JP2015071966A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】始動装置の劣化が進行するのを抑制しながら、アイドルストップ制御を適切に実行でき、それにより、燃料消費量を低減でき、商品性を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関3の制御装置1は、アイドルストップ条件及び再始動条件が成立したか否かを判定し(ステップ23〜28,40〜46)、所定のアイドルストップ条件が成立したときにアイドルストップを実行するとともに、アイドルストップの実行中、再始動条件が成立したときに内燃機関3を再始動させるアイドルストップ制御を実行し(ステップ93〜95)、始動装置8が第2劣化状態にあるか否かを判定し(ステップ69〜71)、アイドルストップ条件が成立しかつ始動装置8が第2劣化状態にあるときに、アイドルストップの実行中、エンジン3が停止する前の再始動を禁止する(ステップ21,23,24)。
【選択図】図3
【解決手段】内燃機関3の制御装置1は、アイドルストップ条件及び再始動条件が成立したか否かを判定し(ステップ23〜28,40〜46)、所定のアイドルストップ条件が成立したときにアイドルストップを実行するとともに、アイドルストップの実行中、再始動条件が成立したときに内燃機関3を再始動させるアイドルストップ制御を実行し(ステップ93〜95)、始動装置8が第2劣化状態にあるか否かを判定し(ステップ69〜71)、アイドルストップ条件が成立しかつ始動装置8が第2劣化状態にあるときに、アイドルストップの実行中、エンジン3が停止する前の再始動を禁止する(ステップ21,23,24)。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両に動力源として搭載され、始動装置によって始動される内燃機関において、内燃機関のアイドルストップ制御を実行する内燃機関の制御装置に関する。
従来、アイドルストップ制御を実行する内燃機関の制御装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この制御装置は、所定のアイドルストップ条件が成立したときに、内燃機関の運転を自動停止するとともに、内燃機関の運転自動停止に伴う回転数の下降中や回転停止状態にある場合において、所定の再始動条件が成立したときに、スタータを駆動することによって、内燃機関を再始動するアイドルストップ制御処理を実行するものである。
また、この制御装置では、同文献の図3に示すように、スタータが駆動された場合において、その駆動がイグニッション・スイッチのオンが原因か否かを判別し、イグニッション・スイッチのオンが原因であるときには、内燃機関の始動時の温度である始動時温度Twに応じて、同文献の図2のマップを検索することにより、初期始動時の重み係数Kwaが算出される。一方、スタータの駆動がイグニッション・スイッチのオンが原因でないときには、エンジン回転数NE>0で再始動条件が成立したことが原因か否かを判別し、エンジン回転数NE>0で再始動条件が成立したことが原因であるときには、始動時温度Twに応じて図2のマップを検索することにより、回転下降中の重み係数Kwb1が算出される。
一方、エンジン回転数NE>0で再始動条件が成立したことが原因でないとき、すなわちエンジンの回転停止後の再始動であるときには、回転停止後の重み係数Kwb2が算出される。図2のマップにおいて、これらの3つの重み係数Kwa,Kwb1,Kwb2は、Tw≧Tbの領域では、Kwa=Kwb1=Kwb2=1に設定されているとともに、Tw<Tbの領域では、Kwa>Kwb2>Kwb1が成立するように設定されている。
次いで、以上の3つの重み係数Kwa,Kwb1,Kwb2のうちの今回算出値を、内燃機関の総始動回数の前回値Nw(i−1)に加算することにより、総始動回数の今回値Nw(i)を算出する。すなわち、総始動回数の今回値Nw(i)は、3つの重み係数の積分値の和[Σ(Kwa)+Σ(Kwb1)+Σ(Kwb2)]として算出される。そして、この総始動回数の今回値Nw(i)が判定値TH1よりも大きいときに、内燃機関の運転の自動停止が禁止される。
一般に、内燃機関のスタータなどの始動装置における劣化(例えば、始動装置のギヤの摩耗など)の発生度合は、内燃機関の回転数が下降中の状態で内燃機関を再始動したときの方が、内燃機関の回転が完全に停止している状態で再始動したときよりも大きくなることが知られている。これに対して、特許文献1の制御装置の場合、3つの重み係数Kwa,Kwb1,Kwb2は、Tw≧Tbの領域では、Kwa=Kwb1=Kwb2=1に設定されているとともに、Tw<Tbの領域では、Kwa>Kwb2>Kwb1が成立するように設定されている。すなわち、初期始動時の重み係数Kwaの方が回転下降中の重み係数Kwb1よりも大きく設定されている関係上、始動装置の劣化状態を適切に判定することができないおそれがある。その結果、始動装置が劣化していないにもかかわらず、内燃機関の運転の自動停止を禁止してしまう可能性があり、その場合には、燃費の悪化を招いてしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、始動装置の劣化が進行するのを抑制しながら、アイドルストップ制御を適切に実行でき、それにより、燃料消費量を低減でき、商品性を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両Vに動力源として搭載され、始動装置8によって始動される内燃機関3の制御装置1であって、所定のアイドルストップ条件が成立したか否かを判定するアイドルストップ条件判定手段(ECU2、ステップ40〜46)と、所定の再始動条件が成立したか否かを判定する再始動条件判定手段(ECU2、ステップ23〜28)と、所定のアイドルストップ条件が成立したときに内燃機関3の運転を一時的に中止させるアイドルストップを実行するとともに、アイドルストップの実行中、所定の再始動条件が成立したときに始動装置8を駆動することによって内燃機関3を再始動させるアイドルストップ制御を実行するアイドルストップ制御手段(ECU2、ステップ93〜96)と、始動装置8が所定の劣化状態にあるか否かを判定する劣化判定手段(ECU2、ステップ67〜71)と、所定のアイドルストップ条件が成立し、かつ始動装置8が所定の劣化状態にあるときに、アイドルストップの実行による内燃機関3の回転数の下降中、内燃機関3が停止する前の再始動を禁止する禁止手段(ECU2、ステップ21,23,24,69,70)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、所定のアイドルストップ条件が成立したときに内燃機関の運転を一時的に中止させるアイドルストップを実行するとともに、アイドルストップの実行中、所定の再始動条件が成立したときに始動装置を駆動することによって内燃機関を再始動させるアイドルストップ制御が実行される。このように、アイドルストップ制御を実行した場合、所定のアイドルストップ条件が成立し、アイドルストップが開始された以降の内燃機関の回転数の下降中において、内燃機関が停止する前に内燃機関が再始動されることがある。このような内燃機関の停止前の再始動(以下「停止前・再始動」という)の場合、一般に、内燃機関が停止した後の再始動(以下「停止後・再始動」という)と比べて、始動装置の負荷が高く、始動装置の劣化がより進行してしまうという特徴を有している。
これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、所定のアイドルストップ条件が成立し、かつ始動装置が所定の劣化状態にあるときに、アイドルストップの実行による内燃機関の回転数の下降中、停止前・再始動が禁止されるので、始動装置が所定の劣化状態にあるときに、始動装置の劣化が進行しやすい停止前・再始動の実行を回避することができる。それにより、始動装置の劣化が進行するのを抑制することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の制御装置1において、アイドルストップ制御手段は、禁止手段によって内燃機関3が停止する前の再始動が禁止されている場合、所定のアイドルストップ条件が成立したときに、アイドルストップを実行するとともに、アイドルストップの実行中において内燃機関3が停止しかつ所定の再始動条件が成立したときに、内燃機関3を再始動させる(ステップ21,23〜28,93〜96)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、停止前・再始動が禁止されている場合、所定のアイドルストップ条件が成立したときに、アイドルストップを実行するとともに、アイドルストップの実行中において内燃機関が停止しかつ所定の再始動条件が成立したときに、内燃機関を再始動させるので、始動装置の劣化が進行するのを抑制しながら、アイドルストップを実行する分、燃料消費量を低減することができる。その結果、商品性を向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関3の制御装置1において、劣化判定手段は、アイドルストップの実行による内燃機関3の回転数の下降中において内燃機関3が再始動された回数を、第1始動回数(停止前・再始動カウンタの計数値CT_COM)として計数する第1始動回数計数手段(ECU2、ステップ64)を有し、計数された第1始動回数が所定の劣化判定値(第2劣化判定値CT2)を超えたときに、始動装置8が所定の劣化状態にあると判定する(ステップ69,70)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、アイドルストップの実行による内燃機関の回転数の下降中において内燃機関が再始動された回数が、第1始動回数として計数され、計数された第1始動回数が所定の劣化判定値を超えたときに、始動装置が所定の劣化状態にあると判定されるので、始動装置が所定の劣化状態にあることを精度よく判定することができる。その結果、判定精度をさらに向上させることができることで、燃料消費量をさらに低減でき、商品性をさらに向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関3の制御装置1において、劣化判定手段は、アイドルストップの実行による内燃機関3の回転数の下降中において内燃機関3が再始動された回数を、第1始動回数(停止前・再始動カウンタの計数値CT_COM)として計数する第1始動回数計数手段(ECU2、ステップ64)と、内燃機関3が停止状態にあるときの内燃機関3の始動回数を、第2始動回数(停止後・再始動カウンタの計数値と通常始動回数カウンタの計数値の和CT_RST+CT_ST)として計数する第2始動回数計数手段(ECU2、ステップ61,65,66,66A)と、を有し、計数された第1始動回数及び計数された第2始動回数を用いて、始動装置8が所定の劣化状態にあるか否かを判定する(ステップ67,67A,68)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、アイドルストップの実行による内燃機関の回転数下降中において内燃機関が再始動された回数が第1始動回数として計数され、内燃機関が停止状態にあるときの内燃機関の始動回数が第2始動回数として計数される。そして、計数された第1始動回数及び計数された第2始動回数を用いて、始動装置が所定の劣化状態にあるか否かが判定されるので、全ての始動回数に応じて、始動装置が所定の劣化状態にあるか否かを判定することができる。その結果、判定精度をさらに向上させることができることで、燃料消費量をさらに低減でき、商品性をさらに向上させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の内燃機関3の制御装置1において、劣化判定手段は、第2始動回数(停止後・再始動カウンタの計数値と通常始動回数カウンタの計数値の和CT_RST+CT_ST)と、第2始動回数と比べてより大きな重み付けを施した第1始動回数(停止前・再始動カウンタの計数値と重み係数の積CT_COM・K)とを用いて、始動装置8が所定の劣化状態にあるか否かを判定する(ステップ67A,68)ことを特徴とする。
前述したように、停止前・再始動は、停止後・再始動と比べて、始動装置の負荷が高く、始動装置の劣化がより進行してしまう。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、第2始動回数と、第2始動回数と比べてより大きな重み付けを施した第1始動回数とを用いて、始動装置が所定の劣化状態にあるか否かが判定されるので、停止前・再始動による始動装置の劣化の進行状態を適切に反映させながら、始動装置が所定の劣化状態にあるか否かを判定することができる。それにより、判定精度をより一層、向上させることができる。
請求項6に係る発明は、請求項3ないし5のいずれかに記載の内燃機関3の制御装置1において、内燃機関3の回転数である機関回転数NEを検出する機関回転数検出手段(ECU2、クランク角センサ20)をさらに備え、第1始動回数計数手段は、アイドルストップの実行による内燃機関3の回転数の下降中において、検出された機関回転数NEが値0よりも大きい所定回転数NE_L以上の領域にあるときに、第1始動回数(停止前・再始動カウンタの計数値CT_COM)の計数を実行する(ステップ63,64,80〜82)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、第1始動回数計数手段は、アイドルストップの実行による内燃機関の回転数の下降中において、検出された機関回転数が値0よりも大きい所定回転数以上の領域にあるときに、第1始動回数の計数が実行されるので、この所定回転数を適切に設定することによって、機関回転数が機関回転数検出手段によって検出可能な領域にあるときにのみ、内燃機関の回転数の下降中における、内燃機関の停止前・再始動を計数することができ、第1始動回数の計数精度を向上させることができる。それにより、始動装置が所定の劣化状態にあるか否かの判定精度をさらに向上させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項3ないし5のいずれかに記載の内燃機関3の制御装置1において、アイドルストップの実行以降、内燃機関3が停止したか否かを判定する停止判定手段(ECU2、ステップ80〜82,100〜108)をさらに備え、第1始動回数計数手段は、アイドルストップの実行以降、内燃機関3が停止する前に内燃機関3が再始動されたときに、第1始動回数(停止前・再始動カウンタの計数値CT_COM)を計数する(ステップ63,64)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、アイドルストップの実行以降、内燃機関が停止したか否かが判定され、アイドルストップの実行以降、内燃機関が停止する前に内燃機関が再始動されたときに、第1始動回数が計数されるので、第1始動回数の計数精度を向上させることができる。それにより、始動装置が所定の劣化状態にあるか否かの判定精度をより一層、向上させることができる。
請求項8に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関3の制御装置1において、劣化判定手段は、所定のアイドルストップ条件の成立タイミング又は内燃機関3への燃料供給停止タイミングから所定時間(値ΔT・TM1)が経過する前において、所定の再始動条件が成立するか又は始動装置8が駆動された回数を、第1始動回数(停止前・再始動カウンタの計数値CT_COM)として計数する第1始動回数計数手段(ECU2、ステップ63,64,105,109)を有し、計数された第1始動回数が所定の劣化判定値(第2劣化判定値CT2)を超えたときに、始動装置8が所定の劣化状態にあると判定する(ステップ69,70)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、所定のアイドルストップ条件の成立タイミング又は内燃機関への燃料供給停止タイミングから所定時間が経過する前において、所定の再始動条件が成立するか又は始動装置が駆動された回数が、第1始動回数として計数され、そのように計数された第1始動回数が所定の劣化判定値を超えたときに、始動装置が所定の劣化状態にあると判定されるので、内燃機関の停止を判定又は検出するための手段(例えば内燃機関の回転数を検出する手段など)を用いることなく、始動装置が所定の劣化状態にあることを判定することができる。それにより、例えば、内燃機関の停止を判定又は検出するための手段が設けられている場合において、これらが故障したときでも、始動装置が所定の劣化状態にあることを精度よく判定することができる。その結果、燃料消費量をさらに低減でき、商品性をさらに向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。図1に示すように、本実施形態の制御装置1は、車両Vに動力源として搭載された内燃機関(以下「エンジン」という)3に適用されたものであり、ECU2を備えている。このECU2は、後述するように、各種の制御処理を実行する。
このエンジン3は、多気筒ガソリンエンジンタイプのものであり、車両Vの前側に配置されている。エンジン3には、燃料噴射弁4及び点火プラグ5が気筒毎に設けられている(いずれも1つのみ図示)。これらの燃料噴射弁4は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2によって、その開弁時間及び開弁タイミングが制御される。また、点火プラグ5も、ECU2に電気的に接続されており、ECU2によって、その点火タイミングが制御される。
さらに、エンジン3には、クランク角センサ20(機関回転数検出手段)が設けられており、このクランク角センサ20は、ECU2に電気的に接続されている。クランク角センサ20は、クランクシャフト3aの回転に伴い、いずれもパルス信号であるCRK信号及びTDC信号をECU2に出力する。
このCRK信号は、所定クランク角(例えば1゜)毎に1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数である機関回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒のピストンが吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、所定クランク角毎に1パルスが出力される。
また、エンジン3のクランクシャフト3aの先端部には、リングギヤ7が同心に固定されており、このリングギヤ7は、自動変速機6のトルクコンバータ6aに同心かつ一体に設けられている。
このリングギヤ7の近傍には、始動装置(以下「スタータ」という)8が設けられている。このスタータ8は、飛び込み式のものであり、ピニオンギヤ8a、電気モータ及びソレノイド(いずれも図示せず)などを備えている。これらの電気モータ及びソレノイドはECU2に電気的に接続されており、エンジン3を始動する際、ECU2によって、電気モータ及びソレノイドの動作が制御される。具体的には、ピニオンギヤ8aがリングギヤ7側に移動し、互いに噛み合うように、ソレノイドが制御されると同時に、ピニオンギヤ8aを介してリングギヤ7を回転駆動するように、電気モータが制御される。このように、エンジン3の始動動作が実行される。
また、自動変速機6は、図示しないが、ベルト式無段変速機タイプのものであり、図示しないシフトレバーを有している。この自動変速機6の場合、シフトレバーのシフト位置として、パーキング位置(P)、リバース位置(R)、ニュートラル位置(N)、ロー位置(L)、ドライブ位置(D)及びスポーツ位置(S)の6つの位置を選択可能に構成されている。
さらに、ECU2には、4つの車輪速センサ21(1つのみ図示)、アクセル開度センサ22、シフト位置センサ23、バッテリセンサ24、イグニッション・スイッチ25及びブレーキ・スイッチ26が電気的に接続されている。
4つの車輪速センサ21は、ECU2に電気的に接続されており、対応する車輪(図示せず)の速度を表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、4つの車輪速センサ21の検出信号に基づき、車両Vの速度(以下「車速」という)VPを算出する。
また、アクセル開度センサ22は、車両Vの図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
さらに、シフト位置センサ23は、自動変速機6のシフト位置を表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、このシフト位置センサ23の検出信号に基づき、シフトポジション値POSIを設定する。この場合、シフトポジション値POSIは、シフト位置がパーキング位置のときには値−3に、リバース位置のときには値−2に、ニュートラル位置のときには値−1に、ロー位置のときには値1に、ドライブ位置のときには値2に、スポーツ位置のときには値3にそれぞれ設定されるとともに、ノーポジション状態(シフトレバーがシフト位置間にあって、シフト位置を特定できない状態)のときには値0に設定される。
一方、バッテリセンサ24は、図示しないバッテリに入出力される電流・電圧値を表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、このバッテリセンサ24の検出信号に基づき、バッテリにおける電力の蓄積量すなわち充電レベルSOCを算出する。
また、イグニッション・スイッチ(以下「IG・SW」という)25は、運転者のイグニッションキー(図示せず)操作によりON/OFFされるものであり、そのON/OFF状態に応じた信号をECU2に出力する。
さらに、ブレーキ・スイッチ(以下「BRK・SW」という)26は、図示しないブレーキペダルが踏まれているときにONされるとともに、それ以外のときにはOFF状態に保持されるものであり、そのON/OFF状態に応じた信号をECU2に出力する。
一方、ECU2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ20〜24の検出信号及び各種のスイッチ25,26の出力信号などに応じて、各種の制御処理を実行する。具体的には、ECU2は、後述するように、停止始動判定処理及びエンジン制御処理などを実行する。
なお、本実施形態では、ECU2が、アイドルストップ条件判定手段、再始動条件判定手段、アイドルストップ制御手段、劣化判定手段、禁止手段、第1始動回数計数手段、第2始動回数計数手段、機関回転数検出手段、及び停止判定手段に相当する。
次に、図2を参照しながら、停止始動判定処理について説明する。この処理は、運転者のイグニッションキー操作に伴うエンジン3の停止条件及び始動条件が成立したか否かと、アイドルストップ制御における所定のアイドルストップ条件及び所定の再始動条件が成立したか否かを判定するものであり、ECU2によって所定の制御周期ΔT(例えば10msec)で実行される。
同図に示すように、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、IG・SW25がONされているか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、それを表すために、ステップ2に進み、イグニッション・スイッチ・オンフラグF_IGSW_ONを「1」に設定する。
一方、ステップ1の判別結果がNOで、IG・SW25がOFF状態にあるときには、それを表すために、ステップ3に進み、イグニッション・スイッチ・オンフラグF_IGSW_ONを「0」に設定する。
以上のステップ2又は3に続くステップ4で、イグニッション・スイッチ・オンフラグF_IGSW_ONが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、IG・SW25がOFF状態にあるときには、ステップ5に進み、イグニッション・スイッチ・オンフラグの前回値F_IGSW_ONzが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がNOで、今回及び前回の制御タイミングにおいてIG・SW25がOFF状態にあったときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ5の判別結果がYESで、今回の制御タイミングにおいてIG・SW25がONからOFFに切り換えられたときには、エンジン3を停止すべきであると判定して、それを表すために、ステップ6に進み、通常停止フラグF_STOPを「1」に設定する。これにより、後述するように、エンジン3の停止制御処理が実行される。
次に、ステップ7で、通常始動フラグF_STARTを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ4の判別結果がYESのときには、ステップ8に進み、イグニッション・スイッチ・オンフラグの前回値F_IGSW_ONzが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がNOで、今回の制御タイミングにおいてIG・SW25がOFFからONに切り換えられたときには、エンジン3を始動すべきであると判定して、それを表すために、ステップ9に進み、通常始動フラグF_STARTを「1」に設定する。これにより、後述するように、エンジン3の始動制御処理が実行される。
次に、ステップ10で、通常停止フラグF_STOPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ8の判別結果がYESで、今回及び前回の制御タイミングにおいてIG・SW25がON状態にあるときには、ステップ11に進み、通常始動フラグF_STARTが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がYESで、エンジン3の通常始動制御処理を実行中であるときには、ステップ12に進み、エンジン回転数NEが所定の始動回転数NEref以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOときには、エンジン3が始動していないと判定して、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ12の判別結果がYESのときには、エンジン3が始動したことにより、エンジン3の通常始動制御処理を終了すべきであると判定して、それを表すために、ステップ13に進み、通常始動フラグF_STARTを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ11の判別結果がNOのとき、すなわち、前回及び今回の制御タイミングにおいてIG・SW25がON状態にある場合において、エンジン3の通常始動制御処理の実行中でないときには、ステップ14に進み、以下に述べるように、アイドルストップ判定処理を実行した後、本処理を終了する。
次に、図3を参照しながら、上述したアイドルストップ判定処理について説明する。この判定処理は、アイドルストップ制御における所定のアイドルストップ条件及び所定の再始動条件が成立しているか否かを判定するものである。
同図に示すように、まず、ステップ20で、再始動フラグF_RSTRTが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、ステップ21に進み、アイドルストップフラグF_ISTPが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がNOのときには、ステップ22に進み、アイドルストップ条件判定処理を実行する。この処理は、所定のアイドルストップ条件が成立しているか否かを判定するものであり、具体的には、図4に示すように実行される。
同図に示すように、まず、ステップ40で、イグニッション・スイッチ・オンフラグF_IGSW_ONが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、アイドルストップ制御を実行すべきでないと判定して、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ40の判別結果がYESで、IG・SW25がONされているときには、ステップ41に進み、車速VPが所定値VPref以下であるか否かを判別する。この所定値VPrefは低速側の値(例えば7km/h)に設定されている。
このステップ41の判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ41の判別結果がYESのときには、ステップ42に進み、AP≒0が成立しているか否かを判別する。この判別結果がNOで、アクセルペダルが踏まれているときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ42の判別結果がYESで、アクセルペダルが踏まれていないときには、ステップ43に進み、前述したシフトポジション値POSIが正値であるか否かを判別する。
この判別結果がNOで、シフト位置がパーキング位置、リバース位置、ニュートラル位置、又はノーポジション状態にあるときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ43の判別結果がYESで、シフト位置がロー位置、ドライブ位置又はスポーツ位置にあるときには、ステップ44に進み、BRK・SW26がONされているか否かを判別する。
この判別結果がNOで、ブレーキペダルが踏まれていないときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ44の判別結果がYESで、ブレーキペダルが踏まれているときには、ステップ45に進み、充電レベルSOCが所定値SOCref以上であるか否かを判別する。この所定値SOCrefは、エンジン3を確実に再始動できるような値に設定されている。
この判別結果がNOで、充電レベルSOCが所定値SOCref未満のときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ45の判別結果がYESのときには、所定のアイドルストップ条件が成立していると判定して、それを表すために、ステップ46に進み、アイドルストップフラグF_ISTPを「1」に設定する。
次いで、ステップ47に進み、全アイドルストップ禁止フラグF_NG_ALLが「1」であるか否かを判別する。この全アイドルストップ禁止フラグF_NG_ALLは、エンジン運転中においてアイドルストップ制御を全面的に禁止するか否かを表すものであり、後述するスタータ劣化判定処理において設定される。
このステップ47の判別結果がNOで、F_NG_ALL=0のときには、アイドルストップ制御を実行すべきであると判定して、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ47の判別結果がYESで、F_NG_ALL=1のときには、アイドルストップ制御を禁止すべきであると判定して、それを表すために、ステップ48に進み、アイドルストップフラグF_ISTPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
図3に戻り、ステップ22で、以上のようにアイドルストップ条件判定処理を実行した後、本処理を終了する。
一方、前述したステップ21の判別結果がYESで、所定のアイドルストップ条件が成立中であるときには、ステップ23に進み、停止前・再始動禁止フラグF_NG_ROTが「1」であるか否かを判別する。この停止前・再始動禁止フラグF_NG_ROTは、アイドルストップの実行によるエンジン回転数NEの下降中において、エンジン3が回転停止するまでの間の再始動(以下「停止前・再始動」という)を禁止するか否かを表すものであり、後述するスタータ劣化判定処理において設定される。
この判別結果がNOのときには、後述するステップ25に進む。一方、ステップ23の判別結果がYESで、停止前・再始動が禁止されているときには、ステップ24に進み、エンジン停止フラグF_ENG_STPが「1」であるか否かを判別する。
このエンジン停止フラグF_ENG_STPの値は、図6に示すエンジン停止判定処理において設定される。このエンジン停止判定処理は、所定のアイドルストップ条件の成立後において、エンジン3が停止したか否かを判定するものであり、ECU2によって前述した所定の制御周期ΔTで実行される。
同図に示すように、まず、ステップ80で、アイドルストップフラグF_ISTPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ80の判別結果がYESで、アイドルストップが実行されているときには、ステップ81に進み、エンジン回転数NEが所定回転数NE_L以上であるか否かを判別する。この所定回転数NE_Lは、クランク角センサ20の分解能に起因して、エンジン3が回転状態にあることを検出可能な回転域の下限値に設定されている。
この判別結果がYESで、NE≧NE_Lのときには、エンジン3の回転数が下降中であって、エンジン3が停止前の状態にあると判定して、ステップ82に進み、それを表すために、エンジン停止フラグF_ENG_STPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ81の判別結果がNOで、NE<NE_Lのときには、エンジン3が停止した状態にあると判定して、ステップ83に進み、それを表すために、エンジン停止フラグF_ENG_STPを「1」に設定した後、本処理を終了する。
図3に戻り、ステップ24の判別結果がNOで、エンジン3が停止していないときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ24の判別結果がYESで、エンジン3が停止しているときには、ステップ25に進む。
以上のステップ23又は24に続くステップ25で、BRK・SW26がOFF状態にあるか否かを判別する。この判別結果がYESで、ブレーキペダルが踏まれていないときには、運転者が車両Vを発進させようとしていると推定され、エンジン3の再始動条件が成立していると判定して、それを表すために、ステップ27に進み、再始動フラグF_RSTRTを「1」に設定する。
次いで、ステップ28に進み、アイドルストップフラグF_ISTPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ25の判別結果がNOで、ブレーキペダルが踏まれているときには、ステップ26で、アクセル開度APが所定値APrefより大きいか否かを判別する。この所定値APrefは、アクセルペダルが踏まれているか否かを確実に判別できるような値に設定されている。
このステップ26の判別結果がYESで、アクセルペダルが踏まれているときには、運転者が車両Vを発進させようとしていると推定され、エンジン3の再始動条件が成立していると判定して、前述したように、ステップ27,28を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ26の判別結果がNOで、アクセルペダルが踏まれていないときには、そのまま本処理を終了する。
一方、前述したステップ20の判別結果がYESのとき、すなわち、エンジン3の再始動条件が成立し、再始動制御処理が実行されているときには、ステップ29に進み、エンジン回転数NEが前述した所定の始動回転数NEref以上であるか否かを判別する。
この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、この判別結果がYESのときには、エンジン3が再始動したことにより、エンジン3の再始動制御処理を終了すべきであると判定して、それを表すために、ステップ30に進み、再始動フラグF_RSTRTを「0」に設定した後、本処理を終了する。
次に、図5を参照しながら、スタータ劣化判定処理について説明する。この処理は、以下に述べるように、スタータ8が所定の第1劣化状態又は所定の第2劣化状態にあるか否かを判定するものであり、ECU2によって前述した制御周期ΔTで実行される。
同図に示すように、まず、ステップ60で、通常始動フラグF_START=1でかつ通常始動フラグの前回値F_STARTz=0が成立しているか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、後述するステップ62に進む。
一方、ステップ60の判別結果がYESのときには、今回の制御タイミングでエンジン3が通常始動されたと判定して、ステップ61に進み、通常始動回数カウンタの計数値CT_STを、その前回値CT_STzと値1の和CT_STz+1に設定する。すなわち、通常始動回数カウンタの計数値CT_STを値1分、インクリメントする。なお、この前回値CT_STzの初期値は値0に設定される。
以上のステップ60又は61に続くステップ62で、再始動フラグF_RSTRT=1でかつ再始動フラグの前回値F_RSTRTz=0が成立しているか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、後述するステップ66に進む。
一方、ステップ62の判別結果がYESのときには、今回の制御タイミングでエンジン3がアイドルストップ制御の実行中に再始動されたと判定して、ステップ63に進み、エンジン停止フラグF_ENG_STPが「0」であるか否かを判別する。
この判別結果がYESのとき、すなわち所定のアイドルストップ条件の成立後において、エンジン3が停止前の状態にあるときには、ステップ64に進み、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMを、その前回値CT_COMzと値1の和CT_COMz+1に設定した後、後述するステップ66に進む。
一方、ステップ63の判別結果がNOのとき、すなわち所定のアイドルストップ条件の成立後において、エンジン3が停止状態にあるときには、ステップ65に進み、停止後・再始動カウンタの計数値CT_RSTを、その前回値CT_RSTzと値1の和CT_RSTz+1に設定した後、下記のステップ66に進む。
以上のステップ62、64又は65に続くステップ66で、総始動回数CT_ALLを、通常始動回数カウンタの計数値CT_STと、停止後・再始動カウンタの計数値CT_RSTと、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMとの和CT_ST+CT_RST+CT_COMに設定する。なお、本実施形態では、通常始動回数カウンタの計数値と停止前・再始動カウンタの計数値との和CT_ST+CT_RSTが第2始動回数に相当する。
次いで、ステップ67に進み、総始動回数CT_ALLが所定の第1劣化判定値CT1よりも大きいか否かを判別する。この第1劣化判定値CT1は、スタータ8が所定の第1劣化状態にあるか否かを判定するためのしきい値である。
この判別結果がYESで、スタータ8が所定の第1劣化状態にあるときには、エンジン運転中においてアイドルストップ制御を全面的に禁止すべきであると判定して、それを表すために、ステップ68に進み、全アイドルストップ禁止フラグF_NG_ALLを「1」に設定すると同時に、停止前・再始動禁止フラグF_NG_ROTを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ67の判別結果がNOで、CT1≧CT_ALLのときには、ステップ69に進み、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMが所定の第2劣化判定値CT2よりも大きいか否かを判別する。この第2劣化判定値CT2は、スタータ8が所定の第2劣化状態にあるか否かを判定するためのしきい値であり、CT1>CT2が成立するように設定されている。すなわち、所定の第1劣化状態は、所定の第2劣化状態よりもスタータ8の劣化が進行した状態に設定されている。なお、本実施形態では、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMが第1始動回数に相当し、第2劣化判定値CT2が所定の劣化判定値に相当する。
ステップ69の判別結果がYESのとき、すなわち、CT_COM>CT2が成立し、スタータ8が所定の第2劣化状態にあるときには、停止前・再始動を禁止すべきであると判定して、それを表すために、ステップ70に進み、停止前・再始動禁止フラグF_NG_ROTを「1」に設定すると同時に、全アイドルストップ禁止フラグF_NG_ALLを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ69の判別結果がNOのときには、スタータ8が劣化しておらず、アイドルストップ制御を禁止すべきでないと判定して、それを表すために、ステップ71に進み、2つのフラグF_NG_ALL,F_NG_ROTをいずれも「0」に設定した後、本処理を終了する。
次に、図7を参照しながら、エンジン制御処理について説明する。この処理は、前述した4つのフラグF_START,F_STOP,F_ISTP,F_RSTRTの値に応じて、エンジン3の運転状態を制御するものである。
同図に示すように、まず、ステップ90で、前述した通常始動フラグF_STARTが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステップ91に進み、エンジン3の始動制御処理を実行する。
この始動制御処理では、エンジン3を始動するために、スタータ8を起動し、エンジン3のクランクシャフト3aを駆動すると同時に、燃料噴射弁4の燃料噴射量及び噴射時期と点火プラグ5の点火時期が、エンジン3の始動に最適な値に制御される。それにより、エンジン3が始動される。以上のように、ステップ91の始動制御処理を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ90の判別結果がNOで、F_START=0のときには、ステップ92に進み、前述した通常停止フラグF_STOPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステップ93に進み、エンジン3の停止制御処理を実行する。具体的には、燃料噴射弁4の燃料噴射が停止されると同時に、点火プラグ5による点火が停止される。それにより、エンジン3が停止される。以上のように、ステップ93の停止制御処理を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ92の判別結果がNOで、F_START=F_STOP=0のときには、ステップ94に進み、前述したアイドルストップフラグF_ISTPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、アイドルストップ制御処理を実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ93の停止制御処理を実行する。すなわち、アイドルストップを実行する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ94の判別結果がNOで、F_START=F_STOP=F_ISTP=0のときには、ステップ95に進み、再始動フラグF_RSTRTが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、エンジン3を再始動すべきであると判定して、ステップ96に進み、再始動制御処理を実行する。
この再始動制御処理では、アイドルストップ中のエンジン3を再始動するために、スタータ8を起動し、エンジン3のクランクシャフト3aを駆動すると同時に、燃料噴射弁4の燃料噴射量及び噴射時期と点火プラグ5の点火時期が、エンジン3の再始動に最適な値に制御される。それにより、エンジン3が再始動される。以上のように、ステップ96の再始動制御処理を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ95の判別結果がNOで、F_START=F_STOP=F_ISTP=F_RSTRT=0のときには、ステップ97に進み、通常制御処理を実行する。この通常制御処理では、エンジン3の運転状態などに応じて、燃料噴射弁4の燃料噴射量及び噴射時期と点火プラグ5の点火時期が制御される。以上のように、ステップ97の通常制御処理を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態の制御装置1によれば、IG・SW25がOFF状態とON状態との間で切り換えられるのに伴い、エンジン3が通常始動/通常停止される。また、エンジン3の運転中、所定のアイドルストップ条件が成立し、アイドルストップフラグF_ISTP=1となったときに、アイドルストップ制御が実行され、エンジン3の運転が一時的に中止されるとともに、再始動条件が成立し、再始動フラグF_RSTRT=1となったときに、エンジン3が再始動される。
さらに、エンジン3が通常始動されるごとに、通常始動回数カウンタの計数値CT_STが値1分、インクリメントされ、アイドルストップ制御の開始後、エンジン3の回転下降中において、エンジン3が再始動されるごとに、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMが値1分、インクリメントされるとともに、アイドルストップ制御の開始後、エンジン3が回転停止状態から再始動されるごとに、停止後・再始動カウンタの計数値CT_RSTが値1分、インクリメントされる。
そして、3つの計数値CT_ST,CT_RST,CT_COMを合算することにより、総始動回数CT_ALLが算出されるとともに、この総始動回数CT_ALLが第1劣化判定値CT1よりも大きく、スタータ8が第1劣化状態にあるときには、エンジン運転中のアイドルストップ制御が全面的に禁止される。さらに、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMが第2劣化判定値CT2よりも大きく、スタータ8が第2劣化状態にあるときには、停止後・再始動は実行されるものの、停止前・再始動が禁止される。
ここで、スタータ8が飛び込み式のものである関係上、停止前・再始動が実行された場合には、スタータ8のピニオンギヤ8aが回転中のリングギヤ7に飛び込むことで、エンジン3の通常始動が実行された場合や、停止後・再始動が実行された場合と比べて、スタータ8のピニオンギヤ8aの摩耗などが生じやすく、スタータ8がより劣化しやすい。
これに対して、スタータ8が第2劣化状態にあるときには、停止後・再始動は実行されるものの、停止前・再始動が禁止されるので、エンジン3がまだ停止しておらず、スタータ8の劣化が進行しやすい条件下において、エンジン3が再始動されるのを回避しながら、エンジン3が停止しており、スタータ8の劣化が進行しにくい条件下でのみ、エンジン3の再始動を実行することができる。それにより、スタータ8の劣化が進行するのを抑制しながら、アイドルストップ制御を適切に実行することができる。その結果、燃料消費量を低減でき、商品性を向上させることができる。
さらに、スタータ8が第1劣化状態にあって、第2劣化状態と比べて劣化がより進行した状態にあるときには、アイドルストップ制御が全面的に禁止されるので、スタータ8の劣化の進行を適切に抑制することができる。
これに加えて、総始動回数CT_ALLが3つの計数値CT_ST,CT_RST,CT_COMを合算することによって算出されるので、全ての始動回数に応じて、スタータ8が第1劣化状態にあるか否かを判定することができる。それにより、スタータ8の劣化判定の精度を向上させることができる。
また、エンジン回転数NEが値0よりも大きい所定回転数NE_L以上の領域にあるときに、停止前・再始動カウンタの計数が実行される。前述したように、この所定回転数NE_Lは、クランク角センサ20の分解能に起因して、エンジン3が回転状態にあることを検出可能な回転域の下限値に設定されているので、エンジン回転数NEの下降中における、エンジン3の停止前・再始動を確実に計数することができ、停止前・再始動カウンタの計数精度を向上させることができる。それにより、スタータ8が第1劣化状態又は第2劣化状態にあるか否かの判定精度をさらに向上させることができる。
また、実施形態の場合、スタータ8の劣化を判定するために、図5のスタータ劣化判定処理を実行したが、これに代えて、図8に示すスタータ劣化判定処理を実行してもよい。両図を比較すると明らかなように、図8の判定処理は、3つのステップ66A,67A,69Aの内容以外は、図5の判定処理と同一であるので、以下、異なる点を中心に説明する。
図8に示すように、このスタータ劣化判定処理の場合、ステップ62、64又は65に続くステップ66Aで、劣化判定用の積算値CT_SUMを、通常始動回数カウンタの計数値CT_STと、停止後・再始動カウンタの計数値CT_RSTと、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMと重み係数Kの積CT_RST・Kの和CT_ST+CT_COM+CT_RST・Kに設定する。
この重み係数Kは、値1よりも大きい定数(例えば値1.2)に設定されており、それにより、劣化判定用の積算値CT_SUMは、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMが2つの計数値CT_ST,CT_RSTよりも重み付けされた値として算出される。これは、前述したように、スタータ8が飛び込み式のものであることに起因して、停止前・再始動が実行された場合、スタータ8のピニオンギヤ8aが回転中のリングギヤ7に飛び込む関係上、エンジン3の通常始動が実行された場合や、停止後・再始動が実行された場合と比べて、スタータ8のピニオンギヤ8aの摩耗が生じやすく、スタータ8がより劣化しやすい状況となるので、それに対応するためである。
次いで、ステップ67Aに進み、劣化判定用の積算値CT_SUMが所定の第3劣化判定値CT3よりも大きいか否かを判別する。この第3劣化判定値CT3は、スタータ8が所定の第3劣化状態にあるか否かを判定するためのしきい値である。
この判別結果がYESで、スタータ8が所定の第3劣化状態にあるときには、エンジン運転中においてアイドルストップ制御を全面的に禁止すべきであると判定して、それを表すために、ステップ68に進み、前述したように、全アイドルストップ禁止フラグF_NG_ALLを「1」に設定すると同時に、停止前・再始動禁止フラグF_NG_ROTを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ67Aの判別結果がNOで、CT3≧CT_SUMのときには、ステップ69Aに進み、劣化判定用の積算値CT_SUMが所定の第4劣化判定値CT4よりも大きいか否かを判別する。この第4劣化判定値CT4は、スタータ8が所定の第4劣化状態にあるか否かを判定するためのしきい値であり、CT3>CT4が成立するように設定されている。すなわち、所定の第3劣化状態は、所定の第4劣化状態よりもスタータ8の劣化が進行した状態に設定されている。
ステップ69Aの判別結果がYESのとき、すなわち、CT3≧CT_SUM>CT4が成立し、スタータ8が所定の第4劣化状態にあるときには、停止前・再始動を禁止すべきであると判定して、それを表すために、ステップ70に進み、前述したように、停止前・再始動禁止フラグF_NG_ROTを「1」に設定すると同時に、全アイドルストップ禁止フラグF_NG_ALLを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ69Aの判別結果がNOのときには、スタータ8が劣化しておらず、アイドルストップ制御を禁止すべきでないと判定して、それを表すために、ステップ71に進み、前述したように、2つのフラグF_NG_ALL,F_NG_ROTをいずれも「0」に設定した後、本処理を終了する。
以上のように、図8に示すスタータ劣化判定処理によれば、劣化判定用の積算値CT_SUMが3つの値の和CT_ST+CT_COM+CT_RST・Kとして算出される。すなわち、2つの計数値CT_ST,CT_RSTよりも停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMに重み付けを施した値として、劣化判定用の積算値CT_SUMが算出されるので、停止前・再始動によるスタータ8の劣化の進行状態を適切に反映させながら、スタータ8が第3劣化状態にあるか否かを判定することができる。その結果、判定精度を向上させることができ、燃料消費量を低減できるとともに、商品性を向上させることができる。
なお、図8のステップ66Aにおいて、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMの算出タイミングごとに、その算出タイミングでのエンジン回転数NEに応じてマップ検索することにより、重み係数Kを算出するように構成してもよい。この場合、マップにおける重み係数Kの設定傾向としては、極低回転域では、重み係数K=1と設定するとともに、それ以上の回転域では、エンジン回転数NEが高いほど、重み係数Kがより大きくなるように設定すればよい。
また、実施形態の場合、所定のアイドルストップ条件の成立後においてエンジン3が停止したか否かを判定するために、図6のエンジン停止判定処理を実行したが、これに代えて、図9に示すエンジン停止判定処理を実行してもよい。
同図に示すように、このエンジン停止判定処理の場合、まず、ステップ100で、判定実行済みフラグF_DONEが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、エンジン停止判定処理を実行済みであると判定して、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ100の判別結果がNOのときには、ステップ101に進み、遅延フラグF_DELAYが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、ステップ102に進み、アイドルストップフラグF_ISTPが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がNOで、F_ISTP=0のときには、そのまま、本処理を終了する。一方、ステップ102の判別結果がYESで、F_ISTP=1のときには、遅延処理を実行すべきであると判定して、ステップ103に進み、上述した遅延フラグF_DELAYを「1」に設定した後、後述するステップ104に進む。
このように、ステップ103で、遅延フラグF_DELAYが「1」に設定されると、上述したステップ101の判別結果がYESとなり、その場合には、ステップ104に進む。
以上のステップ101又は103に続くステップ104で、遅延タイマの計数値TM_DLYを、その前回値TM_DLYzと値1の和TM_DLYz+1に設定する。すなわち、遅延タイマの計数値TM_DLYを値1分、インクリメントする。なお、この前回値TM_DLYzの初期値は値0に設定される。
次いで、ステップ105に進み、遅延タイマの計数値TM_DLYが所定値TM1以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、エンジン3が停止していないと判定して、それを表すために、ステップ109に進み、エンジン停止中フラグF_ENG_STPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ105の判別結果がYESのときには、所定のアイドルストップ条件が成立したタイミングから値ΔT・TM1に相当する時間が経過し、エンジン3が完全に停止していると判定して、それを表すために、ステップ106に進み、エンジン停止フラグF_ENG_STPを「1」に設定する。
次いで、遅延処理が終了したことを表すために、ステップ106に進み、遅延フラグF_DELAYを「0」に設定する。次に、エンジン停止判定処理を実行済みであることを表すために、ステップ107で、判定実行済みフラグF_DONEを「1」に設定した後、本処理を終了する。
以上のように、図9に示すエンジン停止判定処理によれば、F_ISTP=1となったタイミング、すなわち所定のアイドルストップ条件が成立したタイミングから値ΔT・TM1に相当する時間が経過するまでの間、エンジン3の停止判定の実行を遅延する遅延処理が実行される。これは、以下の理由による。すなわち、アイドルストップの実行により、エンジン3が停止する際、クランクシャフト3aは、一般に、正転状態から一旦、逆転状態になった後、停止するという挙動を示すので、エンジン回転数NEは、正値から一旦、負値になった後、値0に収束することになる。
したがって、そのようなエンジン回転数NEの変化の影響を回避するために、図9のエンジン停止判定処理では、所定のアイドルストップ条件の成立タイミングから値ΔT・TM1に相当する時間が経過するまでの間は、上述した遅延処理が実行されるとともに、遅延処理の終了後にエンジン3が停止したと判定される。
以上のように、図9のエンジン停止判定処理によれば、所定のアイドルストップ条件の成立タイミングから値ΔT・TM1に相当する時間が経過するまでの間、エンジン3が停止していないと判定されるとともに、エンジン停止フラグF_ENG_STPが「0」に設定される。それにより、図5のスタータ劣化判定処理において、再始動条件が成立するごとに、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMがインクリメントされるとともに、そのように算出された計数値CT_COMが第2劣化判定値CT2を超えたときに、スタータ8が所定の第2劣化状態にあると判定される。このように、エンジン回転数NEを用いることなく、プログラムタイマの計数値CT_COMを用いて、エンジン3の停止判定が実行されるので、クランク角センサ20が故障した場合でも、エンジン3の停止判定を精度よく実行することができる。その結果、燃料消費量を低減でき、商品性を向上させることができる。
なお、以上のように図9のエンジン停止判定処理を実行する場合には、アイドルストップフラグF_ISTPが「1」に設定されたタイミングで、判定実行済みフラグF_DONEを「0」に設定すればよい。
また、所定のアイドルストップ条件の成立タイミングに代えて、エンジン3への燃料供給停止タイミングから値ΔT・TM1に相当する時間が経過するまでの間を、エンジン3が停止していないと判定するように構成してもよい。さらに、図5のスタータ劣化判定処理の場合、再始動条件が成立するごとに、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMをインクリメントするように構成したが、これに代えて、スタータ8が実際に駆動されるごとに、停止前・再始動カウンタの計数値CT_COMをインクリメントするように構成してもよい。
一方、実施形態は、始動装置として、飛び込み式のスタータ8を用いた例であるが、本発明の始動装置はこれに限らず、内燃機関を始動できるものであればよい。例えば、始動装置として、スタータのピニオンギヤと、エンジンのクランクシャフトに連結されたリングギヤとが常に噛み合っているタイプのもの、すなわち常時噛み合い式のスタータを用いてもよい。
また、動力源としての電動機及び内燃機関を備えたハイブリッド車両において、電動機を始動装置として用い、内燃機関を始動してもよい。さらに、ハイブリッド車両において、内燃機関が停止状態にあるときに内燃機関と車輪との間をクラッチで遮断した状態で、電動機のみで走行を開始した後、クラッチを接続することによって内燃機関を始動してもよい。これに加えて、内燃機関が停止中で車両Vが走行状態にある場合において、始動装置8を起動することなく、内燃機関における燃料噴射及び点火を開始することによって、内燃機関を始動してもよい。
V 車両
1 制御装置
2 ECU(アイドルストップ条件判定手段、再始動条件判定手段、アイドルストッ プ制御手段、劣化判定手段、禁止手段、第1始動回数計数手段、第2始動回数計 数手段、機関回転数検出手段、停止判定手段)
3 内燃機関
8 始動装置
20 クランク角センサ(機関回転数検出手段)
CT_COM 停止前・再始動カウンタの計数値(第1始動回数)
CT2 第2劣化判定値(所定の劣化判定値)
CT_RST 停止後・再始動カウンタの計数値
CT_ST 通常始動回数カウンタの計数値
CT_RST+CT_ST 2つの計数値の和(第2始動回数)
K 重み係数
CT_COM・K 停止前・再始動カウンタの計数値と重み係数の積(重み付けを施した第1 始動回数)
NE 機関回転数
NE_L 所定回転数
ΔT・TM1 制御周期と所定値の積(所定時間)
1 制御装置
2 ECU(アイドルストップ条件判定手段、再始動条件判定手段、アイドルストッ プ制御手段、劣化判定手段、禁止手段、第1始動回数計数手段、第2始動回数計 数手段、機関回転数検出手段、停止判定手段)
3 内燃機関
8 始動装置
20 クランク角センサ(機関回転数検出手段)
CT_COM 停止前・再始動カウンタの計数値(第1始動回数)
CT2 第2劣化判定値(所定の劣化判定値)
CT_RST 停止後・再始動カウンタの計数値
CT_ST 通常始動回数カウンタの計数値
CT_RST+CT_ST 2つの計数値の和(第2始動回数)
K 重み係数
CT_COM・K 停止前・再始動カウンタの計数値と重み係数の積(重み付けを施した第1 始動回数)
NE 機関回転数
NE_L 所定回転数
ΔT・TM1 制御周期と所定値の積(所定時間)
Claims (8)
- 車両に動力源として搭載され、始動装置によって始動される内燃機関の制御装置であって、
所定のアイドルストップ条件が成立したか否かを判定するアイドルストップ条件判定手段と、
所定の再始動条件が成立したか否かを判定する再始動条件判定手段と、
前記所定のアイドルストップ条件が成立したときに前記内燃機関の運転を一時的に中止させるアイドルストップを実行するとともに、当該アイドルストップの実行中、前記所定の再始動条件が成立したときに前記始動装置を駆動することによって前記内燃機関を再始動させるアイドルストップ制御を実行するアイドルストップ制御手段と、
前記始動装置が所定の劣化状態にあるか否かを判定する劣化判定手段と、
前記所定のアイドルストップ条件が成立し、かつ前記始動装置が所定の劣化状態にあるときに、前記アイドルストップの実行による前記内燃機関の回転数の下降中、当該内燃機関が停止する前の再始動を禁止する禁止手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記アイドルストップ制御手段は、前記禁止手段によって前記内燃機関が停止する前の再始動が禁止されている場合、前記所定のアイドルストップ条件が成立したときに、前記アイドルストップを実行するとともに、当該アイドルストップの実行中において前記内燃機関が停止しかつ前記所定の再始動条件が成立したときに、前記内燃機関を再始動させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記劣化判定手段は、
前記アイドルストップの実行による前記内燃機関の回転数の下降中において前記内燃機関が再始動された回数を、第1始動回数として計数する第1始動回数計数手段を有し、
当該計数された第1始動回数が所定の劣化判定値を超えたときに、前記始動装置が所定の劣化状態にあると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記劣化判定手段は、
前記アイドルストップの実行による前記内燃機関の回転数の下降中において前記内燃機関が再始動された回数を、第1始動回数として計数する第1始動回数計数手段と、
前記内燃機関が停止状態にあるときの前記内燃機関の始動回数を、第2始動回数として計数する第2始動回数計数手段と、
を有し、
前記計数された第1始動回数及び前記計数された第2始動回数を用いて、前記始動装置が所定の劣化状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記劣化判定手段は、前記第2始動回数と、当該第2始動回数と比べてより大きな重み付けを施した前記第1始動回数とを用いて、前記始動装置が所定の劣化状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関の回転数である機関回転数を検出する機関回転数検出手段をさらに備え、
前記第1始動回数計数手段は、前記アイドルストップの実行による前記内燃機関の回転数の下降中において、当該検出された機関回転数が値0よりも大きい所定回転数以上の領域にあるときに、前記第1始動回数の計数を実行することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。 - 前記アイドルストップの実行以降、前記内燃機関が停止したか否かを判定する停止判定手段をさらに備え、
前記第1始動回数計数手段は、前記アイドルストップの実行以降、前記内燃機関が停止する前に前記内燃機関が再始動されたときに、前記第1始動回数を計数することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。 - 前記劣化判定手段は、
前記所定のアイドルストップ条件の成立タイミング又は前記内燃機関への燃料供給停止タイミングから所定時間が経過する前において、前記所定の再始動条件が成立するか又は前記始動装置が駆動された回数を、第1始動回数として計数する第1始動回数計数手段を有し、
当該計数された第1始動回数が所定の劣化判定値を超えたときに、前記始動装置が所定の劣化状態にあると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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