JP2015058897A - 車両用無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両用無段変速機のアップシフトに際して変速中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる車両用無段変速機の変速制御装置を提供する。
【解決手段】無段変速機の変速が開始される時点でエンジントルクTeの低下を開始できるように、無段変速機の変速開始指令を遅延しつつ電子スロットル弁のスロットル開度θthを予め低下することで、無段変速機の変速開始時点からエンジントルクTeの低下を開始することができる。従って、変速開始時点よりトルクダウン制御が実行されるため、変速中に生じる出力軸トルクの変動を抑制することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、無段変速機の変速制御装置に係り、特に、変速中に発生する出力軸トルクの変動抑制に関するものである。
自動変速機の増速側への変速である所謂アップシフトに際して、イナーシャ相が開始された際に発生する出力軸トルクの変動を抑制するため、エンジンの電子スロットル弁を制御してスロットル開度を低下させることにより変速中のエンジントルクを低下させる、所謂トルクダウン制御を実行する自動変速機の変速制御装置が知られている。特許文献1に記載の自動変速機の変速制御装置もその一例である。
前記特許文献1には、電子スロットル弁の高開度領域において、スロットル開度の変化に対するエンジントルクの変化が小さい領域(以下、不感帯)が存在することが記載されている。これに関連して、電子スロットル弁の高開度領域からアップシフトを行う場合、スロットル開度の低下に対するエンジントルク低下に遅れが生じ、変速開始時点からトルクダウン制御が実行されないためにトルクダウンによる十分な変速ショック低減効果が得られないことが課題として記載されている。この課題に対する方法として、特許文献1には、自動変速機の変速が判断されると、自動変速機のイナーシャ相開始前に電子スロットル弁のスロットル開度を不感帯の下端まで予め低下させることで、自動変速機のイナーシャ相開始時点でエンジンのトルクダウン開始を可能にする技術が開示されている。
特開平03−157560号公報
ところで、有段の自動変速機にあっては、変速開始指令が出力されてから変速が開始される(イナーシャ相が開始される)までの間の遅れ時間が比較的大きいため、特許文献1のように、変速開始前にスロットル開度を予め不感帯の下端まで低下させることができる。しかしながら、変速比が無段階的に変速される無段変速機にあっては、有段式の自動変速機に比べて変速開始指令が出力されてから変速開始までの時間が短いため、スロットル開度を予め不感帯の下端まで低下させる時間を確保することが困難となる。従って、変速開始のタイミングと略同時にエンジントルクを低下させることが困難となるため、変速開始時点でトルクダウンの効果が得られなくなり、変速中に出力軸トルクの変動が発生する可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、車両用無段変速機のアップシフトに際して変速中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる車両用無段変速機の変速制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、第1発明の要旨とするところは、(a)エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられている車両用無段変速機において、前記無段変速機の増速側への変速の際に、前記エンジンのトルクを制御する電子スロットル弁のスロットル開度を低下させてそのエンジンのトルクを低下させる車両用無段変速機の変速制御装置であって、(b)前記車両用無段変速機の増速側への変速に際して出力される前記電子スロットル弁のスロットル開度の低下開始指令に対して、前記車両用無段変速機の変速開始指令を遅延させるものである。
このようにすれば、車両用無段変速機の変速が開始される時点でエンジントルクの低下を開始できるように、車両用無段変速機の変速開始指令を遅延しつつ電子スロットル弁のスロットル開度を予め低下することで、車両用無段変速機の変速開始時点からエンジントルクの低下を開始することができる。従って、変速開始時点よりトルクダウン制御が実行されるため、変速中に生じる出力軸トルクの変動を抑制することができる。
また、第2発明の要旨とするところは、第1発明の車両用無段変速機の変速制御装置において、前記電子スロットル弁のスロットル開度の低下開始指令が出力されると、前記電子スロットル弁のスロットル開度を予め設定されている所定値に向かって低下させ、前記車両用無段変速機の変速開始指令が出力される、ないしは変速開始が判断されると、前記スロットル開度をさらに低下させる。このようにすれば、電子スロットル弁のスロットル開度の低下指令が出力されると、変速開始指令が出力される前にスロットル開度を予め設定されている所定値に向かって予め低下させておくことで、変速開始と略同時にエンジントルクの低下を開始することができる。
また、第3発明の要旨とするところは、第1発明または第2発明の車両用無段変速機の変速制御装置において、前記車両用無段変速機の増速側への変速は、運転者の手動操作による変速である。このようにすれば、手動操作後のスロットル開度の低下開始に対して変速開始指令が遅延されるため、変速開始指令が出力される時点ないしは変速開始判断時点においてスロットル開度が予め低下し、変速開始とともにエンジントルクを低下させることができる。従って、車両用無段変速機の変速開始時点と、エンジントルクの低下開始時点とを略一致させることができる。
また、第4発明の要旨とするところは、第1発明または第2発明の車両用無段変速機の変速制御装置において、前記車両用無段変速機の増速側への変速は、段階的自動変速である。このようにすれば、スロットル開度の低下開始時点に対して車両用無段変速機の変速開始指令が遅延され、変速開始指令が出力される時点ないしは変速開始判断時点においてスロットル開度が予め低下し、変速開始とともにエンジントルクを低下させることができる。従って、車両用無段変速機の変速開始時点と、エンジントルクの低下開始時点とを略一致させることができる。
また、第5発明の要旨とするところは、第1発明乃至第4発明の何れか1の車両用無段変速機の変速制御装置において、前記車両用無段変速機の増速側への変速判断から前記変速開始指令が出力されるまでの変速遅延時間は、前記電子スロットル弁のスロットル開度、および前記車両用無段変速機の作動油の油温の少なくとも一方に基づいて変更される。例えば、電子スロットル弁のスロットル開度が高いほど、そのスロットル開度を前記所定値まで低下させるまでに要する時間も長くなる。従って、スロットル開度が高いほど変速遅延時間が長く設定される。また、作動油の油温が低温状態にあっては、作動油の油温が低いほど変速開始が遅れるので変速遅延時間は短くて済む。このように、電子スロットル弁のスロットル開度、および作動油の油温の少なくとも一方に基づいて変速遅延時間を適宜変更することで、車両用無段変速機の変速開始時点と、エンジントルクの低下開始時点とを同期させることができるとともに、変速遅延時間の増大を抑制することができる。
また、好適には、前記所定値は、スロットル開度の変化に対するエンジントルクの変化が、スロットル開度が該所定値未満の領域におけるエンジントルクの変化に比べて小さい領域の下端ないしその近傍の値に設定されている。
本発明が好適に適用される車両を構成するエンジンから駆動輪までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。 図1のエンジンや無段変速機などを制御する為に車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 図2の電子制御装置よる制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図2の電子制御装置の制御作動の要部、すなわち無段変速機のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するためのフローチャートである。 図4のフローチャートに基づく制御作動の作動結果を示すタイムチャートである。 本発明の他の実施例である電子制御装置の制御作動を機能的に説明する機能ブロック線図であり、前述した実施例の図3に対応するものである。 変速遅延時間を求めるためのマップの一例である。 スロットル開度に対する変速遅延時間の傾向を示す図である。 無段変速機の油圧制御回路に供給される作動油の油温に対する変速遅延時間の傾向を示す図である。 図6の電子制御装置の制御作動の要部、すなわち無段変速機のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するための他のフローチャートである。 本発明のさらに他の実施例である電子制御装置の制御作動を説明する機能ブロック線図である。 図11の電子制御装置の制御作動の要部、すなわち無段変速機のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するための他のフローチャートである。 本発明のさらに他の実施例である電子制御装置の制御作動を機能的に説明する機能ブロック線図である。 図13の電子制御装置の制御作動の要部、すなわち無段変速機のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するためのフローチャートである。 図14のフローチャートに基づく制御作動の作動結果を示すタイムチャートである。
ここで、好適には、無段変速機にあっては、変速開始指令が出力されてから変速が開始される、具体的には、変速が開始されるまでの時間遅れが、有段の自動変速機に比べて僅かである。すなわち、無段変速機にあっては、変速開始指令が出力されると変速が即座に開始される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用される車両10を構成するエンジン12から駆動輪24までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。図1において、例えば走行用の駆動力源として用いられるエンジン12により発生させられた動力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ14、前後進切換装置16、車両用無段変速機としてのベルト式無段変速機18(以下、無段変速機18という)、減速歯車装置20、差動歯車装置22などを順次介して、左右の駆動輪24へ伝達される。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸13に連結されたポンプ翼車14p、及びトルクコンバータ14の出力側部材に相当するタービン軸30を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車14p及びタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ26が設けられており、このロックアップクラッチ26が完全係合させられることによってポンプ翼車14p及びタービン翼車14tは一体回転させられる。ポンプ翼車14pには、無段変速機18を変速制御したり、無段変速機18におけるベルト挟圧力を発生させたり、ロックアップクラッチ26のトルク容量を制御したり、前後進切換装置16における動力伝達経路を切り換えたり、車両10の動力伝達経路の各部に潤滑油を供給したりする為の作動油圧をエンジン12により回転駆動されることにより発生する機械式のオイルポンプ28が連結されている。
前後進切換装置16は、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1とダブルピニオン型の遊星歯車装置16pとを主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸30はサンギヤ16sに一体的に連結され、無段変速機18の入力軸32はキャリア16cに一体的に連結されている一方、キャリア16cとサンギヤ16sとは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介して非回転部材としてのハウジング34に選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1は断続装置に相当するもので、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
このように構成された前後進切換装置16では、前進用クラッチC1が係合されると共に後進用ブレーキB1が解放されると、前後進切換装置16は一体回転状態とされることによりタービン軸30が入力軸32に直結され、前進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、前進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合されると共に前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、入力軸32はタービン軸30に対して逆方向へ回転させられるようになり、後進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル状態(動力伝達遮断状態)とされる。
エンジン12は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関にて構成されている。このエンジン12の吸気配管36には、スロットルアクチュエータ38を用いてエンジン12の吸入空気量Qairを電気的に制御する為の電子スロットル弁40が備えられている。
無段変速機18は、エンジン12と駆動輪24との間の動力伝達経路上に設けられ、入力軸32に設けられた入力側部材である有効径が可変のプライマリプーリ42及び出力軸44に設けられた出力側部材である有効径が可変のセカンダリプーリ46の一対の可変プーリ42,46と、その一対の可変プーリ42,46の間に巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、一対の可変プーリ42,46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
プライマリプーリ42は、入力軸32に固定された入力側固定回転体としての固定シーブ42aと、入力軸32に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた入力側可動回転体としての可動シーブ42bと、それらの間のV溝幅を変更する為のプライマリプーリ42における入力側推力(プライマリ推力)Win(=プライマリ圧Pin×受圧面積)を付与する油圧アクチュエータとしてのプライマリ側油圧シリンダ42cとを備えて構成されている。また、セカンダリプーリ46は、出力軸44に固定された出力側固定回転体としての固定シーブ46aと、出力軸44に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた出力側可動回転体としての可動シーブ46bと、それらの間のV溝幅を変更する為のセカンダリプーリ46における出力側推力(セカンダリ推力)Wout(=セカンダリ圧Pout×受圧面積)を付与する油圧アクチュエータとしてのセカンダリ側油圧シリンダ46cとを備えて構成されている。
そして、プライマリ側油圧シリンダ42cへの油圧であるプライマリ圧Pin及びセカンダリ側油圧シリンダ46cへの油圧であるセカンダリ圧Poutが油圧制御回路100によって各々独立に調圧制御されることにより、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが各々独立に制御される。これにより、一対の可変プーリ42,46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、実変速比(ギヤ比)γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられると共に、伝動ベルト48が滑りを生じないように一対の可変プーリ42,46と伝動ベルト48との間の摩擦力(ベルト挟圧力)が制御される。このように、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが各々調節されることで伝動ベルト48の滑りが防止されつつ実際の変速比(実変速比)γが目標変速比γとなるように調節される。なお、入力軸回転速度Ninは入力軸32の回転速度であり、出力軸回転速度Noutは出力軸44の回転速度である。また、本実施例では図1から判るように、入力軸回転速度Ninはプライマリプーリ42の回転速度と同一であり、出力軸回転速度Noutはセカンダリプーリ46の回転速度と同一である。
無段変速機18では、例えばプライマリ圧Pinが高められると、プライマリプーリ42のV溝幅が狭くされて変速比γが小さくされるすなわち無段変速機18がアップシフトされる。また、プライマリ圧Pinが低められると、プライマリプーリ42のV溝幅が広くされて変速比γが大きくされるすなわち無段変速機18がダウンシフトされる。従って、プライマリプーリ42のV溝幅が最小とされるところで、無段変速機18の実変速比γとして最小変速比γmin(最高速側変速比、最Hi)が形成される。また、プライマリプーリ42のV溝幅が最大とされるところで、無段変速機18の実変速比γとして最大変速比γmax(最低速側変速比、最Low)が形成される。なお、プライマリ圧Pin(プライマリ推力Winも同意)とセカンダリ圧Pout(セカンダリ推力Woutも同意)とにより伝動ベルト48の滑り(ベルト滑り)が防止されつつ、それらプライマリ推力Winとセカンダリ推力Woutとの相互関係にて目標変速比γが実現されるものであり、一方のプーリ圧(推力も同意)のみで目標の変速が実現されるものではない。
図2は、エンジン12や無段変速機18などを制御する為に車両10に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。図2において、車両10には、例えば無段変速機18の変速制御などに関連する車両用無段変速機の制御装置を含む電子制御装置50(本発明の変速制御装置に対応)が備えられている。電子制御装置50は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置50は、エンジン12の出力制御、無段変速機18の変速制御やベルト挟圧力制御、ロックアップクラッチ26のトルク容量制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用、無段変速機18及びロックアップクラッチ26の油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置50には、エンジン回転速度センサ52により検出されたクランク軸13の回転角度(位置)Acr及びエンジン12の回転速度(エンジン回転速度)Neを表す信号、タービン回転速度センサ54により検出されたタービン軸30の回転速度(タービン回転速度)Ntを表す信号、入力軸回転速度センサ56により検出された無段変速機18の入力軸32(プライマリプーリ42)の回転速度である入力軸回転速度Ninを表す信号、出力軸回転速度センサ58により検出された車速Vに対応する無段変速機18の出力軸44(セカンダリプーリ46)の回転速度である出力軸回転速度Noutを表す信号、スロットルセンサ60により検出された電子スロットル弁40のスロットル開度θthを表す信号、冷却水温センサ62により検出されたエンジン12の冷却水温THwを表す信号、吸入空気量センサ64により検出されたエンジン12の吸入空気量Qairを表す信号、アクセル開度センサ66により検出された運転者の加速要求量としてのアクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accを表す信号、フットブレーキスイッチ68により検出された常用ブレーキであるフットブレーキが操作された状態を示すブレーキオンBonを表す信号、CVT油温センサ70により検出された無段変速機18等の作動油の油温THoilを表す信号、レバーポジションセンサ72により検出されたシフトレバーのレバーポジション(操作位置)Pshを表す信号、バッテリセンサ76により検出されたバッテリ温度THbatやバッテリ入出力電流(バッテリ充放電電流)Ibatやバッテリ電圧Vbatを表す信号、セカンダリ圧センサ78により検出されたセカンダリプーリ46への供給油圧であるセカンダリ圧Poutを表す信号等が、それぞれ供給される。また、電子制御装置50は、例えば出力軸回転速度Noutと入力軸回転速度Ninとに基づいて無段変速機18の実変速比γ(=Nin/Nout)を逐次算出する。
また、電子制御装置50からは、エンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号Se、無段変速機18の変速に関する油圧制御の為の油圧制御指令信号SCVT等が、それぞれ出力される。具体的には、上記エンジン出力制御指令信号Seとして、スロットルアクチュエータ38を駆動して電子スロットル弁40の開閉を制御する為のスロットル信号や燃料噴射装置80から噴射される燃料の量を制御する為の噴射信号や点火装置82によるエンジン12の点火時期を制御する為の点火時期信号などが出力される。また、上記油圧制御指令信号SCVTとして、プライマリ圧Pinを調圧するリニアソレノイド弁SLPを駆動する為の指令信号、セカンダリ圧Poutを調圧するリニアソレノイド弁SLSを駆動する為の指令信号、ライン圧PLを制御するリニアソレノイド弁SLTを駆動する為の指令信号などが油圧制御回路100へ出力される。
図3は、電子制御装置50よる制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。エンジン出力制御部130は、例えばエンジン12の出力制御の為にスロットル信号や噴射信号や点火時期信号などのエンジン出力制御指令信号Seをそれぞれスロットルアクチュエータ38や燃料噴射装置80や点火装置82へ出力する。エンジン出力制御部130は、例えばアクセル開度Accおよび車速Vに基づいて算出される要求駆動力(駆動トルク)が得られる為の目標エンジントルクTeを設定し、その目標エンジントルクTeが得られるようにスロットルアクチュエータ38により電子スロットル弁40を開閉制御する他、燃料噴射装置80により燃料噴射量を制御したり、点火装置82により点火時期を制御する。
無段変速制御部132は、アクセル開度Acc、車速V、ブレーキ信号Bonなどに基づいて算出される目標変速比γとなるように無段変速機18の変速比γを制御する。具体的には、無段変速制御部132は、無段変速機18のベルト滑りが発生しないようにしつつエンジン12の作動点が最適ライン上となる無段変速機18の目標変速比γを達成するように、プライマリ圧Pinの指令値(又は目標プライマリ圧Pin)としてのプライマリ指示圧Pintgtとセカンダリ圧Poutの指令値(又は目標セカンダリ圧Pout)としてのセカンダリ指示圧Pouttgtとを決定し、プライマリ指示圧Pintgtとセカンダリ指示圧Pouttgtとを油圧制御回路100へ出力する。
ところで、自動変速機のアップシフトに際して、変速過渡期にエンジントルクTeを低下する所謂トルクダウン制御が従来より実行されていた。このトルクダウン制御が実行されることで、アップシフト中のイナーシャトルク変化に起因する出力軸トルクの変動(具体的には、飛び出し感)が低減される。また、スロットル開度θthの高開度領域において、スロットル開度θthの変化に対するエンジントルクTeの変化が小さい領域(以下、不感帯とよぶ)があることが知られている。この不感帯においてアップシフトを実行すると、スロットル開度θthの変化に対するエンジントルクTeの変化が小さいため、エンジントルクTeのトルクダウン開始のタイミングと自動変速機の変速開始のタイミングとを同期させることが困難となり、変速中の出力軸トルクの変動が発生しやすくなる。これに対して、有段式の自動変速機にあっては、変速開始指令が出力されてから実際に変速が開始されるまでの間に比較的大きな遅れ時間(例えば0.5s程度)が生じるため、その間にスロットル開度θthを不感帯の下端まで低下させておくことで、変速開始に同期してエンジントルクTeを低下することができる。しかしながら、本実施例のような無段変速機18にあっては、変速開始指令が出力された時点から変速が開始されるまでの遅れ時間が有段式の自動変速機に比べて僅かであるため、変速開始のタイミングとエンジントルク低下のタイミングとを同期させることが困難となる。従って、変速開始時点でエンジントルクTeが低下しないため、トルクダウン制御の効果が得られず、変速中に出力軸トルクの変動(ショック)が発生する可能性があった。
そこで、電子制御装置50は、後述するように、無段変速機18のアップシフトに際して、電子スロットル弁40の低下開始指令に対して無段変速機18の変速開始指令を遅延することで、変速中に発生する出力軸44から出力される出力軸トルクの変動を抑制する。以下、無段変速機18のアップシフトにおける制御態様を中心に説明する。
アップシフト判定部134は、無段変速機18を増速側に変速する、すなわちアップシフトを実行するか否かを判定する。アップシフト判定部134は、シフトポジションが仮想的に設定される変速段に手動操作で変速可能なマニュアルシフトポジションに選択されている場合において、その変速段を切り替えるシフトレバーが増速段に対応するアップシフト側に運転者によって手動操作されたことを検出すると、無段変速機18をアップシフトするものと判定する。すなわち、手動操作時点が無段変速機18のアップシフトが判断される時点となる。
また、アップシフト判定部134は、無段変速機18が仮想的に設定されている変速段に自動変速されるモードで走行中において、車両の走行状態が、例えば予め設定されているアクセル開度Accおよび車速Vから成る変速線図のアップシフト線を跨いだ場合に、無段変速機18をアップシフトするものと判定する。なお、このアップシフトの際にも、無段変速機18の変速比γを所定幅だけ短期的に低下させる段階的(有段的)自動変速が実行され、通常の無段変速制御と異なり変速中の回転変化が大きくなる。
アップシフト判定部134に基づいて無段変速機18をアップシフトするものと判定されると、無段変速制御部132が実行される。無段変速制御部132は、無段変速機18の変速開始に先だってスロットル開度判定部136を実行する。スロットル開度判定部136は、スロットル開度θthを検出し、そのスロットル開度θthが予め設定されている所定値α以上か否かを判定する。この所定値αは、予め実験的に求められており、例えばスロットル開度θthの変化に対するエンジントルクTeの変化が小さい領域の下端ないしその近傍の値に設定されている。スロットル開度θthの高開度領域にあっては、スロットル開度θthの変化に対するエンジントルクTeの変化が小さい領域、所謂不感帯があることが知られており、この領域にあっては、スロットル開度θthを低下してもエンジントルクTeが殆ど低下しない。従って、スロットル開度θthが所定値α以上である場合には、無段変速機18のアップシフト開始時点から速やかなトルクダウン制御が困難となる。
スロットル開度判定部136に基づいて、スロットル開度θthが所定値α未満であると判定されると、無段変速制御部132は、無段変速機18のアップシフトの変速開始指令を出力して変速を開始する。スロットル開度θthが所定値α未満の領域では、スロットル開度θthの低下に対してエンジントルクTeが速やかに低下するため、無段変速機18の変速開始のタイミングとスロットル開度θth低下によるエンジントルクTeの低下開始のタイミングとが略一致する。従って、変速開始時点からエンジントルクTeが低下するため、変速中に発生する出力軸トルクの変動がトルクダウン制御によって抑制される。
スロットル開度判定部136に基づいて、アップシフトの変速判断が為された時点のスロットル開度θthが所定値α以上であると判定されると、無段変速制御部132は、無段変速機18の変速開始指令を遅延する。これと並行して、すなわちスロットル開度θthが所定値α以上であると判定された時点で、無段変速制御部132は、エンジン出力制御部130にスロットル開度θthの低下開始指令を出力する。これを受けて、エンジン出力制御部130は、スロットル開度θthの低下を開始する。エンジン出力制御部130は、スロットルアクチュエータ38を制御して電子スロットル弁40のスロットル開度θthを予め設定されている所定値βまで低下させ、スロットル開度θthが所定値βに到達するとその値で保持させる。このスロットル開度θthを所定値βまで低下させるに際して、スロットル開度θthは不感帯内にあるので、エンジントルクTeは殆ど低下しない。このように、電子スロットル弁のスロットル開度の低下開始指令に対して、無段変速機18の変速開始指令が遅延される。
前記所定値βは、前記スロットル開度θthの変化に対するエンジントルクTeの変化が小さい前記不感帯の下端ないしその近傍の値に設定されている。言い換えれば、スロットル開度θthの低下と略同時にエンジントルクTeを低下できる値に設定されている。なお、前記所定値αおよび前記所定値βは、何れも不感帯領域の下端ないしその近傍に設定されるため、同じ値ないし殆ど変わらないが、必ずしも同じ数値に設定する必要はないため、本実施例では別個の符号を付している。
スロットル開度判定部136は、スロットル開度θの低下中にスロットル開度θを随時検出し、その値が前記所定値βに到達したか否かを判定する。スロットル開度判定部136によってスロットル開度θthが所定値βまで低下したことが判定されると、無段変速制御部132は、無段変速機18のアップシフトを開始する変速開始指令を出力し、略同時に変速が開始される。また、エンジン出力制御部130は、変速開始指令の出力が出力されると、それと同時にスロットル開度θthをさらに低下してエンジントルクTeを低下する(トルクダウン制御)。このとき、スロットル開度θthが予め所定値βまで低下しているため、スロットル開度θthの低下と略同時にエンジントルクTeが低下する。従って、無段変速機18の変速開始時点と略同時にエンジントルクTeが低下するため、トルクダウン制御が機能して出力軸トルクの変動が抑制される。ここで、無段変速機18のアップシフト開始が判断されてから変速開始指令が出力されるまでの変速遅延時間Tdelayは、変速判断されてからスロットル開度θthが所定値βに到達するまでの時間となる。このように、スロットル開度θthがエンジントルクTeを低下できる所定値βに到達すると速やかに無段変速機18の変速が開始されるので、前記変速遅延時間Tdelayが大きくなることも抑制される。また、変速が終了すると、エンジン出力制御部130は、トルクダウン制御を終了し通常のエンジントルクTeに復帰させる。
図4は、電子制御装置50の制御作動の要部、すなわち無段変速機18のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートは、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。
アップシフト判定部134に対応するステップS1(以下、ステップを省略)において、無段変速機18のアップシフトを実行する変速判断が為されたか否かが判定される。S1が否定される場合、本ルーチンは終了させられる。S1が肯定される場合、無段変速制御部132およびスロットル開度判定部136に対応するS2において、現在のスロットル開度θthが不感帯領域にあるか否か、具体的には、現在のスロットル開度θthが所定値α以上か否かが判定される。S2が否定される場合、無段変速制御部132およびエンジン出力制御部130に対応するS5において、無段変速機18のアップシフトおよびエンジン12のトルクダウン制御が開始される。なお、スロットル開度θthが所定値α未満の領域にあるため、無段変速機18のアップシフト開始と略同時にエンジン12のトルクダウン制御が開始されるに従い、変速中に発生する出力軸トルクの変動も抑制される。
S2が肯定される場合、エンジン出力制御部130に対応するS3において、スロットル開度θthが所定値βに向かって低下させられる。次いで、スロットル開度判定部136に対応するS4において、スロットル開度θthが所定値β(不感帯の下端)に到達したか否かが判定される。S4が否定される場合、S3に戻り、スロットル開度θthが所定値βまで到達するまで、スロットル開度θthの低下が継続して実行される。そして、スロットル開度θthが所定値βまで低下してS4が肯定されると、S5において、無段変速機18のアップシフトおよびエンジン12のトルクダウン制御が開始される。このスロットル開度θthが所定値βまで低下している状態では、スロットル開度θthの低下と略同時にエンジントルクTeが低減するため、無段変速機18のアップシフト開始と略同時にエンジントルクTeも低下し、変速中に発生する出力軸トルクの変動も抑制される。
図5は、図4のフローチャートに基づく制御作動の作動結果を示すタイムチャートである。なお、図5は、無段変速機18のアップシフト前においてスロットル開度θthが不感帯(所定値α以上の領域)にあった場合を前提としている。図5において横軸は時間t(sec)を示し、縦軸は、上から順番に無段変速機18の変速判断、スロットル開度θth、エンジントルクTe、エンジン回転速度Ne、および出力軸トルクToutを示している。図5のt1時点において、無段変速機18のアップシフトを実行する変速判断が為されると、予めスロットル開度θthの低下が開始され、スロットル開度θthが所定値βまで低下するとその所定値βで保持される。スロットル開度θthが所定値βまで低下すると、無段変速機18をアップシフトする変速開始指令が出力される。そして、t2時点においてエンジン回転速度Neが低下し始めると、スロットル開度θthがさらに低下させられ、それと略同時にエンジントルクTeが低下する。このように、変速開始と略同時にエンジントルクTeが低下することから、実線で示すように、イナーシャトルク変化による出力軸トルクToutの変動がエンジントルクTeのトルクダウンによって打ち消される。t3時点において変速が終了すると、エンジン12のトルクダウン制御が終了させられる。
図5の破線は従来の制御に対応している。従来では、無段変速機18のアップシフトが判断されると同時に変速開始指令が出力されるため、破線で示すように変速開始のタイミングとエンジントルクTeの低下のタイミングとにズレが生じる。従って、変速開始時点においてトルクダウン制御が実行されないため、破線で示すように、変速が開始された時点より出力軸トルク(Tout)の変動が発生する。
上述のように、本実施例によれば、無段変速機18の変速が開始される時点でエンジントルクTeの低下を開始できるように、無段変速機18の変速開始指令を遅延しつつ電子スロットル弁40のスロットル開度θthを予め低下することで、無段変速機18の変速開始時点からエンジントルクTeの低下を開始することができる。従って、変速開始時点よりトルクダウン制御が実行されるため、変速中に生じる出力軸トルクの変動を抑制することができる。
また、本実施例によれば、電子スロットル弁40のスロットル開度θthの低下開始指令が出力されると、変速開始指令が出力される前にスロットル開度θthを予め設定されている所定値βに向かって予め低下させておくことで、変速開始と略同時にエンジントルクTeの低下を開始することができる。
また、本実施例によれば、無段変速機18のアップシフトは、運転者の手動操作による変速であるため、手動操作後のスロットル開度θthの低下開始に対して変速開始指令が遅延され、変速開始指令が出力される時点ないしは変速開始判断時点においてスロットル開度θthが予め低下し、変速開始とともにエンジントルクTeを低下させることができる。従って、無段変速機18の変速開始時点と、エンジントルクTeの低下開始時点とを略一致させることができる。
また、本実施例によれば、無段変速機18のアップシフトは、段階的な自動変速であるため、スロットル開度θthの低下開始時点に対して無段変速機16の変速開始指令が遅延され、変速開始指令が出力される時点ないしは変速開始判断時点においてスロットル開度θthが予め低下し、変速開始とともにエンジントルクTeを低下させることができる。従って、無段変速機18の変速開始時点と、エンジントルクTeの低下開始時点とを略一致させることができる。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
前述の実施例にあっては、無段変速機18のアップシフトが判断されてから変速開始指令が出力されるまでの変速遅延時間Tdelayが、実際のスロットル開度θthに基づいて決定されていた。本実施例では、前記変速遅延時間Tdelayを予めオフラインで求められた値に設定し、アップシフトが判断されてから設定された変速遅延時間Tdelayだけ遅延させた後に変速開始指令を出力する。すなわち、無段変速機18のアップシフトが判断されると、予め設定されている変速遅延時間Tdelayだけ変速開始指令の出力を遅延するタイマ制御を実行する。
図6は、本発明の他の実施例である電子制御装置150(本発明の変速制御装置に対応)の制御作動を機能的に説明する機能ブロック線図であり、前述した実施例の図3に対応している。図6の機能ブロック線図にあっては、無段変速制御部151がアップシフト判定部134および遅延時間決定部152を機能的に含んで構成されている。なお、アップシフト判定部134は、前述した実施例と同様の機能を有するため、その説明を省略する。
アップシフト判定部134に基づいて無段変速機18のアップシフトの実行が判断されると、エンジン出力制御部130は、スロットル開度θthの低下を開始する。エンジン出力制御部130は、スロットルアクチュエータ38を制御して電子スロットル弁40のスロットル開度θthを予め設定されている所定値βまで低下し、スロットル開度θthが所定値βに到達するとその値で保持させる。
無段変速機18のアップシフトが判断されると同時に、遅延時間決定部152が実行される。遅延時間決定部152は、例えば図7に示すような予めオフラインで実験的に求められた、スロットル開度θthおよび作動油の油温THoilから成る変速遅延時間Tdelayの関係マップを記憶しており、この関係マップに基づいて最適な変速遅延時間Tdelayを決定する。この図7からも分かるように、変速遅延時間Tdelayは、スロットル開度θthおよび作動油の油温THoilに基づいて適宜変更される。
図8は、スロットル開度θthに対する変速遅延時間Tdelayの関係図である。図8に示すように、変速遅延時間Tdelayは、スロットル開度θが高くなるに従って長く設定される。これは、スロットル開度θが高くなるほど所定値βとの差分が大きくなり、所定値βに到達ために要する時間が長くなるためである。また、所定値β未満の領域では変速遅延時間Tdelayが零に設定される。
図9は、無段変速機18の油圧制御回路100に供給される作動油の油温THoilに対する変速遅延時間Tdelayの関係図である。図9に示すように、作動油の油温THoilが低温領域にある場合には、変速遅延時間Tdelayは、作動油温THoilが低くなるに従って短く設定される。これは、作動油の油温THoilが低温になると無段変速機18の変速応答性が悪化するため、変速開始指令が出力されてから変速が開始されるまでの時間が長くなり、変速遅延時間Tdelayが短くなってもスロットル開度θthを所定値βまで低下する時間が確保されるためである。
図7の関係マップは、図8および図9に示す関係図と整合するように具体的な数値が設定されている。遅延時間決定部152は、図7の関係マップから、実際のスロットル開度θおよび作動油温THoilに基づいて最適な変速遅延時間Tdelayを決定する。なお、このオフラインで求められたマップから変速遅延時間Tdelayを決定する場合は、実際のスロットル開度θthに基づくものではないため、例えばスロットル開度θthが所定値βに到達する前に変速開始されないよう一定のマージンが設定されても構わない。
図10は、電子制御装置150の制御作動の要部、すなわち無段変速機18のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するためのフローチャートである。
図10において、アップシフト判定部134に対応するS10において、無段変速機18のアップシフトを実行する変速判断が為されたか否かが判定される。S10が否定される場合、本ルーチンは終了させられる。S10が肯定される場合、無段変速制御部151および遅延時間決定部152に対応するS11において、図7に示す変速遅延時間Tdelayの関係マップから実際のスロットル開度θthおよび油温THoilに基づいて変速遅延時間Tdelayが決定され、さらにタイマのカウントが開始される。次いで、エンジン出力制御部130に対応するS12において、スロットル開度θthの低下が開始される。なお、ステップS11およびS12は、フローチャート上では順番に実行されるように記載されているが、実際には並行して開始される。そして、無段変速制御部151に対応するS13において、カウント中のタイマがS11において決定された変速遅延時間Tdelay経過したか否かが判定される。言い換えれば、スロットル開度θthが不感帯下端である所定値βまで低下したか否かが、変速遅延時間Tdelayに基づいて間接的に判定される。S13が否定される場合、S12に戻ってスロットル開度θthの低下が継続して実行される。S13が肯定される場合、無段変速制御部151およびエンジン出力制御部130に対応するS14において、無段変速機18のアップシフトおよびエンジン12のトルクダウン制御が開始される。このとき、スロットル開度θthが不感帯の下端に対応する所定値βまで既に低下しているので、無段変速機18の変速開始と略同時にエンジン12のトルクダウン制御が開始され、変速中に発生する出力軸トルクの変動も抑制される。
上述のように、本実施例によっても前述の実施例と略同様の効果が得られる。また、変速遅延時間Tdelayが図7に示すマップ等に基づいて決定されるため、制御の負担が低減され、スロットルセンサ60がない構成であっても本発明を実施することができる。また、電子スロットル弁40のスロットル開度θth、および作動油の油温THoilの少なくとも一方に基づいて変速遅延時間Tdelyaを適宜変更することで最適な変速遅延時間Tdelayが得られ、無段変速機18の変速開始時点とエンジントルクTrの低下開始時点とを同期させることができるとともに、変速遅延時間の増大を抑制することができる。
本実施例では、無段変速機18のアップシフトが判断されると、吸入空気量Qairを直接検出するとともに、そのエンジン回転速度Neあたりの空気量[Qair/Ne]の変化速度Qv、または変化量ΔQairを随時算出し、変化速度Qvまたは変化量ΔQairに基づいて無段変速機18の変速開始指令を出力する。エンジン回転速度Neあたりの空気量とエンジントルクTeとは略一対一の関係にある。従って、その変化速度Qvまたは変化量ΔQairを算出することで、エンジントルクTeの変化が直接的に把握される。なお、エンジン回転速度Neあたりの空気量は、その絶対値[Qair]で代用されても構わない。
図11は、本実施例に対応する電子制御装置180(本発明の変速制御装置に対応)の制御作動を説明する機能ブロック線図である。図11の機能ブロック線図では、無段変速制御部181は、前述したアップシフト判定部134およびスロットル開度判定部136に加えて、さらに吸入空気量判定部182を含んでいる。
アップシフト判定部134に基づいて無段変速機18をアップシフトする変速判断が為されると、スロットル開度判定部136は、スロットル開度θthが不感帯にあるか否か、すなわち所定値αよりも大きいか否かを判定し、スロットル開度θthが不感帯にある場合、エンジン出力制御部130は、スロットル開度θthを低下させる制御を開始する。これと並行して、吸入空気量判定部182は、吸入空気量Qairを随時検出するとともに、その吸入空気量Qairの変化速度Qvまたは変化量ΔQairを随時算出し、算出された吸入空気量Qairの変化速度Qvまたは変化量ΔQairが予め設定されている所定値γに到達したか否かを判定する。ここで、所定値γは予め実験的に求められ、具体的には、エンジントルクTeに変化が生じる値の閾値ないしその近傍の値に設定されている。そして、吸入空気量Qairの変化速度Qvまたは変化量ΔQairが所定値γに到達したものと判定されると、無段変速制御部181は、無段変速機18のアップシフトの変速開始指令を出力することで変速が開始される。また、エンジン出力制御部130は、この変速開始指令と略同時にエンジントルクTeのトルクダウン制御を開始するが、スロットル開度θthが既にエンジントルクTeの低下する値にまで低下しているため、無段変速機18の変速開始と略同じタイミングでエンジントルクTeの低下が開始される。また、変速が終了すると、エンジン出力制御部130は、スロットル開度θthを増加させてエンジントルクTeを通常の状態に復帰させる。
図12は、電子制御装置180の制御作動の要部、すなわち無段変速機18のアップシフト過渡期に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するためのフローチャートである。
アップシフト判定部134に対応するS20において、無段変速機18のアップシフトを実行する判断が為されたか否かが判定される。S20が否定される場合、本ルーチンは終了させられる。S20が肯定される場合、スロットル開度判定部136に対応するS21において、現在のスロットル開度θthが不感帯にあるか否かが判定される。S21が否定される場合、S24に進む。S21が肯定される場合、エンジン出力制御部130に対応するS22において、スロットル開度θthの低下が開始される。次いで、吸入空気量判定部182に対応するS23において、エンジン回転速度Neあたりの吸入空気量の変化速度Qvまたは変化量ΔQairが予め設定されている所定値γを超えたか否かが判定される。S23が否定される場合、S22に戻ってスロットル開度θthの低下が継続して実施される。S23が肯定される場合、無段変速制御部181およびエンジン出力制御部130に対応するS24において、無段変速機18のアップシフトとエンジン12のトルクダウン制御とが略同時に開始される。このとき、無段変速機18の変速開始と略同時にエンジントルクTeが低下するため、変速中に発生する出力軸トルクの変動も抑制される。
上述のように、本実施例によっても前述の実施例と略同様に効果が得られる。また、本実施例ではエンジン回転速度Neあたりの吸入空気量の変化速度Qvまたは変化量ΔQairに基づいてエンジントルクTeの低下が判定されるので、より正確にエンジントルクTeが低下する時点を判定することができる。
前述の各実施例は、無段変速機18のアップシフトを実行する判断が為されても無段変速機18の変速開始を遅延させるものであったが、制御の意図したタイミングでは変速が開始されなくなる。そこで本実施例では、アップシフトの変速を先読みし、スロットル開度θthの低下をアップシフトの指令前に前出しして開始する。これより、無段変速機18のアップシフト指令が出力される時点において予めスロットル開度θthを前記所定値βまで移動させておくことで、変速開始と略同時にエンジントルクTeのトルクダウン制御を実行することができる。なお、以下においては、スロットル開度θthが不感帯(所定値α以上の領域)にあり、且つ、無段変速機18が予め設定されている変速線図に基づいて仮想的に設定されている変速段に段階的(有段的)に変速されるモードで走行している状態を前提とする。
図13は、本実施例の電子制御装置200(本発明の変速制御装置に対応)の制御作動を機能的に説明する機能ブロック線図である。本実施例の無段変速制御部202は、アップシフト先読判定部204および経過時間判定部206を含んで構成されている。
アップシフト先読判定部204は、無段変速機18のアップシフトの変速判断を予め先読みする。アップシフト先読判定部204は、例えば、予め設定されている所定時間Ta経過後において、車両の走行状態が予め設定されているアクセル開度Accおよび車速Vから成る変速線図上のアップシフト線を跨ぐものと判断すると、所定時間Ta経過後のアップシフトを先読みする。アップシフト先読判定部204は、車速Vを随時検出するとともにその車速Vの変化率dV/dtを随時算出し、その車速Vおよび変化率dV/dtに基づいて所定時間Ta経過後の車速Vaを算出する。さらに、アップシフト先読判定部204は、アクセル開度Accを随時検出するとともにそのアクセル開度Accの変化率dAcc/dtを随時算出し、そのアクセル開度Accおよびその変化率dAcc/dtに基づいて所定時間Ta経過後のアクセル開度Accaを算出する。そして、アップシフト先読判定部204は、算出された所定時間Ta経過後の車速Vaおよびアクセル開度Accaに基づいて、所定時間Ta経過後の車両の走行状態がアップシフト線を跨ぐか否かを判定し、所定時間Ta経過後の車両の走行状態がアップシフト線を跨ぐ場合には、所定時間Ta経過後にアップシフトの変速開始指令が出力されるものと先読みする。ここで、所定時間Taは、予め実験等に基づいて設定されており、スロットル開度θthを不感帯の下端、すなわち所定値βに到達できる時間に設定されている。また、所定時間Taは、スロットル開度θthや作動油の油温THoil等に基づいて適宜変更されても構わない。
アップシフト先読判定部204に基づいて、所定時間Ta経過後のアップシフトの変速判断(変速開始指令)が先読みされると、エンジン出力制御部130は、無段変速機18のアップシフトの変速開始に先だってスロットルアクチュエータ38を制御して、不感帯の下端に対応する所定値βを目標にスロットル開度θthの低下を開始し、所定値βに到達するとその状態で保持させる。
経過時間判定部206は、所定時間Ta経過後の無段変速機18のアップシフトを先読みした時点を基準として経過時間tのカウントを開始し、その経過時間tが前記所定時間Ta経過したか否かを判定する。経過時間tが所定時間Ta経過したと判定されると、無段変速制御部202は、無段変速機18のアップシフトの変速開始指令を出力して変速を開始する。これと並行して、エンジン出力制御部130は、エンジン12のトルクダウン制御を実行する。このとき、スロットル開度θthが既に所定値βまで低下しているので、無段変速機18のアップシフトが開始されるタイミングと略同時にエンジントルクTeの低下が開始され、変速中に発生する出力軸トルクの変動が抑制される。
図14は、電子制御装置200の制御作動の要部、すなわち無段変速機18のアップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を抑制できる制御作動を説明するためのフローチャートである。
先ず、S31において通常走行中の走行制御が実行されており、次いで、アップシフト先読判定部204に対応するS32において、無段変速機18のアップシフトが判断される所定時間Ta前であるか否かが判定される。すなわち、所定時間Ta経過後の車速Vないしアクセル開度Accに基づいて、所定時間Ta経過後に予め設定されているアップシフト線を跨ぐか否かが判定される。S32が否定される場合、S31に戻って通常の走行制御が継続して実行される。S32が肯定される場合、エンジン出力制御部130および経過時間判定部206に対応するS33において、スロットル開度θthの低下が開始されるとともに、経過時間tのカウントが開始される。経過時間判定部206に対応するS34では、カウントされている経過時間tが所定時間Taに到達したか否かが判定される。S34が否定される場合、S33に戻ってスロットル開度θthの低下が継続して実行される。S34が肯定される場合、無段変速制御部202およびエンジン出力制御部130に対応するS35において、無段変速機18のアップシフトが開始されるとともに、エンジン12のトルクダウン制御が開始される。
図15は、電子制御装置200の制御作動の作動結果を示すタイムチャートである。なお、図15は、スロットル開度θthが不感帯領域で走行中の状態を前提としている。t1時点において、所定時間Ta経過後に車両の走行状態が予め設定されているアップシフト線を跨ぐものと判定(先読み)されると、t1時点よりスロットル開度θthの低下が開始される。そして、スロットル開度θthが所定値β(不感帯の下端)に到達すると、スロットル開度θthがその値で保持される。t1時点から所定時間Ta経過するt2時点において、無段変速機18のアップシフトの変速指令 が出力され変速が開始される。無段変速機18にあっては、変速開始指令が出力されて変速が開始されると、ほぼ即座にエンジン回転速度Neが低下する。このt2時点においてエンジン12のトルクダウン制御が開始されるが、スロットル開度θthが既に所定値βまで低下しているため、t2時点よりエンジントルクTeも低下する。従って、t2時点よりエンジン回転速度Neの変化に伴うイナーシャトルク変化がエンジン12のトルクダウンによって打ち消され、トルク変動が抑制される。なお、破線で示すように、無段変速機18のアップシフト指令が出力されるt2時点においてスロットル開度θthの低下が開始される場合、変速が開始されるt2時点よりも遅れてエンジントルクTeの低下が開始されるため、変速中において出力軸トルクの変動が発生する。
上述のように、本実施例によっても前述の実施例と略同様の効果が得られる。また、本実施例では、無段変速機18がアップシフトされる時点を先読みして予めスロットル開度θthを低下させるため、無段変速機18のアップシフトが指令される時点から変速が開始され、変速の遅れを防止することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の各実施例はそれぞれ独立して記載されているが、矛盾のない範囲で各実施例を組み合わせて実施しても構わない。例えば、通常はスロットル開度θthに基づいて変速開始指令を出力するタイミングを決定するが、スロットルセンサ60が故障すると、マップから求められる変速遅延時間Tdelayに基づいて変速開始指令を出力するタイミングを決定することもできる。
また、前述の実施例では、オフラインで求められる変速遅延時間Tdelayは、スロットル開度θthおよび作動油の油温THoilに基づいて変更されているが、変速遅延時間Tdelayは一定値であっても構わない。
また、前述の実施例では、変速遅延時間Tdelayがスロットル開度θthおよび作動油の油温THoilに基づいて設定されているが、必ずしもこれらの両方に基づく必要はなく、これらの何れか一方から決定されるものであっても構わない。
また、前述の実施例の図7に示すマップにおいて、変速遅延時間Tdelayの具体的な値は必ずしも固定される必要はなく、学習制御により変速遅延時間Tdelayが随時変更されても構わない。例えば、アップシフト中に発生する出力軸トルクの変動を出力軸回転速度Noutの変化率等から推定し、その値に基づいて変速遅延時間Tdelayの学習制御を実行することで、その値が随時変更されても構わない。
また、前述の実施例では、無段変速機としてベルト式の無段変速機18が適用されているが、例えばトロイダル式の無段変速機など他の構成からなる無段変速機であっても本発明は適用可能である。
また、前述の実施例において、所定値αおよび所定値βが同じ数値に設定されても構わない。また、所定値αおよび所定値βは、エンジン12の冷却水温THw等に応じて適宜変更されても構わない。
また、前述の実施例では、スロットル開度θが所定値βに到達すると変速開始指令が出力されるが、所定値βに向かう過渡期に変速開始指令が出力されても構わない。
また、前述の各実施例で示されるフローチャートの具体的なステップの順番は、矛盾のない範囲で適宜変更されても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:エンジン
18:ベルト式無段変速機(車両用無段変速機)
24:駆動輪
40:電子スロットル弁
50、150、180、200:電子制御装置(変速制御装置)
θth:スロットル開度
Te:エンジントルク(エンジンのトルク)
THoil:作動油の油温
β:所定値

Claims (5)

  1. エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられている車両用無段変速機において、前記無段変速機の増速側への変速の際に、前記エンジンのトルクを制御する電子スロットル弁のスロットル開度を低下させて該エンジンのトルクを低下させる車両用無段変速機の変速制御装置であって、
    前記車両用無段変速機の増速側への変速に際して出力される前記電子スロットル弁のスロットル開度の低下開始指令に対して、前記車両用無段変速機の変速開始指令を遅延させることを特徴とする車両用無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記電子スロットル弁のスロットル開度の低下開始指令が出力されると、前記電子スロットル弁のスロットル開度を予め設定されている所定値に向かって低下させ、
    前記車両用無段変速機の変速開始指令が出力される、ないしは変速開始が判断されると、前記スロットル開度をさらに低下させることを特徴とする請求項1の車両用無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記車両用無段変速機の増速側への変速は、運転者の手動操作による変速であ
    ることを特徴とする請求項1または2の車両用無段変速機の変速制御装置。
  4. 前記車両用無段変速機の増速側への変速は、段階的自動変速であることを特徴とする請求項1または2の車両用無段変速機の変速制御装置。
  5. 前記車両用無段変速機の増速側への変速判断から前記変速開始指令が出力されるまでの変速遅延時間は、前記電子スロットル弁のスロットル開度、および前記車両用無段変速機の作動油の油温の少なくとも一方に基づいて変更されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1の車両用無段変速機の変速制御装置。
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