JP2015073033A - 電極形成装置、電極形成システム、及び電極形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電極形成装置1は、基板Bを上方から押圧する押圧板13と、基板Bを印刷テーブル11に吸着する吸着装置14と、基板Bにフラックスを塗布するための第1マスク部と、フラックスが塗布された基板Bに導電性ボールを充填するための第2マスク部と、が一体形成されるマスク部材15と、第1マスク部を介してフラックスを塗布するスキージヘッド16と、マスク部材を移動させるためのエアシリンダ18と、第2マスク部を介して導電性ボールを充填する充填ヘッド17と、を備える。
【選択図】図2
Description
ところで、表面実装型の電子部品が搭載される基板は、ICチップの保護等を目的として、樹脂でモールドされていることが多い。このような基板を用いる場合、乾燥に伴う樹脂の収縮で、基板が変形して反った状態になることがある。このように基板が変形すると、基板の剛性が比較的大きいため、真空吸着のみで基板を印刷テーブルに密着させることが困難になる。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、フラックスを塗布した後、下流側のボール充填装置に基板を搬送する際、前記した真空吸着を一旦解除せざるを得ない。
なお、詳細については、発明を実施するための形態において説明する。
図1は、本実施形態に係る電極形成装置を含む構成図であり、ローダと、電極形成装置と、検査・リペア装置と、を上方から視た模式的な平面図である。なお、図1では、電極形成装置1のうち筐体E及びマスク部材15のみを模式的に図示した。
電極形成装置1は、ローダLから一枚ずつ供給される基板Bの上面にフラックスを塗布した後、フラックスが塗布された箇所に導電性ボールを充填する装置である。
フラックスは、粘着力により導電性ボールを固定したり、基板表面のパッド及び導電性ボールの表面から酸化物を除去したりするために基板Bに塗布される。導電性ボールは、例えば、その径が0.05mm〜0.3mm程度のハンダボールであり、前記したフラックス上に充填される。
搬入コンベアC11は、ローダLから供給される基板Bを電極形成装置1に搬入する装置である。搬出コンベアC12は、電極形成装置1で処理された基板Bを検査・リペア装置Rに搬出する装置である。
図2は、図1のA−A矢視断面図である。なお、図2では、搬入コンベアC11、搬出コンベアC12、及び電極形成装置1を収容する筐体Eの図示を省略し、基板Bの変形を強調して記載した(図5、図4、図6も同様)。
電極形成装置1は、印刷テーブル11と、カメラ12と、押圧板13と、吸着装置14と、マスク部材15と、スキージヘッド16と、充填ヘッド17と、エアシリンダ18と、これらを制御する制御装置(図示せず)と、を備えている。
印刷テーブル11には、テーブルコンベア(図示せず)が設置されている。このテーブルコンベアは、搬入コンベアC11(図1参照)から基板Bを受け取って所定位置(基板Bを仮位置決めする位置)まで移動させる機能を有している。
カメラ12は、マスク部材15の下面に印刷された位置合わせマーク(図示せず)と、基板Bの上面に印刷された位置合わせマーク(図示せず)と、をそれぞれ撮像して制御装置(図示せず)に出力する。なお、制御装置は、この撮像結果を用いて画像処理を実行し、基板Bの位置ずれ量を打ち消すように印刷テーブル11の位置を調整する。
換言すると、マスク部材15と基板Bとを位置合わせするためのカメラ12を移動させる「カメラ移動手段」は、モータM1と、ボールねじF1と、を含んで構成される。この「カメラ移動手段」は、前記したように、カメラ12とともに押圧板13も移動させる。
マスク部材15は、平面視で矩形状を呈するマスク151と、このマスク151を固定する版枠152と、を備えている。本実施形態に係る電極形成装置1の特徴の一つは、一枚のマスク151を用いて、フラックスの塗布及び導電性ボールの充填を順次実行する点にある。
第1マスク部151aには、基板Bにフラックスを塗布するための複数の孔haが、基板Bの回路パターンに対応して形成されている。第2マスク部151bには、基板Bに導電性ボールを充填するための複数の孔hbが、基板Bの回路パターンに対応して形成されている。
なお、図3の符号K1,K2で示す箇所は、後記するエアシリンダ18(図2参照)によって吸着される箇所を表している。
スキージヘッド16は、吸着装置14によって吸着された基板Bにフラックスを塗布する装置(つまり、フラックスを塗布するためのヘラ)である。スキージヘッド16を第1マスク部151a上で動かすことで、フラックスが第1マスク部151a(図3参照)の孔haを介して押し出され、基板Bに塗布される。スキージヘッド16は、シリンダ16a内で駆動するピストン16bによって、z方向で移動可能に構成されている。
なお、スキージヘッド16の構成は、図5に示す例に限定されない。
スキージヘッド16は、y方向に延びる筐体16cに設置され、モータM2によってボールねじ軸16dを回転させることで、筐体16cとともにx方向で移動する。この筐体16cは、図4、図5に示すように、二条のガイドレールp,qによってx軸方向に沿って案内される。また、スキージヘッド16は、筐体16cが延在しているy方向でも移動可能である。
充填ヘッド17は、吸着装置14によって吸着された基板Bに導電性ボールを充填する装置である。充填ヘッド17は、例えば、軸rに固定される複数(図6では、8個)のスキージkと、このスキージkを収容するカバーcと、を有している。
なお、充填ヘッド17の構成は、図6に示す例に限定されない。
エアシリンダ18は、ロッドカバー18aと、このロッドカバー18aに収容されるピストンロッド18bと、このピストンロッド18bを往復させることで負圧の発生・解除を行う圧力発生機構(図示せず)と、を有している。
制御装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路(図示せず)を含んで構成され、設定されたプログラムに従って各種処理を実行する。
図7は、電極形成装置の動作の流れを示すフローチャートである。図8は、電極形成装置の動作を、(a)→(b)→(c)→(d)→(e)の順序で時系列的に示す模式的な断面図である。
なお、図7の「START」時において、印刷テーブル11の真上にフラックス塗布用の第1マスク部151a(図3参照)が配置されている。
ステップS102において制御装置は、押圧板13を下降させて基板Bを印刷テーブル11に押し当てる(押圧工程:図8(a)参照)。まず、制御装置はモータM1(図2参照)を駆動し、ボールねじF1等に沿ってxy平面上で押圧板13を基板Bの真上に移動させる。なお、前記したように、押圧板13はカメラ12に連結されているため、押圧板13と共にカメラ12もxy平面上で移動する。
前記したように、基板Bを印刷テーブル11に押し当てた状態で真空吸着を開始するため、押圧板13による押圧が解除された後も、基板Bが印刷テーブル11に密着した状態を維持できる。
ステップS102,S103の処理で基板Bが印刷テーブル11に密着した状態で前記した撮像を行うため、乾燥等で変形した基板Bでも高精度で位置決めできる。
なお、フラックスの塗布は、カメラ12及び押圧板13を退避させた後に実行される(図8(b)参照)。
このとき、スキージヘッド16が充填ヘッド17に干渉しないように、予め(又は、充填ヘッド17の移動に同期して)スキージヘッド16を退避させておく。
基板Bに導電性ボールを充填した後、制御装置は、昇降機構11a(図2参照)によって印刷テーブル11を下降させ、基板Bとマスク部材15とを離間させる(図8(e)参照)。
ステップS110において制御装置は、フラックス塗布用の第1マスク部151aが基板Bの真上に位置するようにマスク部材15を移動させる(図8(a)参照)。つまり、制御装置は、図4の「START」時における位置にマスク部材15を戻す。これによって、次回に上流側から搬送される基板Bに対してスムーズにフラックスを塗布できる。
ステップS111において制御装置は、搬出コンベアC12(図1参照)によって、基板Bを下流側に搬出する。
検査・リペア処理がなされた基板Bは、さらに下流側のリフロー装置(図示せず)において加熱処理される。その結果、基板Bに充填された導電性ボールが溶融して界面接合される。
本実施形態に係る電極形成装置1によれば、吸着装置14によって基板Bを印刷テーブル11に密着させた状態を維持しつつ、フラックスの塗布及び導電性ボールの充填を順次実行できる。
(1)既に基板Bの上面にフラックスが塗布されているため、再び基板Bの上面に押圧板13を押し当てることができない。
(2)変形した基板Bと印刷テーブル11との隙間を介して吸着装置14に空気が流入することがある。この場合、基板Bを適切に真空吸着できず、基板Bの位置決め精度が低くなる。
第2実施形態は、第1実施形態と比較して、バイパスコンベアC13を備える電極形成装置1Aと、バイパスコンベアC23を備える電極形成装置1Bと、が直列に配置される点が異なる。また、電極形成システムSが搬送装置31,32,33を備える点が第1実施形態と異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る電極形成装置を含む模式的な構成図(平面図)である。なお、図9に示す太線矢印及び破線矢印は、それぞれ基板Bが搬送される経路を表している。
電極形成システムSは、上流側(紙面左側)から順に、ローダLと、搬送装置31と、電極形成装置1Aと、搬送装置32と、電極形成装置1Bと、搬送装置33と、検査・リペア装置Rと、を備えている。
バイパスコンベアC13は、電極形成装置1Aを迂回させるように基板Bを下流側に搬送する装置であり、電極形成装置1Aに対して並列に配置される(バイパスコンベアC23についても同様)。
なお、一の電極形成装置に基板Bを搬入するとともに、他の電極形成装置を迂回するように当該基板Bを搬送する「迂回手段」は、搬送装置31,32,33、及びバイパスコンベアC13,C23を含んで構成される。
搬送手段(図示せず)は、例えば、ボールねじ機構であり、搬入コンベアC11に隣り合う位置、又はバイパスコンベアC13に隣り合う位置にコンベアC31を搬送する。
コンベアC31は、ローダLから基板Bを受け取った後、自身の下流側に位置する搬入コンベアC11及びバイパスコンベアC13のうち一方に基板Bを搬送する。搬送装置32及び搬送装置33の構成については、第1搬送装置の構成と同様であるから説明を省略する。
電極形成装置1Aは、前記したように、フラックスの塗布処理及び導電性ボールの充填処理を順次実行する。
搬送装置31は、電極形成装置1A,1Bのうち、現在処理中の基板Bに関してボール充填処理が早く終了するほうに新たな基板Bを搬送する。
本実施形態に係る電極形成システムSによれば、電極形成装置1A,1Bの処理時間(60秒)が、検査・リペア装置Rの処理時間(30秒)よりも長い場合でも、基板Bの処理をスムーズに進めることができる。すなわち、バイパスコンベアC13及びバイパスコンベアC23を、あたかも基板Bの追越車線のように用いることによって、電極形成装置1A,1Bでの処理を絶え間なく継続させることができる。
以上、本発明に係る電極形成装置1及び電極形成システムSについて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、前記各実施形態では、一枚のマスク151(図3参照)を版枠152によって第1マスク部151aと第2マスク部151bとに仕切る場合について説明したが、これに限らない。すなわち、第1マスク部151aに相当するフラックス塗布用のマスクと、第2マスク部151bに相当する導電性ボール充填用の別のマスクと、を連結する構成にしてもよい。この場合、版枠152(図3参照)によって各マスクを連結し、かつ、その周縁部を固定する。
また、スキージヘッド16及び充填ヘッド17を移動させる構成(モータM2,M3等:図5参照)とは独立した機構でマスク部材15を移動させるようにしてもよい。
1,1A,1B 電極形成装置
11 印刷テーブル
12 カメラ
13 押圧板(押圧手段)
14 吸着装置(吸着手段)
15 マスク部材
151 マスク(マスク部材)
151a 第1マスク部(マスク部材)
151b 第2マスク部(マスク部材)
152 版枠(マスク部材)
16 スキージヘッド
17 充填ヘッド
18 エアシリンダ(マスク部材移動手段、相対位置固定手段)
31,32,33 搬送装置(迂回手段)
C13 バイパスコンベア(迂回手段)
C23 バイパスコンベア(迂回手段)
F1 ボールねじ(カメラ移動手段)
M1 モータ(カメラ移動手段)
M2 モータ(マスク部材移動手段、ヘッド移動手段)
M3 モータ(マスク部材移動手段、ヘッド移動手段)
B 基板
Claims (6)
- 印刷テーブルに対して上方から基板を押圧する押圧手段と、
前記押圧手段によって押圧された基板を前記印刷テーブルに吸着し、前記押圧手段による押圧が解除された後も当該吸着を継続する吸着手段と、
基板にフラックスを塗布するための第1マスク部と、フラックスが塗布された基板に導電性ボールを充填するための第2マスク部と、が連結又は一体形成されるマスク部材と、
前記吸着手段によって吸着された基板に、前記第1マスク部を介してフラックスを塗布するスキージヘッドと、
前記マスク部材を移動させて、基板に対する前記マスク部材の相対位置を調整するマスク部材移動手段と、
前記マスク部材のうち前記第2マスク部を介して、前記吸着手段によって吸着された基板に導電性ボールを充填して電極を形成する充填ヘッドと、を備えること
を特徴とする電極形成装置。 - 前記マスク部材と前記基板とを位置合わせするためのカメラを移動させるカメラ移動手段を備え、
前記カメラ移動手段は、前記押圧手段を前記カメラとともに移動させること
を特徴とする請求項1に記載の電極形成装置。 - 前記マスク部材移動手段は、
前記スキージヘッド又は前記充填ヘッドであるヘッドを移動させるヘッド移動手段と、
前記マスク部材と前記ヘッドとの相対位置を固定する相対位置固定手段と、を備え、
前記ヘッド移動手段は、前記相対位置固定手段によって前記ヘッドとの相対位置が固定された前記マスク部材を、前記ヘッドとともに移動させること
を特徴とする請求項1に記載の電極形成装置。 - 前記押圧手段は、
基板を押圧する際、予め形成された基板の電極に接触しないように、基板に対向する面が凹凸状を呈すること
を特徴とする請求項1に記載の電極形成装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電極形成装置を複数備え、
複数の前記電極形成装置は、直列に配置され、
一の前記電極形成装置に基板を搬入するとともに、他の前記電極形成装置を迂回するように当該基板を搬送する迂回手段を備えること
を特徴とする電極形成システム。 - 押圧手段によって、印刷テーブルに対して上方から基板を押圧する押圧工程と、
前記押圧手段によって押圧された基板を吸着手段によって前記印刷テーブルに吸着し、前記押圧手段による押圧が解除された後も基板の吸着を継続する吸着工程と、
基板にフラックスを塗布するための第1マスク部と、フラックスが塗布された基板に導電性ボールを充填するための第2マスク部と、が連結又は一体形成されるマスク部材のうち、前記第1マスク部を介して、スキージヘッドによってフラックスを塗布するフラックス塗布工程と、
フラックスが塗布された前記マスク部材をマスク部材移動手段によって移動させ、基板に対する前記マスク部材の相対位置を調整する位置調整工程と、
前記マスク部材のうち前記第2マスク部を介して、前記吸着手段によって吸着された基板に、充填ヘッドによって導電性ボールを充填して電極を形成するボール充填工程と、を含むこと
を特徴とする電極形成方法。
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