JP2015081150A - 搬送装置及び搬送方法 - Google Patents

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極人 光部
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Abstract

【課題】中継搬送手段が長い場合や湾曲している場合であっても、搬送手段から中継搬送手段の一端側に搬送された搬送物を、移動量がそれほど大きくないアクチュエータを利用して中継搬送手段の他端側へ搬送することが可能な搬送装置及び搬送方法を提供する。
【解決手段】第一受取部15Aで受け取った搬送物60、62を第一排出部15Bへ搬送する第一搬送手段15と、第一排出部から排出された搬送物を受け取る中間受取手段と、中間受取手段より下方に位置する下方待機位置と、中継受取部27Aによって搬送物を中間受取手段から上方に持ち上げかつ搬送物を搬送物の自重を利用して自身の中継引渡部27B側へ搬送する上方搬送位置と、の間を昇降可能であり、中継受取部側から中継引渡部側へ向けて下向きに傾斜する中継傾斜搬送手段27と、中継傾斜搬送手段を下方待機位置と上方搬送位置との間で昇降させるアクチュエータと、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は搬送物(例えば自動車の製造工程で使用する部品)を搬送するための搬送装置及び搬送方法に関する。
この種の搬送装置の従来例としては例えば図36に示したものがある。なお、当該搬送装置に関する以下の説明中の前後方向及び左右方向は図36中の矢線方向を基準としている。
この搬送装置は自動車の製造現場の床面上に設置したものであり、第一傾斜ローラコンベヤと、中継ローラコンベヤと、第二傾斜ローラコンベヤと、を具備している。
第一傾斜ローラコンベヤは左右方向に延びる装置であり、全体が右側から左側に向かって下方に傾斜している。第一傾斜ローラコンベヤはその延長方向に並んだ多数のフリーローラ(図示略)を有している。各フリーローラの回転軸は前後方向に延びている。第二傾斜ローラコンベヤは左右方向に延びる装置であり、全体が左側から右側に向かって下方に傾斜している。第二傾斜ローラコンベヤもその延長方向に並びかつ回転軸が前後方向に延びる多数のフリーローラ(図示略)を有している。
中継ローラコンベヤは前後方向に水平に延びる装置である。中継ローラコンベヤはその延長方向に並びかつ回転軸が左右方向に延びる多数のフリーローラ(図示略)を有している。
また中継ローラコンベヤの周辺部には第一エアシリンダと第二エアシリンダが配設してある。
第一エアシリンダは中継ローラコンベヤの前方に位置しており、その上下位置は中継ローラコンベヤ(フリーローラ)の上面より僅かに上方である。第一エアシリンダは、その軸線が前後方向に延びる第一シリンダと、第一シリンダ内を前後方向にスライド可能かつ第一シリンダの内面に気密状態で摺接する第一ピストンと、第一ピストンから後方に延びる第一スライドロッドと、第一スライドロッドの後端部に設けた第一押圧部と、を備えている。
第二エアシリンダは中継ローラコンベヤの後部の左側に位置しており、その上下位置は中継ローラコンベヤ(フリーローラ)の上面より僅かに上方である。第二エアシリンダは、その軸線が左右方向に延びる第二シリンダと、第二シリンダ内を左右方向にスライド可能かつ第二シリンダの内面に気密状態で摺接する第二ピストンと、第二ピストンから右方に延びる第二スライドロッドと、第二スライドロッドの右端部に設けた第二押圧部と、を備えている。
第一傾斜ローラコンベヤの右端部(第一受取部)にトレイ(搬送物)を載せると、このトレイの重量を受けた第一傾斜ローラコンベヤの各フリーローラが回転するので、トレイが第一傾斜ローラコンベヤ(各フリーローラ)上を左端部側に移動する。
第一傾斜ローラコンベヤの左端部に到達したトレイは、第一傾斜ローラコンベヤの左端部(第一排出部)から中継ローラコンベヤの前端部(中継受取部)に移送される。このトレイに自動車の部品を載せると、第一エアシリンダの第一ピストンがスライドし第一スライドロッドが後方にスライドする。すると第一押圧部が中継ローラコンベヤの各フリーローラを回転させながら、当該トレイ(及び部品)を中継ローラコンベヤの後端部(中継引渡部)まで押圧する。
すると第二エアシリンダの第二ピストンがスライドし、第二スライドロッドが右方にスライドする。すると第二押圧部によってトレイ(及び部品)が右方に押圧されるので、このトレイ(及び部品)が第二傾斜ローラコンベヤの左端部(第二受取部)に移送される。すると当該トレイ(及び部品)の重量を受けた第二傾斜ローラコンベヤの各フリーローラが回転するので、当該トレイ(及び部品)が第二傾斜ローラコンベヤ(各フリーローラ)上を右側に移動し、第二傾斜ローラコンベヤの右端部(第二排出部)から排出される。
特開2013−40887号公報
上記搬送装置は、中継ローラコンベヤの前端部(中継受取部)に移送されたトレイ(及び部品)を中継ローラコンベヤの後端部(中継引渡部)に移送する(押し出す)ために、第一スライドロッドが中継ローラコンベヤの後端部まで延びる(伸張量が大きい)第一エアシリンダを用いている。
しかし、第一エアシリンダの伸張量には現実的な限度があるので、中継ローラコンベヤの全長が極めて長い場合は、上記搬送装置では対応できない。
また中継ローラコンベヤの平面形状が曲線形状の場合は、第一エアシリンダの第一スライドロッドを中継ローラコンベヤの後端部(中継引渡部)まで伸張させることができないので、この場合も上記搬送装置では対応できない。
本発明は、中継搬送手段が長い場合や湾曲している場合であっても、搬送手段から中継搬送手段の一端側に搬送された搬送物を、移動量がそれほど大きくないアクチュエータを利用して中継搬送手段の他端側へ搬送することが可能な搬送装置及び搬送方法を提供することを目的とする。
本発明の搬送装置は、自身の第一受取部で受け取った搬送物を自身の第一排出部へ搬送する第一搬送手段と、該第一搬送手段の延長線上に位置し、上記第一搬送手段の上記第一排出部から排出された上記搬送物を受け取る中間受取手段と、該中間受取手段より下方に位置する下方待機位置と、自身の中継受取部によって上記搬送物を上記中間受取手段から上方に持ち上げかつ持ち上げた上記搬送物を該搬送物の自重を利用して自身の中継引渡部側へ搬送する上方搬送位置と、の間を昇降可能であり、上記中継受取部側から上記中継引渡部側へ向けて下向きに傾斜する中継傾斜搬送手段と、該中継傾斜搬送手段を上記下方待機位置と上記上方搬送位置との間で昇降させるアクチュエータと、を備えることを特徴としている。
上記中継傾斜搬送手段が上記上方搬送位置に位置するときは上記中継傾斜搬送手段の下方に位置し、上記搬送物が上記中継引渡部に位置する状態で上記中継傾斜搬送手段が上記下方待機位置に移動したときに、該中継傾斜搬送手段から上記搬送物を受け取りかつ一方の端部側から他方の端部側へ上記搬送物を該搬送物の自重を利用して搬送する、上記一方の端部側から上記他方の端部側に向けて下向きに傾斜する中間受渡手段と、上記中間受渡手段の延長線上に位置し、上記中間受渡手段の上記他方の端部から排出された上記搬送物を自身の第二受取部で受け取りかつ該搬送物を自身の第二排出部へ搬送する第二搬送手段と、を備えてもよい。
上記第一搬送手段が、上記搬送物を該搬送物の自重を利用して上記第一排出部へ搬送する、上記第一受取部側から上記第一排出部側へ向けて下向きに傾斜する第一傾斜搬送手段であり、上記第二搬送手段が、上記搬送物を該搬送物の自重を利用して上記第二排出部へ搬送する、上記第二受取部側から上記第二排出部側へ向けて下向きに傾斜する第二傾斜搬送手段であってもよい。
上記第一傾斜搬送手段、上記中継傾斜搬送手段、及び上記第二傾斜搬送手段の少なくとも一つが、それぞれの延長方向に沿って並び上記搬送物を下方へ向けて搬送する複数のフリーローラを備えてもよい。
上記中間受渡手段が、上記一方の端部側から上記他方の端部側に延びる延長方向に沿って並び上記搬送物を上記他方の端部側へ搬送する複数のフリーローラを備えてもよい。
上記中間受取手段が、上記第一搬送手段側の端部側から上記第一搬送手段と反対側の端部側へ向けて下向きに傾斜し、上記中間受取手段が、自身の傾斜方向に沿って並び上記搬送物を上記第一搬送手段側の端部側から上記第一搬送手段と反対側の端部側へ搬送する複数のフリーローラを備えてもよい。
上記搬送物が上記第一搬送手段によって搬送されているときに、該搬送物が上記第一排出部から上記中間受取手段へ排出されるのを許容又は規制するストッパと、上記アクチュエータと上記ストッパを連係し、上記中継傾斜搬送手段の昇降動作に応じて上記ストッパを、上記搬送物が上記第一排出部から上記中間受取手段へ排出されるのを規制する位置と、上記搬送物が上記第一排出部から上記中間受取手段へ排出されるのを許容する位置とに移動させる連係手段と、を備えてもよい。
本発明の搬送方法は、第一搬送手段が自身の第一受取部で受け取った搬送物を、自身の第一排出部へ搬送するステップ、上記第一搬送手段の延長線上に位置する中間受取手段によって、上記第一搬送手段の上記第一排出部から排出された上記搬送物を受け取るステップ、自身の中継受取部側から自身の中継引渡部側へ向けて下向きに傾斜する中継傾斜搬送手段を、上記搬送物を受け取った上記中間受取手段より下方に位置する下方待機位置に位置させるステップ、及び上記中継傾斜搬送手段をアクチュエータによって上方搬送位置へ上昇させることにより、上記中継受取部によって上記搬送物を上記中間受取手段から上方に持ち上げかつ上記中継傾斜搬送手段が持ち上げた上記搬送物を該搬送物の自重を利用して上記中継引渡部側へ搬送するステップ、を有することを特徴としている。
上記中継傾斜搬送手段が上記上方搬送位置に位置するときに、自身の一方の端部側から他方の端部側に向けて下向きに傾斜する中間受渡手段を上記中継傾斜搬送手段の下方に位置させるステップ、上記搬送物が上記中継引渡部に位置する状態で上記中継傾斜搬送手段を上記下方待機位置へ移動させることにより、上記搬送物を該中継傾斜搬送手段から上記中間受渡手段へ受け渡し、かつ上記中間受渡手段が上記一方の端部側から上記他方の端部側へ上記搬送物を該搬送物の自重を利用して搬送するステップ、及び上記中間受渡手段の延長線上に位置する第二搬送手段の第二受取部によって上記中間受渡手段の上記他方の端部から排出された上記搬送物を受け取り、かつ上記第二搬送手段が該搬送物を自身の第二排出部へ搬送するステップ、を有する。
本発明の搬送装置及び搬送方法では、第一搬送手段の第一受取部に載せられた搬送物は第一搬送手段の第一排出部へ移動する。そして、このときアクチュエータが中継傾斜搬送手段を下方待機位置に位置させている場合は、第一搬送手段の第一排出部から排出された搬送物を中間受取手段が受け取る。
この状態でアクチュエータが中継傾斜搬送手段を上方搬送位置に移動させると、中継傾斜搬送手段の中継受取部が搬送物を中間受取手段から上方に持ち上げる。そして持ち上げられた搬送物は自重によって中継傾斜搬送手段の中継引渡部へ移動する。
そのため、中継傾斜搬送手段が長い場合や湾曲している場合であっても、第一搬送手段から中継傾斜搬送手段の中継受取部に搬送された搬送物を、移動量がそれほど大きくないアクチュエータを利用して中継傾斜搬送手段の中継引渡部側へ搬送することが可能である。
請求項2、9の発明のように構成すると、搬送物が中継引渡部へ移動した後にアクチュエータが中継傾斜搬送手段を下方待機位置に移動させると、中間受渡手段が中継傾斜搬送手段から搬送物を受け取る。すると搬送物は自重によって中間受渡手段を一方の端部側から他方の端部側へ移動する。そして、中間受渡手段の他方の端部から排出された搬送物が第二搬送手段の第二受取部に移動し、さらに搬送物が第二搬送手段の第二排出部側へ移動する。
従って、搬送物を第一搬送手段の第一受取部から中継傾斜搬送手段の中継受取部及び中継引渡部を介して第二搬送手段の第二排出部へ移送するために必要なアクチュエータが、中継傾斜搬送手段を昇降させるためのもののみで足りることになる。
従って、従来と比べて装置全体の製造コスト及びランニングコストを低く抑えることが可能である。
請求項3の発明のように構成すると、第一搬送手段と第二搬送手段を駆動させるための動力を用いることなく、第一搬送手段と第二搬送手段によって搬送物を搬送可能になる。
請求項4の発明のように構成すると、第一傾斜搬送手段、中継傾斜搬送手段、及び(又は)第二傾斜搬送手段による搬送物の搬送が円滑になる。
請求項5の発明のように構成すると、中間受渡手段による搬送物の第二搬送手段側への搬送が円滑になる。
請求項6の発明のように構成すると、第一搬送手段から搬送された搬送物を中間受取手段が円滑に受け取れるようになる。
請求項7の発明のように構成すると、搬送物が第一排出部から中間受取手段へ排出されるのを許容又は規制するためのストッパを、中継傾斜搬送手段を昇降させるためのアクチュエータによって動かすことが可能になる。そのため、中継傾斜搬送手段用のアクチュエータとは別にストッパ用のアクチュエータを用いる場合と比べて、装置全体の製造コスト及びランニングコストを低く抑えることが可能である。
本発明の一実施形態の搬送装置の平面図である。 搬送装置の正面図である。 搬送装置の背面図である。 支持壁を省略して示す搬送装置の左側面図である。 第一傾斜ローラコンベヤとエアシリンダと連係手段の平面図である。 第一傾斜ローラコンベヤとエアシリンダと連係手段の正面図である。 中継傾斜ローラコンベヤが上方搬送位置へ上昇したときの搬送装置の平面図である。 図7と同じ状態にあるときの搬送装置の正面図である。 図7と同じ状態にあるときの搬送装置の背面図である。 図7と同じ状態にあるときの支持壁を省略して示す搬送装置の左側面図である。 中継傾斜ローラコンベヤ上に位置するトレイが中継引渡部まで移動したときの搬送装置の平面図である。 図11と同じ状態にあるときの搬送装置の正面図である。 図11と同じ状態にあるときの搬送装置の背面図である。 図11と同じ状態にあるときの支持壁を省略して示す搬送装置の左側面図である。 図11と同じ状態にあるときの第一傾斜ローラコンベヤとエアシリンダと連係手段の平面図である。 第一傾斜ローラコンベヤとエアシリンダと連係手段の正面図、及び、エアシリンダと連係手段の一部の拡大図である。 中継傾斜ローラコンベヤが下方待機位置側(上方搬送位置と下方待機位置の中間位置)まで下降したときの搬送装置の平面図である。 図17と同じ状態にあるときの搬送装置の正面図である。 図17と同じ状態にあるときの搬送装置の背面図である。 図17と同じ状態にあるときの支持壁を省略して示す搬送装置の左側面図である。 中継傾斜ローラコンベヤが下方待機位置まで下降したときの搬送装置の平面図である。 図21と同じ状態にあるときの搬送装置の正面図である。 図21と同じ状態にあるときの搬送装置の背面図である。 図21と同じ状態にあるときの支持壁を省略して示す搬送装置の左側面図である。 図21と同じ状態にあるときの第一傾斜ローラコンベヤとエアシリンダと連係手段の平面図である。 図21と同じ状態にあるときの第一傾斜ローラコンベヤとエアシリンダと連係手段の正面図である。 第一の変形例の図1と同じ状態にあるときのエアシリンダと連係手段とストッパの平面図である。 同じくエアシリンダと連係手段とストッパの正面図である。 同じくエアシリンダと連係手段の左側面図である。 図7と同じ状態にあるときのエアシリンダと連係手段とストッパの平面図である。 図7と同じ状態にあるときのエアシリンダと連係手段とストッパの正面図である。 図7と同じ状態にあるときのエアシリンダと連係手段の左側面図である。 第二の変形例の図1と同じ状態にあるときのエアシリンダと連係手段とストッパの平面図である。 第三の変形例の搬送装置の模式的な平面図である。 第四の変形例の搬送装置の模式的な平面図である。 従来例の搬送装置の平面図である。
以下、本発明の一実施形態を図1−図26を参照しながら説明する。なお、以下の説明中の前後方向、上下方向、及び左右方向は、図中の矢線方向を基準としている。
本実施形態の搬送装置10は自動車の製造現場の床面上に設置したものであり、自動車の構成部品を搬送するためのものである。
搬送装置10は大きな構成要素として第一傾斜ローラコンベヤ15、昇降手段20、中継傾斜ローラコンベヤ27、中間受取コンベヤ32、中間受渡コンベヤ40、第二傾斜ローラコンベヤ45、連係手段50、及びストッパ56を具備している。
上記床面には左右一対の支持部材14が固定してあり、左右の支持部材14の上端部が第一傾斜ローラコンベヤ15(第一搬送手段)(第一傾斜搬送手段)を支持している。第一傾斜ローラコンベヤ15は平面視で左右方向に直線的に延びかつ正面視で右側から左側に向かうにつれて下向きに傾斜する底板(図示略)を具備しており、この底板の二カ所が左右の支持部材14の上端部に固定してある。この底板の前後両縁部には底板の全長に渡って底板と平行な方向に延びる一対の支持壁16の下縁部が固定してある。前後の支持壁16の間には多数のフリーローラ17が回転可能に支持してある。各フリーローラ17は上記底板及び支持壁16の延長方向に沿って等間隔で並んでいる。各フリーローラ17は前後方向に延びる回転軸回りに回転可能であり、各フリーローラ17の回転軸の前後両端部が前後の支持壁16に固定状態で支持してある。第一傾斜ローラコンベヤ15は、その右端部(第一受取部15A)で受け取った搬送物(トレイ60)を、搬送物の自重を利用しながらその左端部(第一排出部15B)側へ搬送するものである。
昇降手段20は上記床面に固定した側面視矩形の支持台21と、支持台21に支持したエアシリンダ22と、を備えている。
エアシリンダ22(アクチュエータ)は、その軸線が上下方向に延びかつ支持台21に固定したシリンダ23と、シリンダ23内を上下方向にスライド可能かつシリンダ23内面に気密状態で摺接するピストン(図示略)と、ピストンから上方に延びてその上部がシリンダ23の上面をスライド可能に貫通するスライドロッド24と、スライドロッド24の上端に固定した支持部25と、スライドロッド24の中間部に固定した挟持板26(図16参照)と、を備えている。
エアシリンダ22の支持部25には中継傾斜ローラコンベヤ27(中継傾斜搬送手段)が固定してある。
中継傾斜ローラコンベヤ27は平面視で前後方向に直線的に延びかつ左側面視で前側から後側に向かうにつれて下向きに傾斜する底板28を具備しており、この底板28の下面の長手方向の中央部に支持部25が固定してある。底板28の左縁部には底板28の全長に渡って底板28と平行な方向に延びる支持壁29の下縁部が固定してある。また底板28の後縁部にはストッパ壁29aの下縁部が固定してあり、底板28の前縁部には落下防止壁29bの下縁部が固定してある。支持壁29には多数のフリーローラ30が回転可能に支持してある。各フリーローラ30は底板28及び支持壁29の延長方向に沿って並んでいる。大部分の隣接するフリーローラ30どうしの間隔は同じであるが、中継傾斜ローラコンベヤ27の4カ所には隣接するフリーローラ30どうしの間隔がその他(大部分のフリーローラ30)と比べて広い広幅間隙31が形成してある。各フリーローラ30は、左右方向に延びる回転軸回りに回転可能であり、各フリーローラ30の回転軸の左端部が支持壁29に固定状態で支持してある。
図示するように平面視において中継傾斜ローラコンベヤ27の前端部は第一傾斜ローラコンベヤ15の左端部の左側に位置している。エアシリンダ22のシリンダ23が短縮位置(図2、図4、図22、図24)に位置するとき中継傾斜ローラコンベヤ27は下方待機位置に位置し、エアシリンダ22のシリンダ23が伸張位置(図8、図10、図12、図14)に位置するとき中継傾斜ローラコンベヤ27は上方搬送位置に位置する。
この中継傾斜ローラコンベヤ27は、その前端部(中継受取部27A)で受け取った搬送物(トレイ60、部品62)を、搬送物の自重を利用しながらその後端部(中継引渡部27B)側へ搬送するものである。
さらに支持台21には中間受取コンベヤ32と中間受渡コンベヤ40が設けてある。
平面視で第一傾斜ローラコンベヤ15の延長線上に位置する中間受取コンベヤ32は、第一ローラコンベヤ33と第一ローラコンベヤ33の後方に位置する第二ローラコンベヤ37を備えている。
第一ローラコンベヤ33は、支持台21から上方に延びる支持脚34と、支持脚34の上端で支持した底板(中間受取手段)と、この底板の前後両縁部に底板の全長に渡って固定した一対の支持壁35(中間受取手段)と、を備えている。底板は平面視で左右方向に直線的に延びかつ正面視で右側から左側に向かうにつれて下向きに傾斜しており、前後の支持壁35はこの底板と平行方向に延びている。左右の支持壁35の間には多数のフリーローラ36(中間受取手段)が回転可能に支持してある。各フリーローラ36の前後幅はフリーローラ17より狭く、各フリーローラ36は当該底板及び支持壁35の延長方向(傾斜方向)に沿って等間隔で並んでいる。各フリーローラ36は前後方向に延びる回転軸回りに回転可能であり、各フリーローラ36の回転軸の前後両端部が前後の支持壁35に固定状態で支持してある。また第一ローラコンベヤ33の左端部には端部ストッパ(図示略。停止手段)が設けてある。
第二ローラコンベヤ37の構造は第一ローラコンベヤ33と同じである(端部ストッパ(停止手段)も具備している)。図2、図8、図18、図22に示すように第一ローラコンベヤ33及び第二ローラコンベヤ37の延長方向(傾斜方向)は第一傾斜ローラコンベヤ15の延長方向(傾斜方向)と同一であり、第一傾斜ローラコンベヤ15の各フリーローラ17の延長線上に第一ローラコンベヤ33及び第二ローラコンベヤ37(のフリーローラ36)が位置している。
平面視で第二傾斜ローラコンベヤ45の延長線上に位置する中間受渡コンベヤ40は、第一ローラコンベヤ41と第一ローラコンベヤ41の後方に位置する第二ローラコンベヤ42を備えている。第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42の基本構造は第一ローラコンベヤ33と同じである。但し、第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42の支持脚34が第一ローラコンベヤ33及び第二ローラコンベヤ37の支持脚34より短い(低い)。そのため図4に示すように、第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42のフリーローラ36(中間受渡手段)は、第一ローラコンベヤ33及び第二ローラコンベヤ37のフリーローラ36よりやや低い位置に位置する。また第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42の底板(中間受渡手段)及び支持壁35(中間受渡手段)の傾斜方向(各フリーローラ36の並び方向)は第一ローラコンベヤ33及び第二ローラコンベヤ37とは逆向きである(平面視で左右方向に直線的に延びかつ正面視で左側から右側に向かうにつれて下向きに傾斜する)。
エアシリンダ22のシリンダ23が短縮位置に位置することにより中継傾斜ローラコンベヤ27が下方待機位置に位置するとき、第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37、第一ローラコンベヤ41、及び第二ローラコンベヤ42の支持脚34が中継傾斜ローラコンベヤ27の各広幅間隙31を通ってフリーローラ30の上方に突出するので、中間受取コンベヤ32及び中間受渡コンベヤ40のフリーローラ36はフリーローラ30(中継傾斜ローラコンベヤ27)の上方に位置する(図2、図4、図22、図24)。一方、エアシリンダ22のシリンダ23が伸張位置(図8、図10、図12、図14)に位置することにより中継傾斜ローラコンベヤ27が上方搬送位置に位置するとき、第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37、第一ローラコンベヤ41、及び第二ローラコンベヤ42の支持脚34が中継傾斜ローラコンベヤ27(の各広幅間隙31)より下方に位置するので、中間受取コンベヤ32及び中間受渡コンベヤ40のフリーローラ36はフリーローラ30(中継傾斜ローラコンベヤ27)の下方に位置する(図8、図10、図12、図14)。
上記床面には左右の支持部材14と前後方向に対向する左右一対の支持部材44が固定してあり、左右の支持部材44の上端部が第二傾斜ローラコンベヤ45(第二搬送手段)(第二傾斜搬送手段)を支持している。第二傾斜ローラコンベヤ45は平面視で左右方向に直線的に延びかつ正面視で左側から右側に向かうにつれて下向きに傾斜する底板(図示略)を具備しており、この底板の二カ所が左右の支持部材44の上端部に固定してある。この底板の前後両縁部には底板の全長に渡って底板と平行な方向に延びる一対の支持壁46の下縁部が固定してある。前後の支持壁46の間には多数のフリーローラ47が回転可能に支持してある。各フリーローラ47は上記底板及び支持壁46の延長方向に沿って等間隔で並んでいる。各フリーローラ47はフリーローラ17と同一仕様である。フリーローラ47は前後方向に延びる回転軸回りに回転可能であり、各フリーローラ47の回転軸の前後両端部が前後の支持壁46に固定状態で支持してある。
図3、図19に示すように第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42の延長方向(傾斜方向)は第二傾斜ローラコンベヤ45の延長方向(傾斜方向)と同一であり、第二傾斜ローラコンベヤ45の各フリーローラ47の延長線上に第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42(のフリーローラ36)が位置している。
この第二傾斜ローラコンベヤ45は、その左端部(第二受取部45A)で受け取った搬送物(トレイ60、部品62)を、搬送物の自重を利用しながらその右端部(第二排出部45B)側へ搬送するものである。
連係手段50は、被挟持ローラ51、連結部材52、第一傘歯車53、及び第二傘歯車54を備えている。
連係手段50の被挟持ローラ51はその回転軸が前後方向に延びるものであり、その外周面がシリンダ23の支持部25と挟持板26によって(微少角度だけ)相対回転可能かつ左右方向に(微少)スライド可能に挟持されている。被挟持ローラ51には直線的に延びる連結部材52の左端部が固定してあり、連結部材52の右端部には回転軸が前後方向に延びる第一傘歯車53(マイタギヤ)が固定してある。この第一傘歯車53は図示を省略した支持手段によって回転可能かつ上下方向及び水平方向に移動不能に支持されている。回転軸が上下方向に延びかつ第一傘歯車53と噛合する第二傘歯車54(マイタギヤ)の歯数は第一傘歯車53の歯数と同数である。この第二傘歯車54も上記支持手段によって回転可能かつ上下方向及び水平方向に移動不能に支持されている。
第二傘歯車54は第二傘歯車54の上記回転軸に沿って延びる連結部54aを備えており、連結部54aの上端部にはストッパ56が固定してある。ストッパ56は第一係止爪57と第二係止爪58を備えており、ストッパ56(第一係止爪57、第二係止爪58)は第一傾斜ローラコンベヤ15のフリーローラ17より僅かに上方に位置している。
エアシリンダ22のスライドロッド24が短縮位置に位置するとき、ストッパ56は図1、図21に示す第一係止位置に位置し第一係止爪57がフリーローラ17の直上に位置する。一方、エアシリンダ22のシリンダ23が伸張位置に移動すると、被挟持ローラ51が支持部25と挟持板26の間を僅かに左右移動しながら(微少角度だけ)相対回転するので、連結部材52が第一傘歯車53の回転軸を中心に回転する。すると第一傘歯車53が自身の回転軸回りに回転し、第一傘歯車53と噛合している第二傘歯車54が自身の回転軸(連結部54a)回りに回転するので、連結部54aと一体化しているストッパ56が図7、図11に示す第二係止位置まで回転し第二係止爪58がフリーローラ17(前端部)の直上に位置する。この後にエアシリンダ22のスライドロッド24が短縮位置に復帰すると、被挟持ローラ51が支持部25と挟持板26の間を僅かに左右移動しながら(微少角度だけ)相対回転し連結部材52が第一傘歯車53の回転軸を中心に回転するので、第一傘歯車53と噛合している第二傘歯車54が自身の回転軸(連結部54a)回りに回転し、その結果、ストッパ56は図1、図21に示す第一係止位置に戻る。
続いて搬送装置10の動作について説明する。
図1−図6は、エアシリンダ22のシリンダ23が短縮位置に位置することにより中継傾斜ローラコンベヤ27が下方待機位置に位置し、かつ、ストッパ56が第一係止位置に位置する状態を示している。このときストッパ56の第一係止爪57が第一傾斜ローラコンベヤ15(フリーローラ17)上に位置するトレイ60(60A)(搬送物)の前面に形成された第一被係止部(図示略)に係止することにより、トレイ60(60A)及びこのトレイ60の右側に位置する別のトレイ60が自重を利用しながら第一傾斜ローラコンベヤ15(フリーローラ17)上を左斜め下方に移動するのを規制している。
また図1−図6は第一傾斜ローラコンベヤ15の左端部から排出されたトレイ60(60B)が中間受取コンベヤ32(第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37)のフリーローラ36に乗り移り、第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37の上記端部ストッパによってトレイ60(60B)のそれ以上の左側へのスライドが規制された状態を示している。
トレイ60(60B)が中間受取コンベヤ32(第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37)のフリーローラ36に乗り移ると、中継傾斜ローラコンベヤ27の前端部近傍に配設したセンサ(図示略)がこのことを検知し、該センサが接続している部品移送装置に信号を送り、該部品移送装置が自動車の部品62(搬送物)をトレイ60(60B)に載せる。さらにセンサはエアシリンダ22に接続している圧縮空気源(図示略)に伸張動作信号を送る。すると上記圧縮空気源がエアシリンダ22のシリンダ23に圧縮空気を注入するので、エアシリンダ22のスライドロッド24が伸張位置まで瞬時にスライドし、これに伴い中継傾斜ローラコンベヤ27が上方搬送位置まで上昇する(図7−図10)。
すると中継傾斜ローラコンベヤ27(フリーローラ30)の前端部の上面がトレイ60(60B)を中間受取コンベヤ32(第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37)から上方に持ち上げる(中間受取コンベヤ32から上方に離間させる)。そしてトレイ60(60B)は自身の自重によって、中継傾斜ローラコンベヤ27の各フリーローラ30を回転させながら各フリーローラ30上(中継傾斜ローラコンベヤ27上)を後斜め下方にスライドする。さらにエアシリンダ22のスライドロッド24が伸張位置に移動するのに伴って、第一係止位置に位置していたストッパ56が第二係止位置まで回転するので、ストッパ56の第一係止爪57による上記第一被係止部に対する係止が解除されたトレイ60(60A)が、自重を利用して各フリーローラ17を回転させながら第一傾斜ローラコンベヤ15(フリーローラ17)上を左斜め下方にスライドする。
そして図11−図16に示すように、中継傾斜ローラコンベヤ27の後端部までスライドしたトレイ60(60B)がストッパ壁29aに当接することによりトレイ60(60B)のスライド動作が停止する。
また第二係止位置まで回転したストッパ56の第二係止爪58に対して、トレイ60(60A)の前面に形成された第二被係止部(図示略。第一被係止部より左方に設けてある)が係止するので、トレイ60(60A)のそれ以上の左斜め下方へのスライドが規制される。
そして上記センサから圧縮空気源に伸張動作信号を送られてから所定時間が経過したときに(トレイ60(60B)がストッパ壁29aに当接しかつストッパ56の第二係止爪58に対してトレイ60(60A)の第二被係止部が係止した後)、上記センサが圧縮空気源に短縮動作信号を送るので、伸張位置に位置していたスライドロッド24が短縮位置側へ短縮し、上方搬送位置に位置していた中継傾斜ローラコンベヤ27が下方待機位置側に下降する(図17−図20)。
そのため中継傾斜ローラコンベヤ27の後端部に載っていたトレイ60(60B)が中間受渡コンベヤ40(第一ローラコンベヤ41、第二ローラコンベヤ42)に乗り移り、トレイ60(60B)が自重によって第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42のフリーローラ36を回転させながら、第一ローラコンベヤ41及び第二ローラコンベヤ42を右斜め下方にスライドし、第二傾斜ローラコンベヤ45(フリーローラ47)の左端部(第二受取部45A)に乗り移る。
また第一傾斜ローラコンベヤ15の左端部(第一排出部15B)から排出されたトレイ60(60A)が中間受取コンベヤ32(第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37)のフリーローラ36に乗り移り、第一ローラコンベヤ33及び第二ローラコンベヤ37の上記端部ストッパによってトレイ60(60A)のそれ以上の左側へのスライドが規制される。そしてこれを検知した上記センサが上記部品移送装置に信号を送り、該部品移送装置が部品62をトレイ60(60A)に載せる。
さらにスライドロッド24の短縮位置側へのスライド動作に伴って、第二係止位置に位置していたストッパ56が第一係止位置側に回転し、第一係止爪57及び第二係止爪58がトレイ60(第一被係止部及び第二被係止部)と係止不能な位置に移動する。
そしてスライドロッド24が短縮位置まで短縮しかつ中継傾斜ローラコンベヤ27が下方待機位置まで下降すると、図21−図26に示すように、トレイ60(60B)が第二傾斜ローラコンベヤ45(フリーローラ47)側に完全に乗り移り、自重を利用して各フリーローラ47を回転させながら第二傾斜ローラコンベヤ45上を右斜め下方にスライドする。さらに第一係止位置まで回転したストッパ56の第一係止爪57に対してトレイ60(60C)の第一被係止部が係止するので、トレイ60(60C)のそれ以上の左斜め下方へのスライドが規制される。
以上説明したように本実施形態の搬送装置10では、エアシリンダ22によって中継傾斜ローラコンベヤ27を昇降させることにより、中継傾斜ローラコンベヤ27(フリーローラ30)の前端部(中継受取部27A)に移送されたトレイ60(部品62)を中継傾斜ローラコンベヤ27の後端部(中継引渡部27B)へ搬送している。そのため、中継傾斜ローラコンベヤ27の全長が長い場合であっても、伸張量がそれほど大きくないエアシリンダ22によって、トレイ60(部品62)を継傾斜ローラコンベヤ27の前端部(中継受取部27A)から後端部(中継引渡部27B)へ搬送できる。
さらにトレイ60(部品62)を第一傾斜ローラコンベヤ15から第二傾斜ローラコンベヤ45側へ移送するためにエアシリンダ22によって中継傾斜ローラコンベヤ27を昇降させているが、中継傾斜ローラコンベヤ27を昇降させるためのアクチュエータがエアシリンダ22のみで足りるので、従来と比べて搬送装置10の製造コスト及びランニングコストを低く抑えることが可能である。
さらに、トレイ60が第一傾斜ローラコンベヤ15の左端部(第一排出部15B)から中間受取コンベヤ32へ移動するのを許容又は規制するためのストッパ56を、中継傾斜ローラコンベヤ27を昇降させるためのアクチュエータ(エアシリンダ22)の動力及び連係手段50を利用して動かしている。そのため中継傾斜ローラコンベヤ27用のアクチュエータとは別にストッパ56用のアクチュエータを用いる場合と比べて、搬送装置10の製造コスト及びランニングコストを低く抑えることが可能である。
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば図27−図32に示す第一の変形例の態様で実施可能である。
この連係手段65のストッパ56は上下方向に延びる固定式の回転支持軸66に回転可能に支持してあり、さらに一端を固定部材(図示略)に係止した引張バネ67の他端をストッパ56の回転支持軸66より第二係止爪58側の部位に係止している。そのためストッパ56に対して引張バネ67以外の外力を付与しないとき、ストッパ56は図27、図28に示す第一係止位置に位置する。エアシリンダ22の支持部25には可撓性を有するワイヤ68の一端が固定してあり、ワイヤ68の他端はストッパ56の回転支持軸66より第一係止爪57側の部位に固定してある。さらにワイヤ68の中間部は4つのプーリ69、70、71、72に掛け回してある。各プーリ69、70、71、72はそれぞれの固定回転中心軸(図27−図29中の一点鎖線を参照)回りに回転可能である。
エアシリンダ22のスライドロッド24が短縮位置に位置するとき、ワイヤ68からストッパ56には引張力が及ばないので、ストッパ56は引張バネ67の付勢力によって第一係止位置に位置する(図27、図28参照)。一方、エアシリンダ22のスライドロッド24が伸張位置に移動するとワイヤ68からストッパ56に引張力が及ぶので、ストッパ56は引張バネ67の付勢力に抗して第二係止位置に位置する(図30、図31参照)。
そのため本変形例においても上記実施形態と同様の作用効果を発揮可能である。
図33に示す第二の変形例の連係手段75は連係手段50と類似する構造であるが、連結部材52の右端部である支持部25と反対側の端部には突出軸76が固定状態で突設してあり、突出軸76と第一傘歯車53をユニバーサルジョイント77が接続している(連係手段75の第一傘歯車53及び第二傘歯車54は上記支持手段によって上記実施形態と同様の態様で支持してある)。
このように突出軸76と第一傘歯車53をユニバーサルジョイント77で接続すると、突出軸76と第一傘歯車53の軸ズレをユニバーサルジョイント77によって吸収できるので、連係手段75を(連係手段50に比べて)より円滑に動作させることが可能になる。
さらに第一傾斜ローラコンベヤ15や第二傾斜ローラコンベヤ45は平面視で直線形状である必要はなく、例えば図34に示す第三の変形例の第一傾斜ローラコンベヤ15’(第一搬送手段)(第一傾斜搬送手段)や第二傾斜ローラコンベヤ45’(第二搬送手段)(第二傾斜搬送手段)のように平面視で湾曲形状(略円弧状)であってもよい(第一傾斜ローラコンベヤ15’や第二傾斜ローラコンベヤ45’はこれらの延長方向に並ぶ多数のフリーローラ17、47を備えている。図34中の矢線は搬送物の流れを示している)。
また図35に示す第四の変形例のように、第一傾斜ローラコンベヤ15(15’)と第二傾斜ローラコンベヤ45(45’)を中継傾斜ローラコンベヤ27を挟んで互いに反対側に位置させてもよい(図35中の矢線は搬送物の流れを示している)。
さらに図示は省略してあるが中継傾斜ローラコンベヤ27を平面視で湾曲形状をなすものに変更してもよい。
また図示は省略してあるが、第一傾斜ローラコンベヤ15(15’)、中継傾斜ローラコンベヤ27、中間受取コンベヤ32(第一ローラコンベヤ33、第二ローラコンベヤ37)、中間受渡コンベヤ40(第一ローラコンベヤ41、第二ローラコンベヤ42)、及び第二傾斜ローラコンベヤ45(45’)の少なくとも一つからフリーローラ17、30、36、47を省略し、その上面を(搬送物が滑りながら移動する)傾斜平面により構成してもよい。
さらに第一傾斜ローラコンベヤ15(15’)や第二傾斜ローラコンベヤ45(45’)を動力式の搬送手段としてもよい。即ち、これらのフリーローラ17、47を動力によって回転するローラに置き換えたり、或いはベルトコンベヤ等にしてもよい。なお、このように動力式にする場合は、第一傾斜ローラコンベヤ15(15’)や第二傾斜ローラコンベヤ45(45’)を一方の端部から他方の端部へ向かうにつれて下方に傾斜させる必要はなく、水平方向に延びるものとして構成することが可能である。
さらにエアシリンダ22の代わりに別タイプのアクチュエータを利用して中継傾斜ローラコンベヤ27を昇降させてもよい。例えば、エアシリンダ22の代わりに油圧シリンダを用いてもよい。またモータ(アクチュエータ)により上下方向に延びるスピンドルをその軸線回りに回転させ、このスピンドルを底板28に固定したナットに螺合させて、スピンドルの回転によって底板28を昇降させてもよい。さらに上下に離間した複数のスプロケットに、自身の一部を底板28に対して固定した環状のベルト(又はチェーン)を掛け回し、少なくとも一つのスプロケットをモータ(アクチュエータ)により回転させて、ベルト(又はチェーン)の上下動に連動させて底板28を昇降させてもよい。
また搬送装置10から中間受渡コンベヤ40(中間受渡手段)と第二傾斜ローラコンベヤ45、45’(第二搬送手段)を省略してもよい。
さらに搬送装置10を自動車の構成部品(及びトレイ)とは異なる搬送物を搬送するためのものとして利用してもよい。
10 搬送装置
14 支持部材
15 15’ 第一傾斜ローラコンベヤ(第一搬送手段)(第一傾斜搬送手段)
15A 第一受取部
15B 第一排出部
16 支持壁
17 フリーローラ
20 昇降手段
21 支持台
22 エアシリンダ(アクチュエータ)
23 シリンダ
24 スライドロッド
25 支持部
26 挟持板
27 中継傾斜ローラコンベヤ(中継傾斜搬送手段)
27A 中継受取部
27B 中継引渡部
28 底板
29 支持壁
29a ストッパ壁
29b 落下防止壁
30 フリーローラ
31 広幅間隙
32 中間受取コンベヤ
33 第一ローラコンベヤ
34 支持脚
35 支持壁(中間受取手段)(中間受渡手段)
36 フリーローラ(中間受取手段)(中間受渡手段)
37 第二ローラコンベヤ
40 中間受渡コンベヤ
41 第一ローラコンベヤ
42 第二ローラコンベヤ
44 支持部材
45 45’ 第二傾斜ローラコンベヤ(第二搬送手段)(第二傾斜搬送手段)
45A 第二受取部
45B 第二排出部
46 支持壁
47 フリーローラ
50 連係手段
51 被挟持ローラ
52 連結部材
53 第一傘歯車(マイタギヤ)
54 第二傘歯車(マイタギヤ)
54a 連結部
56 ストッパ
57 第一係止爪
58 第二係止爪
60 60A 60B 60C トレイ(搬送物)
62 部品(搬送物)
65 連係手段
66 回転支持軸
67 引張バネ
68 ワイヤ
69 70 71 72 プーリ
75 連係手段
76 突出軸
77 ユニバーサルジョイント

Claims (9)

  1. 自身の第一受取部で受け取った搬送物を自身の第一排出部へ搬送する第一搬送手段と、
    該第一搬送手段の延長線上に位置し、上記第一搬送手段の上記第一排出部から排出された上記搬送物を受け取る中間受取手段と、
    該中間受取手段より下方に位置する下方待機位置と、自身の中継受取部によって上記搬送物を上記中間受取手段から上方に持ち上げかつ持ち上げた上記搬送物を該搬送物の自重を利用して自身の中継引渡部側へ搬送する上方搬送位置と、の間を昇降可能であり、上記中継受取部側から上記中継引渡部側へ向けて下向きに傾斜する中継傾斜搬送手段と、
    該中継傾斜搬送手段を上記下方待機位置と上記上方搬送位置との間で昇降させるアクチュエータと、
    を備えることを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1記載の搬送装置において、
    上記中継傾斜搬送手段が上記上方搬送位置に位置するときは上記中継傾斜搬送手段の下方に位置し、上記搬送物が上記中継引渡部に位置する状態で上記中継傾斜搬送手段が上記下方待機位置に移動したときに、該中継傾斜搬送手段から上記搬送物を受け取りかつ一方の端部側から他方の端部側へ上記搬送物を該搬送物の自重を利用して搬送する、上記一方の端部側から上記他方の端部側に向けて下向きに傾斜する中間受渡手段と、
    上記中間受渡手段の延長線上に位置し、上記中間受渡手段の上記他方の端部から排出された上記搬送物を自身の第二受取部で受け取りかつ該搬送物を自身の第二排出部へ搬送する第二搬送手段と、
    を備える搬送装置。
  3. 請求項2記載の搬送装置において、
    上記第一搬送手段が、上記搬送物を該搬送物の自重を利用して上記第一排出部へ搬送する、上記第一受取部側から上記第一排出部側へ向けて下向きに傾斜する第一傾斜搬送手段であり、
    上記第二搬送手段が、上記搬送物を該搬送物の自重を利用して上記第二排出部へ搬送する、上記第二受取部側から上記第二排出部側へ向けて下向きに傾斜する第二傾斜搬送手段である搬送装置。
  4. 請求項3記載の搬送装置において、
    上記第一傾斜搬送手段、上記中継傾斜搬送手段、及び上記第二傾斜搬送手段の少なくとも一つが、それぞれの延長方向に沿って並び上記搬送物を下方へ向けて搬送する複数のフリーローラを備える搬送装置。
  5. 請求項2から4のいずれか1項記載の搬送装置において、
    上記中間受渡手段が、上記一方の端部側から上記他方の端部側に延びる延長方向に沿って並び上記搬送物を上記他方の端部側へ搬送する複数のフリーローラを備える搬送装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の搬送装置において、
    上記中間受取手段が、上記第一搬送手段側の端部側から上記第一搬送手段と反対側の端部側へ向けて下向きに傾斜し、
    上記中間受取手段が、自身の傾斜方向に沿って並び上記搬送物を上記第一搬送手段側の端部側から上記第一搬送手段と反対側の端部側へ搬送する複数のフリーローラを備える搬送装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項記載の搬送装置において、
    上記搬送物が上記第一搬送手段によって搬送されているときに、該搬送物が上記第一排出部から上記中間受取手段へ排出されるのを許容又は規制するストッパと、
    上記アクチュエータと上記ストッパを連係し、上記中継傾斜搬送手段の昇降動作に応じて上記ストッパを、上記搬送物が上記第一排出部から上記中間受取手段へ排出されるのを規制する位置と、上記搬送物が上記第一排出部から上記中間受取手段へ排出されるのを許容する位置とに移動させる連係手段と、
    を備える搬送装置。
  8. 第一搬送手段が自身の第一受取部で受け取った搬送物を、自身の第一排出部へ搬送するステップ、
    上記第一搬送手段の延長線上に位置する中間受取手段によって、上記第一搬送手段の上記第一排出部から排出された上記搬送物を受け取るステップ、
    自身の中継受取部側から自身の中継引渡部側へ向けて下向きに傾斜する中継傾斜搬送手段を、上記搬送物を受け取った上記中間受取手段より下方に位置する下方待機位置に位置させるステップ、及び
    上記中継傾斜搬送手段をアクチュエータによって上方搬送位置へ上昇させることにより、上記中継受取部によって上記搬送物を上記中間受取手段から上方に持ち上げかつ上記中継傾斜搬送手段が持ち上げた上記搬送物を該搬送物の自重を利用して上記中継引渡部側へ搬送するステップ、
    を有することを特徴とする搬送方法。
  9. 請求項8記載の搬送方法において、
    上記中継傾斜搬送手段が上記上方搬送位置に位置するときに、自身の一方の端部側から他方の端部側に向けて下向きに傾斜する中間受渡手段を上記中継傾斜搬送手段の下方に位置させるステップ、
    上記搬送物が上記中継引渡部に位置する状態で上記中継傾斜搬送手段を上記下方待機位置へ移動させることにより、上記搬送物を該中継傾斜搬送手段から上記中間受渡手段へ受け渡し、かつ上記中間受渡手段が上記一方の端部側から上記他方の端部側へ上記搬送物を該搬送物の自重を利用して搬送するステップ、及び
    上記中間受渡手段の延長線上に位置する第二搬送手段の第二受取部によって上記中間受渡手段の上記他方の端部から排出された上記搬送物を受け取り、かつ上記第二搬送手段が該搬送物を自身の第二排出部へ搬送するステップ、
    を有する搬送方法。
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