以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す表示制御システム1は、商品等の広告表示を行うための表示システムである。表示制御システム1は、図1に示すように、表示制御装置10と、店舗端末30と、複数のディスプレイ装置40とを備える。それらの機器は通信ネットワークNを介して接続されている。通信ネットワークNは、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築された通信ネットワークNであり、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の様々な回線形態を適用することが可能である。また、通信ネットワークNには、例えば、無線LAN(Local Area Network)、電話回線網、ISDN回線網、専用線、移動体通信、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信ネットワーク網と、IPネットワーク、VoIP(Voice over Internet Protocol)ゲートウェイ、インターネットサービスプロバイダ等が含まれる。
先ず、図2を参照して、表示制御装置10の機能構成を説明する。表示制御装置10は、図2に示すように、機器の全体的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)11と、複数の操作キーを有する入力部12と、CPU11に作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、CPU11が実行する制御プログラムや制御データを格納した記憶部15と、通信部16とを備える。CPU11、入力部12、RAM13、表示部14、記憶部15、通信部16は、バス17を介して接続されている。
入力部12は、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたキーボードを含む構成とし、操作者による各キーの押下入力を受け付けてその操作情報をCPU11に出力する。また、入力部12は、マウス等のポインティングデバイスを含み、位置入力を受け付けて操作情報としてCPU11に出力する。
RAM13は、揮発性のメモリである。また、RAM13は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有する。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、CPU11から入力される情報に応じて各種表示を行う。
記憶部15は、磁気記録媒体を有するHDD(Hard Disk Drive)、不揮発性の半導体メモリ等により構成される。記憶部15には、CPU11で実行されるシステムプログラムや表示制御処理プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。表示制御処理プログラムには、図2に示すように、電子POPスケジューラ154、電子POPクリエイタ156が含まれる。それらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部15に格納されている。CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部15には、図2に示すように、POPデータベース151、キャビネットデータベース152、商品マスタ・棚/キャビネット情報データベース153、電子POP用データベース155、画像素材フォルダ157、スケジュールファイルフォルダ158、画像ファイルフォルダ159が設けられている。
POPデータベース151は、POPデータが格納されているデータベースである。POPデータとは、POP広告(Point Of Purchase Advertising)(以下、POPと略記する)のレイアウトを示すレイアウトデータである。POPデータは、例えば、レイアウト名称、用紙サイズからなるヘッダ部分と、用紙方向、配置する項目、項目が配置される座標、項目の書式設定(フォント、フォントサイズ、色等)、文例等のレイアウトに関する情報が格納されているレイアウト部分と、から構成される印刷用のデータである。このPOPデータは、例えば、GDI(Graphics Device Interface)を介してプリンタにて印刷することが可能である。POPデータベース151は、商品コードとPOPデータとを対応付けて格納している。ここで、POPデータベース151は、商品広告データとしてのPOPデータを記憶する記憶手段として機能する。
キャビネットデータベース(以下、単にキャビネットもという。)152は、商品データ(商品コードおよびPOPデータのレイアウト名称)を含む情報が格納されるデータベースである。内容は後述する。
商品マスタ・棚/キャビネット情報データベース153は、商品マスタテーブル(TBL)、および、棚/キャビネット情報TBLが格納されているデータベースである。商品マスタTBLは、商品に関する情報が格納されたTBLである。商品マスタTBLは、商品コード、商品名、販売価格、棚番号等の項目を有する。商品コードは、各商品を識別するコード番号である。商品名は、商品コードの商品の商品名である。棚番号はその商品が陳列される棚の番号である。
棚/キャビネット情報TBLは、店舗端末30が設置されている店舗における売り場の棚と、後述する電子POPスケジューラ154にて表示されるキャビネットとの対応関係を示すTBLである。すなわち、棚の棚番号とキャビネットのキャビネット番号とは、棚/キャビネット情報TBLにおいて対応付けられている。キャビネットの内容については後述する。また、棚にはディスプレイ装置40が設置されており、棚/キャビネット情報TBLにおいて、棚番号とディスプレイ装置40の番号とが、紐付けられている。
電子POP用データベース155は、電子POPスケジューラ154によって作成されたスケジュールのデータが格納されるデータベースである。内容は後述する。
電子POPスケジューラ154は、ディスプレイ装置40にコンテンツ表示の時間割を設定するプログラムである。電子POPスケジューラ154は、WEBアプリケーションであり、店舗端末30からもWEBブラウザ352を介して閲覧または/および操作することが可能である。
次に、図3〜図8を参照して、電子POPスケジューラ154について具体的に説明する。図3に示すように、電子POPスケジューラ154を起動した際の表示画面21には、店舗選択欄211と、日付選択欄212と、レイヤ選択欄213と、スケジュール表示欄214と、閉じるボタン219と、が設けられている。店舗選択欄211は、表示したい店舗を選択する欄である。日付選択欄212は、表示したい日付を選択する欄である。レイヤ選択欄213は、表示するレイヤを選択する欄である。スケジュール表示欄214は、各ディスプレイ装置40についてのスケジュールを表示する欄である。スケジュール表示欄214は、表示時刻を表示する時刻表示部214Aと、個々のディスプレイ装置40のスケジュールを表示する個別スケジュール部214Bと、で構成される。閉じるボタン219は、画面を閉じるためのボタンである。
この実施の形態において、「レイヤ」とは、図5で後述するように、表示コンテンツと、その表示コンテンツを表示する表示時間とを含み、夫々に優先順位が設定されている表示スケジュールを意味する。
図3の表示画面21の例では、店舗選択欄211、日付選択欄212の選択に従い、店舗Aの2013年4月1日の各ディスプレイ装置40についてのスケジュールが表示されている。また、レイヤ選択欄213にて全てのレイヤが選択されていることに従い、当日のすべてのレイヤが反映されて各ディスプレイ装置40のスケジュールが表示される。「レイヤ」については後述する。
図3の表示画面21にて、ディスプレイ装置名称の「衣料品棚」の欄をクリックすると、ディスプレイ装置名称の左側のチェックボックスが選択状態となるとともに、図4のレイヤ表示画面22に移行するように構成されている。
図4のレイヤ表示画面22には、店舗選択欄221と、日付選択欄222と、レイヤ部223と、キャビネット選択欄224と、保存ボタン225と、削除ボタン226と、閉じるボタン229と、が設けられている。店舗選択欄221は、表示したい店舗を選択する欄である。日付選択欄222は、表示したい日付を選択する欄である。レイヤ部223は、表示時刻を表示する時刻表示部223Aと、個々のレイヤを示す個別レイヤ部223Bと、個別レイヤ部223Bの全てのレイヤが反映された最終的なスケジュールを示す合成レイヤ部223Cと、で構成される。図4のレイヤ表示画面22の例では、店舗Aの2013年4月1日のディスプレイ装置40(装置名称:「衣料品棚」)についてのスケジュールが表示されている。キャビネット選択欄224は、後述する要領にて、キャビネットを選択する欄である。保存ボタン225は、編集された内容でデータ更新するためのボタンである。削除ボタン226は、レイヤ部223の左側のチェックボックスが選択されているレイヤのスケジュールを削除するためのボタンである。
次に、図4、図5を参照して、レイヤによる表示制御について説明する。レイヤとは、表示の優先順位が設けられている表示スケジュールをいう。レイヤとして、毎日指定レイヤ、毎週指定レイヤ、毎月指定レイヤ、特定日指定レイヤが用意されている。ここで、毎日指定、毎週指定、毎月指定、特定日指定は、そのレイヤに設定されている表示スケジュールを表示するか否かを決定する表示条件である。毎日指定レイヤとは、日付指定はなく、毎日、そのスケジュールに設定されるレイヤである。換言すると、無条件指定のレイヤである。毎週指定レイヤとは、毎週ある曜日になると、そのスケジュールに設定されるレイヤである。毎月指定レイヤとは、毎月ある日になると、そのスケジュールに設定されるレイヤである。毎月指定においては、例えば表示条件として毎月5日、毎月10日等の条件が指定される。特定日指定レイヤとは、ある特定の日になると、そのスケジュールに設定されるレイヤである。表示の優先順位は、毎日指定レイヤが最も低く設定され、毎週指定レイヤ、毎月指定レイヤ、特定日指定レイヤの順に高くなっていくように設定される。
図5において、毎日指定レイヤには、毎日という表示条件にて、表示時間は9時から19時まで、価格1980円の商品フリースというスケジュールが設定されている。毎週レイヤには、毎週水曜日という表示条件にて、表示時間は11時から17時まで、価格1980円の商品フリースを10%引きというスケジュールが設定されている。毎月指定レイヤには、毎月15日という表示条件にて、表示時間は9時から12時まで、価格1980円の商品フリースを15%引きというスケジュールが設定されている。特定日指定レイヤには、4月1日という表示条件にて、表示時間は12時から16時まで、価格1980円の商品フリースを20%引きの条件というスケジュールが設定されている。
図5において、本日が2013年4月1日(月曜日)であると仮定する。4月1日(月曜日)は、特定日指定という表示条件に合致する。また、特定日指定レイヤが相対的に最優先であるので、12時から16時までは、特定日指定レイヤの設定内容が採用される。次に、本日は15日ではなく、水曜日でもないので、毎月指定レイヤ、毎週指定レイヤの表示条件とは合致せず、それらの設定内容は採用されない。次に、4月1日(月曜日)は、毎日(無条件)という表示条件に合致するので、残された時間帯である、9時から12時、および、16時から19時までは、毎日指定レイヤの設定内容が採用される。
ここで、図4のレイヤ表示画面22におけるレイヤ部223には、毎週指定レイヤ、毎月指定レイヤ、特定日指定レイヤは、それぞれ1個のみ表示されているが、複数個表示させて、それぞれ設定することが可能である。例えば、図4において、毎週指定レイヤにおいては、毎週水曜日に加えて毎週火曜日という表示条件のレイヤを設けることができ、また、毎月指定レイヤにおいては、毎月15日に加えて毎月5日という表示条件のレイヤを設けることができ、また、特定日指定レイヤにおいては、4月1日(月曜日)に加えて4月7日(日曜日)という表示条件のレイヤを設けることが可能である。
以上のように、表示の優先順位が設けられているレイヤの概念を導入し、複数のレイヤによりスケジュールを設定する構造により、毎週特定の曜日、毎月特定の日、あるいは、特定日において表示情報(販売商品、販売価格等)を異ならせるといった小売業における業務慣習に対応して、ディスプレイ装置40の表示スケジュールを設定することができる。たとえば、毎週月曜日には、表示内容Aの表示を行う、毎月15日には表示内容Bの表示を行う、2月14日から2月14日まではバレンタインデー対応として表示内容Cの表示を行うといった設定をすることが可能となる。また、ユーザはレイヤに対してスケジュールを設定するだけで、自動的に最終的な当日のスケジュールを合成することができるので、最終的な表示スケジュール(本表示スケジュールという。)の作成が容易となる。
次に、キャビネットによるスケジュール指定について、図4、図6を参照して説明する。図4のレイヤ表示画面22では、店舗Aの2013年4月1日のディスプレイ装置40(装置名称:「衣料品棚」)についてのスケジュールが表示されているのであるが、いま、図4のレイヤ表示画面22にて、ディスプレイ装置名称として、魚棚が指定されていると仮定し、毎日指定レイヤのチェックボックスがチェックされていると仮定する。その際、キャビネット選択欄224のドロップダウンリストと選択ボタンを操作すると、図6に示すようなキャビネットを指定する表示画面23に移行する。
図6において、キャビネットを指定する表示画面23には、キャビネット大部門表示欄231と、キャビネット名表示欄232と、プレビュー表示欄233と、個別商品欄234と、抽出条件指定欄235と、画像指定ボタン236と、表示時間指定欄237と、選択ボタン238と、閉じるボタン239と、が設けられている。キャビネット大部門表示欄231は、例えば、青果、精肉、鮮魚、加食、菓子等のキャビネットの大部門を選択するための欄である。キャビネット名表示欄232は、キャビネット大部門の直下の個別のキャビネットを選択するための欄である。例えば、魚キャビネット、魚卵キャビネット、刺身キャビネット、貝キャビネット等を選択することができる。プレビュー表示欄233は、個別商品のPOP画像のイメージをプレビュー表示するための欄である。個別商品欄234は、商品データ(商品コードおよびPOPデータのレイアウト名称)と、大部門、産地・生産者等の各種情報と、が格納されている。また、個別商品欄234にはチェックボックスを備えている。抽出条件指定欄235は、例えば、企画(特売)指定、すなわち、企画商品(特売商品)のみコンテンツを作成する旨の指定、あるいは、タイムセール指定、すなわち、タイムセール商品のみコンテンツを作成する旨の指定を行うチェックボックスを備えている。
ここで、前述したキャビネットデータベース152の内容を説明する。キャビネットデータベース152には、複数のキャビネット番号に対応する複数のキャビネットTBLを備えている。キャビネットTBLには、上記した、魚キャビネットTBL、魚卵キャビネットTBL、刺身キャビネットTBL、貝キャビネットTBL等を含む。キャビネットデータベース152は、商品データ(商品コードおよびPOPデータのレイアウト名称)が格納される。
画像指定ボタン236は、キャビネットに画像データを指定するためのボタンである。このボタンを使用することで、キャビネットは、POPデータに関する商品データを指定すること以外に、その商品に対応する単体の画像、および、予め作成されているプレイリストをキャビネットに指定することができる。例えば、画像素材フォルダ157に格納されている単体の画像、魚のプレイリスト、魚卵のプレイリスト、野菜のプレイリスト、精肉のプレイリスト、紳士服用品のプレイリスト等を該当するキャビネットに指定することができる。
ここで、プレイリストとは、複数画像を表示するに当たって、画像の表示時間と表示順序を定義したものをいう。図7には、プレイリスト24が模式的に示されている。画像1、画像2・・・画像nがそれぞれ時間t1、t2・・・tnの表示時間で連続して表示される。また、表示スケジュール(以下、単にスケジュールともいう。)とは、表示情報を1日の任意の時間帯に貼り付けたものをいう。図7には、表示スケジュール25が模式的に示されている。また、表示情報とは、表示対象となる個以上の画像または/および1個以上のプレイリスト24に関する情報、文字、記号等の情報をいう。また、1日の任意の時間帯の情報を表示時間帯情報という。
表示時間指定欄237は、後述するコンテンツの表示時間を指定するための欄である。デフォルトチェックボックスにチェックを入れると、コンテンツの各画像の表示時間は例えば、デフォルト値:60秒に指定される。また、ドロップダウンリストを用いてその表示時間を変更することができる。
選択ボタン238はスケジュールの所定レイヤにキャビネットを指定するためのボタンである。具体的には、個別商品欄234の所定のチェックボックスにチェックを入れた状態にて、選択ボタン238が押下されることにより、指定されているディスプレイ装置40に対してスケジュールの所定レイヤに所定キャビネットが指定される。例えば、図6において、ディスプレイ装置名称:魚棚に対応して、ユーザにより、表示したい商品のチェックボックスのチェックが入れられて、選択ボタン238が押下されると、スケジュールの所定レイヤに魚キャビネットが指定される。
電子POPスケジューラ154では、以上説明した処理を繰り返してディスプレイ装置40毎のスケジュールが作成される。作成したスケジュールのデータは電子POP用データベース155に格納される。
ここで、前述した電子POP用データベース155の内容を説明する。電子POP用データベース155は、電子POPスケジューラ154によって作成されるスケジュールのデータが格納されるデータベースである。電子POP用データベース155は、再生予定TBLを含む。再生予定TBLは、予定ID、予定タイトル、レイヤID、キャビネットID、日付、開始時刻、終了時刻、作成日時、作成者IDの項目を有する。予定IDは、予定IDは、予定(スケジュール)の番号である。作成日時は、その予定を作成した日時である。作成者IDは、その予定を作成した者の番号である。予定タイトルは、予定の題名である。レイヤIDは、キャビネットが指定されたレイヤの番号である。キャビネットIDとは、キャビネットによるスケジュール指定において指定されたキャビネットの番号である。日付、開始時刻、終了時刻は、それぞれ、その予定の日付、開始時刻、終了時刻である。
このように、キャビネットによるスケジュール指定、具体的には、例えば、図6に示すように、魚キャビネットをディスプレイ装置:魚棚に指定することにより、キャビネットに格納されている商品データに対応する商品広告データに基づいて自動的にコンテンツと表示時間帯情報とからなるスケジュールを作成することができる。
電子POPクリエイタ156は、コンテンツを自動生成するプログラムである。具体的には、電子POPクリエイタ156は、電子POPスケジューラ154で作成されたディスプレイ装置毎のスケジュールのデータを参照して、ディスプレイ装置毎のスケジュールファイルおよび画像ファイルを生成する。
スケジュールファイルは、或るディスプレイ装置で表示されるコンテンツとコンテンツの表示時間を指示するファイルである。スケジュールファイルは、テキストファイル形式になっている。異なるキャビネットが1日のスケジュール中に指定された場合には、複数のスケジュールファイルが作成される。例えば、図5に示す4月1日のスケジュールにおいては、3個のスケジュールファイルが作成される。
スケジュールファイルのファイル名とファイルの内容は、例えば次の様になっている。
[ファイル名]=店舗番号4桁,ディスプレイ装置番号(3桁),スケジュールID(8桁).sch
[ファイルの内容]=0900−1000_60_A1.jpg,A2.jpg,A3.jpg.
ここで、「0900」は、表示開始時刻(9時00分)、「1000」は表示終了時刻(10時00分)を表している。「60」は、各画像ファイルによる画像を60秒表示すべきことを示している。A1.jpg,A2.jpg,A3.jpg.は、画像情報、および、画像の連続する順序情報である。このスケジュールファイルでは、9時00分から10時00分までの1時間は、画像「A1.jpg」、「A2.jpg」、「A3.jpg」が順番に60秒ずつ再生されるべきことを指示している。このように、スケジュールファイルの内容は、「表示開始時刻、表示終了時刻、再生時間、1以上の画像ファイル名」となっている。
画像ファイルは、スケジュールファイルで指示された画像データを内容とするファイルである。画像ファイルは、後述する店舗端末30によるダウンロードの便宜のため、圧縮されている。画像ファイルのファイル名とファイルの内容を、以下に示す。以下は、上記スケジュールファイルに対応した画像ファイルである。
[ファイル名]=店舗番号4桁,ディスプレイ装置番号(3桁),作成年月日時分秒(12桁).lzh
[ファイルの内容]=A1.jpg,A2.jpg,A3.jpg
画像ファイルに格納される画像データは以下のように作成される。すなわち、電子POPクリエイタ156は、電子POPスケジューラ154で作成されたディスプレイ装置毎のスケジュールのデータに指定されている商品の商品コードをキーとしてPOPデータベース151に格納されているその商品のPOPデータを選択し、該当POPデータの販売価格を商品マスタに登録されている販売価格に変更してPOPデータを編集する。編集されたPOPデータは電子POPクリエイタ156に内蔵されている変換モジュールによりJPEG形式の画像に変換される。
次に、電子POPクリエイタ156により自動生成された表示画像の例を図8に示す。図8は、図6のキャビネットによるスケジュール指定がされた場合に対応する表示画像の例である。図6のキャビネットの個別商品欄234に格納される6商品について、該当するPOPデータがJPEG化され、個別商品欄234の順序に従って6枚のJPEG画像が生成され、60秒間隔で順次表示される。
画像素材フォルダ157は、コンテンツ作成のための、商品に対応した単体の画像、および、画像を基に予め作成されているプレイリスト、例えば、魚のプレイリスト、魚卵のプレイリスト、野菜のプレイリスト、精肉のプレイリスト、紳士服用品のプレイリスト等が格納されているフォルダである。ここで、画像素材フォルダ157は、商品広告データとしての画像、プレイリストを記憶する記憶手段として機能する。
スケジュールファイルフォルダ158は、作成されたスケジュールファイルを格納するためのフォルダである。また、画像ファイルフォルダ159は、作成された画像ファイルを格納するためのフォルダである。例えば、これらのフォルダは表示制御装置10のFTPルート直下に作成されている。
電子POPクリエイタ156は、定められた時刻(例えば午前3時)でのスケジュールを基に、バッチ処理を行い、当日のスケジュールファイルおよび画像ファイルを作成し、スケジュールファイルフォルダ158、および、画像ファイルフォルダ159に格納する。また、それ以外にもスケジュールが前回作成した際の内容と変更がないか、一定時間間隔にてチェックし、変更があればファイルを再作成する。変更とは、スケジュールで指定されたキャビネット内の商品データ指定の変更あるいは販売価格の変更がある場合である。販売価格の変更の有無は商品マスタ・棚/キャビネット情報データベース153の商品マスタTBLを参照して行う。
次に図1において、通信部16は、モデム、ルータ、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワークNに接続されて、通信ネットワークN上の店舗端末30との通信を行う。
そして、CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM13のワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記憶部15に記憶されている表示制御処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、各種処理を実行する。
CPU11は、表示コンテンツと当該表示コンテンツを表示する表示時間とを含み夫々に優先順位が設定された複数の表示スケジュールを設定する設定手段として機能する。
また、CPU11は、複数の表示スケジュールの表示時間に重複する重複部分がある場合、その重複部分については、各表示スケジュールに設定された優先順位に基づいて優先順位の高い表示スケジュールに設定されている表示コンテンツを表示させる最終的な表示スケジュールを決定する決定手段として機能する。また、決定手段としてのCPU11は、複数の表示スケジュールを、各表示スケジュールに設定されている優先順位に基づいて合成することで、最終の表示スケジュールを生成する。
また、CPU11は、商品広告データに基づいて、表示コンテンツを生成する生成手段として機能する。生成手段としてのCPU11は、印刷用POPデータに基づいて画像ファイルを作成して表示コンテンツを生成する。また、生成手段としてのCPU11は、表示スケジュールに基づいて複数の商品データに対応するPOPデータを基に画像ファイルを作成するとともに、それらの画像ファイルによる画像の連続する順序情報および各画像の表示時間情報を含むスケジュールファイルを生成する。
次に、図9を参照して、店舗端末30の機能構成を説明する。図9に示すように、店舗端末30は、機器の全体的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)31と、複数の操作キーを有する入力部32と、CPU31に作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)33と、表示部34と、CPU31が実行する制御プログラムや制御データを格納した記憶部35と、通信部36と、を備える。CPU31、入力部32、RAM33、表示部34、記憶部35、通信部36は、バス37を介して接続されている。
入力部32、RAM33、表示部34、通信部36は、表示制御装置10の入力部12、RAM13と同様の構成である。
記憶部35は、磁気記録媒体を有するHDD(Hard Disk Drive)、不揮発性の半導体
メモリ等により構成される。記憶部35には、CPU31で実行されるシステムプログラムや店舗端末処理プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。店舗端末処理プログラムには、図9に示すように、電子POPディスプレイサーバ351のプログラムが含まれる。また、記憶部には、図9に示すように、WEBブラウザ352、ディスプレイ用スケジュールファイルフォルダ353、ディスプレイ用画像ファイルフォルダ354が設けられている。それらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部35に格納されている。CPU31は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
電子POPディスプレイサーバ351は、各ディスプレイ装置40の管理とコンテンツ送信を制御するプログラムである。電子POPディスプレイサーバ351は表示制御装置10からスケジュールファイルを更新した旨の通知およびスケジュールファイルを通信部36を介して受信すると、対応する画像ファイルを表示制御装置10から取り込み、ディスプレイ用スケジュールファイルフォルダ353、ディスプレイ用画像ファイルフォルダ354に格納する。また、電子POPディスプレイサーバ351は、通信部36を介して各ディスプレイ装置40に対し、各装置で表示すべき画像ファイルおよびそのスケジュールファイルを送信する。
CPU31は、記憶部35に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM33のワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU31は、記憶部35に記憶されている店舗端末処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、店舗端末30側の処理を実行する。
次に、図10を参照して、ディスプレイ装置40の機能構成を説明する。図10に示すように、出力端末としてのディスプレイ装置40は、RAMおよびROMを含んで構成されて機器の全体的な制御を行う制御部41と、プレイヤ部42と、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される表示部34と、通信ネットワークNに接続されて、通信ネットワークN上の店舗端末30との通信を行う通信部44と、を備える。
プレイヤ部42は店舗端末30から受信した画像ファイルおよびスケジュールファイルを基に画像データを表示部43に送出する。
次に、表示制御システム1の動作を説明する。
先ず、図11を参照して、レイヤが指定された際の表示制御処理について説明する。レイヤが指定された際の表示制御処理とは、いずれのレイヤを表示するかを制御して最終的なスケジュールを作成する処理である。レイヤが指定された際の表示制御処理は、CPU11と記憶部15に記憶されている表示制御処理プログラム(電子POPスケジューラ154を含む)との協働により実行される。
先ず、CPU11は、毎日指定のレイヤのスケジュールを抽出し、本日のスケジュールに登録する(ステップS1)。
次に、CPU11は、本日が毎週指定のレイヤにて指定されている曜日に一致するか否か判断する(ステップS2)。本日が毎週指定のレイヤにて指定されている曜日に一致すると判断すると(ステップS2;YES)、ステップS3にて、合成処理、すなわち、毎週指定レイヤの該当する時間のスケジュールを本日のスケジュールの該当する部分に上書きする。そして、ステップS4に移行する。一方、本日が毎週指定のレイヤにて指定されている曜日に一致しないと判断すると(ステップS2;NO)、ステップS4に移行する。
次に、CPU11は、本日が毎月指定のレイヤにて指定されている日に一致するか否か判断する(ステップS4)。本日が毎月指定のレイヤにて指定されている日に一致すると判断すると(ステップS4;YES)、ステップS5にて、合成処理、すなわち、毎月指定レイヤの該当する時間のスケジュールを本日のスケジュールの該当する部分に上書きする。そして、ステップS6に移行する。一方、本日が毎月指定のレイヤにて指定されている日に一致しないと判断すると(ステップS4;NO)、ステップS6に移行する。
次に、CPU11は、本日が特定日指定のレイヤにて指定されている日に一致するか否か判断する(ステップS6)。本日が特定日指定のレイヤにて指定されている日に一致すると判断すると(ステップS6;YES)、ステップS7にて、合成処理、すなわち、特定日指定レイヤの該当する時間のスケジュールを本日のスケジュールの該当する部分に上書きする。そして、本処理を終了する。一方、本日が特定日指定のレイヤにて指定されている日に一致しないと判断すると(ステップS6;NO)、本処理を終了する。
次に、図12を参照して表示制御装置10により実行されるキャビネット指定時のコンテンツ自動生成処理を説明する。コンテンツ作成処理は、CPU11と記憶部15に記憶されている表示制御処理プログラム(電子POPスケジューラ154、電子POPクリエイタ156を含む。)との協働により実行される。
先ず、表示制御装置10のCPU11は、電子POPクリエイタ156において、現在時刻が再生開始日の所定時刻以降であり、かつ再生終了時刻よりも前であるか否か判断する(ステップS21)。例えば、所定時刻として、再生開始時刻9時の2時間前である7時が設定されている。
前述のように、電子POPクリエイタ156は、定められた時刻(例えば午前3時)において、コンテンツ自動生成処理を行う場合の他、電子POPスケジューラ154で作成された当日のスケジュールにおけるキャビネットの内容が前回作成した際の内容と変更がないか、一定時間間隔にてチェックし、変更があればコンテンツ自動生成処理を行う。ステップS21は、後者の場合に適用されるステップである。
CPU11は、現在時刻が再生開始日の所定時刻以降であり、かつ再生終了時刻よりも前であると判断すると(ステップS21;YES)、ステップS22に移行し、現在時刻が再生開始日の所定時刻以降ではなく、または、再生終了時刻よりも前でないと判断すると(ステップS21;NO)、本処理を終了する。
次に、CPU11は、ステップS22において、キャビネットの内容に更新があるか否か判断する。キャビネットの内容に更新がある場合とは、キャビネット内の商品指定に増減がある場合(商品データに変更がある場合)、商品の販売価格、商品名、POPレイアウト産地などの付帯情報等に変化がある場合である。具体的には、前回のスケジュールファイル作成時刻と、キャビネットデータベース152および商品マスタ・棚/キャビネット情報データベース153、電子POP用データベース155の各テーブルの最終更新時刻とを比較しつつ、キャビネットの内容に更新があるか否か判断する。CPU11は、キャビネットの内容に更新があると判断すると(ステップS22;YES)、ステップS23に移行し、キャビネットの内容に更新がないと判断すると(ステップS22;NO)、ステップS21に戻って、一定時間経過後にステップS21以降の処理を行う。
次に、CPU11は、当該キャビネットにおいて抽出条件が設定されているか否か判断する(ステップS23)。抽出条件とは、例えば、企画(特売)指定、すなわち、企画商品(特売商品)のみコンテンツを作成する旨の指定、あるいは、タイムセール指定、すなわち、タイムセール商品のみコンテンツを作成する旨の指定という抽出条件である。例えば、企画(特売)指定のみ、タイムセール指定のみの抽出条件とすることもでき、企画(特売)指定およびタイムセール指定の双方を指定する抽出条件とすることもできる。
CPU11は、当該キャビネットにおいて抽出条件が設定されていると判断すると(ステップS23;YES)、ステップS24にて、その抽出条件に合致するキャビネット内の商品を抽出し(ステップS24)、当該キャビネットにおいて抽出条件が設定されていないと判断すると(ステップS23;NO)、ステップS25にて、キャビネット内の商品を抽出する。
ここで、図13、図14を参照して、キャビネットにおいて、企画(特売)指定、タイムセール指定という抽出条件がある場合の表示例を示す。図13は、図6と同じキャビネットを指定する表示画面23である。図13は、スナックキャビネットの例を示している。図13の個別商品欄234には7商品が指定されている。しかし、抽出条件指定欄235において企画(特売)指定、タイムセール指定という抽出条件にチェックが入っているため、上から5番目の商品(レイアウト名称:タイムセール(B5))および、上から7番目の商品(レイアウト名称:月間特売(B5))のみがスケジュール化され、図14のような表示となる。図14では、上から5番目の商品(レイアウト名称:タイムセール(B5))および、上から7番目の商品(レイアウト名称:月間特売(B5))の画像が順に表示されることとなる。このように、キャビネットには、当該キャビネットに含まれる商品データの抽出条件に関する情報が含まれている。
次に、CPU11は、該当する商品のPOPデータを画像ファイルに変換する(ステップS26)。該当POPデータの画像ファイルへの変換は、具体的には次のように行う。先ず、該当商品のPOPデータをPOPデータベース151から取得する。次に、取得したPOPデータを基に商品名、販売価格、産地等の商品情報を色、フォント、サイズを調整し配置する。次に、該当ディスプレイ装置の解像度を参照してイメージファイルのサイズを調整して、JPEG形式のイメージファイルに変換する。サイズ調整としては、POPデータの用紙の縦・横比率を変えずにディスプレイ装置の表示サイズに収まるようイメージファイルのサイズを調整する例、または、POPデータの用紙の縦・横比率を変えてディスプレイ装置のフルスクリーンサイズに合わせる例等から選択することができる。
次に、CPU11は、未処理の抽出商品が残っているか否かを判断する(ステップS27)。未処理の抽出商品が残っていると判断すると(ステップS27;YES)、ステップS28に移行し、未処理の抽出商品が残っていないと判断すると(ステップS27;NO)、ステップS29に移行する。
次に、CPU11は、処理個数がMAX商品数未満であるか否か判断する(ステップS28)。電子POPスケジューラ154においては、キャビネット毎にコンテンツ化する商品数の最大値(MAX商品数)が設定できるように構成されている。CPU11は、処理個数がMAX商品数未満であると判断すると(ステップS28;YES)、ステップS23に移行する。処理個数がMAX商品数未満ではないと判断すると(ステップS28;NO)、ステップS29に移行する。
次に、CPU11は、スケジュールファイルおよび画像ファイルを作成する(ステップS29)。スケジュールファイルは、店舗端末毎に圧縮されて、スケジュールファイルフォルダ158に格納される。画像ファイルは、前述の通り圧縮されており、画像ファイルフォルダ159に格納される。
次に、CPU11は、通信部16を介して、更新が有ったと判別されて生成されたスケジュールファイルに対応する店舗端末30に、スケジュールファイルが更新された旨の通知を行う(ステップS30)。同時にスケジュールファイルを店舗端末30に送信する。そして、ステップS21に戻り、一定時間後にステップS11以降の処理を行う。
次に、店舗端末30により実行される処理を説明する。店舗端末30により実行される処理は、CPU31と記憶部35に記憶されている店舗端末処理プログラム(電子POPディスプレイサーバ351を含む)との協働により実行される。
店舗端末30のCPU31は、表示制御装置10からの更新通知およびスケジュールファイルを通信部36を介して受信する。次に、CPU31は、対応する画像ファイルを表示制御装置10から取り込み、ディスプレイ用画像ファイルフォルダ354、ディスプレイ用スケジュールファイルフォルダ353に格納する。また、CPU31は、通信部36を介して各ディスプレイ装置40対し、各ディスプレイ装置40で表示すべき画像ファイルおよびそのスケジュールファイルを送信する。
次に、ディスプレイ装置40により実行される処理について説明する。
ディスプレイ装置40のプレイヤ部42は、店舗端末30から、自己のディスプレイ装置で表示すべきスケジュールファイルおよび画像ファイルを通信部44を介して受信し、プレイリストとしてのスケジュールファイルを解釈して画像ファイルを基に表示部34に画像を再生する。
図15はディスプレイ装置40によるコンテンツ(画像)再生の様子を示す。図15のように、店舗には、例えば、野菜売り場52、催事コーナー53、棚54、エンド陳列といった様々な場所にディスプレイ装置が設置され、コンテンツ(画像)が再生される。
[変形例]
図16を参照して、変形例に係るレイヤについて説明する。図16は、図6と同様、複数レイヤにより、最終的な表示スケジュールが決定される例を示している。レイヤとして、「毎日指定」のレイヤ、「天気:晴」のレイヤ、「天気:晴・気温35℃以上」のレイヤ、「天気:雨」のレイヤが用意されている。表示の優先順位は、「毎日指定」のレイヤが最も低く、「天気:晴」のレイヤ、「天気:晴・気温35℃以上」のレイヤ、「天気:雨」のレイヤの順に高くなっていく。「毎日指定」のレイヤとは、日付指定はなく、毎日、その表示スケジュールに設定されるレイヤである。「天気:晴」のレイヤとは、天気が晴であれば、その表示スケジュールに設定されるレイヤである。「天気:晴・気温35℃以上」のレイヤとは、天気が晴・かつ、気温が35℃以上になると、その表示スケジュールに設定されるレイヤである。「天気:雨」のレイヤとは、天気が雨になると、その表示スケジュールに設定されるレイヤである。
次に、レイヤの合成による最終的なスケジュールの決定方法を説明する。表示制御装置10には、通信部16を介して、例えば、地域天気予報情報が入手されるように構成されている。仮に、本日予報において、晴、12時から14時まで気温35℃以上であると仮定する。先ず、本日は、最も優先順位の高いレイヤ「天気:雨」の表示条件に合致しない。次に、本日の2時から14時までは、次に優先順位の高いレイヤ「天気:晴・気温35℃以上」の表示条件に合致する。そこで、12時から14時までは、「天気:晴・気温35℃以上」レイヤの設定内容が採用される。次に、本日は、次に優先順位の高いレイヤ「天気:晴」の表示条件に合致する。そこで、12時から14時までを除いた時間である、11時から12時まで、および、14時から17時までは、「天気:晴」のレイヤの設定内容が採用される。それ以外の時間帯である、9時から11時、および、17時から19時までは、「毎日指定」のレイヤの設定内容が採用される。
以上のように、本実施形態に係る表示制御装置10において、CPU11は、表示コンテンツと当該表示コンテンツを表示する表示時間とを含み夫々に優先順位が設定された複数の表示スケジュールを設定し、複数の表示スケジュールの表示時間に重複する重複部分がある場合、その重複部分については、各表示スケジュールに設定された優先順位に基づいて優先順位の高い表示スケジュールに設定されている表示コンテンツを表示させる最終的な表示スケジュールを決定する。
これにより、複数の条件に応じた複数のスケジュールを予め登録し、それらの条件に応じた最終的なスケジュールを自動的に決定することができる。
また、表示制御装置10のCPU11は、複数の表示スケジュールを、各表示スケジュールに設定されている優先順位に基づいて合成することで、最終の表示スケジュールを生成する。
これにより、最終的な表示スケジュール作成が容易となる。
また、表示制御装置10のCPU11は、複数の表示スケジュールには、優先順位が低いものから順に、毎日指定、曜日指定、月毎の特定日指定、特定日指定という表示スケジュールが含まれる。
これにより、毎週特定の曜日、毎月特定の日、あるいは、特定日において表示情報(販売商品、販売価格等)を異ならせるといった小売業における業務慣習に対応して、ディスプレイ装置40の表示スケジュールを設定することができる。たとえば、毎週月曜日には、表示内容Aの表示を行う、毎月15日には表示内容Bの表示を行う、2月14日から2月14日まではバレンタインデー対応として表示内容Cの表示を行うといった設定をすることが可能となる。
また、表示制御装置10は、商品広告データを記憶する記憶手段としてのPOPデータベース151、画像素材フォルダ157を備え、CPU11は、商品広告データに基づいて、表示コンテンツを生成する。
これにより表示スケジュール用のコンテンツを容易に作成することができる。
また、表示制御装置10において、商品広告データは、POP広告のレイアウトデータを含む印刷用POPデータであり、CPU11は、印刷用POPデータに基づいて画像ファイルを作成して表示コンテンツを生成する。
これにより、これまでに作成されていたPOPデータを有効に活用して表示スケジュール用のコンテンツを生成することができる。
また、表示制御装置10のCPU11は、表示スケジュールに基づいて複数の商品データに対応するPOPデータを基に画像ファイルを作成するとともに、それらの画像ファイルによる画像の連続する順序情報および各画像の表示時間情報を含むスケジュールファイルを生成する。
これにより、表示スケジュール用として、複数の画像から構成されるコンテンツを容易に生成することができる。また、コンテンツの各画像の表示態様を制御することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。たとえば、本実施形態では、表示制御装置10は、POPデータベース151(キャビネットデータベース152が格納されている。)、商品マスタ・棚/キャビネット情報データベース153、電子POP用データベース155、画像素材フォルダ157を含んで構成されている。例えば、POPデータベース151(キャビネットデータベース152が格納されている。)、商品マスタ・棚/キャビネット情報データベース153、電子POP用データベース155をデータベースサーバとして構成し、画像素材フォルダ157を画像素材保存サーバとして構成し、電子POPスケジューラ154、電子POPクリエイタ156、スケジュールファイルフォルダ158、画像ファイルフォルダ159をWEBサーバとして構成しても良い。その場合、データベースサーバ、画像素材保存サーバ、WEBサーバを合わせたものが1個の表示制御装置10を構成する。
また、本実施形態の表示制御装置10では、CPU11は、店舗端末30にコンテンツを配信して、ディスプレイ装置40に表示させている。ここで、スケジュールファイルを店舗端末30に送信すること、表示制御装置10からの更新通知により対応する画像ファイルを店舗端末30に取り込ませることを含めて、コンテンツを配信するという。これに対して、表示制御装置10では、CPUは、直接、ディスプレイ装置40にスケジュールファイルおよび画像ファイルを配信してもよい。
また、本実施形態では、異なるキャビネットが1日のスケジュール中に指定された場合には、複数のスケジュールファイルが作成されるが、そのような場合に、1個のスケジュールファイルとすることもできる。このような場合、スケジュールファイルのファイルの内容は、次の様になる。
[ファイルの内容]=0900−1000_60_A1.jpg,A2.jpg,A3.jpg,・・・2000−2100_60_Ak.jpg.
このスケジュールファイルでは、9時00分から10時00分までの1時間は、画像「A1.jpg」、「A2.jpg」、「A3.jpg」が順番に再生されるべきことを指示している。20時00分から21時00分までの1時間には、画像「Ak.jpg」が再生されることになる。このように、スケジュールファイルの内容を、「表示開始時刻、表示終了時刻、1以上の画像ファイル名」を一セットとして、それらのセットを複数並べることで、1日のスケジュールファイルを1個のファイルとすることができる。
また、個々の画像の再生時間は、例えば、後述するディスプレイ装置40において、例えば60秒と決められていて、スケジュールファイルの内容での記載が省略されてもよい。また、個々の再生時間は、複数画像毎に異ならせてもよい。
また、電子POPクリエイタ156によりPOPデータはJPEG形式にて画像化されるが、画像の形式は、JPEG形式に限定されず、例えば、BMP、GIF、PNG等の形式であってもよい。
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記]
<請求項1>
表示コンテンツと当該表示コンテンツを表示する表示時間とを含み夫々に優先順位が設定された複数の表示スケジュールを設定する設定手段と、
前記複数の表示スケジュールの表示時間に重複する重複部分がある場合、その重複部分については、前記各表示スケジュールに設定された優先順位に基づいて優先順位の高い表示スケジュールに設定されている表示コンテンツを表示させる最終的な表示スケジュールを決定する決定手段と、
を備える表示制御装置。
<請求項2>
前記決定手段は、前記複数の表示スケジュールを、各表示スケジュールに設定されている優先順位に基づいて合成することで、最終の表示スケジュールを生成する請求項1に記載の表示制御装置。
<請求項3>
前記複数の表示スケジュールには、優先順位が低いものから順に、毎日指定、曜日指定、月毎の特定日指定、特定日指定という表示スケジュールが含まれる請求項1または2に記載の表示制御装置。
<請求項4>
商品広告データを記憶する記憶手段と、
前記商品広告データに基づいて、前記表示コンテンツを生成する生成手段と、
を備える請求項1〜3の何れか一項に記載の表示制御装置。
<請求項5>
前記商品広告データは、POP広告のレイアウトデータを含む印刷用POPデータであり、
前記生成手段は、前記印刷用POPデータに基づいて画像ファイルを作成して前記表示コンテンツを生成する請求項4に記載の表示制御装置。
<請求項6>
前記生成手段は、前記表示スケジュールに基づいて複数の商品データに対応するPOPデータを基に画像ファイルを作成するとともに、それらの画像ファイルによる画像の連続する順序情報および各画像の表示時間情報を含むスケジュールファイルを生成する請求項5に記載の表示制御装置。
<請求項7>
表示制御装置のコンピュータを、
表示コンテンツと当該表示コンテンツを表示する表示時間とを含み夫々に優先順位が設定された複数の表示スケジュールを設定する設定手段、
前記複数の表示スケジュールの表示時間に重複する重複部分がある場合、その重複部分については、前記各表示スケジュールに設定された優先順位に基づいて優先順位の高い表示スケジュールに設定されている表示コンテンツを表示させる最終的な表示スケジュールを決定する決定手段、
として機能させるためのプログラム。