆動腕とを有している。このような構成の振動素子では、各駆動腕を駆動モードで振動させた状態でZ軸まわりの角速度が加わると第1、第2検出腕に検出モードの振動が励振され、この検出モードの振動によって得られる信号から角速度を検知することができる。
このような振動素子は、近年、例えば、携帯機器、車載機器など、その用途が拡大している。これにより、使用される温度環境も多岐に渡り、広い温度範囲において安定に動作することも要求されるようになっている。また、併せて小型化も要求されるようになっている。
このような振動素子においては、室温において、第1〜第4駆動腕の共振周波数fd(Hz)(以下、「駆動振動周波数fd」という。)を一定値に調節しても、周囲温度が高温や低温に変化したとき、共振周波数の変動や特性の変動などの所謂温度ドリフトが発生する。この温度ドリフトの発生には、面外屈曲振動モードなどの不要振動が影響することが知られている。この温度ドリフトの抑制のため、例えば、特許文献2には、面外屈曲モードとしての面外屈曲一次モード振動周波数fs1を、fd×2.2≦fs1≦fd×2.8、またはfd×3.2≦fs1≦fd×3.8のいずれかとすることが提案されている。
しかしながら、前述の従来技術の振動素子では、駆動振動周波数fdと面外屈曲モード振動周波数fsとの関係においては有効であったが、面外屈曲振動モードと異なる不要振動に対しては効果が十分でなく、更なる温度ドリフトの低減が求められていた。
特開2006−201011号公報 特開2008−26110号公報
本発明の目的は、機械的強度を十分に保ちつつ、温度ドリフトを低減することのできる振動素子、振動子、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の振動素子は、振動部と、
前記振動部を支持する支持部と、
前記振動部と前記支持部とを連結する梁と、を有し、
前記梁の全長の少なくとも一部の横断面形状は、実効幅が前記振動部の厚さ方向で異なっている部分を有していることを特徴とする。
これにより、梁の曲げ剛性を低くしつつ、梁のねじり剛性を十分に高く確保することができるため、機械的強度を十分に保ちつつ、温度ドリフトを低減することのできる振動素子が得られる。
[適用例2]
本適用例の振動素子では、前記横断面形状は、
広幅部と、
前記広幅部と前記厚さ方向に並んで設けられ、前記広幅部よりも幅が狭い狭幅部と、を有していることが好ましい。
これにより、簡単な横断面形状となる。
[適用例3]
本適用例の振動素子では、前記広幅部は、前記狭幅部を間に挟んで一対設けられていることが好ましい。
これにより、梁の剛性の偏りが小さくなる。そのため、梁の破損を効果的に抑制することができる。
[適用例4]
本適用例の振動素子では、前記横断面形状は、その外縁に開放する凹部を有していることが好ましい。
これにより、簡単な構成で広幅部と狭幅部とを形成することができる。
[適用例5]
本適用例の振動素子では、前記横断面形状は、
広幅部と、
前記広幅部と前記厚さ方向に並んで設けられ、内側に空洞をすることで実効幅が前記広幅部よりも狭い狭幅部と、を有していることが好ましい。
これにより、簡単な構成で広幅部と狭幅部とを形成することができる。
[適用例6]
本適用例の振動素子では、前記狭幅部の幅は、前記広幅部の幅と等しいことが好ましい。
これにより、比較的簡単(単純)な外形の横断面形状となるため、梁の形成がより容易となる。
[適用例7]
本適用例の振動素子では、前記梁は、所定方向へ延在する第1延在部と、前記所定方向と異なる方向へ延在する第2延在部とを有し、
前記第1延在部の少なくとも一部および前記第2延在部の少なくとも一部が前記横断面形状を有した部分で構成されていることが好ましい。
これにより、より効果的に梁の曲げ剛性を低くすることができる。
[適用例8]
本適用例の振動素子では、前記梁の両端部に前記横断面形状を有した部分が設けられていることが好ましい。
これにより、梁の破損をより効果的に抑制することができる。
[適用例9]
本適用例の振動素子では、前記振動部は、基部と、
前記基部から第1軸に沿って延出する検出腕と、
前記基部から前記第1軸に交差する第2軸に沿って延出する連結腕と、
前記連結腕から前記第1軸に沿って延出する駆動腕と、を有し、
前記梁は、前記検出腕と前記駆動腕との間を通って前記基部と前記支持部とを連結していることが好ましい。
これにより、振動素子を角速度検出素子として利用することができる。
[適用例10]
本適用例の振動子は、本適用例の振動素子と、
前記振動素子を収納したパッケージと、を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い振動子が得られる。
[適用例11]
本適用例の電子機器は、本適用例の振動素子を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例12]
本適用例の移動体は、本適用例の振動素子を備えたことを特徴とする移動体。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の振動素子の好適な実施形態を示す平面図である。 図1に示す振動素子が有する電極を示す平面図である。 図1に示す振動素子が有する電極を示す平面図(透過図)である。 図1に示す振動素子の動作を説明するための図である。 図1に示す振動素子に発生し得る不要振動の様子を示す斜視図である。 図1に示す振動素子の特性を説明するための説明図である。 図1に示す振動素子の出力温度変動幅を示すグラフである。 図1に示す振動素子の梁の横断面形状を示す断面図である。 図1に示す振動素子の梁の横断面形状を示す断面図である。 図1に示す振動素子の梁の横断面形状を示す断面図である。 図1に示す振動素子の梁の横断面形状を示す断面図である。 図1に示す振動素子の梁の横断面形状を示す断面図である。 本発明の振動子の好適な実施形態を示す図であり(a)が断面図、(b)が上面である。 本発明の振動素子を備える物理量センサーの好適な実施形態を示す断面図である。 図14に示す物理量センサーの上面図である。 図14に示す物理量センサーの上面図である。 本発明の振動素子を備える物理量検出装置のブロック図である。 本発明の振動素子を備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の振動素子を備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の振動素子を備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の振動素子を備える移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の振動素子、振動子、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.振動素子
図1は、本発明の振動素子の好適な実施形態を示す平面図である。図2は、図1に示す振動素子が有する電極を示す平面図である。図3は、図1に示す振動素子が有する電極を示す平面図(透過図)である。図4は、図1に示す振動素子の動作を説明するための図である。図5は、図1に示す振動素子に発生し得る不要振動の様子を示す斜視図である。図6は、図1に示す振動素子の特性を説明するための説明図である。図7は、図1に示す振動素子の出力温度変動幅を示すグラフである。図8ないし図12は、それぞれ、図1に示す振動素子の梁の横断面形状を示す断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1の紙面手前側を「上側」とも言い、紙面奥側を「下側」とも言う。また、図1、図5、図8ないし図12では、説明の便宜上、電極の図示を省略している。また、X軸に沿った方向を「X軸方向」とも言い、Y軸に沿った方向を「Y軸方向」とも言う。
≪振動素子の基本的構造≫
図1に示す振動素子1は、角速度検出素子(ジャイロ素子)として用いられるものである。このような振動素子1は、圧電基板2と、圧電基板2の表面に形成された電極とを有している。
−圧電基板−
圧電基板2の構成材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料が挙げられる。これらの中でも、圧電基板2の構成材料としては、水晶を用いることが好ましい。水晶を用いることで、他の材料と比較して優れた周波数温度特性を有する振動素子1が得られる。なお、以下では、圧電基板2を水晶で構成した場合について説明する。
図1に示すように、圧電基板2は、水晶基板の結晶軸であるY軸(機械軸。第1軸)およびX軸(電気軸。第2軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する板状をなしている。すなわち、圧電基板2は、Zカット水晶板で構成されている。なお、Z軸は、圧電基板2の厚さ方向と一致しているのが好ましいが、常温近傍における周波数温度変化を小さくする観点から、厚さ方向に対して若干(例えば、15°未満程度)傾けてもよい。
このような圧電基板2は、振動部20と、振動部20を介してY軸方向に対向配置された第1、第2支持部251、252と、第1支持部251と振動部20とを連結する第1、第3梁261、263と、第2支持部252と振動部20とを連結する第2、第4梁262、264とを有している。
また、振動部20は、中心部に位置する基部21と、基部21からY軸方向両側に延出する第1、第2検出腕221、222と、基部21からX軸方向両側に延在する第1、第2連結腕231、232と、第1連結腕231の先端部からY軸方向両側に延出する第1、第2駆動腕241、242と、第2連結腕232の先端部からY軸方向両側に延出する第3、第4駆動腕243、244とを有し、基部21が梁261、262、263、263によって第1、第2支持部251、252に支持されている。
第1検出腕221は、基部21から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2211が設けられている。一方、第2検出腕222は、基部21から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2221が設けられている。これら第1、第2検出腕221、222は、振動素子1の重心Gを通るXZ平面に関して面対称に配置されている。
第1、第2検出腕221、222にハンマーヘッド2211、2221を設けることで角速度の検出感度が向上するとともに、第1、第2検出腕221、222の長さを短くすることができる。なお、ハンマーヘッド2211、2221は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、必要に応じて、検出腕221、222の上面および下面に長さ方向に延在する有底の溝を形成してもよい。
第1連結腕231は、基部21から+X軸方向に延出している。一方、第2連結腕232は、基部21から−X軸方向に延出している。これら第1、第2連結腕231、232は、重心Gを通るYZ平面に関して面対称に配置されている。なお、第1、第2連結腕231、232の上面および下面に、その長さ方向(X軸方向)に延在する有底の溝を設けてもよい。
第1駆動腕241は、第1連結腕231の先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2411が設けられている。また、第2駆動腕242は、第1連結腕231の先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2421が設けられている。また、第3駆動腕243は、第2連結腕232の先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2431が設けられている。また、第4駆動腕244は、第2連結腕232の先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部には幅広のハンマーヘッド2441が設けられている。これら4本の駆動腕241、242、243、244は、重心Gに関して点対称に配置されている。
駆動腕241、242、243、244にハンマーヘッド2411、2421、2431、2441を設けることで角速度の検出感度が向上するとともに、駆動腕241、242、243、244の長さを短くすることができる。なお、ハンマーヘッド2411、2421、2431、2441は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、必要に応じて、駆動腕241、242、243、244の上面および下面に長さ方向に延在する有底の溝を形成してもよい。
第1支持部251は、基部21に対して+Y軸方向側に位置し、X軸方向延在して配置されている。一方、第2支持部252は、基部21に対して−Y軸方向側に位置し、X軸方向に延在して配置されている。これら第1、第2支持部251、252は、重心Gを通るXZ平面に関して面対称に配置されている。
第1梁261は、第1検出腕221と第1駆動腕241との間を通って基部21と第1支持部251とを連結している。また、第2梁262は、第2検出腕222と第2駆動腕242との間を通って基部21と第2支持部252とを連結している。また、第3梁263は、第1検出腕221と第3駆動腕243との間を通って基部21と第1支持部251とを連結している。また、第4梁264は、第2検出腕222と第4駆動腕244との間を通って基部21と第2支持部252とを連結している。これら梁261、262、263、264は、重心Gに関して点対称に配置されている。
各梁261、262、263、264は、X軸方向に沿って往復しながらY軸方向に沿って延びる蛇行部(S字形状部)を有しており、X軸方向およびY軸方向に弾性を有している。また、各梁261、262、263、264は、それぞれ、蛇行部を有する細長い形状を有しているので、あらゆる方向に弾性を有している。そのため、外部から衝撃が加えられても、各梁261、262、263、264で衝撃を吸収でき、衝撃に起因する検出ノイズを低減または抑制することができる。
−電極−
圧電基板2の表面には、電極が形成されている。
図2および図3に示すように、電極は、検出信号電極311と、検出信号端子312と、検出接地電極321と、検出接地端子322と、駆動信号電極331と、駆動信号端子332と、駆動接地電極341と、駆動接地端子342とを有している。なお、図2および図3では、説明の便宜上、検出信号電極311および検出信号端子312、検出接地電極321および検出接地端子322、駆動信号電極331および駆動信号端子332、駆動接地電極341および駆動接地端子342を、それぞれ、異なるハッチングで図示している。また、圧電基板2の側面に形成されている電極、配線、端子を太線で図示している。
検出信号電極311は、第1、第2検出腕221、222の上面および下面(ハンマーヘッド2211、2221を除く部分)に形成されている。このような検出信号電極311は、第1、第2検出腕221、222の検出振動が励起されたときに、該振動によって発生する電荷を検出するための電極である。
検出信号端子312は、第1、第2支持部251、252の右側端部に形成されている。第1支持部251に形成された検出信号端子312は、第1梁261に形成された検出信号配線を介して、第1検出腕221に形成された検出信号電極311と電気的に接続されている。一方、第2支持部252に形成された検出信号端子312は、第2梁262に形成された検出信号配線を介して、第2検出腕222に形成された検出信号電極311と電気的に接続されている。
また、検出接地電極321は、第1、第2検出腕221、222の両側面に形成されている。第1検出腕221の両側面に形成れている検出接地電極321は、ハンマーヘッド2211を経由して電気的に接続されており、第2検出腕222の両側面に形成れている検出接地電極321は、ハンマーヘッド2221を経由して電気的に接続されている。このような検出接地電極321は、検出信号電極311に対してグランドとなる電位を有する。
検出接地端子322は、第1、第2支持部251、252の中央部に形成されている。第1支持部251に形成されている検出接地端子322は、第1梁261に形成された検出接地配線を介して、第1検出腕221に形成された検出接地電極321と電気的に接続されている。一方、第2支持部252に形成されている検出接地端子322は、第2梁262に形成された検出接地配線を介して、第2検出腕222に形成された検出接地電極321と電気的に接続されている。
このように検出信号電極311と、検出信号端子312と、検出接地電極321と、検出接地端子322とを配置することで、第1検出腕221に生じた検出振動は、第1検出腕221に形成された検出信号電極311と検出接地電極321との間の電荷として現れ、第1支持部251に形成された検出信号端子312と検出接地端子322とから信号として取り出すことができる。また、第2検出腕222に生じた検出振動は、第2検出腕222に形成された検出信号電極311と検出接地電極321との間の電荷として現れ、第2支持部252に形成された検出信号端子312と検出接地端子322とから信号として取り出すことができる。
駆動信号電極331は、第1、第2駆動腕241、242の上面および下面(ハンマーヘッド2411、2421を除く部分)に形成されている。さらに、駆動信号電極331は、第3、第4駆動腕243、244の両側面に形成されている。第3駆動腕243の両側面に形成れている駆動信号電極331は、ハンマーヘッド2431を経由して電気的に接続されており、第4駆動腕244の両側面に形成れている駆動信号電極331は、ハンマーヘッド2441を経由して電気的に接続されている。このような駆動信号電極331は、第1、第2、第3、第4駆動腕241、242、243、244の駆動振動を励起させるための電極である。
また、駆動信号端子332は、第2支持部252の左端部に形成されている。駆動信号端子332は、第4梁264に形成された駆動信号配線を介して、第1、第2、第3、第4駆動腕241、242、243、244に形成された駆動信号電極331と電気的に接続されている。
駆動接地電極341は、第3、第4駆動腕243、244の上面および下面(ハンマーヘッド2431、2441を除く部分)に形成されている。さらに、駆動接地電極341は、第1、第2駆動腕241、242の両側面に形成されている。第1駆動腕241の両側面に形成れている駆動接地電極341は、ハンマーヘッド2411を経由して電気的に接続されており、第2駆動腕242の両側面に形成れている駆動接地電極341は、ハンマーヘッド2421を経由して電気的に接続されている。このような駆動接地電極341は、駆動信号電極331に対してグランドとなる電位を有する。
また、駆動接地端子342は、第1支持部251の左端部に形成されている。駆動接地端子342は、第3梁263に形成された駆動接地配線を介して、第1、第2、第3、第4駆動腕241、242、243、244に形成された駆動接地電極341と電気的に接続されている。
このように駆動信号電極331、駆動信号端子332、駆動接地電極341、駆動接地端子342を配置することで、駆動信号端子332と駆動接地端子342との間に駆動信号を印加することで、第1、第2、第3、第4駆動腕241、242、243、244に形成された駆動信号電極331と駆動接地電極341との間に電界を生じさせ、各駆動腕241、242、243、244を駆動振動させることができる。
以上のような電極の構成としては、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
≪振動素子の駆動≫
次に、振動素子1の駆動について説明する。
振動素子1に角速度が加わらない状態において、駆動信号端子332と駆動接地端子342との間に電圧(交番電圧)を印加することで駆動信号電極331と駆動接地電極341との間に電界が生じると、図4(a)に示すように、各駆動腕241、242、243、244が矢印Aに示す方向に屈曲振動を行う。このとき、第1、第2駆動腕241、242と第3、第4駆動腕243、244とが振動素子1の重心Gを通るYZ平面に関して面対称の振動を行っているため、基部21、第1、第2検出腕221、222および第1、第2連結腕231、232は、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態で、振動素子1にZ軸周りの角速度ωが加わると、図4(b)に示すような検出振動が励振される。具体的には、駆動腕241、242、243、244および第1、第2連結腕231、232に矢印B方向のコリオリの力が働き、新たな振動が励起される。この矢印B方向の振動は、重心Gに対して周方向の振動である。また同時に、第1、第2検出腕221、222には、矢印Bの振動に呼応して、矢印C方向の検出振動が励起される。そして、この振動により第1、第2検出腕221、222に発生した電荷を、検出信号電極311と検出接地電極321とから信号として取り出し、この信号に基づいて角速度が求められる。
次に、振動素子1の駆動時に発生する不要振動について説明する。
振動素子1が上述のように駆動している際、駆動モードの振動と共に、僅かではあるが不要振動が発生する。この不要振動には種々の振動モードが存在するが、発明者らは、次に示す2つの振動モード(y1モードの振動、およびy2モードの振動)が振動素子1の特性における温度ドリフトに大きな影響を持つことに着目した。そこで、図5および図6を用いて、y1モードおよびy2モードの振動とその振動が振動素子1の特性に対して与える影響について説明する。
まず、y1モードについて説明する。図5(a)に示すように、y1モードは、基部21と駆動腕241、242、243、244とがY軸方向同じ側に動く振動モードである。このように、y1モードでは、基部21と駆動腕241、242、243、244とがY軸方向同じ方向に動くため、基部21の振動と駆動腕241、242、243、244の振動とを閉じ込めきれず、振動素子1の振動特性、特に温度に依存する特性変動である温度ドリフトに影響を与えてしまう。具体的に説明すると、図6(a)に示す曲線L2のように、温度変化に伴って振動素子1の出力特性が変動し、出力の変動幅が大きくなってしまう。すなわち、温度ドリフトが大きくなってしまう。なお、温度ドリフトが生じなければ、曲線L1のように殆んどふらつきのない特性が得られる。
次に、y2モードについて説明する。図5(b)に示すように、y2モードは、基部21と駆動腕241、242、243、244とがY軸方向反対側に動く振動モードである。このように、y2モードでは、基部21と駆動腕241、242、243、244とがY軸方向反対側に動くため、基部21の振動と駆動腕241、242、243、244の振動とが相殺され、それによって振動を閉じ込めることができる。したがって、y2モードは、振動素子1の振動特性、特に温度に依存する特性変動である温度ドリフトには、殆んど影響を与えることが無い。
次に、y1モード、y2モードの励起について説明する。ここでは、y1モードの振動周波数をy1モード振動周波数fy1、y2モードの振動周波数をy2モード振動周波数fy2、駆動腕241、243、242、244の共振周波数を駆動振動周波数fdとして説明する。
図6(b)に示すように、y2モード振動周波数fy2と駆動振動周波数fdとの差|fd−fy2|が、y1モード振動周波数fy1と駆動振動周波数fdとの差|fd−fy1|より大きい場合は、y1モードの振動が励起され易くなる。これに対し、図6(c)に示すように、y2モード振動周波数fy2と駆動振動周波数fdとの差|fd−fy2|が、y1モード振動周波数fy1と駆動振動周波数fdとの差|fd−fy1|より小さい場合は、y2モードの振動が励起され易くなり、これによってy1モードの振動の励起が抑えられ、励起し難くなる。
図7は、y2モード振動周波数fy2と駆動振動周波数fdとの差|fd−fy2|とy1モード振動周波数fy1と駆動振動周波数fdとの差|fd−fy1|との関係が振動素子1の出力の温度変動幅に対して与える影響を示すグラフである。図7に示すように、|fd−fy2|/|fd−fy1|=1、すなわち、|fd−fy2|=|fd−fy1|となる点を境に、数字が小さくなる側は、振動素子1の出力の温度変動幅が極端に小さくなっており、数字が大きくなる側は、振動素子1の出力の温度変動幅が極端に大きくなっていることが分かる。このように、駆動振動周波数fdと、y1モード振動周波数fy1と、y2モード振動周波数fy2との関係を|fd−fy1|>|fd−fy2|とすることで、y1モードの振動が励起され難くなり、振動素子1の出力特性の温度ドリフトへの影響を抑制させることが可能となる。
発明者らは、|fd−fy1|>|fd−fy2|とするための1つの方法として、各梁261、262、263、264を薄くしたり細くしたりし、各梁261、262、263、264の曲げ剛性を小さくすればよいことを見出した。ただし、ただ単純に各梁261、262、263、264の曲げ剛性を小さくしただけでは、梁261、262、263、264の強度不足を招き、例えば落下時の衝撃等によって振動素子1にZ軸方向の衝撃(加速度)が加わると、梁261、262、263、264が破損するおそれが高まる。そこで、振動素子1では、y1モードの振動が励起され難く、さらに、十分な機械的強度を発揮することができるように、各梁261、262、263、263の断面形状に特徴を与えている。
≪梁の形状≫
振動素子1にZ軸方向の加速度を加えると梁261、262、263、264にせん断応力が発生する。そのため、y1モードの振動が励起され難く、さらに、十分な機械的強度を有する振動素子とするためには、各梁261、262、263、264の曲げ剛性(特に断面二次モーメント)を小さくしつつ、梁261、262、263、264のねじり剛性(特に断面極モーメント)を大きくする(すなわち十分な値を確保する)ことが有効である。したがって、振動素子1では、梁261、262、263、264の形状を、このような物性を満足することのできるものとしている。
以下、梁261、262、263、264の形状について詳細に説明するが、各梁261、262、263、264は同様の構成であるため、以下では、梁261について代表して説明し、梁262、263、264についてはその説明を省略する。
梁261は、その全長のうちの少なくとも一部が、図8〜図12に示すように、厚さ方向(Z軸方向)において実効幅が異なる部位を有する横断面形状をなしている。これにより、梁261の曲げ剛性を小さくしつつ、ねじり剛性を大きくすることができる。ただし、梁261の横断面形状としては、厚さ方向において実効幅が異なる部位を有していれば図8〜図12に示す形状に限定されない。
なお、以下では、説明を容易とするために、厚さ:幅=1:1である矩形の横断面形状を有する従来型の梁と比較しながら説明する。
−第1の横断面形状−
梁261の第1の横断面形状は、図8(b)に示すように、両側面の中央部(外縁)に開放する凹部が形成されており、厚さ方向(Z軸方向)の中央部がくびれた略「I」型をなしている。これにより、比較的簡単な形状の横断面形状となる。
具体的に説明すると、第1の横断面形状は、厚さ方向の中央部に位置する狭幅部261A1と、狭幅部261A1の上側(+Z軸方向)に位置し、狭幅部261A1よりも幅が広い広幅部261A2と、狭幅部261A1の下側(−Z軸方向)に位置し、狭幅部261A1よりも幅が広い広幅部261A3とを有している。広幅部261A2、261A3の幅は、ほぼ等しい。
このような横断面形状とすることで、図8(a)に示す従来型の梁と比較して、Z軸まわりの断面二次モーメントIzを選択的に低下させることができる。そのため、曲げ剛性の小さい梁261となる。一方で、X軸回り(Y軸回り)の断面二次モーメントIx(Iy)の低下が抑えられるため、従来型の梁からの断面極モーメントIpの減少が小さく抑えられる。そのため、ねじり剛性の大きい梁261となる。したがって、第1の横断面形状を有する梁261によれば、温度ドリフトを低減することができ、かつ十分な機械的強度を備えた振動素子1が得られる。
特に、第1の横断面形状では、一対の広幅部261A2、261A3が狭幅部261A1を挟んで設けられているため、上下対称の横断面形状となっている。そのため、梁261の剛性の偏りが小さくなり、梁261の破損を効果的に抑制することができる。
なお、第1の横断面形状では、狭幅部261A1と、広幅部261A2、261A3の境界が明確に分かれているが、例えば、図8(c)に示すように、幅が厚さ方向中央部から上側および下側の両側に向けて漸増しているような形状であってもよい。また、図8(d)に示すように、従来型の梁の横断面積と等しくなるように厚みを厚くしてもよい。すなわち、凹部を形成するために除去した分だけ厚みを厚くしてもよい。これにより、図8(b)に示す構成よりも断面二次モーメントIx(Iy)が高まり、よりねじり剛性の大きい梁261となる。
また、第1の横断面形状では、狭幅部261A1と、広幅部261A2、261A3とが、互いにほぼ同じ厚さとなっているが、これらの厚さの関係は、これに限定されず、例えば、狭幅部261A1が、広幅部261A2、261A3よりも厚くてもよいし、反対に、薄くてもよい。ただし、広幅部261A2、261A3は、同じ厚さとすることが好ましい。狭幅部261A1の幅としては特に限定されないが、梁261の幅の1/4〜1/2程度であることが好ましい。
−第2の横断面形状−
梁261の第2の横断面形状は、図9(b)に示すように、一方の側面の中央部(外縁)に開放する凹部が形成されており、厚さ方向(Z軸方向)の中央部片側がくびれた略「C」型をなしている。具体的に説明すると、第2の横断面形状は、厚さ方向の中央部に位置する狭幅部261B1と、狭幅部261B1の上側(+Z軸方向)に位置し、狭幅部261B1よりも幅が広い広幅部261B2と、狭幅部261B1の下側(−Z軸方向)に位置し、狭幅部261B1よりも幅が広い広幅部261B3とを有しており、狭幅部261B1が幅方向の片側に偏在している。広幅部261B2、261B3の幅は、ほぼ等しい。
このような横断面形状とすることで、図9(a)に示す従来型の梁と比較して、Z軸まわりの断面二次モーメントIzを選択的に低下させることができ、曲げ剛性の小さい梁261となる。一方で、X軸回り(Y軸回り)の断面二次モーメントIx(Iy)の低下が抑えられるため、従来型の梁からの断面極モーメントIpの減少が小さく抑えられ、ねじり剛性の大きい梁261となる。したがって、第2の横断面形状を有する梁261によって、温度ドリフトを低減することができ、かつ十分な機械的強度を備えた振動素子1が得られる。
なお、第2の横断面形状では、狭幅部261B1と、広幅部261B2、261B3の境界が明確に分かれているが、例えば、図9(c)に示すように、幅が厚さ方向中央部から上側および下側の両側に向けて漸増しているような形状であってもよい。また、図9(d)に示すように、従来型の梁の横断面積と等しくなるように厚みを厚くしてもよい。すなわち、凹部を形成するために除去した分だけ厚みを厚くしてもよい。これにより、図9(b)に示す構成よりも断面二次モーメントIx(Iy)が高まり、よりねじり剛性の大きい梁261となる。
また、第2の横断面形状では、狭幅部261B1と、広幅部261B2、261B3とが、互いにほぼ同じ厚さとなっているが、これらの厚さの関係は、これに限定されず、例えば、狭幅部261B1が、広幅部261B2、261B3よりも厚くてもよいし、反対に、薄くてもよい。ただし、広幅部261B2、261B3は、同じ厚さとすることが好ましい。狭幅部261B1の幅としては特に限定されないが、梁261の幅の1/4〜1/2程度であることが好ましい。
また、第2の横断面形状では、狭幅部261B1が図中左側に偏在しているが、これとは反対に、右側に偏在していてもよい。
−第3の横断面形状−
梁261の第3の横断面形状は、図10(b)に示すように、上面の中央部(外縁)に開放する凹部が形成されており、略「凹」型をなしている。具体的に説明すると、第3の横断面形状は、下側(−Z軸方向)に位置する広幅部261C2と、広幅部261C2の上側に位置し、内側に空洞を有することで広幅部261C2よりも実効幅(物性に寄与する実質的な幅。具体的には、全幅W1から空洞の幅W2を引いた幅)が狭い狭幅部261C1とを有している。
このような横断面形状とすることで、見かけ上の幅が厚さ方向に等しくても、実効的な幅を厚さ方向に異ならせることができるため、図10(a)に示す従来型の梁と比較して、Z軸まわりの断面二次モーメントIzを選択的に低下させることができ、曲げ剛性の小さい梁261となる。一方で、X軸回り(Y軸回り)の断面二次モーメントIx(Iy)の低下が抑えられるため、従来型の梁からの断面極モーメントIpの減少が小さく抑えられ、ねじり剛性の大きい梁261となる。したがって、第3の横断面形状を有する梁261によれば、温度ドリフトを低減することができ、かつ十分な機械的強度を備えた振動素子1が得られる。
特に、第3の横断面形状では、狭幅部261C1と広幅部261C2の幅(全幅)が等しくなっているため、その外形が比較的簡単となる(外形を構成する辺の数を少なく抑えることができる)。したがって、形成し易い梁261となる。
また、第3の横断面形状によれば、フォトリソグラフィー技法およびウエットエッチング技法を用いて、前述した第1、第2の横断面形状よりも簡単に梁261を形成することができる。簡単に説明すると、第1、第2の横断面形状では、梁261の側面に凹部が形成されているため、梁261の側面に凹部に対応した開口するマスクを形成する必要がある。しかしながら、マスクをパターニングするための光を梁261の側面に照射するには、光を斜め方向から照射しなければならず、特殊な装置が必要となったり、照射精度が悪かったりする。これに対して、第3の横断面形状では、梁261の上面に凹部が形成されているため、梁261の上面に凹部に対応した開口するマスクを形成する必要がある。この場合、マスクをパターニングするための光を梁261の真上から照射すればよく、通常の装置で高精度に照射することができる。このようなことから、第3の横断面形状の方が、第1、第2の横断面形状よりも簡単に形成することができる。
なお、第3の横断面形状では、上面に形成された凹部の幅が厚さ方向にほぼ一定であるが、例えば、図10(c)に示すように、凹部の幅がその底部に向けて漸減していてもよい。また、図10(d)に示すように、従来型の梁の横断面積と等しくなるように厚みを厚くしてもよい。すなわち、凹部を形成するために除去した分だけ厚みを厚くしてもよい。これにより、図10(b)に示す構成よりも断面二次モーメントIx(Iy)が高まり、よりねじり剛性の大きい梁261となる。
また、第3の横断面形状では、狭幅部261C1が広幅部261C2よりも厚く形成されているが、これらの厚さの関係は、これに限定されず、例えば、狭幅部261C1と広幅部261C2とが等しい厚さであってもよいし、狭幅部261C1が広幅部261C2よりも薄く形成されていてもよい。ただし、狭幅部261C1は、梁261の厚さの1/2〜3/4程度であることが好ましい。
また、第3の横断面形状では、上面に凹部が形成されているが、これとは反対に、下面に凹部が形成されていてもよい。
−第4の横断面形状−
梁261の第4の横断面形状は、図11(b)に示すように、上面の両側が欠損しており、略「凸」型をなしている。具体的に説明すると、第4の横断面形状は、下側(−Z軸方向)に位置する広幅部261D2と、広幅部261D2の上側に位置し、広幅部261D2より幅が狭い狭幅部261D1とを有している。
このような横断面形状とすることで、図11(a)に示す従来型の梁と比較して、Z軸まわりの断面二次モーメントIzを選択的に低下させることができ、曲げ剛性の小さい梁261となる。一方で、X軸回り(Y軸回り)の断面二次モーメントIx(Iy)の低下が抑えられるため、従来型の梁からの断面極モーメントIpの減少が小さく抑えられ、ねじり剛性の大きい梁261となる。したがって、第4の横断面形状を有する梁261によれば、温度ドリフトを低減することができ、かつ十分な機械的強度を備えた振動素子1が得られる。
特に、第4の横断面形状によれば、フォトリソグラフィー技法およびウエットエッチング技法を用いて、前述した第1、第2の横断面形状よりも簡単に梁261を形成することができる。この理由は、前述した第3の横断面形状と同様である。
なお、第4の横断面形状では、狭幅部261D1の幅が厚さ方向にほぼ一定であるが、例えば、図11(c)に示すように、狭幅部261D1の幅が下側へ向けて漸増していてもよい。また、図11(d)に示すように、従来型の梁の横断面積と等しくなるように厚みを厚くしてもよい。すなわち、欠損させた分だけ厚みを厚くしてもよい。これにより、図11(b)に示す構成よりも断面二次モーメントIx(Iy)が高まり、よりねじり剛性の大きい梁261となる。
また、第4の横断面形状では、狭幅部261D1が広幅部261D2よりも薄く形成されているが、これらの厚さの関係は、これに限定されず、例えば、狭幅部261D1と広幅部261D2とが等しい厚さであってもよいし、狭幅部261D1が広幅部261D2よりも厚く形成されていてもよい。ただし、狭幅部261D1は、梁261の厚さの1/4〜3/4程度であることが好ましい。
また、第4の横断面形状では、上面に狭幅部261D1が形成されているが、これとは反対に、下面に狭幅部261D1が形成されていてもよい。
−第5の横断面形状−
梁261の第5の横断面形状は、図12(b)に示すように、内部に空洞が形成されており、略「ロ」型をなしている。具体的に説明すると、第5の横断面形状は、上側(+Z軸方向)に位置する広幅部261E2と、下側に位置する広幅部261E3と、広幅部261E2、261E3の間に位置し、内部に空洞を有することで広幅部261E2、261E3よりも実効幅(物性に寄与する実質的な幅。具体的には、全幅W1から空洞の幅W2を引いた幅)が狭い狭幅部261E1とを有している。
このような横断面形状とすることで、見かけ上の幅が厚さ方向に等しくても、実効的な幅を厚さ方向に異ならせることができるため、図12(a)に示す従来型の梁と比較して、Z軸まわりの断面二次モーメントIzを選択的に低下させることができ、曲げ剛性の小さい梁261となる。一方で、X軸回り(Y軸回り)の断面二次モーメントIx(Iy)の低下が抑えられるため、従来型の梁からの断面極モーメントIpの減少が小さく抑えられ、ねじり剛性の大きい梁261となる。したがって、第5の横断面形状を有する梁261によれば、温度ドリフトを低減することができ、かつ十分な機械的強度を備えた振動素子1が得られる。
このような第5の横断面形状の梁261は、例えば、中実な梁261の内部にフェムト秒レーザーを照射することによって形成することができる。
なお、図12(c)に示すように、従来型の梁の横断面積と等しくなるように厚みを厚くしてもよい。すなわち、内部の空洞を形成するために除去した分だけ厚みを厚くしてもよい。これにより、図12(b)に示す構成よりも断面二次モーメントIx(Iy)が高まり、よりねじり剛性の大きい梁261となる。
また、第5の横断面形状では、狭幅部261E1と、広幅部261E2、261E3とが、互いにほぼ同じ厚さとなっているが、これらの厚さの関係は、これに限定されず、例えば、狭幅部261E1が、広幅部261E2、261E3よりも厚くてもよいし、反対に、薄くてもよい。ただし、広幅部261E2、261E3は、同じ厚さとすることが好ましい。狭幅部261E1の実効幅としては特に限定されないが、梁261の幅の1/4〜1/2程度であることが好ましい。
以上、梁261の横断面形状について5つの具体例を挙げて説明した。なお、第1〜第5の横断面形状では、いずれも、梁261のアスペクト比、すなわち、厚さ(Z軸方向の長さ)/幅(X軸(Y軸)方向の長さ)がほぼ1である。この関係を満足することで、梁261のねじり剛性をより高めることができる。ただし、梁261のアスペクト比としてはこれに限定されず、例えば、面積が同じであるならば、1以上3以下程度であれば、十分なねじり剛性を発揮することができる。
梁261、262、263、264は、それぞれ、その全長の少なくとも一部に、前述した第1〜第5の横断面形状の部分を有していればよいが、第1〜第5の横断面形状の部分が、全長の50%以上に設けられていることが好ましく、全長の70%以上に設けられていることがより好ましく、全長の90%以上に設けられていることがさらに好ましい。これにより、上述した効果をより効果的に発揮することができる。なお、第1〜第5の横断面形状の部分は、梁261〜264の全長に複数に分かれて間欠的に設けられていてもよい。
また、図1に示すように、梁261、262、263、264は、それぞれ、少なくとも、その両端部T1、T2に前述した第1〜第5の横断面形状の部分を有していることが好ましい。Z軸方向の衝撃(加速度)を受けたとき、梁261、262、263、264の中でも、その両端部T1、T2、すなわち支持部251、252との接続部付近および基部21との接続部付近に大きなせん断応力が加わるため、両端部T1、T2に第1〜第5の横断面形状の部分を有していることで、上記効果をより効果的に発揮することができる。
また、前述した第1〜第5の横断面形状の部分は、梁261、262、263、264のX軸方向に延在している部分とY軸方向に延在している部分のそれぞれに設けられていることが好ましい。梁261を代表して説明すると、図1に示すように、梁261は、基部21から+X軸方向に延出する延在部2611と、延在部2611の先端部から+Y軸方向に延出する延在部2612と、延在部2612の先端部から−X軸方向に延出する延在部2613と、延在部2613の先端部から+Y軸方向に延出し、第1支持部251に接続されている延在部2614とを有しているが、これら延在部のうち、延在部(第1延在部)2611、2613の少なくとも一方の少なくとも一部と、延在部(第2延在部)2612、2614の少なくとも一方の少なくとも一部と、に前述した第1〜第5の横断面形状の部分が形成されていることが好ましい。これにより、梁261、262、263、264の曲げ剛性をX軸方向とY軸方向とでバランスよく小さくすることができ、上記効果を効果的に発揮することができる。
2.振動子
次に、振動素子1を用いた振動子10について説明する。
図13は、本発明の振動子の好適な実施形態を示す図であり(a)が断面図、(b)が上面である。
図13(a)、(b)に示すように、振動子10は、振動素子1と、振動素子1を収容するパッケージ8と、を有している。
パッケージ8は、凹部811を有する箱状のベース81と、凹部811の開口を塞いでベース81に接合された板状のリッド82とを有している。そして、凹部811がリッド82によって塞がれることにより形成された収容空間に振動素子1が収納されている。収容空間は、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
ベース81の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスや、各種ガラス材料を用いることができる。また、リッド82の構成材料としては、特に限定されないが、ベース81の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース81の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。なお、ベース81とリッド82の接合方法は、特に限定されず、例えば、接着材やろう材を介して接合することができる。
凹部811の底面には、接続端子831、832、833、834、835、836が形成されている。これら接続端子831〜836は、それぞれ、ベース81に形成された図示しない貫通電極等によって、ベース81の下面(パッケージ8の外周面)に引き出されている。接続端子831〜836の構成としては、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
振動素子1は、第1支持部251が導電性接着材861、862、863によって凹部811の底面に固定されており、第2支持部252が導電性接着材864、865、866によって凹部811の底面に固定されている。また、導電性接着材861によって、一方の検出信号端子312と接続端子831とが電気的に接続され、導電性接着材862によって、一方の検出接地端子322と接続端子832とが電気的に接続され、導電性接着材863によって、駆動接地端子342と接続端子833とが電気的に接続され、導電性接着材864によって、他方の検出信号端子312と接続端子834とが電気的に接続され、導電性接着材865によって、他方の検出接地端子322と接続端子835とが電気的に接続され、導電性接着材866によって、駆動信号端子332と接続端子836とが電気的に接続されている。
導電性接着材861〜866としては、導電性および接着性を有していれば特に限定されず、例えば、シリコーン系、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ビスマレイミド系等の接着材に銀粒子等の導電性フィラーを分散させたものを用いることができる。
3.物理量センサー
次に、振動素子1を用いた物理量センサー100について説明する。
図14は、本発明の振動素子を備える物理量センサーの好適な実施形態を示す断面図である。図15および図16は、それぞれ、図14に示す物理量センサーの上面図である。なお、図16では、説明の便宜上、リッドおよび振動素子の図示を省略している。
図14、図15および図16に示すように、物理量センサー100は、振動素子1と、振動素子1を収容するパッケージ8と、ICチップ9と、を有している。
図14に示すように、パッケージ8は、凹部811を有する箱状のベース81と、凹部811の開口を塞いでベース81に接合された板状のリッド82とを有している。そして、凹部811がリッド82によって塞がれることにより形成された収容空間に振動素子1およびICチップ9が収納されている。収容空間は、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
凹部811は、ベース81の上面に開放する第1凹部811aと、第1凹部811aの底面の中央部に開放する第2凹部811bと、第2凹部811bの底面の中央部に開放する第3凹部811cと、を有している。そして、第1凹部811aの底面から第2凹部811bの底面に跨って接続配線871、872、873、874、875、876が形成されている。
図15に示すように、振動素子1は、第1支持部251が導電性接着材861、862、863によって第1凹部811aの底面に固定されており、第2支持部252が導電性接着材864、865、866によって第1凹部811aの底面に固定されている。そして、導電性接着材861によって、一方の検出信号端子312と接続配線871とが電気的に接続され、導電性接着材862によって、一方の検出接地端子322と接続配線872とが電気的に接続され、導電性接着材863によって、駆動接地端子342と接続配線873とが電気的に接続され、導電性接着材864によって、他方の検出信号端子312と接続配線874とが電気的に接続され、導電性接着材865によって、他方の検出接地端子322と接続配線875とが電気的に接続され、導電性接着材866によって、駆動信号端子332と接続配線876とが電気的に接続されている。
図16に示すように、ICチップ9は、第3凹部811cの底面にろう材等によって固定されている。ICチップ9は、導電性ワイヤーによって各接続配線871、872、873、874、875、876と電気的に接続されている。これにより、2つの検出信号端子312、2つの検出接地端子322、駆動信号端子332、駆動接地端子342の各々は、ICチップ9と電気的に接続された状態となっている。ICチップ9は、振動素子1を駆動振動させるための駆動回路と、角速度が加わったときに振動素子1に生じる検出振動を検出する検出回路と、を有する。
なお、本実施形態では、ICチップ9がパッケージ8の内部に設けられているが、ICチップ9は、パッケージ8の外部に設けられていてもよい。
4.物理量検出装置
次に、振動素子1を用いた物理量検出装置1000について説明する。
図17は、本発明の振動素子を備える物理量検出装置のブロック図である。
図17に示すように、物理量検出装置1000は、振動素子1と、駆動回路71と、検出回路72と、を有している。駆動回路71と検出回路72とは、例えば、前述したようなICチップ9に組み込むことができる。
駆動回路71は、駆動回路として機能し、I/V変換回路(電流電圧変換回路)711と、AC増幅回路712と、振幅調整回路713とを有している。このような駆動回路71は、振動素子1に形成された駆動信号電極331に駆動信号を供給するための回路である。
振動素子1が振動すると、圧電効果に基づく交流電流が振動素子1に形成された駆動信号電極331から出力され、駆動信号端子332を介してI/V変換回路711に入力される。I/V変換回路711は、入力された交流電流を振動素子1の振動周波数と同一の周波数の交流電圧信号に変換して出力する。I/V変換回路711から出力された交流電圧信号は、AC増幅回路712に入力され、AC増幅回路712は、入力された交流電圧信号を増幅して出力する。
AC増幅回路712から出力された交流電圧信号は、振幅調整回路713に入力される。振幅調整回路713は、入力された交流電圧信号の振幅を一定値に保持するように利得を制御し、利得制御後の交流電圧信号を、振動素子1に形成された駆動信号端子332を介して駆動信号電極331に出力する。この駆動信号電極331に入力される交流電圧信号(駆動信号)により振動素子1が振動する。
検出回路72は、検出回路として機能し、チャージアンプ回路721、722と、差動増幅回路723と、AC増幅回路724と、同期検波回路725と、平滑回路726と、可変増幅回路727と、フィルター回路728と、を有している。検出回路72は、振動素子1の第1検出腕221に形成された検出信号電極311に生じる第1検出信号と、第2検出腕222に形成された検出信号電極311に生じる第2検出信号と、を差動増幅させて差動増幅信号を生成し、該差動増幅信号に基づいて所定の物理量を検出する回路である。
チャージアンプ回路721、722には、振動素子1の第1、第2検出腕221、222に形成された検出信号電極311により検出された互いに逆位相の検出信号(交流電流)が、検出信号端子312を介して入力される。例えば、チャージアンプ回路721には第1検出腕221に形成された検出信号電極311により検出された第1検出信号が入力され、チャージアンプ回路722には第2検出腕222に形成された検出信号電極311により検出された第2検出信号が入力される。そして、チャージアンプ回路721、722は、入力された検出信号(交流電流)を、基準電圧Vrefを中心とする交流電圧信号に変換する。
差動増幅回路723は、チャージアンプ回路721の出力信号と、チャージアンプ回路722の出力信号とを差動増幅して差動増幅信号を生成する。差動増幅回路723の出力信号(差動増幅信号)は、さらにAC増幅回路724で増幅される。同期検波回路725は、検波回路として機能し、駆動回路71のAC増幅回路712が出力する交流電圧信号を基に、AC増幅回路724の出力信号を同期検波することにより角速度成分を抽出する。
同期検波回路725で抽出された角速度成分の信号は、平滑回路726で直流電圧信号に平滑化され、可変増幅回路727に入力される。可変増幅回路727は、平滑回路726の出力信号(直流電圧信号)を、設定された増幅率(または減衰率)で増幅(または減衰)して角速度感度を変化させる。可変増幅回路727で増幅(または減衰)された信号は、フィルター回路728に入力される。
フィルター回路728は、可変増幅回路727の出力信号から高周波のノイズ成分を除去し(正確には所定レベル以下に減衰させ)、角速度の方向および大きさに応じた極性および電圧レベルの検出信号を生成する。そして、この検出信号は、外部出力端子(図示せず)から外部へ出力される。
このような物理量検出装置1000によれば、上述のとおり、第1検出腕221に形成された検出信号電極311に生じる第1検出信号と、第2検出腕222に形成された検出信号電極311に生じる第2検出信号とを差動増幅させて差動増幅信号を生成し、該差動増幅信号に基づいて所定の物理量を検出することができる。
5.電子機器
次いで、振動素子1を適用した電子機器について、図20〜図22に基づき、詳細に説明する。
図18は、本発明の振動素子を備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能する振動素子1が内蔵されている。
図19は、本発明の振動素子を備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能する振動素子1が内蔵されている。
図20は、本発明の振動素子を備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能する振動素子1が内蔵されている。
なお、本発明の振動素子を備える電子機器は、図18のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図19の携帯電話機、図20のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
6.移動体
次いで、図1に示す振動素子を適用した移動体について、図21に基づき、詳細に説明する。
図21は、本発明の振動素子を備える移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
自動車1500には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能する振動素子1が内蔵されており、振動素子1によって車体1501の姿勢を検出することができる。振動素子1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。その他、このような姿勢制御は、二足歩行ロボットやラジコンヘリコプターで利用することができる。以上のように、各種移動体の姿勢制御の実現にあたって、振動素子1が組み込まれる。
以上、本発明の振動素子、振動子、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、振動素子が4本の梁を有している構成について説明したが、梁の数は特に限定されず、1〜3本であってもよいし、5本以上であってもよい。より具体的には、例えば、第2支持部および第2、第4梁を省略して、第1支持部および第1、第3梁によって片側で支持してもよい。
また、前述した実施形態では、振動素子が有する振動部が、基部と、第1、第2検出腕と、第1、第2連結腕と、第1〜第4駆動腕とを有しているが、振動部の構成は、これに限定されない。例えば、基部と、基部から+Y軸方向に延出し、X軸方向に並んで設けられている一対の駆動腕と、基部から−Y軸方向に延出し、X軸方向に並んで設けられている一対の検出腕とを有する構成であってもよい。この場合、梁は、検出腕と駆動腕との間を通って基部と支持部とを連結するように配置することができる。このような構成の振動素子では、一対の駆動腕をX逆相モードである駆動モードで駆動させた状態で、Y軸まわりの角速度が加わると、一対の検出腕に、Z逆相モードで駆動する検出モードの振動が励振される。そして、その際に検出腕から出力される信号に基づいて、Y軸まわりの角速度を検知することができる。
1……振動素子 2……圧電基板 20……振動部 21……基部 221……第1検出腕 2211……ハンマーヘッド 222……第2検出腕 2221……ハンマーヘッド 231……第1連結腕 232……第2連結腕 241……第1駆動腕 2411……ハンマーヘッド 242……第2駆動腕 2421……ハンマーヘッド 243……第3駆動腕 2431……ハンマーヘッド 244……第4駆動腕 2441……ハンマーヘッド 251……第1支持部 252……第2支持部 261……第1梁 261A1……狭幅部 261A2、261A3……広幅部 261B1……狭幅部 261B2、261B3……広幅部 261C1……狭幅部 261C2……広幅部 261D1……狭幅部 261D2……広幅部 261E1……狭幅部 261E2、261E3……広幅部 2611、2612、2613、2614……延在部 262……第2梁 263……第3梁 264……第4梁 311……検出信号電極 312……検出信号端子 321……検出接地電極 322……検出接地端子 331……駆動信号電極 332……駆動信号端子 341……駆動接地電極 342……駆動接地端子 71……駆動回路 711……I/V変換回路 712……AC増幅回路 713……振幅調整回路 72……検出回路 721……チャージアンプ回路 722……チャージアンプ回路 723……差動増幅回路 724……AC増幅回路 725……同期検波回路 726……平滑回路 727……可変増幅回路 728……フィルター回路 8……パッケージ 81……ベース 811……凹部 811a……第1凹部 811b……第2凹部 811c……第3凹部 82……リッド 831、832、833、834、835、836……接続端子 861、862、863、864、865、866……導電性接着材 871、872、873、874、875、876……接続配線 9……ICチップ 10……振動子 100……物理量センサー 1000……物理量検出装置 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1108……表示部 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1208……表示部 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッターボタン 1308……メモリー 1310……表示部 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター 1500……自動車 1501……車体 1502……車体姿勢制御装置 1503……車輪 G……重心 T1、T2……端部 W1……全幅 W2……幅

Claims (12)

  1. 振動部と、
    前記振動部を支持する支持部と、
    前記振動部と前記支持部とを連結する梁と、を有し、
    前記梁の全長の少なくとも一部の横断面形状は、実効幅が前記振動部の厚さ方向で異なっている部分を有していることを特徴とする振動素子。
  2. 前記横断面形状は、
    広幅部と、
    前記広幅部と前記厚さ方向に並んで設けられ、前記広幅部よりも幅が狭い狭幅部と、を有している請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記広幅部は、前記狭幅部を間に挟んで一対設けられている請求項2に記載の振動素子。
  4. 前記横断面形状は、その外縁に開放する凹部を有している請求項2または3に記載の振動素子。
  5. 前記横断面形状は、
    広幅部と、
    前記広幅部と前記厚さ方向に並んで設けられ、内側に空洞をすることで実効幅が前記広幅部よりも狭い狭幅部と、を有している請求項1に記載の振動素子。
  6. 前記狭幅部の幅は、前記広幅部の幅と等しい請求項5に記載の振動素子。
  7. 前記梁は、所定方向へ延在する第1延在部と、前記所定方向と異なる方向へ延在する第2延在部とを有し、
    前記第1延在部の少なくとも一部および前記第2延在部の少なくとも一部が前記横断面形状を有した部分で構成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動素子。
  8. 前記梁の両端部に前記横断面形状を有した部分が設けられている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子。
  9. 前記振動部は、基部と、
    前記基部から第1軸に沿って延出する検出腕と、
    前記基部から前記第1軸に交差する第2軸に沿って延出する連結腕と、
    前記連結腕から前記第1軸に沿って延出する駆動腕と、を有し、
    前記梁は、前記検出腕と前記駆動腕との間を通って前記基部と前記支持部とを連結している請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動素子。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動素子と、
    前記振動素子を収納したパッケージと、を備えたことを特徴とする振動子。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動素子を備えたことを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動素子を備えたことを特徴とする移動体。
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