JP2015063675A - ウレタン樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし前記ポリウレタンフォームは柔軟性に優れるものの、燃えやすいという欠点がある。このため前記ポリウレタンフォームを燃えにくくする検討が行われている。
この第一のウレタン樹脂組成物には熱膨張性黒鉛が含まれている。この熱膨張性黒鉛は火災等の熱により膨張して不燃性の膨張残渣を形成する。
しかし第一のウレタン樹脂組成物により得られるポリウレタンフォームの場合は、前記ポリウレタンフォームの中の可燃成分が燃え尽きてなくなるまでは、前記可燃成分の中に含まれる熱膨張性黒鉛による膨張残渣の形成が続く場合がある。
前記ポリウレタンフォームの膨張残渣は燃えなくても、前記ポリウレタンフォームに含まれる可燃成分が燃えている間に、前記ポリウレタンフォームが設置されている車両、家電、電子機器等の場所を起点として延焼が生じる問題がある。
さらにNCOインデックスが1.8〜3.0の範囲のジフェニルメタンジイソシアネートを使用し、メラミン樹脂および有機リン系を含む第三のウレタン樹脂組成物も提案されている(特許文献3)。
本発明の目的は、柔軟性に優れ、難燃性に優れるウレタン樹脂組成物を提供することにある。
[1]ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、発泡剤、整泡剤および添加剤を含み、
前記ポリオール化合物の重量平均分子量が、1000〜20000の範囲であり、
前記添加剤が、赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一つを組み合わせてなることを特徴とする、ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
[2]前記添加剤が、前記ポリイソシアネート化合物および前記ポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部を基準として、4.5〜70重量部の範囲であり、
前記赤リンを除く添加剤が、前記ウレタン樹脂100重量部を基準として、1.5〜52重量部の範囲である、上記[1]に記載のウレタン樹脂組成物を提供するものである。
[3]前記ウレタン樹脂組成物が、ポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含み、
前記三量化触媒が、前記ポリイソシアネート化合物および前記ポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲である、上記[1]または[2]に記載のウレタン樹脂組成物を提供するものである。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかに記載のウレタン樹脂組成物を成形してなる、成形体を提供するものである。
最初に、前記ウレタン樹脂組成物に使用するウレタン樹脂について説明する。
前記ウレタン樹脂としては、例えば、主剤としてのポリイソシアネート化合物、硬化剤としてのポリオール化合物等を含むものが挙げられる。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
この範囲は、1500〜15000の範囲であれば好ましく、2000〜10000の範囲であればより好ましい。
前記ポリオール化合物の重量平均分子量が1000〜20000の範囲の場合には、本発明に係るウレタン樹脂組成物を硬化して得られるポリウレタンフォームが柔軟性に優れ、取り扱い易いものとなる。
なお、本発明に使用する前記ポリオール化合物の中に分子量が1000未満のものが含まれる場合でも、分子量が大きいものと組み合わせることにより、前記ポリオール化合物全体の重量平均分子量の値を1000〜20000の範囲に収めることが可能である。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
また前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン及びトリメチロールプロパン等の三価アルコール、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体等の四〜八価のアルコ―ル、
フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロ―ル、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノ―ル類、
ポリブタジエンポリオール、
ひまし油系ポリオール、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)が挙げられる。
前記AOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2-ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。
AOを二種以上使用する場合(例えば、POおよびEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
前記活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、
グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、
エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。
ここで前記ポリオール化合物の当量数は、[ポリオール化合物の水酸基価(mgKOH/g)]×[ポリオール化合物の重量(g)]÷[水酸化カリウムの分子量]により表される。
前記イソシアネート化合物の当量数は、[イソシアネート基の分子量]×100÷[イソシアネート基の重量%]により表される。
水の当量数は、[水の重量(g)]×2÷[水の分子量]により表される。
前記インデックスの範囲は、100〜300の範囲であることが好ましい。
前記当量比が300以下では発泡不良が起こるのを防ぐことができ、100以上では良好な耐熱性を有することができる。
前記ウレタン硬化触媒としては、例えばアミノ化合物、錫化合物、アセチルアセトン金属塩等が挙げられる。
テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等が挙げられる。
0.01重量部以上10重量部以下の場合には取り扱い易く反応の制御が容易となる。
0.01重量部以上の場合にイソシアネートの三量化が阻害される不具合が生じず、10重量部以下の場合にウレタン結合が阻害される不具合を軽減することができる。
本発明に係るウレタン樹脂組成物に含まれるウレタン樹脂の発泡を促進するために、本発明に係るウレタン樹脂組成物に対して発泡剤を添加することができる。
前記発泡剤としては、例えば、水、
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素、
ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物、
トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフロオロエタン、CHF3、CH2F2、CH3F等のフッ素化合物、
ジクロロモノフルオロエタン、(例えばHCFC141b(1、1―ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1―クロロー1、1―ジフルオロエタン)等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物、
HFC−245fa(1、1、1、3、3―ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfc(1、1、1、3、3―ペンタフルオロブタン)等のハイドロフルオロカーボン化合物、
ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機物理発泡剤、
窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機物理発泡剤等が挙げられる。
前記発泡剤の添加量の範囲が0.1重量部以上の場合は発泡が促進され、得られる成形体の密度を低減することができ、20重量部以下の場合は、得られる成形体の中に互いに連続した気泡を導入することができる。
前記整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
前記化学反応により硬化するウレタン樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する前記化学反応により硬化するウレタン樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部であることが好ましく、0.1〜4.0重量部であることがより好ましく、1.0〜3.0重量部であることが更に好ましい。
本発明に使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
前記赤リンの範囲が3.0重量部以上の場合は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また20重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
前記周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また前記芳香族アミンとして、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩、
リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩、
リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩、
リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩、
リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩、
リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩、
リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩、
第一リン酸アルミニウム、第二リン酸アルミニウム、第三リン酸アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、次亜リン酸アルミニウム等のアルミニウム塩等が挙げられる。
前記リン酸塩含有難燃剤の範囲が1.0重量部以上の場合は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また18重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
前記リン酸エステルの範囲が0.1重量部以上の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物からなる成形体が着火しにくくなり、200重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
前記芳香族臭素化化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等のモノマー有機臭素化合物、
臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、
臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物、
ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、
臭素化ポリフェニレンエーテル、
臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物、
臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン、
架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性を高める観点から、臭素化ポリスチレン、ヘキサブロモベンゼン等が好ましく、ヘキサブロモベンゼンがより好ましい。
前記臭素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
前記酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
前記ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
前記ホウ素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
前記酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
前記アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
前記ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
前記アンチモン含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
前記無機充填材としては、特に限定はないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカバルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
そこで本発明に係るウレタン樹脂組成物を使用する前は、前記ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、前記ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。そして本発明に係るウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた前記ウレタン樹脂組成物を一つにまとめることにより、本発明に係るウレタン樹脂組成物が得られる。
なお前記ウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割されたウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、前記ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
前記ウレタン樹脂組成物の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記ウレタン樹脂組成物の各成分を混合する方法、前記ウレタン樹脂組成物を有機溶剤に懸濁させる方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記ウレタン樹脂組成物に含まれる反応硬化性樹脂成分に25℃の温度において固体である成分が含まれる場合には、前記ウレタン樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により前記ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
さらに触媒を除く前記ウレタン樹脂組成物の成分と、触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。
前記ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合すると反応が始まり時間の経過と共に粘度が上昇し、流動性を失う。
例えば、前記ウレタン樹脂組成物を、金型、枠材等の容器へ注入して硬化させることにより、前記ウレタン樹脂組成物からなる成形体を得ることができる。
前記ウレタン樹脂組成物からなる成形体を得る際には、熱を加えたり、圧力を加えたりすることができる。
前記ウレタン樹脂組成物からなる成形体の比重に特に限定はないが、0.02〜0.20の範囲であることが好ましく、0.03〜0.15の範囲であることがより好ましく、0.03〜0.10の範囲が更に好ましく、0.04〜0.08の範囲が最も好ましい。
かかる成形体は比重が小さいことから取り扱い易い。
前記ポリウレタンフォームは柔軟でありながら着火しにくいという特性を備えている。
(a)ポリオール化合物
ポリエーテルポリオール
A−1:ポリエーテルポリオール(三洋化成社製、製品名:サンニックス GP−3000、水酸基価:56mgKOH/g、官能基数:3[一分子当たり])
A−2:ポリエーテルポリオール(三洋化成社製、製品名:サンニックス PP−3000、水酸基価:35mgKOH/g、官能基数:2[一分子当たり])
A−3:ポリエーテルポリオール(三洋化成社製、製品名:サンニックス GP−1000、水酸基価:168mgKOH/g、官能基数:2[一分子当たり])
A−4:ポリエーテルポリオール(三洋化成社製、製品名:サンニックス GP−4000、水酸基価:42mgKOH/g、官能基数:2[一分子当たり])
(b)触媒
B−1:トリエチレンジアミン(東ソー社製、製品名:TEDA−L33)
B−2:オクチル酸第1スズ(日東化成社製、製品名:ネオスタンU−28)
B−3:三量化触媒(東ソー社製、製品名:TOYOCAT−TR20)
(c)発泡剤
水(純水)
(d)整泡剤
C−1:シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製、製品名:SH192)
D−1:TDI(日本ポリウレタン工業社製、製品名:コロネートT−80)
D−2:MDI(日本ポリウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR−200、粘度:167mPa・s、イソシアネート含有率 30.5〜32.0%)
E−1:トリス(β−クロロプロピル)ホスフェ−ト(大八化学社製、製品名:TMCPP)
E−2:赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
E−3:リン酸二水素アンモニウム(関東化学社製、製品コード:01309−01)
E−4:ヘキサブロモベンゼン(マナック社製、製品名HBB−B)
E−5:水酸化アルミニウム(アルモリックス社製、製品名:B−325)
撹拌後の(A)成分および(C)成分に対して整泡剤および発泡剤を加え、高速分散機を用いて25℃、6000rpmの条件で約10秒間撹拌し、発泡体を作製した。
得られたウレタン樹脂組成物は時間の経過と共に流動性を失い、ウレタン樹脂組成物の硬化物を得た。前記硬化物を下記の基準により評価し、結果を表1に示した。
また実施例1に使用したポリイソシアネートのインデックスを表1に記載した。以下の実施例の場合も同様である。
硬化したウレタン樹脂組成物から125mm×13mm×10mmとなるように試験体を切出し、UL規格のUL94に準拠して燃焼試験を行った。各試験体を5本ずつ燃焼させ、その平均燃焼時間から燃焼性能を判断した。
V−0に相当する場合を◎とし、V−1に相当する場合を○とし、V−2に相当する場合を△とし、V−2よりも性能に劣る場合を×とし、結果を表1に示した。
またこの燃焼試験の前後の重量の変化を百分率(%)により残存率として表1に示した。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表2に示す。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1の使用量を54.2重量部としたこと、触媒B−3を使用しなかったこと、ポリイソシアネートD−2の使用量を45.8重量部としたこと、添加剤を使用しなかった他は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例2の場合と比較して、添加剤を使用しなかった他は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
比較例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1の使用量を62.5重量部に変更したこと、ポリイソシアネートD−2に代えて、D−1を37.5重量部使用した他は比較例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
Claims (4)
- ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、発泡剤、整泡剤および添加剤を含み、
前記ポリオール化合物の重量平均分子量が、1000〜20000の範囲であり、
前記添加剤が、赤リンを必須成分とし、前記赤リン以外に、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一つを組み合わせてなることを特徴とする、ウレタン樹脂組成物。 - 前記添加剤が、前記ポリイソシアネート化合物および前記ポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部を基準として、4.5〜70重量部の範囲であり、
前記赤リンを除く添加剤が、前記ウレタン樹脂100重量部を基準として、1.5〜52重量部の範囲である、請求項1に記載のウレタン樹脂組成物。 - 前記ウレタン樹脂組成物が、ポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含み、
前記三量化触媒が、前記ポリイソシアネート化合物および前記ポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲である、請求項1または請求項2に記載のウレタン樹脂組成物。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のウレタン樹脂組成物のいずれかに記載のウレタン樹脂組成物を成形してなる、成形体。
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