JP2015081103A - 合成樹脂製キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 - Google Patents

合成樹脂製キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】閉栓トルクを抑えることができ、かつタンパーエビデンス性が良好な合成樹脂製キャップを提供する。
【解決手段】天板部とその周縁から垂下した筒部とを備えた合成樹脂製キャップ1。筒部は、主部8とタンパーエビデンスリング部9とに区画されている。タンパーエビデンスリング部9には、開栓の際に口元部21の係止段部23に係止してタンパーエビデンスリング部9の移動を阻止する複数の係止突起11が設けられている。係止突起11は、係止段部23を乗り越える際に変形しない程度の剛性を有し、かつ口元部21への装着の際に係止段部23に当接する下面11Ab、11Bbの高さ位置が互いに異なる上段ニブ11Aと下段ニブ11Bとを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器の口元部を閉止する合成樹脂製キャップ、前記キャップを用いた閉止装置、および飲料入り閉止装置に関する。
従来、筒部が主部とタンパーエビデンスリング部(TEリング部)とに区画され、主部とTEリング部がブリッジを介して連結された合成樹脂製キャップ(以下、単にキャップという)が広く用いられている。
この種のキャップでは、開栓方向に回転させると、主部は回転に従って上昇する一方、TEリング部が容器の係止段部に係止するため、ブリッジに引張力が作用して破断され、TEリング部が主部から切り離される。これによって、キャップが開栓されたことが明示される(例えば、特許文献1を参照)。
図16および図17は、従来のキャップの例を示すものである。ここに示すキャップ31は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とを備えている。
天板部2には、容器20の口元部21に嵌入して口元部21の内面21aに当接する内側シール突起4と、外面21cまたは開口端面21bに当接する外側シール突起5と、開口端面21bに接する開口端シール突起13とが形成されている。
筒部3は、スコア6(弱化部)によって、主部8と、ブリッジによって主部8に連結されたタンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。
主部8の内周面には、容器20の雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
TEリング部9の内周面には、開栓時に容器20の係止段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する係止突起である複数のニブ41が形成されている。
ニブ41は、TEリング部9と一体に形成され、閉栓の際に係止段部23により力が加えられても、ほとんど変形しない程度の機械的強度(剛性)を有する。
これら複数のニブ41は、周方向に並んで形成されている。ニブ41は係止段部23に係止させる必要があるため、ニブ41の内径は係止段部23の外径より小さい。
特開2002−211605号公報
図17に示すように、キャップ31を口元部21に巻き締める過程では、ニブ41は係止段部23に当接し、TEリング部9を拡径させつつ係止段部23を乗り越える。
ニブ41はほとんど変形しないため、ニブ41が係止段部23を乗り越える際に抵抗が大きくなることから、図18に示すように、巻き締めの途中で閉栓トルクが一時的に上昇することになる(ピークP2を参照)。
この一時的なトルク上昇は、ニブ41を低く形成すれば抑制できるが、ニブ41を低くしすぎると、開栓時においてニブ41が係止段部23に係止しにくくなり、タンパーエビデンス性の問題が生じる可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、閉栓トルクを抑えることができ、かつタンパーエビデンス性が良好な合成樹脂製キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置を提供することを目的とする。
本発明は、容器の口元部に装着される合成樹脂製キャップであって、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、前記筒部が、主部と、ブリッジによって前記主部に連結されたタンパーエビデンスリング部とに区画され、前記主部の内周面に、前記口元部の雄ネジに螺合するネジ部が設けられ、前記タンパーエビデンスリング部に、開栓の際に前記口元部の係止段部に係止して前記タンパーエビデンスリング部の移動を阻止する複数の係止突起が設けられ、前記係止突起は、前記係止段部を乗り越える際に変形しない程度の剛性を有し、かつ前記口元部への装着の際に前記係止段部に当接する下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起を含む合成樹脂製キャップを提供する。
前記下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起の下面の高低差は、前記係止段部の最大外径部の軸方向寸法より大きいことが好ましい。
前記下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起は、上面の高さ位置が互いにほぼ同じであることが好ましい。
前記タンパーエビデンスリング部の内面には、開栓過程において前記係止突起が前記係止段部に達した状態で前記係止段部の外面に当接または近接する膨出部が形成されていることが好ましい。
前記下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起は、前記合成樹脂製キャップの周方向の位置を違えて形成されていることが好ましい。
本発明は、飲料が充てんされる容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、前記キャップが、上述のものである閉止装置を提供する。
本発明は、飲料が充てんされた容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、前記キャップが、上述のものである飲料入り閉止装置を提供する。
本発明によれば、下面の高さ位置が異なる複数の係止突起を備えているため、閉栓の過程で、これらの係止突起が係止段部を乗り越える際の抵抗が生じる時期は互いに異なる。係止突起の乗り越え抵抗が時間的に分散して生じるため、閉栓トルクの上昇は低く抑えられる。
このため、係止突起に十分な突出高さ寸法を与えて係止段部に確実に係止させることができることから、タンパーエビデンス性を良好にできる。
従って、タンパーエビデンス性を良好とし、かつ開栓トルクの上昇を抑えることができる。
本発明の合成樹脂製キャップの一実施形態を示す拡大断面図である。 図1に示す合成樹脂製キャップを用いた閉止装置を示す断面図である。 TEリング部の断面図であって、(A)は図4のI−I線に沿う断面図であり、(B)は図4のII−II線に沿う断面図である。 TEリング部の平面図である。 図1に示す合成樹脂製キャップの閉栓時の動作を示す断面図である。 前図に続く閉栓時の動作を示す断面図である。 図1に示す合成樹脂製キャップの開栓時の動作を示す断面図である。 前図に続く開栓時の動作を示す断面図である。 前図に続く開栓時の動作を示す断面図である。 閉栓時のキャップの回転角度とトルクとの関係を示すグラフである。 ニブの第1の変形例を示す拡大断面図である。 図11に示すニブを有するTEリング部の平面図である。 図11に示すニブを有するTEリング部の断面図であって、(A)は前図のI−I線に沿う断面図であり、(B)は前図のII−II線に沿う断面図である。 第2の変形例のニブを有するTEリング部の平面図である。 前図に示すニブを有するTEリング部の断面図であって、(A)は前図のI−I線に沿う断面図であり、(B)は前図のII−II線に沿う断面図であり、(C)は前図のIII−III線に沿う断面図である。 従来の合成樹脂製キャップの一例を示す断面図である。 前図の合成樹脂製キャップの閉栓時の動作を示す断面図である。 閉栓時のキャップの回転角度とトルクとの関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る合成樹脂製キャップの一例について、図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の合成樹脂製キャップの一実施形態を用いた閉止装置の一例を示すもので、ここに示す閉止装置は、容器20と、その口元部21に装着される合成樹脂製キャップ1(以下、単にキャップ1という)とから構成されている。
図1および図2は、キャップ1が容器20の口元部21に巻締められた状態(閉栓状態)を示している。図2における符号C1はキャップ1の中心軸を示す。
図1等では、理解しやすくするため、複数のニブ11が、紙面に垂直な方向に並んでいるように描かれている。
以下の説明において、「上」および「下」とは図1および図2における上下方向に応じて定められる。上下方向は、キャップ1の中心軸C1に沿う方向である。また「高さ方向」とは、特に断りがない限り、図1および図2における上方向である。また、「径方向」とはキャップ1の径方向であり、「周方向」とはキャップ1の周方向である。「キャップ軸方向(または単に軸方向)」とはキャップ1の中心軸C1に沿う方向である。
図1および図2に示すように、容器20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂製のものを使用できる。口元部21のネジ部10の下方に形成された係止段部23は、径方向外方に突出する環状突起である。
係止段部23は、円弧状に膨出した湾曲断面を有する上面23bと、上面23bの外縁からキャップ軸方向に沿って形成された外面である最大外径部23aと、最大外径部23aの下縁から内方に円弧状に湾曲した断面を有する湾曲部23dと、湾曲部23dの内縁から内方に向かって、キャップ軸方向に略垂直に形成された下面23cとを有する。
キャップ1は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とを備えている。
天板部2には、容器20の口元部21に嵌入して口元部21の内面21aに当接する内側シール突起4と、外面21cまたは開口端面21bに当接する外側シール突起5と、開口端面21bに接する開口端シール突起13とが形成されている。
筒部3は、スコア6(弱化部)によって、主部8と、ブリッジ7(図8参照)によって主部8に連結されたタンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。主部8の内周面には、容器20の雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
TEリング部9は、円筒状体であって、キャップ軸方向に沿って形成された内周面には、開栓時に容器20の係止段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する係止突起であるニブ11(11A、11B)が形成されている。
ニブ11は、TEリング部9の内周面から径方向内方に突出して形成され、その内径は係止段部23の外径より小さい。
図1および図3に示すように、ニブ11は、高さ位置が異なる2種類のニブ11A、11Bを有する。一方のニブ11を上段ニブ11A(第1の係止突起)といい、上段ニブ11Aより低い位置に形成された、他方のニブ11を下段ニブ11B(第2の係止突起)という。
図3に示すように、ニブ11A、11Bは、キャップ軸方向に略垂直な上面11a(11Aa、11Ba)と、下方に向かって徐々に突出高さを減じる傾斜面である下面11b(11Ab、11Bb)とを有する断面略三角形の突起である。
図示例のニブ11A、11Bは、キャップ軸方向に略垂直な上面11a(11Aa、11Ba)と、上面11aの内縁から円弧状に膨出した湾曲断面を有する先端部11cと、先端部11cの下縁から下方に向かって徐々に突出高さを減じる傾斜面である下面11b(11Ab、11Bb)とを有する。
ニブ11A、11Bは、TEリング部9と一体に形成され、閉栓の際に係止段部23により力が加えられても、ほとんど変形しない程度の機械的強度(剛性)を有する。
図示例のニブ11A、11Bは、断面形状が互いにほぼ同じであり、下面11Ab、11Bbの傾斜角度(中心軸C1に対する傾斜角度)は互いにほぼ同じである。
図1および図3に示すように、下段ニブ11Bの下面11Bbは、上段ニブ11Aの下面11Abより低い位置に形成されている。
上段ニブ11Aの下面11Abと、下段ニブ11Bの下面11Bbとの高低差L1は、小さすぎれば、閉栓トルクを低くする効果が小さくなるため、例えば0.1mm以上(好ましくは0.3mm以上)とすることが好ましい。
高低差L1は、大きすぎれば、開栓の際に下段ニブ11Bが係止段部23に到達せず、TEリング部9の上方移動を阻止する機能を果たすことができない。このため、高低差L1は、例えば1.5mm以下(好ましくは1mm以下)とするのが好ましい。
高低差L1は、図1では下面11Abの上端と下面11Bbの上端との高さ方向の距離であるが、例えば、図3に示すように、下段ニブ11Bの下面11Bbのうち閉栓時に係止段部23に最初に当接する箇所(当初当接箇所)と、上段ニブ11Aの下面11Abのうち、下面11Bbの当初当接箇所と同じ箇所との高低差としてもよい。
下面11Bbの当初当接箇所11Bcが高さ方向中央の箇所である場合には、高低差L1は、下面11Bbの高さ方向中央位置(11Bc)と、下面11Abの高さ方向中央位置11Acとの高さの差とすることができる。
図3、図5および図6に示す例では、下段ニブ11Bの下面11Bbの当初当接箇所11Bcと、上段ニブ11Aの下面11Abの当初当接箇所11Acは、いずれも高さ方向中央位置であるから、この中央位置どうしの高低差を上述の高低差L1としてよい。
この例では、下面11Bbの当初当接箇所11Bcの突出方向高さH2(TEリング部9の内周面9aからのニブ11Bの突出方向の高さ)は、上面11Abの当初当接箇所11Acの突出方向高さH1(TEリング部9の内周面9aからのニブ11Aの突出方向の高さ)に等しい。
図1に示すように、高低差L1は、係止段部23の最大外径部23a(キャップ軸方向に沿う部分)の軸方向寸法L2(図1における上下方向寸法)より大きいことが好ましい。
これによって、閉栓過程において、下段ニブ11Bが係止段部23を乗り越える際に生じる抵抗と、上段ニブ11Aが係止段部23を乗り越える際に生じる抵抗との時期を十分にずらせ、閉栓トルクの上昇を抑制することができる。
図4に示すように、上段ニブ11Aは、周方向に延在して形成することができる。この図の例では、上段ニブ11Aは、(1つの上段ニブ11Aあたり)周方向の約40〜55度の範囲に形成されているが、上段ニブ11Aの周方向の寸法はこれに限定されない。
上段ニブ11Aの長さ方向の両端部11Ac、11Acは、端部に向かって徐々に突出高さを減じるように形成することができる。
上段ニブ11Aの形成数は1または2以上とすることができる。上段ニブ11Aを複数形成する場合には、これらを周方向に間隔をおいて形成するのが好ましい。上段ニブ11Aは、周方向に一定の間隔ごと(等間隔ごと)に形成することが好ましい。
上段ニブ11Aは、キャップ1の中心軸C1を中心とする軸周りの回転対称形になるように配置することが好ましい。この図の例では、上段ニブ11Aの数は3であり、これらは周方向に約120度ごとに形成されている。このため、開栓時にTEリング部9に押し下げ力を均等に作用させることができる。
下段ニブ11Bは、周方向に延在して形成することができる。この図の例では、下段ニブ11Bは、(1つの下段ニブ11Bあたり)周方向の約40〜55度の範囲に形成されているが、下段ニブ11Bの周方向の寸法はこれに限定されない。
下段ニブ11Bの長さ方向の両端部11Bc、11Bcは、端部に向かって徐々に突出高さを減じるように形成することができる。
下段ニブ11Bの形成数は1または2以上とすることができる。下段ニブ11Bを複数形成する場合には、これらを周方向に間隔をおいて形成するのが好ましい。下段ニブ11Bは、周方向に一定の間隔ごと(等間隔ごと)に形成することが好ましい。
下段ニブ11Bは、キャップ1の中心軸C1を中心とする軸周りの回転対称形になるように配置することが好ましい。この図の例では、下段ニブ11Bの数は3であり、これらは周方向に約120度ごとに形成されている。このため、開栓時にTEリング部9に押し下げ力を均等に作用させることができる。
上段ニブ11Aと下段ニブ11Bとは、周方向の位置を違えて形成されることが望ましい。
図示例では、平面視において、上段ニブ11Aの周方向位置は、隣り合う下段ニブ11B、11Bの間であり、下段ニブ11Bの周方向位置は、隣り合う上段ニブ11A、11Aの間である。このため、平面視において、上段ニブ11Aと下段ニブ11Bとは、周方向に交互に配置され、互いに重なっていない。
隣り合う上段ニブ11Aと下段ニブ11Bとは、周方向に間隔をおいて形成されていることが好ましい。
図3および図7に示すように、ニブ11(11A、11B)が係止段部23に係止した状態において、係止段部23に対向する部分のTEリング部9の内面には、内径が小さくなるように厚肉化された膨出部12が形成されている。
膨出部12は、開栓時のTEリング部9の姿勢を安定化させるためのもので、ニブ11の上面に一体に連設して形成されている。
膨出部12は、ニブ11(上段ニブ11Aまたは下段ニブ11B)が係止段部23に係止した状態において、内面12aが係止段部23に当接または近接することが好ましい。
膨出部12は、閉栓状態(図1および図2に示す状態)において、係止段部23から離間していることが望ましい。図示例の膨出部12は、閉栓状態では係止段部23より低い位置にあり、係止段部23から離間している。なお、膨出部12は、開栓トルクに影響を与えない程度に係止段部23に接していてもよい。
キャップ1は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料で構成することができる。
次に、キャップ1を閉栓する過程について説明する。
図5および図6に示すように、キャップ1を口元部21に巻き締める過程では、ニブ11(11A、11B)は係止段部23を乗り越える。
すなわち、ニブ11(11A、11B)は、下面11b(11Ab、11Bb)が係止段部23の上面23bに当接した後、傾斜に従って外方に変位しつつ係止段部23に乗り上げ、最大外径部23aを通過して係止段部23の下方に至る。
ニブ11(11A、11B)はほとんど変形しないため、係止段部23を乗り越える際には抵抗が大きくなるが、上段ニブ11Aと下段ニブ11Bとは、下面11Ab、11Bbの高さ位置が互いに異なるため、乗り越え抵抗が生じる時期が異なる。
例えば、図5に示すように、下段ニブ11Bが係止段部23に当接する時点では、上段ニブ11Aはまだ係止段部23に達していない。
図6に示すように、上段ニブ11Aが係止段部23に達した時点では、下段ニブ11Bはすでに進んだ段階(例えば係止段部23に乗り上げた段階)に移行している。
上段ニブ11Aが係止段部23に乗り上げた段階では、下段ニブ11Bはすでに進んだ段階(例えば係止段部23を乗り越えた段階)に移行している。
このように、ニブ11の乗り越え抵抗がすべてのニブ11について同時期に生じるのではなく、時間的に分散して生じるため、閉栓トルクの上昇は低く抑えられる。
このため、図10に示すように、巻き締め過程の途中で生じる閉栓トルクのピークP1は、図18に示すピークP2に比べて低くなる。
図1および図2に示すように、キャップ1を完全に口元部21に巻き締めた閉栓状態では、内側シール突起4、外側シール突起5および開口端シール突起13が口元部21に当接することにより口元部21が密封される。ニブ11は係止段部23よりも低い位置に達する。
次に、キャップ1を開栓する過程について説明する。
図1に示す閉栓状態から、キャップ1を開栓方向に回すと、図7に示すように、回転に従ってキャップ1は上昇し、上段ニブ11Aが係止段部23の下面に達する。
この際、膨出部12は係止段部23に対面する位置にあって係止段部23の外面に当接または近接する。これによって、膨出部12はTEリング部9の径方向の移動を規制し、TEリング部9の姿勢を安定化させる。
図8に示すように、キャップ1をさらに開栓方向に回すと、主部8が回転に従って上昇する一方、ニブ11は係止段部23に係止するため、TEリング部9の上方移動は阻止され、主部8とTEリング部9とを連結しているブリッジ7に引張力が作用する。
図8では、ニブ11A、11Bのうち、上段ニブ11Aのみが係止段部23に係止しているが、TEリング部9がたわみ変形可能である場合には、下段ニブ11Bが形成された部分のTEリング部9が変形することにより下段ニブ11Bも係止段部23に係止する。
図9に示すように、前記引張力によりブリッジ7は破断し、TEリング部9は主部8から切り離される。これによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。
キャップ1は、下面の高さ位置が異なる2種類のニブ11A、11Bを備えている。
閉栓の過程で、ニブ11A、11Bが係止段部23を乗り越える際の抵抗が生じる時期は互いに異なるため、ニブ11(11A、11B)の乗り越え抵抗が時間的に分散して生じることから、閉栓トルクの上昇は低く抑えられる。
閉栓トルクの上昇を抑えることができるため、ニブ11A、11Bには十分な突出高さ寸法を与えることができる。このため、閉栓時にニブ11A、11Bを確実に係止段部23に係止させることができ、タンパーエビデンス性は良好となる。
従って、キャップ1では、タンパーエビデンス性を良好とし、かつ開栓トルクの上昇を抑えることができる。
本発明では、ニブ11の構造は、図1等に示すものに限定されない。以下、ニブ11の変形例について説明する。以下、既述の構造については同一符号を付してその説明を省略することがある。
図11〜図13は、ニブ11の第1の変形例を示すもので、ここに示すニブ51は、下段ニブ11Bに代えて下段ニブ11C(第2の係止突起)を有する点で、図1等に示すニブ11とは異なる。
図11および図13に示すように、下段ニブ11Cは、キャップ軸方向に略垂直な上面11Caと、下方に向かって徐々に突出高さを減じる傾斜面である下面11Cbと、キャップ軸方向に沿う内面11Ccを有する断面略台形の突起である。
下段ニブ11Cの下面11Cbは、図3に示す下段ニブ11Bの下面11Bbと同様に、上段ニブ11Aの下面11Abより低い位置に形成されている。
下段ニブ11Cの上面11Caは、上段ニブ11Aの上面11Aaとほぼ同じ高さ位置に形成されている。
図12に示すように、下段ニブ11Cは、図4に示す下段ニブ11Bと同様に、周方向に延在して形成することができる。下段ニブ11Cの形成数は1または2以上とすることができる。上段ニブ11Aと下段ニブ11Cとは、周方向の位置を違えて形成される。
下段ニブ11Cは、上面11Caの高さ位置が上段ニブ11Aの上面11Aaの高さ位置とほぼ同じであるため、開栓時に、これらニブ11A、11Cを確実に係止段部23に係止させることができる。よって、タンパーエビデンス性を高めることができる。
図14および図15は、ニブ11の第2の変形例を示すもので、ここに示すニブ61は、上段ニブ11A、下段ニブ11Bに加え、これらとは高さ位置が異なる中段ニブ11D(第3の係止突起)を有する点で、図1等に示すニブ11とは異なる。
図15に示すように、中段ニブ11Dは、断面形状がニブ11A、11Bとほぼ同じであるが、上段ニブ11Aに比べて低く、かつ下段ニブ11Bに比べて高い位置に形成されている。
中段ニブ11Dの下面11Dbは、上段ニブ11Aの下面11Abより低く、かつ下段ニブ11Bの下面11Bbより高い位置にある。
図14に示すように、中段ニブ11Dは、図4に示す下段ニブ11Bと同様に、周方向に延在して形成することができる。下段ニブ11Cの形成数は1または2以上とすることができる。上段ニブ11Aと中段ニブ11Dと下段ニブ11Cとは、周方向の位置を違えて形成される。
中段ニブ11Dの周方向位置は、上段ニブ11Aと下段ニブ11Bとの間とすることができる。
この例では、下面の高さ位置が異なる3種類のニブ11A、11B、11Dを備えているため、閉栓の過程で、ニブ11A、11B、11Dの乗り越え抵抗が生じる時期をさらに分散させ、閉栓トルクの上昇を低く抑えることができる。
この閉止装置は、炭酸飲料、果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料等の飲料を容器に充填することによって、飲料入り閉止装置とすることができる。
キャップの具体的構成については、図示例以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上述の実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することができる。
例えば、図示例のキャップでは、下面の高さ位置が異なる2種類または3種類のニブを有するが、これに限らず、下面の高さ位置が異なる4種類以上のニブを使用してもよい。
1 キャップ(合成樹脂製キャップ)
2 天板部
3 筒部
7 ブリッジ
8 主部
9 TEリング部(タンパーエビデンスリング部)
10 ネジ部
11、51、61 ニブ(係止突起)
11A 上段ニブ
11B、11C 下段ニブ
11D 中段ニブ
11Aa、11Ba、11Ca、11Da ニブの上面
11Ab、11Bb、11Cb、11Db ニブの下面
12 膨出部
20 容器
21 口元部
23 係止段部
23a 係止段部の最大外径部
L1 上段ニブと下段ニブの下面の高低差
L2 係止段部の最大外径部の軸方向寸法

Claims (7)

  1. 容器の口元部に装着される合成樹脂製キャップであって、
    天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、
    前記筒部が、主部と、ブリッジによって前記主部に連結されたタンパーエビデンスリング部とに区画され、
    前記主部の内周面に、前記口元部の雄ネジに螺合するネジ部が設けられ、
    前記タンパーエビデンスリング部に、開栓の際に前記口元部の係止段部に係止して前記タンパーエビデンスリング部の移動を阻止する複数の係止突起が設けられ、
    前記係止突起は、前記係止段部を乗り越える際に変形しない程度の剛性を有し、かつ前記口元部への装着の際に前記係止段部に当接する下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起を含むことを特徴とする合成樹脂製キャップ。
  2. 前記下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起の下面の高低差は、前記係止段部の最大外径部の軸方向寸法より大きいことを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製キャップ。
  3. 前記下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起は、上面の高さ位置が互いにほぼ同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成樹脂製キャップ。
  4. 前記タンパーエビデンスリング部の内面に、開栓過程において前記係止突起が前記係止段部に達した状態で前記係止段部の外面に当接または近接する膨出部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の合成樹脂製キャップ。
  5. 前記下面の高さ位置が互いに異なる複数の係止突起は、前記合成樹脂製キャップの周方向の位置を違えて形成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の合成樹脂製キャップ。
  6. 飲料が充てんされる容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、
    前記キャップは、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする閉止装置。
  7. 飲料が充てんされた容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、
    前記キャップは、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする飲料入り閉止装置。
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