JP2005010482A - 広告印刷物作成システム - Google Patents

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浩志 山口
Hiroshi Yamamoto
浩 山本
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周作 高良
Takashi Saito
崇 齋藤
Hiroshi Azuma
啓史 東
Teruya Sato
光弥 佐藤
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Abstract

【課題】外部要因などの変化に応じた、販売促進に寄与できる適切な広告内容の広告印刷物を簡易に作成できる広告印刷物作成システムを提供する。
【解決手段】本発明の広告印刷物作成システムは、変化した要因情報を取り込む要因情報取込手段と、取り込まれた要因情報に応じて推奨する、広告対象物情報を含む印刷内容の種類候補を、1又は複数種類決定する推奨印刷内容決定手段と、決定された印刷内容の種類候補における広告対象物に関する販売数や在庫数などの販売可能数量に基づいて、印刷内容の種類候補から印刷内容の種類を決定する印刷内容種類決定手段と、決定された印刷内容の種類の印刷画像を、予め用意されているその種類の印刷画像の素材情報に基づいて生成する印刷画像生成手段と、生成された印刷画像を印刷する印刷手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は広告印刷物作成システムに関し、例えば、時々刻々と変化する外部要因に対応した、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどでの広告印刷物を作成しようとしたものである。
【0002】
【従来の技術】
時々刻々と変化する外部要因に応じて、サービス内容や処理内容を変更するシステムや方法として、各種のものが提案されている。
【0003】
特許文献1には、気象情報などを外部要因として、インターネットなどを介してユーザ端末に提供する商品案内ページを変更するシステム及び方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、気象情報などを外部要因として、商品の仕入れ情報を生成するシステム及び方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−91674号公報
【0006】
【特許文献2】特開平11−328262号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の開示方法では、商品案内ページをユーザ端末に提供しており、販売位置とユーザ端末位置が離れているため、時々刻々と変化する気象情報で変化している商品案内ページを提供しても、販売促進に寄与する度合は小さい。
【0008】
また、特許文献2の開示方法では、気象情報などに応じ、商品の仕入れ情報を生成している。これは、気象情報などに応じた所定商品の販売数を予測していることになるが、その予測通りの販売数を実現できるとは限らないだけでなく、特許文献1の開示方法と同様に、販売促進には寄与しない。
【0009】
一方、販売促進には店舗に直接張り出す広告印刷物が効果がある。現状、店舗におけるパソコンなどにPOP(Point Of Purchase advertising)用のソフトウェアを組み込んだ簡易印刷システムが設けられている。
【0010】
しかしながら、このような簡易印刷システムでは、店舗関係者が広告印刷物を作成する操作をしなければならず、1種類の広告を作成するにもかなりの時間を要する。そのため、外部要因が変化するごとに、簡易印刷システムを用いた広告印刷物を作成することはほとんど行われず、簡易印刷システムが存在していても、事前に決められている商品やサービスの販売促進にしか活用されない。又は、外部要因が変化すると、手書きの広告を作成して販売を促進させようとするが、手書き広告による文字の読み違い(例えば商品価格の「1」と「7」の読み間違い)などにより、かえって悪い印象を購買者に与える恐れもある。
【0011】
また、上述のような簡易印刷システムでは、広告印刷物に掲載する広告内容は、店舗関係者が判断しており、外部要因の変化を読み違えて適切でない広告内容となる恐れもある。さらに、店舗関係者の通常の作業では気付かない、外部要因の変化に応じた広告内容とすることは困難である。また、判断時に在庫数などを考慮し忘れ、広告印刷物を提示しても、すぐに売り切れとなり、購買者の信用を落とす恐れもある。
【0012】
また、POP用のソフトウェアやデータを契約元に提供するアプリケーションサービスプロバイダも存在する。この際の提供内容は、事前の計画のもので作成されており、時々刻々と変化する外部要因に応じたものとは、必ずしもなっていない。
【0013】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、外部要因の変化に応じた、販売促進に寄与できる適切な広告内容の広告印刷物を簡易に作成できる広告印刷物作成システムを提供しようとしたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の広告印刷物作成システムは、(1)変化した要因情報を取り込む要因情報取込手段と、(2)取り込まれた要因情報に応じて推奨する、広告対象物情報を含む印刷内容の種類候補を、1又は複数種類決定する推奨印刷内容決定手段と、(3)決定された印刷内容の種類候補における広告対象物に関する販売数や在庫数などの販売可能数量に基づいて、印刷内容の種類候補から印刷内容の種類を決定する印刷内容種類決定手段と、(4)決定された印刷内容の種類の印刷画像を、予め用意されているその種類の印刷画像の素材情報に基づいて生成する印刷画像生成手段と、(5)生成された印刷画像を印刷する印刷手段とを有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
(A)実施形態
以下、本発明による広告印刷物作成システムの一実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0016】
(A−1)実施形態の構成
この実施形態の広告印刷物作成システム1は、図1に示すように、気象データ提供サーバ2、ストア本部サーバ3、ストアコンピュータ(ストコン)4、プリンタデバイス5及び広告内容提供サーバ6を有し、これら各要素2〜6がインターネットなどの通信網7を介して接続されている。
【0017】
なお、図1では、通信網との接続機能を有する全ての要素2〜6が同一の通信網7を介して接続し得るように示しているが、この実施形態の場合には、2要素間の接続に係る通信網は、その2要素間の組合せによって異なるものであっても良い。
【0018】
また、図1においては、各要素2〜6を1個ずつ示しているが、複数存在しても良く、ストコン4及びプリンタデバイス5などは、店舗ごとに存在することを前提としている。
【0019】
気象データ提供サーバ2は、例えば、気象データの提供会社に係るサーバであり、提供契約を締結しているストア運営会社のストア本部サーバ3に対し、その契約内容に基づいて、自動的に気象データを提供するものである。例えば、契約では、提供する地域情報や提供する時間帯(例えば、午前8時から午後8時)や提供する周期(例えば、2時間毎)などが規定される。
【0020】
ストア本部サーバ3は、複数の店舗(例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケット)を運営するストア運営会社の本部に設置されているものである。ストア本部サーバ3は、各店舗のデータを統合管理するものであるが、この実施形態の特徴から言えば、提供された気象データを、店舗別(地域別)に振り分けて、各店舗のストコン4に配信する機能を担っている。
【0021】
ストコン4は、プリンタデバイス5と共に、各店舗に設置されているものであり、主たる機能は、店舗における販売情報や在庫情報などの管理機能である。ストコン4は、この実施形態の特徴から言えば、広告内容提供サーバ6と連動して、広告印刷物に印刷する内容データ(POPデータ)の作成機能を担っている。ストコン4は、例えば、気象データの受信や、店舗従業員のキー入力などをトリガとして、POPデータの作成機能を起動する。なお、図示は省略しているが、ストコン4には、POS(Point Of Sales)端末も接続されている。
【0022】
プリンタデバイス5は、例えば、プリンタもしくはプリント機能を有する機器(複合機、FAX、複写機など)や、そのプリンタもしくはプリント機能を有する機器を制御するプリンタコントローラ(例えばMMK端末)が該当するものである。プリンタデバイス5は、広告内容提供サーバ6に格納されているその店舗に係るPOPデータを取り出して印刷するものである。プリンタデバイス5は、店舗のバックヤードなどに設置されている店舗従業員だけが操作できるものであっても良く、店舗の販売空間に設置されているユーザなども操作できるものであっても良い。
【0023】
広告内容提供サーバ6は、遠隔のプリンタデバイス5に、印刷広告物のコンテンツ(POPデータ)を提供する一種のコンテンツ提供サーバとして機能するものである。この実施形態の広告内容提供サーバ6は、当初より内容が完全に定まっているPOPデータを提供するものではなく、コンテンツ(POPデータ)内容をほぼ規定する素材データなどを有し、ストコン4との各種データの授受により、印刷する最終的なPOPデータを作成するものである。なお、広告内容提供サーバ6は、当該広告内容提供会社及びストア運営会社の締結契約の内容に応じ、適宜、POPデータの提供ジャーナルを取得したり、課金したりなどの管理機能も実行する。
【0024】
気象データ提供サーバ2は、図2に示すように、全体を制御する制御部2a、情報出力装置2b、情報入力装置2c、データベース2d、上記通信網7と接続される情報通信部2eなどを有する。
【0025】
制御部2aは、例えば、CPU、ROM、RAMやCPUが実行するソフトウェアなどが該当し、情報入力装置2cから入力された原気象データ(例えば気象庁が提供している)を解析して地域別の気象データ(所定時間後の予測データであることが好ましい;現在時刻の実気象データであっても良い)を作成したり、作成した気象データを送信制御したりするものである。
【0026】
情報出力装置2bは、例えば、プリンタやディスプレイや外部記憶装置のアクセス部などが該当し、データベース2dの格納情報などを保守作業者等に出力するものである。
【0027】
情報入力装置2cは、例えば、キーボード、マウス、OCR、外部記憶装置のアクセス部などが該当し、データベース2dへの格納情報や、解析に供する原気象データなどを入力するものである。
【0028】
データベース2dは、例えば、外部記憶装置が該当し、作成された気象データや、気象データを送信するストア本部サーバ3との契約内容や、送信ジャーナルなどを格納しているものである。
【0029】
情報通信部2eは、例えば、通信ボードや通信ソフトウェアなどが該当し、作成された気象データを通信網7を介してストア本部サーバ3に送信するものである。なお、契約内容によっては、各店舗のストコン4に直接配信するようにしても良い。
【0030】
ストア本部サーバ3は、図3に示すように、全体を制御する制御部3a、情報出力装置3b、情報入力装置3c、データベース3d、上記通信網7と接続される情報通信部3eなどを有する。
【0031】
制御部3aは、例えば、CPU、ROM、RAMやCPUが実行するソフトウェアなどが該当し、販売や在庫管理などを実行するだけでなく、情報通信部3eによって気象データを受信したときに、データベース3dに格納されている地域情報や営業時間情報などに基づいて規定される、気象データを必要としている該当店舗のストコン4に、情報通信部3eを介して、その店舗に合致する気象データを配信したりなどするものである。
【0032】
情報出力装置3bは、例えば、プリンタやディスプレイや外部記憶装置のアクセス部などが該当し、データベース3dの格納情報などを保守作業者等に出力するものである。
【0033】
情報入力装置3cは、例えば、キーボード、マウス、OCR、外部記憶装置のアクセス部などが該当し、データベース3dへの格納情報などを入力するものである。
【0034】
データベース3dは、種々の情報を記憶するものである。この情報としては、各店舗(ストコン4)に係る店舗データ3d1や、商品データ3d2などのデータだけでなく、後述するPOP素材(データ)3d3やマッチングルール3d4も含まれている。これら店舗データ3d1、商品データ3d2、POP素材(データ)3d3及びマッチングルール3d4は、広告内容提供サーバ6に転送されて利用される。ストア本部サーバ3に格納されているものは、バックアップデータとして機能すると共に、取扱い商品の変更などに応じて、更新可能なために保持されている。例えば、これらデータ3d1〜3d4の更新時には、広告内容提供サーバ6に転送される。
【0035】
情報通信部3eは、例えば、通信ボードや通信ソフトウェアなどが該当し、気象データ提供サーバ2から通信網7を介して供給される気象データを受信したり、各店舗への気象データを通信網7を介してストコン4に送信したりなどするものである。
【0036】
ストコン4は、図4に示すように、全体を制御する制御部4a、情報出力装置4b、情報入力装置4c、データベース4d、上記通信網7などと接続される情報通信部4eなどを有する。
【0037】
制御部4aは、例えば、CPU、ROM、RAMやCPUが実行するソフトウェアなどが該当し、当該店舗の販売数や在庫量の管理などのストコン4としての一般的な制御に加え、受信した気象データやその直前の気象データなどを所定間隔で広告内容提供サーバ6に送信制御したり、広告内容提供サーバ6から与えられたPOPリストやそのPOPリストに係る商品データを表示制御したり、印刷希望のPOPデータを店舗従業員に選択させて広告内容提供サーバ6に送信させたりするものである。すなわち、制御部4aは、気象データの受信送信機能4a1や、POPデータの選択機能4a2を担っている。
【0038】
情報出力装置4bは、例えば、プリンタやディスプレイや外部記憶装置のアクセス部などが該当し、データベース4dの格納情報などを保守作業者等に出力したり、広告内容提供サーバ6から与えられたPOPリストやそのPOPリストに係る商品データを表示出力したりするものである。
【0039】
情報入力装置4cは、例えば、キーボード、マウス、OCR、外部記憶装置のアクセス部などが該当し、データベース4dへの格納情報などを入力したり、店舗従業員からのPOPデータの選択情報を取り込んだり、気象データ以外のPOPデータの作成のトリガとなる外部要因データを取り込んだりなど入力するものである。データベース4dへの格納情報としての、気象データ以外のPOPデータの作成のトリガとなる外部要因データは、例えば、店周辺の行事データや、売価を変更した商品売価変更データや、テレビ放映された料理番組でのレシピデータなどである。
【0040】
データベース4dは、例えば、外部記憶装置が該当し、種々の情報を記憶するものである。データベース4dは、例えば、店在庫データ4d1や、店周辺行事データ4d2や、受信した店周辺気象データ4d3などを格納する。
【0041】
情報通信部4eは、例えば、通信ボードや通信ソフトウェアなどが該当し、ストア本部サーバ3や広告内容提供サーバ6との通信網7を介した通信処理や、店舗内に設置されたプリンタデバイス5やPOS端末との通信処理を実行するものである。
【0042】
プリンタデバイス5は、上述したように、例えば、プリンタもしくはプリント機能を有する機器(複合機、FAX、複写機など)や、そのプリンタもしくはプリント機能を有する機器を制御するプリンタコントローラが該当するものであり、大きくは、図5に示すように、プリンタ本体10とプリンタコントローラ部11とでなる。
【0043】
プリンタ本体10には、全体を制御する制御部10aが設けられている。制御部10aには、自動原稿送り装置(ADF)10b、スキャナ部10c、プリンタ部10d、操作パネル10e、HDD10f、コントローラインターフェース10gが接続されている。
【0044】
自動原稿送り装置10b及びスキャナ部10cは、複写機としての一般的なものである。
【0045】
プリンタ部10dは、スキャナ部10cによる原稿の読取り画像データのプリントを行うだけでなく、プリンタコントローラ部11から与えられた画像データ(POPデータ)のプリントを行うものである。
【0046】
操作パネル10eは、タッチパネル内蔵の液晶表示部とテンキーなどのハードキーで構成される表示入力部として用いられ、タッチパネルやハードキーにより種々の操作や設定などの指示が入力されると共に、液晶表示部に操作案内やエラー時のエラー内容の案内などが表示されるものである。この実施形態の場合、POPデータのプリントを行うための操作や設定(印刷枚数など)などの指示が入力されると共に、液晶表示部にそのための操作案内などが表示されるものである。
【0047】
HDD10fは、印刷に供するデータが格納されるハードディスクで代表される外部記憶装置である。この実施形態の場合、印刷されるPOPデータも適宜記憶される。なお、印刷対象のPOPデータは、圧縮してHDD10fに記憶され、又は、当初より圧縮したものであってそのままHDD10fに記憶され、読出し時にこの圧縮画像データを伸張して印刷させるものであっても良い。
【0048】
コントローラインターフェース10gは、SCSIバス(他のプロトコルなどに従う通信バスでも良い)を介してプリンタコントローラ部11と接続され、印刷対象のPOPデータの授受を行うものである。
【0049】
プリンタコントローラ部11は、分散処理サーバとして用いられるものであり、図5に示すように、全体を制御する制御部11aを有する。この制御部11aには、通信網7と接続されるネットワークインターフェース11b、POPデータが適宜格納されるHDD(他の記憶装置でも良い)11c、収容している1又は複数のプリンタデバイス本体10とのSCSIバスを介した通信インタフェースを行うプリンタインターフェース11d、操作表示部11eが接続されている。
【0050】
広告内容提供サーバ6は、図6に示すように、全体を制御する制御部6a、管理用メモリ6b、通信網7と接続される情報通信部6c、データベース6dなどを有する。
【0051】
制御部6aは、例えば、CPU、ROM、RAMやCPUが実行するソフトウェアなどが該当し、POPデータの作成を要求した店舗の認証制御機能6a1や、適するPOPデータを照合で得るためのマッチング機能6a2や、店舗従業員に作成するPOPデータを選択、確認させるためのPOPリストの作成機能6a3や、POPデータの作成機能6a4や、POPデータの送信制御機能6a5などを担っている。
【0052】
管理用メモリ6bは、例えば、EEPROMなどの不揮発性メモリが該当し、作成したPOPデータとそのPOPデータの印刷識別番号(PID)との対応情報や、作成したPOPデータの生成POPデータベース6d5における登録場所情報などを管理、記憶しているものである。
【0053】
情報通信部6cは、例えば、通信ボードや通信ソフトウェアなどが該当し、ストア本部サーバ3や広告内容提供サーバ6との通信網7を介した通信処理を実行するものである。
【0054】
データベース6dは、例えば、外部記憶装置が該当し、種々の情報を記憶するものである。データベース6dは、ストア本部サーバ3と同様な、店舗データ6d1、商品データ6d2、POP素材(データ)6d3及びマッチングルール6d4に加え、生成されたPOPデータ6d5も格納する。
【0055】
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する広告印刷物作成システム1の動作を図面を参照しながら説明する。
【0056】
(A−2−1)気象データに基づいた広告印刷物作成動作
まず、気象データに基づいた広告印刷物の作成動作を説明する。ここで、図7が、この際のシーケンス図である。
【0057】
図7では省略しているが、気象データ提供サーバ2は、ストア運営会社との契約内容に応じて、例えば、定期的に地域別の気象データをストア本部サーバ3に送信し、ストア本部サーバ3は、内部管理している店舗データ3d1に基づき、各店舗のストコン4に対し、その地域の気象データを送信する(S1)。
【0058】
ストコン4においては、受信した気象データを、店周辺気象データベース4d3に格納すると共に、気象データの受信時に、又は、一定間隔で定まっている所定時刻に、広告内容提供サーバ6に対し、以下の情報を含む気象対応POP作成要求D1を送信する(S2)。
【0059】
気象対応POP作成要求D1には、例えば、店舗ID(パスワードなどを含んでいても良い)、最新の気象予測情報(気温、湿度、天気、降水確率、花粉飛散量(以下、花粉量と呼ぶ))、及び、前回の気象予測情報(気温、湿度、天気、降水確率、花粉量)を含んでいる。気象データ提供サーバ2との契約内容にもよるが、前回の気象予測情報ではなく、最新の気象予測情報の予測時刻から所定時間だけ前の実際の気象情報を気象データ提供サーバ2から得て、気象対応POP作成要求D1に含めるようにしても良い。
【0060】
気象対応POP作成要求D1を受信した広告内容提供サーバ6は、当該要求が正当な店舗(ストコン4)からのものであるかを、店舗データベース6d1の格納データとの照合により認証する(S3)。図7では省略しているが、認証失敗の場合には、その旨が広告内容提供サーバ6から要求を送信したストコン4に返信される。
【0061】
認証に成功したときには、広告内容提供サーバ6は、マッチングルールデータベース6d4との照合により、気象対応POP作成要求D1に含まれている気象情報にマッチしている推奨するPOP種類(POP IDで区別される)を認識する(S4)。
【0062】
図8は、マッチングルールの説明図であり、気象対応のPOP作成用のものを示している。マッチングルールは、例えば、ルールを区別する通し番号と、マッチング条件と、条件に合致した場合における推奨POP種類(POP ID)でなる。
【0063】
図8のマッチング条件の例は、最新の気温、湿度、天気、降水確率及び花粉量と、前回の天気との組み合わせになっている。図8における「all」は、いずれの値でも良いことを表している。前回の天気をパラメータとしているのは、例えば、「雨」から「雨」への変化と、「晴れ」から「雨」への変化では、販売数が増大する販売商品が異なることなどを考慮したためである。気温、湿度、降水確率及び花粉量などに対しても、前回のものをマッチング条件のパラメータとするようにしても良い。また、各パラメータについての差分をマッチング条件に含めるようにしても良く、各パラメータについての差分を重み付け合成した差分評価値をマッチング条件とに含めるようにしても良い。気温、湿度、降水確率及び花粉量は、マッチング条件では、通常、範囲で指定される。
【0064】
推奨POP種類は、図8では、1種類のみ示しているが、2種類以上規定されていても良い。
【0065】
図7では省略しているが、気象情報にマッチしているPOP種類が定まらない場合には、その旨が広告内容提供サーバ6から要求を送信したストコン4に返信される。
【0066】
気象情報にマッチしているPOP種類(POP ID)が定まると、広告内容提供サーバ6は、POP素材データベース6d3のそのPOP種類についての格納内容に基づいて、POPリスト(POPデータの候補リスト)を作成すると共に、そのPOPリストに係る商品データを、商品データベース(POP対象商品データベース)6d2から抽出し、作成したPOPリストと商品データとを含む作成候補情報D2を、気象対応POP作成要求D1を送信したストコン4に返信する(S5)。
【0067】
図9は、POP素材データベース6d3の構成例を示し、図10は、商品データベース(POP対象商品データベース)6d2の構成例を示している。
【0068】
POP素材データベース6d3の1レコードは、例えば、POP種類の識別子であるPOP IDと、棚札用や棚列の端部(エンド)用などを規定するPOP用途種類と、そのPOP種類のPOPデータ本体(なお、レコードにはファイル名だけを格納し、ファイルデータ本体はPOP素材データベース6d3内に別個のエリアに格納していても良い)と、候補見本としてのPOPサムネイル(なお、レコードにはサムネイル名だけを格納し、サムネイルデータ本体はPOP素材データベース6d3内の別個のエリアに格納していても良い)と、POPコピーと、POPに掲載する所定数以下の対象商品コード(例えばJANコード)との情報でなる。
【0069】
商品データベース6d2の1レコードは、例えば、POP IDと、2種類の商品コード(例えばJANコード及び自社コード)と、商品名との情報でなる。なお、売価の情報を含んでいても良い。
【0070】
なお、POP素材データベース6d3から対象商品コード(JANコード)の情報を省略しても良く、また、商品データベース6d2からPOP IDの情報を省略しても良く、いずれを省略しても、必要とする情報を取り出すことができる。また、POPデータやPOPサムネイルに商品名を重ね書きする位置の情報も、POPデータやPOPサムネイル自体に含まれている。
【0071】
例えば、図8に示すようなPOP IDが「A001」であるPOP種類が推奨種類となった場合には、図9のPOP素材データベース6d3の第1行のPOP素材レコードの情報が取り出され、また、図10の商品データベース6d2の第1行、第3行、第7行のレコードの情報が取り出され、作成候補情報D2が形成される。
【0072】
ストコン4に返信される作成候補情報D2には、例えば、推奨POP種類に関する、POP ID、POP用途種類、POPサムネイル、POPコピー、対象商品コード(JANコード)及び商品名が含まれる。
【0073】
ストコン4は、作成候補情報D2を受信すると、作成候補情報D2の対象商品コードに係る在庫数(や売価)を店在庫データベース4d1から取出し、作成候補情報D2による推奨するPOPデータのリストと在庫数とを含む選択用画面を形成して表示させると共に(S7)、収容しているPOS端末(図示せず)から、POPデータの選択用画面P1を表示させたことの通知(例えば、所定音響の鳴動)を行う(S8)。ここでの在庫数は、例えば、店頭に並んでいる個数と倉庫に存在する個数の総和である。
【0074】
店舗従業員は、選択用画面P1の表示通知に基づき、ストコン4の場所に行き、POPデータの選択、印刷依頼操作などを行い、ストコン4は、その操作内容を反映させた印刷依頼情報D3を広告内容提供サーバ6に送信する(S9)。
【0075】
図11は、POPデータの選択用画面P1の表示例を示す説明図である。選択用画面P1は、POPデータの概要をリスト形式で示すものであり、POPコピーや、対象商品の商品名と在庫数の組み合わせや(図11では紙面の都合上2組を示しているが、図9に対応しているので本来は3組が表示される)、POPサムネイルの表示を起動する操作ボタンP1aや、そのPOPデータの印刷を指示する操作ボタン(ラジオボタン)P1bなどを含んでいる。また、POPデータの選択用画面P1は、POPデータの概要のリスト部分以外に、「印刷依頼」ボタンP1cも含んでいる。なお、図11とは異なり、「POP作成中止」ボタンなどを設け、POP作成の中止を指示できるようにしても良い。
【0076】
店舗従業員が、いずれかのPOPデータに係るPOPサムネイルの表示用の操作ボタンP1aにカーソルを位置させてクリックすると、そのPOPデータに係るサムネイル(見本用画像)が表示される(後述する図12は印刷結果を示しているが同様なものが表示される)。サムネイルの表示時には、在庫数の取り出し時に同時に取り出した売価が対象商品名の脇に合成されて表示される。また、表示されたサムネイルには、「戻す」ボタンも合わせて表示され、「戻す」ボタンの操作によって、POPデータの選択用画面P1に表示を戻すことができる。
【0077】
POPデータの印刷を指示する操作ボタン(ラジオボタン)P1bの操作によって、そのPOPデータの印刷を指示することができる。図11の表示例は、POPコピーが「自慢の服が泣く〜」のPOPデータが選択されている場合を示している。なお、印刷を指示するPOPデータの種類数は、システムが1個(又は所定数以下)に限定しても良く、1個以上の選択指示を認めるようにしても良い。
【0078】
なお、在庫数が所定数(売価によってこの所定数を変更するようにしても良い)以下の商品を含むPOPデータ(の種類)については、ストコン4が、POPデータの選択用画面P1に自動的に含めないようにしても良い。また、在庫数が所定数以下の商品のデータだけを、そのPOPデータの表示行から、ストコン4が、自動的に消去するようにしても良い。
【0079】
図11の例とは異なるが、店舗従業員が、広告印刷物に含める商品を、表示商品の中から選択指示できるようにしても良い。
【0080】
いずれか1以上のPOPデータの印刷を指示する操作ボタン(ラジオボタン)P1bがオン状態で、「印刷依頼」ボタンP1cが操作されると、ストコン4は、上述したように、印刷依頼情報D3を広告内容提供サーバ6に送信する。印刷依頼情報D3には、店舗IDと印刷を実行するPOP IDとを最低限含んでいれば良い。但し、広告内容提供サーバ6側で対象商品の売価を取得できないシステムであれば、印刷依頼情報D3に対象商品の売価を含めることを要する。
【0081】
なお、作成候補情報D2の送出後、所定時間を経過しても、印刷依頼情報D3が返信されなかった場合や、作成候補情報D2の送出に対し、ストコン4から、印刷処理の中止が指示された場合には、広告内容提供サーバ6は、そのストコン4に係るPOPデータの一連の作成処理を中止する。
【0082】
広告内容提供サーバ6は、印刷依頼情報D3を受信すると、POP対象商品データベース6d2やPOP素材データベース6d3などを参照しつつ、印刷依頼情報D3で指示された種類の最終的なPOPデータ(印刷内容データ)を生成して(S10)、生成完了通知(印刷内容識別子を含む)D4をストコン4に送信すると共に(S11)、生成したPOPデータを印刷内容識別子と一緒に生成POPデータベース6d5に登録する(S12)。ストコン4がプリンタを装備している場合には、生成したPOPデータそのものをストコン4へ送信するようにしても良い。
【0083】
なお、広告内容提供サーバ6は、生成POPデータベース6d5に生成しようとするものが既に格納されているか否かを確認し、格納されていない場合には、POPデータを生成し、格納されている場合には、POPデータを生成することなく、生成完了通知D4を送信するようにしても良い。
【0084】
生成完了通知D4を受信したストコン4は、生成完了の旨と印刷内容識別子とを表示する(S13)。これにより、店舗従業員は、プリンタデバイス5の設置場所に移動し、プリンタデバイス5に印刷内容識別子などを入力してPOPデータ(広告内容)の印刷を指示し、プリンタデバイス5は、印刷指示情報D5を広告内容提供サーバ6に送信する(S14)。この際、変倍率などの印刷属性を入力するようにしても良い。
【0085】
広告内容提供サーバ6は、印刷指示情報D5に含まれている印刷内容識別子に基づき、該当するPOPデータを生成POPデータベース6d5から抽出し、POPデータD6をプリンタデバイス5に返信する(S15)。なお、印刷指示情報D5に変倍率などの印刷属性が挿入されている場合に、広告内容提供サーバ6が、それに応じた画像処理を、抽出後のPOPデータに対して施した後に、プリンタデバイス5に返信するようにしても良い。また、印刷指示情報D5に含まれている印刷内容識別子に該当するPOPデータが生成POPデータベース6d5に登録されていない場合には、図7では省略しているが、その旨がプリンタデバイス5に返信される。
【0086】
広告内容提供サーバ6は、生成POPデータベース6d5から抽出し、POPデータD6をプリンタデバイス5に返信した際には、そのPOPデータを生成POPデータベース6d5から消去する。なお、消去しないで、後での同一の生成要求に迅速に対応できるように格納を継続するようにしても良い。
【0087】
そして、プリンタデバイス5は、受信したPOPデータを印刷する(S16)。なお、この際に、店舗従業員は、印刷枚数や、変倍率などの印刷属性を指示するようにしても良く、この指示に応じて、プリンタデバイス5は、該当する処理を行う。
【0088】
図12は、印刷結果(広告印刷物)の一例を示す説明図であり、POP IDが「A001」に関するものである。商品名及び売価や、天気の図形要素(雨図形)が、POP素材データ本体に対して、合成されて印刷されている。
【0089】
(A−2−2)地域行事データに基づいた広告印刷物作成動作
次に、地域行事データに基づいた広告印刷物の作成動作を簡単に説明する。ここで、図13が、この際の一部動作のシーケンス図であり、上述した気象データに基づいた広告印刷物の作成動作との異なる処理部分を示している。
【0090】
店舗従業員は、開催される地域行事を認識すると、適宜のタイミングで地域行事データをストコン4に入力する。このとき、ストコン4は、店周辺行事データベース4d2にその入力情報を格納すると共に、入力情報に基づいて、行事対応POP作成要求D6を作成して、作成した行事対応POP作成要求D7を広告内容提供サーバ6に送信する(S20)。
【0091】
行事対応POP作成要求D7には、例えば、店舗ID、行事項目(小学校運動会、幼稚園学芸会、花火大会、盆踊り、餅つき大会など)、開催地(小学校、幼稚園、公園など)、スケジュール(開始日時、終了日時)、予定参加者数又は予定参加世帯数などの情報が含まれる。
【0092】
なお、ストコン4は、店舗従業員の入力時に行事対応POP作成要求D7を送信するのではなく、入力された情報を店周辺行事データベース4d2に格納し、その後、行事項目に応じた所定タイミングを監視し、所定タイミングになると自動的に行事対応POP作成要求D6を送信するようにしても良い。例えば、行事が小学校運動会であれば、前日の午後1時に自動的に行事対応POP作成要求D6に送信し、行事が花火大会であれば、当日の午後3時に自動的に行事対応POP作成要求D6に送信するようにしても良い。また例えば、行事が小学校運動会であれば、前々日の午後1時と前日の午後1時との2回、自動的に行事対応POP作成要求D6に送信するようにしても良い(前々日であれば、運動会に係る衣類関係のPOP種類を推奨し、前日であれば、運動会に係る食物関係のPOP種類を推奨するように使い分けることができる)。
【0093】
行事対応POP作成要求D7を受信した広告内容提供サーバ6は、当該要求が正当な店舗(ストコン4)からのものであるかを、店舗データベース6d1の格納データとの照合により認証した後(S21)、マッチングルールデータベース6d4との照合により、行事対応POP作成要求D7に含まれている行事項目情報にマッチしている推奨するPOP種類を認識する(S22)。
【0094】
気象データに対応するPOP種類の決定と、行事データに対応するPOP種類の決定では適用するマッチングルール(マッチング条件)が異なっているだけであり、推奨するPOP種類を決定した後の処理は、行事データ対応の広告印刷物の作成時も、気象データ対応の広告印刷物の作成時と同様である。
【0095】
行事データに係るマッチングルール(マッチング条件)は、主として、行事項目(小学校運動会、幼稚園学芸会、花火大会、盆踊り、餅つき大会など)が何であるかというものとなっている。例えば、「運動会」と「幼稚園」との組み合わせと、「運動会」と「中学校」との組み合わせとで、推奨POP種類(POP ID)を変更するように、マッチングルール(マッチング条件)を定めておくようにしても良い。
【0096】
なお、気象データ対応の広告印刷物の作成時における変形例として説明したような、在庫数と所定数との比較により、その商品情報をPOPデータ(広告印刷物)に含めるか否かを決定する場合において、予定参加者数又は予定参加世帯数などに応じて、在庫数と比較する所定数を変更するようにしても良い。
【0097】
(A−2−3)売価変更データに基づいた広告印刷物作成動作
次に、売価変更データに基づいた広告印刷物の作成動作を簡単に説明する。ここで、図14が、この際の一部動作のシーケンス図であり、上述した気象データに基づいた広告印刷物の作成動作との異なる処理部分を示している。
【0098】
店舗従業員は、特売品その他である商品(又は商品群)の売価を変更したときには、適宜のタイミングで売価変更データをストコン4に入力する。この入力は、POPデータの作成を意図したものではなく、通常のストコン4に対する商品データの変更データとして入力しても良い。
【0099】
この入力時に、ストコン4は、店在庫データベース4d1をその売価変更情報に合わせて更新すると共に、入力情報に基づいて、売価変更対応POP作成要求D8を作成して、作成した売価変更対応POP作成要求D8を広告内容提供サーバ6に送信する(S30)。
【0100】
売価変更対応POP作成要求D8には、例えば、店舗ID、売価変更前価格、売価変更後価格、変更後売価設定期間などの情報が含まれる。売価変更前価格及び又は売価変更後価格に代え、又は、加え、値引き率の情報を含むようにしても良い。
【0101】
なお、ストコン4は、店舗従業員の送信指示により売価変更対応POP作成要求D8を送信するのではなく、売価変更の入力時に自動的に売価変更対応POP作成要求D8を送信するようにしても良い。
【0102】
売価変更対応POP作成要求D8を受信した広告内容提供サーバ6は、当該要求が正当な店舗(ストコン4)からのものであるかを、店舗データベース6d1の格納データとの照合により認証した後(S31)、マッチングルールデータベース6d4との照合により、売価変更対応POP作成要求D8にマッチしている推奨するPOP種類を認識する(S22)。
【0103】
気象データに対応するPOP種類の決定と、売価変更データに対応するPOP種類の決定では適用するマッチングルール(マッチング条件)が異なっているだけであり、推奨するPOP種類を決定した後の処理は、売価変更データ対応の広告印刷物の作成時も、気象データ対応の広告印刷物の作成時と同様である。
【0104】
売価変更データに係るマッチングルール(マッチング条件)は、例えば、変更商品(又は商品群)の特売を認識したり、特定の設定期間を認識したりするものである。例えば、「パン類特売」や「化粧品特売」などのPOP種類を特定できたり、「朝市(午前中)」や「3時〜5時限定特売」などのPOP種類を特定できたりするようなマッチングルール(マッチング条件)である。ここで、値引き率が、所定率(例えば10%)より悪い場合には、他の条件を満たしても、マッチングしていないと判断するようにルールを決定していても良く、その所定率の商品のカテゴリによって変更するようにしても良い。
【0105】
なお、売価変更対応のPOP素材データのレコード(図9参照)は、対象商品コードが空欄になっており、売価が変更された商品コードを自動挿入できるようにしたものであることが好ましい。
【0106】
(A−3)実施形態の効果
上記実施形態の広告印刷物作成システムによれば、外部要因などの変化に応じた、販売促進に寄与できる適切な広告内容の広告印刷物を簡易に作成することができる。
【0107】
気象の変化に関しては、過去の気象との差分に基づいて、広告対象商品を決定しているので、より適切な広告印刷物を作成することができる。例えば、朝から雨が降っている場合には多くの人が傘を持ち歩いているので、傘の広告効果は小さいが、午後から雨が降り出した場合には、傘の広告効果は大きく、このようなことに、上記実施形態は対応することができる。
【0108】
また、変化データに基づいて最適なPOPデータを自動的に推奨することにより、従業員はPOPを始めとした店内広告を常に意識する必要がないため、業務の効率化にもつながる。
【0109】
さらに、店舗従業員に対して、印刷するPOPデータを選択させるためのパラメータとして、在庫量を表示するようにしたので(又は、ストコン4が在庫量に基づいて自動判断するようにしたので)、適切な広告印刷物を作成することができる。すなわち、広告印刷物を掲示したにも拘わらず、すぐに売り切れ状態となった場合には、購入できないユーザの不満が大きく、却って広告印刷物を掲示したことが悪い影響を与えるが、このようなことを未然に防止することができる。
【0110】
さらにまた、ストコン4が装備しているプリンタではなく、店舗の他のプリンタデバイス5で印刷させるようにしたので、視覚的効果を発揮できる広告印刷物を得ることができる。ストコン4が装備しているプリンタは、データ出力に用いられることが多いため、通常は、モノクロ用などの単純なものであり、一方、ユーザのコピーサービスなどを行うプリンタデバイス5は、カラーコピーその他の多機能なものであるので、多様な印刷効果を発揮できるものであり、このようなプリンタデバイス5を印刷装置として利用しているので、視覚的効果を発揮できる広告印刷物を得ることができる。
【0111】
(B)変形実施形態
上記実施形態の説明でも、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
【0112】
上記実施形態では、広告印刷物が1枚〜数枚だけ印刷されるPOP用のものであったが、配布を前提とするチラシであっても良い。
【0113】
また、上記実施形態では、広告印刷物に掲載される対象が商品であるものを示したが、サービスであっても良い。例えば、運動会の翌日に印刷する広告印刷物に、写真現像サービスを安価にする旨の広告や、店舗内レストランでの安価メニュー項目の広告を含めるようなものであっても良い。特許請求の範囲における「広告対象物」の用語には、このようなサービスも含むものである。安価メニュー項目については、提供数を在庫量と同様に扱って、広告内容に含めるか否かを決定するようにしても良い。
【0114】
さらに、上記実施形態では、POP種類を規定するデータの変更(要因)が、気象、地域行事、売価であるものを示したが、他の要因であっても良い。例えば、気象と地域行事との組み合わせ要因であっても良く、結婚式、出産などの周辺住民の個人的な事項であっても良く(周辺の結婚式場や病院から情報を入手する)、テレビでの放映内容などの多くの人が認識する情報であっても良い。多くの人が認識する情報としては、特定歌手のCDの発売開始や、料理番組などであっても良い。
【0115】
料理番組の場合、テレビ局などはそのホームページでレシピを公開しており、ストア本部サーバ3がそのレシピ情報(例えばHTMLでなる)を取り込んで、料理名とその材料(商品)とを取り出して、各店舗のストコン4に配信し(又は、本部従業員がストア本部サーバ3に入力操作して配信し、若しくは、店舗従業員がストコン4に入力操作し)、ストコン4が、その情報に基づいて、特定料理対応POP作成要求を広告内容提供サーバ6に送信して、上記と同様にして、広告印刷物を作成させるようにしても良い。
【0116】
上記実施形態では、広告内容提供サーバ6が、印刷するPOPデータの候補の送信と、生成されたPOPデータとの送信を別個のタイミングで行うものを示したが、印刷するPOPデータの候補の送信時に、完成又はほぼ完成しているPOPデータ本体も、ストコン4に送信し、候補が選択されたときに、ストコン4が主導権ととって直ちに印刷するようにしても良い(この際、必要ならばデータの合成処理なども行う)。
【0117】
上記の変形例もそうであるが、各装置の機能分けは、上記実施形態のものに限定されず、また、システムを構成する装置数や装置の組み合わせも上記実施形態のものに限定されない。
【0118】
例えば、ストア本部サーバ3が存在しないシステムであっても良い。また、ストコン4が、広告内容提供サーバ6の機能をも実行するものであっても良い(広告内容提供サーバ6の省略)。すなわち、単独装置として、本発明のシステムが構築されていても良い。
【0119】
逆に、上記実施形態で1個の装置が担うと記載した複数の機能の一部を異なる装置が担当するようにしても良い。
【0120】
商品を広告印刷物に含めるか否かの在庫数は、実際の在庫数ではなくても良く、広告印刷物を作成する時刻より多少遅れて店舗に到着する個数を含めたものであっても良い。
【0121】
上記実施形態においては、POPデータの生成完了通知に含まれている印刷内容識別子をプリンタデバイス5に入力して、印刷情報を取り出すものを示したが、これに代え、又は、これに加え、プリンタデバイス5に携帯端末の電話番号やアドレスを入力して印刷情報を取り出せるようにしても良い。その他の認証方法を適用して、印刷情報を取り出せるようにしても良い。POPデータの作成要求時に通知した認証情報(例えばパスワード)を入力することを条件としてプリンタデバイス5が印刷情報を取り出すようにしても良い。
【0122】
上記実施形態では、印刷情報をプリンタデバイス5が直ちに印刷出力するものを示したが、これに代え、又は、これに加え、ストコン4が有する記録媒体アクセス装置を利用して記録媒体に記録し、その記録媒体をプリンタデバイス5に装填して印刷させるようにしても良い。この場合には、記録媒体を保管している限り、広告内容提供サーバ6との新たな協働動作を行うことなく、必要時に印刷を行うことができる。
【0123】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、外部要因などの変化に応じた、販売促進に寄与できる適切な広告内容の広告印刷物を簡易に作成できる広告印刷物作成システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の広告印刷物作成システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態の気象データ提供サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態のストア本部サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態のストコンの内部構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態のプリンタデバイスの内部構成を示すブロック図である。
【図6】実施形態の広告内容提供サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図7】実施形態の気象データに基づいた広告印刷物の作成動作を示すシーケンス図である。
【図8】実施形態のマッチングルールデータベースの構成説明図である。
【図9】実施形態のPOP素材データベースの構成説明図である。
【図10】実施形態のPOP対象商品データベースの構成説明図である。
【図11】実施形態のPOPデータの選択用画面を示す説明図である。
【図12】実施形態の印刷結果を示す説明図である。
【図13】実施形態の周辺行事データに基づいた広告印刷物の作成動作を示す一部シーケンス図である。
【図14】実施形態の売価変更データに基づいた広告印刷物の作成動作を示す一部シーケンス図である。
【符号の説明】
1…広告印刷物作成システム、
2…気象データ提供サーバ、
3…ストア本部サーバ、
4…ストアコンピュータ(ストコン)、
5…プリンタデバイス、
6…広告内容提供サーバ、
7…通信網。

Claims (7)

  1. 変化した要因情報を取り込む要因情報取込手段と、
    取り込まれた要因情報に応じて推奨する、広告対象物情報を含む印刷内容の種類候補を、1又は複数種類決定する推奨印刷内容決定手段と、
    決定された印刷内容の種類候補における広告対象物に関する販売数や在庫数などの販売可能数量に基づいて、印刷内容の種類候補から印刷内容の種類を決定する印刷内容種類決定手段と、
    決定された印刷内容の種類の印刷画像を、予め用意されているその種類の印刷画像の素材情報に基づいて生成する印刷画像生成手段と、
    生成された印刷画像を印刷する印刷手段とを有することを特徴とする広告印刷物作成システム。
  2. 上記要因情報取込手段が、外部から転送された要因情報を取り込むものであるであることを特徴とする請求項1に記載の広告印刷物作成システム。
  3. 上記要因情報取込手段が、オペレータによって入力された要因情報を取り込むものであるであることを特徴とする請求項1に記載の広告印刷物作成システム。
  4. 上記推奨印刷内容決定手段が、予め用意されているマッチング条件と印刷内容種類との組でなるマッチングルールと、取り込まれた要因情報との照合により、推奨する印刷内容の種類候補を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の広告印刷物作成システム。
  5. 上記印刷内容種類決定手段が、推奨された印刷内容の種類候補における広告対象物に関する販売数や在庫数などの販売可能数量を含む印刷内容の種類候補の情報をオペレータに提示し、オペレータによる選択操作情報を取り込んで、その選択された印刷内容の種類を、印刷する印刷内容の種類と決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の広告印刷物作成システム。
  6. 通信網を介して接続可能な第1〜第3の装置を備え、
    上記第1の装置が上記要因情報取込手段及び上記印刷内容種類決定手段を有し、上記第2の装置が上記推奨印刷内容決定手段及び上記印刷画像生成手段を有し、上記第3の装置が上記印刷手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の広告印刷物作成システム。
  7. 上記要因情報取込手段が取り込む要因情報の種類が、少なくとも、気象情報、行事情報、及び、商品売価若しくはサービス提供額の変更情報であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の広告印刷物作成システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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