JP5000335B2 - 合成樹脂製キャップ、閉止装置および飲料入り閉止装置 - Google Patents

合成樹脂製キャップ、閉止装置および飲料入り閉止装置 Download PDF

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Description

本発明は、容器口元部の開口を閉止する合成樹脂製キャップ、閉止装置および飲料入り閉止装置に関する。
従来、飲料などを充填する容器としては、アルミニウム、アルミニウム合金、スチールなどの金属からなるものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−94133号公報
金属製容器は表面の摩擦が小さいため、合成樹脂製キャップを金属製容器に装着した場合に、この合成樹脂製キャップが緩むのを防止することが要望されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、キャップの緩みによる密封性低下を防ぐことができる合成樹脂製キャップ、閉止装置および飲料入り閉止装置を提供することを目的とする。
本発明は、口元部に容器側ネジ部が形成された金属製容器と、前記口元部の開口を閉止する合成樹脂製キャップとを備えた閉止装置であって、前記金属製容器に、凹部または凸部からなる容器側嵌合部が形成され、前記合成樹脂製キャップが、天板部と、その周縁から垂下した筒部を備え、この筒部に、前記容器側ネジ部に沿う形状のキャップ側ネジ部と、前記容器側嵌合部に嵌合可能な凹部または凸部からなるキャップ側嵌合部とが形成され、このキャップ側嵌合部は、前記口元部の開口が未閉止であるときに前記容器側嵌合部に非嵌合となり、かつ前記口元 部の開口が前記合成樹脂製キャップによって閉止されたときに前記容器側嵌合部に嵌合し係止するように形成され、前記合成樹脂製キャップの筒部が、主部と、これに連結されたタンパーエビデンスリング部とに区画され、
前記金属製容器の口元部には、前記合成樹脂製キャップを開栓する際に前記タンパーエビデンスリング部が係止する膨出段部が外方に突出して形成され、前記容器側嵌合部は、前記膨出段部に形成されている閉止装置を提供する。
前記キャップ側嵌合部は凸部であり、前記容器側嵌合部は凹部であることが好ましい。
本発明は、口元部に容器側ネジ部が形成された金属製容器に装着されて前記口元部の開口を閉止する合成樹脂製キャップであって、天板部と、その周縁から垂下した筒部を備え、この筒部に、前記容器側ネジ部に沿う形状のキャップ側ネジ部と、前記金属製容器に形成された凹部または凸部からなる容器側嵌合部に嵌合可能な凹部または凸部からなるキャップ側嵌合部とが形成され、このキャップ側嵌合部は、前記口元部の開口が未閉止であるときに前記容器側嵌合部に非嵌合となり、かつ前記口元部の開口が前記合成樹脂製キャップによって閉止されたときに前記容器側嵌合部に嵌合し係止するように形成され、前記合成樹脂製キャップの筒部が、主部と、これに連結されたタンパーエビデンスリング部とに区画され、前記金属製容器の口元部には、前記合成樹脂製キャップを開栓する際に前記タンパーエビデンスリング部が係止する膨出段部が外方に突出して形成され、前記容器側嵌合部は、前記膨出段部に形成されている合成樹脂製キャップを提供する。
本発明の飲料入り閉止装置は、上述の閉止装置内に、飲料が充填されていることを特徴とする。
本発明の閉止装置では、合成樹脂製キャップが容器の口元部の開口を閉止したときにキャップ側嵌合部が容器側嵌合部に嵌合し係止するようになっているので、閉止状態においてキャップが開栓方向に回転しにくくなる。
従って、金属製容器の表面摩擦が低い場合でも、キャップの緩みによる密封性低下を防ぐことができる。
図1ないし図4は、本発明の閉止装置の一例を示すもので、この閉止装置は、金属製容器20と、金属製容器20の口元部21の開口21aを閉止する合成樹脂製キャップ1とを備えている。
以下、キャップ1および金属製容器20の径方向内方を単に内方といい、径方向外方を単に外方ということがある。
図1に示すように、合成樹脂製キャップ1は、天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ本体4を備えている。
筒部3は、水平スコア6(弱化線)によって、主部8と、タンパーエビデンスリング部9(TEリング部9)とに区画されている。
主部8の内面には、金属製容器20の容器側ネジ部22に沿う形状のキャップ側ネジ部10が形成されている。
TEリング部9は、複数のブリッジ7によって主部8の下端に連結されている。
TEリング部9の内面には、キャップ1を開栓する際に口元部21の膨出段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する係止突起であるタブ11が設けられている。タブ11は、起伏可能な板状に形成されている。
図2に示すように、天板部2の内面2aには、内側シール突起12と、開口端シール突起13と、外側シール突起14が形成されている。
内側シール突起12は、環状に形成され、口元部21内に挿入されて開口端26の内板部33に当接するようになっている。
開口端シール突起13は、環状に形成され、開口端26の上板部34に当接するようになっている。
外側シール突起14は、環状に形成され、開口端26の外板部35に当接するようになっている。
主部8の内面には、キャップ側嵌合部28が形成されている。図示例では、主部8の最下部に形成されている。
キャップ側嵌合部28は、主部8の内面から内方に突出するように形成された凸部であり、その形状は、半球状、円柱状、円錐状、多角柱状、多角錐状などとすることができる。図示例では、半球状とされている。
キャップ側嵌合部28は、周方向の一部に形成されており、その数は1または2以上とすることができる。
キャップ側嵌合部28の突出高さは、例えば1〜3mmとすることができる。
なお、キャップ側嵌合部28は、筒部3に形成されていればよく、主部8に限らず、例えばTEリング部9またはタブ11に形成することもできる。
キャップ側嵌合部28の形状は、凸部に限らず、凹部とすることもできる。
キャップ1を構成する合成樹脂材料としては、ポリプロピレンまたはポリエチレンを含む材料を挙げることができる。
図3に示すように、金属製容器20は、アルミニウム、アルミニウム合金、スチールなどの金属からなるもので、胴部(図示略)上に形成された肩部24の上に筒状の首部25が設けられ、その上に筒状の口元部21が設けられている。
口元部21には、キャップ1が螺着される容器側ネジ部22が形成され、その下方には、キャップ1を開栓する際にTEリング部9が係止する膨出段部23が形成されている。
図4に示すように、口元部21の開口端26は、容器20の軸方向に沿う内板部33と、内板部33の上端から外方に延びる上板部34と、上板部34の外周縁から下方に延びる外板部35とを備えている。
膨出段部23は、外方に環状に突出する形状とされている。
膨出段部23は、外方に向かって徐々に上昇しつつ延出する下板部29と、下板部29の上端から上方に延出する中板部30と、中板部30の上端から内方に向かって徐々に上昇しつつ延出する上板部31とを備えている。
膨出段部23の中板部30の最上部には、容器側嵌合部27が形成されている。
容器側嵌合部27は、キャップ側嵌合部28が嵌合し係止可能な形状とされている。図示例では、容器側嵌合部27は、上板部31から中板部30の上部にかけて形成された凹部である。容器側嵌合部27は、容器側ネジ部22より低い位置に形成するのが好ましい。
容器側嵌合部27の深さは、例えば1〜3mmとすることができる。
容器側嵌合部27は、周方向の一部に形成されており、その数は1または2以上とすることができる。
なお、容器側嵌合部27の形成位置は、膨出段部23に限らず、任意とすることができる。容器側嵌合部27の形状は、凹部に限らず、凸部としてもよい。すなわち、凹部であるキャップ側嵌合部28に嵌合する凸部とすることができる。
次に、図5および図6を参照して、上記閉止装置の使用方法を説明する。
図5は、合成樹脂製キャップ1を金属製容器20の口元部21に装着する過程を示すもので、この状態では、キャップ1は完全には口元部21に螺着されておらず、シール突起13、14はまだ開口端26に達していないため、開口21aは未閉止状態となっている。
この図に示す状態では、キャップ1のキャップ側嵌合部28は、容器側嵌合部27に達していない。
図6に示す状態では、キャップ1は口元部21に完全に螺着されており、内側シール突起12は口元部21内に挿入され、開口端26の内板部33の内面に当接し、この部分をシールする。シール突起13、14はそれぞれ上板部34および外板部35に当接している。この状態では、開口21aは閉止されている。
キャップ1のキャップ側嵌合部28は、容器側嵌合部27に嵌合し係止する。これによって、キャップ1は開栓方向に回転しにくくなる。
口元部21に装着されたキャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1が上昇し、タブ11の先端が、膨出段部23の下面に係止する。このため、主部8は回転に従って上昇する一方、TEリング部9は上方への移動が阻止される。その結果、主部8とTEリング部9とを連結しているブリッジ7に引張力が作用し、ブリッジ7が破断され、TEリング部9が主部8から切り離される。
このTEリング部9の切り離しによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。
上記閉止装置では、キャップ1が開口21aを閉止したときにキャップ側嵌合部28が容器側嵌合部27に嵌合し係止するようになっているので、閉止状態においてキャップ1が開栓方向に回転しにくくなる。
従って、金属製容器20の表面摩擦が低い場合でも、キャップ1の緩みによる密封性低下を防ぐことができる。
また、容器側嵌合部27の形状を凹部とする場合には、金属製容器20の成形が容易となる。
上記閉止装置は、果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料等の飲料を金属製容器20に充填し、口元部21にキャップ1を装着することによって、飲料が充填された飲料入り閉止装置とすることができる。
本発明の閉止装置に用いられる合成樹脂製キャップの一例を示す断面図である。 図1に示す合成樹脂製キャップの要部を示す断面図である。 図1に示す閉止装置に用いられる金属製容器の一例を示す正面図である。 図3に示す金属製容器の要部を示す断面図である。 図1に示す閉止装置を示す断面図である。 図1に示す閉止装置を示す断面図である。
符号の説明
1…合成樹脂製キャップ、2…天板部、3…筒部、8…主部、9…TEリング部(タンパーエビデンスリング部)、10…キャップ側ネジ部、20…金属製容器、21…口元部、21a…開口、22…容器側ネジ部、23…膨出段部、27…容器側嵌合部、28…キャップ側嵌合部。

Claims (4)

  1. 口元部(21)に容器側ネジ部(22)が形成された金属製容器(20)と、前記口元部の開口(21a)を閉止する合成樹脂製キャップ(1)とを備えた閉止装置であって、
    前記金属製容器に、凹部または凸部からなる容器側嵌合部(27)が形成され、
    前記合成樹脂製キャップが、天板部(2)と、その周縁から垂下した筒部(3)を備え、この筒部に、前記容器側ネジ部に沿う形状のキャップ側ネジ部(10)と、前記容器側嵌合部に嵌合可能な凹部または凸部からなるキャップ側嵌合部(28)とが形成され、
    このキャップ側嵌合部は、前記口元部の開口が未閉止であるときに前記容器側嵌合部に非嵌合となり、かつ前記口元 部の開口が前記合成樹脂製キャップによって閉止されたときに前記容器側嵌合部に嵌合し係止するように形成され
    前記合成樹脂製キャップの筒部が、主部(8)と、これに連結されたタンパーエビデンスリング部(9)とに区画され、
    前記金属製容器の口元部には、前記合成樹脂製キャップを開栓する際に前記タンパーエビデンスリング部が係止する膨出段部(23)が外方に突出して形成され、
    前記容器側嵌合部は、前記膨出段部に形成されていることを特徴とする閉止装置。
  2. 前記キャップ側嵌合部は凸部であり、前記容器側嵌合部は凹部であることを特徴とする請求項に記載の閉止装置。
  3. 口元部(21)に容器側ネジ部(22)が形成された金属製容器(20)に装着されて前記口元部の開口(21a)を閉止する合成樹脂製キャップであって、
    天板部(2)と、その周縁から垂下した筒部(3)を備え、
    この筒部に、前記容器側ネジ部に沿う形状のキャップ側ネジ部(10)と、前記金属製容器に形成された凹部または凸部からなる容器側嵌合部(27)に嵌合可能な凹部または凸部からなるキャップ側嵌合部(28)とが形成され、
    このキャップ側嵌合部は、前記口元部の開口が未閉止であるときに前記容器側嵌合部に非嵌合となり、かつ前記口元部の開口が前記合成樹脂製キャップによって閉止されたときに前記容器側嵌合部に嵌合し係止するように形成され
    前記合成樹脂製キャップの筒部が、主部(8)と、これに連結されたタンパーエビデンスリング部(9)とに区画され、
    前記金属製容器の口元部には、前記合成樹脂製キャップを開栓する際に前記タンパーエビデンスリング部が係止する膨出段部(23)が外方に突出して形成され、
    前記容器側嵌合部は、前記膨出段部に形成されていることを特徴とする合成樹脂製キャップ。
  4. 請求項1または2に記載の閉止装置内に、飲料が充填されていることを特徴とする飲料入り閉止装置。
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