JP2015080445A - 牛乳類及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
加熱殺菌による硫化物類の発生を抑制しつつ、UHT殺菌によって殺菌された牛乳類と同等の乳由来のコクが付与された、風味良好な牛乳類を提供する。
【解決手段】
原料乳となる生乳を均質処理した後で、遠心分離によりクリームと脱脂乳に分離し、得られたクリームをUHT殺菌する。そして、加熱殺菌されたクリームと脱脂乳を混合して均質化処理した後、HTST殺菌処理することにより、硫化物の含有量が低く、乳由来のコクが付与された牛乳類を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、風味良好な加熱殺菌された牛乳類及びその製造方法に関する。
牛乳類は、衛生上の面から、加熱殺菌を経て製造されるが、これらの食品は加熱殺菌によって各種含有成分における化学的変化が起こりやすく、それらの変化により風味が劣化することが知られている。その一方で、加熱殺菌により各種含有成分が変化することにより、好ましい風味を呈することが知られている。
一般的に、牛乳類の加熱殺菌は、食品衛生法にもとづく「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」により、「保持式により63℃で30分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること」と規定されており、LTLT殺菌(低温保持殺菌法:63℃〜65℃、30分間以上)以外に、HTST殺菌(高温短時間殺菌法:72℃〜78℃、15秒間以上)やUHT殺菌(超高温殺菌法:120℃〜150℃、1〜3秒間)といった、加熱温度と保持時間により定義されたいずれかの殺菌法で行われる。
牛乳類の加熱殺菌による風味劣化の原因の一つとして、硫化物類の生成が挙げられる。加熱殺菌による硫化物類の生成を抑制するには、UHT殺菌に比べて加熱温度が低いHTST殺菌の方が適していることが知られているが、HTST殺菌した牛乳類にはUHT殺菌した牛乳特有の乳由来のコクを付与することができない。そのため、加熱殺菌された牛乳類の風味を改善する方法としては、専らUHT殺菌における硫化物類の生成を抑制する取組みがなされている。
例えば、牛乳類を製造する際に、加熱殺菌前に原料乳を窒素ガス等の不活性ガスで置換することにより、溶液中の溶存酸素を低下させることにより、UHT殺菌による硫化物類の生成を抑制する方法がある(特許文献1)。また、原料乳を貯蔵する際に窒素ガスを通気、攪拌することにより、原料乳中の溶存酸素を低下させ、有害微生物の増殖を抑制する方法がある(特許文献2)。
特許第3083798号 特開平5−49395号
UHT殺菌による加熱殺菌の前後における原料乳中の溶存酸素を低下させることによって硫化物の生成を抑制させることはできるが、得られる牛乳類中の硫化物の含有量をHTST殺菌した場合に比べて低くすることはできなかった。
本発明は上記のような問題を解決し、硫化物類の含有量がHTST殺菌した牛乳類より低いにもかかわらずUHT殺菌した牛乳類と同等の乳由来のコクが付与された、風味良好な牛乳類を提供することを課題とする。
本発明の牛乳類は、硫化物類として、ジメチルスルフィド(DMS)の含有量が7ppm以下、ジメチルスルフォン(DMSO)の含有量が1100ppm以下、ラクトン類の含有量が35ppm以上であることを特徴とする。
さらに、本発明の牛乳類の製造方法は、原料乳となる生乳を均質処理した後で、遠心分離によりクリームと脱脂乳に分離し、得られたクリームをUHT殺菌する。そして、加熱殺菌されたクリームと脱脂乳を混合して均質化処理した後、HTST殺菌処理することを特徴とする。
本発明によれば、HTST殺菌した牛乳類に比べて硫化物含有量が少なく、かつUHT殺菌した牛乳類と同等の乳由来のコクが付与された風味良好な牛乳類が得られる。
本発明の実施例および比較例の牛乳類の脂肪球のメディアン径と脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質量比との関係を示すグラフ。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。
本発明において、牛乳類とは、生乳を原料とし、加熱殺菌工程を経て得られる牛乳、加工乳、乳飲料などをいう。
牛乳類に含有される硫化物類とは、一般的に加熱臭と表現される臭いの原因となる成分であり、例えば、ジメチルスルフィド、ジメチルスルフォンが挙げられる。また、ラクトン類とは、UHT殺菌乳特有の乳由来のコクに関わる成分であり、例えば、デルタデカラクトン、デルタドデカラクトンがある。
本発明の牛乳類は、原料乳を均質化する工程を経ることによって、クリーム分離工程後のクリームに高い乳化安定性を付与することができ、クリームをUHT殺菌処理しても硫化物類の生成を抑制しつつUHT殺菌乳特有の乳由来のコクを付与することができる。そして、その殺菌クリームを脱脂乳と混合した後、HTST殺菌することにより、UHT殺菌乳と同等の乳由来のコクを付与したまま硫化物類の生成を抑制することができる。ここで、原料乳を均質化せずにクリームを分離した場合、クリームをUHT殺菌しても硫化物類の生成を抑制できない。そのため、そのような殺菌クリームと脱脂乳を混合した後でHTST殺菌した場合には、得られる牛乳類の硫化物類の含有量はHTST殺菌乳と同等とすることはできるが、それより低くすることはできない。
原料乳を均質化する工程では、脂肪球のメディアン径を好ましくは3.0μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下にするため、原料乳を所定の均質化温度になるように加温した後、均質機を用いて均質化する。原料乳の加温には、プレート式熱交換機、バッチ式加熱機等を用いることができる。原料乳の加温効率の点では、プレート式熱交換機を用いることが好ましい。また、均質化には、ホモゲナイザーなどの均質機のほか、マイクロフルイダイザー、コロイドミル等を用いることができる。原料乳の均質化効率及び処理量の能力の点ではホモゲナイザーを用いることが好ましく、その中でも二段均質機を用いることが好ましい。
均質化圧力は、均質機の種類、原料乳の処理流量やホモバブルの形状、均質化温度等の製造条件の違いにより適宜変更すればよい。均質処理時の均質化圧力が高いほど牛乳類中の硫化物類の生成を抑制できるが、均質化圧力が高くなるとラクトン類の生成が減少してしまうため、均質化圧力は10MPa以下であることが好ましく、2MPa〜5MPaであることがさらに好ましい。
クリームを分離する手法、クリームを殺菌する手法については、適宜既知の手法を用いて行なえばよい。例えば、クリーム分離工程では、ディスク型の遠心分離機等を用いることができる。また、クリーム殺菌工程では、UHT殺菌法の条件の範囲のうち、120〜150℃、1〜3秒間の条件を用いることが好ましい。
原料乳から分離されたクリームを殺菌した後、クリームと脱脂乳とを混合する手法は、適宜既知の手法を用いて行えばよく、殺菌クリームと脱脂乳を任意の割合でタンク内に送液すればよい。
殺菌クリームと脱脂乳との混合溶液を均質化する工程では、混合溶液を所定の均質化温度になるように加温した後、均質機を用いて均質化することができる。混合溶液の加温には、原料乳の加温と同様に、プレート式熱交換機、バッチ式加熱機等が用いることができ、混合溶液の加温効率の点では、プレート式熱交換機を用いることが好ましい。また、均質化についても、原料乳の場合と同様に、ホモゲナイザーなどの均質機のほか、マイクロフルイダイザー、コロイドミル等を用いることができ、原料乳の均質化効率及び処理量の能力の点では、ホモゲナイザーを用いることが好ましく、その中でも二段均質機を用いることが好ましい。
均質化圧力は、均質機の種類、原料乳の処理流量やホモバブルの形状、均質化温度等の製造条件の違いにより適宜変更すればよい。
以下に本発明の実施例、試験例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧をかけずに均質機を通すことで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で約5℃まで冷却して、5℃で保存した(実施例品1)。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧1.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で約5℃まで冷却して、5℃で保存した(実施例品2)。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧2.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で約5℃まで冷却して、5℃で保存した(実施例品3)。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧5.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(実施例品4)。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧10.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(実施例品5)。
[比較例1]
原料乳からクリームを分離する前に均質化することの効果を確認するため、原料乳を60℃まで加温したものを、均質化せずに遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。その後の工程は実施例1〜5と同様である。まず、得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(比較例品1)。
[比較例2]
原料乳からクリームを分離する前に均質化することの効果を確認するため、原料乳を60℃まで加温したものを、均質化せずに遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。そして、分離したクリームを均質圧1.0MPaで均質処理してからプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(比較例品2)。
[比較例3]
原料乳からクリームを分離する前に均質化することの効果を確認するため、原料乳を60℃まで加温したものを、均質化せずに遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。そして、分離したクリームを均質圧2.0MPaで均質処理してからプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして、約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(比較例品3)。
[比較例4]
原料乳からクリームを分離する前に均質化することの効果を確認するため、原料乳を60℃まで加温したものを、均質化せずに遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。その後、UHT殺菌したクリームを均質圧1.0MPaで均質処理してから約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(比較例品4)。
[比較例5]
原料乳からクリームを分離する前に均質化することの効果を確認するため、原料乳を60℃まで加温したものを、均質化せずに遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。その後、UHT殺菌したクリームを均質圧2.0MPaで均質処理してから約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(比較例品5)。
[比較例6]
原料乳からクリームを分離する前に均質化することの効果を確認するため、原料乳を60℃まで加温したものを、均質化せずに遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。分離したクリームを均質圧1.0MPaで均質処理した後、プレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。その後、UHT殺菌したクリームを均質圧1.0MPaで再び均質処理してから約5℃までプレート冷却したのち、殺菌されたクリームを脱脂乳と混合し、60℃まで加温してから均質圧15.0MPaで均質処理した。その後、クリームと脱脂乳との混合液をプレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。得られた牛乳類をプレート式冷却機で5℃まで冷却して、5℃で保存した(比較例品6)。
[比較例7]
一般的なUHT殺菌乳を得るため、原料乳を60℃まで加温したものを均質圧15.0MPaで均質処理し、プレート式殺菌機に通液し、UHT殺菌の範囲内(120℃、3秒間)で殺菌を行なった。そして殺菌後、約5℃までプレート冷却して、5℃で保存した(比較例品7)。
[比較例8]
一般的なHTST殺菌乳を得るため、原料乳を60℃まで加温したものを均質圧15.0MPaで均質処理し、プレート式殺菌機に通液し、HTST殺菌の範囲内(75℃、15秒間)で殺菌を行なった。殺菌後、約5℃までプレート冷却して、5℃で保存した(比較例品8)。
(試験例1)
実施例品1〜5、比較例品1〜7、および種々の殺菌方法により調製された市販の牛乳類5品(参考例1〜5)について、官能評価を実施した。官能評価は、15名のパネルにより、加熱臭、乳由来のコクについて10点満点で点数付けを実施した。加熱臭が少ないもの(加熱臭が抑制されているもの)、乳由来のコクが強く感じられるものに高い点を付与し、得られた点数からその平均値を算出した。
実施例品1〜5、比較例品1〜7、および参考例1〜5について、加熱臭の抑制と乳のコク感付与における官能評価を実施した結果を表1に示す。
Figure 2015080445
表1に示したように、実施例品1〜5は、一般的なHTST殺菌乳(比較例品8)と比較して加熱臭が少なく、一般的なUHT殺菌乳(比較例品7)と比較して乳のコク感が同等であることが示された。
なお、原料乳を均質せずにクリームと脱脂乳に分離し、UHT殺菌したクリームと殺菌処理をしていない脱脂乳とを混合してHTST殺菌した牛乳類(比較例品1)では、乳のコク感は一般的なUHT殺菌乳(比較例品7)と同等であった。一方、加熱臭の抑制効果は一般的なHTST殺菌乳(比較例品8)と同程度であるものの、実施例品1〜5に比べて抑制効果が十分ではない。
さらに、原料乳を均質せずにクリームと脱脂乳に分離し、クリームをUHT殺菌する前後のいずれか、あるいは両方で均質処理をした後、UHT殺菌したクリームと殺菌処理していない脱脂乳とを混合してHTST殺菌した牛乳類(比較例2〜6)では、乳のコク感は一般的なUHT殺菌乳(比較例品7)と同等であった。一方、加熱臭の抑制効果は一般的なHTST殺菌乳(比較例品8)よりも劣った。
参考例1〜5として市販の牛乳類を同様に評価した結果、実施例品1〜5のように加熱臭の抑制と乳のコク感の付与とを両立する牛乳類はなかった。
(試験例2)
実施例品1〜5、比較例品1〜8、参考例1〜5について、香気成分を測定した。香気成分分析はFEDHS(Full Evaporation Dynamic Headspace)−GC−MS法により実施した。
各試料10gに、内部標準試料として50μg/mLに希釈した5−Methyl−2−hexanone水溶液を0.2mLを添加した。よく混合した後、0.1gを10mLバイアル瓶にとり、窒素を封入して4℃に設定したトレイにセットした。DHS(ゲステル社製)にて80℃下で流量100mL/min、3000mLの窒素でパージし、香気成分を吸着剤であるtenaxに吸着させた。GC−MSはAgilent 6890(GC)、5973 (MS) (アジレント・テクノロジー社製)を用いた。
実施例品1〜4、比較例品1〜8、参考例1〜5について、香気成分を分析した結果を表2に示す。
Figure 2015080445
表2に示した結果は、表1に示した官能試験の結果と同じ傾向を示している。それぞれのDMSとDMSOの含有量を比較すると、実施例品1〜5は、一般的なHTST殺菌乳(比較例品8)と比較して両化合物の生成が抑制されている。また、一般的なUHT殺菌乳(比較例品7)と比較して、実施例品1〜5の牛乳類は乳のコク感に関与するラクトン類の生成が同等以上であり含有量が高濃度であった。
原料乳を均質せずに分離し、UHT殺菌したクリームと未処理の脱脂乳とを混合してHTST殺菌した牛乳類(比較例品1)では、ラクトン類の含有量は一般的なUHT殺菌乳(比較例品7)より高濃度であったが、一般的なHTST殺菌乳(比較例品8)よりもDMSとDMSOの含有量もともに高く、硫化物類の生成抑制、すなわち加熱臭の抑制効果は十分ではないことがわかる。
さらに、原料乳を均質せずにクリームと脱脂乳に分離し、クリームをUHT殺菌する前後のいずれか、あるいは両方で均質処理をした後、UHT殺菌したクリームと殺菌処理していない脱脂乳とを混合してHTST殺菌した牛乳類(比較例2〜6)では、ラクトン類の生成は一般的なUHT殺菌乳(比較例品7)と同等であった。一方、加熱臭の抑制効果は一般的なHTST殺菌乳(比較例品8)よりも劣った。
参考例1〜5として市販の牛乳類を同様に評価した結果、実施例品1〜5のように、DMSおよびDMSOの抑制とラクトン類の生成とを両立する牛乳類はなかった。
また、実施例品1〜5の各実施例品を比較すると、原料乳の均質処理における均質圧が高くなるほど硫化物の生成抑制効果が高くなる傾向がある。一方、ラクトン類の生成は均質圧が高くなるほど減少する傾向がある。このことから、原料乳の均質処理における均質圧は、2.0〜5.0MPaが好ましい。
(試験例3)
実施例品1〜7、比較例品1〜6の製造過程において、脱脂乳と混合する前のUHT殺菌したクリームについて、脂肪球のメディアン径を測定した。また、脂肪球皮膜のタンパク質組成分析を行い、脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質比を算出した。
脂肪球のメディアン径の測定には、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD-3100、(株)島津製作所)を用いた。クリームは、イオン交換水により測定可能濃度まで希釈し、室温で測定した。
脂肪球皮膜のタンパク質組成分析は以下の方法により行なった。
各水準のクリーム150gに対して超純水250gを加えて希釈し、2500rpm、5℃、20分間遠心分離をし、下層の水層を捨てる。残ったクリーム層に超純水300gを加えて希釈し再び遠心分離し、下層を捨てる。この操作をさらに2回行ないクリーム層を回収する。回収したクリーム層25gにヘキサン15gを加えて混合後、1000rpm、25℃、5分間遠心分離をし、上層のヘキサンとともにクリーム層中の脂質を除去し試料とした。
得られた試料10gをAmicon Ultra Ultrace-3Kを用いて、15000rpm、5℃、30分間遠心分離し濃縮した。濃縮した試料4gを精秤し、5.37mMクエン酸Naおよび6Mグアニジン塩酸塩を含有する0.1MBisTris緩衝液(pH6.8)5000μlと1MDTT300μlを加え混合し、試料を可溶化した。1N-NaOHでpHを8.2に調整後、蒸留水を加え10mlに定容した。このうち1mlを1.5mlマイクロチューブに採取し沸騰水中で3分間加熱し室温まで放冷した。このうち300μlを希釈液900μlと混合し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に供した。希釈液組成は以下に記載の移動相Aにグアニジン塩酸塩を終濃度4.5Mになるように溶解して用いた。高速液体クロマトグラフィー装置はELITE Lachrom(L2000、(株)日立ハイテクノロジーズ社製)にPDAディテクター(L7490、(株)日立ハイテクノロジーズ社製)を接続して用いた。カラムはODS-3カラム(直径4.6mm×長さ250mm、ジーエルサイエンス社製)を用いた。試料注入量は40μl、カラム温度は25℃、流速は1.2ml/min、検出は220nmで行った。 移動相は0.1%TFAを含むアセトニトリル/水=1/9(移動相A)、0.1%TFAを含むアセトニトリル/水=9/1(移動相B)を用い、移動相Bの割合を開始27%から4分後32%、12分後34%、17分後36.5%、35分後39%、50分後43.5%、52分後80%まで濃度勾配をかけてカラムに通液し、溶出させた。
溶出した各ピークは標品(シグマアルドリッチ)の溶出位置から同定した。α-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、κ-カゼインにおいては、ピーク面積値から、各標品より求めた検量線を用いて各々の質量を算出した。α-カゼイン、β-カゼインについては、HPLCに供した試料の全タンパク質量から、前述のα-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、κ-カゼインの質量を引いた値をα-カゼイン、β-カゼインの総質量とした。得られたα-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリンの質量の合計と、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、β-カゼイン、κ-カゼインの質量の合計の比から、ホエイタンパク質に対するカゼインの質量比(カゼイン/ホエイタンパク質比)を算出した。
実施例品1〜5、および比較例品1〜6について、脂肪球径と脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質比を分析した結果を表3に示す。
Figure 2015080445

図1に、表3の結果に示した各データをプロットしたグラフを示す。
図1のグラフに示したように、脂肪球のメディアン径を横軸、脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質量比を縦軸にとった場合、実施例品1〜5および比較例品1〜5の製造過程における脱脂乳と混合する前のUHT殺菌後のクリームは、それぞれ異なる領域に分布する。実施例品1〜5のような牛乳類を得るためには、図1のグラフにおいて、脂肪球のメディアン径が3.0μmかつ脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質量比が1.9となる点と、脂肪球のメディアン径が1.3μmかつ脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質量比が5.4となる点とを結んだ直線または直線より下側の領域にあるクリームを脱脂乳に混合する必要がある。ここで、脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質量比をYとし、脂肪球のメディアン径(μm)をXとすると、表3の結果からYとXとの関係は下記の式(1)で近似される。したがって、UHT殺菌後のクリームを脱脂乳と混合する前に、クリームにおけるYとXとの関係が式(2)を満たすように調整しておくことで、実施例品1〜5のような牛乳類を得ることができる。
Y=−2X+8 ・・・(式1)
Y≦―2X+8 ・・・(式2)
比較例品1〜6のように、原料乳での均質せずに調製したクリームは、式(2)の条件を満たさない上、式(1)との解離が大きいため、実施例品1〜5と比較して十分な加熱臭の抑制効果を得ることができない。

Claims (7)

  1. ジメチルスルフィド(DMS)の含有量が7ppm以下、ジメチルスルフォン(DMSO)の含有量が1100ppm以下、ラクトン類の含有量が35ppm以上であることを特徴とする牛乳類。
  2. 生乳を均質処理する第1の均質化工程と、
    前記均質化された生乳をクリームおよび脱脂乳に分離する分離工程と、
    前記分離されたクリームをUHT殺菌法により殺菌する第1の殺菌工程と
    前記殺菌されたクリームと前記分離された脱脂乳とを混合する混合工程と、
    前記混合されたクリームと脱脂乳を均質処理する第2の均質化工程と、
    前記第2の均質化工程の後、前記混合されたクリームと脱脂乳をHTST殺菌法により殺菌する第2の殺菌工程と
    を有することを特徴とする牛乳類の製造方法。
  3. 前記第1の殺菌工程後のクリームの脂肪球のメディアン径および脂肪球皮膜におけるカゼイン/ホエイタンパク質量比Yと脂肪球のメディアン径X(μm)との関係が、Y≦−2X+8 を満たすことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記第1の均質化工程における均質圧が10MPa以下であることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記第1の均質化工程における均質圧が、2MPa〜5MPaであることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 前記第1の殺菌工程の殺菌条件が、120℃〜135℃、1〜3秒間であることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記第2の殺菌工程の殺菌条件が、72℃〜78℃、15秒以上であることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれかに記載の製造方法。
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