JP2015071852A - ポリウレタン繊維 - Google Patents
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Abstract
【課題】香料成分を吸収後、長時間が経っても香気が持続する残香性繊維の提供。【解決手段】ポリウレタン系繊維のウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計が1.48〜3.0mol/kgであり、且つウレア基濃度が0.61〜2.39mol/kgであるポリウレタン繊維に、洗濯用柔軟剤及び洗剤の少なくともいずれかに香料成分を含有させるとともに、洗剤中に界面活性剤としてHLBが10〜17の非イオン系界面活性剤のみを10〜60質量%含有させ、洗濯するポリウレタン系繊維の香気保持方法。【選択図】なし
Description
本発明は、香料成分を含む洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤等に対する香気持続性に優れたポリウレタン系繊維に関する。
日常生活の中で香りを楽しみたいという要望が高まっており、衣服用布帛をはじめ、寝具等種々の繊維構造物に対して香りが付着しやすく、付着後も揮発等により消失せず、また少量でも香りの強い香料類、香料処方、香料をカプセル化する技術の研究や開発が成されている。
そして、近年、日常の洗濯時に香りを付与することが好んで行われる様になった。その代表的手段は香料を付与した洗濯柔軟剤や洗剤により、布帛や衣類が乾燥途中であっても、さらに当然ながら、乾燥後の長期間に渡り心地よい香りが持続する洗剤、柔軟剤を使用することである。それらに適用する香料組成物が多々発明されてきた。
香りそのものである香料類、香料処方、それらを適用した柔軟剤、洗剤、洗濯専用香料パッケージ、洗濯後噴霧型香料パッケージ等、香料側の発明は多種、多義に渡る。
消費者が家庭等において洗濯時に香りを付与する利点を挙げると、まず、ターゲットとする好みの香りを、洗濯の度に繰り返し付与することが出来る点が重要である。また、異なった香料を付与した衣類に着替えることで異なった香りにリセット出来る点が優れている。そして、近年の香りの嗜好が、軽快な香りを重視する傾向にある点が重要である。軽快な香り成分の香料類は低分子で高揮発性を有する場合が多い。すなわち、香水やコロンでは、肌に直接噴霧することを前提としており、高揮発性の香料成分は直ぐ揮発してしまい(トップノート、数分程度の香水の第一印象)、それを長時間に生かすことは困難であり、軽快な香り、さわやかな好ましい香りを持続させることが難しかった。香水やコロンの主機能となる香り(ミドルノート、ベースノート、香水の余韻香)は重い香りと言われ、フォーマルな印象と傾向が強いと言われる。
しかしながら、香りを付与される対象物である布帛側にはこの要望に応える試みはなされてこなかった。すなわち、繊維構造物側の素材を改良追求することによる香料吸着率を高め、香りが長く続くことを狙った技術思想はなかった。特に軽快な香りを長く続かせることを狙った技術思想は全くなかった。
これに近い試みとして、繊維や繊維構造物に、その製造時に香り成分又は消臭成分等を付与しておく例が挙げられる(特許文献1及び特許文献2)。また、芳香剤に用いられる香料基材の例として特許文献3が挙げられる。
すなわち、初期から特定の香料を具備するものである。特許文献1及び特許文献2には繊維物質に製造時に香料を付与するものが記載されている。しかし、残念ながら、香りは嗜好性が非常に高く、個人の感性に結びつくものであり、これに合わせ、予め、多種類の香りを示す製品を取りそろえることは大変不経済である。そして、製造時に予め特定の香料を付与しておくことは好みの香料を消費者が後ほど洗濯時等に付与した場合に、予め付与された香料が残存することによって好みの香気が得られない等本件目的を阻害する場合もある。更に、この手法は前述の繰り返し香りをリセットする要求、軽快な香りに対する要求も満たさない。
出願人の知る限り、香気持続性を備えた香料類の報告はあるが、香気持続性を備えた布帛を得ることができたとは、未だ報告されていないのが現状である。
上記の通り、満足できる香気持続性を備えた布帛は報告されていない。
本発明は、製造時に予め香料を付着させることなく、上記香りを受容する繊維構造物側の問題点に鑑みて、香りを付与される対象物である布帛を構成する繊維を改良することにより、香料成分を吸収後、長時間(例えば、48時間程度)が経っても香気が持続する残香性繊維を提供することを目的とする。
本発明は、製造時に予め香料を付着させることなく、上記香りを受容する繊維構造物側の問題点に鑑みて、香りを付与される対象物である布帛を構成する繊維を改良することにより、香料成分を吸収後、長時間(例えば、48時間程度)が経っても香気が持続する残香性繊維を提供することを目的とする。
本発明者等は、本発明のポリウレタン系繊維からなる衣服、特に下着や中衣は、肌より低温で香料成分を穏やかに揮発させることが可能であり、そのような衣服の構成素材を香料の含浸基材、特に高揮発性香料吸収基材として活用することにより、高揮発香料の軽快な香りを持続させるという驚くべき効果が得られることを見いだした。本発明は、このような知見に基づき、更に鋭意開発を重ねて完成に至ったものである。すなわち、本発明は以下の発明に関する。
[1]香料成分の吸収から48時間後における香料成分の総放散量が0.1μg/g・h以上1000μg/g・h以下であることを特徴とする残香性ポリウレタン系繊維。
[2]前記ポリウレタン系繊維が、ポリウレタン繊維及び/又はポリウレタンウレア繊維であることを特徴とする前記[1]に記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[3]前記ポリウレタン系繊維のウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計が1.0mol/kg以上5.0mol/kg以下であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[4]前記ポリウレタン系繊維の1g当たりの繊維表面積が0.02m2以上0.2m2以下及び/又はポリウレタン繊維の単繊維繊度が3デシテックス以上300デシテックス以下であることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[5]前記香料成分が炭素数3以上15以下、分子量50以上350以下、沸点20℃以上200℃以下の化合物であることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[6]前記香料成分の吸収が香料成分を含む洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤による水浴中での洗浄によるものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[7]前記香料成分の吸収が香料成分を含む洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤によるドライクリーニング溶剤中での洗浄によるものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[8]前記香料成分の吸収が香料成分を含む液体状物質の噴霧によるものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[9]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維を有することを特徴とする残香性布帛。
[10]香料成分の吸収から48時間後における香料成分の総放散量が0.01μg/g・h以上1000μg/g・h以下であることを特徴とする前記[9]に記載の残香性布帛。
[11]残香性ポリウレタン系繊維の含有量が2重量%以上100重量%以下であることを特徴とする前記[9]又は[10]に記載の残香性布帛。
[12]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させて得られる残香性ポリウレタン系繊維素材。
[13]香料成分を吸収させることを特徴とする前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維の使用。
[14]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させる過程を有することを特徴とする、残香性ポリウレタン系繊維の香気保持方法。
[15]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させる工程を有することを特徴とする、残香性ポリウレタン系繊維素材の製造方法。
[16]前記香料成分を吸収させる工程を2回以上有することを特徴とする、前記[15]に記載の残香性ポリウレタン系繊維素材の製造方法。
[2]前記ポリウレタン系繊維が、ポリウレタン繊維及び/又はポリウレタンウレア繊維であることを特徴とする前記[1]に記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[3]前記ポリウレタン系繊維のウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計が1.0mol/kg以上5.0mol/kg以下であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[4]前記ポリウレタン系繊維の1g当たりの繊維表面積が0.02m2以上0.2m2以下及び/又はポリウレタン繊維の単繊維繊度が3デシテックス以上300デシテックス以下であることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[5]前記香料成分が炭素数3以上15以下、分子量50以上350以下、沸点20℃以上200℃以下の化合物であることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[6]前記香料成分の吸収が香料成分を含む洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤による水浴中での洗浄によるものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[7]前記香料成分の吸収が香料成分を含む洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤によるドライクリーニング溶剤中での洗浄によるものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[8]前記香料成分の吸収が香料成分を含む液体状物質の噴霧によるものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維。
[9]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維を有することを特徴とする残香性布帛。
[10]香料成分の吸収から48時間後における香料成分の総放散量が0.01μg/g・h以上1000μg/g・h以下であることを特徴とする前記[9]に記載の残香性布帛。
[11]残香性ポリウレタン系繊維の含有量が2重量%以上100重量%以下であることを特徴とする前記[9]又は[10]に記載の残香性布帛。
[12]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させて得られる残香性ポリウレタン系繊維素材。
[13]香料成分を吸収させることを特徴とする前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維の使用。
[14]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させる過程を有することを特徴とする、残香性ポリウレタン系繊維の香気保持方法。
[15]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の残香性ポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させる工程を有することを特徴とする、残香性ポリウレタン系繊維素材の製造方法。
[16]前記香料成分を吸収させる工程を2回以上有することを特徴とする、前記[15]に記載の残香性ポリウレタン系繊維素材の製造方法。
本発明のポリウレタン系繊維は、優れた残香性、特に香料成分を含む洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤等の残香機能を助け、該ポリウレタン繊維、該ポリウレタン繊維を含有する布帛及び該布帛を使用した衣類において、洗濯乾燥後の長期間に渡り心地よい香りが持続する。更に、本発明のポリウレタン繊維は、そのような優れた機能が劣化しないか劣化の度合いが小さく、例えば、洗濯等に対する耐久性の面で、非常に優れている。
以下、本発明の残香性ポリウレタン系繊維を詳細に説明する。
本発明の残香性ポリウレタン系繊維は、香料成分の吸収から48時間後における香料成分の総放散量が0.1μg/g・h以上1000μg/g・h以下であることを特徴とする。
本発明において、残香性とは、付与された香気が長時間持続することを表す。本発明のポリウレタン系繊維が残香性を備える場合、本発明のポリウレタン繊維を含有する布帛等において、洗濯時に付与された好ましい香気が、例えば、乾燥後約24時間以上経っても感知可能であり、好ましくは、48時間以上、より好ましくは、約72時間以上、さらに好ましくは約144時間以上経っても感知可能である。本発明のポリウレタン系繊維又は布帛の香気が良好に感知されることの目安としては、例えば、下記の6段階臭気強度表示法(官能試験1)による評価が2.5以上、好ましくは3.0以上であることが挙げられる。また、下記の9段階快・不快度表示法(官能試験2)による評価としては、2以上であるものが好ましく、3以上であるものがより好ましい。機能保持耐久試験における9段階快・不快度表示法(官能試験3)による評価としても、2以上であるものが好ましく、3以上であるものがより好ましい。
また、前記残香性は、例えば、繊維又は布帛が香料成分に暴露され、香料成分を吸収する工程(例えば、洗濯工程等)の後、乾燥を経て48時間後における香料成分の総放散量で表すことが出来る。このような総放散量としては、例えば、繊維又は布帛から発生した香料成分を捕集し、ガスクロマトグラフィー等で捕集量を分析して得られた値を用いてよい。前記総放散量は、通常、約18℃〜45℃で測定されたものを用い、好ましくは、約20℃〜25℃で測定されたものを用いる。より好ましくは、約22℃〜24℃で測定されたものを用いる。前記総放散量は、0.1μg/g・h以上1000μg/g・h以下であることが好ましく、0.2μg/g・h以上500μg/g・h以下であることがより好ましく、0.3μg/g・h以上200μg/g・h以下であることが最も好ましい。但し、μg/g・hとは、本発明のポリウレタン系繊維又は該繊維を有する本発明の布帛1gが1時間当たりに放散する香料成分の総放散量(μg)を示す。0.1μg/g・h未満であると、想定される布帛の残香性、臭気強度は不満足なものになる。1000μg/g・hより大きいと、臭気強度自体が高すぎるため、好ましい香りが得られない場合がある。
本発明のポリウレタン系繊維は、例えば、ポリオール、ジイソシアネート化合物、ジアミン化合物及びジオール化合物等から重合されるものであってもよいが、本発明においては特に限定されるものではない。また、その合成法も特に限定されるものではない。前記ポリウレタン系繊維は、例えば、ポリマージオール、ジイソシアネート及び低分子量ジアミン等から重合されてなるポリウレタンウレア繊維であってもよく、また、ポリマージオール、ジイソシアネート及び低分子量ジオール等から重合されてなるポリウレタン繊維(ポリウレタンウレタン繊維)であってもよい。さらに、鎖伸長剤として水酸基とアミノ基を分子内に有する化合物を使用したポリウレタンウレア繊維であってもよい。本発明の効果を妨げない範囲で3官能性以上の多官能性のグライコールやイソシアネート等が使用されることも好ましい。ポリマージオールはポリエーテル系、ポリエステル系ジオール、ポリカーボネートジオール等が好ましい。そして、特に溶解性の異なる、親水性香料及び親油性香料を効率よく糸に付与する観点からポリエーテル系ジオールが使用されることが好ましい。
本発明で使用するポリオールは、分子量比が約0.5以上であり、かつ、重量平均分子量/数平均分子量の比が約1.8以上が好ましい。このようなポリオールを使用することにより機械物性の観点、香料を効率よく糸に付与する観点、香料吸収放散機能の保持率の観点から、優れたポリウレタン系繊維を得ることが出来る。好ましくは、分子量比が約1.5以上3以下、重量平均分子量/数平均分子量の比が約2以上10以下である。
尚、ポリオールの分子量比は、以下の式(1)によって求めることができる。
また重量平均分子量、数平均分子量はGPCで測定してポリスチレンにより換算した結果を用いる。
本発明で用いるポリオールは単一であってもよいし、分子量の異なる2種以上のポリオール(相対的に高分子量のポリオールと低分子量のポリオール)をブレンドすることにより上記の範囲の中の所望の分子量にしても良いが、分子量の異なる2種以上のポリオールをブレンドして所定の分子量にすることが好ましい。ブレンドすることにより伸度、応力特性に優れたポリウレタン繊維を得やすくなる。混合するポリオールの分子量は特に規定されるものではなく、例えば分子量が約600未満のポリオールと分子量が約1600より大きいポリオールとを混合してもよいし、混合する別のポリオールよりも分子量が低いものの分子量が約600以上であるポリオールと、混合する別のポリオールよりも分子量が高いものの分子量が約1600以下であるポリオールとを混合してもよい。但し、ブレンドする複数種のポリオールの分子量が大きく解離しているとポリオールそれぞれの反応性が異なってしまうので、ブレンドする複数種のポリオールの分子量差は約1000以内に留めておくことが好ましい。分子量差が約600以内であるとより好ましい。
ポリエーテル系ポリオールとして、例えばポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの誘導体、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、PTMGと略す)、テトラヒドロフラン(THF)及び3−メチルテトラヒドロフランの共重合体である変性PTMG(以下、3M−PTMGと略する)、THF及び2,3−ジメチルTHFの共重合体である変性PTMG、特許第2615131号公報等に開示される側鎖を両側に有するポリオール、THFとエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドが不規則に配列したランダム共重合体等が挙げられる。これらを2種以上混合もしくは共重合して用いてもよいが、糸の強伸度と回復力の観点からPTMG、3M−PTMG、この2種をブレンドしたポリオール等を用いることが好ましい。PTMG、3M−PTMG、もしくはこの2種をブレンドしたポリオール等に対して特性を損なわない程度に他のポリオールを混合もしくは共重合しても何ら構わない。
特に、水系洗濯時に親水性香料を受容する場合はエチレンオキシドを含有するグリコール等の使用が好まれ、ポリエチレンオキシドグリコール、ポリエチレングリコールの誘導体等の含有が好適であり、親油性香料を受容、吸収する場合はポリプロピレングリコール、PTMG、3M−PTMG等の使用が好適である。
特に、水系洗濯時に親水性香料を受容する場合はエチレンオキシドを含有するグリコール等の使用が好まれ、ポリエチレンオキシドグリコール、ポリエチレングリコールの誘導体等の含有が好適であり、親油性香料を受容、吸収する場合はポリプロピレングリコール、PTMG、3M−PTMG等の使用が好適である。
次に本発明に使用される有機ジイソシアネート化合物としては、芳香族、脂環族及び脂肪族ジイソシアネート化合物等を用いることが出来る。芳香族ジイソシアネート化合物として、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略す)、トリレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートベンゼン、キシリレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。脂環族、脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(以下、H12MDIと称する。)、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,6−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロキシリレンジイソシアネート、ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート及びオクタヒドロ1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの有機ジイソシアネート化合物は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの有機ジイソシアネート化合物のうち、繊維の強度や耐熱性等に優れることから芳香族ジイソシアネート化合物等を用いることが好ましく、MDI等を用いることがさらに好ましい。MDIに対して他の1種又は2種以上の芳香族ジイソシアネート化合物等を混合して用いてもよい。
ポリオールと有機ジイソシアネート化合物の反応当量比(モル比)は約8以下であることが好ましい。この範囲であると強伸度及び回復力に優れるだけでなく、加工性にも優れた繊維を得ることが出来る。すなわち、約8を超えると重合プロセスによってはゲルが生成するため紡糸性に問題が生じるおそれがある。さらにはゲルの部分が弱糸になることがあり品質が安定しにくくなる。特に重合プロセスが溶液中の場合は、約8以下であることが好ましく、約6以下がより好ましく、約3以下が最も好ましい。一方、1未満であると耐熱性が悪くなりかつ破断強伸度も低くなり易くなるため品質に問題が生じるおそれがある。したがって、下限としては、約1以上であることが好ましく、約1.4以上であることがより好ましい。
次に、ポリウレタン系樹脂を構成する構造単位の鎖伸長剤としては、低分子量ジアミン及び低分子量ジオールのうち少なくとも1種又は2種以上を使用するのも好ましい。なお、エタノールアミンのように、水酸基とアミノ基の両方を分子中に有するものであってもよい。
好ましい低分子量ジオールとしては、エチレングリコール(以下、EGと略す)、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビスヒドロキシエチレンテレフタレート、1−メチル−1,2−エタンジオール等は代表的なものである。特に好ましくはEG、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオール等である。これらを用いると、ジオール伸長のポリウレタン系樹脂としては耐熱性が高く、また、ポリウレタン系繊維とした場合に強度を高くすることができる。
本発明のポリウレタン系繊維の鎖伸長剤として好ましいジアミン化合物を挙げる。ジアミン化合物を用いることにより、高い回復力を達成することが可能となると共に、生成したウレア基の強力な水素結合力により水親和性の香料類までも捕捉し易く、香気持続性に寄与することが可能となる。ジアミン化合物として、低分子量ジアミン化合物、例えばヒドラジン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン、2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノ−2,2−ジメチルブタン、2,4−ジアミノ−1−メチルシクロヘキサン、1,3−ペンタンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキサイド、ヘキサメチレンジアミン、1,3−シクロヘキシルジアミン、ヘキサヒドロメタフェニレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン及びビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキサイド等を挙げることができる。これらの中から1種もしくは2種以上を混合して使うことが可能である。また特性を損なわない程度にエチレングリコール等の低分子量ジオール化合物等を併用してもよい。ジアミン化合物において好ましいのは炭素数が2から5のジアミン化合物であり、伸度及び弾性回復性等に優れた繊維を製造するという観点からすると、エチレンジアミン等を用いることが特に好ましい。これらの鎖伸長剤の他に、架橋構造を形成することのできるトリアミン化合物(例えばジエチレントリアミン等)等を、本発明の効果を失わない程度であれば併用してもよい。得られるポリウレタンの分子量を制御するために、鎖伸長反応時に鎖末端停止剤を併用することが好ましい。紡糸後の糸特性が安定することから鎖停止剤に対する鎖伸長剤のモル比は約10〜20の間であることが好ましい。より好ましくは約14〜18の間である。
かかる鎖末端停止剤としては、n−ブタノールのようなモノアルコール化合物及びジメチルアミン、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、n−ヘキシルアミンのようなモノアミン化合物等を用いることができる。好ましくはモノアミン化合物であり、更に好ましくはジエチルアミンである。鎖末端停止剤は、通常、鎖伸長剤と混合して使用される。
かかる鎖末端停止剤としては、n−ブタノールのようなモノアルコール化合物及びジメチルアミン、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、n−ヘキシルアミンのようなモノアミン化合物等を用いることができる。好ましくはモノアミン化合物であり、更に好ましくはジエチルアミンである。鎖末端停止剤は、通常、鎖伸長剤と混合して使用される。
以上のようなポリオールと有機ジイソシアネート化合物とジアミン化合物等から重合されるポリウレタンの重合方法は特に限定されるものではなく、溶融重合法、溶液重合法のいずれでもよく、他の方法でもよいが、より好ましいのは溶液重合法である。溶液重合法の場合には、ポリウレタン中にゲル等の異物の発生が少ない利点がある。
溶液重合法の場合、例えば、DMAc、DMF、DMSO及びNMP等やこれらを主成分とする溶剤の中で、ポリオールと有機ジイソシアネート化合物、及びジアミン化合物等の原料を用い重合を行なうことによりポリウレタン溶液を得ることができる。その反応方法についても特に限定されるものではなく、例えば溶剤中に各原料を投入して溶解させ、適度な温度に加熱し反応させるワンショット法、ポリオールと有機ジイソシアネート化合物とをまず無溶媒下で反応させてプレポリマーとし、しかる後に、該プレポリマーを溶剤に溶解、ジアミン化合物で鎖伸長反応させ、ポリウレタンを合成するプレポリマー法等が挙げられるが、好ましくはプレポリマー法である。
なお、かかるポリウレタンの合成に際し、アミン系触媒や有機金属触媒等の触媒が1種もしくは2種以上混合して使用されることも好ましい。アミン系触媒としては、例えば、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、ビス−2−ジメチルアミノエチルエーテル、N,N,N’,N’−ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルグアニジン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール及びトリエタノールアミン等が挙げられる。
また、有機金属触媒としては、オクタン酸スズ、二ラウリン酸ジブチルスズ及びオクタン酸鉛ジブチル等が挙げられる。
また、有機金属触媒としては、オクタン酸スズ、二ラウリン酸ジブチルスズ及びオクタン酸鉛ジブチル等が挙げられる。
得られたポリウレタン溶液中のポリウレタンの濃度は、特に限定されるものではないが、ポリウレタンの分子量及び溶液粘度、得られる繊維の伸縮特性から、約20〜60重量%の間であることが好ましい。より好ましくは約30〜50重量%の間であり、更に好ましくは約35〜45重量%の間である。
得られたポリウレタン溶液中、ポリウレタンのジアミン化合物に由来する末端基濃度は、ポリウレタンに対して約5〜50meq/kgであることが好ましい。より好ましくは約10〜45meq/kgの間である。末端基濃度が約50meq/kgよりも高くなるとポリマーの分子量が小さく、応力、回復力が却って低くなり易いため、衣服等に用いるのに適さない繊維となるおそれがある。また、約5meq/kg未満であると分子量が高くなるため、一部がゲル化してしまい伸度、強度の低い部分が生じてしまい、品質が安定しない、溶液粘度の観点から濃度を高くすることが困難となり生産性が低下してしまうといった問題が生じやすい。
なお、ポリウレタンのジアミン化合物に由来する末端基濃度を測定するには次のように行うことができる。ポリウレタン溶液にDMAcを加え、ポリウレタン濃度が約1.77重量%の溶液とする。そして、三菱化学(株)製自動滴定装置GT−100を用いて、p−トルエンスルホン酸(0.01N)で電位差滴定をして、第1級アミンと2級アミンとの含量合計(A)を求める。次いで、同様に調製したポリウレタン溶液にサリチルアルデヒド(20%イソプロピルアルコール溶液)を添加して、第1級アミンと反応させた後、第2級アミンをp−トルエンスルホン酸(0.01N)で電位差滴定し、第2級アミン含量(B)を求める。次式によりジアミン化合物に由来する末端基濃度を算出することができる。
そして、本発明で使用されるポリウレタン系樹脂として特に好ましいのは、工程通過性も含め、実用上の問題がなく、かつ、高耐熱性に優れたものを得る観点から、ポリマージオールとジイソシアネートとを反応させて得られるものを含有し、かつ高温側の融点が約150℃以上300℃以下の範囲となるものである。ここで、高温側の融点とは、示差走査熱量計(DSC)で測定した際のポリウレタン又はポリウレタンウレアのいわゆるハードセグメント結晶の融点が該当する。
さらに、残香性の観点から、本発明で使用されるポリウレタン系繊維におけるウレタン基濃度とウレア基濃度の合計は、好ましくは約1.0mol/kg以上5.0mol/kg以下、より好ましくは約1.0mol/kg以上4.5mol/kg以下、より好ましくは、約1.2mol/kg以上4.0mol/kg以下である。該ウレタン基濃度及びウレア基濃度は、以下の式に従って求めることができる。
さらに、本発明で使用されるポリウレタンには、後述の各種添加剤類を添加することが好ましい場合がある。
特に残香性を向上させる観点から、ポリウレタン系樹脂を構成するウレタン基濃度とウレア基濃度の総計を調整するために第3級窒素含有ジオール及び/又は第3級窒素含有ジアミン並びに有機ジイソシアネートを含有するポリウレタン及び/又はポリウレタンウレア重合体を添加することが挙げられる。さらには、これらの重合体等にN,N−ジアルキルセミカルバジド末端基を持たせた重合体を添加することも挙げられる。第3級窒素を主鎖に有し、かつ末端にN,N−ジアルキルセミカルバジドを有する化合物は低濃度のN,N−ジアルキルセミカルバジドであっても染色時における高耐熱性を発揮することができ、未配合の場合より高強伸度なものにできる。
前記第3級窒素含有ジオールの好ましい具体的としては、例えば、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジプロパノールアミン、N−メチル−N,N−ジイソプロパノールアミン、N−ブチル−N,N−ジエタノールアミン、N−t−ブチル−N,N−ジエタノールアミン、N−オクタデカン−N,N−ジエタノールアミン、N−ベンジル−N,N−ジエタノールアミン、N−t−ブチル−N,N−ジイソプロパノールアミン等、及びビスヒドロキシエチルピペラジン、ビスヒドロキシイソプロピルピペラジン等のピペラジン誘導体等も使用することができる。この中で特に好ましいのはN−t−ブチル−N,N−ジエタノールアミン又はN−ベンジル−N,N−ジエタノールアミン等である。
前記第3級窒素含有ジアミンの好ましい具体的としては、例えば、N−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)、N−ブチル−アミノビス−プロピルアミン、N−メチル−アミノビス−エチルアミン、N−t−ブチル−アミノビス−プロピルアミン、ピペラジン−N,N’−ビス(3−アミノプロピル)及びピペラジン−N,N’−ビス(2−アミノエチル)等を使用することができる。この中で特に好ましいのは、N−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)又はピペラジン−N,N’−ビス(3−アミノプロピル)等である。
前述の第3級窒素含有ジオール及び/又は第3級窒素含有ジアミン並びに有機ジイソシアネートを含有するポリウレタン及び/又はポリウレタンウレア重合体における有機ジイソシアネートの好ましい具体的としては、例えば、メチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、及びダイマー酸から誘導されるDDI等の脂肪族ジイソシアネート等を使用することができる。この中で特に好ましいのは、メチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)又はイソホロンジイソシアネート等である。
そして、ポリウレタン又はポリウレタンウレアの末端基はセミカルバジド基を形成せしめたものも好ましい。有機ジイソシアネートと反応して末端セミカルバジド基とする場合は、置換ヒドラジン等が用いられるのが好ましい。置換ヒドラジンの好ましい具体的としては、例えば、N,N−ジメチルヒドラジン、N,N−ジエチルヒドラジン、N,N−ジプロピルヒドラジン、N,N−ジイソプロピルヒドラジン、N,N−ジブチルヒドラジン、N,N−ジイソブチルヒドラジン、N,N−ジヒドロキシエチルヒドラジン、及びN,N−ジヒドロキシイソプロピルヒドラジン等を使用することができる。この中で特に好ましいのは、N,N−ジメチルヒドラジン及びN,N−ジヒドロキシエチルヒドラジン等である。
そして、ポリウレタン又はポリウレタンウレアの末端基はセミカルバジド基を形成せしめたものも好ましい。有機ジイソシアネートと反応して末端セミカルバジド基とする場合は、置換ヒドラジン等が用いられるのが好ましい。置換ヒドラジンの好ましい具体的としては、例えば、N,N−ジメチルヒドラジン、N,N−ジエチルヒドラジン、N,N−ジプロピルヒドラジン、N,N−ジイソプロピルヒドラジン、N,N−ジブチルヒドラジン、N,N−ジイソブチルヒドラジン、N,N−ジヒドロキシエチルヒドラジン、及びN,N−ジヒドロキシイソプロピルヒドラジン等を使用することができる。この中で特に好ましいのは、N,N−ジメチルヒドラジン及びN,N−ジヒドロキシエチルヒドラジン等である。
前述の第3級窒素含有ジオール及び/又は第3級窒素含有ジアミン並びに有機ジイソシアネートを含有するポリウレタン及び/又はポリウレタンウレア重合体として特に好ましいのは、N−t−ブチル−N,N−ジエタノールアミンとメチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)の反応によって生成せしめたポリウレタン又はN−t−ブチル−N,N−ジエタノールアミン、メチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)の反応によって生成せしめたポリウレタンにN,N−ジメチルヒドラジンを末端に反応させたポリウレタン、及びN−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)とメチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)の反応によって生成せしめたポリウレア等である。N−t−ブチル−N,N−ジエタノールアミンとメチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)との反応比率は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、例えば、約1:1.05の反応によって生成せしめたものが好ましく、この場合の交互共重合体のウレタン基濃度とウレア基濃度の総計は約5.1mol/kgである。
さらに、残香性を向上させる観点から、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸、炭酸カルシウム等の炭酸塩類も香料の吸収基材となり、有用に作用できる。
さらに、残香性を向上させる観点から、本発明で使用されるポリウレタン系繊維には、シクロデキストリン及び/又はその誘導体を含有することも好ましい。例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンやメチル化あるいはヒドロキシプロピル化されたシクロデキストリンのいずれも使用することができる。
さらに、残香性を向上させる観点から、本発明で使用されるポリウレタン系繊維には、無機系化合物を配合することも好ましい。特に、層状結晶構造の無機系化合物、層状の粘土鉱物、天然及び合成ゼオライト、天然及び合成ハイドロタルサイト、金属化合物を配合することも好ましい。層状無機系化合物としては、例えば、層状無機物及びその有機処理物が挙げられる。層状無機系化合物は、固体であってもよいし、流動性を有していてもよい。層状無機系化合物は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。層状無機物を形成できる無機物としては、例えば、ケイ酸塩、粘土鉱物等が挙げられる。中でも、層状無機物としては、層状粘土鉱物が好ましい。層状粘土鉱物としては、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト、スチーブンサイト等のスメクタイト;バーミキュライト;ベントナイト;カネマイト、ケニアナイト、マカナイト等の層状ケイ酸ナトリウム等が挙げられる。このような層状粘土鉱物は、天然の鉱物として産するものであっても良いし、化学合成法によって製造されたものであっても良い。中でも好ましくはゼオライトが挙げられる。ゼオライトの特長は、無定形もしくは蜂の巣状の無数のミクロン細孔を有しており比表面積が大きい点である。このため水系洗濯工程では、水分がこの細孔中に吸い込まれ、さらに水分と同時に各種高揮発性、低分子量香料が吸い込まれる。例えば、ハイドロタルサイト類化合物としては、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O及びMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O等が好ましい。また、ハンタイトとハイドロマグネサイトの混合物であるMg2Ca(CO3)4及びMg4(CO3)4・Mg(OH)3・4H2Oの混合物も好ましい。また、金属化合物ではCa、Mg、AlもしくはBaから選ばれた金属の炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等が好ましい。酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等が好ましく、水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が好ましい。複合酸化物としては、MgO・Al2O3等が好ましい。上記無機系化合物の中でも、特には、ハイドロタルサイト類化合物Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、ハンタイトとハイドロマグネサイトの混合物、複合酸化物MgO・Al2O3が好ましい。こうした無機系化合物を含有させることにより、残香性の効果を高めることができる。
これら無機系化合物は、ポリウレタン系繊維の紡糸溶液中に配合されるので、紡糸安定性の観点から、平均粒径約2μm以下であることが好ましく、平均粒径約1μm以下であることがより好ましい。本発明において平均粒径とは、ふるい分け法によって測定した粒度分布の積算重量が50重量%に到達する粒径で定義される値を示す。また、これら無機系化合物の糸中への分散性をさらに向上させ、紡糸を安定化させる等の目的で、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ポリオール系有機物等の有機物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、水ガラス、脂肪酸金属塩又はこれらの混合物等で表面処理された無機系化合物を用いることも好ましい。
各種添加剤類の添加方法としては、任意の方法が採用できる。その代表的な方法としては、スタティックミキサーによる方法、攪拌による方法、ホモミキサーによる方法、2軸押し出し機を用いる方法等各種の手段が採用できる。ここで、添加される各種添加剤類は、ポリウレタン系繊維を溶液重合により合成する場合、均一な添加を行う観点から、溶液にして添加することが好ましい。
なお、各種添加剤類のポリウレタン溶液への添加により、添加後の混合溶液の溶液粘度が添加前のポリウレタン溶液粘度に比べ予想以上に高くなる現象が発生する場合がある。この現象を防止する観点から、ジメチルアミン、ジイソプロピルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミン、イソプロピルメチルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルメチルアミン、イソブチルメチルアミン、イソペンチルメチルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン等のモノアミン、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、アリルアルコール、シクロペンタノール等のモノオール、フェニルイソシアネート等のモノイソシアネート等の末端封鎖剤を1種又は2種以上混合して使用することも好ましい。
さらに、本発明で使用されるポリウレタン系繊維には、必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種安定剤や顔料等が含有されていてもよい。例えば、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)等の安定剤;耐光剤;酸化防止剤等として、いわゆるBHTや住友化学工業(株)製の“スミライザー”GA−80等をはじめとする両ヒンダードフェノール系薬剤;チバガイギー社製“チヌビン”等のベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系薬剤;住友化学工業(株)製の“スミライザー”P−16等のリン系薬剤;各種のヒンダードアミン系薬剤;酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料;フッ素系樹脂粉体又はシリコーン系樹脂粉体;銀や亜鉛やこれらの化合物等を含む殺菌剤;消臭剤;シリコーン、鉱物油等の滑剤;硫酸バリウム、酸化セリウム、ベタイ及びリン酸系等の各種の帯電防止剤等を添加してもよいし、またポリマーと反応させて存在させてもよい。抗菌剤としては、有機系・無機系等の各種抗菌剤が挙げられ、有機窒素硫黄系化合物、第4級アンモニウム系化合物、リン酸エステル系化合物及び金属イオンを含有する無機系化合物等のいずれか1種以上よりなるものであることが好ましい。有機系抗菌剤としては、有機窒素硫黄系化合物、フェノール系化合物、有機錫化合物、有機銅化合物、有機銀化合物等の抗菌性金属イオンを有する有機抗菌剤、各種有機シリコーン系第4級アンモニウム塩、アルキルリン酸エステルの第4級アンモニウム塩(例えば、セチルジメチルアンモニウムクロライド等)、塩化ベンザルコニウム、アルキルアリールスルホネート、ハロフェノール及び酢酸フェノール第二水銀等有機系抗菌剤、ポリフェノール類、キトサン等が挙げられる。また、消臭剤としては、ゼオライト、アパタイト(リン灰石)、活性炭、活性アルミナ、活性シリカゲル、ベントナイト、又はセピオライト等のセラミックス粉末、及び絹繊維含有物等又は鉄、銅等の金属塩並びにこれらの混合物等を挙げることができる。これらの消臭剤は、消臭作用のみならず吸湿作用をも兼ね備えているため、1成分で布帛に脱臭、吸湿の両機能を付与することができる。そして、特に光や各種の酸化窒素等への耐久性をさらに高めるためには、例えば、日本ヒドラジン(株)製のHN−150等の酸化窒素捕捉剤、住友化学工業(株)製の“スミライザー”GA−80等の熱酸化安定剤、住友化学工業(株)製の“スミソーブ”300#622等の光安定剤等を含有させてもよい。
また、これら無機系添加剤を配合する場合には、その糸中への分散性を向上させ、紡糸を安定化させる等の目的で、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、ポリオール系有機物等の有機物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤又はこれらの混合物で表面処理された無機薬品を用いることも好ましい。
本発明においてポリウレタン系繊維は公知である湿式紡糸法、溶融紡糸法、乾式紡糸法のいずれの方法でも紡糸することが可能であるが、生産性や得られる弾性繊維の特性の観点から、ポリウレタンを乾式もしくは溶融紡糸することが好ましい。そして、残香性の観点から乾式紡糸することがより好ましい。主要な香料類は親油性であり、乾式紡糸法によるポリウレタン繊維は繊維表面が親油性となること、さらには、乾式紡糸法によるポリウレタン繊維は単糸繊度を制御し易く、繊維表面積を制御し易いのである。
また、本発明のポリウレタン系繊維には、紡糸後、必要に応じて油剤等の処理剤を適用してもよい。処理剤は、例えば、オイリングローラー等によって塗布されうる。前記油剤としては、得られる繊維が残香性に優れる点から、例えば、シリコーン及び鉱物油等を用いることが好ましい。本発明のポリウレタン系繊維は、所望の香料成分を洗濯等の方法で後から吸収させて用いるため、該香料成分の好ましい香気を阻害しないよう、香料成分を吸収させる前の状態では、他の香料成分を含有していないことが好ましい。
本発明のポリウレタン系繊維としては、例えば、織編物1g当たりの繊維表面積が約0.02m2以上0.2m2以下であるものが好ましく、約0.1m2以上0.2m2以下であるものがより好ましく、約0.12m2以上0.2m2以下であるものがさらに好ましい。また、本発明の合成繊維としては、例えば、単繊維繊度が約3デシテックス(dtex)以上300デシテックス以下であるものが好ましく、10デシテックス以上150デシテックス以下であるものがさらに好ましい。このような繊維表面積及び/又は単繊維繊度を有するものは、軽快な香りをより長時間保持することができる。
本発明のポリウレタン系繊維を含有する繊維素材又は布帛は、他の繊維を含有するものであってよく、特に、他の合成繊維を含有するものが好ましい。他の合成繊維としては、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリルニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維及びポリ塩化ビニル系繊維等が挙げられ、好ましくは、ポリエステル系繊維等が挙げられる。
香料吸収の原因であるポリウレタン繊維との組み合わせで、ポリエステル繊維は香料吸収、とりわけ、親油性香料の吸収を助け、残香性に有用に作用する。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、又はエチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し成分とするもの(好ましくは繰り返し単位の約90モル%以上のもの)、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し成分とするもの(好ましくは繰り返し単位の約90モル%以上のもの)等からなる繊維を好ましく用いることができる。中でも、エチレンテレフタレート単位が約90モル%以上繰り返し成分とするポリエステルからなる繊維が好ましく、エチレンテレフタレート単位が約95モル%以上繰り返し成分とするポリエステルからなる繊維であることがより好ましい。エチレンテレフタレート単位が約100モル%繰り返し成分とするポリエステル、すなわち、ポリエチレンテレフタレートからなる繊維であることはさらに好ましい。このポリエチレンテレフタレート系繊維は、良好な風合い、光沢を有し、またしわになりにくい等のイージーケア性があり、伸縮性を有する布帛を構成する繊維素材として好適である。また、ポリエチレンテレフタレート系繊維は、本発明で好ましく用いられるポリウレタンウレア繊維との組合せで用いる場合に好適であって、良好な布帛とすることが可能である。
本発明において、ポリエステル繊維の断面形態は丸形、異形を問わない。また、吸水速乾性ポリエステル繊維糸等が好ましく用いられる。吸水速乾性のポリエステル繊維としては、中空繊維の壁面に更に小さな孔が多数設けられている繊維や、繊維表面等に多くの溝や孔等が設けられて、吸水性はこれら繊維自体の微小な孔、繊維表面の溝、繊維間、糸間の空隙に水分が吸収されるようにした異形断面形状の繊維等で、合成繊維メーカーにより、吸水速乾性繊維として各種市販されているものを用いることができる。例えば、吸水速乾性ポリエステル繊維としては、インビスタ社製“クールマックス”、東レ株式会社製“セオα”、帝人ファイバー株式会社製“ウエルキイ”、東洋紡績株式会社製“ドライファスト”、旭化成せんい株式会社製“テクノファイン”等が挙げられる。
吸水速乾性を付与するには、前述したようにポリエステル繊維やアクリル繊維等重合体自体として吸湿性の少ない素材を用い、中空繊維状にしてその壁面に更に小さな孔が多数設けられている繊維の形状にしたものや、繊維表面等に多くの溝や孔等が設けられて、吸水性はこれら繊維自体の微小な孔、繊維表面の溝、繊維間、糸間の空隙に水分が吸収されるようにした異形断面形状の繊維等、水分の入り込む微小な孔や空隙を設けたもの等が挙げられる。
また、必要なら帯電防止性の合成繊維として、ポリエステル導電性繊維等を用いてもよい。導電性繊維としては、導電性物質として例えばカーボンブラックを用いた複合ポリエステル繊維(例えばカネボウ合繊株式会社製“ベルトロン”)、白色のヨウ化銅や金属複合酸化物(例えば、TiO2・SnO2・Sb2O2)を用いた複合ポリエステル繊維等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、本発明で用いるポリエステル繊維も前述ポリウレタン同様、必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種安定剤や顔料等が含有されていてもよい。例えば、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)等の安定剤;t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462);耐光剤;酸化防止剤等として、いわゆるBHTや住友化学工業(株)製の“スミライザー”GA−80等をはじめとする両ヒンダードフェノール系薬剤;チバガイギー社製“チヌビン”等のベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系薬剤;住友化学工業(株)製の“スミライザー”P−16等のリン系薬剤;各種のヒンダードアミン系薬剤;酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料;フッ素系樹脂粉体又はシリコーン系樹脂粉体;ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸;また、銀や亜鉛やこれらの化合物等を含む殺菌剤;消臭剤;シリコーン、鉱物油等の滑剤;硫酸バリウム、酸化セリウム、ベタインやリン酸系等の各種の帯電防止剤等を添加してもよいし、またポリマーと反応して存在させてもよい。そして、特に光や各種の酸化窒素等への耐久性をさらに高めるためには、酸化窒素捕捉剤、例えば日本ヒドラジン(株)製のHN−150、熱酸化安定剤、例えば、住友化学工業(株)製の“スミライザー”GA−80等、光安定剤、例えば、住友化学工業(株)製の“スミソーブ”300#622等の光安定剤等を含有させてもよい。
本発明のポリウレタン系繊維を有する布帛も、本発明の一態様である。かかる布帛は、例えばポリエステル糸やナイロン糸等を混用した混用弾性布帛においても本発明の効果を発現することができる。
本発明の布帛は、例えば、前記ポリウレタン系繊維及びその他の合成繊維等から常法に従って布帛を製造することにより得られるものであってもよく、特に前記ポリウレタン系繊維を含有することが好ましく、前記ポリウレタン系繊維を含む2種以上の合成繊維を含有することがさらに好ましい。本発明の布帛は、織物、編物もしくは不織布のいずれであってもよい。例えば、ポリウレタン繊維に合成繊維をカバーリングしてカバーリング繊維として布帛を得てもよいし、合成繊維にポリウレタン繊維を裸糸(ベア)のまま織り・編みこんで交編織編地としてもよい。
布帛化する際に従来であれば、例えば44デシテックスの糸でなければ達成出来なかった着圧を、本発明において、ウレタン濃度及び/又はウレア濃度の高いポリウレタン繊維を使用した場合、繊度が33デシテックス〜22デシテックス程度の繊維で達成することもできる。この場合、より薄く、より軽い布帛で快適な着圧、フィット感を達成することが可能となり、布帛の薄地、軽量化が可能となることにより、衣服の着用感も改善することが可能となる。
混用布帛におけるポリウレタン繊維の混率は、相手糸や編組織、織組織によるが、例えば、約2%から40%の範囲であってもよい。かかる混率であれば、締め付け感、フィット感に優れ、かつ、従来に比べて薄く、軽い布帛とすることが可能である。
本発明の布帛が織物の場合、合成繊維のみで製織されていてもよく、また、それ以外の繊維が交織されていてもよい。前記合成繊維としては、前記ポリウレタン系繊維を含む2種以上が含有されることが好ましい。ポリウレタン繊維を織物の組織は、平織、斜文織、朱子織等の三原組織、変化平織、変化斜文織、変化朱子織等の変化組織、蜂の巣織、模紗織、梨地織等の特別組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、風通織、袋織、二重ビロード等の二重織組織、ベルト織等の多層組織、たてビロード、タオル、シール、ベロア等のたてパイル織、別珍、よこビロード、ベルベット、コール天等のよこパイル織、絽、紗、紋紗等のからみ組織等が好ましい。
製織は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、有杼織機(フライシャットル織機等)又は無杼織機(レピア織機、グリッパー織機、ウォータージェット織機、エアージェット織機等)等によって行われるのが好ましい。
また、本発明の布帛が編物の場合も、合成繊維のみで製編されていてもよく、また、これら以外の繊維が交編されていてもよい。前記合成繊維としては、前記ポリウレタン系繊維を含む2種以上が含有されることが好ましい。編物の種類は、よこ(緯)編物であってもよく、また、たて(経)編物等であってもよい。編物の組織は、よこ編は、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畦編、レース編及び添毛等が好ましく、たて編は、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフトリコット編、裏毛編及びジャカード編等が好ましい。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。
製編は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、丸編機、横編機、コットン式編機のような平型編機、トリコット編機、ラッシェル編機、ミラニーズ編機等によって行われるのが好ましい。
さらに、本発明の布帛は、例えば、コート、着物、スーツ、ユニフォーム、セーター、スカート、スラックス、カーディガン、スポーツウェア、ドレスシャツ、カジュアルウェア等の外衣、タイツ、ストッキング、パンティストッキング、ソックス等の靴下類、パジャマ、ショーツ、ランジェリー、ファンデーション、ホージャリー等の下着類、シーツ、布団カバー、布団側地、毛布、枕カバー等の寝装具類、ソファーカバー、テーブルクロス等のインテリア類、及び手袋、ネクタイ、スカーフ、ショール等の小物類等に対して用いられ、香料成分の放散の点で、特に、下着類、靴下類及び寝装具類等に対して好適に用いられる。
本発明の布帛としては、例えば、前記合成繊維を約2〜100重量%含有するものが好ましく、約50〜100重量%含有するものがさらに好ましく、約80〜100重量%含有するものがさらに好ましい。また、香気持続性が特に優れる点から、繊維成分が合成繊維のみであるものも好ましい。また、香気持続性に優れる点から、合成繊維全体に対し、ポリウレタン繊維を約1〜30重量%含有するものが好ましく、約5〜20重量%含有するものがさらに好ましい。
また、本発明の布帛は、香気持続性が特に優れる点から、目付が80〜1000g/m2であることが好ましく、100〜500g/m2であることがより好ましく、100〜280g/m2であることがさらに好ましい。また、伸長率がタテ方向及び/又はヨコ方向とも5%以上であることが好ましい。
本発明における香料成分としては、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、高い香気持続性を示しうることから、ウレア基やウレタン基と相互作用を持つ官能基を有することが好ましいが、布帛が香料を放散する観点から単純な炭化水素系化合物、含窒素系化合物、含硫黄系化合物等でも好ましい。
本発明における香料成分としては、公知の香料成分等を広く用いることができ、様々な文献、例えば「パーヒューム・エンド・フレーバー・ケミカルズ(Perfume and Flavor Chemicals)(アロマ・ケミカルズ)」ステフェン・アークタンダー、Vol.Iand II(1994)、「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)等に記載されたものであってもよい。以下に香料の代表例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
アルコール系化合物としては、3−メチル−1−ペンタノール、ゲラニオール、セドロール、シトロネロール、ロジノール、ネロール、ジヒドロリナロール、リナロール、テトラヒドロリナロール、ジメチルオクタノール、テトラヒドロムゴール、ムゴール、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、オシメノール、テトラヒドロミルセノール、ラバンジュロール、イソジヒドロラバンジュロール、ヒドロキシシトロネロール、ノナディル(6,8−ジメチル−2−ノナノール)、エチルリナロール、イソプレゴール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、テルピネオール−4、ペリラアルコール、4−ツヤノール、3−ツヤノール、ファルネソール、ネロリドール、α−ビサボロール、β−カリオフィレンアルコール、サンタロール、ベチベロール、セドレノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、パチュリアルコール、ジヒドロカルベオール、フィトール、イソフィトール、スクラレオール、カルベオール、メントール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、2−ノナノール、イソノニルアルコール(3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール)、1−デカノール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、1−ドデカノール、プレノール(3−メチル−2−ブテン−1−オール)、2−メチル−3−ブテン−2−オール、β−ペンテノール(1−ペンテン−3−オール)、リーフアルコール(cis−3−ヘキセノール)、trans−2−ヘキセノール、trans−3−ヘキセノール、cis−4−ヘキセノール、2,4−ヘキサジエン−1−オール、マツタケオール(1−オクテン−3−オール)、cis−6−ノネノール、キュカンバーアルコール(2,6−ノナジエノール)、アンドロール(1−ノネン−3−オール)、ロザルバ(9−デセノール)、1−ウンデセノール、ウンデカベルトール(4−メチル−3−デセン−5−オール)、オシロール(3,7−ジメチル−7−メトキシ−2−オクタノール)、サンタリノール(2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール)、p,α−ジメチルベンジルアルコール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、1,2−ペンタンジオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェニルエチルアルコール、スチラリルアルコール(1−フェニル−1−ヒドロキシエタン)、ヒドラトロパアルコール、メチルβ−フェニルエチルアルコール、α−プロピルフェニルエチルアルコール、バニリルアルコール、デカヒドロβ−ナフトール、フルフリルアルコール、3−メチル−1−フェニル−3−ペンタノール、アミルシンナミックアルコール、シンナミックアルコール、フェノキサノール(3−メチル−5−フェニルペンタノール)、1,2−ペンタンジオール、2−エチルヘキサノール、ジメトール(2,6−ジメチルヘプタノール)、3,6−ジメチル−3−オクタノール、コヒノール(3,4,5,6,6−ペンタメチル−2−ヘプタノール)、ブラハマノール(メチルトリメチルシクロペンテニルブタノール)、バクダノール(2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール)、サンダール(3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペンタ−3−エン−イル)−ペンタン−2−オール)、サンダロール(3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペンタ−3−エン−1−イル)ペンタン−2−オール)、シクロヘキシルエチルアルコール、アポパチョン(p−イソプロピルシクロヘキサノール)、フロラロール(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール)、パチョン(p−tert−ブチルシクロヘキサノール)、ベルドール(o−tert−ブチルシクロヘキサノール)、マイヨー(p−イソプロピルシクロヘキシルメタノール)、シクロメチレンシトロネロール、アンブリノール(2,5,5−トリメチル−オクタヒドロ−2−ナフトール)、メチルサンデフロール(5’or6’−メチルノルボルン−5’−エン−2−イル)−2−メチルペント−1−エン−3−オール)、チンベロール(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール)、ポリサントール(3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール)、ヒドロキシシトロネロール、ノナディル(6,8−ジメチル−2−ノナノール)、イソプレゴール、イソシクロゲラニオール、ミルテノール、ノポール(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−エタノール)、ピノカルベオール、α−フェンキルアルコール、ボルネオール、イソボルネオール、パチョミント(2−(3,3−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イリデン)エタノール)、カメコール(トリメチルノルボルナンメタノール)、ジメチルサイクロモル、サンタレックスT(イソカンフィルシクロヘキサノール)、ゲラニルリナロール、クミンアルコール、2−メトキシフェニルエチルアルコール、フェノキシエチルアルコール(1−ヒドロキシ−2−フェノキシエタン)、α,α−ジメチルフェニルエチルアルコール、イソブチルベンジルカルビノール、p−メチルベンジルカルビノール、ヒドロシンナミックアルコール、センチフォール(1,1−ジメチル−3−フェニルプロパノール−1)、ミュゲットアルコール(2,2−ジメチル−3−フェニルプロパノール)、フェニルヘキサノール、デカヒドロβ−ナフトール、AR−1(3,6−ジメチルオクタン−3−オール)、アビトール(ヒドロアビエチルアルコール)、α−プロピルフェニルエチルアルコール、p−メチルジメチルベンジルカルビノール、ムゲタノール(1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)エタノール)、フロロール(2−イソブチル−4−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピラン)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール等が挙げられる。
フェノール系及びフェノールエーテル系化合物としては、アニソール、エストラゴール、チャビコール、アネトール、クレオゾール、カルバクロール、p−クレゾール、p−クレジルメチルエーテル、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、β−ナフトールイソブチルエーテル、ベラトロール(1,2−ジメトキシベンゼン)、1,3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼン、カテコール、レゾルシノール、グアヤコール、バルスパイス(4−メチルグアヤコール)、4−エチルグアヤコール、オルシニル3(3−メトキシ−5−メチルフェノール)、チモール、メチルチモール、プロペニルグアエトール(trans−2−エトキシ−5−(1−プロペニル)−フェノール)、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、シリンゴール(2,6−ジメトキシフェノール)、ハイドロキノンジメチルエーテル、レゾルシンジメチルエーテル、オイゲノール、イソオイゲノール、ジヒドロオイゲノール、メチルオイゲノール、メチルイソオイゲノール、エチルイソオイゲノール、ベンジルオイゲノール、ベンジルイソオイゲノール、ジオスフェノール、ヒノキチオール、バニトロープ(1−エトキシ−2−ヒドロキシ−4−プロペニルベンゼン)、ショーガオール、ジンゲロール、アセチルオイゲノール、アセチルイソオイゲノールサフロール、イソサフロール、ジフェニルオキサイド、ベチバーエーテル(tert−ブチルハイドロキノンジメチルエーテル)等が挙げられる。
アルデヒド系化合物としては、シトロネラール、シトラール、3,7−ジメチル−1−オクタナール、ヒドロキシシトロネラール、メトキシシトロネラール、ペリラアルデヒド、ミルテナール、カリオフィレンアルデヒド、n−ヘキサナール、2−メチルブタナール、イソバレルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、2−メチルオクタナール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、1−デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、2−メチルデカナール、2−メチルウンデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、2−ペンテナール、cis−3−ヘキセナール、trans−2−ヘキセナール、trans−2−ヘプテナール、4−ヘプテナール、trans−2−オクテナール、trans−2−ノネナール、cis−6−ノネナール、メロナール(2,6−ジメチル−5−ヘプテナール)、trans−4−デセナール、cis−4−デセナール、trans−2−デセナール、グリナール(2,5,6−トリメチル−4−ヘプテナール)、10−ウンデセナール、trans−2−ウンデセナール、trans−2−ドデセナール、マンダリンアルデヒド(3−ドデセナール)、trans−2−トリデセナール、アドキサール(2,6,10−トリメチル−9−ウンデセン−1−アール)、2,4−ヘキサジエナール、2,4−ヘプタジエナール、2,4−オクタジエナール、2,4−ノナジエナール、2,6−ノナジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ウンデカジエナール、2,4−ドデカジエナール、ゲラルデヒド(5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール)、トリメナール(3,7,9−トリメチル−2,6−デカジエン−1−アール)、オンシダール(2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール)、ベルガマール(α−メチレンシトロネラール)、カンフォレンアルデヒド、シクロシトラール、イソシクロシトラール、サフラナール(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルボキシアルデヒド)、ミュゲアルデヒド(6,10−ジメチル−3−オキサ−9−ウンデセナール)、ゲラニルオキシアセトアルデヒド、トリプラール(ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド)、クリサンタール(3−プロピルビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2−カルボキシアルデヒド)、センテナール(メトキシジシクロペンタジエンカルボキシアルデヒド)、デュピカール(4−トリシクロデシリデンブタナール)、4−(4−メチル−3−シクロヘキセニリデン−1)ペンタナール、マイラックアルデヒド(4(3)−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド)、セトナール(トリメチルシクロヘキセンメチルブタナール)、イノナール(2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1(2)−シクロヘキセニル)−ブテナール)、テレストラール(4−シクロオクテン−1−カルボキシアルデヒド)、ベンズアルデヒド、p−トリルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、トリフェルナール(3−フェニルブタナール)、クミンアルデヒド、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、p−イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、ヒドラトロパアルデヒド、p−メチルヒドラトロパアルデヒド、p−イソプロピルヒドラトロパアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、β−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、ジャスモランジ(2−メチル−3−(4−メチルフェニル)−プロパナール)、ブルジェオナール(p−tert−ブチルヒドロシンナミックアルデヒド)、シクラメンアルデヒド(2−メチル−3−(p−イソプロピルフェニル)−プロピオンアルデヒド)、フロラロゾン(p−エチル−α,α−ジメチルヒドロシンナミックアルデヒド)、スザラール(p−イソブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、シンナミックアルデヒド、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド、o−メトキシベンズアルデヒド、o−メトキシシンナミックアルデヒド、カントキサール(2−メチル−3−(p−メトキシフェニル)−プロパナール)、バニリン、エチルバニリン、メチルバニリン(3,4−ジメトキシベンズアルデヒド)、ヘリオトロピン、ヘリオナール(α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロシンナミックアルデヒド)、フェノキシアセトアルデヒド、p−メチルフェノキシアセトアルデヒド、フルフラール、5−メチルフルフラール、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール、フリルアクロレイン、リラール(4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド)、ベルンアルデヒド(1−メチル−4−(4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド)、ホモマイラックアルデヒド(1−メチル−4(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド)、ジュニパール(4(5)−ホルミル−7,7,9−トリメチルビシクロ[4.3.0]−ノネン)、ヴェルトラール(オクタヒドロ−4,7−メタノインデンカルボキシアルデヒド)、リリアール(p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、メフラナール(3−メチル−5−フェニルバレラルデヒド)、エグランタール(4−メチル−2−フェニル−2−ペンテナール)、コカール(5−メチル−2−フェニル−2−ヘキセナール)、α−メチルシンナミックアルデヒド、α−ブチルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、ホルミルエチルテトラメチルテトラリン(6−エチル−7−フォルミル−1,1,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン)等が挙げられる。
アセタール系及びケタール系化合物としては、マグノラン(2,4−ジメチル−4,4a,5,9b−テトラヒドロインデノ[1.2d]−1,3−ジオキサン)、アントキサン(4−イソプロピル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン)、インドフロール(ジヒドロインデニル−2,4−ジオキサン)、ボアサンブレンフォルテ(ホルムアルデヒドシクロドデシルエチルアセタール)、アセトアルデヒドジエチルアセタール、リーフアセタール(アセトアルデヒドエチルヘキセニルアセタール)、アセトアルデヒドエチルヘキシルアセタール、シトロネリルメチルアセタール、エリンタール(アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール)、ボナロックス(2,4−ジオキサン−3−メチル−7,10−メタノスピロ[5.5]ウンデカン)、エフェタール(アセトアルデヒドエチルフェニルアセタール)、アセトアルデヒドエチルイソオイゲニルアセタール、アセタールR(アセトアルデヒドフェニルエチルn−プロピルアセタール)、フロロパール(アセトアルデヒド2−フェニル−2,4−ペンタンジオールアセタール)、スピロフロール(3−エチル−2,4−ジオキサスピロ[5.5]ウンデセン−8−エン)、エチルジメチルジオキサスピロウンデセン、ヘルボキサン(2−ブチル−4,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン)、カラナール(2−(2,4−ジメチルシクロヘキ−3−セン−1−イル)−5−メチル−5(1−メチルプロピル)1,3−ジオキサン)、ヘキサナールジメチルアセタール、ヘキサナールジエチルアセタール、ヘキサナールプロピレングリコールアセタール、カロティン(4,7−ジヒドロ−2−(3−ペンタニル)−1,3−ジオキセピン)、2−ヘキセナールジエチルアセタール、cis−3−ヘキセナールジエチルアセタール、ヘプタナールジメチルアセタール、ヘプタナールジエチルアセタール、ヘプタナールエチレングリコールアセタール、2−ヘキシル−5−メチル−1,3−ジオキソラン、5−メチル−5−プロピル−2−(1−メチルブチル)−1,3−ジオキサン、オクタナールジメチルアセタール、オクタナールジエチルアセタール、ノナナールジメチルアセタール、ノナナールジエチルアセタール、デカナールジメチルアセタール、デカナールジエチルアセタール、2−メチルウンデカナールジメチルアセタール、ドデカナールジメチルアセタール、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタール、シトロネラールシクロモノグリコールアセタール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ヒドロキシシトロネラールジエチルアセタール、cis−3−ヘキセナールジエチルアセタール、ベンズアルデヒドジメチルアセタール、ベンズアルデヒドジエチルアセタール、ベンズアルデヒドプロピレングリコールアセタール、ベンズアルデヒドグリセリンアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドエチレングリコールアセタール、フェニルアセトアルデヒドジイソブチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドプロピレングリコールアセタール、フェニルアセトアルデヒド2,3−ブチレングリコールアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセリルアセタール、レセダボディ(フェニルアセトアルデヒド−2,4−ジヒドロキシ−2−メチルペンタンアセタール)、3−フェニルプロピオンアルデヒドジメチルアセタール、ヒドラトロパアルデヒドジメチルアセタール、ヒドラトロパアルデヒドエチレングリコールアセタール、オスミナールDMA(アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール)、オスミナールDEA(アミルシンナミックアルデヒドジエチルアセタール)、ヘリオトロピンジメチルアセタール、ヘリオトロピンジエチルアセタール、バニリンプロピレングリコールアセタール、ベルドキサン(2,2,5,5−テトラメチル−4−イソプロピル−1,3−ジオキサン)、アンバーセージ(4,7−ジヒドロ−2−イソペンチル−2−メチル−1,3−ジオキセピン)、アセトケタール(2,5,5−トリメチル−2−フェニル−1,3−ジオキサン)、ジャスモナン(2−ブチル−4−ジオキサスピロ[4.4]ノナノン)、フレイストン(エチル−2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−アセテート)、フルクトン(エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−アセテート)等が挙げられる。
ケトン系化合物としては、アセチルカリオフィレン、カルボン、プレゴン、ピペリテノン、ピペリトン、メントン、ショウ脳、オキソセドラン、イソロンギフォラノン、ヌートカトン、2−ヘプタノン、2−ペンタノン、3−ヘキサノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、2−ウンデカノン、2−トリデカノン、メチルイソプロピルケトン、エチルイソアミルケトン、メシチルオキサイド、ブチリデンアセトン、メチルヘプタジエノン、メチルヘプテノン、ジメチルオクテノン、コアボン(4−メチレン−3,5,6,6−テトラメチル−2−ヘプタノン)、ゲラニルアセトン、ファルネシルアセトン、アセトイン、ブチロイン(5−ヒドロキシ−4−オクタノン)、メチルラベンダーケトン(3−ヒドロキシメチル−2−ノナン)、ジアセチル、2,3−ペンタジオン、2,3−ヘキサジオン、3,4−ヘキサジオン、2,3−ヘプタジオン、アセチルイソバレリル、アミルシクロペンタノン、アミルシクロペンテノン、2−シクロペンチルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、フルウラモン(2−n−ヘプチルシクロペンタノン)、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、イソジャスモン、トリメチルペンチルシクロペンタノン、セダモン(2−ブチリデン−3,5,5(3,3,5)−トリメチルシクロペンタノン)、サンデックス(3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル)−3−ペンテン−2−オン)、シクロテン、コロノール(3,5−ジメチル−1,2−シクロペンタジオン)、メチルコリロン(3,4−ジメチル1,2−シクロペンタジオン)、ベルドン(2−tert−ブチルシクロヘキサノン)、p−tert−ブチルシクロヘキサノン、ヘルバック(3,3−ジメチルシクロヘキシルメチルケトン)、フレスコメンテ(2−sec−ブチルシクロヘキサノン)、アルテモン(1−アセチル−3,3−ジメチル−1−シクロヘキセン)、セルリーケトン(3−メチル−5−プロピル−2−シクロヘキセノン)、クリプトン(4−イソプロピル−2−シクロヘキサノン)、オリボン(p−tert−ペンチルシクロヘキサノン)、メチルシクロシトロン(2,3,5−トリメチル−4−シクロヘキセニル−1−メチルケトン)、ネロン(1−(p−メンテン−6−イル)−1−プロパン)、ベチバール(4−シクロヘキシル−4−メチル−2−ペンタノン)、ハバノール(2−(1−シクロヘキセン−1−イル)−シクロヘキサノン)、マルトール、エチルマルトール、オキサイドケトン(cis−2−アセトニル−4−メチル−テトラヒドロピラン)、エモキシフロン(5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチル−2[5H]−フラノン)、ホモフロール(2−エチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−3[2H]−フラノン and 5−エチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−3[2H]−フラノン)、ソトロン(3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2[5H]−フラノン)、フラネオール(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3[2H]−フラノン)、アセチルジメチルフラン、フルフラールアセトン、2−アセチル−5−メチルフラン、2−アセチルフラン、メチルテトラヒドロフラノン、ジベンジルケトン、ベンゾフェノン、メチルナフチルケトン、4−ダマスコール(5−フェニル−5−メチル−3−ヘキサノン)、ベチコン(4−メチル−4−フェニル−2−ペンタノン)、α−メチルアニサルアセトン、ヘリオトロピルアセトン、アニシリデンアセトン、アニシルアセトン、p−メトキシフェニルアセトン、ラズベリーケトン(4−(p−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノン)、ラバンドゾン(3−メチル−4−フェニル−3−ブテン−2−オン)、ベンジリデンアセトン、p−メトキシアセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、プロピオフェノン、アセトフェノン、ダマセノン、ダマスコン、イソダマスコン、α−ダイナスコン(1−(5,5−ジメチルシクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン)、イリトン(4−(2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン and 4−3,5,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン)、ヨノン、プソイドヨノン、メチルヨノン、メチルイリトン(3−メチル−4−(2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン)、シクロウッド(2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキサノン)、イロン、アリルヨノン、2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオン、カメクDH(2−アセチル−3,3−ジメチルノルボルナン)、フロレックス(6−エチリデンオクタヒドロ−5,8−メタノ−2H−1−ベンゾピラン−2−オン)、プリカトン(4−メチルトリシクロ[6.2.1.02.7]ウンデカン−5−オン)、オキソセドラン、ベルトフィックス(9−アセチル−2,6,6,8−テトラメチルトリシクロ[5.3.11.7.01.5]−8−ウンデセン)、ベルベノン(4,6,6−トリメチル−(1R)−ビシクロヘプト−3−エン−2−オン)、フェンコン、カロン(7−メチル−3,5−ジヒドロ−2H−ベンゾジオキセピン−3−オン)、トリモフィックスO(2,6,10−トリメチル−1−アセチル−2,5,9−シクロドデカトリエン)、ビタライド(アセチルジメチルテトラヒドロベンツインダン)、エピトン(7(8)−アセチル−5−イソプロピル−2−メチルビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン)、アトリノン(4(5)−アセチル−7,7,9(7,7,9)−トリメチルビシクロ[4.3.0]−1−ノネン)、カシュメラン(6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン)、ムスコン(3−メチルシクロペンタデカノン−1)、ムセノンデルタ(3−メチルペンタデカ−4−エノン)、シベトン(シクロヘプタデカ−9−エン−1−オン)、エキザルトン(シクロペンタデカノン)、ムスクTM−II(シクロヘキサデセノン)、ファントリド(5−アセチル−1,1,2,3,3,6−ヘキサメチルインダン)、セレストリド(4−アセチル−6−tert−ブチル−1,1−ジメチルインダン)、トラセオライド(5−アセチル−3−イソプロピル−1,1,2,6−テトラメチルインダン)、トナリド(6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラヒドロナフタレン)、ビタライド(アセチルジメチルテトラヒドロベンズインダン)、イソ・イー・スーパー(7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン)、ジヒドロカルボン、ジオスフェノール、ジンゲロン等が挙げられる。
エーテル系化合物としては、メチルヘキシルエーテル、デシルメチルエーテル、デシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、シトロネリルエチルエーテル、ゲラニルエチルエーテル、α−テルピニルメチルエーテル、ハーバベルト(3,3,5−トリメチルシクロヘキシルエチルエーテル)、イソボルニルメチルエーテル、トリシクロデセニルメチルエーテル、イソプロキセン(2−エチリデン−6−イソプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン)、ジュニパローム(メトキシジメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカン)、シクロドデシルメチルエーテル、マドロックス(1−メチルシクロドデシルメチルエーテル)、フィゼオール(2−エトキシ−2,6,6−トリメチル−9−メチレンビシクロ[3.3.1]−ノナン)、セドランバー(セドロールメチルエーテル)、メチルベンジルエーテル、メチルフェニルエチルエーテル、エチル2−メトキシベンジルエーテル、アリルフェニルエチルエーテル、イソアミルベンジルエーテル、アンサー(イソアミルフェニルエチルエーテル)、ジャセン(2−メチル−2−ブテニルフェニルエチルエーテル)、ジベンジルエーテル、シクロヘキシルフェニルエーテル、ミロオキサイド(オシメンエポキシド)、リモネンオキサイド(p−メンタ−8−エン−1,2−エポキシド)、ルボフィクス(スピロ[1,4−メタノナフタレン−2(1H),2’−オキシラン],−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−3’,7−ジメチル and スピロ[1,4−メタノナフタレン−2(1H),2’−オキシラン],−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−3’,6−ジメチル)、トリメチルシクロドデカトリエンエポキシド、カリオフィレンオキサイド、セドレンエポキシド、イソロンギフォレンエポキシド、リナロールオキサイド、シトロオキサイド(2,2−ジメチル−5(1−メチル−1−プロペニル)−テトラヒドロフラン)、ヘルボオキサイド(5−イソプロペニル−2−メチル−2−ビニルテトラヒドロフラン)、ローズフラン(3−メチル−2−(3−メチル−2−ブテニル)−フラン)、ヘプタベルト(2−ヘプチルテトラヒドロフラン)、メントフラン、テアスピラン、オキシベット(2−オキサスピロ[4,7]ドデカン)、ムスコゲン(3−オキサビシクロ[10.3.0]−6−ペンタデセン)、シクランバー(13−オキサビシクロ[10.3.0]ペンタデカン)、アンブロキサン(デカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2.1−b]フラン)、グリサルバ(3a−エチルドデカヒドロ−6,6,9a−トリメチルナフト[2.1−b]フラン)、1,8−シネオール、1,4−シネオール、ガラクソリド(1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン)、ローズオキサイド、ネロールオキサイド、リメトール(2,2,6−トリメチル−6−ビニルテトラヒドロピラン)、ジラン(2−ブチル−4,6−ジメチルジヒドロピラン)、ドレモックス(テトラヒドロ−4−メチル−2−フェニル−2H−ピラン)、ルボフロア(9−エチリデン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.02.7]ウンデカン)、ヘキサヒドロインデノピラン等が挙げられる。
酸系化合物としては、ゲラン酸、酢酸、プロピオン酸、ピルビン酸、酪酸、イソ酪酸、2−メチル酪酸、2−エチル酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、2−メチル吉草酸、3−メチル吉草酸、ヘキサン酸、イソヘキサン酸、2−ヘキサン酸、4−ペンテン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、ヘプタン酸、2−メチルヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、2−デセン酸、ウンデシレン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アントラニル酸、オレイン酸、レブリン酸、乳酸、安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、3−フェニルプロピオン酸、バニリン酸、バリン、アビエチン酸、ソルビン酸等が挙げられる。
ラクトン系化合物としては、ペンタリド(シクロペンタデカノリド)、ハバノリド(オキサシクロヘキサデセン−2−オン)、アンブレットリド、シクロヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチレンドデカンジオエート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、アンゲリカラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、ウイスキーラクトン(3−メチル−4−オクタノリド)、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ドデカラクトン、γ−ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン、シスジャスモンラクトン、ラクトジャスモン(4−メチル−4−デカノリド)、ジャスモラクトン(テトラヒドロ−6−(3−ペンテニル)−2H−ピラン−2−オン)、メンタラクトン(3,6−ジメチル−5,6,7,7a−テトラヒドロ−2(4H)−ベンゾフラノン)、n−ブチルフタリド、プロピリデンフタリド、ブチリデンフタリド、δ−ヘキサラクトン、δ−オクタラクトン、トリバロン(4,6,6(4,4,6)−トリメチルテトラヒドロピラン−2−オン)、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトン、δ−トリデカラクトン、δ−テトラデカラクトン、ラクトスカトン(デカヒドロ−4,α−ヒドロキシ−2,8,8−トリメチルナフタリン−2−カルボキシアシッド−δ−ラクトン)、クマリン、ジヒドロクマリン、シクロヘキシルラクトン、6−メチルクマリン、ε−デカラクトン、ε−ドデカラクトン等が挙げられる。
エステル系化合物としては、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、ギ酸イソアミル、ギ酸ヘキシル、ギ酸cis−3−ヘキセニル、ギ酸オクチル、ギ酸リナリル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ネリル、ギ酸ロジニル、ギ酸テルピニル、ギ酸セドリル、ギ酸カリオフェイレン、アフェルマート(α,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルフォーメート)、ギ酸オキシオクタリン、ギ酸ベンジル、ギ酸シンナミル、ギ酸フェニルエチル、ギ酸アニシル、ギ酸オイゲニル、ギ酸デカヒドロ−β−ナフチル酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸2−メチルブチル、酢酸イソアミル、酢酸アミル、酢酸プレニル、酢酸ヘキシル、酢酸cis−3−ヘキセニル、酢酸trans−2−ヘキセニル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ヘプチル、酢酸オクチル、酢酸3−オクチル、酢酸オクテニル、酢酸ノニル、酢酸デシル、酢酸トリメチルヘキシル、酢酸デセニル、酢酸ノナンジオール、酢酸ドデシル、酢酸ジメチルウンデカジエニル、ジアセチル、ジアセチン、トリアセチン、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、アリルアミルグリコレート、酢酸オシメニル、酢酸ミルセニル、酢酸ジヒドロミルセニル、酢酸ジメチルオクタニル、酢酸リナリル、酢酸シトロネリル、酢酸ロジニル、酢酸ゲラニル、酢酸ネリル、酢酸テトラヒドロムゴール、酢酸エチルリナリル、酢酸ラバンジュリル、酢酸イソヒドロラバンジュリル、酢酸ネロリドール、酢酸カルビル、酢酸ジヒドロカルビル、酢酸ジヒドロクミニル、酢酸テルピニル、酢酸イソプレゴール、酢酸メンチル、酢酸シトリル、酢酸ミルテニル、酢酸ノピル、酢酸フェンキル、酢酸ボルニル、酢酸イソボルニル、酢酸セドリル、カリオフィレンアセテート、酢酸サンタリル、酢酸ベチベリル、酢酸グアヤック、シクロペンチリデン酢酸メチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸p−イソプロピルシクロヘキサニル、酢酸tert−アミルシクロヘキシル、酢酸ジヒドロテルピニル、酢酸シクロヘキシルエチル、フロラレート(酢酸2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニルメチル)、ロザムスク(酢酸α,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチル)、ベルテネックス(酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル)、ベルドックス(酢酸o−tert−ブチルシクロヘキシル)、酢酸1−エチニルシクロヘキシル、ジヒドロアンブレート(1−アセトキシ−2−sec−ブチル−1−ビニルシクロヘキサン)、酢酸ミラルディル(4(3)−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセニルメチルアセテート)、酢酸トリシクロデセニル、酢酸トリシクロデシル、酢酸ベンジル、酢酸p−クレジル、酢酸フェニルエチル、酢酸スチラリル、酢酸p−メチルベンジル、酢酸アニシル、酢酸ピペロニル、アセチルバニリン、ローズフェノン、酢酸ヒドラトロピル、酢酸2,4−ジメチルベンジル、酢酸シンナミル、酢酸フェニルプロピル、酢酸クミニル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、フェニルグリコールジアセテート、酢酸ジメチルフェニルエチルカルビニル、酢酸フェニルエチルメチルエチルカルビニル、ベチコールアセテート(4−メチル−4−フェニル−2−ペンチルアセテート)、酢酸α−アミルシンナミル、ジャスマロール(trans−デカヒドロ−β−ナフチルアセテート)、酢酸フルフリル、酢酸テトラヒドロフルフリル、ジャスマール(酢酸3−ペンチルテトラヒドロピラニル)、ジャスメリア(酢酸5−メチル−3−ブチルテトラヒドロピラニル)、アセト酢酸エチル、ジェッサーテ(2−ヘキシルアセト酢酸エチル)、ベンジルアセト酢酸エチル、シクロヘキシル酢酸アリル、シクロヘキセニル酢酸イソプロピル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸アリル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸ヘキシル、プロピオン酸cis−3−ヘキセニル、プロピオン酸trans−2−ヘキセニル、プロピオン酸デセニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸ロジニル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ネリル、プロピオン酸カルビル、プロピオン酸テルピニル、プロピオン酸メンチル、プロピオン酸ボルニル、プロピオン酸イソボルニル、プロピオン酸トリシクロデセニル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸スチラリル、プロピオン酸アニシル、プロピオン酸フェニルエチル、プロピオン酸シンナミル、プロピオン酸フェニルプロピル、プロピオン酸ジメチルベンジルカルビニル、プロピオン酸フェノキシエチル、プロピオン酸プロピレングリコールジプロピオネート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、ラブダナックス(3−ヒドロキシ−3フェニルプロピオン酸エチル)、フランプロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸アリル、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、酪酸アミル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、酪酸ヘプチル、酪酸cis−3−ヘキセニル、酪酸trans−2−ヘキセニル、酪酸オクチル、プロピレングリコールジブチレート、酪酸リナリル、酪酸シトロネリル、酪酸ロジニル、酪酸ゲラニル、酪酸ネリル、酪酸テルピニル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ベンジル、酪酸シンナミル、酪酸フェニルエチル、酪酸ジメチルベンジルカルビニル、酪酸テトラヒドロフルフリル、酪酸サンタリル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸プロピル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、イソ酪酸イソアミル、イソ酪酸ヘキシル、イソ酪酸cis−3−ヘキセニル、イソ酪酸2,4−ヘキサジエニル、イソペンチレート(イソ酪酸1,3−ジメチル−3−ブテニル)、イソ酪酸オクチル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ロジニル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸ネリル、イソ酪酸テルピニル、イソ酪酸トリシクロデセニル、イソ酪酸ベンジル、イソ酪酸p−クレジル、イソ酪酸シンナミル、イソ酪酸フェニルエチル、イソ酪酸フェニルプロピル、イソ酪酸スチラリル、イソ酪酸ジメチルカルビニル、イソ酪酸ジメチルフェニルエチルカルビニル、フロラノール(イソ酪酸フェノキシエチル)、イソ酪酸デカヒドロ−β−ナフチル、2−メチル酪酸メチル、2−メチル酪酸エチル、2−メチル酪酸−2メチルブチル、シドラン(2−メチル酪酸ヘキシル)、2−メチル酪酸cis−3−ヘキセニル、2−メチル酪酸ベンジル、2−メチル酪酸フェニルエチル、2−エチル酪酸アリル、
3−ヒドロキシ酪酸エチル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸ブチル、吉草酸イソブチル、吉草酸アミル、吉草酸cis−3−ヘキセニル、吉草酸ベンジル、吉草酸フェニルエチル、吉草酸フルフリル、イソ吉草酸メチル、イソ吉草酸エチル、イソ吉草酸プロピル、イソ吉草酸イソプロピル、イソ吉草酸アリル、イソ吉草酸ブチル、イソ吉草酸イソブチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸アミル、イソ吉草酸2−メチルブチル、イソ吉草酸cis−3−ヘキセニル、イソ吉草酸ヘキシル、イソ吉草酸オクチル、イソ吉草酸リナリル、イソ吉草酸シトロネリル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸メンチル、イソ吉草酸テルピニル、イソ吉草酸シクロヘキシル、イソ吉草酸ベンジル、イソ吉草酸フェニルエチル、イソ吉草酸フェニルプロピル、イソ吉草酸シンナミル、マンザネート(2−メチル吉草酸エチル)、フェニルサリシレート、ペラナト(2−メチル吉草酸2−メチルペンチルエステル)、ヘキサン酸メチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸プロピル、ヘキサン酸イソプロピル、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸ブチル、ヘキサン酸イソブチル、ヘキサン酸アミル、ヘキサン酸イソアミル、ヘキサン酸ヘキシル、ヘキサン酸cis−3−ヘキセニル、ヘキサン酸trans−2−ヘキセニル、ヘキサン酸ヘプチル、ヘキサン酸リナリル、ヘキサン酸シトロネリル、ヘキサン酸ゲラニル、ヘキサン酸シトロネリル、ヘキサン酸ベンジル、イソヘキサン酸メチル、2−ヘキセン酸メチル、trans−2−ヘキセン酸エチル、3−ヘキセン酸メチル、3−ヘキセン酸エチル、3−ヒドロキシヘキサン酸メチル、3−ヒドロキシヘキサン酸エチル、2−エチルヘキサン酸エチル、メルサット(3,5,5−トリメチルヘキサン酸エチル)、ベリフロ(エチル6−アセトキシヘキサノエート)、ヘプタン酸メチル、ヘプタン酸エチル、ヘプタン酸プロピル、ヘプタン酸アリル、ヘプタン酸オクチル、オクタン酸メチル、オクタン酸エチル、オクタン酸アミル、オクタン酸ブチル、オクタン酸プロピル、オクタン酸アリル、オクタン酸イソアミル、オクタン酸ヘキシル、オクタン酸ヘプチル、オクタン酸オクチル、オクタン酸リナリル、オクタン酸ベンジル、オクタン酸フェニルエチル、オクタン酸p−クレジル、2−オクテン酸エチル、ノナン酸メチル、ノナン酸エチル、ノナン酸フェニルエチル、ブーバルテート(2−ノネン酸メチル)、3−ノネン酸メチル、デカン酸メチル、デカン酸エチル、デカン酸イソプロピル、デカン酸ブチル、デカン酸イソアミル、2−デセン酸エチル、2,4−デカジエン酸エチル、2,4−デカジエン酸プロピル、ウンデシレン酸メチル、ウンデシレン酸ブチル、ウンデシレン酸イソアミル、ドデカン酸メチル、ドデカン酸エチル、ドデカン酸ブチル、ドデカン酸イソアミル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸アリル、安息香酸イソブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸プレニル、安息香酸ヘキシル、安息香酸cis−3−ヘキセニル、安息香酸リナリル、安息香酸ゲラニル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、安息香酸シンナミル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、o−メトキシ安息香酸メチル、o−メトキシ安息香酸エチル、チグリン酸エチル、チグリン酸ヘキシル、チグリン酸cis−3−ヘキセニル、チグリン酸シトロネリル、
チグリン酸ゲラニル、チグリン酸ベンジル、チグリン酸フェニルエチル、チグリン酸シンナミル、アンゲリカ酸メチル、アンゲリカ酸ブチル、アンゲリカ酸イソブチル、アンゲリカ酸イソアミル、アンゲリカ酸プレニル、アンゲリカ酸cis−3−ヘキセニル、アンゲリカ酸3−メチルペンチル、アンゲリカ酸フェニルエチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸フェニルエチル、クロトン酸エチル、クロトン酸イソブチル、クロトン酸シクロヘキシル、フルチナト(4−メチル−ペンタン−2−オール−クロトネート)、ピロプルナト(2−シクロペンチル−シクロペンチルクロトネート)、ダチラト(1−シクロヘキシルエチルクロトネート)、レブリン酸エチル、レブリン酸ブチル、レブリン酸イソアミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸アミル、乳酸イソブチル、乳酸cis−3−ヘキセニル、ブチリル乳酸ブチル、ピルビン酸エチル、ゲラン酸メチル、ゲラン酸エチル、シクロゲラン酸メチル、シクロゲラン酸エチル、エチルメチルフェニルグリシデート、フルテート(エチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカン−2−イルカルボキシレート)、ジベスコン(エチル−2−エチル−6,6−ジメチル−2−シクロヘキセン−1−カルボキシレート and エチル−2,3,6,6−テトラメチル−2−シクロヘキセンカルボキシレート)、エチルサフラネート(エチルデヒドロシクロゲラネート)、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シクロガルバネート(アリルシクロヘキシルオキシアセテート)、カリクソール(エチル−2−メチル−6−ペンチル−4−オキソシクロヘキシ−2−エンカルボキシレート)、タクリサーテ(メチル−1−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)、フロラメート(エチル−2−tert−ブチルシクロヘキシルカルボネート)、ジャスマシクレート(メチルシクロオクチルカルボネート)、マハゴネート(1−メチル−4−イソプロピル−2−カルボメトキシビシクロ[2.2.2]−オクト−5−エン)、ピバル酸フェニルエチル、ジャスモン酸メチル、ヘディオン(ジヒドロジャスモン酸メチル)、ベラモス(メチル−3,6−ジメチル−β−レゾルシレート)、フランカルボン酸メチル、フランカルボン酸エチル、フランアクリル酸プロピル、ヘプチンカルボン酸メチル、ヘプチンカルボン酸エチル、ヘプチンカルボン酸イソアミル、オクチンカルボン酸メチル、オクチンカルボン酸エチル、デシンカルボン酸メチル、グリコメル(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−3メチルオキシランカルボキシアシッドのメチルエステル)、フェニルグリシド酸メチル、フェニルグリシド酸エチル、アルデヒドC−16(3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチル)、アルデヒドC−20(p−メチル−β−フェニルグリシド酸エチル)、メチルp−トリルグリシド酸エチル、シュウ酸エチルシトロネリル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジメチル、マロン酸ジエチル、酒石酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、セバチン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸イソプロピル、フェニル酢酸ブチル、フェニル酢酸プロピル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸ヘキシル、フェニル酢酸cis−3−ヘキセニル、フェニル酢酸シトロネリル、フェニル酢酸ロジニル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸メンチル、フェニル酢酸ベンジル、フェニル酢酸フェニルエチル、フェニル酢酸p−クレジル、フェニル酢酸オイゲニル、フェニル酢酸イソオイゲニル、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸プロピル、ケイ皮酸イソプロピル、ケイ皮酸アリル、ケイ皮酸イソブチル、ケイ皮酸イソアミル、ケイ皮酸リナリル、ケイ皮酸ベンジル、ケイ皮酸シンナミル、ケイ皮酸フェニルエチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸ブチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸アミル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸cis−3−ヘキセニル、サリチル酸シクロヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、シクロピデン(メチルシクロペンチリデンアセテート)、アバリン(メチルアビエテート)、ハーコリン(メチルジヒドロアビエテート)、サリチル酸p−クレジル、フェノキシ酢酸アリル、フェニルプロピオン酸エチル、エチレンブラシレート、トリアセチン等が挙げられる。
含窒素系化合物としては、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸ブチル、アントラニル酸cis−3−ヘキセニル、アントラニル酸フェニルエチル、アントラニル酸シンナミル、N−メチルアントラニル酸メチル、オーランチオール(ヒドロキシシトロネラール−メチルアンスラニレートのシッフベース)、メバントラール(メチルプロピルアセトアルデヒド−メチルアンスラニレートのシッフベース)、ジャスメンチン(α−アミルシンナミックアルデヒド−メチルアンスラニレートのシッフベース)、リガントラール(メチル−(3,5−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)メチレンアンスラニレート)、インドール、スカトール、クロナール(ドデカンニトリル)、タンジェニール(2−トリデセンニトリル)、シトラルバ(ゲラニルニトリル)、シトロネリルニトリル、レモニール(3,7−ジメチル−2,6−ノナジエニトリル)、クミニルニトリル、シンナマルバ(シンナミルニトリル)、トリメチルアミン、ピリジン、3−エチルピリジン、2−アセチルピリジン、3−アセチルピリジン、2−イソブチルピリジン、3−イソブチルピリジン、2−n−ペンチルピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、ニコチン酸メチル、4−(1,4,8−トリメチル−3,7−ノナジエニル)ピリジン、キノリン、イソキノリン、p−メチルキノリン、テトラヒドロ−p−メチルキノリン、6−イソプロピルキノリン、イソブチルキノリン、2−イソブチルキノリン、6−sec−ブチルキノリン、8−sec−ブチルキノリン、6(p)−tert−ブチルキノリン、2−tert−ブチルキノリン、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピラジン、2−メチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2,3,5−トリメチルピラジン、2−エチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−5−メチルピラジン、2−エチル−3,5(3,6)−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、テトラメチルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、メトキシピラジン、2−メトキシ−3−メチルピラジン、2−メトキシ−3−エチルピラジン、2−メトキシ−3−イソプロピルピラジン、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−アセチルピラジン、2−アセチル−3−エチルピラジン、メチルチオメチルピラジン、コリロンピラジン(5−メチル−6,7−ジヒドロシクロペンタピラジン)、5−メチルキノキサリン、シクロヘキサピラジン(5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン)、1−メチルピロール、2−アセチルピロール、ピロリジン、インドレン(インドール−ヒドロキシシトロネラールのシッフベース)、2−メチルベンゾオキサゾール、デカヒドロシクロドデカオキサゾール、5−メチル−3−ヘプタノンオキシム、ブコキシム(ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン,1,5−ジメチル−,オキシム)、ガルダマイド(N−メチル−N−フェニル−2−メチルブチルアミド)、ムスクキシロール、ムスクケトン、ムスクアンブレット、ムスクチベテン、モスケン、2,6−ルチジン、ピペリジン、2−(1,4,8−トリメチル−3,7−ノナジエニル)ピリジン、2−(2−ピネン−10−イルメチル)ピリジン、4−(2−ピネン−10−イソメチル)ピリジン、ピペリン、カプサイシン、ノナン酸バニリルアミド、キニーネ、ペリラルチン(L−ペリラアルデヒド α−アンチ−アルドオキシム)、2−イソプロピル−4−メチルチアゾール、2−イソブチルチアゾール等が挙げられる。
含硫黄系化合物としては、チアゾール、4−メチルチアゾール、4,5−ジメチルチアゾール、トリメチルチアゾール、2−メチル−5−メトキシチアゾール、2−イソプロピル−4−メチルチアゾール、4−メチル−5−ビニルチアゾール、2−イソブチルチアゾール、スルフロール(4−メチル−5−チアゾールエタノール)、スルフリールアセテート(4−メチル−5−チアゾールエタノールアセテート)、2−アセチルチアゾール、5−アセチル−2,4−ジメチルチアゾール、ベンゾチアゾール、プロピルメルカプタン、硫化水素、イソプロピルメルカプタン、2−メチル−3−ブタンチオール、アリルメルカプタン、イソアミルメルカプタン、チオゲラニオール、リモネンチオール、スルフォックス(8−メルカプトメントン)フェニルメルカプタン、o−チオクレゾール、2−エチルチオフェノール、2−ナフチルメルカプタン、フルフリルメルカプタン、2−メチル−3−フランチオール、ジメチルスルフィド、ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、メチルプロピルジスルフィド、メチルプロピルトリスルフィド、プロピルジスルフィド、ジプロピルトリスルフィド、ジアリルスルフィド、ジアリルジスルフィド、ジブチルスルフィド、メチオノール(3−(メチルチオ)−1−プロパノール)、3−メチルチオ−1−ヘキサノール、メチオナール(3−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド)、ミントスルフィド、ジチオスピロフラン、フルフリルメチルスルフィド、2−メチル−5−メチルチオフラン、メチルフルフリルジスルフィド、フルフリルジスルフィド、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、3−チオフェンカルボキシアルデヒド、5−メチル−2−チオフェンカルボキシアルデヒド、テトラヒドロチオフェン−3−オン、トリチオアセトン、チオグリコール酸、メチルチオ酢酸メチル、メチルチオ酢酸エチル、2−メルカプトプロピオン酸、パイナップルメルカプタン(メチルメルカプトメチルプロピオネート)、3−メチルチオプロピオン酸エチル、チオ酢酸エチル、チオ酢酸フルフリル、チオプロピオン酸フルフリル、チオ酪酸メチル、メチルメタンチオスルフォネート、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸ベンジル、チアルジン(2,4,6−トリメチル−4,5−ジヒドロ−1,3,5−ジチアゾン)、オキサン(2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン)等が挙げられる。
天然系香料としては、アサフェチダレジノイド、アジョワンオイル、スターアニスオイル、アビエスオイル、アミリスオイル、アンブレットシードオイル、アンバーグリスチンキ、イランイランオイル、イランイランアブソリュート、イリスレジノイド、イリスアブソリュート、イリスオイル、ウィンターグリーンオイル、エレミオレオレジン、エレミレジノイドアブソリュート、エレミチンキ、オークモスコンクリート、オークモスアブソリュート、オークモスレジン、オークモスレジノイド、オコティアオイル、オスマンサスアブソリュート、オスマンサスコンクリート、オポパナックスレジノイド、オポパナックスアブソリュート、オポパナックスオイル、オリバナムレジノイド、オリバナムアブソリュート、オリバナムオイル、オールスパイスオイル、オリガナムオイル、オレガノオイル、オレガノオレオレジン、オレンジオイル、オレンジフラワーアブソリュート、オレンジフラワーコンクリート、カナンガオイル、ガージュンバルサム、ガージュンバルサムオイル、カスカリラバークオイル、カストリウムアブソリュート、カッシーアブソリュート、カッシーフラワーオイル、カッシアオイル、ガーデニアアブソリュート、カーネションアブソリュート、カブリューバオイル、カモミルオイル、カルダモンオイル、ガルバナムオイル、ガルバナムレジン、ガルバナムレジノイド、キャラウェーシードオイル、キャロットシードオイル、グァヤックウッドオイル、グァヤックレジン、グァヤックコンクリート、クスノキオイル、クベバオイル、クミンオイル、クミンアブソリュート、クミンオレオレジン、クラリセージオイル、グレープフルーツオイル、クローブオイル、コスタスオイル、コパイババルサム、コパイババルサムオイル、コパイババルサムレジン、コリアンダーオイル、サッサフラスオイル、サンダルウッドオイル、ジュネアブソリュート、シソオイル、シトロネラオイル、ジャスミンオイル、ジャスミンアブソリュート、ジャスミンコンクリート、ジュニパーベリーオイル、シベットアブソリュート、シベットチンキ、ジョンキルアブソリュート、アガーウッドオイル、ジンジャーオイル、シナモンオイル、シナモンバークオイル、シナモンリーフオイル、スギオイル、スチラックスオイル、スチラックスレジノイド、スペアミントオイル、セイボリーオイル、セージオイル、セダーオイル、セダーリーフオイル、ゼラニウムオイル、セロリーシードオイル、タイムオイル、タゲットオイル、タラゴンオイル、チュベローズアブソリュート、ディルオイル、ティーツリーオイル、トリーモスアブソリュート、トルーバルサム、ナツメッグオイル、ナルシサスアブソリュート、ネロリオイル、バイオレットリーフアブソリュート、パインオイル、パインニードルオイル、バジルオイル、パセリリーフオイル、パセリシードオイル、パセリハーブオイル、パチョリオイル、ハッカオイル、バニラアブソリュート、ハネーサックルアブソリュート、パルマローザオイル、バレリアンオイル、ビターオレンジオイル、ヒソップオイル、ヒバオイル、ヒヤシンスアブソリュート、フェンネルオイル、フィグアブソリュート、プチグレンオイル、ブッチョオイル、ベイオイル、ベチバーオイル、ペニーロイヤルオイル、ペッパーオイル、ペパーミントアブソリュート、ペパーミントオイル、ベルガモットオイル、ペルーバルサム、ベンゾインチンキ、ベンゾインレジノイド、ボアドローズオイル、ホウショウオイル、ホップオイル、ホップコンクリート、ホップアブソリュート、マージョラムオイル、マンダリンオイル、ミカンオイル、ミモザコンクリート、ミモザアブソリュート、ミモザオイル、ミルレジノイド、ミルアブソリュート、ミルオイル、ムスクアブソリュート、ムスクチンキ、ユーカリオイル、ユズオイル、ヨモギオイル、ライムオイル、ラブダナムオイル、ラブダナムレジノイド、ラベンダーオイル、ラベンダーアブソリュート、ラバンジンオイル、ラバンジンアブソリュート、リナロエオイル、レモンオイル、レモングラスオイル、ローズオイル、ローズアブソリュート、ローズコンクリート、ローズマリーオイル、ロベージオイル、ローレルオイル、ローレルリーフオイル、ワームウッドオイル、麝香、霊猫香、竜ぜん香、海狸香、ムスク・チバタ等が挙げられる。
炭化水素系化合物としては、オシメン、ジヒドロミルセン、ファルネセン、セドレン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、ジペンテン、カンフェン、フェランドレン、テルピネン、3−カレン、テルピノーレン、ビサボレン、β−カリオフィレン、カジネン、バレンセン、ツヨプセン、グアイエン、アロオシメン、ミルセン、ロンギホレン、ベルドラシン(1,3,5−ウンデカトリエン)、p−サイメン、4−イソプロピル−1−メチル−2−プロペニルベンゼン、ジフェニル、ジフェニルメタン、オレンジテルペン、レモンテルペン、ベルガモットテルペン、ペパーミントテルペン、スペアミントテルペン、ライムテルペン、ベチバーテルペン、ローズワックス、ジャスミンワックス、リモネンダイマー、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、イコサン、ヘンイコサン、ドコサン、トリコサン、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、ヘプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン等が挙げられる。
更に、本発明の香料成分は、香料用溶剤を含有するものであってもよく、該香料用溶剤としては、水、アルコール類(エタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノ―ル、トリエチルシトレ―ト等)、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート)、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコールDPG−FC(ジプロピレングリコール)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト−5(1,2−ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA−2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA−4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。
上記溶剤のうちエタノール、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールDPG−FC(ジプロピレングリコール)、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の香料用溶剤が香気力価を調整する為に用いることができる。これら溶剤の使用量は、上記香料及び該溶剤からなる香料組成物中に約0.1〜99質量%配合されるが、好ましくは、約1〜40質量%配合される。
本発明における香料配合洗剤、柔軟剤、香剤等には、かかる香料組成物が、通常、約0.00001〜50質量%配合されるが、好ましくは、約0.0001〜30質量%配合される。配合量が約0.00001質量%未満だと十分な香味が得られない場合があり、約50質量%を超えると香気が強すぎ、洗濯時の作業性を低下させてしまう場合がある。
本発明における香料成分としては、布帛に対し好ましい軽快な香りを付与する面からは、高揮発性のものが好ましく、特に、軽快な香りに好感をもたれ、さわやかな香りであるものが好ましい。そのような香料としては、例えば、α−ピネン、β−ピネン、リナロ―ル、フェニルエチルアルコ―ル、リモネン、ベンジルアセテ―ト、シトロネロ―ル、ゲラニオ―ル、タ―ピネオ―ル、タ―ピニルアセテ―ト、オイゲノ―ル、メチルジャスモネ―ト、ベンジルアルコ―ル、α-イオノン、β-イオノン、α-メチルイオノン、β-メチルイオノン等の合成香料が好ましく挙げられる。また天然香料としては、3mmHg前後,約32〜100℃の減圧蒸留で得られる留分が概ね本発明の香料に合致する。
高揮発性香料成分としては、例えば、アネトール、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、ギ酸ベンジル、酢酸イソボルニル、カンフェン、cis−シトラール(ネラール)、シトロネラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、p−クメン、デカナール、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメチルフェニルカルビノール、オイカリプトール、ゲラニアール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ゲラニルニトリル、酢酸cis−3−ヘキセニル、ヒドロキシシトロネラール、d−リモネン、リナロール、リナロールオキシド、酢酸リナリル、プロピオン酸リナリル、アントラニル酸メチル、α−メチルヨノン、メチルノニルアセトアルデヒド、酢酸メチルフェニルカルビニル、酢酸ラエボ−メンチル、メントーン、イソメントーン、ミルセン、酢酸ミルセニル、ミルセノール、ネロール、酢酸ネリル、酢酸ノニル、フェニルエチルアルコール、α−ピネン、β−ピネン、γ−テルピネン、α−テルピネオール、β−テルピネオール、酢酸テルピニル、及びベルテネックス(酢酸p−t−ブチルシクロヘキシル)等が挙げられる。また、天然油で高揮発性香料成分を高割合で含有するものも好ましく挙げられ、例えば、ラバンジンは、主成分としてリナロール、酢酸リナリル、ゲラニオール及びシトロネロールを含有し、好ましい。また、レモン油及びオレンジテルペンも、両方ともd−リモネンを、例えば約95%含有し、好ましい。
中揮発性香料成分としては、例えば、アミルケイ皮アルデヒド、サリチル酸イソアミル、β−カリオフィレン、セドレン、ケイ皮アルコール、クマリン、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、エチルバニリン、オイゲノール、イソオイゲノール、酢酸フロル、ヘリオトロピン、サリチル酸3−cis−ヘキセニル、サリチル酸ヘキシル、リリアール(p−t−ブチル−α−メチルヒドロケイ皮アルデヒド)、γ−メチルヨノン、ネロリドール、パッチュリアルコール、フェニルヘキサノール、β−セリネン、酢酸トリクロロメチルフェニルカルビニル、クエン酸トリエチル、バニリン、及びベラトルムアルデヒド等が挙げられる。シダー材テルペンは、主としてα−セドレン、β−セドレン、及び他のC15H24セスキテルペンからなる。
低揮発性香料成分としては、例えば、ベンゾフェノン、サリチル酸ベンジル、エチレンブラシレート、ガラキソライド(1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン)、ヘキシルケイ皮アルデヒド、リラール(4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−10−カルボキシアルデヒド)、メチルセドリロン、メチルジヒドロジャスモネート、メチル−β−ナフチルケトン、ムスクインダノン、ムスクケトン、ムスクチベテン、及び酢酸フェニルエチルフェニル等が挙げられる。
本発明における香料成分としては、布帛に対し好ましい軽快な香りを付与することから沸点約250℃以下の化合物であることが好ましく、沸点約20℃以上200℃以下であるものを含有することがより好ましい。また、炭素数3以上15以下程度のものも好ましく、分子量50以上350以下程度のものも好ましい。特に、炭素数3以上5以下かつ分子量50以上350以下かつ沸点20℃以上200℃以下の香料成分が好ましい。そのような香料成分としては、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、例えば、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α-イオノン、β-イオノン、リリアール等が挙げられる。前記沸点及び分子量等は、例えば、前記の「パーヒューム・エンド・フレーバー・ケミカルズ(Perfume and Flavor Chemicals)(アロマ・ケミカルズ)」等、公知の文献に記載のものを参考にしてもよい。
前記洗濯用柔軟剤及び洗剤等は、香料成分を含むものであれば特に限定されず、最初から香料成分を含むものであってもよく、市販の香剤等の香料成分を添加したものであってもよい。洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤等に香料成分を添加する方法としては、特に限定されないが、例えば、洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤等に予め混合して用いることができる。
本発明における洗濯用柔軟剤としては、衣料用洗濯柔軟剤組成物等、各種柔軟剤を適用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、ワックスエマルジョン、両性界面活性剤系、カチオン性界面活性剤系、ノニオン界面活性剤系、油脂系及び多価アルコール系の柔軟剤等を用いることができる。本発明の洗濯用柔軟剤は、水系洗濯用であってもよく、溶剤洗濯用であってもよい。
特にアミノ基含有シリコーン、オキシアルキレン基含有シリコーン、界面活性剤を含有するものを使用することが好ましい。界面活性剤としては、カルボン酸塩系のアニオン界面活性剤;スルホン酸塩系のアニオン界面活性剤;硫酸エステル塩系のアニオン界面活性剤;リン酸エステル塩系のアニオン界面活性剤(特にアルキルリン酸エステル塩)等のアニオン界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル;N−(3−オレイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット蜜ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の非イオン系界面活性剤;第4級アンモニウム塩、アミン塩又はアミン等のカチオン界面活性剤;カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体;及び複素環式第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体等の両性イオン界面活性剤等を挙げることができる。残香性の観点から、最も好ましい界面活性剤は、非イオン系界面活性剤である。
特にアミノ基含有シリコーン、オキシアルキレン基含有シリコーン、界面活性剤を含有するものを使用することが好ましい。界面活性剤としては、カルボン酸塩系のアニオン界面活性剤;スルホン酸塩系のアニオン界面活性剤;硫酸エステル塩系のアニオン界面活性剤;リン酸エステル塩系のアニオン界面活性剤(特にアルキルリン酸エステル塩)等のアニオン界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル;N−(3−オレイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット蜜ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の非イオン系界面活性剤;第4級アンモニウム塩、アミン塩又はアミン等のカチオン界面活性剤;カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体;及び複素環式第2級若しくは第3級アミンの脂肪族誘導体等の両性イオン界面活性剤等を挙げることができる。残香性の観点から、最も好ましい界面活性剤は、非イオン系界面活性剤である。
本発明における洗剤としては、衣料用洗剤組成物等、各種洗剤を適用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、通常の粉体又は液体の配合組成となる衣料用の洗剤組成物を用いることができ、好ましくは、非イオン系界面活性剤を含有する粉体又は液体の洗剤組成物が挙げられる。本発明の洗剤は、水系洗濯用であってもよく、溶剤洗濯用であってもよい。
前記香料成分を保持させる目的での本発明のポリウレタン系繊維の使用も、本発明に包含される。本発明のポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させることで、前記洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤等に含有される好ましい香気を有する香料成分を、有効に保持することができ、その結果、好ましい香気が長時間持続する、香気持続性を示す。
本発明のポリウレタン系繊維に対し、香気成分を吸収させる過程を有する、布帛の香気保持方法も、本発明に包含される。香料成分を吸収させる方法としては、好ましくは、洗濯による方法が挙げられ、該洗濯とは、水浴中での洗浄(水系洗濯)であっても、ドライクリーニング溶剤中での洗浄(溶剤洗濯)であってもよいが、各家庭で日常的に行われる面では、水系洗濯が好ましい。また、香料成分を吸収させる方法の他の態様としては、香料成分を含む液体状物質の噴霧等が挙げられる。また、本発明のポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させて得られる繊維素材も本発明に包含される。このような繊維素材として本発明品を提供する場合、残香性に優れる点から、香料を吸収させる工程を2回以上行って得られるものが好ましい。
前記洗濯とは、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、例えば、洗浄工程、すすぎ工程及び乾燥工程を有していてもよく、前記洗浄工程及び/又はすすぎ工程は、必要に応じ、複数回行ってもよい。乾燥方法としては、例えば、吊干し等による自然乾燥及びタンブラー乾燥等が挙げられる。前記水系洗濯としては、香料成分を含有する洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤を用いるものであれば、特に限定されないが、洗濯機を用いてもよく、手洗いであってもよい。また、前記溶剤洗濯とは、水以外の溶剤を媒液とする洗浄法であり、前記溶剤としては、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、パラフィン、ナフテン及び芳香族炭化水素等の石油系溶剤;並びにテトラクロロエチレン、ジクロロペンタフルオロプロパン等の合成溶剤等が挙げられる。前記洗濯に関し、温度、時間等の諸条件は、布帛の種類等によっても異なるが、適宜設定することができる。
また、洗濯により本発明のポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させる場合、該香料成分は、洗剤に含まれていても、洗濯用柔軟剤に含まれていてもよく、その両方であってもよい。また、香料成分を含有する香剤を洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤と併用する形態であってもよい。特に、洗濯時の最終すすぎ工程で香料成分を吸収させることが好ましく、この場合、前記洗濯用柔軟剤を含有するすすぎ水等を用いることが好ましい。また、香料成分が、前記洗濯用柔軟剤及び/又は洗剤に約0.0001〜1重量%配合されることが好ましく、約0.01〜0.5重量%配合されることがより好ましい。洗濯時間としては、特に限定されないが、例えば、数分間から乾燥工程を含めて約48時間であってもよく、数分間から乾燥工程を含めて約24時間であることが好ましい。
本発明で洗濯対象となる布帛及び該布帛を使用した衣料は、洗濯の対象となるものであれば、特に限定されるものではない。本発明の洗濯方法では、イオン性又はイオン交換性の官能基やそれを含む添加剤を含有する繊維への影響、すなわち、洗剤組成物によるイオン性又はイオン交換性能(イオン性香料の吸収能)の低下を防止するために、衣料用洗剤組成物中に含有せしめる界面活性剤としてHLB10〜17の非イオン系界面活性剤を用いることが好ましいものとなる。非イオン系界面活性剤としては、例えば、直鎖状又は分岐型のアルコールエトキシレートのエチレンオキシド付加体又はプロピレンオキシド付加体、あるいはエチレンオキシド・プロピレンオキシド付加体(ブロック体、ランダム体)等が挙げられる。
そのような非イオン系界面活性剤としては、例えば、炭素数6〜22、好ましくは、8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは7〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが挙げられ、この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニン)エ−テルポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテルが特に好ましい。また、長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した化合物、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、及び炭素数6〜18の脂肪酸と、炭素数5〜6の単糖類又はそのモノアルキルエーテルとのエステル等から選ばれる糖エステル系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
また、その他に用いることができる非イオン系界面活性剤として、エチレンオキシド基/プロピレンオキシド基を含有するものが好ましく、エチレンオキシドの平均付加モル数nが3〜20であり、n=0である未反応アルコールの量が10質量%以下で示される非イオン系界面活性剤、炭素数10〜16の第2級アルコールにエチレンオキシドを平均5〜15モル付加した化合物、最も短い分岐鎖の炭素数が5以下である総炭素数8〜22の分岐アルキル基又はアルケニル基を有する第1級アルコールにエチレンオキシドを平均5〜15モル付加した非イオン系界面活性剤が挙げられる。
更に用いることができる非イオン系界面活性剤として、脂肪酸エステルあるいは硬化ヒマシ油を基本骨格とするHLB10〜16の非イオン系界面活性剤が挙げられ、この界面活性剤は上記基本骨格に対して親水基が付加されたものであり、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノステプリン酸ポリエチレングリコール、イソステプリン酸ポリエチレングリコール、イソステプリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリシ酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ラフリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソステプリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が用いられる。
更に用いることができる非イオン系界面活性剤として、脂肪酸エステルあるいは硬化ヒマシ油を基本骨格とするHLB10〜16の非イオン系界面活性剤が挙げられ、この界面活性剤は上記基本骨格に対して親水基が付加されたものであり、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノステプリン酸ポリエチレングリコール、イソステプリン酸ポリエチレングリコール、イソステプリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリシ酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ラフリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソステプリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が用いられる。
本発明方法において、HLBが10〜17の範囲を外れる非イオン系界面活性剤では、各種汚れに対する洗浄効果が低下し、好ましくない。HL非イオン系界面活性剤の含有量は、好ましくは、洗剤組成物全量に対して、10〜60質量%である。なお、本発明方法に用いる衣料用洗剤組成物には、上記各種のHLB10〜17の非イオン系性界面活性剤の他、通常洗剤原料に配合されている成分、例えば、非晶質シリカ等の多孔質無機酸化粉体、モンモリロナイトやヘクトライト等の粘土化合物、アルミノ珪酸塩、炭酸ナトリウム等の無機質アルカリビルダー、蛍光剤、酵素、牛脂石鹸、粉砕助剤、流動性改善剤等を適宜配合することができる。
洗剤成分も柔軟剤成分も本件残香性への影響は小さいが、残香性を有効に発揮するためには洗剤成分は強いすすぎ工程や脱水でできるだけ除去することが好ましい。
香料成分を含む液体状物質を噴霧することで本発明のポリウレタン系繊維に香料成分を吸収させる場合、該液体状物質としては、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、前記香料用溶剤を含有する液体であってよく、香料成分が約0.0001〜1重量%配合される液体が好ましく、約0.01〜0.5重量%配合される液体がより好ましい。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、以下に単に「%」とあるのは、「重量%」を意味する。
各実施例において、各香料の付与は下記の通り行った。
(モデル香料の付与方法)
モデル香料としては、シネオール、α−イオノン及びリリアールを、0.15gずつエタノール100mlに溶解した溶液を用いた。この溶液20mlを水980mlで希釈した希釈液を2回目すすぎ水として使用した。2回目すすぎ水90ml中の絶対量としては、以下のような組成とする。
・シネオール 2700μg
・α−イオノン 2700μg
・リリアール 2700μg
・エタノール 1.8g
・純水 残り
洗濯操作として、100mlのメジューム瓶に、試験片3.00g、JAFET標準洗剤0.12ml、純水90mlを入れ、初期温度40℃で5分間、振盪機で振盪させた。その後、脱水操作として、3000rpmで2分間遠心分離を行った。1回目すすぎ操作として、100mlのメジューム瓶に脱水操作後の試験片及び純水90mlを入れ、初期温度40℃で2分間、振盪機で振盪させ、前記脱水操作を行った。2回目すすぎ操作として、100mlのメジューム瓶に試験片及び2回目すすぎ水90mlを入れ、初期温度23℃で2分間、振盪機で振盪させた後、前記脱水操作を行った。機能保持耐久試験として機能保持率を評価するために複数回洗濯する場合には1回目の脱水の工程を省略し、1回とする以外は同様に、この洗浄処理を繰り返した。このように洗浄処理を行った後、相対湿度65%で、室温にて24時間吊り干しを行うことにより、乾燥させた。
モデル香料としては、シネオール、α−イオノン及びリリアールを、0.15gずつエタノール100mlに溶解した溶液を用いた。この溶液20mlを水980mlで希釈した希釈液を2回目すすぎ水として使用した。2回目すすぎ水90ml中の絶対量としては、以下のような組成とする。
・シネオール 2700μg
・α−イオノン 2700μg
・リリアール 2700μg
・エタノール 1.8g
・純水 残り
洗濯操作として、100mlのメジューム瓶に、試験片3.00g、JAFET標準洗剤0.12ml、純水90mlを入れ、初期温度40℃で5分間、振盪機で振盪させた。その後、脱水操作として、3000rpmで2分間遠心分離を行った。1回目すすぎ操作として、100mlのメジューム瓶に脱水操作後の試験片及び純水90mlを入れ、初期温度40℃で2分間、振盪機で振盪させ、前記脱水操作を行った。2回目すすぎ操作として、100mlのメジューム瓶に試験片及び2回目すすぎ水90mlを入れ、初期温度23℃で2分間、振盪機で振盪させた後、前記脱水操作を行った。機能保持耐久試験として機能保持率を評価するために複数回洗濯する場合には1回目の脱水の工程を省略し、1回とする以外は同様に、この洗浄処理を繰り返した。このように洗浄処理を行った後、相対湿度65%で、室温にて24時間吊り干しを行うことにより、乾燥させた。
(市販香料の付与方法)
市販の綿タオル(綿100%)10枚(質量1000±100g)、サイズLL(男性用)相当シャツ状縫製物2枚(シャツ状縫製物の胴部を適宜、裁断除去して合計質量400±40gに調整)及び洗剤をを、全自動洗濯機(東芝社製、「AW−80VC(WL)」)に投入し、水量を12Lに設定し、柔軟剤を柔軟剤ケースに入れ、お任せコ−スで洗浄(6分間)、すすぎ2回、脱水(6分間)を順次行う洗浄処理を行った。なお、洗濯に用いる水には、水道水を用いた。機能保持耐久試験として機能保持率を評価するために複数回洗濯する場合にはこの洗浄処理を所定回数繰り返した。洗浄処理後、24時間の吊り干しにより、乾燥を行った。
洗剤:JAFET標準洗剤(無香料)16mL
レノアハピネスアロマジュエル ルビー(P&G社製)5g
柔軟剤:なし
市販の綿タオル(綿100%)10枚(質量1000±100g)、サイズLL(男性用)相当シャツ状縫製物2枚(シャツ状縫製物の胴部を適宜、裁断除去して合計質量400±40gに調整)及び洗剤をを、全自動洗濯機(東芝社製、「AW−80VC(WL)」)に投入し、水量を12Lに設定し、柔軟剤を柔軟剤ケースに入れ、お任せコ−スで洗浄(6分間)、すすぎ2回、脱水(6分間)を順次行う洗浄処理を行った。なお、洗濯に用いる水には、水道水を用いた。機能保持耐久試験として機能保持率を評価するために複数回洗濯する場合にはこの洗浄処理を所定回数繰り返した。洗浄処理後、24時間の吊り干しにより、乾燥を行った。
洗剤:JAFET標準洗剤(無香料)16mL
レノアハピネスアロマジュエル ルビー(P&G社製)5g
柔軟剤:なし
各実施例において、各官能試験は下記の通り行った。
(官能試験1:6段階臭気強度表示法)
臭気判定士4名が、以下に記載の6段階臭気強度に基づき、各試料の臭気を0.5刻みで評価し、各判定士の評価の平均値を採用した。なお、本官能試験は、柔軟剤臭を嗅ぎ分けたものであり、前記臭気強度は、柔軟剤臭のみに関する強度である。評価は、乾燥後24時間経過時点、48時間経過時点及び72時間経過時点の3点で行った。
臭気強度
0: 無臭
1: やっと感知できるにおい
2: 何のにおいかがわかる弱いにおい
3: らくに感知できるにおい
4: 強いにおい
5: 強烈なにおい
臭気判定士4名が、以下に記載の6段階臭気強度に基づき、各試料の臭気を0.5刻みで評価し、各判定士の評価の平均値を採用した。なお、本官能試験は、柔軟剤臭を嗅ぎ分けたものであり、前記臭気強度は、柔軟剤臭のみに関する強度である。評価は、乾燥後24時間経過時点、48時間経過時点及び72時間経過時点の3点で行った。
臭気強度
0: 無臭
1: やっと感知できるにおい
2: 何のにおいかがわかる弱いにおい
3: らくに感知できるにおい
4: 強いにおい
5: 強烈なにおい
(官能試験2:9段階快・不快度表示法)
臭気判定士4名が、以下に記載の9段階快・不快度に基づき、各試料の臭気を0.5刻みで評価し、各判定士の評価の平均値を採用した。また、臭いの質が具体的にどのようなものであるか評価した。なお、本官能試験は、試料の臭気全体に関するものであり、柔軟剤臭及び布帛臭を含有する臭気が評価対象となっている。評価は、乾燥後48時間経過時点で行った。
快・不快度
+4: 極端に快
+3: 非常に快
+2: 快
+1: やや快
0: 快でも不快でもない
−1: やや不快
−2: 不快
−3: 非常に不快
−4: 極端に不快
臭気判定士4名が、以下に記載の9段階快・不快度に基づき、各試料の臭気を0.5刻みで評価し、各判定士の評価の平均値を採用した。また、臭いの質が具体的にどのようなものであるか評価した。なお、本官能試験は、試料の臭気全体に関するものであり、柔軟剤臭及び布帛臭を含有する臭気が評価対象となっている。評価は、乾燥後48時間経過時点で行った。
快・不快度
+4: 極端に快
+3: 非常に快
+2: 快
+1: やや快
0: 快でも不快でもない
−1: やや不快
−2: 不快
−3: 非常に不快
−4: 極端に不快
(官能試験3:機能保持耐久試験)
布帛試料として洗浄処理50回実施後の布帛を用いる以外は、官能試験2と同じ試験を行った。
布帛試料として洗浄処理50回実施後の布帛を用いる以外は、官能試験2と同じ試験を行った。
(香料成分の総放散量の測定)
各実施例において、香料成分の総放散量の測定は下記の通り行った。
機器分析試験はガスクロマトグラフィー質量分析法(以下GC/MSと略する。)により行った。
具体的には、乾燥後48時間経過した試料から、それぞれ10cm×20cm角の布片を2枚切り出して秤量し、ガラス容器(インピンジャー)に入れた。このガラス容器に室温(23℃±3℃)又は40℃で空気(AirzeroA)を100mL/minで1時間流し、発生ガスを吸着管(吸着剤 Tenax−GR)に捕集した。標準芳香剤単体を測定する場合も、上記と同様に発生ガスを捕集した。捕集時に使用した装置の模式図を図1に示す。発生ガスを捕集した吸着管について、熱脱離GC/MS法により以下に示す条件で測定した。
各実施例において、香料成分の総放散量の測定は下記の通り行った。
機器分析試験はガスクロマトグラフィー質量分析法(以下GC/MSと略する。)により行った。
具体的には、乾燥後48時間経過した試料から、それぞれ10cm×20cm角の布片を2枚切り出して秤量し、ガラス容器(インピンジャー)に入れた。このガラス容器に室温(23℃±3℃)又は40℃で空気(AirzeroA)を100mL/minで1時間流し、発生ガスを吸着管(吸着剤 Tenax−GR)に捕集した。標準芳香剤単体を測定する場合も、上記と同様に発生ガスを捕集した。捕集時に使用した装置の模式図を図1に示す。発生ガスを捕集した吸着管について、熱脱離GC/MS法により以下に示す条件で測定した。
検量線はトルエンの標準品0.1152gを100mLメスフラスコに採取し、メタノールで定容して標準溶液を作成した。この溶液を適宜希釈して作成した3水準の標準溶液から1μlを採取して吸着管に注入した。これらの吸着管を下記GC/MS測定の条件で分析した。注入した成分の絶対量(μg)とGC/MSトータルイオンクロマトグラムのピーク面積との関係から検量線を作成した。試料のGC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出された全ピークの総面積からトルエン検量線より総放散量を求めた。
熱脱離装置 :JTD−505II型(日本分析工業社製)
一次熱脱離条件 :脱離温度260℃,トラップ温度−60℃、15分間
二次熱脱離条件 :280℃、180秒間
GC装置 :HP5890(Hewlett Packard社製)
カラム :DB−5MS(J&W社製) 30m×0.25mmID 膜厚0.5μm
カラム温度 :40℃(4min) 280℃(昇温速度 6℃/min)
MS装置 :JMS−SX102A 質量分析計(日本電子社製)
イオン化方法 :EI
走査範囲 :m/z 10〜500(1.2sec/scan)
TIC 質量範囲 :m/z 29〜500”
一次熱脱離条件 :脱離温度260℃,トラップ温度−60℃、15分間
二次熱脱離条件 :280℃、180秒間
GC装置 :HP5890(Hewlett Packard社製)
カラム :DB−5MS(J&W社製) 30m×0.25mmID 膜厚0.5μm
カラム温度 :40℃(4min) 280℃(昇温速度 6℃/min)
MS装置 :JMS−SX102A 質量分析計(日本電子社製)
イオン化方法 :EI
走査範囲 :m/z 10〜500(1.2sec/scan)
TIC 質量範囲 :m/z 29〜500”
(評価基準)
各実施例品及び比較例品に関し、乾燥後48時間経過時点での官能試験1による臭気強度が2.0以上かつ室温(23℃±3℃)で測定した香料成分の総放散量が0.1μg/g・h以上のものを、「○」、そうでないものを「×」として、表3及び表4に示した。
各実施例品及び比較例品に関し、乾燥後48時間経過時点での官能試験1による臭気強度が2.0以上かつ室温(23℃±3℃)で測定した香料成分の総放散量が0.1μg/g・h以上のものを、「○」、そうでないものを「×」として、表3及び表4に示した。
[実施例1]
分子量3500のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを2.06モルになるように容器に仕込み、触媒としてトリエチルアミンを用い、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(EDAと略す。)を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてジエチルアミンを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が33重量%であるポリウレタンウレア溶液、PUU−Aを調製した。得られた溶液は40℃で約2800ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、0.98の極限粘度であった。
分子量3500のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを2.06モルになるように容器に仕込み、触媒としてトリエチルアミンを用い、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(EDAと略す。)を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてジエチルアミンを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が33重量%であるポリウレタンウレア溶液、PUU−Aを調製した。得られた溶液は40℃で約2800ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、0.98の極限粘度であった。
PUU−Aを紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経てオイリングローラー上で処理剤を付与した。なお、オイリングローラーへ付与された処理剤は、25℃での粘度が10センチストークスのシリコーン油96重量%、ステアリン酸マグネシウム4重量%からなる油剤であった。また、油剤の付着量が繊維に対し5重量%になるようオイリングロールの回転数を調整した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント、33dtexのポリウレタンウレア繊維PUU−1を製造した。PUU−1を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.00mol/kgであり、有効末端アミン濃度は34meq/kgであった。なお、PUU−1の高温側融点は253℃であった。
PUU−1のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は4.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は3.56μg/g・hであった。
[実施例2]
分子量1800のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを1.70モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(EDAと略す。)を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてジエチルアミンを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が30重量%であるポリウレタンウレア溶液、PUU−Bを調製した。得られた溶液は40℃で約3000ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、1.05の極限粘度であった。
分子量1800のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを1.70モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(EDAと略す。)を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてジエチルアミンを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が30重量%であるポリウレタンウレア溶液、PUU−Bを調製した。得られた溶液は40℃で約3000ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、1.05の極限粘度であった。
PUU−Bにt−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)を固形分比2%添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、複数フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtex、44dtex、55dtex、及び2フィラメント合着で22dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−2を製造した。PUU−2を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.51mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−2の高温側融点は280℃であった。
33dtexのPUU−2のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は22.4μg/g・hであった。
[実施例3]
脱水されたテトラヒドロフラン87.5モルと脱水された3−メチル−テトラヒドロフラン12.5モルとを撹拌機付き反応器に仕込み、窒素シール下、温度10℃で、触媒(過塩素酸70重量%及び無水酢酸30重量%の混合物)の存在下で8時間重合反応を行ない、反応終了液に水酸化ナトリウム水溶液で中和する共重合方法により得られた、数平均分子量2000の共重合テトラメチレンエーテルジオール(3−メチル−テトラヒドロフラン由来の構造単位(a)を12.5モル%含む)を、ポリアルキレンエーテルジオールとして用いた。この共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを4.9モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてMBAを含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が32重量%であるポリウレタンウレア溶液PUU−Cを調製した。
脱水されたテトラヒドロフラン87.5モルと脱水された3−メチル−テトラヒドロフラン12.5モルとを撹拌機付き反応器に仕込み、窒素シール下、温度10℃で、触媒(過塩素酸70重量%及び無水酢酸30重量%の混合物)の存在下で8時間重合反応を行ない、反応終了液に水酸化ナトリウム水溶液で中和する共重合方法により得られた、数平均分子量2000の共重合テトラメチレンエーテルジオール(3−メチル−テトラヒドロフラン由来の構造単位(a)を12.5モル%含む)を、ポリアルキレンエーテルジオールとして用いた。この共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを4.9モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてMBAを含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が32重量%であるポリウレタンウレア溶液PUU−Cを調製した。
PUU−Cを紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(N2)中に3フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、3フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。500m/分のスピードで巻き取り、3フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−3を製造した。なお、PUU−3を構成するポリウレタンのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は3.00mol/kgであり、有効末端アミン濃度は32meq/kgであった。なお、PUU−3の高温側融点は266℃であった。
PUU−3のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は42.5μg/g・hであった。
[実施例4]
脱水されたテトラヒドロフラン85.5モルと脱水された3−メチル−テトラヒドロフラン14.5モルとを撹拌機付き反応器に仕込み、窒素シール下、温度10℃で、触媒(過塩素酸70重量%及び無水酢酸30重量%の混合物)の存在下で8時間重合反応を行ない、反応終了液に水酸化ナトリウム水溶液で中和する共重合方法により得られた、数平均分子量1000の共重合テトラメチレンエーテルジオール(3−メチル−テトラヒドロフラン由来の構造単位(a)を14.5モル%含む)を、ポリアルキレンエーテルジオールとして用いた。この共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを5.3モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてジエチルアミンとMBAを含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が32重量%であるポリウレタンウレア溶液、PUU−Dを調製した。
脱水されたテトラヒドロフラン85.5モルと脱水された3−メチル−テトラヒドロフラン14.5モルとを撹拌機付き反応器に仕込み、窒素シール下、温度10℃で、触媒(過塩素酸70重量%及び無水酢酸30重量%の混合物)の存在下で8時間重合反応を行ない、反応終了液に水酸化ナトリウム水溶液で中和する共重合方法により得られた、数平均分子量1000の共重合テトラメチレンエーテルジオール(3−メチル−テトラヒドロフラン由来の構造単位(a)を14.5モル%含む)を、ポリアルキレンエーテルジオールとして用いた。この共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを5.3モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてジエチルアミンとMBAを含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が32重量%であるポリウレタンウレア溶液、PUU−Dを調製した。
PUU−Dを紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(N2)中に3フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、3フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。500m/分のスピードで巻き取り、3フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−4を製造した。なお、PUU−4を構成するポリウレタンのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は4.50mol/kgであり、有効末端アミン濃度は21meq/kgであった。なお、PUU−4の高温側融点は288℃であった。
PUU−4のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は4.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は2.6μg/g・hであった。
[実施例5]
分子量1800のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを2.60モルになるように容器に仕込み、80℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレングリコール、触媒として無水酢酸を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてブタノールを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が35重量%であるポリウレタンウレタン溶液、PU−Eを調製した。得られた溶液は40℃で約3500ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、1.10の極限粘度であった。
分子量1800のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを2.60モルになるように容器に仕込み、80℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレングリコール、触媒として無水酢酸を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてブタノールを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が35重量%であるポリウレタンウレタン溶液、PU−Eを調製した。得られた溶液は40℃で約3500ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、1.10の極限粘度であった。
このポリウレタンウレタン溶液PU−Eを、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に2フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、2フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。600m/分のスピードで巻き取り、2フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレタン繊維、PU−5を製造した。PU−5を構成するポリウレタンウレタンのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.95mol/kgであった。なお、PU−5の高温側融点は220℃であった。
PU−5のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は10.2μg/g・hであった。
[実施例6]
分子量2000のテトラメチレンエーテルジオール0.5モルと分子量2000のポリエチレングリコール0.5モルとに対し4,4’−MDIを5.30モルになるように容器に仕込み、80℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレングリコール、触媒として無水酢酸を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてブタノールを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が35重量%であるポリウレタンウレタン溶液PU−Fを調製した。得られた溶液は40℃で約3500ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、0.90の極限粘度であった。
分子量2000のテトラメチレンエーテルジオール0.5モルと分子量2000のポリエチレングリコール0.5モルとに対し4,4’−MDIを5.30モルになるように容器に仕込み、80℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレングリコール、触媒として無水酢酸を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてブタノールを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が35重量%であるポリウレタンウレタン溶液PU−Fを調製した。得られた溶液は40℃で約3500ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、0.90の極限粘度であった。
このポリウレタンウレタン溶液PU−Fを、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に2フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、2フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。600m/分のスピードで巻き取り、2フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレタン繊維、PU−6を製造した。PU−6を構成するポリウレタンウレタンのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は3.95mol/kgであった。なお、PU−6の高温側融点は240℃であった。
PU−6のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は4.5であった。48時間経過時点の香料放散量1は8.28μg/g・hであった。
[実施例7]
実施例1で使用したPUU−Aに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)を固形分対比、20%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−7を製造した。PUU−7を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.82mol/kgであり、有効末端アミン濃度は24meq/kgであった。なお、PUU−7の高温側融点は246℃であった。
実施例1で使用したPUU−Aに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)を固形分対比、20%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−7を製造した。PUU−7を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.82mol/kgであり、有効末端アミン濃度は24meq/kgであった。なお、PUU−7の高温側融点は246℃であった。
PUU−7のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は4.5であった。48時間経過時点の香料放散量1は10.3μg/g・hであった。
[実施例8]
実施例2で使用したPUU−Bに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)、N−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)とメチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)の反応によって生成せしめたポリウレアを固形分対比、それぞれ2%、2%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−8を製造した。PUU−8を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.52mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−8の高温側融点は285℃であった。
実施例2で使用したPUU−Bに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)、N−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)とメチレン−ビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)の反応によって生成せしめたポリウレアを固形分対比、それぞれ2%、2%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−8を製造した。PUU−8を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.52mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−8の高温側融点は285℃であった。
PUU−8のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は46.8μg/g・hであった。
[実施例9]
実施例2で使用したPUU−Bに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)、イソフラボン誘導体抽出物と分岐型マルトシルα- サイクロデキストリンを主成分とするサイクロデキストリン(イソエリートP、塩水港精糖社製)を固形分対比、それぞれ2%、2%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−9を製造した。PUU−9を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.48mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−9の高温側融点は280℃であった。
実施例2で使用したPUU−Bに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)、イソフラボン誘導体抽出物と分岐型マルトシルα- サイクロデキストリンを主成分とするサイクロデキストリン(イソエリートP、塩水港精糖社製)を固形分対比、それぞれ2%、2%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−9を製造した。PUU−9を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.48mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−9の高温側融点は280℃であった。
PUU−9のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は39.2μg/g・hであった。
[実施例10]
実施例2で使用したPUU−Bに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)、金属化合物として、ハイドロタルサイト(戸田工業(株)製NAOX−19)を900℃で焼成して得られた複合酸化物MgO・Al2O3を固形分対比、それぞれ2%、2%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−10を製造した。PUU−10を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.48mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−10の高温側融点は280℃であった。
実施例2で使用したPUU−Bに、t−ブチルジエタノールアミンとメチレン−ビス−(4−シクロヘキシルイソシアネ−ト)の反応によって生成せしめたポリウレタン(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2462)、金属化合物として、ハイドロタルサイト(戸田工業(株)製NAOX−19)を900℃で焼成して得られた複合酸化物MgO・Al2O3を固形分対比、それぞれ2%、2%を添加して後、紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。540m/分のスピードで巻き取り、4フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維、PUU−10を製造した。PUU−10を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は1.48mol/kgであり、有効末端アミン濃度は19meq/kgであった。なお、PUU−10の高温側融点は280℃であった。
PUU−10のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は44.9μg/g・hであった。
[比較例1]
ポリエチレンテレフタレート糸(E)(44dtex、36fil)のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(55g/m2)、pet−1を得た。これを開反しないままサンプルとした(55g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。
ポリエチレンテレフタレート糸(E)(44dtex、36fil)のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(55g/m2)、pet−1を得た。これを開反しないままサンプルとした(55g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。
[比較例2]
ウーリーナイロン糸(N)(44dtex、34fil)のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(55g/m2)、ny−2を得た。これを開反しないままサンプルとした(55g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。
ウーリーナイロン糸(N)(44dtex、34fil)のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(55g/m2)、ny−2を得た。これを開反しないままサンプルとした(55g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。
[比較例3]
精練を行ったコットン原綿繊維(インド綿)をから豊田自動織機社製リング織精紡機を使用して、30番手英式綿番手の紡績糸を作成した。作成した紡績糸より丸編み生地(釜径38インチ、24ゲージ、114フィーダー)を作成し、120℃1分間のスチームセットを行い、布帛co−3を得た。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。
精練を行ったコットン原綿繊維(インド綿)をから豊田自動織機社製リング織精紡機を使用して、30番手英式綿番手の紡績糸を作成した。作成した紡績糸より丸編み生地(釜径38インチ、24ゲージ、114フィーダー)を作成し、120℃1分間のスチームセットを行い、布帛co−3を得た。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。
[比較例4]
分子量3500のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを1.05モルになるように容器に仕込み、触媒としてトリエチルアミンを用い、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(EDAと略す。)を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてジエチルアミンを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が33重量%であるポリウレタンウレア溶液、puu−gを調製した。得られた溶液は40℃で約2800ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、0.98の極限粘度であった。
分子量3500のテトラメチレンエーテルジオール1モルに対し4,4’−MDIを1.05モルになるように容器に仕込み、触媒としてトリエチルアミンを用い、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に十分に撹拌し、溶解させて溶液を得た。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(EDAと略す。)を含むDMAc溶液を、前記反応物を溶解させた溶液に添加し、さらに末端封鎖剤としてジエチルアミンを含むDMAc溶液を添加して、その後、安定剤として、ジビニルベンゼンとp−クレゾールとの付加重合体(デュポン社製“メタクロール”(登録商標)2390)を固形分比1%添加して、全固体分が33重量%であるポリウレタンウレア溶液、puu−gを調製した。得られた溶液は40℃で約2800ポイズの粘度を有していた。重合体はDMAc中で0.5g/100mlの溶液濃度で25℃で測定すると、0.98の極限粘度であった。
puu−gを紡糸口金から高温(350℃)の不活性ガス(窒素ガス)中に4フィラメントで吐出し、この高温ガス中の通過により乾燥し、乾燥途中の糸が撚り合わされるようにエアージェット式撚糸機を通し、4フィラメントを合着させ、ゴデローラーを経てオイリングローラー上で処理剤を付与した。なお、オイリングローラーへ付与された処理剤は、25℃での粘度が10センチストークスのシリコーン油96重量%、ステアリン酸マグネシウム4重量%からなる油剤であった。また、油剤の付着量が繊維に対し5重量%になるようオイリングロールの回転数を調整した。540m/分のスピードで巻き取り、2フィラメント合着で33dtexのポリウレタンウレア繊維puu−4を製造した。puu−4を構成するポリウレタンウレアのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は0.50mol/kgであり、有効末端アミン濃度は34meq/kgであった。なお、puu−4の高温側融点は253℃であった。
puu−4のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は1.5であった。48時間経過時点の香料放散量1は0.0488μg/g・hであった。
[比較例5]
L/Dが40の2軸押出機に、分子量2000のPTMG1モルに対し4,4’−MDIを7.50モル、鎖伸長剤として1,4−ブタンジオールを窒素シール下で連続的に供給し、ワンショット法により反応させた。反応温度は240℃とし、生成ポリウレタンを約3mmφのストランドとして吐出し、水冷した後、切断してペレット化した。得られたポリウレタン(pu−h)の重量平均分子量はポリスチレン換算で17万であり、220℃における溶融粘度は剪断速度1000sec−1で200ポイズであった。
L/Dが40の2軸押出機に、分子量2000のPTMG1モルに対し4,4’−MDIを7.50モル、鎖伸長剤として1,4−ブタンジオールを窒素シール下で連続的に供給し、ワンショット法により反応させた。反応温度は240℃とし、生成ポリウレタンを約3mmφのストランドとして吐出し、水冷した後、切断してペレット化した。得られたポリウレタン(pu−h)の重量平均分子量はポリスチレン換算で17万であり、220℃における溶融粘度は剪断速度1000sec−1で200ポイズであった。
得られたペレットを真空バッチ式乾燥機にて、80℃ で、12時間予備乾燥した。乾燥後、ペレットを一軸スクリュー押出機にて溶融し、ギヤポンプで計量し、口金から冷却空気が流れている紡糸筒に吐出せしめ、ゴデローラーと巻取機の速度比を1.4とし、ゴデローラーを経て、比較例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。毎分220mの速度で溶融紡糸し、2フィラメント合着で33dtexの糸を巻き取り、80℃で、24時間加熱熟成、ポリウレタンウレタン繊維(pu−5)を製造した。pu−5を構成するポリウレタンのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は5.50mol/kgであり、得られた糸の特性を表2に示す。なお、pu−5の高温側融点は245℃であった。
pu−5のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は2.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は0.0673μg/g・hであった。
[比較例6]
L/Dが40の2軸押出機に、分子量2000のPTMG1モルに対し4,4’−MDIを9.50モル、鎖伸長剤として1,4−ブタンジオールを窒素シール下で連続的に供給し、ワンショット法により反応させた。反応温度は240℃とし、生成ポリウレタン(pu−i)を約3mmφのストランドとして吐出し、水冷した後、切断してペレット化した。220℃における溶融粘度は剪断速度1000sec−1で350ポイズであった。
L/Dが40の2軸押出機に、分子量2000のPTMG1モルに対し4,4’−MDIを9.50モル、鎖伸長剤として1,4−ブタンジオールを窒素シール下で連続的に供給し、ワンショット法により反応させた。反応温度は240℃とし、生成ポリウレタン(pu−i)を約3mmφのストランドとして吐出し、水冷した後、切断してペレット化した。220℃における溶融粘度は剪断速度1000sec−1で350ポイズであった。
得られたペレットを真空バッチ式乾燥機にて、80℃ で、12時間予備乾燥した。乾燥後、ペレットを一軸スクリュー押出機にて溶融し、ギヤポンプで計量し、口金から冷却空気が流れている紡糸筒に吐出せしめ、ゴデローラーと巻取機の速度比を1.1とし、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。毎分110mの速度で溶融紡糸し、2フィラメント合着で33dtexの糸を巻き取り、80℃で、24時間加熱熟成、ポリウレタンウレタン繊維(pu−6)を製造した。pu−6を構成するポリウレタンのウレタン基濃度およびウレア基濃度の総和は7.00mol/kgであり、得られた糸の特性を表2に示す。なお、pu−6の高温側融点は255℃であった。
pu−6のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は1.5であった。48時間経過時点の香料放散量1は0.0189μg/g・hであった。
[比較例7]
実施例1のポリウレタンウレア繊維(PUU−1)と同一の操作を行い、油剤種のみ変更した。25℃での粘度が10センチストークスの鉱物油92重量%、リモネン8重量%からなる油剤を用いた。
48時間経過時点の臭気強度は、5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は4.63μg/g・hであった。しかしながら、<残香性試験2>9段階快・不快度では−3.0であり、においの質として非常に不快な、熟しきった柑橘類様の香りであった。
実施例1のポリウレタンウレア繊維(PUU−1)と同一の操作を行い、油剤種のみ変更した。25℃での粘度が10センチストークスの鉱物油92重量%、リモネン8重量%からなる油剤を用いた。
48時間経過時点の臭気強度は、5.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は4.63μg/g・hであった。しかしながら、<残香性試験2>9段階快・不快度では−3.0であり、においの質として非常に不快な、熟しきった柑橘類様の香りであった。
[比較例8]
実施例1のポリウレタンウレア繊維(PUU−1)と同一の操作を行い、油剤種のみ変更した。25℃での粘度が10センチストークスの鉱物油98重量%、ヒノキチオール2重量%からなる油剤を用いた。
48時間経過時点の臭気強度は、4.0であった。しかしながら、<残香性試験2>9段階快・不快度では−4.0であり、においの質として極端に不快な臭気で、市販香料との香気バランスを著しく損ねるものであった。
実施例1のポリウレタンウレア繊維(PUU−1)と同一の操作を行い、油剤種のみ変更した。25℃での粘度が10センチストークスの鉱物油98重量%、ヒノキチオール2重量%からなる油剤を用いた。
48時間経過時点の臭気強度は、4.0であった。しかしながら、<残香性試験2>9段階快・不快度では−4.0であり、においの質として極端に不快な臭気で、市販香料との香気バランスを著しく損ねるものであった。
[比較例9]
"Pebax"4033(ARKEMA社、融点160℃)のペレットを真空バッチ式乾燥機にて、80℃で、12時間予備乾燥した。乾燥後、ペレットを一軸スクリュー押出機にて溶融し、ギヤポンプで計量し、口金から冷却空気が流れている紡糸筒に吐出せしめ、ゴデローラーと巻取機の速度比を2.00とし、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。毎分110mの速度で溶融紡糸し、2フィラメント合着で33dtexの糸を巻き取り、80℃で、24時間加熱熟成、pae−9を製造した。得られた糸の特性を表2に示す。なお、pae−9の高温側融点は165℃であった。
"Pebax"4033(ARKEMA社、融点160℃)のペレットを真空バッチ式乾燥機にて、80℃で、12時間予備乾燥した。乾燥後、ペレットを一軸スクリュー押出機にて溶融し、ギヤポンプで計量し、口金から冷却空気が流れている紡糸筒に吐出せしめ、ゴデローラーと巻取機の速度比を2.00とし、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。毎分110mの速度で溶融紡糸し、2フィラメント合着で33dtexの糸を巻き取り、80℃で、24時間加熱熟成、pae−9を製造した。得られた糸の特性を表2に示す。なお、pae−9の高温側融点は165℃であった。
pae−9のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は2.0であった。48時間経過時点の香料放散量1は0.0222μg/g・hであった。
[比較例10]
"Pellethane"2102-90A(Dow Chemicals社、融点214℃)のペレットを真空バッチ式乾燥機にて、80℃で、12時間予備乾燥した。乾燥後、ペレットを一軸スクリュー押出機にて溶融し、ギヤポンプで計量し、口金から冷却空気が流れている紡糸筒に吐出せしめ、ゴデローラーと巻取機の速度比を1.30とし、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。毎分110mの速度で溶融紡糸し、2フィラメント合着で33dtexの糸を巻き取り、80℃で、24時間加熱熟成、pu−10を製造した。得られた糸の特性を表2に示す。なお、pu−10の高温側融点は220℃であった。
"Pellethane"2102-90A(Dow Chemicals社、融点214℃)のペレットを真空バッチ式乾燥機にて、80℃で、12時間予備乾燥した。乾燥後、ペレットを一軸スクリュー押出機にて溶融し、ギヤポンプで計量し、口金から冷却空気が流れている紡糸筒に吐出せしめ、ゴデローラーと巻取機の速度比を1.30とし、ゴデローラーを経て、実施例1と同様にオイリングローラー上で処理剤を付与した。毎分110mの速度で溶融紡糸し、2フィラメント合着で33dtexの糸を巻き取り、80℃で、24時間加熱熟成、pu−10を製造した。得られた糸の特性を表2に示す。なお、pu−10の高温側融点は220℃であった。
pu−10のみを使用し、320針、釜径3.5インチ(29ゲージ)の1口筒編み機に供給して編成し、120℃にて1分間のスチームセットを行い幅約5cmの筒編み地(38g/m2)を得た。これを開反しないままサンプルとした(38g/m2の編地2枚重ねに相当する)。表3に記載の香料を付与した後、前記官能試験1〜3及び香料成分の総放散量の測定を実施した。その結果を表3に示す。48時間経過時点の臭気強度は2.5であった。48時間経過時点の香料放散量1は0.0619μg/g・hであった。
[実施例11〜18]
ポリウレタン繊維PUU−2を使用し、表4に示す各繊維含有率の組み合わせにて布帛を製作した。布帛Aは表1の布帛化工程−Lにより、布帛Bは表1の布帛化工程−L2により、布帛C、Dは表1の布帛化工程−Mにより、布帛Eは表1の布帛化工程−M2により、布帛Fは表1の布帛化工程−Nにより製作した。得られた布帛に、表4に記載の香料を付与した後、前記官能試験1及び香料成分の総放散量の測定を実施した。結果を表4に示す。
ポリウレタン繊維PUU−2を使用し、表4に示す各繊維含有率の組み合わせにて布帛を製作した。布帛Aは表1の布帛化工程−Lにより、布帛Bは表1の布帛化工程−L2により、布帛C、Dは表1の布帛化工程−Mにより、布帛Eは表1の布帛化工程−M2により、布帛Fは表1の布帛化工程−Nにより製作した。得られた布帛に、表4に記載の香料を付与した後、前記官能試験1及び香料成分の総放散量の測定を実施した。結果を表4に示す。
[比較例11〜18]
ポリウレタン繊維puu−4、pu−5、pu−6を使用し、表4に示す各繊維含有率の組み合わせにて布帛を製作した。布帛xは表2の布帛化工程−oにより、布帛yは表2の布帛化工程−pにより、布帛a13〜a15は表2の布帛化工程−tにより製作した。得られた布帛に、表4に記載の香料を付与した後、前記官能試験1及び香料成分の総放散量の測定を実施した。結果を表4に示す。
ポリウレタン繊維puu−4、pu−5、pu−6を使用し、表4に示す各繊維含有率の組み合わせにて布帛を製作した。布帛xは表2の布帛化工程−oにより、布帛yは表2の布帛化工程−pにより、布帛a13〜a15は表2の布帛化工程−tにより製作した。得られた布帛に、表4に記載の香料を付与した後、前記官能試験1及び香料成分の総放散量の測定を実施した。結果を表4に示す。
[実施例19]
実施例17に使用した検体および香料付与条件で、香料総放散量の測定過程におけるGC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークチャートを図2に示す。但し、試料は乾燥後すぐのものを2.4±0.1g分使用し、ガラス管に空気を流して発生ガスを捕集する際の温度は40℃、時間は24時間とした(乾燥後0時間〜24時間)。
実施例17に使用した検体および香料付与条件で、香料総放散量の測定過程におけるGC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークチャートを図2に示す。但し、試料は乾燥後すぐのものを2.4±0.1g分使用し、ガラス管に空気を流して発生ガスを捕集する際の温度は40℃、時間は24時間とした(乾燥後0時間〜24時間)。
[実施例20]
実施例19の「吸着管捕集処理」後、連続して別の吸着管に交換し(試料はそのまま同じものを用いた)、同様に24時間かけて発生ガスを捕集した(乾燥後24時間〜48時間)。実施例19と同様、GC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークチャートを得た。これを図3に示す。
実施例19の「吸着管捕集処理」後、連続して別の吸着管に交換し(試料はそのまま同じものを用いた)、同様に24時間かけて発生ガスを捕集した(乾燥後24時間〜48時間)。実施例19と同様、GC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークチャートを得た。これを図3に示す。
[比較例19]
比較例17に使用した検体および香料付与条件で、香料総放散量の測定過程におけるGC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークを図4に示す。但し、試料は乾燥後すぐのものを2.4±0.1g分使用し、ガラス管に空気を流して発生ガスを捕集する際の温度は40℃、時間は24時間とした(乾燥後0時間〜24時間)。
比較例17に使用した検体および香料付与条件で、香料総放散量の測定過程におけるGC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークを図4に示す。但し、試料は乾燥後すぐのものを2.4±0.1g分使用し、ガラス管に空気を流して発生ガスを捕集する際の温度は40℃、時間は24時間とした(乾燥後0時間〜24時間)。
[比較例20]
比較例19の「吸着管捕集処理」後、連続して別の吸着管に交換し(試料はそのまま同じものを用いた)、同様に24時間かけて発生ガスを捕集した(乾燥後24時間〜48時間)。実施例19と同様、GC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークチャートを得た。これを図5に示す。
比較例19の「吸着管捕集処理」後、連続して別の吸着管に交換し(試料はそのまま同じものを用いた)、同様に24時間かけて発生ガスを捕集した(乾燥後24時間〜48時間)。実施例19と同様、GC/MSトータルイオンクロマトグラムより検出されたピークチャートを得た。これを図5に示す。
前記図2〜図5において、水平軸は検出時間(分)を表す(範囲:0〜55)。垂直軸は信号検出強度を表し、図2〜図5では同一の信号検出強度レンジとし、範囲0〜100にて示す。布帛のみが異なる、実施例19(図2)と比較例19(図4)を比べると、乾燥後0時間から24時間までの24時間の香料成分の放散程度はGC/MSトータルイオンクロマトグラムから実施例19の方が比較例19よりも大きいことが明らかである。同様に乾燥後24時間から48時間までの24時間の香料成分の放散程度は実施例20(図3)と比較例20(図5)を比べると、実施例20の方が比較例20よりも大きいことが明らかである。
本発明のポリウレタン系繊維は、優れた残香性を有しつつ、優れた機械特性を有するものであるので、この繊維を使用した衣服、資材などは優れた残香性を有したものとなる。これらの優れた特性を有することから、本発明のポリウレタン系繊維は単独での使用はもとより、各種繊維や不織布との組み合わせにより、残香性に優れた布帛を得ることが可能で、編成、織成、紐加工、ホットメルト接着加工に好適である。その使用可能な具体的用途としては、下着、寝具をはじめ、ソックス、ストッキング、タイツ、水着、スキーウエア、ゴルフウエア、Yシャツ、スーツ、ウエットスーツ、ブラジャー、ガードル、作業服、煙火服、手袋、サポーター、セーター、丸編、トリコット、織物等の各種繊維製品、香料吸収用繊維構造物、アロマテラピー等香料使用時の繊維構造物、各種インテリア用繊維構造物、締め付け材料、さらには、低応力で伸長できる伸縮性シートを得られることもあり、紙おむつ、生理ナプキンなどサニタニー用品やその漏れ防止用ギャザー、さらには、各種フィルター類、特に冷暖房器具や空気清浄機のフィルター、造花、ワイピングクロス、コピークリーナー、ガスケット、ペット用品、電気絶縁材、壁紙相当布帛などが挙げられる。
1 吸着管
2 ガラス製容器(インピンジャー)
3 試料
2 ガラス製容器(インピンジャー)
3 試料
Claims (2)
- ウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計が1.48mol/kg以上3.00mol/kg以下であり、且つウレア基濃度が0.61mol/kg以上2.39mol/kg以下であるポリウレタン系繊維の香気保持方法であって、洗濯用柔軟剤及び洗剤の少なくともいずれかに香料成分を含有させるとともに、上記洗剤中に界面活性剤としてHLBが10〜17の非イオン系界面活性剤のみを含有させて、上記ポリウレタン系繊維を洗濯することを特徴とする、ポリウレタン系繊維の香気保持方法。
- 洗剤中にHLBが10〜17の非イオン系界面活性剤を10〜60質量%含有することを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン系繊維の香気保持方法。
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