JP2015071678A - 耐熱性樹脂組成物およびその発泡成形体 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物およびその発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性と耐油性、強度、成形性のバランスに優れるため、発泡シートの軽量化が可能となり、特に電子レンジ用食品容器として好適に使用できる耐熱性樹脂組成物とそれを用いた発泡体を提供する。【解決手段】スチレン−メタクリル酸共重合体96〜50質量部、ポリフェニレンエーテル3〜25質量部、シンジオタクチックポリスチレン1〜25質量部からなる耐熱性樹脂組成物。ただし、この耐熱性樹脂中の各樹脂成分の混合量は、合計100質量部とする。【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性と耐油性、強度、成形性のバランスに優れた耐熱性樹脂組成物、及びその発泡成形体を提供する。
ポリスチレン系樹脂の発泡成形体は軽量性、断熱性、剛性に優れ、且つ外観も美麗な事から、食品トレーや惣菜容器や弁当容器、即席めんカップ容器等の食品包装容器として幅広く使用されている。一方で、近年の電子レンジの普及により、こうした食品包装容器には、レンジアップによって変形の生じない高い耐熱性と、食品油の接触によって容器に割れや変形が発生しない耐油性が求められている。
しかしながら、周知の如くポリスチレン系樹脂単独での発泡容器では耐熱性、耐油性が不十分であるため、発泡容器を電子レンジで加熱した場合、著しい熱変形や割れが生じる。
ポリスチレン系樹脂の耐熱性を改善する方法として、特許文献1にはスチレン−メタクリル酸共重合体を用いた発泡成形体が開示されているが、メタクリル酸比率を上げた場合の脆性が問題となる。また、特許文献2には耐熱性と靱性を両立させる方法としてポリスチレンとポリフェニレンエーテルのブレンド樹脂を使用する方法が開示されているが、食品油と接触した場合の耐油性については、不十分であった。
一方、ポリスチレン系樹脂の耐熱性を向上させる別の方法として、特許文献3にはシンジオタクチックポリスチレンを使用し、結晶化度を特定の範囲とする方法が開示されているが、通常の発泡押出成形においては、結晶化度を上げ過ぎると発泡性が極端に悪化する問題があった。また、特許文献4にはシンジオタクチックポリスチレンとアタクチックポリスチレンから成るスチレン系樹脂組成物を発泡成形した発泡成形品が開示されており、特許文献5にはシンジオタクチックポリスチレンとアタクチックポリスチレンから成る組成物において、非晶固定率と伸長粘度特性を特定の範囲とする事で発泡特性の改良を試みているが、いずれも発泡体の耐熱性や強度、成形性については何ら記載がない。
特開平17−247888号公報 特開平3−157432号公報 特開平2−248438号公報 特開2003−335882号公報 特開平9−263650号公報
本発明者らは、上記に記載したポリスチレン系樹脂を用いた発泡シートの耐熱性と耐油性、強度、成形性のバランスに優れるという課題を達成するため、鋭意研究を進めたところ、スチレン−メタクリル酸共重合体とポリフェニレンエーテル、更にシンジオタクチックポリスチレンを組み合わせる事で、耐熱性と耐油性、強度、成形性のバランスに優れる樹脂組成物とそれを用いた発泡成形体が得られる事を見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、下記(1)〜(7)に示すところである。
(1)スチレン−メタクリル酸共重合体96〜50質量部、ポリフェニレンエーテル3〜25質量部、シンジオタクチックポリスチレン1〜25質量部からなる耐熱性樹脂組成物。ただし、この耐熱性樹脂中の各樹脂成分の混合量は、合計100質量部とする。
(2)前記スチレン−メタクリル酸共重合体中のメタクリル酸含有量が1〜15質量%である事を特徴とする前記(1)記載の耐熱性樹脂組成物。
(3)前記スチレン−メタクリル酸共重合体の重量平均分子量(Mw)が16万以上である事を特徴とする前記(1)〜(2)記載の耐熱性樹脂組成物。
(4)前記シンジオタクチックポリスチレンの結晶融点が200〜270℃である事を特徴とする前記(1)〜(3)記載の耐熱性樹脂組成物。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐熱性樹脂組成物から得られる発泡成形体。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐熱性樹脂組成物から得られる発泡シート。
(7)前記(6)に記載の発泡シートを成形してなる食品包装用容器。
本発明の耐熱性樹脂組成物は耐熱性と耐油性、強度、成形性のバランスに優れるため、発泡シートを軽量化した場合でも、十分な耐熱性と強度を有する食品容器を提供する事が出来る。また、耐油性に優れ、深絞り等の多様な形状に加工する事が出来るため、特に電子レンジ用食品容器として好適に使用する事が出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のスチレン−メタクリル酸共重合体はスチレンモノマーとメタクリル酸モノマーを熱、或いは過酸化物触媒によるラジカル重合により共重合させる事で得られ、なおかつスチレンモノマーユニットの立体規則性がシンジオタクチック構造ではないものを言う。また、重合方式としては塊状重合、溶液重合、懸濁重合等、公知のスチレン重合方式を用いる事が出来る。スチレン−メタクリル酸共重合体中のメタクリル酸の含有量は1〜15質量%が好ましく、2〜12質量%が更に好ましく、2〜10質量%が特に好ましい。メタクリル酸の含有量が1質量%未満では耐熱性と耐油性の向上効果が不十分である。また、メタクリル酸の含有量が15質量%を超える場合、強度と成形性が低下するため好ましくない。メタクリル酸の含有量は、重合工程における原料液のメタクリル酸濃度によって調整出来る。
本発明のスチレン−メタクリル酸共重合体の重量平均分子量(Mw)は16万以上であることが好ましい。Mwが16万未満では強度と成形性が不十分となる。スチレン−メタクリル酸共重合体のMwは重合工程での反応温度、滞留時間、重合開始剤の種類及び添加量、連鎖移動剤の種類及び添加量、重合時に使用する溶媒の種類及び量等によって調整する事が出来る。
スチレン−メタクリル酸共重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ―(GPC)を用いて、次の条件で測定した。
GPC機種:昭和電工社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製PLgel 10μm MIXED−B,300×7.5mm
移動相:テトラヒドロフラン 1.0ml/min
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
単分散ポリスチレンの溶出曲線により各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出した。
本発明のポリフェニレンエーテルは、フェノール化合物の酸化カップリングにより製造される。ポリフェニレンエーテルの酸化カップリング反応触媒としては、特に制限はないが、銅、マンガン、コバルト等の重金属化合物の少なくとも1種を用いる(米国特許第4,042,056号、同第3,306,874号、同第3,306,875号公報等参照)。
フェノールの具体例としては、フェノール、o−,m−,p−クレゾール、2,6−、2,5−、2,4−または3,5−ジメチルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−6−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。上記フェノール化合物は二種以上を共重合してもよく、さらに得られるホモポリマーもしくはコポリマーを二種以上混合使用してよい。上記フェノール化合物の中でも特に2,6−ジメチルフェノールが好適であり、従って本発明においてはこれを重合して得られるポリ(2,6−ジメチルー1,4−フェニレン)エーテルが良好な結果を与える。
本発明における上記ポリフェニレンエーテルの分子量は、特に限定はしないが好適なのは極限粘度が0.3dl/g以上(温度25℃、溶媒クロロホルム中)のものである。0.3dl/g未満では機械的強度が劣る。また、好ましくは極限粘度0.3〜0.6dl/gである。
本発明のシンジオタクチックポリスチレンは以下の様である。
シンジオタクチック構造は、その立体化学構造が、炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR)により定量される。13C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッドによって示すことができるが、本発明に言うシンジオタクチックポリスチレンとは、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティ―を有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)ポリ(ビニル安息香酸エステル)、これらの水素化重合体およびこれらの混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体を示す。
なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(イソプロピルスチレン)、ポリ(ターシャリーブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)などがあり、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)、などがある。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン)など、またポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)ポリ(エトキシスチレン)などがある。
なお、これらのうちで特に好ましいシンジオタクチックポリスチレンとしては、上記の条件を満足するポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(ジビニルベンゼン)、ポリ(p−ターシャリーブチルスチレン)、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレン)、ポリ(p−フルオロスチレン)、水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む共重合体が挙げられる。
このようなシンジオタクチックポリスチレンとしては、例えば不活性炭化水素溶媒中または溶媒の不存在化に、チタン化合物および水とトリアルキルアルミニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン単量体(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合することにより製造することができる(例えば、特開昭62−187708号公報参照)。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)、およびこれらの水素化重合体は公知の方法などにより得ることができる(例えば、特開平1−46912号公報、特開平1−178505号公報参照)。
更に、シンジオタクチックポリスチレンに対して、共重合モノマーとして、上述の各種重合体の他、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテンなどのオレフィンモノマー、ブタジエン、イソプレンなどのジエンモノマー、環状ジエンモノマーやメタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アクリロニトリルなどの極性ビニルモノマーなど含むことができる。特に、スチレン繰り返し単位が80〜100モル%、p−メチルスチレン繰り返し単位が0〜20モル%からなるシンジオタクチックポリスチレンが好ましく用いられる。
本発明のシンジオタクチックポリスチレンの分子量については特に制限はないが、重量平均分子量(Mw)が好ましくは5〜100万、更に好ましくは7〜50万、特に好ましくは10〜35万である。Mwが5万未満では得られる成形品の耐熱性や強度が不十分であり好ましくない。また、Mwが35万を超えると、溶融粘度が高くなり過ぎるため、発泡性が低下する場合がある。
シンジオタクチックポリスチレンの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ―(GPC)を用いて、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒とし、135℃の条件で測定した。
本発明のシンジオタクチックポリスチレンの結晶融点は、好ましくは200〜270℃であり、更に好ましくは230〜270℃である。結晶融点が200℃未満であると、耐熱性が不十分となり、270℃を超えると発泡性が低下するとともに、成形加工温度を高くする必要があるため、スチレン−メタクリル酸共重合体の脱水反応によるゲル化の懸念がある。
結晶融点の測定は、例えば、TAインスツルメンツ社製示差熱走査熱量計(DSC Q2000)を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/minで測定した場合のピーク位置より求めることができる。
さらに、シンジオタクチックポリスチレンの結晶化度を上げる、あるいは結晶径をコントロールするなどの目的に各種核剤を用いることも可能である。これら核剤としては、アルミニウムジ(p−t−ブチルベンゾエート)をはじめとするカルボン酸の金属塩、メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)アシッドホスフェートナトリウムをはじめとするリン酸の金属塩、タルク、フタロシアニン誘導体等、公知のものから任意に選択して用いることができる。なお、これらの核剤は一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の耐熱性樹脂は前記スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレンをブレンドして得られる。これら樹脂は比較的良好な相溶性を有するが、スチレン−メタクリル酸共重合体のガラス転移温度に比べ、ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度とシンジオタクチックポリスチレンの融点が高いために分散が不十分となり易く、その場合、本発明の効果が得られない場合がある。よって、成形機に導入する前に溶融コンパウンドしておくことが望ましい。溶融コンパウンドには単軸押出機や二軸押出機等の公知の溶融混錬装置を用いることができるが、二軸押出機を用いることが好ましい。押出温度は通常250〜370℃、好ましくは280〜330℃である。また、スチレン−メタクリル酸共重合体の劣化を防ぐために、予めポリフェニレンエーテル、及び/またはシンジオタクチックポリスチレンのマスターバッチを作成し、成形機に導入する際にスチレン−メタクリル酸共重合体とペレット状態でドライブレンドする方法を採用してもよい。
本発明の耐熱性樹脂は当該樹脂組成物100質量部中にスチレン−メタクリル酸共重合体を96〜50質量部含み、好ましくは96〜60質量部である。スチレン−メタクリル酸共重合体が96質量部を超えると耐熱性の改良効果が得られない場合があり、50質量部未満では強度と成形性が不十分である。
本発明の耐熱性樹脂は当該樹脂組成物100質量部中にポリフェニレンエーテルを3〜25質量部含み、好ましくは3〜20質量部である。ポリフェニレンエーテルが3質量部未満の場合、耐熱性が不十分であり、25質量部を超える場合、成形性が低下するとともに、臭気が悪化するため消臭剤が必要となり、結果として成形品の強度が低下する場合がある。なお、ポリフェニレンエーテルとしては、変性PPEと称されるポリフェニレンエーテルと他の樹脂をアロイ化したものも用いることができるが、その場合は変性PPEに含まれるポリフェニレンエーテルの含有量を上記範囲に調整する。
本発明の耐熱性樹脂は当該樹脂組成物100質量部中にシンジオタクチックポリスチレンを1〜25質量部含み、好ましくは1〜20質量部である。シンジオタクチックポリスチレンが1質量部未満の場合、耐油性が不十分であり、25質量部を超える場合、成形性と強度が低下する。
本発明の耐熱性樹脂には、必要に応じて、上記以外の熱可塑性樹脂やゴム補強材を本発明の効果を損なわない範囲で配合する事ができる。
熱可塑性樹脂の具体例としては、アタクチックポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ノルマルブチルアクリレート−スチレン共重合体、無水マレイン酸−スチレン共重合体、マレイミド−スチレン共重合体、αメチルスチレン−スチレン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリL−乳酸、ポリD−乳酸、ポリD、L−乳酸等の脂肪族ポリエステル系樹脂等が挙げられ、これら1種若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ゴム補強材の具体例としては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリクロロプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などのスチレン系ゴム、さらにはエチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、直鎖状低密度ポリエチレン系エラストマー等のオレフィン系ゴム、あるいはブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム、オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム、アルキルアクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム、ハイインパクトポリスチレンが挙げられ、これら1種若しくは二種以上を組み合わせて用いることができる。中でも耐熱性と補強効果のバランスの面でハイインパクトポリスチレンが好ましい。
本発明の耐熱性樹脂には添加剤として、リン系、フェノール系、アミン系等の安定剤、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸、及びその塩やエチレンビスステアリルアミド等の滑剤、流動パラフィン等の可塑剤、ゼオライト、活性炭、リン酸ジルコニウム等の消臭剤を添加する事ができる。
本発明の耐熱性樹脂には、本発明の耐熱性樹脂を原料とした発泡シートの製膜時に発生するトリミング屑や、シートを二次成形した際に発生するスケルトンと呼ばれる打抜き屑、容器使用後の廃棄物、または、それらのリサイクルペレットを配合することができる。また、本発明の耐熱性樹脂以外から作成したポリスチレン系樹脂延伸シートやポリスチレン系樹脂発泡シート等から作成したリサイクル原料についても、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
本発明の耐熱性樹脂の荷重たわみ温度は95〜135℃が好ましく、更に好ましくは100〜125℃である。荷重たわみ温度が95℃未満の場合、耐熱性樹脂を熱成形して得られる容器の耐レンジアップ変形が不十分となる。荷重たわみ温度が135℃を超える場合、成形性が低下する。
本発明の耐熱性樹脂は発泡剤とともに公知の方法により溶融押出し、発泡シートを製造することができる。具体的には、単軸押出機や二軸押出機を2基直列に配置し、1基目の押出機で発泡剤を発泡核剤とともに200〜290℃で溶融混錬し、2基目の押出機で冷却により樹脂温度を120℃〜200℃に調整した後、サーキュラーダイス、若しくは平板ダイスにより大気に放出し減圧発泡する方法が挙げられる。
発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の環式脂肪族炭化水素、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフルオロ−クロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素等の物理発泡剤を用いることができる。また、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム、クエン酸等の分解型発泡剤、二酸化炭素、窒素等の無機ガスや水を使用することもできる。これら発泡剤を適宜混合して使用できるが、工業的にはブタンが使用されることが多く、発泡押出性の観点から、イソブタンとノルマルブタンからなる混合ブタンを使用することが好ましい。
発泡核剤としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー等の無機物粉末が挙げられ、これらを単独あるいは混合物としても用いることができる。中でも、気泡径を小さくする効果が大きく、安価という点でタルクが最も好ましい。発泡核剤の添加方法は特に制限が無く、直接押出機の供給孔に添加しても良いし、耐熱性樹脂と共に添加することもできる。また、スチレンの単独重合体やスチレン−メタクリル酸メチル共重合体等を基材としたマスターバッチを作成し、そのマスターバッチを用いて供給することもできる。発泡核剤の添加量は通常、0.1〜5質量%である。また、該マスターバッチには高級脂肪酸や高級脂肪酸の金属塩をあらかじめ配合しておいても良い。また、エチレンビスステアリルアミド等の滑材、流動パラフィンやシリコーンオイル等の展着剤、その他の界面活性剤、帯電防止剤、酸化防止剤、可塑剤、耐候剤、顔料等が含まれていても良い。
発泡シートの密度は50〜150kg/mが好ましく、60〜130kg/mであることがより好ましい。発泡シートの密度が50kg/m未満であると、2次成形後の容器の強度が低下する。発泡シートの密度が150kg/mを超える場合、容器重量が重くなり軽量化の観点から望ましくない。密度D(kg/m)は、発泡シートの坪量S(g/m)とシート厚さT(mm)より、D=S/Tで算出することができる。
発泡シートの厚み方向の平均気泡径Xは0.10〜0.40mmであることが好ましい。シートの厚み方向の平均気泡径Xが0.10mm未満であると2次成形における成形性が低下する。シートの厚み方向の平均気泡径Xが0.40mmを超える場合、発泡シートの外観が悪化し、強度も低下する。
また、押出方向の平均気泡径Yと厚み方向の平均気泡径Xの比(Y/X)、及び幅方向の平均気泡径Zと厚み方向の平均気泡径Xの比(Z/X)は各々1.0〜2.5であることが好ましい。Y/X、Z/Xが1.0未満であると2次成形時のドローダウンが大きくなるため望ましくない。また、Y/X、Z/Xが2.5を超える場合、気泡の扁平度が大きく発泡シートの強度が低下する場合がある。
シートの厚み方向の平均気泡径X、押出方向の平均気泡径Y、幅方向の平均気泡径Zは発泡シートの押出方向の垂直断面、幅方向の垂直断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、ASTM D2842−06に記載の平均弦長に基づいて下記式を用いて算出することができる。
平均弦長=直線の長さ/気泡数
平均気泡径=平均弦長/0.616
また、発泡シートには、厚み方向の中央部に比べて密度が高い、いわゆるスキン層と呼ばれる表面層をシートの表裏面に設けることができる。スキン層を設けることで、シートの強度を上げることができ、外観も美麗に仕上がる。スキン層はサーキュラーダイスを出た直後の発泡シート表面を風冷することによって調整できる。
発泡シートの片面もしくは両面に熱可塑性樹脂シート又はフィルムを積層することにより、成形性、強度、剛性を改良することができる。上記、シートやフィルムを構成する熱可塑性樹脂としてはポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−メタクリル酸共重合体、ノルマルブチルアクリレート−スチレン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられるが、接着層を用いなくても積層可能でリサイクル性も良好なポリスチレン系樹脂が好ましい。
前記で積層される熱可塑性樹脂シート又はフィルムの厚みに特に制限はないが、0.01mm〜0.3mmが好ましい。シート又はフィルムの厚みが薄いと物性の改良効果が小さく、厚すぎると軽量化の観点から望ましくない。
発泡シートは、真空成形や圧空成形、マッチドモールド成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、リッジ成形、プラグアンドリッジ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形等、公知の熱成形方法を用いて、トレー、弁当容器、丼容器、カップ、蓋付箱型等の各種形状や大きさの容器に加工することができる。
こうして得られる容器は、食品と接触した状態で電子レンジ加熱調理を行っても、容器の変形や火脹れが発生がなく、電子レンジ用食品容器として好適に使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<スチレン−メタクリル酸共重合体の製造>
(1)スチレン−メタクリル酸共重合体S−1の製造
下記第1〜第3反応器を直列に接続して重合工程を構成した。
第1反応器:容積39Lの攪拌翼付完全混合型反応器
第2反応器:容積39Lの攪拌翼付完全混合型反応器
第3反応器:容積16Lのスタティックミキサー付プラグフロー反応器
各反応器の条件は以下の通りとした。
第1反応器:[反応温度] 120℃
第2反応器:[反応温度] 128℃
第3反応器:[反応温度] 流れ方向に125〜135℃の温度勾配がつくように調整
原料液としては、以下のものを用いた。
スチレン95.5質量%、メタクリル酸4.5質量%のモノマー構成100質量部に対してエチルベンゼン10質量部、重合開始剤として2,2ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロへキシル)プロパン0.025質量部を混合した原料液
スチレン97質量%、メタクリル酸3質量%のモノマー構成100質量部に対してエチルベンゼン10質量部、重合開始剤として2,2ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロへキシル)プロパン0.025質量部を混合した原料液
原料液を12.0kg/hrの供給速度で120℃に設定した第1反応器に連続的に供給し重合した後、次いで128℃に設定した第2反応器に連続的に装入し重合した。第2反応器出口での重合転化率は65%であった。更に125〜135℃の温度勾配がつくように調整した第3反応器にて重合転化率が70%になるまで重合を進行させた。
この重合液を直列に2段より構成される予熱器付き真空脱揮槽に導入し、未反応スチレン及びエチルベンゼンを分離した後、ストランド状に押し出して冷却した後切断してペレット化した。なお、1段目の予熱器の温度は200℃に設定し、真空脱揮槽の圧力は66.7kPaとし、2段目の予熱器の温度は240℃に設定し、真空脱揮槽の圧力は0.9kPaとした。得られたスチレン−メタクリル酸共重合体S−1の特性を表1に示す。
(2)スチレン−メタクリル酸共重合体S−2の製造
以下の原料液を用い第1〜3反応器の温度条件を以下のように変更した以外はS−1の製造と同様にした。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン93質量%、メタクリル酸7質量%のモノマー構成100質量部に対してエチルベンゼン10質量部、重合開始剤として2,2ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロへキシル)プロパン0.02質量部を混合した原料液
<条件>
第1反応器:[反応温度] 128℃
第2反応器:[反応温度] 138℃
第3反応器:[反応温度] 流れ方向に125〜138℃の温度勾配がつくように調整
(3)スチレン−メタクリル酸共重合体S−3の製造
以下の原料液を用い第1〜3反応器の温度条件を以下のように変更した以外はS−1の製造と同様にした。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン88.5質量%、メタクリル酸11.5質量%のモノマー構成100質量部に対してエチルベンゼン10質量部、重合開始剤として2,2ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロへキシル)プロパン0.03質量部、連鎖移動剤としてαメチルスチレンダイマー0.3質量部を混合した原料液
<条件>
第1反応器:[反応温度] 124℃
第2反応器:[反応温度] 138℃
第3反応器:[反応温度] 流れ方向に125〜138℃の温度勾配がつくように調整
Figure 2015071678
<実施例1〜10、比較例2〜3>
上記の方法で製造したスチレン−メタクリル酸共重合体(S−1〜3)とポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレンを表2〜3に示す質量部比率にてヘンシェルミキサーで混合し、280〜320℃に設定した二軸押出機(神戸製鋼所製、KTX30α)にて溶融コンパウンドした。ソリッド物性を表2〜3に示す。
<比較例1>
上記の方法で製造したスチレン−メタクリル酸共重合体(S−1)とポリフェニレンエーテルを表3に示す質量部比率にてヘンシェルミキサーで混合し、280〜320℃に設定した二軸押出機(神戸製鋼所製、KTX30α)にて溶融コンパウンドした。ソリッド物性を表3に示す。
<比較例4〜5>
アタクチックポリスチレンとポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレンを表3に示す質量部比率にてヘンシェルミキサーで混合し、280〜320℃に設定した二軸押出機(神戸製鋼所製、KTX30α)にて溶融コンパウンドした。ソリッド物性を表3に示す。
なお、アタクチックポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレンとしては以下のものを用いた。
<アタクチックポリスチレン>
APS 商品名:「トーヨースチロール HRM12」 東洋スチレン社製
Mw=25万、Mz/Mw=2.04
<ポリフェニレンエーテル>
商品名:「IUPIACE PX100L」 三菱エンジニアリングプラスチックス社製
極限粘度0.41g/dl
商品名:「ノリルEFN4230」 サビックイノベーティブプラスチックス社製
ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン=70/30
<シンジオタクチックポリスチレン>
SPS1 :スチレン−p−メチルスチレン共重合体
Mw=23万、結晶融点250℃、p−メチルスチレン共重合体比率12モル%
SPS2 :スチレンホモポリマー
Mw=18万、結晶融点270℃
次にスクリュー径40mmφと50mmφのタンデム式押出機にて発泡シートを製造した。まず、前記の溶融コンパウンドした樹脂100質量部に対しスチレン−メタクリル酸メチル共重合体60質量%とタルク40質量%からなるタルクマスターバッチ2.3質量部を均一に混合したものをスクリュー径40mmφの押出機に供給した。更に、発泡剤としてブタンを押出機先端より樹脂100質量部に対して2.5質量部の割合で圧入し溶融混合した。このときのシリンダー温度250〜280℃、樹脂温度265〜280℃、圧力12〜18MPaであった。
その後、250℃に設定した連結管を介してスクリュー径50mmφの押出機に移送し、シリンダー温度180〜240℃、樹脂温度165〜185℃、15〜17MPaに調整し、リップ開度0.6mm、口径40mmのサーキュラーダイスより吐出量10kg/hrで押出し直径152mmの冷却された円筒に添わせて引取り、円周の下部1点でカッターにより切開して発泡シートを得た。発泡シートの特性を表2〜3に示す。
なお、各種物性、性能評価は以下の方法で行った。
(1)スチレン−メタクリル酸共重合体中のメタクリル酸含有量
室温にて、共重合体0.5gを秤量し、トルエン/エタノール=8/2(体積比)の混合溶液に溶解後、水酸化カリウム1mol/エタノール溶液にて中和滴定を行い終点を検出し、水酸化カリウムエタノール溶液の使用量より、メタクリル酸の質量基準の含有量を算出する。なお、電位差自動検出装置(京都電子工業社製、AT−510)により測定した。
ソリッド物性は以下の方法により評価した。
(2)荷重たわみ温度
射出成型機を用いて試験片を作成し、JIS K7191に基づき1.8MPa応力の条件により求めた。
(3)シャルピー衝撃強さ
射出成型機を用いて試験片を作成し、JIS K7111により求めた。
発泡シートの特性は以下の方法により評価した。
(4)厚み
発泡シートの両端20mmを除き、幅50mm間隔の位置を測定点とした。この測定点をダイヤルシックネスゲージ ピーコック型式G(尾崎製作所社製)を使用し、試験片が変形しないように注意しながら、厚みを最小単位0.01mmまで測定し、この平均値を発泡シートの厚み(mm)とした。
(5)密度
発泡シートから縦10cm×横10cmの試験片を材料のセル構造が壊れないように注意深く切り出し、試験片の重量及び厚みから以下の式により算出した。
密度(kg/m)=試験片の重量(g)/試験片の厚み(mm)×100
(6)平均気泡径
発泡シートの厚み方向の平均気泡径X、押出方向の平均気泡径Y、幅方向の平均気泡径ZはASTM D2842−06の試験法により測定された平均弦長に基づいて算出した。
厚み方向の平均気泡径Xは、走査型電子顕微鏡で観察した押出方向の垂直断面において、シートの全厚みにわたって垂直な直線を引き、該直線の長さと該直線と交差する気泡数より平均弦長X1を求め、X1/0.616より算出した。
押出方向の平均気泡径Yは、走査型電子顕微鏡で観察した押出方向の垂直断面を厚み方向に4等分し、表層付近、厚み方向中央部、裏面付近の計3本の線分の各々において、該直線の長さと該直線と交差する気泡数より平均弦長Y1を求め、Y1/0.616より各々の線分の平均気泡径を算出し、これらの算術平均値をもって押出方向の平均気泡径Yとした。
押出方向の平均気泡径Zは、走査型電子顕微鏡で観察した幅方向の垂直断面を厚み方向に4等分し、表層付近、厚み方向中央部、裏面付近の計3本の線分の各々において、該直線の長さと該直線と交差する気泡数より平均弦長Z1を求め、Z1/0.616より各々の線分の平均気泡径を算出し、これらの算術平均値をもって押出方向の平均気泡径Zとした。
(7)熱成形性
発泡シートを単発成形機を用いて口径φ100mm、深さ70mmの深絞り丼形状容器を熱成形した。成形条件についてはヒーター温度230℃で加熱時間を一定にし、容器の亀裂発生状態を観察した。成形容器100個のうち、亀裂が観察される容器の数が0個の場合を◎、5個未満の場合を○、5個以上10個未満の場合を△、10個以上の場合を×として深絞り性を評価した。
容器特性は以下の方法により評価した。
(8)耐レンジアップ油性
発泡シートを単発成形機を用いて縦195mm、横220mm、深さ34mmの角型パスタ容器を熱成形した。成形条件についてはヒーター温度230℃一定とし、表面の荒れが発生しない加熱時間を適宜調整した。得られた角型パスタ容器の内側全面にサラダ油(日清サラダ油:日清オイリオ社製)10mlを塗布し、出力1500Wの電子レンジで70秒加熱し、表面状態を観察し、容器の変形や隆起が全く無いものを◎、容器の一部にわずかに変形や隆起が見られるものを○、容器に大きな変形や隆起が見られるものを×、容器の形状が崩れるか穴あきが発生するものを×とし耐熱油性を評価した。
(9)容器強度
前記の角型パスタ容器の底面部分に13.8gのステンレス球を落とし、20回の測定で容器に亀裂が発生する50%破壊高さを容器強度とした。
Figure 2015071678
Figure 2015071678
実施例の発泡シートは、比較例に比べて成形性が良好であり、その発泡シートを熱成形して得られた容器は耐レンジアップ油性、容器強度のバランスに優れる。
本発明の耐熱性樹脂組成物は耐熱性と耐油性、強度、成形性のバランスに優れるため、発泡シートの軽量化が可能となり、さらに、深絞り等の多様な形状に加工することできるので、特に電子レンジ用食品容器として好適に使用する事が出来る。

Claims (7)

  1. スチレン−メタクリル酸共重合体96〜50質量部、ポリフェニレンエーテル3〜25質量部、シンジオタクチックポリスチレン1〜25質量部からなる耐熱性樹脂組成物。ただし、この耐熱性樹脂中の各樹脂成分の混合量は、合計100質量部とする。
  2. 前記スチレン−メタクリル酸共重合体中のメタクリル酸含有量が1〜15質量%である事を特徴とする請求項1記載の耐熱性樹脂組成物。
  3. 前記スチレン−メタクリル酸共重合体の重量平均分子量(Mw)が16万以上である事を特徴とする請求項1〜2記載の耐熱性樹脂組成物。
  4. 前記シンジオタクチックポリスチレンの結晶融点が200〜270℃である事を特徴とする請求項1〜3記載の耐熱性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の耐熱性樹脂組成物から得られる発泡成形体。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の耐熱性樹脂組成物から得られる発泡シート。
  7. 請求項6に記載の発泡シートを成形してなる食品包装用容器。
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