JP2015076368A - 止水構造付電線および止水構造付電線の製造方法 - Google Patents

止水構造付電線および止水構造付電線の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】充填部の範囲をより安定することができる止水構造付電線を提供する。【解決手段】電線6は、芯線62と、芯線62の長手方向D1における一部を避けて芯線622を被覆する絶縁被覆64とを有する。シート状の基材2は、芯線62の当該一部である露出芯線部622を含む止水対象部分60を、外周側から囲む。粘着部3は、基材2の一部分を粘着により他の部分に固定して、基材2を、止水対象部分60を囲む形状に維持する。熱溶融性の充填部4は、基材2の内面に固体状で設けられた状態から、加熱により熱溶融して、基材2と露出芯線部622との間に充填し、露出芯線部622を止水する。【選択図】図5

Description

本発明は、止水構造付電線および止水構造付電線の製造方法に関する。
特許文献1では、電線の長手方向における途中の一部において、絶縁被覆を除いて素線を露出させている。そして、この露出した素線に対して防水処理を施している。より詳細には、液状の防水材を素線に塗布した上で、ブチルシートをその防水材の周りに被せている。或いは、液状の防水材をブチルシートに塗布し、これを素線の周りに巻き付けている。
また本発明に関連する技術として特許文献2,3が開示されている。
実開平6−86221号公報 特開2013−4411号公報 特開2007−287647号公報
しかしながら、特許文献1では、防水材を滴下して供給するため、塗布範囲が安定せず、必要以上に防水材の量を必要とする。
そこで、本発明は、充填部の範囲をより安定することができる止水構造付電線を提供することを目的とする。
本発明にかかる止水構造付電線の第1の態様は、芯線と、前記芯線の長手方向における一部を避けて前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有する電線と、前記芯線の前記一部である露出芯線部を含む止水対象部分を、外周側から囲むシート状の基材と、前記基材の一部分を他の部分に粘着固定して、前記基材を、前記止水対象部分を囲む形状に維持する粘着部と、前記基材の内面に固体状で設けられた状態から、加熱により熱溶融して前記基材と前記露出芯線部との間に充填し、前記露出芯線部を止水する充填部と、を備える。
本発明にかかる止水構造付電線の第2の態様は、第1の態様にかかる止水構造付電線であって、前記基材は、全周に渡って周方向に沿いながら前記止水対象部分に巻き付けられる。
本発明にかかる止水構造付電線の第3の態様は、第2の態様にかかる止水構造付電線であって、前記粘着部は、前記基材の端部を巻き始め部分として、前記端部を前記止水対象部分に粘着固定する。
本発明にかかる止水構造付電線の第4の態様は、第1の態様にかかる止水構造付電線であって、前記基材の内面は、前記止水対象部分を囲みつつ、周方向における一方の端部および他方の端部において、互いに向かい合っており、前記粘着部は、前記一方の端部の内面と前記他の部分の内面とを粘着固定して、前記基材を、前記止水対象部分を囲む形状に維持する。
本発明にかかる止水構造付電線の第5の態様は、第4の態様にかかる止水構造付電線であって、前記一方の端部は、前記他方の端部よりも延出しており、前記粘着部は、前記一方の端部の延出部分にも設けられており、前記他方の端部が折り返された状態で、前記延出部分を前記基材の外面に粘着固定する。
本発明にかかる止水構造付電線の第6の態様は、第1から第5のいずれか一つの態様にかかる止水構造付電線であって、前記粘着部は、前記露出芯線部の少なくとも一部と対面する部分を避けて、前記基材の前記一部分を前記他の部分とを粘着固定する。
本発明にかかる止水構造付電線の製造方法の態様は、第1から第6のいずれか一つの態様にかかる止水構造付電線を製造する方法であって、内面に前記粘着部および固体状の前記充填部が設けられた前記基材が、前記止水対象部分を囲む形状を採るように、前記粘着部により、前記基材を仮固定する第1工程と、前記第1工程の後に、前記充填部を加熱して溶融する第2工程と、前記第2工程の後に、前記充填部を冷却して硬化させる第3工程とを備える。
本発明にかかる止水構造付電線の第1の態様および製造方法の態様によれば、充填部の範囲をより安定することができる。
本発明にかかる止水構造付電線の第2の態様によれば、基材が全周に渡って周方向に沿って止水対象物に巻きつくので、第4の態様に比して止水構造付電線のサイズを低減できる。
本発明にかかる止水構造付電線の第3の態様によれば、止水構造付電線の製造の際に、基材を止水対象部分に巻き付けやすい。
本発明にかかる止水構造付電線の第4の態様によれば、止水構造付電線の製造の際に、基材を止水対象部分に囲ませつつ、一方の端部と他方の端部とを抓むことで、基材を仮固定できる。よって、基材の仮固定が容易である。
本発明にかかる止水構造付電線の第5の態様によれば、他方の端部を折り返した状態で、延出部分を基材の外周面に沿わせて固定するので、一方の端部と他方の端部とを周方向に沿わせることができ、そのサイズを低減できる。
本発明にかかる止水構造付電線の第6の態様によれば、止水構造付電線の製造の際に、加熱されて溶融した充填部が、露出芯線部の内部に流れ込みやすい。
端子付電線の構成の一例を模式的に示す平面図である。 電線止水用シートの構成の一例を模式的に示す斜視図である。 電線止水用シートの構成の一例を模式的に示す側面図である。 電線止水用シートを電線に取り付ける様子の一例を模式的に示す斜視図である。 電線止水用シートを電線に取り付ける様子の一例を模式的に示す斜視図である。 電線止水用シートを電線に取り付ける様子の一例を模式的に示す斜視図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す断面図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す断面図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す断面図である。 電線止水用シートを電線に仮固定した状態の一例を模式的に示す断面図である。 電線止水用シートを電線に巻き付ける様子の一例を模式的に示す断面図である。
図1は、電線6の長手方向D1における一部の構成を模式的に示す図である。電線6は、芯線62と絶縁被覆64とを備えている。芯線62は、通常、細い導体からなる素線の複数が撚り合わされた撚り線である。ただし、芯線62が一つの素線によって構成される単線であっても構わない。この素線は、例えば銅またはアルミニウムを主成分とする金属の線材である。
絶縁被覆64は絶縁性を有しており、その長手方向D1における一部を避けて、芯線62を被覆する。図1の例示では、長手方向D1の途中の一部において、芯線62が絶縁被覆64によって覆われずに露出している。
以下では、当該一部において露出した芯線62を露出芯線部622とも呼ぶ。また、当該露出芯線部622の両端をそれぞれ規定する絶縁被覆64の一対の端部を被覆端部642,644とも呼ぶ。
このような電線6において、露出芯線部622を後述のように止水する。これにより、たとえ長手方向D1の一方から絶縁被覆64の内部を水が伝わったとしても、露出芯線部622にて当該水を止めることができる。よって、他方へと水を通過させない。
<電線止水用シート>
図2は、電線止水用シート1の構成の一例を模式的に示す斜視図であり、図3は、電線止水用シート1の構成の一例を模式的に示す側面図である。この電線止水用シート1は、シート状の基材2と粘着部3と充填部4とを備えている。
基材2は、例えばポリ塩化ビニルなどによって形成されたシートであり、例えば略長方形の形状を有している。この基材2は、外力によって容易に変形することができる。
ここで、説明の都合上、互いに直行するx軸方向、y軸方向、および、z軸方向を導入する。z軸方向は、基材2が平面状に延在する状態において、基材2の法線方向に沿った方向である。またx軸方向およびy軸方向は、上記状態において、基材2の各辺に沿う方向である。
粘着部3は、基材2の一方の表面21に設けられている。この粘着部3は、後に説明するように、電線止水用シート1を電線6に仮固定するためのものである。
粘着部3は、表面21に塗布される任意の粘着剤であってもよく、或いは、例えば所定の基材と、この基材の両面に塗布される粘着剤とを有する両面テープであってもよい。粘着部3が両面テープである場合、粘着部3は、粘着剤が塗布された一方の面において、基材2に固定される。
図2の例示では、粘着部3は、基材2の4つの角部にそれぞれ設けられている。以下では、この4つの粘着部3をそれぞれ粘着部31〜34とも呼ぶ。粘着部31,32は、x軸方向において互いに間隔を空けて設けられており、粘着部33,34はx軸方向において互いに間隔を空けて設けられる。粘着部31,33はy軸方向において互いに間隔を空けて設けられており、粘着部32,34はy軸方向において互いに間隔を空けて設けられている。
充填部4は、ホットメルトであり(熱溶融性材料で形成されており)、基材2の一方の表面21に設けられている。より詳細には、充填部4は、表面21のうち、粘着部3が設けられていない部分に設けられる。この充填部4は、常温(より詳細には、電線の使用環境における温度範囲内)においては固体状態であり、外部から加熱されて所定の温度(例えば電線の使用環境における最高温度よりも高い温度)を超えることで、溶融する。この充填部4は、後に説明するように、露出芯線部622の内部(素線の相互間、以下同様)に充填されて、露出芯線部622を止水するためのものである。表面21には、露出芯線部622の止水に必要な量の充填部4が予め固体状で設けられている。
図2の例示では、充填部4は、粘着部31,33の間の部分から粘着部32,34の間の部分へと、x軸方向に沿って延在しており、例えば略長方形の形状に形成されている。図2の例示では、粘着部31,32の間の部分および粘着部33,34の間の部分には、充填部4が設けられていない。よって、これらの部分では、基材2が露出している。
<取り付け方法>
図4,5は、電線止水用シート1を電線6に取り付ける様子を模式的に示す斜視図であり、図6は、電線止水用シート1を電線6に取り付けることで得られる止水構造付電線10の構成を模式的に示す斜視図である。
図4に例示するように、まず、長手方向D1がx軸方向に沿うように、かつ、基材2の表面21(粘着部3および充填部4が設けられる面)と対面するように、電線6を電線止水用シート1の上方に配置する。より詳細には、少なくとも露出芯線部622を含む止水対象部分60(図1も参照)が、充填部4と対面するように、電線6を電線止水用シート1の上方に配置する。ここでは、止水対象部分60として、露出芯線部622と被覆端部642,644とを含む部分を採用する。
充填部4は露出芯線部622を止水するものであるので、x軸方向における充填部4の幅は、露出芯線部622の長手方向D1における幅も広い。
そして図5に例示するように、基材2の表面21が内周側に位置するように、電線止水用シート1を電線6(より詳細には止水対象部分60)に巻き付ける。このとき、y軸方向が周方向に沿うように、電線止水用シート1が巻回される。これにより、図6に示すように、電線止水用シート1が止水対象部分60に巻回されて、止水対象部分60を囲むこととなる。
さて図6の例示では、基材2のうち、粘着部31,32側の端部24が、粘着部33,34側の端部22と径方向で対面している。つまり、粘着部33,34側の端部22を巻き始め部分とし、粘着部31,32側の端部24を巻き終り部分として、基材2が巻回されている。以下では、端部22,24をそれぞれ巻き始め部分22および巻き終り部分24とも呼ぶ。
粘着部33,34は巻き始め部分22を止水対象部分60に固定する。より詳細には、粘着部33,34は、巻き始め部分22の両角部を、それぞれ被覆端部642,644に固定する。この固定は、基材2の巻き付けに先立って行なわれる。これにより、基材2の巻き始め部分22が止水対象部分60に固定された状態で、基材2を止水対象部分60に巻き付けることができる。よって、基材2を巻き付けやすい。
そして基材2を巻き付けた後に、粘着部31,32を用いて、基材2の巻き終り部分24を固定する。より詳細には、粘着部31,32は、巻き終り部分24の両角部を、それぞれ基材2の巻き始め部分22の外面に固定する。これにより、止水対象部分60を囲む形状に基材2を仮固定することができる。
なお、粘着部3は必ずしも上述した4箇所に設けられる必要はなく、要するに、基材2が止水対象部分60を囲むように基材2を仮固定できる位置に設けられていれば良い。例えば巻き終り部分24のみに粘着部3が設けられても良い。その一方で、基材2の巻き付けやすさという観点では、上述のように、基材2の巻き始め部分22にも粘着部3が設けられることが望ましい。
次に基材2を止水対象部分60に仮固定した状態で、充填部4を加熱する。これにより充填部4が溶融して、露出芯線部622の内部に流れ込むとともに、露出芯線部622と基材2との間も充填する。
次に、充填部4への加熱を停止し、充填部4を冷却する。この冷却に伴って充填部4が硬化する。なおここでいう冷却とは、自然冷却を含む。図7は、電線6に電線止水用シート1が取り付けられた止水構造付電線10の構成の一例を模式的に示す断面図である。図7においては、露出芯線部622を通り、かつ、長手方向D1に垂直な断面が示されている。図7に示すように、基材2と露出芯線部622との間、および、露出芯線部622の内部に、充填部4が充填されている。これにより、露出芯線部622を止水することができる。なお、図7では、露出芯線部622として7個の素線が示されているものの、素線の本数は任意である。
本実施の形態では、上述のように、充填部4は予め固体状で基材2に設けられている。よって、特許文献1と異なって、作業員は液状の充填部を基材2に滴下する必要がない。したがって、止水対象部分60に対する充填部4の範囲が安定する。言い換えれば、特許文献1では、必要な領域を確実に止水するために、比較的多くの液状充填部を滴下することになるところ、本実施の形態では、より少ない量の充填部4で止水対象部分60を止水することができる。
また本実施の形態では、充填部4の硬化前に、粘着部3により、電線止水用シート1(基材2)を電線6(止水対象部分60)に仮固定している。この粘着部3は、外力により取り外すことができるので、仮に電線止水用シート1の位置が所望の位置からずれていれば、適宜に電線止水用シート1を外して、再び仮固定することができる。
また充填部4の硬化後に、電線止水用シート1の位置ずれを発見した場合にも、電線止水用シート1を加熱して充填部4を溶融すれば、再び電線止水用シート1を外すことができる。そして、この電線止水用シート1を、或いは、新しい電線止水用シート1を、再び電線6(止水対象部分60)に取り付けることができる。つまり、電線止水用シート1を誤って電線6に取り付けた後にも、電線止水用シート1の適切な位置に取り付けることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、電線止水用シート1の取り付けを容易にやり直すことができる。
<囲み態様>
図6,7の例示では、基材2が全周に渡って周方向に沿いながら止水対象部分60に巻き付いている。すなわち、基材2の周方向における一方の端部(巻き始め部分)22および他方の端部(巻き終り部分)24は、いずれも周方向に沿って伸びており、他方の端部24が一方の端部22を外周側から覆っている。
しかしながら、これら一方の端部22および他方の端部24は、必ずしも周方向に沿って延びる必要はなく、例えば図8に示すように、一方の端部22の内面と他方の端部24の内面とが互いに当接していても良い。図8は、止水構造付電線10の他の一例を模式的に示す断面図である。図8では、粘着部3および被覆端部642を通る断面における構成が示されている。
図8の例示では、基材2の内面は、止水対象部分60を囲みつつ、一方の端部22および他方の端部24において、互いに向かい合っている。そして、粘着部3は、端部22の内面と端部24の内面とを固定する。
この態様によれば、止水構造付電線10の製造の際に、作業員が、電線止水用シート1(基材2)を止水対象部分60に囲ませつつ、一方の端部22と他方の端部24とを抓むことで、基材2を仮固定することができる。よって、基材2の仮固定が容易である。しかも図2の電線止水用シート1において、端部22側の粘着部31,32、もしくは、端部24側の粘着部33,34を省略することができる。よって製造コストを低減できる。
また図8の態様では、端部22,24が径方向に延在しているので、止水構造付電線10のサイズが増大する。そこで、サイズの低減を企図する。
図9は、止水構造付電線の他の一例を模式的に示す断面図である。図9では、粘着部3および被覆端部642を通り、かつ長手方向D1に垂直な断面における構成が示されている。図9の例示では、端部22が端部24よりも延出しており、粘着部3は端部22の延出部分221にも設けられている。そして、端部24が折り返された状態で、延出部分221が基材2の外面に沿って延在しており、粘着部3は、延出部分221と基材2の外面とを固定している。
この態様によれば、端部22,24が径方向に沿って延出せずに、端部22,24が周方向に沿って延在することになる。したがって、止水構造付電線10のサイズを低減することができる。
<長手方向における粘着箇所>
次に、長手方向D1における粘着箇所について説明する。粘着部3は、露出芯線部622の少なくとも一部に対面する部分を避けて、基材2の一部分と他の部分とを固定して、止水対象部分60を囲む形状に維持する。
例えば図4,5の例示では、粘着部31,33は、被覆端部642と対面する部分に設けられており、粘着部32,34は被覆端部644と対面する部分に設けられている。換言すれば、露出芯線部622と対面する部分には、粘着部3が設けられていない。よって、電線止水用シート1(基材2)を止水対象部分60に仮固定した段階では、図10に示すように、露出芯線部622に対応する部分において、端部22,24は互いに固定されていない。図10は、電線止水用シート1を止水対象部分60に仮固定したときの構成の一例を模式的に示す断面図である。図10においては、露出芯線部622を通り、かつ、長手方向D1に垂直な断面が示されている。
これは、以下で詳述するように、止水構造付電線10の製造の際に、充填部4が露出芯線部622の内部に流れ込みやすい、という点で好ましい。
図10を参照して、充填部4の加熱前においては、充填部4は基材2の周方向に沿って延在する固体状の部材であり、露出芯線部622の外形に対して所定の箇所で接している。換言すれば、露出芯線部622の外形と充填部4との間には空隙が形成されており、また、露出芯線部622の内部にも空隙が形成されている。
そして充填部4は未だこれらの空隙に充填されていないので、これに伴って、基材2の径は比較的大きくなっている。
この状態で充填部4を加熱すると、充填部4が溶融して、露出芯線部622の内部に流れ込む。これの充填部4の移動に伴って、基材2の径が縮小する。これは、露出芯線部622と対面する部分では、端部22,24が互いに固定されていないので、端部22,24が周方向に沿って簡単に移動できるからである。これにより、充填部4は速やかに露出芯線部622の内部へと流れ込む。
他方、仮に、端部22,24が粘着部3によって固定されていれば、基材2は縮径しにくい。この場合、基材2は凹凸形状を形成するようにして、換言すれば、しわ寄せしながら、縮径することになる。しかしながら、このような縮径を行なうためには、基材2が容易に変形可能である必要があり、そのため、基材2を構成する材料の種類を狭めることとなる。一方で図10に例示するように、端部22,24が互いに固定されていなければ、そのような変形によらずに縮径できる。よって基材2の材料選択性を向上することができる。
これは、(i)予め固体状の充填部4が基材2に設けられており、(ii)固体状の充填部4を溶融せずに基材2を止水対象部分60に仮固定した上で、充填部4を加熱して溶融する、からこそ招来する効果である。
<粘着部3の周方向における幅>
粘着部3の周方向における幅(y軸方向における幅)は、図11に例示するように、例えば止水対象部分60の1/4周以上であってもよい。これにより、基材2を適切に仮固定することができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 電線止水用シート
2 基材
3,31〜34 粘着部
4 充填部
6 電線
22,24 端部
62 芯線
64 絶縁被覆
622 露出芯線部

Claims (7)

  1. 芯線と、前記芯線の長手方向における一部を避けて前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有する電線と、
    前記芯線の前記一部である露出芯線部を含む止水対象部分を、外周側から囲むシート状の基材と、
    前記基材の一部分を他の部分に粘着固定して、前記基材を、前記止水対象部分を囲む形状に維持する粘着部と、
    前記基材の内面に固体状で設けられた状態から、加熱により熱溶融して前記基材と前記露出芯線部との間に充填し、前記露出芯線部を止水する充填部と、
    を備える、止水構造付電線。
  2. 請求項1に記載の止水構造付電線であって、
    前記基材は、全周に渡って周方向に沿いながら前記止水対象部分に巻き付けられる、止水構造付電線。
  3. 請求項2に記載の止水構造付電線であって、
    前記粘着部は、前記基材の端部を巻き始め部分として、前記端部を前記止水対象部分に粘着固定する、止水構造付電線。
  4. 請求項1に記載の止水構造付電線であって、
    前記基材の内面は、前記止水対象部分を囲みつつ、周方向における一方の端部および他方の端部において、互いに向かい合っており、
    前記粘着部は、前記一方の端部の内面と前記他の部分の内面とを粘着固定して、前記基材を、前記止水対象部分を囲む形状に維持する、止水構造付電線。
  5. 請求項4に記載の止水構造付電線であって、
    前記一方の端部は、前記他方の端部よりも延出しており、
    前記粘着部は、前記一方の端部の延出部分にも設けられており、前記他方の端部が折り返された状態で、前記延出部分を前記基材の外面に粘着固定する、止水構造付電線。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の止水構造付電線であって、
    前記粘着部は、前記露出芯線部の少なくとも一部と対面する部分を避けて、前記基材の前記一部分を前記他の部分とを粘着固定する、止水構造付電線。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の止水構造付電線を製造する方法であって、
    内面に前記粘着部および固体状態の前記充填部が設けられた前記基材が、前記止水対象部分を囲む形状を採るように、前記粘着部により、前記基材を仮固定する第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記充填部を加熱して溶融する第2工程と、
    前記第2工程の後に、前記充填部を冷却して硬化させる第3工程と
    を備える、止水構造付電線の製造方法。
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