JP2015078758A - 燃料チューブ - Google Patents

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康弘 押野
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Abstract

【課題】エンジンルーム内の高温環境下においても、形状を保持することができるとともに、伸び性能の低下に起因する破損を回避することができる燃料チューブを提供することを目的とする。
【解決手段】燃料チューブ1は、最内層4と、最内層4の外側に積層されたバリア層6と、バリア層6の外側に積層された最外層7とを備えている。そして、バリア層6が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体により形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、径方向に積層された複数の層により構成され、例えば、自動車用燃料のチューブとして使用される燃料チューブに関する。
従来、複数の層を径方向に積層してなる樹脂製の燃料チューブが知られている。例えば、フッ素系樹脂により形成された最内層の外周面に、アミン変性ポリアミド樹脂からなる内層と、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を主成分とし、ポリオレフィン樹脂とエポキシ樹脂を含有する燃料低透過層と、アミン変性ポリアミド樹脂からなる外層が順に形成された自動車用燃料チューブが開示されている。
そして、このような燃料チューブを使用することにより、燃料低透過層と内層との層間接着性が向上するため、層間接着性及び柔軟性に優れた燃料チューブを提供することができると記載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−106984号公報
ここで、上記ポリフェニレンサルファイド樹脂は、燃料低透過性(燃料バリア性)に優れるものの、融点が非常に高く(280℃)、更に、柔軟性が低い(即ち、曲げ弾性率が高く、引張破断伸びが小さい)樹脂であるため、燃料チューブを曲げ成形加工した後、エンジンルーム内で使用する際に、エンジンルーム内の高温(約120℃)により、燃料チューブの形状が崩れてしまうという問題があった。
また、エンジンルーム内の高温に起因して、ポリフェニレンサルファイド樹脂の結晶化度が高くなるため、伸び性能が低下してしまい、振動等により、燃料チューブが破損してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、エンジンルーム内の高温環境下においても、形状を保持することができるとともに、伸び性能の低下に起因する破損を回避することができる燃料チューブを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の燃料チューブは、最内層と、最内層の外側に積層されたバリア層と、バリア層の外側に積層された最外層を含む、少なくとも3層を径方向に積層した燃料チューブであって、バリア層が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体により形成されていることを特徴とする。
同構成によれば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体は、ポリフェニレンサルファイド樹脂に比し、融点が低く、柔軟性が高い樹脂であるため、燃料チューブを曲げ成形加工した後、エンジンルーム内で使用する場合であっても、エンジンルーム内の高温により、燃料チューブの形状が崩れてしまうという不都合を防止することができる。
また、上記従来のポリフェニレンサルファイド樹脂と異なり、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体は、エンジンルーム内の高温環境下においても、結晶化度の変化が小さいため、伸び性能の低下を防止して、振動等に起因する燃料チューブの破損を防止することが可能になる。
本発明の燃料チューブにおいては、最内層を形成する材料の耐溶剤亀裂成長性が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体の耐溶剤亀裂成長性よりも優れていることが好ましい。
同構成によれば、亀裂が生じた最内層に溶剤が接触した場合であっても、発生している亀裂の成長を抑制することができる。
本発明の燃料チューブにおいては、最内層を形成する材料が、フッ素系樹脂、特に、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体であることが好ましい。
同構成によれば、安価かつ汎用性のある材料により、最内層を形成することが可能になる。
本発明の燃料チューブにおいては、最内層が、導電性を有することが好ましい。
同構成によれば、燃料と、直接、接触する最内層が導電性を有するため、燃料と最内層との摩擦により蓄積した静電荷がスパークして燃料に引火するという不都合を防止することができる。
本発明の燃料チューブにおいては、最内層とバリア層との間に内層が設けられ、最内層、内層、バリア層、及び最外層の4層が径方向に積層されていてもよい。
本発明によれば、高温環境下においても、形状を保持することができるとともに、伸び性能の低下に起因する破損を回避することができる燃料チューブを提供することできる。
本発明の実施形態に係る燃料チューブを示す断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料チューブを製造するための押出成形装置の概略図である。 図2に示す積層用ダイスにおける、軸心方向の断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料チューブの変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料チューブを示す断面図である。
本実施形態の燃料チューブ1は、例えば、自動車の燃料注入配管と燃料タンクとの連絡用、あるいはエンジンへ燃料を送る連絡用の配管として用いられるものである。なお、この燃料チューブ1は、液体燃料に限らず、気体燃料にも使用することができる。
本実施形態の燃料チューブ1は、内径及び外径が一端側から他端側まで略一定である円管であって、径方向に積層された複数の層(本実施形態においては、4つの層)で形成されている。
より具体的には、図1に示すように、燃料チューブ1は、第1層としての最内層4と、最内層4の外側に積層された第2層としての内層5と、内層5の外側に積層されたバリア層6と、バリア層6の外側に積層された最外層7の4層により構成されている。
なお、燃料チューブ1は、例えば、4〜16mmの内径と、6〜18mmの外径を有している。
最内層4は、図1に示すように、燃料が通過する燃料通路8を形成しており、例えば、0.05〜0.1mmの厚みを有している。また、最内層4の内周壁は、燃料通路8内を流れる燃料と、直接、接触するため、両者の摩擦により蓄積した静電荷がスパークして燃料に引火する場合があり、これを防止するために、最内層4は導電性を有する樹脂で形成されている。
本実施形態では、最内層4は、導電性フィラーが混練された樹脂により形成されている。この導電性フィラーとしては、例えば、金属、炭素等の導電性単体粉末や、導電性単体繊維、酸化亜鉛等の導電性化合物の粉末、及びガラスビーズ、酸化チタン等の非導電性粉末の表面に導電化処理を施して得られる粉末である表面導電化処理粉末等が挙げられる。
また、導電性単体粉末、導電性単体繊維としては、例えば、銅、ニッケル等の金属粉末、鉄、ステンレス等の金属繊維、カーボンブラック、炭素繊維、特開平3−174018号公報等に記載の炭素フィブリル等が挙げられる。なお、経済性及び静電荷蓄積防止の観点から、導電性フィラーとしてカーボンブラックを使用することが好ましい。
また、導電化処理の方法としては、例えば、金属スパッタリング、無電解メッキ等が挙げられる。
また、最内層4に使用される樹脂は、直接、燃料に接触するため、導電性に加えて燃料に対する耐性(耐燃料劣化性、耐燃料腐食性等)を有していることが好ましい。最内層4用の樹脂としては、例えば、耐アルコール燃料性及び耐サワーガソリン性に優れたフッ素系樹脂を採用することができる。
また、フッ素系樹脂は、ポリアミドよりも耐燃料透過性に優れていて、チューブ1の耐燃料透過性を向上させる観点からも好ましい。
更に、フッ素系樹脂は、燃料チューブ1の耐溶剤亀裂成長性を向上させる観点からも好ましい。
ここで、「溶剤亀裂成長」とは、亀裂が生じた樹脂に溶剤が接触することにより、発生している亀裂が成長する現象をいい、「耐溶剤亀裂成長性」とは、亀裂が生じた樹脂に溶剤が接触した場合であっても、発生している亀裂の成長を抑制することができる性質をいう。
このフッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルエーテル共重合体(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロジフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/ペンタフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体(THV)、フッ化ビニリデン/ペンタフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体等が挙げられる。また、フッ素系樹脂は、少なくとも1種の含フッ素単量体から誘導される繰り返し単位を有する重合体であり、この重合体を1種又は2種以上用いたものが使用できる。
なお、これらのフッ素系樹脂のうち、優れた成形加工性を有するとの観点から、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を使用することが好ましい。
さらに、上記フッ素系樹脂の分子構造を、ポリアミド(PA)と化学的に結合できるように官能基変性した分子構造体(例えば、特開2008−100503に示す分子構造体であって、官能基変性体ともいう)にしてもよい。これにより、例えば、内層5がナイロン系樹脂の場合に最内層4と内層5との接着性を高めることができる。
例えば、PA12との接着性に優れたフッ素系樹脂として、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体やクロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体を使用することができる。
また、最内層4と内層5との接着性を高めるために、上述の含フッ素重合体が接着機能性官能基を有することが好ましい。この場合、主鎖末端、または側鎖のいずれかに接着機能性官能基を有する重合体や、主鎖末端及び側鎖の両方に接着機能性官能基を有する重合体を使用することができる。なお、主鎖末端に接着性機能性官能基を有する場合は、主鎖の両方の末端に有していてもよく、いずれか一方の末端のみに有していてもよい。
また、接着機能性官能基としては、例えば、カルボキシル基、1分子中の2つのカルボキシル基が脱水縮合した残基(以下、「カルボン酸無水物残基」という。)、エポキシ基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、エステル基、アミド基、アルデヒド基、アミノ基、カルボニル基、オキサゾリル基、グリシジル基、シラノール基、加水分解性シリル基、シアノ基、炭素−炭素二重結合、スルホン酸基、及びエーテル基等が挙げられる。
また、これらのうち、カルボキシル基、カルボン酸無水物残基、エポキシ基、加水分解性シリル基、及び炭素−炭素二重結合が好ましく、エポキシ基、無水マレイン酸基、カルボニル基が特に好ましい。このような官能基は、含フッ素エチレン性単量体1分子中に異なる種類のものが2種類以上存在していてもよく、また1分子中に2個以上存在していてもよい。
内層5を形成する樹脂としては、例えば、比較的安価なナイロン系熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。例えば、ポリアミド(PA)11、ポリアミド12、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド99、ポリアミド610、ポリアミド26、ポリアミド46、ポリアミド69、ポリアミド611、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド912、ポリアミドTMHT、ポリアミド9T、ポリアミド9I、ポリアミド9N、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド10T、ポリアミド10N、ポリアミド11T、ポリアミド11I、ポリアミド11N、ポリアミド1212、ポリアミド12T、ポリアミド12I、ポリアミド12N、ポリアミドMXD6、ポリアミドPACM12、ポリアミドジメチルPACM12等の脂肪族ポリアミドや芳香族ポリアミド等が挙げられ、少なくとも1種のポリアミドや、これらポリアミドの原料となるモノマーを数種類用いた共重合体が挙げられる。なお、これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用することができる。
また、燃料チューブ1の耐熱性、機械的強度、及び層間接着性を向上させるとの観点から、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6N、ポリアミド9T、ポリアミド9N、ポリアミド12T、ポリアミド12Nを使用することが好ましく、このうち、ポリアミド11、ポリアミド12を使用することがより一層好ましい。
このように、内層5を形成する樹脂として、ポリアミド樹脂を使用することにより、例えば、燃料チューブ1の端部にポリアミド樹脂製のコネクタを溶接する場合に、内層5とコネクタとの接着性(溶着性)を高めることが可能になる。
内層5は、これらの樹脂に導電性フィラーが混練されているものにより形成してもよい。導電性フィラーとしては、例えば、上述のカーボンブラック等を使用することができる。なお、内層5は、例えば、0.05〜0.2mmの厚みを有している。
最外層7を形成する材料としては、上述の内層5を形成する樹脂と同様の樹脂を使用することができる。
なお、耐薬品性、耐候性、柔軟性、強度、靱性等の観点から、最外層7を、PA11,PA12,PA6,PA66,PA99,PA610,PA612,PA6/66,PA6/12等のナイロン系樹脂で形成することが好ましく、この中でも、成形性及びコスト性に優れたPA12又はPA11により形成することが特に好ましい。
また、最外層7を形成する樹脂として、ポリアミド樹脂を使用することにより、上述の内層5をポリアミド樹脂で形成する場合と同様に、例えば、チューブ1の端部にコネクタを溶接する場合に、最外層6とコネクタとの接着性(溶着性)を高めることが可能となる。
なお、最外層7は、例えば、0.5〜0.85mmの厚みを有している。また、最外層7は導電性樹脂、または非導電性樹脂で形成することができるが、最外層7を導電性樹脂で形成する場合には、最外層7にも、上述の導電性フィラーを混練する必要があるため、燃料チューブ1の全体としての導電性フィラーの含有量が多くなってしまう。そして、導電性フィラーの含有量が多過ぎると、燃料チューブ1の強度や耐衝撃性が低下するとともに、押出成形時に溶融樹脂の流動性が悪化して、燃料チューブ1の成形精度が低下する場合がある。従って、燃料チューブ1の強度、耐衝撃性及び成形性の観点から、最外層7は非導電性樹脂で形成することが好ましい。
また、本実施形態の燃料チューブ1においては、上述のごとく、内層5と最外層7との間に、耐燃料透過性に優れたバリア層6が設けられており、このバリア層6を、フッ素系樹脂であるテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体(以下、「CPT」という。)により形成する構成としている。
そして、このCPTは、上述のポリフェニレンサルファイド樹脂に比し、融点が低く(250℃)、柔軟性が高い(即ち、曲げ弾性率が低く、引張破断伸びが大きい)樹脂であるため、燃料チューブ1を曲げ成形加工した後、エンジンルーム内で使用する場合であっても、エンジンルーム内の高温により、燃料チューブ1の形状が崩れてしまうという不都合を防止することができる。
また、上記従来のポリフェニレンサルファイド樹脂と異なり、エンジンルーム内の高温環境下においても、結晶化度の変化が小さいため、伸び性能の低下を防止して、振動等に起因する燃料チューブ1の破損を防止することが可能になる。
なお、CPTに導電性フィラーを混練した樹脂により最内層4を形成することも考えられるが、CPTは、本実施形態の最内層4を形成する樹脂、例えば、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)に比し、上述の耐溶剤亀裂成長性がやや劣るため、溶剤(燃料)と接触する最内層4を形成する樹脂には適さない。
一方、本実施形態の燃料チューブ1のごとく、CPTを、溶剤(燃料)と接触しない中間層(即ち、バリア層6)を形成する樹脂として使用した場合は、十分な耐溶剤亀裂成長性を有する燃料チューブ1を形成することが可能になる。
また、耐圧性を保持するとともに、燃料チューブ1の柔軟性を維持して、燃料チューブ1の硬化に起因する振動吸収性の低下を抑制するとの観点から、CPTの曲げ弾性率は、200MPa以上1000MPa以下が好ましい。
なお、ここで言う「曲げ弾性率」とは、ASTM D790(又はISO 178)に準拠して測定された、温度23℃における曲げ弾性率のことを言い、具体的には、CPTに一定の荷重を加えた時の、その変位量を読み取ることにより測定される値を言う。
また、例えば、車両の衝突等に起因して燃料チューブが変形、破損し、燃料チューブから燃料が漏洩するという不都合を回避するとの観点から、CPTの引張破断伸びは、100%以上が好ましい。
なお、ここで言う「引張破断伸び」とは、例えば、ASTM D882に準拠して測定された引張試験における破断時の伸びのことを言う。
また、CPTは、フッ素樹脂の中でも、優れた耐バリア性を有するため、バリア層6の厚みを薄くすることができ、本実施形態においては、例えば、バリア層6の厚みを0.05〜0.2mmに設定することができる。
また、CPTは、優れた低温耐衝撃性を有するため、CPTにより形成されたバリア層6を設けることにより、低温下においても耐衝撃性に優れた燃料チューブ1を得ることが可能になる。
なお、本実施形態における低温耐衝撃性は、ASTMD256−84に準拠して測定されるアイゾット衝撃強度により評価され、このアイゾット衝撃強度は、まず、試験台(例えば、安田精機製作所(株)製、商品名:No158アイゾット衝撃試験機)に−40℃の恒温槽から取り出した測定用サンプルをセットし、次いで、直ちに、荷重1.33kgのハンマー(打撃速度3.4em/s)を振り下ろして、測定用サンプルが破壌された時の衝撃エネルギーをジュール(J)に換算し、測定用サンプルの断面積(m)で割ることにより 算出される値である。
また、CPTにおける各モノマーの比率(モル比率)は、特に限定されず、例えば、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレンの比率が、76.3/2.4/21.3であって、融点が246℃のCPTを使用することができる。
次に、燃料チューブ1の製造方法について説明する。本実施形態における燃料チューブ1は、図2に示す押出成形装置30を使用して押出成形により製造される。押出成形装置30は、チューブ1の層の数に対応する数(本実施形態では4つ)の押出成形機21とダイス22と冷却装置23と引取機24と切断機25とを有している。
押出成形機21は、ホッパ21aより投入されたペレット状の樹脂を、シリンダ26内で加熱・溶融しながらスクリュー27により混練して、シリンダ26のヘッド部から吐出する。
この樹脂の加熱・溶融温度は、例えば、シリンダ26に設置されたヒータ等により制御される。各押出成形機21から吐出された各溶融樹脂は、チューブ積層用のダイス22へと導かれる。
このダイス22には、図3に示すように、最内層流路31、内層流路32、バリア層流路33、及び最外層流路34が形成されていて、各流路31〜34を通過した溶融樹脂は、各流路31〜34の下流端に接続された合流流路35で積層されてチューブ状に成形される。
そして、ダイス22の合流流路35を通過したチューブ状の積層体は、冷却装置23へと送られて所定温度に冷却された後、引取機24へと送られて、最後に切断機25にて所定長さに切断され、本実施形態の燃料チューブ1が製造される。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
上記実施形態においては、4層の燃料チューブについて説明したが、バリア層を備える燃料チューブであれば、3層、または5層以上の燃料チューブであってもよい。
例えば、本発明は、図4に示すように、最内層4と、最内層4の外側に積層されたバリア層6と、バリア層6の外側に積層された最外層7の3層により構成された(即ち、3層を径方向に積層した)燃料チューブ10に適用することができる。
なお、この場合、最内層4とバリア層6との間に、最内層4とバリア層6とを接着するための接着層を設ける構成としてもよい。この接着層は、例えば、アミン末端を有するポリアミド等の脂肪族ポリアミドにより形成することができ、例えば、0.05〜0.2mmの厚みを有している。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、これらの実施例を本発明の趣旨に基づいて変形、変更することが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
(樹脂材料における特性評価)
まず、以下に示す各種樹脂材料における特性を評価し、バリア層を形成する材料としての適性を評価した。
樹脂としては、ポリアミド12(PA12、ダイセル・エボニック(株)製、商品名:ベスタミドLX9011)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、ポリプラスチック(株)製、商品名:ジュラネックス700F)、ポリフェニレンスルフィド(PPS、東レ(株)製、商品名:A670X01)、ポリアミド9T(PA9T、クラレ(株)製、商品名:ジェネスタN1001D−U83)、エチレン/酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH、クラレ(株)製、商品名:エバールXEP505B)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE、ダイキン工業(株)製、商品名:ネオフロンETFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体(CPT、ダイキン工業(株)製、商品名:ネオフロンCPT)、及びテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルエーテル共重合体(PFA、ダイキン工業(株)製、商品名:ネオフロンPFA)を使用した。
また、これらの樹脂材料における以下の特性を評価した。以上の結果を表1に示す。
(曲げ弾性率)
ASTM D790(又はISO 178)に準拠して、温度23℃における各種樹脂の曲げ弾性率[MPa]を測定した。
(引張破断伸び)
上記各種の樹脂について、ASTM D882に準拠して、引張破断伸び[%]を測定した。
(低温衝撃性)
厚み3.2mmのプレスシートを幅12mm、長さ50mmに切削し、深さ2.54mmのノッチを入れ、−40℃の恒温槽に4時間保持することにより、測定用サンプルを得た。
次いで、ASTMD256−84に準拠して、各種サンプルにおけるアイゾット衝撃強度[kJ/m]を測定した。
(耐溶剤亀裂成長性)
上記各種の樹脂について、JIS K6251に規定されているダンベル状1号形(但し、厚みは0.5mmに変更)を試験片として作製し、JIS K6260.6(屈曲試験)に規定された刃を使用して、試験片の中央長手方向に対して直角方向に0.3mmの長さのスリットを貫通させた。そして、このスリットが形成された試験片を延伸治具に取り付け、40℃に設定した燃料油C中に浸漬し、浸漬開始から破断するまでの時間を測定した。そして、この測定を、伸長率を変更して繰り返し、各伸長率に対して破断時間の逆数を求めてプロットし、臨界伸長率(破断しない伸長率)[%]を求めた。なお、臨界伸長率が大きいほど耐溶剤亀裂成長性に優れている。
(耐燃料透過性)
まず、上記各種の樹脂について、厚さが0.1mmのプレスシートを作製した。次いで、CE10(イソオクタンとトルエンの容量比50:50の混合物にエタノール10%を混合した燃料)、またはCE85(イソオクタンとトルエンの容量比50:50の混合物にエタノール85%を混合した燃料)を投入した透過性治具(カップ法)に、作製したプレスシートを入れ、60℃中の重量変化を測定した。その後、時間あたりの重量変化と投入した液と接触するシートの表面積及びシートの厚さから燃料透過係数[g・mm/m・day]を算出した。
なお、耐燃料透過性は、以下の評価方法により評価した。
◎…0.5未満
○…0.5以上2.0未満の場合
△…2.0以上10未満の場合
×…10以上の場合
(ポリアミド樹脂との接着性)
上記各種樹脂材料とポリアミド樹脂との接着性を評価した。なお、接着性は、以下の評価方法により評価した。
○…ポリアミド樹脂との直接接着が可能である場合
×…ポリアミド樹脂との直接接着が不可能であり、別途接着層を設ける必要がある場合
即ち、直接接着が可能な場合は、層構成が簡易になり、安価な燃料チューブが提供できるといえる。
Figure 2015078758
表1に示すように、CPTは、PPS、PA9T、PBT、及びEVOHに比し、曲げ弾性率が低く、かつ引張破断伸びが大きく、柔軟性が高い樹脂であることが判る。
また、CPTは、低温衝撃性試験において、測定用サンプルが破壌されず、極めて優れた低温衝撃性を有していることが判る。
なお、CPTは、耐溶剤亀裂成長性試験において、ETFEに比し、臨界伸長率が小さいため、燃料と接触する最内層を形成する材料としては、ETFEの方が好ましいと言える。
また、上述のごとく、ETFEは、CPTに比し、耐溶剤亀裂成長性に優れているものの、表1に示すように、耐燃料透過性が劣るため、バリア層を形成する材料としては、CPTの方がより好ましいと言える。
一方、表1に示すように、PBT、PPS、PA9T、及びEVOHは、曲げ弾性率が高く、かつ引張破断伸びが小さく、柔軟性に乏しい樹脂であることが判る。
また、表1に示すように、PA12は、曲げ弾性率が低く、かつ引張破断伸びが大きく、柔軟性が高い樹脂ではあるものの、耐燃料透過性が著しく乏しいことが判る。
以上より、バリア層を形成する材料として、CPTが最も好ましい材料であることが判る。
(実施例1)
(燃料チューブの作製)
最内層用の押出成形機、内層用の押出成形機、バリア層用の押出成形機、及び最外層用の押出成形機から、各層の材料となる樹脂を押し出して、チューブ積層用のダイスにより、各樹脂を積層してチューブ状に成形した。
次いで、チューブ状の積層体を冷却した後、切断機により、積層体を300mmの長さに切断して、最内層(厚み:0.1mm)、内層(厚み:0.2mm)、バリア層(厚み:0.1mm)、及び最外層(厚み:0.6mm)からなる燃料チューブを作製した。
なお、最内層を導電性のETFE(ダイキン工業(株)製)、商品名:ネオフロンETFE)により形成するとともに、内層をPA12(ダイセル・エボニック(株)製)、商品名:ベスタミドLX9011)により形成した。また、バリア層をCPT(ダイキン工業(株)製)、商品名:ネオフロンCPT)により形成するとともに、最外層を内層と同様のPA12により形成した。
(実施例2)
導電性のETFEの代わりに、非導電性のETFE(ダイキン工業(株)製、商品名:ネオフロンEFEP RP5000)により最内層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(実施例3)
PA12の代わりに、導電性のPA12(ダイセル・エボニック(株)製)、商品名:ベスタミドLX9102)により内層を形成するとともに、最内層を形成しなかった(即ち、燃料チューブを内層、バリア層、及び最外層の3層により形成した)こと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(実施例4)
PA12の代わりに、PA612(エムスケミー・ジャパン(株)製、商品名:グリルアミド 2D 25 W 20 HL X)により最外層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(実施例5)
PA12の代わりに、PA612(エムスケミー・ジャパン(株)製、商品名:グリルアミド 2D 25 W 20 HL X)により内層を形成したこと以外は、実施例4と同様にして燃料チューブを作製した。
(実施例6)
各層の厚みを、最内層(厚み:0.05mm)、内層(厚み:0.2mm)、バリア層(厚み:0.1mm)、及び最外層(厚み:0.65mm)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(実施例7)
各層の厚みを、最内層(厚み:0.1mm)、内層(厚み:0.05mm)、バリア層(厚み:0.1mm)、及び最外層(厚み:0.75mm)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(実施例8)
各層の厚みを、最内層(厚み:0.1mm)、内層(厚み:0.2mm)、バリア層(厚み:0.05mm)、及び最外層(厚み:0.65mm)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(比較例1)
CPTの代わりに、PPS(東レ(株)製、商品名:A670X01)によりバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(比較例2)
導電性のETFEの代わりに、CPT(ダイキン工業(株)製)、商品名:ネオフロンCPT)により最内層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(比較例3)
ETFEの代わりに、PPS(東レ(株)製、商品名:A670X01)により最内層を形成するとともに、CPTの代わりに、PPS(東レ(株)製、商品名:A670X01)によりバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(比較例4)
CPTの代わりに、非導電性のETFE(ダイキン工業(株)製、商品名:ネオフロンEFEP RP5000)によりバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料チューブを作製した。
(引張破断伸び)
作製した各燃料チューブについて、縦割りしてダンベル試験片を打ち抜いて作製した。そして、テンシロン万能試験機を用い、ダンベル試験片の一端を一方のチャックに、及び他端を他方のチャックにそれぞれ固定し、50mm/minの速度で引っ張り試験を実施し、破断時の伸びを測定した。なお、ダンベル試験片は、ASTM D638 TYPE−V(標線間:8mm)のものとした。以上の結果を、表2に示す。
(耐溶剤亀裂成長性)
作製した各燃料チューブについて、縦割りして、ダンベル試験片を打ち抜いて作製した。なお、ダンベル試験片は、ASTM D638 TYPE−Vのものとした。また、この試験片について、JIS K6260.6(屈曲試験)に規定された刃を使用して、試験片の中央長手方向に対して直角方向に0.3mmの長さのスリットを貫通させた。そして、このスリットが形成された試験片を延伸治具に取り付け、40℃に設定した燃料油C中に浸漬し、浸漬開始から破断するまでの時間を測定した。そして、この測定を、伸長率を変更して繰り返し、各伸長率に対して破断時間の逆数を求めてプロットし、臨界伸長率(破断しない伸長率)[%]を求めた。なお、臨界伸長率が大きいほど耐溶剤亀裂成長性に優れている。
(耐燃料透過性)
作製した各燃料チューブについて、長さが300mmの試験片を作製した。次いで、この試験片を、ガソリン(燃料油C)、または燃料油Cとエタノールとを90:10の体積比で混合したアルコール/ガソリン(高アルコールガソリン)に封入して全体の質量を測定し、それを60℃に温度設定したオーブンに入れ、一日経過後の質量変化(a)を測定した。一方、アルコール/ガソリンを封入していないものについても全体の質量を測定し、それを60℃に温度設定したオーブンに入れ、一日経過後の質量変化(b)を測定した。そして、(a)−(b)から1日当たりの燃料の質量変化を算出し、それを試験片の表面積で除したもの[g/m/day]を耐燃料透過性(60℃,CE10)とした。また、同様に、燃料油Cとエタノールとを15:85の体積比で混合したアルコール/ガソリン(CE85)についても試験を実施した。以上の結果を、表2に示す。
なお、耐燃料透過性は、以下の評価方法により評価した。
○…1.0以下の場合
△…1.0より大きく、2.0以下の場合
×…2.0より大きい場合
(チューブ柔軟性)
作製した各燃料チューブを、120℃で30分間、加熱し、曲げ加工を行う際の作業性(チューブ柔軟性)を評価した。
より具体的には、長さ300mmの燃料チューブを、曲げR30(屈曲半径が30mm)を1ヶ所有する形状により、20本、曲げ加工した際、燃料チューブがキンクせず(即ち、折れ曲がらず)、容易に作業ができた場合を○、曲げ加工が固く、20本中5本以上の燃料チューブにキンク(折れ曲がり)が発生した場合を△、20本中10本以上の燃料チューブにキンクが発生した場合を×とした。以上の結果を表2に示す。
(高温時の形状保持性)
作製した各燃料チューブ(長さ:300mm)を、曲げR30を1ヶ所有し、かつ角度が90°の方向に折り曲げた状態にして、170℃で、30分間、保持することにより、L字状のチューブサンプルを作製した。その後、高温のエンジンルームを想定し、120℃環境下で1時間放置し、角度の変化を評価した。
なお、高温字の形状保持性は、以下の評価方法により評価した。
○…角度が90°のまま変化しなかった場合
△…角度が開き、90°より大きく、110°未満の場合
×…角度が開き、110°以上変形した場合
Figure 2015078758
表2に示すように、実施例1〜8の各燃料チューブは、比較例1,3の燃料チューブに比し、高温時の形状保持性に優れており、エンジンルーム内の高温環境下においても、形状を保持することができることが判る。
また、実施例1〜8の各燃料チューブは、比較例1,3の燃料チューブに比し、引張破断伸びが大きく、伸び性能に優れており、伸び性能の低下に起因する破損を回避することができることが判る。
また、実施例1〜8の各燃料チューブは、比較例1,3の燃料チューブに比し、耐燃料透過性、及びチューブ柔軟性に優れていることが判る。
また、実施例1〜8の各燃料チューブは、比較例1〜3の燃料チューブに比し、臨界伸長率が大きく、耐溶剤亀裂成長性に優れていることが判る。
また、最内層を非導電性のETFEで形成した実施例2の燃料チューブは、最内層を導電性のETFEで形成した実施例1の燃料チューブと同様に優れた性能を有することが判る。
また、3層構造とした実施例3の燃料チューブは、4層構造である実施例1の燃料チューブに比し、耐燃料透過性はやや劣るものの、実施例1の燃料チューブと同様に優れた性能を有しており、CPTにより形成されたバリア層を備えた燃料チューブであれば、3層の燃料チューブであっても良いことが判る。
なお、表2に示すように、比較例4の燃料チューブ(ETFEによりバリア層を形成した燃料チューブ)は、実施例3,7の燃料チューブと同様の性能を有しているが、最内層とバリア層をETFEにより形成しているため、フッ素系樹脂の厚みが大きく、コスト性の観点から、実施例3,7よりも劣ると言える。
本発明は、少なくとも三つの層を径方向に積層してなり、かつバリア層を有する燃料チューブに有用であり、特に、押出成形による方法で製造される燃料チューブに有用である。
1 燃料チューブ
4 最内層
5 内層
6 バリア層
7 最外層
10 燃料チューブ

Claims (6)

  1. 最内層と、該最内層の外側に積層されたバリア層と、該バリア層の外側に積層された最外層とを含む、少なくとも3層を径方向に積層した燃料チューブであって、
    前記バリア層が、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体により形成されていることを特徴とする燃料チューブ。
  2. 前記最内層を形成する材料の耐溶剤亀裂成長性が、前記テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/クロロトリフルオロエチレン共重合体の耐溶剤亀裂成長性よりも優れていることを特徴とする請求項1に記載の燃料チューブ。
  3. 前記最内層を形成する材料が、フッ素系樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料チューブ。
  4. 前記フッ素系樹脂が、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の燃料チューブ。
  5. 前記最内層が、導電性を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料チューブ。
  6. 前記最内層と前記バリア層との間に内層が設けられ、前記最内層、前記内層、前記バリア層、及び前記最外層の4層が径方向に積層されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料チューブ。
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