JP2015067571A - 油ゲル化剤、該油ゲル化剤を含有する油ゲル組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程で過剰な高温にさらす必要が無く、且つ、油剤に少量配合することで安定性の高いゲルを形成することができる油ゲル化剤、更に該油ゲル化剤と油剤を含有する油ゲル組成物を提供する。【解決手段】一般式(1)で示されるアルカノールアミド誘導体よりなる油ゲル化剤。〔R1COはヒドロキシル基を含有してもよい炭素数16〜22のアシル基を示し、R2はヒドロキシル基を含有してもよい炭素数の1〜3の直鎖乃至は分岐のアルキレン基、又はポリオキシアルキレン基を示す。〕前記アルカノールアミド誘導体は、アルカノールアミンに、特定の脂肪酸又はその脂肪酸アルキルエステル、あるいは硬化ひまし油などのヒドロキシル基を含有する油脂を反応させることにより容易に得ることができる。【選択図】なし
Description
本発明は、ヒドロキシステアリン酸誘導体からなる油ゲル化剤、該油ゲル化剤を含有する油ゲル組成物に関するものである。
化粧品の性能として、メイクアップ効果のみならず、使用感に対する重要性も高まっている。常温で液体や固体である油性の化粧料基剤を化粧料に添加する際に、使用性を向上させるために、油剤に油ゲル化剤を添加し、ゲル化した油ゲル組成物を調整してから添加する場合がある。
油ゲル化剤であるジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドが、安定なフォーム等を目的とした化粧料に用いられることも報告されている(特許文献1〜4)
さらに、特許文献5には、比較的低い温度条件で油ゲル化剤を油性基剤中に均一に混合するために、特定のアミノ酸誘導体系油ゲル化剤を配合したゲル状組成物が示されている。また、特許文献6には、低極性の油剤に少量配合することで透明性の高いゲルを形成することができる油ゲル化剤として1,2−ビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体が報告されている。特許文献7には、12−ヒドロキシステアリン酸のアルキルアミドをゲル化剤とした例も報告されている。
油ゲル化剤であるジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドが、安定なフォーム等を目的とした化粧料に用いられることも報告されている(特許文献1〜4)
さらに、特許文献5には、比較的低い温度条件で油ゲル化剤を油性基剤中に均一に混合するために、特定のアミノ酸誘導体系油ゲル化剤を配合したゲル状組成物が示されている。また、特許文献6には、低極性の油剤に少量配合することで透明性の高いゲルを形成することができる油ゲル化剤として1,2−ビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体が報告されている。特許文献7には、12−ヒドロキシステアリン酸のアルキルアミドをゲル化剤とした例も報告されている。
本発明の課題は、融点が100℃付近であり、製造工程で過剰な高温にさらす必要が無く、且つ、油剤に少量配合することで安定性の高いゲルを形成することができる油ゲル化剤、更に該油ゲル化剤と油剤を含有する油ゲル組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を続けてきた結果、油剤に特定のアルカノールアミド誘導体を添加することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の油ゲル化剤は、融点が80〜110℃であり、ベースとなる油剤に容易に溶解させることができ、少量の添加で油剤をゲル化することができるものである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明において油ゲル化剤として機能する一般式(1)で示されるアルカノールアミドにおいて、R1COはヒドロキシル基を含有するアシル基を示すが、ヒドロキシル基を含有しない場合、結晶性が高くなりすぎるため、好ましくない。R2はヒドロキシル基を含有してもよい炭素数の直鎖乃至は分岐の1〜3のアルキレン基であるが、炭素数が4を超えた場合、油剤に可溶化してしまう、乃至は結晶析出による安定性の阻害がある点で好ましくない。
本発明において油ゲル化剤として機能する一般式(1)で示されるアルカノールアミドにおいて、R1COはヒドロキシル基を含有するアシル基を示すが、ヒドロキシル基を含有しない場合、結晶性が高くなりすぎるため、好ましくない。R2はヒドロキシル基を含有してもよい炭素数の直鎖乃至は分岐の1〜3のアルキレン基であるが、炭素数が4を超えた場合、油剤に可溶化してしまう、乃至は結晶析出による安定性の阻害がある点で好ましくない。
本発明の一般式(1)で表されるアルカノールアミド誘導体は、アルカノールアミンに、特定の脂肪酸又はその脂肪酸アルキルエステル、あるいは硬化ひまし油などのヒドロキシル基を含有する油脂を反応させることにより容易に得ることができる。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジグリコールアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミンなどが挙げられる。
脂肪酸としては、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸などが挙げられる。
本発明のアルカノールアミド誘導体の好適例としては、12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミド、12−ヒドロキシステアリン酸モノイソプロパノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミドなどが挙げられる。
脂肪酸としては、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸などが挙げられる。
本発明のアルカノールアミド誘導体の好適例としては、12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミド、12−ヒドロキシステアリン酸モノイソプロパノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミドなどが挙げられる。
本発明における油ゲル化剤は配合する油剤に対し、0.1〜20重量%含有させることが好ましく、0.2〜15重量%がより好ましい。
本発明の油ゲル化剤の配合量が0.1重量%を下回る場合は、油剤に種類によってゲル化能が不十分であるため好ましくなく、20重量%を超えて配合された場合は白濁してしまうため好ましくない。
本発明の油ゲル化剤の配合量が0.1重量%を下回る場合は、油剤に種類によってゲル化能が不十分であるため好ましくなく、20重量%を超えて配合された場合は白濁してしまうため好ましくない。
本発明において好ましく用いられる油剤は、特に限定されず、以下のものが例示される。これらの油剤を1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
動植物油脂、水添動植物油脂としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、エノ油、菜種油、オリーブ油、カカオ脂、カヤ油、キョウニン油、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、ヒマワリ油、ヤシ油、大豆油、パーム油、パーム核油、ツバキ油、ホホバ油、硬化ひまし油、ひまし油、ラノリンなどが挙げられる。
動植物油脂、水添動植物油脂としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、エノ油、菜種油、オリーブ油、カカオ脂、カヤ油、キョウニン油、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、ヒマワリ油、ヤシ油、大豆油、パーム油、パーム核油、ツバキ油、ホホバ油、硬化ひまし油、ひまし油、ラノリンなどが挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、ポリイソブチレン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ワセリンなどが挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルへキサン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリルなどが挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルへキサン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリルなどが挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、フッ素変性ポリシロキサンなどが挙げられる。
更に本発明の効果を妨害しない範囲で、化粧品に用いられる成分、例えば、直鎖乃至は分岐の低級アルコール、または高級アルコール、コレステロールやフィトステロールなどのステロール類、保湿剤、水溶性高分子、皮膜剤、紫外線吸収剤、消炎剤、金属封鎖剤、低級アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、4級アンモニウム塩や脂肪酸アミドアミンのようなコンディショニング基剤、pH 調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、抗菌剤、香料などを必要に応じて一種あるいは2種以上用いても良い。
本発明の油性ゲル組成物の用途としては、化粧料、皮膚外用剤、塗料、インク、潤滑油等を挙げることができるが、化粧料が好ましく、本発明の油ゲル組成物を配合する化粧料としては、リップスティック、リップクリーム等の口唇化粧料、油性ファンデーション、マスカラ等のメイクアップ化粧料、リンス、コンディショナー等のヘアケア製品、クリーム、美容液、美容オイル、パック等のスキンケア化粧料、制汗剤などを好適に示すことができる。
本発明の効果に関して以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
以下の方法により本件発明の一般式(1)に関わる物質を製造した。
以下の方法により本件発明の一般式(1)に関わる物質を製造した。
合成例1 12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)とモノエタノールアミン(0.20mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)とモノエタノールアミン(0.20mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例2 12−ヒドロキシステアリン酸モノイソプロパノールアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)とモノイソプロパノールアミン(0.20mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)とモノイソプロパノールアミン(0.20mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例3 12−ヒドロキシステアリン酸ヒドロキシエトキシエチルアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)とジグリコールアミン(0.20mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)とジグリコールアミン(0.20mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例4 12−ヒドロキシステアリン酸モノオクチルアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.10mol)とn−オクチルアミン(0.15mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.10mol)とn−オクチルアミン(0.15mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例5 12−ヒドロキシステアリン酸モノシクロヘキシルアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.05mol)とシクロヘキシルアミン(0.15mol)を混合し、170℃まで昇温し、そのまま170℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.05mol)とシクロヘキシルアミン(0.15mol)を混合し、170℃まで昇温し、そのまま170℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例6 ステアリン酸モノエタノールアミド
川研ファインケミカル社のアミゾールSMEを使用した。
川研ファインケミカル社のアミゾールSMEを使用した。
合成例7 12−ヒドロキシステアリン酸ジエタノールアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.10mol)とジエタノールアミン(0.15mol)を混合し、180℃まで昇温し、そのまま180℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.10mol)とジエタノールアミン(0.15mol)を混合し、180℃まで昇温し、そのまま180℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例8 12−ヒドロキシステアリン酸ジメチルエタノールアミドの合成
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)と2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(0.22mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
12−ヒドロキシステアリン酸(0.15mol)と2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(0.22mol)を混合し、150℃まで昇温し、そのまま150℃で一晩反応させた。冷却後、固形物をエタノールにて再結晶を行い、取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
合成例9 パルミチン酸モノエタノールアミドの合成
川研ファインケミカル社のアミゾールPMEを使用した。
川研ファインケミカル社のアミゾールPMEを使用した。
合成例10 グリセリン含有12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミドの合成
硬化ひまし油(0.1mol)とモノエタノールアミン(0.3mol)、ナトリウムメトキサイド(触媒量)を混合し、120℃まで昇温し、そのまま120℃で5時間反応させた。反応後、反応液をステンレス製のバットにあけ、冷却した。ここで取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
硬化ひまし油(0.1mol)とモノエタノールアミン(0.3mol)、ナトリウムメトキサイド(触媒量)を混合し、120℃まで昇温し、そのまま120℃で5時間反応させた。反応後、反応液をステンレス製のバットにあけ、冷却した。ここで取り上げた固体の1H−NMRを測定し、目的物であることを確認した。
上述した化合物1〜10を各種油剤に添加して、その性能を評価し、表1、および表2にまとめた。なお、測定項目の測定条件は以下の方法に従った。
融点測定
ヤマト科学(株)製融点測定器MP−21を使用して融点を測定した。
溶解温度の確認
各種サンプルを油剤に添加後、オイルバスで加熱していき、完全に溶解する際の温度を読み取った。
ゲル形成の確認
各種サンプルを油剤に溶解後、一晩静置し、ゲル化しているか否かを確認した。
評価は以下の2段階とした。
○ 容器を30秒間傾けた時、流動性を帯びないもの
× 容器を傾けた時に流動性があるもの、結晶析出のあるもの
ゲル強度測定
測定装置:レオメーターCR−500DX−L((株)サン科学社製)
測定温度:25℃
融点測定
ヤマト科学(株)製融点測定器MP−21を使用して融点を測定した。
溶解温度の確認
各種サンプルを油剤に添加後、オイルバスで加熱していき、完全に溶解する際の温度を読み取った。
ゲル形成の確認
各種サンプルを油剤に溶解後、一晩静置し、ゲル化しているか否かを確認した。
評価は以下の2段階とした。
○ 容器を30秒間傾けた時、流動性を帯びないもの
× 容器を傾けた時に流動性があるもの、結晶析出のあるもの
ゲル強度測定
測定装置:レオメーターCR−500DX−L((株)サン科学社製)
測定温度:25℃
表1はグリセライド型の油剤としてトリエチルヘキサノインを用いた時の結果である。
実施例群と比較例群を比較すると、実施例群の化合物1〜4は融点が80〜110℃にあり、且つ、油剤への溶解温度が78〜85℃と比較的低い温度であるため油剤への溶解性が高いということが確認できる。また、添加量が0.2重量%であってもゲル化可能であることが確認できる。比較例4、5ではゲル形成は認められるものの、ゲル強度は著しく低く、ゲル化剤としては不十分である。
実施例群と比較例群を比較すると、実施例群の化合物1〜4は融点が80〜110℃にあり、且つ、油剤への溶解温度が78〜85℃と比較的低い温度であるため油剤への溶解性が高いということが確認できる。また、添加量が0.2重量%であってもゲル化可能であることが確認できる。比較例4、5ではゲル形成は認められるものの、ゲル強度は著しく低く、ゲル化剤としては不十分である。
表2はミネラルオイル、エチルヘキサン酸セチルを油剤に用いた際の結果である。
実施例群と比較例群を比較すると、配合量が0.1重量%以下ではゲル化能が低下していることがわかる。
実施例群と比較例群を比較すると、配合量が0.1重量%以下ではゲル化能が低下していることがわかる。
実施例22 スティック状リップスティック
試料名 重量%
合成例1の化合物 10.0
オクチルドデカノール 20.0
リンゴ酸ジイソステアリル 17.0
シクロペンタシロキサン 3.0
水添ポリイソブテン 49.5
防腐剤 0.05
試料名 重量%
合成例1の化合物 10.0
オクチルドデカノール 20.0
リンゴ酸ジイソステアリル 17.0
シクロペンタシロキサン 3.0
水添ポリイソブテン 49.5
防腐剤 0.05
実施例23 ヘアコンディショナー
試料名 重量%
合成例1の化合物 0.5
ステアリルトリモニウムクロリド 2.0
グリセリン 5.0
ステアリルアルコール 5.0
ジメチコン 2.0
アモジメチコン 1.0
ミリスチン酸イソプロピル 1.0
乳酸 pH3.5に調整
水 100%になる量
試料名 重量%
合成例1の化合物 0.5
ステアリルトリモニウムクロリド 2.0
グリセリン 5.0
ステアリルアルコール 5.0
ジメチコン 2.0
アモジメチコン 1.0
ミリスチン酸イソプロピル 1.0
乳酸 pH3.5に調整
水 100%になる量
本発明の油ゲル化剤は、製造工程で過剰な高温にさらす必要が無く、且つ、油剤に少量配合することで安定性の高いゲルを形成することができる点に優れている。
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