JP6492537B2 - センサー素子、物理量センサー、電子機器および移動体 - Google Patents

センサー素子、物理量センサー、電子機器および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、センサー素子、物理量センサー、電子機器および移動体に関するものである。
物理量センサーとしては、例えば、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラやビデオカメラ等の振動制御補正(いわゆる手ぶれ補正)等に用いられ、角速度、加速度等の物理量を検出するセンサーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、振動ジャイロセンサー(角速度センサー)は、特許文献1に記載されているように、基部と、基部から延出した駆動振動腕および検出振動腕と、を有する圧電ジャイロ素子を備える。このような振動ジャイロセンサーでは、駆動振動腕を屈曲振動させた状態で、所定方向の角速度を受けると、駆動振動腕にコリオリ力が作用し、それに伴って、検出振動腕が屈曲振動する。このような検出振動腕の屈曲振動を検出することにより、角速度を検出することができる。
また、特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーでは、小型化を図る目的で、駆動振動腕にその延出方向に沿って溝部が形成されている。
しかし、従来では、駆動腕の振幅を大きくしたときに、駆動振動腕に生じる応力集中により、駆動振動腕の駆動振動が不安定になったり、駆動振動腕に好ましくない不要な振動が励振されたりして、センサー素子の電気的特性に悪影響を与えてしまう問題があった。
特開2006−266784号公報
本発明の目的は、優れた電気的特性を有するセンサー素子を提供すること、また、かかるセンサー素子を備える物理量センサー、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明のセンサー素子は、基部と、
前記基部から延出している腕部、および、前記腕部の延出方向に沿って設けられている溝を有していて駆動振動する駆動振動腕と、
前記駆動振動腕に配置されている駆動電極と、
を備え、
前記溝の基端が前記腕部の基端よりも先端側に位置しており、
前記腕部の長さをL1とし、前記基部と前記溝との間の距離をL2としたとき、
0.1≦L2/L1≦0.4の関係を満たすことを特徴とする。
このようなセンサー素子によれば、溝の基端が先端側に位置しているとともに、その位置が最適化されているため、駆動振動腕の駆動振動の振幅を大きくしても、駆動振動腕の基端部に生じる応力集中を低減することができる。そのため、駆動振動腕の駆動振動が不安定になったり、駆動振動腕に好ましくない不要な振動が励振されたりするのを低減することができる。また、溝の基端が腕部の中央よりも基端側に位置するため、駆動振動腕を効率的に駆動振動させることができる。このようなことから、センサー素子の電気的特性を優れたものとすることができる。
[適用例2]
本発明のセンサー素子では、0.12≦L2/L1≦0.2の関係を満たすことが好ましい。
これにより、駆動振動腕の駆動効率を優れたものとしつつ、駆動振動腕の基端部に生じる応力集中をより効果的に低減することができる。
[適用例3]
本発明のセンサー素子では、前記駆動振動腕は、前記腕部の基端部に設けられていて先端側から基端側に向かって幅が拡がるテーパー部を有することが好ましい。
これにより、駆動振動腕の基端部における応力集中をより効果的に低減することができる。
[適用例4]
本発明のセンサー素子では、前記溝の基端は、前記テーパー部よりも先端側に位置していることが好ましい。
これにより、駆動振動腕の基端部における応力集中をさらに効果的に低減することができる。
[適用例5]
本発明のセンサー素子では、前記溝の先端は、前記腕部の先端よりも基端側に位置しており、
前記腕部の先端と前記溝の先端との間の距離をL3としたとき、
0.05≦L3/L1≦0.2の関係を満たすことが好ましい。
これにより、駆動振動のインピーダンスを低減することができる。
[適用例6]
本発明のセンサー素子では、0.1≦L3/L1≦0.15の関係を満たすことが好ましい。
これにより、駆動振動のインピーダンスをより効果的に低減することができる。
[適用例7]
本発明のセンサー素子では、前記駆動振動腕は、前記腕部の先端側に設けられていて前記腕部よりも幅の大きい幅広部を有していることが好ましい。
これにより、検出感度を向上させるとともに、駆動振動腕の長さを短くすることができる。また、このような幅広部を有する駆動振動腕においては、駆動振動腕の先端部の質量が大きくなるため、駆動振動腕に生じる応力集中が大きくなる傾向となる。したがって、このような駆動振動腕を有するセンサー素子において、本発明を適用すると、その効果が顕著となる。
[適用例8]
本発明のセンサー素子では、前記溝は、前記駆動振動腕の表裏関係にある1対の主面のそれぞれに設けられていることが好ましい。
これにより、駆動振動腕を効率的に駆動振動させることができる。また、このような表裏に溝を有する駆動振動腕においては、駆動振動腕の溝を有する部分の剛性が低くなりやすい。したがって、このような駆動振動腕を有するセンサー素子において、本発明を適用すると、その効果が顕著となる。
[適用例9]
本発明の物理量センサーは、本発明のセンサー素子を備えることを特徴とする。
これにより、優れた電気的特性を有するセンサー素子を備える物理量センサーを提供することができる。
[適用例10]
本発明の電子機器は、本発明のセンサー素子を備えることを特徴とする。
これにより、優れた電気的特性を有するセンサー素子を備える電子機器を提供することができる。
[適用例11]
本発明の移動体は、本発明のセンサー素子を備えることを特徴とする。
これにより、優れた電気的特性を有するセンサー素子を備える移動体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るセンサー素子を示す平面図である。 (a)は、図1中のA1−A1線断面図、(b)は、図1中のA2−A2線断面図である。 図1に示すセンサー素子が備える駆動振動腕の拡大平面図である。 駆動振動腕の溝開始位置(L2/L1)と応力上昇率との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るセンサー素子を示す平面図である。 (a)は、図5中のB1−B1線断面図、(b)は、図5中のB2−B2線断面図、(c)は、図5中のB3−B3線断面図である。 図5に示すセンサー素子が備える駆動振動腕の拡大平面図である。 本発明の物理量センサーの一例を示す斜視図である。 図8に示す物理量センサーの断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
以下、本発明のセンサー素子、物理量センサー、電子機器および移動体について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.センサー素子
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るセンサー素子を示す平面図、図2(a)は、図1中のA1−A1線断面図、図2(b)は、図1中のA2−A2線断面図である。
なお、以下では、説明の便宜上、各図において、互いに直交する3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を図示しており、各軸を示す矢印の先端側を「+」、基端側を「−」とする。また、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」という。また、+z軸方向側を「上」、−z軸方向側を「下」ともいう。また、図1では、説明の便宜上、各電極の図示を省略している。
図1に示すセンサー素子1は、角速度検出素子(ジャイロ素子)である。このセンサー素子1は、圧電基板2と、圧電基板2に形成された電極(図2参照)と、を有している。
−圧電基板−
圧電基板2の構成材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料が挙げられる。これらの中でも、圧電基板2の構成材料としては、水晶を用いることが好ましい。水晶を用いることで、他の材料と比較して優れた周波数温度特性を有するセンサー素子1が得られる。なお、以下では、圧電基板2を水晶で構成した場合について説明する。
圧電基板2は、水晶基板の結晶軸であるY軸(機械軸)およびX軸(電気軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する板状をなしている。すなわち、圧電基板2は、Zカット水晶板で構成されている。なお、Z軸は、圧電基板2の厚さ方向と必ずしも一致している必要はなく、常温近傍における周波数の温度による変化を小さくする観点から、厚さ方向に対して若干傾けてもよい。具体的には、Zカット水晶板とは、Z軸に直交した面をX軸およびY軸の少なくとも一方を中心に0度〜10度の範囲で回転させた面が、主面となるようなカット角の水晶板を含む。
圧電基板2の厚さは、特に限定されず、40.0〜300.0μm程度とされる。
このような圧電基板2は、基部21と、駆動振動腕(第1駆動振動腕)221および駆動振動腕(第2駆動振動腕)222と、検出振動腕(第1検出振動腕)231および検出振動腕(第2検出振動腕)232と、調整振動腕241および調整振動腕242と、支持部(枠体)25と、4つの連結部261、262、263、264とを有し、これらが一体的に形成されている。
駆動振動腕221および駆動振動腕222は、それぞれ、基部21から−y軸方向に延出している。また、駆動振動腕221および駆動振動腕222は、x軸方向に沿って並んで配置されている。
この駆動振動腕221は、基部21から延出している腕部2211と、腕部2211の先端側に設けられていて腕部2211よりも幅の広い幅広部2212と、腕部2211の延出方向に沿って設けられている1対の溝2213と、を有する。同様に、駆動振動腕222は、基部21から延出している腕部2221と、腕部2221の先端側に設けられていて腕部2221よりも幅の広い幅広部2222と、腕部2221の延出方向に沿って設けられている1対の溝2223と、を有する。
このような駆動振動腕221、222では、幅広部2212、2222(ハンマーヘッド)を設けることによって、角速度の検出感度を向上させるとともに、駆動振動腕221、222の長さを短くすることができる。また、溝2213、2223を設けることによって、熱弾性損失やCI値を低減し、駆動振動腕221、222を効率的に駆動振動させることができる。なお、幅広部2212、2222は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、駆動振動腕221、222の構成については、後に詳述する。
検出振動腕231および検出振動腕232は、それぞれ、基部21から+y軸方向に延出している。また、検出振動腕231および検出振動腕232は、x軸方向に沿って並んで配置されている。
この検出振動腕231は、基部21から延出している腕部2311と、腕部2311の先端側に設けられていて腕部2311よりも幅の広い幅広部2312と、腕部2311の延出方向に沿って設けられている1対の溝2313と、を有する。同様に、検出振動腕232は、基部21から延出している腕部2321と、腕部2321の先端側に設けられていて腕部2321よりも幅の広い幅広部2322と、腕部2321の延出方向に沿って設けられている1対の溝2323と、を有する。
このような検出振動腕231、232では、幅広部2312、2322を設けることによって、検出振動腕231、232の共振周波数(固有振動数)を低くしたり、検出振動腕231、232の長さを短くしたりすることができる。また、溝2313、2323を設けることによって、検出振動を効率的に検出することができる。なお、幅広部2312、2322および溝2313、2323は、それぞれ、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
調整振動腕241および調整振動腕242は、それぞれ、基部21から+y軸方向に延出している。また、調整振動腕241および調整振動腕242は、前述した検出振動腕231、232を挟んで、x軸方向に沿って並んで配置されている。
この調整振動腕241は、基部21から延出している腕部2411と、腕部2411の先端側に設けられていて腕部2411よりも幅の広い幅広部2412と、を有する。同様に、調整振動腕242は、基部21から延出している腕部2421と、腕部2421の先端側に設けられていて腕部2421よりも幅の広い幅広部2422と、を有する。
このような調整振動腕241、242では、幅広部2412、2422を設けることによって、調整振動腕241、242の共振周波数(固有振動数)を低くしたり、調整振動腕241、242の長さを短くしたりすることができる。なお、幅広部2312、2322は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、検出振動腕231、232と同様に、調整振動腕241、242の主面に溝を設けてもよい。
支持部25は、連結部261、262、263、264を介して基部21を支持する機能を有している。この支持部25は、基部21に対して−y軸方向側に配置されていてx軸方向に沿って延びている長尺状をなす部分251、部分251の両端部から+y軸方向に沿って延びている2つの部分252、253と、を有している。
連結部261は、長尺状をなし、一端部が部分252の+y軸方向側の端部に接続され、他端部が基部21の−x軸方向側の端部に接続されていて、基部21と支持部25とを連結している。同様に、連結部262は、長尺状をなし、一端部が部分253の+y軸方向側の端部に接続され、他端部が基部21の+x軸方向側の端部に接続されていて、基部21と支持部25とを連結している。
また、連結部263は、長尺状をなし、一端部が部分251の中央部に接続され、他端部が基部21の−x軸方向側の端部に接続されていて、基部21と支持部25とを連結している。同様に、連結部264は、長尺状をなし、一端部が部分251の中央部に接続され、他端部が基部21の+x軸方向側の端部に接続されていて、基部21と支持部25とを連結している。
このような連結部261、262、263、264は、それぞれ、途中に屈曲または湾曲した複数の部分を有する。具体的には、連結部261、262、263、264は、それぞれ、x軸方向に沿って延びている部分と、y軸方向に沿って延びている部分とが交互に複数連結されて構成されている。このような屈曲または湾曲した複数の部分を設けることによって、連結部261、262、263、264の様々な方向での柔軟性を高めることができる。そのため、センサー素子1の耐衝撃性を高めたり、連結部261、262、263、264の曲げ変形を伴う基部21の不要な振動の周波数を駆動振動や検出振動の周波数から遠ざけて検出特性を高めたりすることができる。また、センサー素子1の小型化を図ることができる。
−電極−
前述した圧電基板2の表面に設けられている電極は、図2に示すように、駆動信号電極311と、駆動接地電極312と、第1検出信号電極321と、第2検出信号電極322と、検出接地電極323と、を有している。また、当該電極は、図1に示すように、駆動信号端子313と、駆動接地端子314と、第1検出信号端子325、第2検出信号端子326と、検出接地端子327と、を有している。
図2(a)に示すように、駆動信号電極311は、駆動振動腕221の腕部2211の上面および下面と、駆動振動腕222の腕部2221の両側面とにそれぞれ形成されている。この駆動信号電極311は、駆動振動腕221、222の駆動振動を励起させるための電極である。
駆動接地電極312は、駆動振動腕221の腕部2211の両側面と、駆動振動腕222の腕部2221の上面および下面にそれぞれ形成されている。この駆動接地電極312は、駆動信号電極311に対してグランドとなる電位を有する。
駆動信号端子313は、図1に示すように部分251の中央部よりも若干+X軸側に配置されており、連結部264に形成された駆動信号配線(図示せず)を介して、駆動信号電極311と電気的に接続されている。同様に、駆動接地端子314は、部分251の中央部よりも若干−X軸側に配置されており、連結部263に形成された駆動接地配線(図示せず)を介して、駆動接地電極312と電気的に接続されている。
以上のように配置された駆動信号電極311、駆動接地電極312、駆動信号端子313および駆動接地端子314において、駆動信号端子313に駆動信号を入力することで、駆動信号電極311と駆動接地電極312との間に電界を生じさせ、駆動振動腕221、222を駆動振動させることができる。
図2(b)に示すように、第1検出信号電極321は、検出振動腕231の腕部2311の上面左側部分、下面右側部分、左側面下側部分および右側面上側部分と、検出振動腕232の腕部2321の上面右側部分、下面左側部分、左側面上側部分および右側面下側部分と、調整振動腕242の腕部2421の左側側面、上面右側部分および下面右側部分とにそれぞれ形成されている。同様に、第2検出信号電極322は、検出振動腕231の腕部2311の上面右側部分、下面左側部分、左側面上側部分および右側面下側部分と、検出振動腕232の腕部2321の上面左側部分、下面右側部分、左側面下側部分および右側面上側部分と、調整振動腕241の腕部2411の右側側面、上面左側部分および下面左側部分とにそれぞれ形成されている。これら第1検出信号電極321、322は、検出振動腕231、232の検出振動が励起されたときに、その検出振動によって発生する電荷を検出するための電極である。
検出接地電極323は、調整振動腕241の腕部2411の上面右側部分、下面右側部分および左側側面と、調整振動腕242の腕部2421の上面左側部分、下面左側部分および右側側面とにそれぞれ形成されている。この検出接地電極323は、第1検出信号電極321および第2検出信号電極322に対してグランドとなる電位を有する。
第1検出信号端子325は、図1に示すように部分253に形成されており、連結部262に形成された検出信号配線(図示せず)を介して、第1検出信号電極321と電気的に接続されている。同様に、第2検出信号端子326は、部分252に形成されており、連結部261に形成された検出信号配線(図示せず)を介して、第2検出信号電極322と電気的に接続されている。
検出接地端子327は、部分252および部分253のそれぞれに形成されており、連結部263、264に形成された検出接地配線(図示せず)を介して検出接地電極323と電気的に接続されている。
以上のように配置された第1検出信号電極321、第2検出信号電極322、検出接地電極323、第1検出信号端子325、第2検出信号端子326、検出接地端子327において、検出振動腕231、232の検出振動により、第1検出信号電極321と検出接地電極323との間、および、第2検出信号電極322と検出接地電極323との間に電荷が生じ、かかる電荷を第1検出信号端子325および第2検出信号端子326のそれぞれから検出信号として取り出すことができる。
以上のような電極の構成としては、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
以上、センサー素子1の構成について説明した。
以上説明したような構成されたセンサー素子1では、センサー素子1に角速度が加わらない状態において、駆動信号端子313に駆動信号を入力することで駆動信号電極311と駆動接地電極312との間に電界が生じると、駆動振動腕221、222は、図1中矢印Aで示すようにx軸方向に互いに反対方向となるように屈曲振動(駆動振動)を行う。
また、この駆動振動に伴って、調整振動腕241、242も、x軸方向に互いに反対方向となるように屈曲振動(調整振動)を行う。
この駆動振動を行っている状態で、y軸方向に沿った中心軸a1周りの角速度ωがセンサー素子1に加わると、駆動振動腕221、222にコリオリ力が作用し、このコリオリ力により、駆動振動腕221、222がz軸方向に互いに反対方向となるように屈曲振動する。これに伴い、検出振動腕231、232は、図1中Bで示すようにz軸方向に互いに反対方向となるように屈曲振動(検出振動)する。この検出振動により、検出振動腕231、232に発生した電荷を、第1検出信号端子325および第2検出信号端子326から検出信号として取り出し、この検出信号に基づいて角速度が求められる。
なお、このとき、調整振動腕241、242も、駆動振動腕221、222と同様に、z軸方向に互いに反対方向となるように屈曲振動するが、この屈曲振動による電荷は出力されない。すなわち、コリオリ力の作用の有無にかかわらず、調整振動腕241、242から出力される電荷は、基本的に、前述した調整振動によるもののみであって一定である。これにより、圧電基板2の製造バラツキ等に起因する漏れ出力を調整することができる。
(駆動振動腕の詳細な説明)
以下、駆動振動腕221について詳述する。なお、以下では、駆動振動腕221について代表的に説明するが、駆動振動腕222の構成は、駆動振動腕221と同様である。
図3は、図1に示すセンサー素子が備える駆動振動腕の拡大平面図である。図4は、駆動振動腕の溝開始位置(L2/L1)と応力上昇率との関係を示すグラフである。なお、図4における応力上昇率は、駆動振動腕の振幅を一定とし、溝の基端が基部と駆動振動腕との境界に位置している場合を基準として駆動振動腕に生じる最大応力の上昇率である。
図3に示す駆動振動腕221は、前述したように、基部21から延出している腕部2211と、腕部2211の先端側に設けられていて腕部2211よりも幅の広い幅広部2212と、腕部2211の延出方向に沿って設けられている溝2213と、を有する。
また、本実施形態では、駆動振動腕221は、腕部2211の基端部に設けられていて先端側から基端側に向かって幅が拡がるテーパー部2214と、腕部2211の先端部に設けられていて基端側から先端側に向けて幅が拡がるテーパー部2215と、を有する。
このような駆動振動腕221において、溝2213の基端が腕部2211の基端よりも先端側に位置しており、腕部2211の長さをL1とし、基部21と溝2213との間の距離をL2としたとき、0.1≦L2/L1≦0.4の関係を満たす。このように、溝2213の基端が先端側に位置しているとともに、その位置が最適化されていることにより、駆動振動腕221の駆動振動の振幅を大きくしても、図4に示すように、駆動振動腕221の基端部に生じる応力集中を低減することができる。そのため、駆動振動腕221の駆動振動が不安定になったり、駆動振動腕221に好ましくない不要な振動が励振されたりするのを低減することができる。また、溝2213の基端が腕部2211の中央よりも基端側に位置するため、駆動振動腕221を効率的に駆動振動させることができる。このようなことから、センサー素子1の電気的特性を優れたものとすることができる。
特に、幅広部2212を有する駆動振動腕221においては、駆動振動腕221の先端部の質量が大きくなるため、駆動振動腕221に生じる応力集中が大きくなる傾向となる。また、表裏に溝2213を有する駆動振動腕221においては、駆動振動腕221の溝2213を有する部分の剛性が低くなりやすく、また、溝2213の基端部に応力集中が生じやすい。したがって、このような駆動振動腕221を有するセンサー素子1において、本発明を適用すると、すなわち、L2/L1を前述した範囲内にすると、その効果が顕著となる。
これに対し、L2/L1が小さすぎると、図4に示すように、駆動振動腕221の基端部に生じる応力集中が急激に大きくなり、駆動振動腕221の駆動振動の振幅を大きくしたとき、駆動振動腕221の駆動振動が不安定になったり、駆動振動腕221に好ましくない不要な振動が励振されたりする。また、駆動振動腕221の損傷が生じやすくなる。一方、L2/L1が大きすぎると、溝2213を設けることによる効果、すなわち、熱弾性損失やCI値を低減する効果が急激に小さくなり、駆動振動腕221を効率的に駆動振動させることが難しい。
また、図4に示す結果から、L2/L1は、0.12≦L2/L1≦0.2の関係を満たすことが好ましい。これにより、駆動振動腕221の駆動効率を優れたものとしつつ、駆動振動腕221の基端部に生じる応力集中をより効果的に低減することができる。
なお、腕部2211の長さL1は、腕部2211の先端と基端との間の距離である。本実施形態では、前述したようなテーパー部2214、2215が設けられているが、「腕部2211の基端」とは、テーパー部2214の基端、すなわちテーパー部2214の傾斜角度が腕部2211の延出方向に対して垂直となる位置であり、「腕部2211の先端」とは、テーパー部2215の先端幅が腕部2211の幅W1と幅広部2212の幅W2との中間の幅W3よりも大きい場合、テーパー部2215の先端であり、テーパー部2215の先端幅が腕部2211の幅W1と幅広部2212の幅W2との中間の幅W3よりも小さい場合、テーパー部2215の幅W3となる位置である。また、幅広部2212の幅W2が腕部2211の幅W1に対して1.1倍以下である場合には、幅広部2212を腕部2211の一部とみなし、駆動振動腕221の長さLを「長さL1」とする。また、図示しないが、実際には、水晶基板を用いてウェットエッチングにより圧電基板2を形成した場合、エッチング速度の異方性により圧電基板2や溝2213等の側面が水晶の結晶面で構成された傾斜面を有することとなるが、上述した各寸法は圧電基板2の主面(上面および下面)における寸法とすればよい。例えば、溝2213の寸法は、溝2213の開口の寸法とすればよい。
また、駆動振動腕221がテーパー部2214を有することによって、駆動振動腕221の基端部における応力集中をより効果的に低減することができる。しかも、溝2213の基端は、テーパー部2214よりも先端側に位置している。これにより、駆動振動腕221の基端部における応力集中をさらに効果的に低減することができる。
また、溝2213の先端は、腕部2211の先端よりも基端側に位置している。これにより、幅広部2212(駆動振動腕221の先端部)の質量が溝2213によって小さくなるのを防止することができる。また、腕部2211の先端と溝2213の先端との間の距離をL3としたとき、0.05≦L3/L1≦0.2の関係を満たすことが好ましく、0.1≦L3/L1≦0.15の関係を満たすことがより好ましい。このようなL3/L1を満たすように、溝2213の長さL4を設定することにより、駆動振動のインピーダンスを低減することができる。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係るセンサー素子を示す平面図、図6(a)は、図5中のB1−B1線断面図、図6(b)は、図5中のB2−B2線断面図、図6(c)は、図5中のB3−B3線断面図である。
以下、本実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図5に示すセンサー素子1Aは、圧電基板4と、圧電基板4の表面に形成された電極(図6参照)と、を有している。
−圧電基板−
圧電基板4は、Zカット水晶板で構成されている。この圧電基板4は、基部41と、基部41から延出している駆動振動腕421〜424および検出振動腕431、432と、固定部441、442と、固定部441と基部41とを連結している支持梁451、452と、固定部442と基部41とを連結している支持梁453、454と、を有している。なお、この圧電基板4は、図6に示すように、左右対称に形成されている。
基部41は、中心部に位置する本体部411と、本体部411から−x軸方向に延出している連結腕412と、本体部411から+x軸方向に延出している連結腕413と、を有している。なお、連結腕412、413の上面および下面のそれぞれに、その長さ方向(x軸方向)に延在する有底の溝を設けてもよい。
駆動振動腕421は、基部41の連結腕412の先端部から+y軸方向に延出している。また、駆動振動腕422は、連結腕412の先端部から−y軸方向に延出している。同様に、駆動振動腕423は、連結腕413の先端部から+y軸方向に延出している。また、駆動振動腕424は、連結腕413の先端部から−y軸方向に延出している。
この駆動振動腕421〜424は、それぞれ、基部41から延出している腕部4211〜4241と、腕部4211〜4241の先端側に設けられていて腕部4211〜4241よりも幅の大きい幅広部4212〜4242と、腕部4211〜4241の延出方向に沿って設けられている溝4213〜4243と、を有している。
検出振動腕431は、基部41の本体部411から+y軸方向に延出している。また、検出振動腕432は、本体部411から−y軸方向に延出している。
この検出振動腕431、432は、それぞれ、基部41から延出している腕部4311、4321と、腕部4311、4321の先端側に設けられていて腕部4311、4321よりも幅の大きい幅広部4312、4322と、腕部4311、4321の延出方向に沿って設けられている溝4313、4323と、を有している。
固定部441は、基部41に対して+y軸方向側に位置し、x軸方向に延在している。一方、固定部442は、基部41に対して−y軸方向側に位置し、x軸方向に延在している。
支持梁451は、駆動振動腕421と検出振動腕431との間を通って基部41の本体部411と固定部441とを連結している。また、支持梁452は、駆動振動腕423と検出振動腕431との間を通って基部41の本体部411と固定部441とを連結している。同様に、支持梁453は、駆動振動腕422と検出振動腕432との間を通って基部41の本体部411と固定部442とを連結している。また、支持梁454は、駆動振動腕424と検出振動腕432との間を通って基部41の本体部411と固定部442とを連結している。
各支持梁451〜454は、長尺状をなし、その途中に屈曲または湾曲した複数の部分を有している。
−電極−
前述した圧電基板4の表面に設けられている電極は、図6に示すように、駆動信号電極511と、駆動接地電極512と、検出信号電極521と、検出接地電極522と、を有している。また、当該電極は、図5に示すように、駆動信号端子513と、駆動接地端子514と、検出信号端子523と、検出接地端子524と、を有している。
図6(a)、(b)に示すように、駆動信号電極511は、駆動振動腕421の腕部4211の上面および下面と、駆動振動腕423の腕部4231の両側面とにそれぞれ形成されている。また、図示しないが、駆動信号電極511は、駆動振動腕422の腕部4221の上面および下面と、駆動振動腕424の腕部4241の両側面とにそれぞれ形成されている。この駆動信号電極511は、駆動振動腕421〜424の駆動振動を励起させるための電極である。
駆動接地電極512は、駆動振動腕421の腕部4211の両側面と、駆動振動腕423の腕部4231の上面および下面にそれぞれ形成されている。また、図示しないが、駆動接地電極512は、駆動振動腕422の腕部4221の両側面と、駆動振動腕424の腕部4241の上面および下面にそれぞれ形成されている。この駆動接地電極512は、駆動信号電極511に対してグランドとなる電位を有する。
駆動信号端子513は、図5に示すように固定部442の左側端部に配置されており、支持梁453に形成された駆動信号配線(図示せず)を介して、駆動信号電極511と電気的に接続されている。同様に、駆動接地端子514は、固定部441の左側端部に配置されており、支持梁451に形成された駆動接地配線(図示せず)を介して、駆動接地電極512と電気的に接続されている。
以上のように配置された駆動信号電極511、駆動接地電極512、駆動信号端子513および駆動接地端子514において、駆動信号端子513に駆動信号を入力することで、駆動信号電極511と駆動接地電極512との間に電界を生じさせ、駆動振動腕421〜424を駆動振動させることができる。
図6(c)に示すように、検出信号電極521は、検出振動腕431の腕部4311の上面左側部分、下面右側部分、左側面下側部分および右側面上側部分にそれぞれ形成されている。また、図示しないが、検出信号電極521は、検出振動腕432の腕部4321の上面左側部分、下面右側部分、左側面下側部分および右側面上側部分にもそれぞれ形成されている。この検出信号電極521は、検出振動腕431、432の検出振動が励起されたときに、その検出振動によって発生する電荷を検出するための電極である。
検出接地電極522は、検出振動腕431の腕部4311の上面右側部分、下面左側部分、左側面上側部分および右側面下側部分にそれぞれ形成されている。また、図示しないが、検出接地電極522は、検出振動腕432の腕部4321の上面右側部分、下面左側部分、左側面上側部分および右側面下側部分にもそれぞれ形成されている。この検出接地電極522は、検出信号電極521対してグランドとなる電位を有する。
検出信号端子523は、図5に示すように固定部441、442のそれぞれの右側端部に形成されており、支持梁452、454に形成された検出信号配線(図示せず)を介して、検出信号電極521と電気的に接続されている。
検出接地端子524は、固定部441、442のそれぞれの長手方向中央部に形成されており、支持梁451〜454に形成された検出接地配線(図示せず)を介して検出接地電極522と電気的に接続されている。
以上のように配置された検出信号電極521、検出接地電極522、検出信号端子523、検出接地端子524において、検出振動腕431、432の検出振動により、検出信号電極521と検出接地電極522との間に電荷が生じ、かかる電荷を各検出信号端子523から検出信号として取り出すことができる。
以上、センサー素子1Aの構成について説明した。
以上説明したように構成されたセンサー素子1Aでは、センサー素子1Aに角速度が加わらない状態において、駆動信号端子513に駆動信号を入力することで駆動信号電極511と駆動接地電極512との間に電界が生じると、各駆動振動腕421〜424が図5中矢印Cに示す方向に屈曲振動(駆動振動)を行う。このとき、駆動振動腕421、422と駆動振動腕423、424とが図5にて左右対称の振動を行っているため、基部41および検出振動腕431、432は、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態で、z軸に沿った中心軸a2(重心)周りの角速度ωがセンサー素子1Aに加わると、検出振動(検出モードの振動)が励振される。具体的には、駆動振動腕421〜424および基部41の連結腕412、413に図5中矢印Dで示す方向のコリオリの力が働き、新たな振動が励起される。これに伴い、この連結腕412、413の振動を打ち消すように、検出振動腕431、432に図5中矢印Eに示す方向の検出振動が励起される。そして、この検出振動により検出振動腕431、432に発生した電荷を、検出信号電極521から検出信号として取り出し、この検出信号に基づいて角速度が求められる。
(駆動振動腕の詳細な説明)
以下、駆動振動腕421について詳述する。なお、以下では、駆動振動腕421について代表的に説明するが、駆動振動腕422〜424の構成は、駆動振動腕421と同様である。
図7は、図5に示すセンサー素子が備える駆動振動腕の拡大平面図である。
図7に示す駆動振動腕421は、前述したように、基部41から延出している腕部4211と、腕部4211の先端側に設けられていて腕部4211よりも幅の広い幅広部4212と、腕部4211の延出方向に沿って設けられている溝4213と、を有する。
また、本実施形態では、駆動振動腕421は、腕部4211の基端部に設けられていて先端側から基端側に向かって幅が拡がるテーパー部4214と、腕部4211の先端部に設けられていて基端側から先端側に向けて幅が拡がるテーパー部4215と、を有する。
このような駆動振動腕421において、溝4213の基端が腕部4211の基端よりも先端側に位置しており、腕部4211の長さをL1とし、基部41と溝4213との間の距離をL2としたとき、0.1≦L2/L1≦0.4の関係を満たす。このように、溝4213の基端が先端側に位置しているとともに、その位置が最適化されていることにより、駆動振動腕421の駆動振動の振幅を大きくしても、駆動振動腕421の基端部に生じる応力集中を低減することができる。そのため、駆動振動腕421の駆動振動が不安定になったり、駆動振動腕421に好ましくない不要な振動が励振されたりするのを低減することができる。また、溝4213の基端が腕部4211の中央よりも基端側に位置するため、駆動振動腕421を効率的に駆動振動させることができる。このようなことから、センサー素子1Aの電気的特性を優れたものとすることができる。
2.物理量センサー
次に、本発明の物理量センサーについて説明する。
図8は、本発明の物理量センサーの一例を示す斜視図、図9は、図8に示す物理量センサーの断面図である。なお、図8では、説明の便宜上、リッド62の図示を省略している。
図8および図9に示すように、物理量センサー10は、3つのセンサー素子7X、7Y、7Zと、これらセンサー素子7X、7Y、7Zを収容するパッケージ6と、ICチップ8と、を有している。
パッケージ6は、凹部611を有する箱状のベース61と、凹部611の開口を塞いで接合された板状のリッド62とを有している。そして、凹部611がリッド62によって塞がれることにより形成された収容空間Sにセンサー素子7X、7Y、7Zが収納されている。収容空間Sは、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
凹部611は、ベース61の上面に開放する第1凹部611aと、第1凹部611aの底面の中央部に開放する第2凹部611bと、を有している。
ベース61の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスや、各種ガラス材料を用いることができる。また、リッド62の構成材料としては、特に限定されないが、ベース61の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース61の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。なお、ベース61とリッド62の接合方法は、特に限定されず、例えば、接着材やろう材を介して接合することができる。本実施形態では、リッド62は、シームリング、低融点ガラス、接着剤等の接合部材63を介してベース61に接合されている。
凹部611aの底面には、複数の接続端子641が形成されている。この接続端子641は、ベース61に設けられた配線層643、644を介して、ベース61の底面に設けられた端子642に電気的に接続されている。接続端子641等は、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)等のメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)等の各被膜を積層した金属被膜で構成されている。
ICチップ8は、凹部611bの底面に接着剤等によって固定されている。ICチップ8は、複数の端子81を有し、各端子81が導電性ワイヤー101によって各接続端子641と電気的に接続されている。このICチップ8は、センサー素子7X、7Y、7Zを駆動振動させるための駆動回路と、角速度が加わったときにセンサー素子7X、7Y、7Zに生じる検出振動を検出する検出回路と、を有する。
また、ICチップ8の上面には、ポリイミド等の樹脂で構成された応力緩和層9が設けられており、この応力緩和層9上には、センサー素子7X、7Y、7Zに電気的に接続するための端子(図示せず)が露出して設けられている。
センサー素子7X、7Y、7Zは、応力緩和層9上に導電性接着材を介して固定されている。これにより、センサー素子7X、7Y、7Zが有する各端子が導電性接着剤を介して応力緩和層9上の各端子に電気的に接続されている。導電性接着材としては、導電性および接着性を有していれば特に限定されず、例えば、シリコーン系、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系、ビスマレイミド系等の接着材に銀粒子等の導電性フィラーを分散させたものを用いることができる。
ここで、センサー素子7X、7Yは、それぞれ、前述した第1実施形態のセンサー素子1である。そして、センサー素子7Xは、X軸周りの角速度ωを検出するように配置され、センサー素子7Yは、Y軸周りの角速度ωを検出するように配置されている。また、センサー素子7Zは、前述した第2実施形態のセンサー素子1Aであり、Z軸周りの角速度ωを検出するように配置されている。
なお、本実施形態では、ICチップ8がパッケージ6の内部に設けられているが、ICチップ8は、パッケージ6の外部に設けられていてもよい。この場合、センサー素子7X、7Y、7Zを直接パッケージ6に固定すればよい。
3.電子機器
次いで、本発明の電子機器について、図10〜図12に基づき、詳細に説明する。
図10は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能するセンサー素子1が内蔵されている。
図11は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能するセンサー素子1が内蔵されている。
図12は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能するセンサー素子1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図10のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図11の携帯電話機、図12のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
4.移動体
次いで、本発明の移動体について、図13に基づき、詳細に説明する。
図13は、本発明の移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
自動車1500には、角速度検知手段(ジャイロセンサー)として機能するセンサー素子1が内蔵されており、センサー素子1によって車体1501の姿勢を検出することができる。センサー素子1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。その他、このような姿勢制御は、二足歩行ロボットやラジコンヘリコプターで利用することができる。以上のように、各種移動体の姿勢制御の実現にあたって、センサー素子1が組み込まれる。
以上、本発明のセンサー素子、物理量センサー、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、本発明のセンサー素子についてH型およびダブルT型を例に説明したが、溝を有する駆動振動腕を有するものであれば、これに限定されず、例えば、二脚音叉、三脚音叉、直交型、角柱型等の種々の形態であってもよい。
また、駆動振動腕、検出振動腕および調整振動腕の数は、それぞれ、1つまたは3つ以上であってもよい。また、駆動振動腕は、検出振動腕を兼ねていてもよい。
また、駆動電極の数、位置、形状、大きさ等は、駆動振動腕を通電により振動させることができるものであれば、前述した実施形態に限定されるものではない。
また、検出電極の数、位置、形状、大きさ等は、物理量が加えられることによる駆動振動腕の振動を電気的に検出することができるものであれば、前述した実施形態に限定されるものではない。
1‥‥センサー素子
1A‥‥センサー素子
2‥‥圧電基板
4‥‥圧電基板
6‥‥パッケージ
7X‥‥センサー素子
7Y‥‥センサー素子
7Z‥‥センサー素子
8‥‥ICチップ
9‥‥応力緩和層
10‥‥物理量センサー
21‥‥基部
25‥‥支持部
41‥‥基部
61‥‥ベース
62‥‥リッド
63‥‥接合部材
81‥‥端子
101‥‥導電性ワイヤー
221‥‥駆動振動腕
222‥‥駆動振動腕
231‥‥検出振動腕
232‥‥検出振動腕
241‥‥調整振動腕
242‥‥調整振動腕
251‥‥部分
252‥‥部分
253‥‥部分
261‥‥連結部
262‥‥連結部
263‥‥連結部
264‥‥連結部
311‥‥駆動信号電極
312‥‥駆動接地電極
313‥‥駆動信号端子
314‥‥駆動接地端子
321‥‥第1検出信号電極
322‥‥第2検出信号電極
323‥‥検出接地電極
325‥‥第1検出信号端子
326‥‥第2検出信号端子
327‥‥検出接地端子
411‥‥本体部
412‥‥連結腕
413‥‥連結腕
421‥‥駆動振動腕
422‥‥駆動振動腕
423‥‥駆動振動腕
424‥‥駆動振動腕
431‥‥検出振動腕
432‥‥検出振動腕
441‥‥固定部
442‥‥固定部
451‥‥支持梁
452‥‥支持梁
453‥‥支持梁
454‥‥支持梁
511‥‥駆動信号電極
512‥‥駆動接地電極
513‥‥駆動信号端子
514‥‥駆動接地端子
521‥‥検出信号電極
522‥‥検出接地電極
523‥‥検出信号端子
524‥‥検出接地端子
611‥‥凹部
611a‥‥凹部
611b‥‥凹部
641‥‥接続端子
642‥‥端子
643‥‥配線層
644‥‥配線層
1100‥‥パーソナルコンピューター
1102‥‥キーボード
1104‥‥本体部
1106‥‥表示ユニット
1108‥‥表示部
1200‥‥携帯電話機
1202‥‥操作ボタン
1204‥‥受話口
1206‥‥送話口
1208‥‥表示部
1300‥‥ディジタルスチルカメラ
1302‥‥ケース
1304‥‥受光ユニット
1306‥‥シャッターボタン
1308‥‥メモリー
1310‥‥表示部
1312‥‥ビデオ信号出力端子
1314‥‥入出力端子
1430‥‥テレビモニター
1440‥‥パーソナルコンピューター
1500‥‥自動車
1501‥‥車体
1502‥‥車体姿勢制御装置
1503‥‥車輪
2211‥‥腕部
2212‥‥幅広部
2213‥‥溝
2214‥‥テーパー部
2215‥‥テーパー部
2221‥‥腕部
2222‥‥幅広部
2223‥‥溝
2311‥‥腕部
2312‥‥幅広部
2313‥‥溝
2321‥‥腕部
2322‥‥幅広部
2323‥‥溝
2411‥‥腕部
2412‥‥幅広部
2421‥‥腕部
2422‥‥幅広部
4211‥‥腕部
4212‥‥幅広部
4213‥‥溝
4214‥‥テーパー部
4215‥‥テーパー部
4221‥‥腕部
4222‥‥幅広部
4223‥‥溝
4231‥‥腕部
4232‥‥幅広部
4233‥‥溝
4241‥‥腕部
4242‥‥幅広部
4243‥‥溝
4311‥‥腕部
4312‥‥幅広部
4313‥‥溝
4321‥‥腕部
4322‥‥幅広部
4323‥‥溝
a1‥‥中心軸
a2‥‥中心軸
S‥‥収容空間
W1‥‥幅
W2‥‥幅
W3‥‥幅
ω‥‥角速度
ω‥‥角速度
ω‥‥角速度
ω‥‥角速度

Claims (9)

  1. 基部と、
    前記基部から延出している腕部、および、前記腕部の延出方向に沿って設けられている溝を有し、前記延出方向および前記腕部の厚さ方向に対して直交する方向に沿って駆動振動する駆動振動腕と、
    前記駆動振動腕に配置されている駆動電極と、
    を備え、
    前記駆動振動腕は、前記腕部の基端部に設けられていて先端側から基端側に向かって幅が拡がるテーパー部を有し、
    前記溝の基端は、前記テーパー部よりも先端側に位置しており、
    前記腕部の長さをL1とし、前記基部と前記溝との間の距離をL2としたとき、
    0.1≦L2/L1≦0.4の関係を満たすことを特徴とするセンサー素子。
  2. 0.12≦L2/L1≦0.2の関係を満たす請求項1に記載のセンサー素子。
  3. 前記溝の先端は、前記腕部の先端よりも基端側に位置しており、
    前記腕部の先端と前記溝の先端との間の距離をL3としたとき、
    0.05≦L3/L1≦0.2の関係を満たす請求項1または2に記載のセンサー素子。
  4. 0.1≦L3/L1≦0.15の関係を満たす請求項に記載のセンサー素子。
  5. 前記駆動振動腕は、前記腕部の先端側に設けられていて前記腕部よりも幅の大きい幅広部を有している請求項1ないしのいずれか1項に記載のセンサー素子。
  6. 前記溝は、前記駆動振動腕の表裏関係にある1対の主面のそれぞれに設けられている請求項1ないしのいずれか1項に記載のセンサー素子。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のセンサー素子を備えることを特徴とする物理量センサー。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のセンサー素子を備えることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のセンサー素子を備えることを特徴とする移動体。
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