JPH03264771A - スタータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はスタータ装置に関し、更に詳細には車輌の微開
始動用として用いられ、電動機による駆動力を受けて回
転し且つ軸方向に移動可能な出力回転軸を備えるスター
タ装置に関する。

（従来の技術） 軸方向に移動可能な出力回転軸を備えるスタータ装置と
して代表的なものには所謂同軸形スタータ装置がある。

この同軸形スタータ装置は既によく知られており、従来
の同軸形スタータ装置は第２図に示されるように構成さ
れていた。

すなわち、第２図に示される従来の同軸形スタータ装置
は磁気回路を構威し且つ外壁をなすヨーク１の内周面に
周方向に間隔をあけて固設された永久磁石２と、ヨーク
１の中心部に回転可能に配置された電機子３と、該電機
子３の一端倒に設けられたコンミテータ（図示せず）と
から主に構成される直流電動機４を含む。

この直流電動機４における電機子３は、中空の電機子回
転軸５と該電機子回転１ｉ１１５の外周に取付けられた
電機子コア６とから構成されている。直流電動機４の軸
方向一端側すなわち前方側（図中右側）には出力回転軸
７が配設され、駆動力伝達装Ｗ８によって回転が伝達さ
れる。この駆動力伝達装置８は、遊星歯車減速装置９、
オーバランニングクラッチ１０、および出力回転軸７に
形成され、オーバランニングクラッチ１０のクラッチイ
ンナ１０ａ内周面に創設されたヘリカルスプライン１０
ｄと噛み合うヘリカルスプライン７ａから構成されてい
る。出力回転軸７は直流電動機４のｔＩ！子回転回転軸
５一の軸線上に配置され、その一端は電機子回転軸５の
内部通路５ａに挿入されその内周面との間に介在された
スリーブメタルを介して軸方向に摺動可能に支持されて
いる。

電機子回転軸５の回転力の出力回転軸７への伝達は遊星
歯車減速装置９およびオーバランニングクラッチ１０を
介してなされる。すなわち、遊星歯車減速装置９は、ｔ
Ｉ！子回転１ｄ１５の前端外周部に一体に形成された太
陽歯車９ａと、この太陽歯車９ａを中心として、内歯歯
車９ｂと、太陽歯車９ａと内歯歯車９ｂとに噛合しオー
バランニングクラッチ１０のクラッチアウタ１０ｂに固
定された支持−９０によって回転可能に担持された複数
の遊星歯車９ｄとから構成され、また、オーバランニン
グクラッチ１０のクラッチインナ１０ａは出力回転軸７
の拡径部７ｂ外周面に形成されたヘリカルスプライン７
ａに噛合っているため、出力回転軸７はクラッチインナ
１０ａからの回転力を受けると共に軸方向に摺動する。

そして出力回転軸７の前端に取付けられたビニオン１１
が該出力回転軸７の摺動によって後述する外側フロント
ブラケット１２から突出し、エンジンのリングギヤ（図
示せず）に噛み合ってこれを回転させる。なお、１０ｃ
はクラッチアウタ］Ｏｂとクラッチインナ１０ａとの間
に介在設置されるローラを示している。内歯歯車９ｂが
創設されている形成体１３は内側フロンドプラケントを
兼用してヨークｌに通しボルト１４で締結されている。

他方、直流電動［１４の後端には出力回転軸７を軸方向
に摺動させ且つ車輌のキースイッチ（図示せず）閉放に
よりバッテリからの直流電動１１４への給電を可能とす
る電磁スイッチ装置１５が通しボルト１４によって取付
けられている。

（発明が解決しようとするＩＮ） しかしながら、上述した従来の同軸形スタータ装置では
、エンジンの惰性回転中に始動動作を行なった場合など
動力伝達経路、特にリングギヤに過大な負荷がかかり、
ピニオン１１など各部に損傷を起すおそれがあった。

このような異常衝撃に対し、これを緩和して各部の損傷
を防止する方策として遊星歯車減速装置のキャリヤとオ
ーバランニングクラッチのクラッチアウタとを所定の回
転トルクで滑るように嵌合させておくことが考えられて
いる。しかし、この場合、この嵌合部は衝撃負荷のみの
動力伝達を正確且つ確実にカントする所謂トルクリミッ
タの役割を果たさなければならない、そのためにはこの
嵌合部の滑り面において比較的に高めの伝達トルクを設
定する必要がある。

本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するために
なされたもので、スタータ動作時に過大な負荷がかかっ
た場合に衝撃負荷のみの動力伝達を正確且つ確実にカッ
トする所謂トルクリミッタを備えるスタータ装置を提供
することにある。

（ｇ！題を解決するための手段） 本発明のスタータ装置は、遊星歯車減速装置のキャリヤ
に輪方向に突出して形成された筒状体の外周面とオーバ
ランニングクラッチのクラッチアウタ径方向壁部の内周
面とが所定の回転Ｆ〜ルクで滑るように嵌合され、且つ
この嵌合面を横取する前記筒状体の端部が前記クラッチ
インナの端部外周に形成された輪方向切欠部δこ微少ク
リアランスで嵌合していることを特徴とする。

（作　用） 本発明のスタータ装置によると、動力伝達経路に過大な
負荷がかかった場合、手中リヤの筒状体外周面とクラッ
チアウタ径方向壁部内周面との嵌合面が滑り、これによ
り衝撃応力が吸収される。

その際、この嵌合面を構成するキャリヤの筒状体端部が
クラッチインナの端部外周に形成された軸方向切欠部に
微少クリアランスで嵌合してクラッチインチと径方向に
重合するようにされていることから、この嵌合面を輪方
向に長くとることができ、これによる嵌合面の面積の増
大により高めの伝達トルクが設定される。従って、嵌合
部は衝撃負荷のみの動力伝達を正確且つ確実にカットす
る。

（実施例） 以下、本発明のスタータ装置を添付図面に示された実施
例について更に詳細に説明する。

第１図には、本発明の一実施例に係るスタータ装Ｗ２０
が示されている。この実施例のスタータ装ｗ２０は第１
図から明らかなように第２図のものと同様な同軸形と呼
ばれている型式のものである。この実施例の同軸形スタ
ータ装置２０の構成については、第２図に示された従来
の同輪形スタータ装置と相違する部分を説明し、他の部
分は同一の参照符号を付してその説明を省略する。

本実施例の同軸形スタータ装置２０は、キャリヤ２１ａ
に支持軸２１ｂで回転可能に担持された複数の遊星歯車
２１ｃを有する遊星歯車減速装置２１を含む、この遊星
歯車２１ｃは、第２図に示された従来の同軸形スタータ
装置と同様に電機子回転軸５の前端外周部に創設された
太陽歯車２１ｄと内側フロントブラケットを兼用してい
る形成体１３の内周部に創設された内歯歯車２１ｅに噛
み合い、それ自体が自転しながら太陽歯車２１ｄの周囲
を公転する。キャリヤ２１ａはＷｉｌ＆子回転紬５の前
端に嵌合された軸受２２に担持され、その中央部には軸
方向に突出する筒状体２１ｆが一体に形成されている。

キャリヤ２１ａに形成された中央部の筒状体２１ｆ外周
面にばオーバランニングクラッチ２３におけるクラッチ
アウタ２３ａを構成する径方向壁部２３ｂの内周面が所
定の回転トルクで滑るように嵌合されている。このオー
バランニングクラッチ２３も第２図に示された従来の同
軸形スタータ装置に設けられたものと基本的には同じで
あり、クラッチインナ２３ｃおよび円柱状ローラ２３ｄ
から主に構成されている。

ところで、このようにキャリヤ２１ａの筒状体２１ｆを
オーバランニングクラッチ２２のクラッチアウタ２３ａ
に滑り可能に嵌合させることにより、スタータ動作時に
過大な負荷がかかった場合の異常衝撃に対しこれを緩和
することができるが、それだけでは不十分であり、この
嵌合部（符号２４で示す）は衝撃負荷のみの動力伝達を
正確且つ確実にカントするトルクリミッタの役割を果た
さなければならず、そのためにはこの嵌合部２４の滑り
面において比較的に高い伝達トルクを設定する必要があ
ることは既に説明した通りである。

さて、伝達トルクをこの嵌合部で高めるためには３つの
方法があり、その１つは滑り面の面積を増す、第２番目
は嵌合両部材の剛性を増す、そして第３番目は締代を増
す、ことである。しかしながら、例えば第１番目の滑り
面の面積を増すことについては嵌合部２４の径を大きく
するか或いは軸方向に滑り面を伸長させることが考えら
れるが、前者については遊星歯車２１ｃをキャリヤ２１
ａに取付ける支持軸２１ｂの位置等の制約によりこれは
困難であり、また後者についてはスタータ装置全体の軸
長が長くなり小形化の要請に逆向する。

第２番目の方法については、クラッチアウタ側の剛性は
十分にとることができるが、キャリヤ側の剛性はベアリ
ングなどにより薄肉部ができるため十分にとることがで
きない。更に、第３番目の方法については、現在の構造
ではクラッチアウタ側を加熱膨張させ、また場合によっ
てはキャリヤ側を冷却して所謂焼ばめによって嵌合する
ことが考えられているが、このとき締代を大きくすると
クラッチアウタの加熱温度が高くなり、焼戻しによる嵌
合面の表面硬度低下をもたらすなどの不具合がある。

そこで、本実施例の同軸形スタータ装置２ｏでは、嵌合
部２４を構成するキャリヤ２１ａの筒状体２１ｆにおけ
る端部がクラッチインナ２３ｃの対向する端部外周部に
形式された軸方向切欠部２３ｅに微少クリアランスで嵌
合されている。これによれば、オーバランニングクラッ
チ２３のローラ２３長さを短かくしてクラッチアウタ２
３ａの径方向壁部２３ｂを厚くし嵌合面の軸方向長さを
長くしてもクラッチインチ２３ｃの内周面に創設された
ヘリカルスプライン１０ｄの長さもスタータ装置全体の
軸長を長くすることな〈従来と同様に十分な軸方向長さ
をとること即ち出力回転輪の輪方向移動距離を十分に確
保することができる。

なお、キャリヤ２１ａの筒状体２１ｆにおける端部がク
ラッチインナ２３ｃの対向する端部外周部に形式された
軸方向切欠部２３ｅに微少クリアランスで嵌合されてい
るということは、換言すればクラッチインチ２３ｃの端
部に一体に形式されたスリーブ２３ｆを微少クリアラン
スでキャリヤ２１ａの筒状体２１ｆの内部に嵌合してい
ることと同しであり、その結果クラッチインチ２３ｃの
加工上塗ずる周方向の重量アンバランスによる偏心回転
の発生を防止することができる。

前述した実施例は１１磁スイツチ装ａｆ１５を後方に配
置した所謂同軸形のスタータ装置であったが、本発明は
これに駆足されることなく、出力回転軸をシフトレバ−
で押して前方へ飛び出させるような形式のものにも適用
できることは言うまでもない （発明の効果） 以上説明したように、本発明のスタータ装置によれば、
遊星歯車減速装置のキャリヤに形成した筒状体をオーバ
ランニングクラッチ装置のクラッチアウタ径方向壁部内
周面に所定の回転トルクで滑るように嵌合し、且つこの
嵌合部を構成する筒状体の端部をクラッチインナの対向
端部外周に形成された軸方向切欠部に微少クリアランス
で嵌合したことにより、スタータ装置全体の軸長を長く
することなく或いはクラッチインチ内周部に創設される
ヘリカルスプラインの軸方向長さ即ち出力回転軸の移動
距離を十分に確保しながらも嵌合面の面積を増加させる
ことができるため、従来のこの種のスタータ装置の利点
を失うことなく比較的に高めの伝達トルクを設定できる
。その結果、スタータ動作時に過大な負荷かがかった場
合に衝撃負荷のみの動力伝達を正確且つ確実にカントす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る同軸形スタータ装置を
示す断面図、第２図は従来の同軸形スタータ装置を示す
断面図である。 ４・・・直流電動機、７・・・出力回転輪、１１・・・
ビニオン、２０・・・同軸形スタータ装置、２１・・・
遊星歯車減速装置、２１ａ・・・キャリヤ、２１ｆ・・
・筒状体、２３・・・オーバランニングクラッチ、２３
ａ・・・クラッチアウタ、２３ｂ・・・径方向壁部、２
３ｃ・・・クラッチインチ、２３ｅ・・・軸方向切欠部
、２４・・・嵌合部。 なお、各図中同一符号は同一部分又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 電動機からの駆動力を受けて回転し且つ軸方向に移動可
   能な出力回転軸を備えるスタータ装置において、前記出
   力回転軸の前端に設けられ、機関のリングギヤに係脱す
   るピニオンと、前記電動機の回転を減速する遊星歯車減
   速装置と、該遊星歯車減速装置による減速回転を前記出
   力軸に伝達すべく前記出力回転軸に嵌装され、該出力回
   転軸にスプライン係合するクラッチインナおよび該クラ
   ッチインナの外周側に多数のローラを介在させて配置さ
   れたクラッチアウタを備えるオーバランニングクラッチ
   とを含み、前記遊星歯車減速装置が複数の遊星歯車を支
   持するキャリヤを備え、該キャリヤに形成された軸方向
   に突出する筒状体の外周面が前記オーバランニングクラ
   ッチの前記クラッチアウタにおける径方向壁部の内周面
   に所定の回転トルクで滑るよう嵌合され且つ該嵌合面を
   構成する前記筒状体の端部が前記クラッチインナの端部
   外周部に形成された軸方向切欠部に微少クリアランスで
   嵌合していることを特徴とするスタータ装置。