JP2015058011A - ピアノ演奏用の靴 - Google Patents

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Abstract

【課題】初心者や子供であっても、本人の意図したペダル操作を正確に、安定して行うことができるピアノ演奏用の靴を提供する。
【解決手段】甲革22と、ヒール24を備えた靴底26と、で靴本体部が構成されたピアノ演奏用の靴16であって、ヒール24が、靴16のサイズをD、靴底26の後端26Aからヒール24の後端24Aまでのずれ距離をAとしたときに、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、靴底26の踵位置aよりも爪先位置bの側にずれて配置されており、ヒール24の後端24Aを支点として靴16が上下方向にシーソー動作ができるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明はピアノ演奏用の靴に係り、特に、初心者や子供がピアノ演奏するときのペダル操作を安定化するのに好適なピアノ演奏用の靴に関する。
ピアノ本体の下部には、右ペダル、中ペダル、左ペダルが設けられている。グランドピアノにおいては、右ペダルは、ピアノ音を持続させるためのダンパーペダルであり、中ペダルは、押鍵した鍵盤のダンパーだけを弦から離しその音だけに余韻を残すためのソステヌートペダルであり、左ペダルは、音量だけでなく打弦の位置をずらすことで音色を微妙に変化させるためのシフトペダルである。
アップライトピアノにおいては、右ペダルは、鍵盤から指を離してもダンパーを戻さず弦を長く振動させるためのダンパーペダルであり、中ペダルは、ハンマーと弦の間に薄いフェルトを配置し音量を下げるためのマフラーペダルであり、左ペダルは、ハンマー全体を弦に近づけて音をソフトにするためのソフトペダルである。
そして、演奏者がこのペダルを演奏中に踏むことによりそれに対応したペダル効果が得られるようになっている。このペダル操作は、日本のピアノコンクール等において、ペダリング項目として評価対象になっており、本人の意図したペダル操作を正確に行うことができるかが重要になる。
ペダルの踏み位置は、右足の親指と人指し指の付け根から少し足の内側部分であり、足のその部分がペダル3分の1あたりに乗るようにする。ピアノ演奏者は、靴の踵部を床につけ、爪先部をペダル位置まで上げた傾斜状態を維持する必要がある。そして、ペダルを踏むときは一瞬でペダルの底まで踏み込み、ペダルを上げるときは一瞬で元の位置までペダルを戻す操作もある。
また、ペダルは、平均的身長の大人が演奏する場合の操作しやすさを考慮して、床面から約30〜70mm程度の範囲に設置されている。このため、背の低い人や子供などが演奏する場合には、ペダルに足が届かない場合があり、この対策として、ピアノ本体に設けられた本体ペダルにかさ上げをしてペダル操作を可能にするための補助ペダル装置が用いられている(例えば特許文献1)。
また、ピアノコンクール等では、普段演奏しているピアノとは、床からのペダル高さ、ペダルの踏み心地、深さ(ペダルの遊び)、ペダルを踏む固さ等が異なるため、演奏前にペダルの感触の違いを確認する必要がある。
このように、正確なペダル操作はピアノ演奏者にとって極めて重要であるが、安定したペダル操作は極めて難しい。特に、初心者や子供の場合、ペダルを踏み込む際、身体を安定させておくことが難しく、靴の踵部がずれてしまうことが多い。更には、素早くペダルの底まで踏もうとして、靴の踵部が床から離れてしまうことが多い。この結果、ペダルの踏み位置が安定しなくなるので、正確なペダル操作ができないという問題がある。
また、ピアノ演奏におけるペダル操作の技術として、「踏み替え」と呼ばれる技術がある。これは、鍵盤を打鍵する瞬間にダンパーペダルを離し、打鍵した直後にダンパーペダルを踏むという操作を繰り返す技術である。これにより、打鍵した音を途切れること無く、かつ、混ざること無く響かせることができる。別の言い方をすれば、「踏み替え」とは、同一ペダルでの踏み直し操作とも言える。
この「踏み替え」は、打鍵ごとに素早く連続して行う必要があり、特に、ペダルを離す操作の方が、ペダルを踏む操作よりも足の筋肉の負担が大きい。その理由は、ペダルを踏み込む操作は、体重をかけるだけなのであまり筋肉を使用しなくてもすむが、ペダルを離す操作は、つま先を筋肉によって上に持ち上げる操作なので、素早く、連続して行う場合は筋肉を酷使することになるからである。そのため、「踏み替え」を安定して行うのは、大人でも難しく、ましてや子供では困難なペダル操作であった。
さらに、上記補助ペダル装置を用いる場合には、補助ペダルを介して間接的にペダルを操作することになるので、直接ペダルを操作する以上に、ペダル操作の安定化が要求される。
特開平10−228273号公報
しかしながら、従来、練習の繰り返し以外にペダル操作の安定化を行う工夫がないのが実情であった。このため、特に、初心者や子供であっても、本人の意図したペダル操作を正確に、安定して行うための工夫が要望されていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、特に、初心者や子供であっても、本人の意図したペダル操作を正確に、安定して行うことができるピアノ演奏用の靴を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係るピアノ演奏用の靴は、甲革と、ヒールを備えた靴底と、で靴本体部が構成されたピアノ演奏用の靴であって、靴のサイズをD、前記靴底の後端から前記ヒールの後端までのずれ距離をAとしたときに、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、前記ヒールが、前記靴底の踵位置よりも爪先位置の側にずれて配置されており、前記ヒールの後端を支点として前記靴が上下方向にシーソー動作ができるようになっていることを特徴とする。
なお、靴底の後端部の平面方向における形状は、通常、湾曲形状に形成されている。したがって、ここで言う靴底の後端とは、湾曲形状の後端部のうち、靴のサイズ方向(長手方向)で一番長い部分、即ち、靴の先端からの距離が一番長くなる所のことを言う。また、ヒールの後端とは、靴を履いて地面に立ったとき、ヒールの地面に接している部分のうち一番後ろ側の部分、即ち、靴の先端から一番離れている所のことを言う。
また、本発明では特に規定しなかったが、ヒールの後端はシーソー動作の支点となることから靴底の幅方向において直線状であることが好ましい。
本発明のピアノ演奏用の靴によれば、ヒールが、靴底の踵位置よりも爪先位置の側にずれて配置されており、ヒールの後端を支点として靴が上下方向にシーソー動作ができるようになっている。
しかも、本発明では、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、ヒールが、靴底の踵位置よりも爪先位置の側にずれて配置されているので、ピアノ演奏者は、踵への力のかけ具合を特別に意識しなくても、足の踵を下方に軽く押すだけで、靴はヒールの後端を支点としてスムーズにシーソー動作を行い、靴の爪先が上がる。したがって、特に足の筋肉を酷使する踏み替えなどの操作を行う際においても、楽に操作を行うことができる。また、そのため、ピアノ演奏者は靴のシーソー動作によってピアノ演奏への集中力を欠くことがない。
ちなみに、A/Dの%比率が11.9%未満の場合には、シーソー動作のスムーズ性が悪くなり、足の筋肉の負担が大きくなる。そのため、特に初心者や子供の場合には、靴のシーソー動作によってピアノ演奏への集中力を欠く虞がある。
また、シーソー動作によって、靴底の後端が床に着く傾斜角度まで爪先が上がり、靴はヒールの後端と靴底の後端で支持されるようにもできるので、傾斜状態を安定化することができる。したがって、靴の爪先の部分を上げた傾斜状態、即ちペダルを踏むための待機状態を安定的に維持することができる。
また、ピアノ演奏者がペダルを踏むときは、足の爪先を下方に軽く押すだけで、靴はヒールの後端を支点としてシーソー動作を行い、靴の爪先が一気に下がる。また、ペダルを元の位置に戻すには、逆のシーソー動作を行えば、靴の爪先が一気に上がる。これにより、一瞬でペダルの底まで踏み込み、ペダルを上げるときは一瞬で元の位置までペダルを戻すことができる。これにより、本発明は、特に、初心者や子供であっても、足の筋肉を酷使すること無く、楽に正確なペダル操作を安定して行うことができる。
本発明のピアノ演奏用の靴は、前記シーソー動作によって前記靴底の後端が床に着いたときに、前記爪先位置がピアノのペダル高さ位置に持ち上がるように、前記靴底の後端から前記ヒールの後端までのずれ距離、及び前記ヒールの高さが設定されていることが好ましい。これにより、ペダル操作をより一層安定化させることができるからである。
本発明のピアノ演奏用の靴は、前記ヒールの高さを18〜22mmにするとともに、前記A/Dの%比率の上限を17.9%にすることが好ましい。
上記の如くA/Dの%比率を11.9%以上にすることで、靴のスムーズなシーソー動作を行うことができるが、例えば、子供靴のように靴のサイズが短く且つヒール高さが低いと、靴の傾斜角度を急傾斜にしないと、ピアノのペダルや補助ペダル装置の補助ペダルの高さに達しない虞がある。
この場合には、本発明の態様のように、ヒールの高さを18〜22mmにするとともにA/Dの%比率の上限を19%とすればよい。このように、ヒールの高さを18〜22mmにすれば、子供靴のように靴のサイズが短い場合であっても、靴をシーソー動作させたときに、靴の傾斜角度を急傾斜にしなくてもピアノのペダルや補助ペダル装置の補助ペダルの高さに達し易くなる。
ここで、ヒールの高さを18〜22mmにしても、A/Dの%比率が17.9%を超えて大きすぎると、ペダルを踏む際に靴の傾斜角度を十分に確保できなくなる場合があり、更には、歩行しにくくなる場合もあるのでA/Dの%比率は17.9%を超えない方が好ましい。しかしながら、これらは、シーソー動作を可能にすることによるメリットと比較すれば小さい欠点であり、A/Dの%比率が17.9%を超えた靴であっても、従来の靴と比較すればピアノ演奏者にとっては、メリットの方が遙かに大きくなる。
本発明のピアノ演奏用の靴は、前記ヒールの少なくとも後端の幅がヒール後端に対応する位置の靴底幅と同等以上であることが好ましい。
ヒールの少なくとも後端の幅を、ヒール後端に対応する位置の靴底幅と同等以上にすることにより、シーソー動作の際に、靴が横方向に倒れるのを防止できる。なお、ヒールの後端の幅の上限は設けなかったが、これはデザイン上の観点から決めればよく、例えば靴底の幅からの突出幅10mm程度を上限とすることが好ましい。ここで、ヒールの少なくとも後端の幅としたのは、ヒールの長さ方向におけるヒール幅のすべてが靴底幅よりも大きいことは必要ないという意味である。
本発明のピアノ演奏用の靴は、前記ヒールは、前記ヒールのずれを調整する調整機構を介して前記靴底に取り付けられていることが好ましい。これにより、シーソー動作させたときの靴の傾斜角度を任意に調整することができる。したがって、ピアノの種類によって床からペダルまでの高さが異なる場合にも対応できる。
本発明のピアノ演奏用の靴は、前記ヒールの後端側の辺が前記ヒールの後端から前記靴底の後端に向けて外側に凸な湾曲形状に形成されているとともに、前記ヒールのうち前記湾曲形状に形成された湾曲部分が柔軟性部材で形成されていることが好ましい。
これにより、靴の傾斜角度に応じて床に接している湾曲部分が弾性変形し、平面状態になる。したがって、靴の傾斜角度に関係なく、傾斜した角度で靴を安定的に保持できるので、靴の操作性が良くなる。
本発明のピアノ演奏用の靴によれば、特に、初心者や子供であっても、本人の意図したペダル操作を正確に、安定して行うことができる。
ピアノ演奏者がピアノを演奏するときの演奏者の靴とピアノの下部に設けられたペダルとの関係を示した斜視図である。 本発明の第1の実施の形態のピアノ演奏用の靴の側面図である。 本発明の第1の実施の形態のピアノ演奏用の靴の平面図である。 本発明の第1の実施の形態のピアノ演奏用の靴の変形例を示す側面図である。 本発明のピアノ演奏用の靴の作用を説明する側面図である。 本発明のピアノ演奏用の靴がシーソー動作して爪先位置が上がった側面図である。 靴底の後端からヒールの後端までのズレ距離とペダル操作との関係を試験した表図である。 靴底の後端からヒールの後端までのズレ距離とペダル操作との関係を試験した別の表図である。 靴底の後端からヒールの後端までのズレ距離とペダル操作との関係を試験した更に別の表図である。 靴底の後端からヒールの後端までのズレ距離とペダル操作との関係を試験した更に別の表図である。 本発明の第2の実施の形態のピアノ演奏用の靴の底面図である。 本発明の第2の実施の形態のヒール位置の調整機構の断面斜視図である。 本発明の第3の実施の形態のピアノ演奏用の靴の側面図である。
以下添付図面に従って、本発明に係るピアノ演奏用の靴の好ましい実施の形態について詳述する。図1は、ピアノ演奏者がピアノを演奏するときの演奏者の靴とピアノの下部に設けられたペダルとの関係を図示したものである。なお、図1では、ピアノ演奏者の足の部分のみを示し、身体全体の描写は省略している。
図1に示すように、ピアノ演奏者は、椅子10の高さを調整して、ピアノ12の鍵盤14に対して指の角度や身体の姿勢が正しくなるように椅子10に座り、右足の親指と人指し指の付け根から少し足の内側部分がペダル18の3分の1あたりに当たるようにして靴16をペダル18に載せて、ピアノ演奏を行う。
なお、図1は、足がペダル18に届かない子供の演奏者の一例であり、補助ペダル装置20を使用した場合である。したがって、補助ペダル装置20の補助ペダル20Aの3分の1あたりに右足の先端部内側部分が載るようにする。
[本発明の第1の実施の形態のピアノ演奏用の靴]
本発明のピアノ演奏用の靴16は、かかるピアノ演奏において、特に、初心者や子供であっても、本人の意図したペダル操作を正確に、安定して行えるように従来の歩行を目的とした靴とは異なる構成となるように工夫したものである。
図2は、本発明のピアノ演奏用の靴16の側面図であり、一例として女性用の靴を示した。本発明のピアノ演奏用の靴16は、甲革22(甲皮ともいう)と、ヒール24を備えた靴底26と、で靴本体部が構成される。甲革22は、足28のほぼ全てが包まれるデザインが好ましいとともに、図1のペダル18又は20Aを踏むときにピアノ本体12に接触しないように爪先部分22Aは長くしないことが好ましい。また、履き口22Bの開口面積が大きい場合には、足28の甲を固定するためのシューズベルト30を設けることが好ましい。
また、靴16のサイズ(靴底26のサイズに同義)をD、靴底26の後端26Aからヒール24の後端24Aまでのずれ距離をAとしたときに、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、ヒール24が、爪先位置bの側にずれて配置されており、ヒール24の後端24A(厳密にはヒール24の底の後端24A)を支点として靴16が上下方向にシーソー動作ができるように構成されている。
このように、本発明のピアノ演奏用の靴16は、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、ヒール24が、靴底26の踵位置aよりも爪先位置bの側にずれて配置されているので、ピアノ演奏者は、足28の踵や爪先への力のかけ具合を特別に意識しなくても、足の踵を下方に軽く押したり、足の爪先を軽く上げたりするだけで、靴16をスムーズにシーソー動作させることができる。
したがって、ピアノ演奏者は靴16のシーソー動作によって足の筋肉を酷使すること無く、ピアノ演奏への集中力を欠くことがない。
なお、前記したように、靴底26の後端部の平面方向における形状は、通常、湾曲形状に形成されている。したがって、ここで言う靴底26の後端26Aとは、湾曲形状の後端部のうち、靴16のサイズ方向で一番長い部分のことを言う。
また、ヒール24の後端24Aはシーソー動作の支点となることから靴底26の幅方向において直線状であることが好ましい。
また、靴底26の踵位置aとは、演奏者が靴16を履いて直立したときに、足28の踵の重心が乗る靴底26の位置を言う。
また、靴16のシーソー動作によって靴底26の後端26Aが床32に着いたときに、靴16の爪先位置bがピアノ12のペダル18又は補助ペダル20Aの高さ位置まで持ち上がるように、靴底26の後端26Aからヒール24の後端24Aまでのずれ距離A、及びヒール24の高さCが設定されていることが好ましい。
上記の如くA/Dの%比率を11.9%以上とすることで、靴16のスムーズなシーソー動作を行うことができるが、例えば、子供靴のように靴16のサイズが短く且つヒール24の高さが低い場合(通常10mm程度)、シーソー動作による靴16の傾斜角度を急傾斜にしないと、ピアノ12のペダル18や補助ペダル装置の補助ペダル20Aに届かない虞がある。
子供のピアノコンクールの会場に常備されている補助ペダル20Aの高さは通常57mm程度あり、ヒール24の高さが10mm程度の場合には靴16の傾斜角度が急になり、足28を補助ペダル20Aに載せておくことが子供にとってきつくなる。
したがって、このような場合には、靴16のヒール24の高さを18〜22mmにするとともに、A/Dの%比率は、靴16のスムーズなシーソー動作の観点から11.9%以上とする一方、ペダル18や補助ペダル20Aを踏む際に、靴16の傾斜角度を確保する観点から上限を17.9%にすることが好ましい。さらには、A/Dの%比率は、15.3%以上、17.8%以下であることが特に好ましい。
すなわち、A/Dの%比率が11.9%未満の場合、即ちヒール24の位置が靴底26の後端側に近過ぎると、靴底26の後端26Aが床32に着いたときの靴16の傾斜角度が急になり過ぎて不安定になる。また、A/Dの%比率が17.9%を超える場合、即ちヒール24の位置が靴底26の先端側に近すぎると、シーソー動作の際に靴底26の後端26Aがすぐに床32に着いてしまうので、爪先位置bが高い位置まで持ち上がりにくい。特に、子供靴のように、靴のサイズが短い場合には、爪先位置bが高い位置まで持ち上がりにくい。
したがって、本発明のピアノ演奏用の靴16のように、ヒール24の高さを18〜22mmと高くすることで補助ペダル20Aに載せている靴16の傾斜角度を緩やかにすることができる。これにより、補助ペダル20Aが踏み易くなるので、ペダル操作を一層安定化できる。また、ヒール24の高さが18〜22mmの範囲であれば、歩行するときにも歩きにくいということもない。
しかしながら、上記欠点は、シーソー動作を可能にするメリットと比較すれば小さな欠点であり、上記欠点を有していても従来の靴よりもピアノのペダル操作は良好に行うことができる。例えば、シーソー動作の際に靴底26の後端26Aがすぐに床32に着いてしまったとしても、その後、後端26Aを支点としてつま先は持ち上がるのであり、これは従来の靴と同じである。また、ヒールの高さが高いことによる歩きにくさは、従来の靴も同じであり、これらにより従来の靴よりも劣るわけではない。
また、図2に示すヒール24の靴サイズ方向の長さFの上限の数値は、ペダル18又は補助ペダル20Aを踏み込むときに支障がない長さに設定されるとともに、下限の数値は歩行するときに歩き易い長さに設定される。
図3は、ヒール24の幅の好ましい態様について図示したものであり、ヒール24の少なくとも後端24Aの幅W1がヒール後端24Aに対応する位置の靴底幅W2と同等以上であることが好ましい。図3は、靴底26の幅W2よりも幅広なヒール24を有する靴の平面図である。
このように、ヒール24の少なくとも後端24Aの幅W1を、靴底幅W2と同等以上することにより、シーソー動作の際に、靴16が横方向に倒れるのを防止できる。なお、ヒール24の後端24Aの幅の上限は設けなかったが、これはデザイン上の観点から決めればよく、例えば靴底26の幅W2からの突出幅が10mm程度を上限とすることが好ましい。
ここで、ヒール24の少なくとも後端24Aの幅としたのは、ヒール24の長さ方向(靴サイズ方向)におけるヒール24の幅のすべてが靴底幅よりも大きいことは必要ないという意味である。したがって、ヒール24の後端24Aの幅が靴底26の幅よりも大きく、ヒール24の前端24B(図2参照)が靴底26の幅よりも小さい台形状のヒール底とすることもできる。
図4は、図2で示した本発明の実施の形態におけるピアノ演奏用の靴16の変形例である。図2ではヒール24の後端側の辺を床32に対して垂直な形状としたが、図4ではヒール24の後端側の辺を靴底26の後端26A側に傾斜させたテーパ面24Cを有するようにしたものである。このテーパ面24Cは、ヒール24の後端24Aと靴底26の後端26Aを結んだ線上に一致するように形成することができるが、これに限定されるものでは無く、このテーパ面24Cが床に接触したとき、つま先が所望の高さになるようにテーパ面24Cを形成することができる。これにより、ペダル操作のために爪先位置bを上げるように靴16を傾斜させたときに、面積を有するテーパ面24Cが床32に面接触するので、その状態で足を安定化させることができる。
したがって、図2のヒール24の辺が垂直な場合の線接触よりも、靴16の傾斜状態をより安定的に維持することができる。なお、図4では、テーパ面24Cが途中でヒール先端側に折れ曲がるようにしたが、靴底26の後端26Aまで延びていてもよい。
上記の如く構成された本発明のピアノ演奏用の靴16によれば、図5に示すように、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、ヒール24が、靴底26の踵位置よりも爪先位置の側にずれて配置されているので、ピアノ演奏者は、足28の踵への力のかけ具合を特別に意識しなくても、足28の踵位置aを下方(矢印X方向)に軽く押すだけで、靴16はヒール24の後端24Aを支点としてスムーズにシーソー動作を行うことができる。
この結果、靴16の爪先位置bがペダル18又は補助ペダル20Aの高さ位置に持ち上がる。これにより、図6に示すように、足28の親指と人指し指の付け根から少し足の内側部分がペダル18又は補助ペダル20Aの3分の1あたりに安定的に載るようにすることができる。したがって、ピアノ演奏者は靴16のシーソー動作によって足の筋肉を酷使すること無く、ピアノ演奏への集中力を欠くこともない。
ちなみに、A/Dの%比率が11.9%未満の場合には、シーソー動作のスムーズ性が悪くなるので、初心者や子供の場合には、靴16のシーソー動作によって足の筋肉に負担がかかり、ピアノ演奏への集中力も欠く虞がある。また、シーソー動作のスムーズ性が悪くなると、不自然な力が靴に加わるので、靴16の位置がずれるという虞もある。すなわち、A/Dの%比率11.9%は、靴16のスムーズなシーソー動作における臨界的な意義をもつ。
また、シーソー動作によって、靴底26の後端26Aが床32に着く傾斜角度まで爪先位置bが上がり、靴16はヒール24の後端24Aと靴底26の後端26A(図2の場合)、又はテーパ面24C(図4の場合)で支持されるので、傾斜状態が安定化する。したがって、靴16の爪先位置bを上げた傾斜状態、即ちペダル18又は補助ペダル20Aを踏むための待機状態を安定的に維持することができる。
また、ピアノ演奏者がペダル18又は補助ペダル20Aを踏むときは、足28の爪先への力のかけ具合を特別に意識しなくても、図6の状態から足28の爪先位置aを下方に軽く押すだけで、靴16はヒール24の後端24Aを支点としてスムーズにシーソー動作を行うことができる。この結果、靴16の爪先位置bが一気に下がる。また、ペダル18又は補助ペダル20Aを元の位置に戻すには、逆のシーソー動作を行えば、靴16の爪先位置bが一気に上がる。
これにより、一瞬でペダル18又は補助ペダル20Aを底まで踏み込むことが可能になり、ペダル18又は補助ペダル20Aを上げるときは一瞬で元の位置までペダル18又は補助ペダル20Aを戻すことができる。
また、靴16のシーソー動作をスムーズに行うことができるので、ペダル18又は補助ペダル20Aを踏み込む際における足の動き、及びペダル18又は補助ペダル20Aを元に戻す際の足の動きを容易に行うことができる。これにより、初心者や子供の場合であっても、ペダル18又は補助ペダル20Aを踏み込む際に身体を安定化させておき易くなり、靴16の踵部の位置がずれてしまうことがなくなる。更には、素早くペダル18又は補助ペダル20Aの底まで踏もうとして、靴16の踵部が床32から離れてしまうこともなくなる。
図7〜図10の表は、図4で示した本発明のピアノ演奏用の靴16を用いて、靴底26に対するヒール24の配置位置(A/Dの%比率)と、ペダル操作のし易さとの関係を試験した結果を示す表である。
図7の表は、靴16のサイズが21cmの女の子Mの場合であり、表の記号A,B,C,D,Eの意味は次の通りである。
A…靴底26の後端26Aからヒール24の後端24Aまでのずれ距離
B…ヒール24の後端24Aからテーパ面24Cの折曲点24Dまでの水平方向の距離
C…ヒール24の高さ
D…靴のサイズ(靴の全長)
E…ヒール24の上面からテーパ面24Cの折曲点24Dまでの垂直距離
なお、記号B,C,D,Eの数値は図7の表から分かるように一定値とし、記号Aの数値を0mm〜50mmの範囲の間を2mm間隔で変化させた。このときの、ヒール24の高さCは20mmである。また、図7の表の「靴のサイズ」とは靴に表示されたサイズであり、記号Dは、試験を行った者が靴底26の長さを定規で実際に測定した値である。
そして、A/Dの%比率が幾つのときに良好なペダル操作を安定的に行うことができるかを調べた。
図7の表の「ペダル操作」において、「不可」とはペダル操作のし易さや安定性において、ペダル操作の全工程のうちの少なくとも一部に従来の靴に比べて改良点が見られないことを意味し、「可」とはペダル操作の全工程においてやや改良点が見られたことを意味する。また、「良」とはペダル操作の全工程においてペダル操作がし易く、明らかに改良点が見られることを意味し、「優」とはペダル操作の全工程においてペダル操作が非常にし易く、顕著に改良されていることを意味する。ここでペダル操作の全工程とは、靴のつま先をシーソー動作により持ち上げて、ペダルを踏み込むまでの操作のことをいう。
その結果、図7の「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜3.7%の領域で「不可」であるが、4.7%〜8.4%の領域で「可」となった。また、A/Dの%比率が9.3%〜13.0%の領域で「良」となり、14.0%〜18.6%の領域で更に良い「優」となり、19.5%〜23.3%の領域で再び「良」となった。
図8の表は、靴16のサイズが22cmの女の子Nの場合であり、表の見方は図7と同様である。
その結果、図8の「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜9.7%の領域で「不可」であるが、10.6%〜11.5%の領域で「可」となった。また、A/Dの%比率が12.4%〜15.0%の領域で「良」となり、15.9%〜16.8%の領域で更に良い「優」となった。また、17.7%〜19.5%の領域で再び「良」となり、20.4%〜22.1%の領域で「不可」となった。
図9の表は、靴16のサイズが23cmの大人の女性Pの場合であり、表の見方は図7と同様である。
その結果、図9の「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜11.0%の領域で「不可」であるが、11.9%〜14.4%の領域で「可」となった。また、A/Dの%比率が15.3%で「良」となり、16.1%〜16.9%の領域で更に良い「優」となった。更に、17.8%で再び「良」となり、18.6%〜20.3%の領域で「可」となり、21.2%で「不可」となった。
図10の表は、靴16のサイズが24cmの女の子R及びTと、靴16のサイズが24cmの大人の女性Q及びSの4名が行った試験を纏めて表に示したものである。表の見方は図7と同様である。
その結果、大人の女性Qの場合は、「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜7.3%の領域で「不可」であるが、8.1%〜12.2%の領域で「可」となった。また、A/Dの%比率が13.0%〜15.4%の領域で「良」となり、16.3%〜17.9%の領域で更に良い「優」となった。更に、18.7%で再び「良」、19.5%で「可」となり、20.3%で「不可」となった。
また、女の子Rの場合は、「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜7.3%の領域で「不可」であるが、8.1%〜12.2%の領域で「可」となった。また、A/Dの%比率が13.0%〜16.3%の領域で「良」となり、17.1%〜17.9%の領域で更に良い「優」となった。更に、18.7%〜20.3%の領域で「不可」となった。
また、大人の女性Sの場合は、「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜8.1%の領域で「不可」であるが、8.9%で「可」となった。また、A/Dの%比率が9.8%〜15.4%の領域で「良」となり、16.3%で更に良い「優」となった。更に、17.1%〜18.7%で再び「良」、19.5%〜20.3%で「可」となった。
また、女の子Tの場合は、「ペダル操作」の欄から分かるように、A/Dの%比率が0%〜7.3%の領域で「不可」であるが、8.1%〜11.4%の領域で「可」となった。また、A/Dの%比率が12.2%〜15.4%の領域で「良」となり、16.3%〜17.9%の領域で更に良い「優」となった。更に、18.7%で「良」となり、19.5%〜20.3%で「可」となった。
上記の図7〜図10の表の結果から分かるように、ピアノ演奏者の個人差はあるものの、A/Dの%比率が11.9%〜17.9%において「可」以上の評価となり、本発明のピアノ演奏用の靴16は、従来のピアノ演奏で使用されていた靴に比べてペダル操作がし易く、改良されている結果となった。
また、A/Dの%比率が15.3%〜17.8%において「良」〜「優」の非常に良い結果となった。
なお、図7〜図10の表では、靴のサイズは21、22、23、24cmの4水準で試験結果のみを示したが、25cm及び26cmの場合にも同様の結果が得られた。
したがって、ヒール24を、靴底26の踵位置よりも爪先位置の側にずらせる程度としては、A/Dの%比率が11.9%以上、17.9%以下であることが好ましく、15.3%以上、17.8%以下であることが特に好ましい。
[本発明の第2の実施の形態のピアノ演奏用の靴]
本発明の第2の実施の形態のピアノ演奏用の靴16は、ヒール24のずれを調整する調整機構34を介してヒールが靴底に取り付けられているように構成したものである。
図11は、靴16を靴底26の裏面(床に接する面)から見た図であり、図12は調整機構34の断面斜視図である。図12の(A)と(B)とは、見る角度が異なるだけである。なお、第1の実施の形態と同じ部材には同符号を付して説明する。
図11及び図12に示すように、靴底26の裏面には、ヒール24の位置を靴16のサイズ方向で調整するための調整機構34が設けられ、この調整機構34にヒール24がスライド自在に支持される。
図12に示すように、調整機構34は、靴16の幅方向の断面が、凹状の両端部が外側に突出した形状を成したラック板36と、靴16のサイズ方向(靴底26の先端から後端方向)に連続的の凹凸が形成された凹凸板40とで構成される。
ヒール24には、その中央の中空になった部分に、弾性力により凹凸板40の凹部に歯合するストッパ50が配置されている。ストッパ50は、凹凸板40の凹部に食い込み歯合する歯合部50Aと、歯合部50Aをその弾性力により凹凸板40にむけて押圧するアーム50Bと、爪先やマイナスドライバ、コイン等で引っかけて図面視上方に持ち上げることにより歯合部50Aを凹凸板40の凹部から離すための引っかけ部50Cと、から構成されている。
ヒール24は、ラック板36と嵌合する形状の穴が形成されており、ラック板36と嵌合することにより靴16のサイズ方向にスライド可能になっている。通常は、アーム50Bの弾性力により歯合部50Aが凹凸板40の凹部に歯合しているので、ヒール24は、スライドしないようになっている。これにより、演奏中、歩行中にヒール24が勝手にスライドすることを防ぐことができる。
また、引っかけ部50Cを爪やマイナスドライバ、コイン等で引っかけて靴底26から離れる方向に引っ張ることにより、歯合部50Aを凹凸板40の凹部から離して、ヒール24を靴16のサイズ方向に自由にスライドし、所望の位置で歯合部50Aを凹凸板40の凹部に歯合させることにより、ヒール24の位置を自由に調整できる。これにより、ピアノのペダルの高さや、ピアノ演奏者のペダル操作の好みに合わせたヒール24の位置調整が可能になる。
ここで、ストッパ50の図面視上面(以後単にストッパ50の上面と称する)は、ヒール24の底面(図面視は上面)と同じ平面上にあり、引っかけ部50Cとヒール24との間に爪先やマイナスドライバやコインが入る程度の隙間があることが好ましい。ストッパ50の上面がヒール24の底面よりも突出していると、歩行中に路面の凸部に引っかけて、引っかけ部50Cが引っ張られ、ヒール24がスライドする虞がある。また、ストッパ50の上面がヒール24の底面よりも靴底26側に位置していると、引っかけ部を引っ張ってヒール24をスライドさせるのが困難になるからである。
なお、調整機構34及びストッパ50は、上記構成に限定されるものではなく、同様の作用効果を生じる構成であれば、どのようなものでもよい。
[本発明の第3の実施の形態のピアノ演奏用の靴]
図13は、本発明の第3の実施の形態のピアノ演奏用の靴の側面図である。
なお、第1の実施の形態の靴と同様の部材については同符号を付して説明する。
本発明の第3の実施の形態のピアノ演奏用の靴の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、ヒール24の後端側の面24C(図4のテーパー面)をヒール24の後端24Aから靴底26の後端26Aに向けて外側に凸な湾曲形状に形成し、ヒール24のうちの少なくとも湾曲部分24E(図13のドットで示した部分)を柔軟性部材で形成した点で相違する。
ここで、柔軟性部材とは、ピアノ演奏者が椅子10に座った状態で、爪先部分bを上げたときに、足の重さで塑性変形する程度の柔軟性を言い、例えば軟性ゴム等を使用することができる。
これにより、ペダル18又は補助ペダル20Aを踏むために靴16をシーソー動作させて爪先部分bが上がるように傾斜させたときに、湾曲部分24Eで靴16を支持することになる。この場合、湾曲部分24Eが柔軟性部材で形成されているため、靴16の傾斜角度に応じて床32に接する湾曲部分24Eが弾性変形し平坦状態になる。したがって、シーソー動作させたときの靴16の傾斜角度に関係なく、傾斜した角度で靴16を安定して保持できるので、靴16の操作性が良くなる。
10…椅子、12…ピアノ、14…鍵盤、16…靴、18…ペダル、20…補助ペダル装置、20A…補助ペダル、22…甲革、22A…爪先部分、22B…履き口、24…ヒール、24A…ヒールの後端、24B…ヒールの前端、24C…テーパ面、24D…折曲点、24E…湾曲部分、26…靴底、26A…靴底の後端、28…足、30…シューズベルト、32…床、34…調整機構、36…ラック板、40…凹凸版、a…踵位置、b…爪先位置、50…ストッパ、50A…歯合部、50B…アーム、50C…引っかけ部

Claims (6)

  1. 甲革と、ヒールを備えた靴底と、で靴本体部が構成されたピアノ演奏用の靴であって、
    靴のサイズをD、前記靴底の後端から前記ヒールの後端までのずれ距離をAとしたときに、A/Dの%比率が11.9%以上になるように、前記ヒールが、前記靴底の踵位置よりも爪先位置の側にずれて配置されており、前記ヒールの後端を支点として前記靴が上下方向にシーソー動作ができるようになっていることを特徴とするピアノ演奏用の靴。
  2. 前記ピアノ演奏用の靴は、
    前記シーソー動作によって前記靴底の後端が床に着いたときに、前記爪先位置がピアノのペダル高さ位置に持ち上がるように、前記靴底の後端から前記ヒールの後端までのずれ距離、及び前記ヒールの高さが設定されている請求項1に記載のピアノ演奏用の靴。
  3. 前記ヒールの高さを18〜22mmにするとともに、前記A/Dの%比率の上限を17.9%にする請求項1又は2に記載のピアノ演奏用の靴。
  4. 前記ヒールの少なくとも後端の幅がヒール後端に対応する位置の靴底幅と同等以上である請求項1から3のいずれか1項に記載のピアノ演奏用の靴。
  5. 前記ヒールは、前記ヒールのずれを調整する調整機構を介して前記靴底に取り付けられている請求項1から4のいずれか1項に記載のピアノ演奏用の靴。
  6. 前記ヒールの後端側の辺が前記ヒールの後端から前記靴底の後端に向けて外側に凸な湾曲形状に形成されているとともに、前記ヒールのうち前記湾曲形状に形成された湾曲部分が柔軟性部材で形成されている請求項1から5のいずれか1項に記載のピアノ演奏用の靴。
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