JP2015084661A - 苗移植機 - Google Patents

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山崎 仁史
Hitoshi Yamazaki
仁史 山崎
加藤 哲
Satoru Kato
哲 加藤
靖浩 林
Yasuhiro Hayashi
靖浩 林
奥村 仁
Hitoshi Okumura
仁 奥村
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】従来の苗移植機では、圃場端から植付を開始するために機体を後進させ圃場端に苗植付装置を降ろして植付を開始しようとする際に、連動のタイミングや圃場の作業条件によっては最初の一株分の苗の植付けができない場合があり、その部分を手作業で作業者が苗を植えるか、または副変速レバーの煩雑な操作を行う必要があった。よってこれらの問題を解消する伝動系を備えた苗移植機を提供することが、本発明が解決しようとする課題である。【解決手段】副変速操作部材(16)が「植付形態」位置に位置しているときに操作すると、副変速操作部材(16)を「中立形態」位置に移動させる移動切替部材(101)を走行車体(2)の左右一側に配置すると共に、ブレーキ部材(104)を走行車体(2)の左右他側に配置した苗移植機により上記問題を解決した。【選択図】図3

Description

本発明は、苗移植機に関するものである。
特許文献1に記載の苗移植機は、苗載置タンクに積載した苗を苗移植装置で圃場に植え付けるものであり、走行操作レバーの操作により前後進すると共に、副変速操作レバーの操作により「路上形態」、「植付形態」、「中立形態」に走行状態を切り替えることが可能である。走行状態が「植付形態」になっていると、エンジンからの動力は走行伝動系と植付伝動系の両方に配分され、走行操作レバーによる走行速度の高低にかかわらず一定の植付間隔を保持しながら苗植付装置が苗を植付ける。
特開2012−228913号公報
走行状態が「植付形態」になっているときは、走行伝動系と植付伝動系への回転動力は連動するので、圃場端から植付を開始するために機体を後進させ圃場端に苗植付装置を降ろして植付を開始しようとする際に、連動のタイミングや圃場の作業条件によっては最初の一株分の苗の植付けができない場合がある。
この問題を解消するためには、その部分を手作業で作業者が苗を植えるか、または副変速レバーを、走行伝動系と植付伝動系とが連動しない「中立形態」位置にして一株分を植付けた後すぐさま副変速レバーを「植付形態」位置に操作するなど煩雑な操作を行う必要がある。そしてこの場合、副変速操作レバーを「中立形態」から「植付形態」に操作するために、植付操作レバーを切り操作するか、又は走行操作レバーを中立に位置させることで苗の植付を一時止める必要がある。
手作業で苗を植える場合、作業者の費やす時間と労力が増大するという問題がある。また、煩雑な操作を行う場合は操作を誤ったり、操作のタイミングが合わなかったりすると、苗の植付精度が低下するという問題がある。
よってこれらの問題を解消する伝動系を備えた苗移植機を提供することが、本発明が解決しようとする課題である。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、圃場を走行する走行車体(2)と、圃場に苗を植付ける苗植付装置(4)とを備え、前記走行車体(2)の走行状態を「路上形態」「中立形態」「植付形態」に切り替える副変速操作部材(16)と、前記走行車体(2)を減速させて停止させるブレーキ部材(104)とを設けた苗移植機において、前記副変速操作部材(16)が「植付形態」位置に位置しているときに操作すると、前記副変速操作部材(16)を「中立形態」位置に移動させる移動切替部材(101)を設け、この移動切替部材(101)を前記走行車体(2)の左右一側に配置すると共に、前記ブレーキ部材(104)を前記走行車体(2)の左右他側に配置することを特徴とする苗移植機である。
また、請求項2記載の発明は、前記走行車体(2)の前側に、補充用の苗を積載する予備苗載せ部材(38)の苗枠支柱(49a)を設け、前記移動切替部材(101)を、この苗枠支柱(49a)の前側下方で、且つ前記走行車体(2)のフロアステップ(35)の外側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機である。
また、請求項3記載の発明は、前記移動切替部材(101)を前後方向に回動自在に構成し、この移動切替部材(101)を、前方に回動操作したときに、前記副変速操作部材(16)が「中立形態」位置に位置し、後方に回動操作したときに、前記副変速操作部材(16)が「植付形態」位置に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の苗移植機である。
また、請求項4記載の発明は、前記移動切替部材(101)と前記副変速操作部材(16)とを連結する連結部材(102)と、前記移動切替部材(101)を付勢する付勢部材(103)とを設け、前記移動切替部材(101)を、この移動切替部材(101)の動作可能範囲にわたって操作すると、前記副変速操作部材(16)が「植付形態」位置から「中立形態」位置まで移動することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の苗移植機である。
また、請求項5記載の発明は、前記副変速操作部材(16)を「路上形態」「中立形態」「植付形態」位置で各々受ける、路上受け凹部(110a)、中立受け凹部(110b)、植付受け凹部(110c)を形成した受プレート(110)を設け、前記副変速操作部材(16)が植付受け凹部(110c)に入っているときに前記移動切替部材(101)を操作すると、前記副変速操作部材(16)が「中立形態」位置に位置するが、中立受け凹部(110b)には入らず、手動操作により前記副変速操作部材(16)を、前記受プレート(110)の路上受け凹部(110a)及び中立受け凹部(110b)に入れる構成としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の苗移植機である。
請求項1記載の発明によれば、移動切替部材(101)の操作により、副変速操作部材(16)を「中立形態」位置に移動させることにより、任意のタイミングで機体を移動させることなく、苗植付装置(4)を作動させることができるので、移動せずにその場で一株植付ける必要がある場所で苗の植付けが可能となる。これにより苗の植付け間隔が広くなりすぎる箇所が生じず、圃場の有効な活用が可能となる。
移動切替部材(101)を走行車体(2)の左右一側に、ブレーキ部材(104)を左右他側に配置する、即ち移動切替部材(101)を離間させて配置したことにより、作業者はブレーキ部材(104)の誤操作を気にすることなく操作できるので、操作性や作業能率が向上する。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、苗枠支柱(49a)を意識して避けないと移動切替部材(101)に足が届かない構成となる。よって他の作業時に作業者が誤って移動切替部材(101)を踏んでしまうことを防止でき、その場で停止して苗を植付けることが防止され、作業能率の向上や苗の無駄な消費の抑制が図られる。
移動切替部材(101)を走行車体(2)のフロアステップ(35)の外側に配置したことにより、作業者が走行車体(2)上を移動する際に誤って足が接触することを防止できる。これにより作業者の安全性が確保されると共に、余分に苗が消費されることが防止される。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、移動切替部材(101)を操作して走行車体(2)の走行を停止させる際、作業者は苗枠支柱(49a)を避けながら移動切替部材(101)を前方に回動させる必要があるので、移動切替部材(101)に足が接触する等の、作業者の予期しない操作により走行車体(2)が停止することが防止され、作業能率が向上する。
請求項4記載の発明によれば、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、移動切替部材(101)を、移動切替部材(101)の動作可能範囲にわたって操作すると、副変速操作部材(16)が連結部材(102)により「中立形態」位置まで移動する構成としたことにより、副変速操作部材(16)が予期せず「路上形態」位置に移動して急発進することを防止できるので、苗の植付け位置が乱れることが防止されると共に、操作性が向上する。
移動切替部材(101)を付勢する付勢部材(103)を設けたことにより、作業者が操作を止めると移動切替部材(101)が元の位置に復帰すると共に、副変速操作部材(16)が「植付形態」位置に自動的に戻るので、副変速操作部材(16)を戻す操作が不要となり、作業能率が向上する。
請求項5記載の発明によれば、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、移動切替部材(101)の操作によって、副変速操作部材(16)を植付受け凹部(110c)から「中立形態」位置に移動させたとき、副変速操作部材(16)は中立受け凹部(110c)に入らない構成としたことにより、移動切替部材(101)を戻す操作を行うのみで副変速操作部材(16)は「植付形態」位置に戻るので、その場での苗の植付けが連続して行われることが防止され、余分な苗の消費が防止される。
作業者の手動操作により副変速操作部材(16)を路上受け凹部(110a)及び中立受け凹部(110b)に入れる構成としたことにより、走行車両(2)の走行状態を、「路上形態」や「中立形態」に保持し続けるための作業者の操作が不要となる。

本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の右側面図である。 図1の苗移植機の平面図である。 図1の苗移植機の移動切替部材周辺の平面図である。 図3の移動切替部材の右側面図である。 図1の苗移植機の副変速操作部材周辺の右側面図である。 図5の副変速操作部材のA矢視図である。 図5の副変速操作部材のB矢視図である。 図1の苗移植機の駆動系統図である。 図1の苗移植機の「路上形態」時の駆動系統図である。 図1の苗移植機の「植付形態」時の駆動系統図である。 図1の苗移植機の「中立形態」時の駆動系統図である。 第二実施形態にかかる苗移植機の施肥装置の背面図である。 図12の施肥装置の使用説明図である。 第三実施形態にかかる苗移植機の施肥装置の背面図である。 第四実施形態にかかる苗移植機の前部平面図である。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。なお、苗移植機の前進方向を基準として、それぞれ前後及び左右とする。
図1には本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の側面図を、図2には平面図を示す。本発明の第一実施形態にかかる苗移植機は、左右の前輪10、10と左右の後輪11,11とによる走行部および、エンジン20と一体に変速動力を伝動するミッションケース12、左右の前輪10,10を伝動支持する左右の前輪ファイナルケース13,13、左右の後輪11,11を伝動支持する左右の後輪ギアケース18、18等の伝動部を備えて圃場走行可能に走行車体2を構成し、この走行車体2の後部に昇降リンク機構3によって昇降動作可能に設けられて苗株の植付けを行う苗植付装置4とを備えて構成される。
苗移植機の動力伝達経路は以下のようになる。エンジン20はメインフレーム15の上に搭載されており、該エンジン20の回転動力が、ベルト伝動装置21及び油圧式無段変速装置23を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。
走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギアケース18に伝達されて後輪11,11を駆動する。左右の前輪ファイナルケース13,13は、ミッションケース12の側方で左右の前輪10,10を伝動支持し、左右の後輪ギアケース18,18は、機体左右側に左右の後輪11を軸着する車軸を機体左右側に突出させて設け、該ミッションケース12から左右それぞれの変速動力を受ける。
作業者は主変速レバー19を操作することで油圧式無段変速装置23を前進7段から中立位置を経て後進4段まで連続的(無段階的)に変速でき、副変速操作部材16を操作することで歯車式変速装置内の周知の副変速装置により圃場外の道路等を走行するための「路上形態」と、圃場で植付作業を行いながら走行するための「植付形態」と、走行動力を遮断し苗植付装置4等を駆動する「中立形態」を変更することができる構成である。この構成については後述する。なお、上記の油圧式無段変速装置23の操作段階は一例であり、段数をより細かく設定可能としてもよく、あるいは段数を大まかに設定可能としてもよい。
次に、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース25内部の植付クラッチ機構に伝達され、それから植付伝動軸26によって苗植付装置4へ伝動されるとともに、施肥伝動機構(不図示)によって施肥装置5へ伝動される。この苗植付装置4は、機体後部の植付伝動軸26から動力を受ける伝動ケース50を備え、苗載台51に作業者が苗を供給するとともに、植付条別に並列配置した苗植込杆52で載置された苗株の圃場への植付けを行う。
上記苗植付装置4の構成は以下のようになる。
本件に示す苗移植機の走行車体2の後方に設けられた苗植付装置4は、4条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース50、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分ずつ各条の苗取出口51a、…に供給するとともに横一列分の苗を全て苗取出口51a、…に供給すると苗送りベルト51b、…により苗を下方に移送する苗載台51、そして伝動ケース50から後方に延びる植付伝動ケース50a,…の各後端両側部に設け、苗取出口51a、…に供給された苗を圃場に植付ける苗植込杆52、…等を備えている。苗植付装置4の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56,56がそれぞれ設けられている。これらセンターフロート55及び左右のサイドフロート56,56を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、センターフロート55及び左右のサイドフロート56、56が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植込杆52、…により苗が植付けられる。前記各フロート55、56、56は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動が迎角制御センサ(図示せず)により検出され、その検出結果に応じ昇降油圧シリンダを制御する油圧バルブを切り替えて苗植付装置4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。苗植付装置4には整地装置の一例であるロータ27(センターロータ27a,サイドロータ27b)が取り付けられている。また、苗載台51は苗植付装置4の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体65の支持ローラをレールとして左右方向にスライドする構成である。
苗植付装置4を昇降させる昇降リンク機構3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41、41を備えている。これらリンク40、41、41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形の後部フレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に苗植付装置4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として苗植付装置4がローリング自在に連結されている。そしてメインフレーム15に設けた昇降油圧シリンダを油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗植付装置4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。なお、後部フレーム42と、上リンク40及び下リンク41との間には昇降検知部材であるポテンショメータを配置し、苗植付装置4の上昇または下降を検知している。
苗移植機の作業者周辺の構成は以下のようになる。
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー32があり、その上方に前輪10を操向操作するハンドル34が設けられ、このフロントカバー32とハンドル34とで操縦部を形成する。ハンドル34の右側には、主変速レバー19を設けると共に、その下方に副変速操作部材16を設けている。エンジンカバー30及びフロントカバー32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になって、走行車体2の右側に、エンジン20の回転数を制御するアクセルペダル107や、走行車体2を減速させて停止させるブレーキ部材104を配置している。フロアステップ35は一部格子状になっており、該ステップ35を歩く作業者の靴についた泥がフロアステップ35上に留まらず、圃場に落下する構成としている。フロアステップ35上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ36となっている。
施肥装置5は、走行車体2の後上部に設け、施肥ホッパ60に貯留されている粒状の肥料を繰出部61、…によって一定量ずつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62、…でフロート55,56の左右両側に取り付けた施肥ガイドまで導き、施肥ガイドの前側に設けた作溝体64、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。ブロア用電動モータ53で駆動するブロア58で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ59を経由して施肥ホース62、…に吹き込まれ、施肥ホース62、…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく左右の予備苗載せ部材38、38が機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられ、左右の予備苗載せ部材38、38は走行車体2のフロアステップ35の下部に基部側を配置した支持フレーム49に支持される。
副変速操作部材16を操作した場合の動力の伝達経路を、図8から図11の駆動系統図により説明する。作業者は所望する動作(路上走行や植付走行等)を苗移植機にさせるために、複数の断接手段をそれぞれ操作する必要がなく、副変速操作部材16を操作することで足りる。
図8には、図1の苗移植機の駆動系統図を示す。トランスミッションは、エンジン20からの動力を受け、走行動力を受ける「走行伝動系」と、外部取出動力の一部である植付動力を受ける「植付伝動系」とにそれぞれ動力を供給する。「走行伝動系」は、速度を抑えトルクを得ることができる、圃場での「植付走行伝動系」、もしくはトルクを抑え速度を得ることができる、路上での「路上走行伝動系」へ動力を供給する。「植付伝動系」は、苗植付装置4を構成する「苗植付部」へ動力を供給する。そして、トランスミッションと「走行伝動系」との間には動力の第一断接手段111を、トランスミッションと「植付伝動系」との間には第二断接手段112を、「走行伝動系」と「植付走行伝動系」の間には第三断接手段113を、「走行伝動系」と「路上走行伝動系」の間には第四断接手段114を、「植付伝動系」と「苗植付部」との間には第五断接手段115をそれぞれ設ける。
図9には副変速操作部材16が「路上形態」、即ち走行車体2の走行状態が圃場外を走行するのに適した形態にある場合を示す。この場合、第一断接手段111、及び第四断接手段114が接続し、他の断接手段は断絶している。副変速操作部材16を作業者が「路上形態」に位置させることで、複数の断接手段が図9の状態になるように操作される。
図10には、副変速操作部材16が「植付形態」、即ち走行車体2の走行状態が圃場を走行するのに適した形態にある場合を示す。この場合、第一断接手段111、第二断接手段112、第三断接手段113、第五断接手段115が接続し、第四断接手段114が断絶している。
図11には、副変速部材16が「中立形態」にある場合を示す。この場合第二断接手段112、第五断接手段115が接続し、第一断接手段111、第三断接手段113、第四断接手段114が断絶している。即ち走行動力は伝達されないので、走行車体2が前後に駆動されることがなく、苗植付部のみが駆動される。
第一実施形態にかかる苗移植機は、移動切替部材101を備える。この移動切替部材101は、副変速操作部材16が「植付形態」位置に位置しているときに作業者が操作すると、副変速操作部材16を「中立形態」位置に移動させるための部材である。図3には、移動切替部材101周辺の平面図を、図4には移動切替部材101の右側面図を示す。
移動切替部材101は、走行車体2の左側に位置する予備苗載せ部材38の支持フレーム49を構成する苗枠支柱49aの前側下方であり、かつ走行車体2のフロアステップ35の外周よりも外側に配置する。
移動切替部材101は、横棒のペダルであり、この横棒をペダルサポート105に設けたバー回動支点109を中心に前後方向に回動自在に構成する。バー回動支点109には、操作された移動切替部材101(図4の一点鎖線で示した位置)を、定位置(図4の実線で示した位置)に戻すために付勢する、トルクスプリングである付勢部材103を設け、作業者が移動切替部材101への操作を終了すると、移動切替部材101は自動的に定位置に戻る。移動切替部材101と、副変速操作部材16とは、ワイヤである連結部材102により連結する。
なお本実施形態で「移動切替部材101を操作する」とは、移動切替部材101を作業者が上方から踏み込むことをいい、作業者が踏み込むことで、移動切替部材101が左右のバー回動支点109を中心に前後に回動し、それにより副変速操作部材16と移動切替部材101とを連結する連結部材102が図6の左側に引かれ、副変速操作部材16を「植付形態」位置から「中立形態」位置まで移動させる。
図5には、第一実施形態にかかる苗移植機の副変速操作部材16の右側面図を、図6には図5のA矢視図を、図7にはB矢視図を示す。
副変速操作部材16は、ハンドル34の下方、即ちハンドル34のステアリングシャフトを内包するステアリングポスト106に設ける。副変速操作部材16は、走行車体2の走行状態を「路上形態」「中立形態」「植付形態」のいずれかに変更するもので、作業者が副変速部材16を左右に操作することで、走行車体2の走行状態を変更することができる。副変速操作部材16の右側の位置が、走行状態を「植付形態」にする「植付形態」位置(図6の実線で示す位置)であり、中央の位置が、走行状態を「中立形態」にする「中立形態」位置(図6の一点鎖線で示す位置)であり、左側の位置が走行状態を「路上形態」にする「路上形態」位置である。副変速操作部材16は、回動支点17を中心に回動する平板形状のレバーであり、左右の位置によって走行車体2の走行状態を変更する。
副変速操作部材16は、この副変速操作部材16を「路上形態」「中立形態」「植付形態」の各位置で保持するための受プレート110を設ける。この受プレート110は、B矢視で左上がりの階段状になっており、階段形状の各段の下の部分が左方向に突出することで、副変速操作部材16をその中に入れて保持することが可能な構成である。受プレート110の最も右側にある植付受け凹部110cに副変速操作部材16が入ると、副変速操作部材16が「植付形態」位置に保持され、走行車体2の走行状態が「植付形態」となる。中央にある中立受け凹部110bに副変速操作部材16が入ると、副変速操作部材16が「中立形態」位置に保持され、走行車体2の走行状態が「中立形態」となる。左側にある路上受け凹部110aに副変速操作部材16が入ると、副変速操作部材16が「路上形態」位置に保持され、走行車体2の走行状態が「路上形態」となる。なお、本稿で、「副変速操作部材16が位置する」とは、副変速操作部材16が受プレート110の各凹部に入り込み保持されている状態と、副変速操作部材16が受プレート110に保持されてはいないが、左右方向で各形態の位置にある状態とを含む。
副変速操作部材16と移動切替部材101とを、ワイヤ等の連結部材102で連結し、移動切替部材101を前方に回動操作したとき(図4の一点鎖線で示した位置)に、副変速操作部材16が「中立形態」位置に位置し、後方に回動操作したとき(図4の実線で示した位置)に、副変速操作部材16が「植付形態」位置に位置するよう構成する。より具体的には、図4の一点鎖線で示した位置と実線で示した位置が、移動切替部材101の動作可能範囲であり、この動作可能範囲分、移動切替部材101を実線で示した位置から一点鎖線で示した位置まで操作したときに、移動切替部材101と接続している副変速操作部材16が、受プレート110の植付け受け凹部、即ち「植付形態」位置から、左側へそのまま動作して、「中立形態」位置に位置するように移動する。このとき副変速操作部材16は、平面視で「中立形態」位置に位置しているが、中立受け凹部110bには入らない。
上記のように移動切替部材101を操作するだけでは、副変速操作部材16が中立受け凹部110bに入らないようにするために、中立受け凹部110bの階段形状の下部の突出量は、他の突出量よりも大きくする。そして中立受け凹部110b、及び路上受け凹部110aに副変速操作部材16を入れるには、作業者の手動操作による。
移動切替部材101の操作により、副変速操作部材16を「中立形態」位置に移動させることにより、任意のタイミングで機体を移動させることなく、苗植付装置4を作動させることができるので、移動せずにその場で一株植付ける必要がある場所で苗の植付けが可能となる。これにより苗の植付け間隔が広くなりすぎる箇所が生じず、圃場の有効な活用が可能となる。
移動切替部材101を走行車体2の左右一側である左側に、ブレーキ部材104を左右他側である右側に配置する、即ち移動切替部材101を離間させて配置したことにより、作業者はブレーキ部材104の誤操作を気にすることなく操作できるので、操作性や作業能率が向上する。
苗枠支柱49aを意識して避けないと移動切替部材101に足が届かない構成となる。よって他の作業時に作業者が誤って移動切替部材101を踏んでしまうことを防止でき、その場で停止して苗を植付けることが防止され、作業能率の向上や苗の無駄な消費の抑制が図られる。
移動切替部材101が走行車体2のフロアステップ35の外側に配置したことにより、作業者が走行車体2上を移動する際に誤って足が接触することを防止できる。これにより作業者の安全性が確保されると共に、余分に苗が消費されることが防止される。
移動切替部材101を操作して走行車体2の走行を停止させる際、作業者は苗枠支柱49aを避けながら移動切替部材101を前方に回動させる必要があるので、移動切替部材101に足が接触する等の、作業者の予期しない操作により走行車体2が停止することが防止され、作業能率が向上する。
移動切替部材101を、移動切替部材101の動作可能範囲にわたって操作すると、副変速操作部材16が連結部材102により「中立形態」位置まで移動する構成としたことにより、副変速操作部材16が予期せず「路上形態」位置に移動して急発進することを防止できるので、苗の植付け位置が乱れることが防止されると共に、操作性が向上する。
移動切替部材101を付勢する付勢部材103を設けたことにより、作業者が操作を止めると移動切替部材101が元の位置に復帰すると共に、副変速操作部材16が「植付形態」位置に自動的に戻るので、副変速操作部材16を戻す操作が不要となり、作業能率が向上する。
移動切替部材101の操作によって、副変速操作部材16を植付受け凹部110cから「中立形態」位置に移動させたとき、副変速操作部材16は中立受け凹部110cに入らない構成としたことにより、移動切替部材101を戻す操作を行うのみで副変速操作部材16は「植付形態」位置に戻るので、その場での苗の植付けが連続して行われることが防止され、余分な苗の消費が防止される。
作業者の手動操作により副変速操作部材16を路上受け凹部110a及び中立受け凹部110bに入れる構成としたことにより、走行車両2の走行状態を、「路上形態」や「中立形態」に保持し続けるための作業者の操作が不要となる。
図12には、第二実施形態にかかる苗移植機の施肥装置5の背面図を、図13(a)には、この施肥装置5の施肥ホッパ60内に設けた円筒シャッタ120が開いている状態を、図13(b)には、円筒シャッタ120が閉じている状態を示す。施肥装置5の施肥ホッパ60には、施肥ホッパ60内の肥料を施肥ホッパ60の下部に設けた肥料の通過孔を塞ぐための、回転式の円筒シャッタ120を設ける。円筒シャッタ120は、かご形形状をしており、円筒の軸心に平行な3つのボードを周方向に等配に設け、軸心を中心に回転可能な構成とする。施肥ホッパ60内にはこの円筒シャッタ120を挿入するためのシャッタ受け121があり、図13(a)にあるように、通常このシャッタ受け121に設けた軸方向の隙間と、円筒シャッタ120のボード間の隙間を一致させることで、施肥ホッパ60内の肥料を繰出部61へ落下させる。そして、清掃時に施肥ホッパ60を持ち上げる際等に、図13(b)にあるように円筒シャッタ120を60度回転させ、シャッタ受121の隙間を円筒シャッタ120のボードで塞ぐことで施肥ホッパ60内の肥料を落下させないようにすることができる。
この円筒シャッタ120は、施肥ホッパ60の外側に設けた操作バー122をそれぞれ作業者が操作することで、回転させることが可能であるが、図12に示すように、複数の操作バー122、・・・を連結ビーム123で連結し、施肥装置5の右端に設けたシャッタ用モータ124を、シャッタ用スイッチ125を操作することで回転させる構成とすることも可能である。
図14には、第三実施形態にかかる苗移植機の施肥装置5の背面図を示す。施肥装置5には、余った肥料を機外に排出するためのダクトを施肥装置5の右端に設け、このダクトにダクトカバー126を設ける。また、ダクトカバー126を含むダクトが施肥装置5の右方向に伸びる構成とする。ダクトカバー126を設けたことで、苗移植機の後輪11からの飛沫泥が、ダクトに付着することを防止でき、ダクトの寿命を延ばすことができる。
図15には、第四実施形態にかかる苗移植機の前部平面図を示す。本実施形態にかかる苗移植機は、圃場に、次の植付け時の目印を付けるサイドマーカ127を機体の前部に取り付け、目印を付けるときにサイドマーカ127の先端を、作業者が座席に座ったまま見ることができるようにする。図15では、右側のサイドマーカ127が目印を付けるために作業位置にあり、左側のサイドマーカ127が格納位置にある状態を示している。このように構成することで、作業者は前方だけを見て植付作業を行うことができ、作業能率が向上する。このサイドマーカ127は、後方に備えた苗植付装置4の動きと連動する構成とする。苗植付装置4を上げるとサイドマーカ127は格納され、下げるとサイドマーカ127を作業位置まで移動させる。このような構成とすることで、旋回時に作業者の操作が軽減され、作業能率が向上する。
1 苗移植機
2 走行車体
4 苗植付装置
16 副変速操作部材
35 フロアステップ
38 予備苗載せ部材
49a 苗枠支柱
101 移動切替部材
102 連結部材
103 付勢部材
104 ブレーキ部材
110 受プレート
110a 路上受け凹部
110b 中立受け凹部
110c 植付受け凹部

Claims (5)

  1. 圃場を走行する走行車体(2)と、
    圃場に苗を植付ける苗植付装置(4)とを備え、
    前記走行車体(2)の走行状態を「路上形態」「中立形態」「植付形態」に切り替える副変速操作部材(16)と、
    前記走行車体(2)を減速させて停止させるブレーキ部材(104)とを設けた苗移植機において、
    前記副変速操作部材(16)が「植付形態」位置に位置しているときに操作すると、
    前記副変速操作部材(16)を「中立形態」位置に移動させる移動切替部材(101)を設け、
    この移動切替部材(101)を前記走行車体(2)の左右一側に配置すると共に、前記ブレーキ部材(104)を前記走行車体(2)の左右他側に配置することを特徴とする苗移植機。
  2. 前記走行車体(2)の前側に、補充用の苗を積載する予備苗載せ部材(38)の苗枠支柱(49a)を設け、
    前記移動切替部材(101)を、この苗枠支柱(49a)の前側下方で、且つ前記走行車体(2)のフロアステップ(35)の外側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 前記移動切替部材(101)を前後方向に回動自在に構成し、
    この移動切替部材(101)を、
    前方に回動操作したときに、前記副変速操作部材(16)が「中立形態」位置に位置し、
    後方に回動操作したときに、前記副変速操作部材(16)が「植付形態」位置に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の苗移植機。
  4. 前記移動切替部材(101)と前記副変速操作部材(16)とを連結する連結部材(102)と、
    前記移動切替部材(101)を付勢する付勢部材(103)とを設け、
    前記移動切替部材(101)を、この移動切替部材(101)の動作可能範囲にわたって操作すると、前記副変速操作部材(16)が「植付形態」位置から「中立形態」位置まで移動することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の苗移植機。
  5. 前記副変速操作部材(16)を「路上形態」「中立形態」「植付形態」位置で各々受ける、路上受け凹部(110a)、中立受け凹部(110b)、植付受け凹部(110c)を形成した受プレート(110)を設け、
    前記副変速操作部材(16)が植付受け凹部(110c)に入っているときに前記移動切替部材(101)を操作すると、
    前記副変速操作部材(16)が「中立形態」位置に位置するが、中立受け凹部(110b)には入らず、
    手動操作により前記副変速操作部材(16)を、前記受プレート(110)の路上受け凹部(110a)及び中立受け凹部(110b)に入れる構成としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の苗移植機。
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