JP2015057409A - 多形膠芽腫の治療のためのマシテンタンを含有する組み合わせ剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】まれな癌であり、現在のところ、満足できる治療方法がなく、また予後が不良な、悪性神経膠腫、特に多形膠芽腫の治療方法の提供。
【解決手段】1日あたり、患者の体重1kgあたり、1〜20mgの用量のテモゾロミド、又は、1日あたり、患者の体重1kgあたり、0.1〜10mgの用量のパクリタキセルと、患者の体重1kgあたり、0.01〜10mgのマシテンタンを組み合わせた、悪性神経膠腫の治療用の医薬組成物。
【選択図】なし
【解決手段】1日あたり、患者の体重1kgあたり、1〜20mgの用量のテモゾロミド、又は、1日あたり、患者の体重1kgあたり、0.1〜10mgの用量のパクリタキセルと、患者の体重1kgあたり、0.01〜10mgのマシテンタンを組み合わせた、悪性神経膠腫の治療用の医薬組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、悪性神経膠腫(malignant glioma)、特に多形膠芽腫(glioblastoma multiforme)の治療において、同時に、別々に又はある期間に渡って、治療のために使用する、マシテンタン(macitentan)、すなわち、式(I)の化合物、
の、テモゾロミド(temozolomide)若しくはパクリタキセル(paclitaxel)等の化学療法剤との、放射線療法との、又は化学療法剤と放射線療法の双方との組み合わせ剤に関する。
悪性神経膠腫及び多形膠芽腫はまれな癌であり、現在のところ、満足のいく治療法は存在しない。適用可能な最良の治療をもってしても、患者の予後は不良である(例えば、M.Khasraw及びA.B.Lassman、Curr.Oncol.Rep.(2010)、12、26−33を見よ。)。
PCT公開WO02/053557は、式(I)の化合物(その国際一般名はマシテンタンである。)を含むエンドセリン受容体アンタゴニスト、及び癌一般を含む種々の疾患の治療における当該エンドセリン受容体アンタゴニストの使用を記載する。
さらに、PCT公開公報WO2009/104149は、マシテンタンとパクリタキセルの組み合わせが、卵巣癌の治療において相乗効果を有することを開示している。
テモゾロミド(米国において、Temodar(登録商標)の商標で販売されている医薬の活性成分)は、経口アルキル化剤である。この化合物は現在欧州連合及び米国において、特に多形膠芽腫の治療に対して承認されている。
悪性神経膠腫及び多形膠芽腫におけるエンドセリン、特にエンドセリン−1(ET−1)の潜在的役割が文献から知られており、エンドセリン受容体アンタゴニストは、一般に、多形膠芽腫の潜在的治療剤として言及されている。
例えば、G.Egidyら(Lab.Invest.(2000)、80、1681−1689)は、「ヒト神経膠芽腫細胞株[において]、ET−1系は腫瘍の増殖に関与しないが、ET−1は生存因子である(...)」ことを教示する。
さらに、M.Paolilloら(Pharmacol.Res.(2010)、61
、306−315)は、「神経膠腫細胞株において、ETBアンタゴニストが増殖を抑制し、細胞死(apoptosis)を誘発する」ことを教示する。しかしながら、著者らは、「神経膠腫の治療における将来性のある薬理学的ツールとしてのETBアンタゴニストの信頼性を確認するためには、将来の研究が(......)必要である」ことを認めている。
、306−315)は、「神経膠腫細胞株において、ETBアンタゴニストが増殖を抑制し、細胞死(apoptosis)を誘発する」ことを教示する。しかしながら、著者らは、「神経膠腫の治療における将来性のある薬理学的ツールとしてのETBアンタゴニストの信頼性を確認するためには、将来の研究が(......)必要である」ことを認めている。
他方、Phuphanichらは、エンドセリン受容体アンタゴニストであるアトラセンタン(atrasentan)の第一相臨床試験が、再発悪性神経膠腫の患者について行われてきたことを報告する(J Neurooncol.(2008)。10(4)、617−623)。しかしながら、この適応症に対するこの化合物の開発は今日継続されていない。
本願出願人は、テモゾロミド又はパクリタキセル等の細胞毒性化学療法剤と組み合わせた場合に、エンドセリン受容体A(ETAR)及びエンドセリン受容体B(ETBR)の双方のアンタゴニストであるマシテンタンが、膠芽腫のin vivoモデルにおいて、並はずれて高い効果を示すことを見出した。結論として、テモゾロミド又はパクリタキセル等の細胞毒性化学療法剤と組み合わせたマシテンタンは、医薬の製造に用いることができ、そして悪性神経膠腫、特に多形膠芽腫の治療に適切である。
本発明の種々の態様を以下に記述する:
1) 第一に、本発明は、細胞毒性化学療法剤と、放射線療法と、又は化学療法剤と放射線療法の双方と組み合わせた、悪性神経膠腫の治療において使用するための、マシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩を含有する製品(product)に関する。本発明によれば、上記組み合わせ剤の成分は、同時に、別々に又はある期間に渡って、投与される。
1) 第一に、本発明は、細胞毒性化学療法剤と、放射線療法と、又は化学療法剤と放射線療法の双方と組み合わせた、悪性神経膠腫の治療において使用するための、マシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩を含有する製品(product)に関する。本発明によれば、上記組み合わせ剤の成分は、同時に、別々に又はある期間に渡って、投与される。
以下の段落では、本特許出願において使用される種々の用語の定義をしており、他の表現によりなされた定義が、より広い又はより狭い定義を与えない限り、当該定義は、本明細書及び請求項を通じて、一律に適用されることを意図している。
「薬学的に許容される塩」という用語は、無毒性の、無機若しくは有機酸及び/又は塩基付加塩を意味する。「Salt selection for basic drugs」、Int.J.Pharm.(1986)、33、201−217を参照してもよい。
本明細書で使用する「細胞毒性化学療法剤」という用語は、細胞死又は細胞壊死を引き起こす物質を意味する。本発明のERAと組み合わせて用いてもよい細胞毒性化学療法剤の例は下記のものを含む:
− アルキル化剤(例えば、メクロレタミン(mechlorethamine)、クロラムブシル(chlorambucil)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、イホスファミド(ifosfamido)、ストレプトゾシン(streptozocin)、カルムスチン(carmustine)、ロムスチン(lomustine)、メルファラン(melphalan)、ブスルファン(busulfan)、ダカルバジン(dacarbazine)、テモゾロミド、チオテパ(thiotepa)又はアルトレタミン(altretamine));
− プラチナ製剤(例えば、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)又はオキサリプラチン(oxaliplatin));
− 代謝拮抗薬(例えば、5−フルオロウラシル(5−fluorouracil)、カペシタビン(capecitabine)、6−メルカプトプリン(6−mercapt
opurine)、メトトレキセート(methotrexate)、ゲムシタビン(gemcitabine)、シタラビン(cytarabine)、フルダラビン(fludarabine)又はペメトレキセド(pemetrexed));
− 抗腫瘍抗生物質(例えば、ダウノルビシン(daunorubicin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、エピルビシン(epirubicin)、イダルビシン(idarubicin)、アクチノマイシン−D(actinomycin−D)、ブレオマイシン(bleomycin)、マイトマイシン−C(mitomycin−C)又はミトキサントロン(mitoxantrone));及び
− 有糸分裂阻害物質(例えば、パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)、イキサベピロン(ixabepilone)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビンクリスチン(vincristine)、ビノレルビン(vinorelbine)、ビンデシン(vindesine)又はエストラムスチン(estramustine));及び
− トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド(etoposide)、テニポシド(teniposide)、トポテカン(topotecan)、イリノテカン(irinotecan)、ジフロモテカン(diflomotecan)又はエロモテカン(elomotecan))。
− アルキル化剤(例えば、メクロレタミン(mechlorethamine)、クロラムブシル(chlorambucil)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、イホスファミド(ifosfamido)、ストレプトゾシン(streptozocin)、カルムスチン(carmustine)、ロムスチン(lomustine)、メルファラン(melphalan)、ブスルファン(busulfan)、ダカルバジン(dacarbazine)、テモゾロミド、チオテパ(thiotepa)又はアルトレタミン(altretamine));
− プラチナ製剤(例えば、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)又はオキサリプラチン(oxaliplatin));
− 代謝拮抗薬(例えば、5−フルオロウラシル(5−fluorouracil)、カペシタビン(capecitabine)、6−メルカプトプリン(6−mercapt
opurine)、メトトレキセート(methotrexate)、ゲムシタビン(gemcitabine)、シタラビン(cytarabine)、フルダラビン(fludarabine)又はペメトレキセド(pemetrexed));
− 抗腫瘍抗生物質(例えば、ダウノルビシン(daunorubicin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、エピルビシン(epirubicin)、イダルビシン(idarubicin)、アクチノマイシン−D(actinomycin−D)、ブレオマイシン(bleomycin)、マイトマイシン−C(mitomycin−C)又はミトキサントロン(mitoxantrone));及び
− 有糸分裂阻害物質(例えば、パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)、イキサベピロン(ixabepilone)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビンクリスチン(vincristine)、ビノレルビン(vinorelbine)、ビンデシン(vindesine)又はエストラムスチン(estramustine));及び
− トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド(etoposide)、テニポシド(teniposide)、トポテカン(topotecan)、イリノテカン(irinotecan)、ジフロモテカン(diflomotecan)又はエロモテカン(elomotecan))。
投与形態に関連する場合の、「同時に」又は「同時の」という用語は、本特許出願において、関連する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分の同じ経路による同時投与であることを意味する。
投与形態に関連する場合の、「別々に」または「別々の」という用語は、本特許出願において、関連する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分の、少なくとも2つの異なる経路によるほぼ同時の投与であることを意味する。
「ある期間に渡る」投与という用語は、本特許出願において、2又はそれ以上の活性成分を異なる時に投与すること、そして特に、一の活性成分の全投与が完結した後に、他方又は他の活性成分の投与を開始する投与法を意味する。従って、活性成分の一方を数カ月間投与した後に、他方の又は他の活性成分を投与することが可能である。この場合には同時投与は生じない。「ある期間に渡る」投与はまた、複数の活性成分を同じ周期で投与しない状況(例えば、一方の活性成分を1日に1回投与し、別の活性成分を1週間に1回投与する)をも包含する。
2) 特に、態様1)の悪性神経膠腫は多形膠芽腫である。
3) 好ましくは、態様1)又は2)の製品は、細胞毒性療法剤又は細胞毒性療法剤と放射線療法の双方と組み合わせられ、当該細胞毒性療法剤は、アルキル化剤と有糸分裂阻害物質から選択される。
4) 態様3)の変形の1つによれば、上記細胞毒性療法剤はアルキル化剤(特に、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、ストレプトゾシン、カルムスチン、ロムスチン、メルファラン、ブスルファン、ダカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、アルトレタミン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択されるアルキル化剤)である。
5) 特に、態様4)のアルキル化剤は、テモゾロミド又はその薬学的に許容される塩である。
6) 態様3)の別の変形によれば、上記細胞毒性療法剤は有糸分裂阻害物質(そして
特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択される有糸分裂阻害物質)である。
特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択される有糸分裂阻害物質)である。
7) 特に、態様6)の有糸分裂阻害物質は、パクリタキセル又はその薬学的に許容される塩である。
8) 態様1)〜7)の変形の1つによれば、マシテンタン又はその薬学的に許容される塩は経口投与されることが意図される。
9) 態様1)〜7)の別の変形によれば、マシテンタン又はその薬学的に許容される塩は、静脈内投与又は腹腔内投与(そして特に、静脈内投与)されることが意図される。
10) 具体的な副態様の1つにおいて、態様1)〜9)の1つに従う製品は、細胞毒性療法剤を経口投与することが意図される製品である。
11) 別の具体的な副態様において、態様1)〜4)の1つに従う製品は、細胞毒性療法剤を静脈内投与又は腹腔内投与(そして特に、静脈内投与)することが意図される製品である。
12) 本発明はまた、活性成分としてマシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩を細胞毒性療法剤と組み合わせて、そして少なくとも1種の無毒性の賦型剤を含有し、任意に放射線療法を組み合わせた、悪性神経膠腫の治療において使用するための医薬組成物にも関する。
13) 特に、態様12の医薬組成物は、多形膠芽腫の治療において使用するためのものである。
14) 好ましくは、態様12)又は13)の細胞毒性療法剤はアルキル化剤及び有糸分裂阻害物質から選択される。
15) 態様14)の変形の1つによれば、細胞毒性療法剤はアルキル化剤(特に、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、ストレプトゾシン、カルムスチン、ロムスチン、メルファラン、ブスルファン、ダカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、アルトレタミン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択されるアルキル化剤)である。
16) 特に、態様15)のアルキル化剤はテモゾロミド又はその薬学的に許容される塩である。
17) 態様14)の別の変形によれば、細胞毒性療法剤は有糸分裂阻害物質(そして特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択される有糸分裂阻害物質)である。
18) 特に、態様17)の有糸分裂阻害物質はパクリタキセル又はその薬学的に許容される塩である。
19) 好ましい副態様の1つにおいて、態様12)〜18)の1つに従う医薬組成物は、静脈内投与に適切な液体形態である。
20) 態様19)の医薬組成物は、例えば、マシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩及びテモゾロミド又はその薬学的に許容される塩を、マンニトール、L−トレオニン、ポリソルベート80、クエン酸ナトリウム及び塩酸を含む水溶液(そのような水溶液は、例えば、市販の注射用TEMODAR(登録商標)を注射用水と混合し、マシテンタン又はその薬学的に許容される塩を添加することにより得られる。)中に含有してもよい。
21) 態様19)の医薬組成物はまた、マシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩及びテモゾロミド又はその薬学的に許容される塩を、メチルセルロース、ポリソルベート80、グルコース、ポリオキシエチレン化ヒマシ油(例えば、Cremophor(登録商標)EL)及びエタノールを含む水溶液中に含有してもよい。
22) 別の好ましい副態様において、態様12)〜18)の1つに従う医薬組成物は、経口投与に適切な固体形態であってもよい。
23) 本発明の別の態様において、マシテンタンはWO2007/031933に記載のように錠剤として製剤化され、一方、細胞毒性療法剤はその市販の製剤(入手可能であれば、好ましくは経口製剤)の1つであってもよく、上記組み合わせ剤を、悪性神経膠腫、特に多形膠芽腫の治療において、同時に、別々に又はある期間に渡って、治療のために使用することが意図される。
医薬組成物の製造は、いずれの当業者によく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[Lippincott Williams & Wilkinsにより出版]を見よ。)、記述された化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上適合性のある固体又は液体の担体材料、及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
24) 本発明はさらに、細胞毒性療法剤と組み合わせたマシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩の、任意に放射線療法と組み合わせた、悪性神経膠腫の治療において使用することを意図する医薬の製造のための使用に関する。
25) 特に、態様24)の悪性神経膠腫は多形膠芽腫である。
26) 好ましくは、態様24)又は25)の細胞毒性療法剤は、アルキル化剤及び有糸分裂阻害物質から選択される。
27) 態様26)の変形の1つによれば、細胞毒性療法剤はアルキル化剤(特に、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、ストレプトゾシン、カルムスチン、ロムスチン、メルファラン、ブスルファン、ダカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、アルトレタミン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択されるアルキル化剤)である。
28) 特に、態様27)のアルキル化剤はテモゾロミド又はその薬学的に許容される塩である。
29) 態様26)の別の変形によれば、細胞毒性療法剤は有糸分裂阻害物質(そして
特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択される有糸分裂阻害物質)である。
特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択される有糸分裂阻害物質)である。
30) 特に、態様29)の有糸分裂阻害物質はパクリタキセル又はその薬学的に許容される塩である。
31) 本発明はさらに、マシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩又はその薬学的に許容される塩の、悪性神経膠腫の治療において放射線療法と組み合わせて使用することを意図する医薬の製造のための使用に関する。
32) 特に、態様31)の悪性神経膠腫は多形膠芽腫である。
33) 本発明はさらに、マシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩の、細胞毒性療法剤との、放射線療法との、又は細胞毒性療法剤と放射線療法の双方との組み合わせ剤を患者に投与することにより、悪性神経膠腫患者を治療する方法に関する。
34) 特に、態様33)の悪性神経膠腫は多形膠芽腫である。
35) 好ましくは、態様33)又は34)の細胞毒性療法剤はアルキル化剤及び有糸分裂阻害物質から選択される。
36) 態様35)の変形の1つによれば、細胞毒性療法剤はアルキル化剤(特に、メクロレタミン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、ストレプトゾシン、カルムスチン、ロムスチン、メルファラン、ブスルファン、ダカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、アルトレタミン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択されるアルキル化剤)である。
37) 特に、態様36)のアルキル化剤はテモゾロミド又はその薬学的に許容される塩である。
38) 態様35)の別の変形によれば、細胞毒性療法剤は有糸分裂阻害物質(そして特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エストラムスチン及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩から選択される有糸分裂阻害物質)である。
39) 特に、態様38)の有糸分裂阻害物質はパクリタキセル又はその薬学的に許容される塩である。
さらに、本発明の製品について示された好適性は、当然のことながら、本発明の医薬組成物、使用及び方法に準用される。
本発明の製品の有効成分の正確な投与用量は、治療を行う医師により決定されなければならないが、1日に患者の体重1kg当たり0.01〜10mg(好ましくは0.1〜5mg、より好ましくは0.1〜1mg)のマシテンタンを、例えば、1日に患者の体重1kg当たり1〜20mg(好ましくは2〜15mg)の用量のテモゾロミド又は1日に患者の体重1kg当たり0.1〜10mg(好ましくは1〜3mg)の用量のパクリタキセルと任意に組み合わせることが適切と考えられる。
本発明の有用性を示す実施例を以下に記載するが、それは、本発明をより詳細に説明するために供されるものであり、その範囲をいかなる意味においても限定するものではない。
本発明の製品の薬理学的特性
実施例1〜3:ヌードマウス脳に定位的に注入したLN229ヒト神経膠芽腫細胞:
試験材料
マシテンタン用ビークル(vehicle):
マシテンタン用ビークルは0.5%メチルセルロース及び0.05%Tween 80とした。マシテンタンの調製に先だって、Tween 80を適宜な量(volume)の滅菌0.5%メチルセルロース溶液に添加した。マシテンタンを秤量し、室温にて1時間、ビークルとホモジナイズして、きめ細かく均一な2mg/mlの懸濁液を得た。用いるマシテンタン溶液は毎週調製した。各処置日に対して7つのアリコートを調製し、遮光して4℃で保存した。使用後に残った溶液は他の使用のために保存することなく破棄した。
実施例1〜3:ヌードマウス脳に定位的に注入したLN229ヒト神経膠芽腫細胞:
試験材料
マシテンタン用ビークル(vehicle):
マシテンタン用ビークルは0.5%メチルセルロース及び0.05%Tween 80とした。マシテンタンの調製に先だって、Tween 80を適宜な量(volume)の滅菌0.5%メチルセルロース溶液に添加した。マシテンタンを秤量し、室温にて1時間、ビークルとホモジナイズして、きめ細かく均一な2mg/mlの懸濁液を得た。用いるマシテンタン溶液は毎週調製した。各処置日に対して7つのアリコートを調製し、遮光して4℃で保存した。使用後に残った溶液は他の使用のために保存することなく破棄した。
テモゾロミド用ビークル:
最初に、テモゾロミド(100mg)をCremophor EL/エタノール(2:1、w/w)中に調製した。希釈が完了した後、テモゾロミドをグルコース5%(Aguettant、France)で希釈して、0.25mg/mlの濃度とした。使用するテモゾロミドの溶液はマウスへの各投与前に調製し、他の使用のために保存することはしなかった。
最初に、テモゾロミド(100mg)をCremophor EL/エタノール(2:1、w/w)中に調製した。希釈が完了した後、テモゾロミドをグルコース5%(Aguettant、France)で希釈して、0.25mg/mlの濃度とした。使用するテモゾロミドの溶液はマウスへの各投与前に調製し、他の使用のために保存することはしなかった。
投与経路
マシテンタンの投与経路:
5ml/kgのマシテンタンをカニューレを介して強制経口投与した。投与量は、個々のマウスの直近の体重に合わせて調整した。
マシテンタンの投与経路:
5ml/kgのマシテンタンをカニューレを介して強制経口投与した。投与量は、個々のマウスの直近の体重に合わせて調整した。
テモゾロミドの投与経路:
10ml/kgのテモゾロミドをカニューレを介して強制経口投与した。投与量は、個々のマウスの直近の体重に合わせて調整した。
10ml/kgのテモゾロミドをカニューレを介して強制経口投与した。投与量は、個々のマウスの直近の体重に合わせて調整した。
動物
48匹の雌性Swiss NudeマウスをCharles River(France)から入手した。処置前の順応期間中にに、動物をSPF動物ケアユニット(specific−pathogen−free animal care unit)内で7日間観察した。動物実験は、動物実験に関する欧州倫理ガイドライン(the European ethical guidelines of animal experimentation)に従って行った。
48匹の雌性Swiss NudeマウスをCharles River(France)から入手した。処置前の順応期間中にに、動物をSPF動物ケアユニット(specific−pathogen−free animal care unit)内で7日間観察した。動物実験は、動物実験に関する欧州倫理ガイドライン(the European ethical guidelines of animal experimentation)に従って行った。
ヒト神経膠芽腫LN229細胞のヌードマウス脳内への定位的注入の一般的方法
培養したヒト神経膠芽腫LN229細胞を、0.02%EDTA−0.25%トリプシンに短時間暴露した後にハーヴェストし、Mg++/Ca++フリーハンクス平衡塩溶液中に再懸濁した(10μl当たり1x105細胞に調整)。ネンブタール(0.5mg/g体重、Abbott Laboratories、North Chicago、IL)の腹腔内注射によりヌードマウスを麻酔し、マウス当たり1x105個のLN229細
胞を定位的に髄腔内に注入した。要約すると、頭蓋骨の前極から後稜線(posterior ridge)にかけて単切り込みを入れ、頭皮を露出させた。標的部分に孔を開け、下記の定位座標(stereotactic coordinates)を用いてLN229細胞を注入した:すべて前項(bregma)に対して:吻側(rostral)に1.5mm、前(anterioa)に1.5mm、かつ脳表面下4mm。自動マイクロポンプ(Stoelting Instruments、Wood Dale、IL)を用いて、懸濁液10μl当たり1x105個の細胞を5分間に渡って射出した。注入後、孔をボーンワックスで塞ぎ、スキンステープラーで皮膚を閉じた。
培養したヒト神経膠芽腫LN229細胞を、0.02%EDTA−0.25%トリプシンに短時間暴露した後にハーヴェストし、Mg++/Ca++フリーハンクス平衡塩溶液中に再懸濁した(10μl当たり1x105細胞に調整)。ネンブタール(0.5mg/g体重、Abbott Laboratories、North Chicago、IL)の腹腔内注射によりヌードマウスを麻酔し、マウス当たり1x105個のLN229細
胞を定位的に髄腔内に注入した。要約すると、頭蓋骨の前極から後稜線(posterior ridge)にかけて単切り込みを入れ、頭皮を露出させた。標的部分に孔を開け、下記の定位座標(stereotactic coordinates)を用いてLN229細胞を注入した:すべて前項(bregma)に対して:吻側(rostral)に1.5mm、前(anterioa)に1.5mm、かつ脳表面下4mm。自動マイクロポンプ(Stoelting Instruments、Wood Dale、IL)を用いて、懸濁液10μl当たり1x105個の細胞を5分間に渡って射出した。注入後、孔をボーンワックスで塞ぎ、スキンステープラーで皮膚を閉じた。
実施例1:マシテンタン及びテモゾロミドによる処置:
(上記の一般的方法を用いて)腫瘍細胞を定位的に髄腔内に注入してから2週間後、マウスを4つの処置群に無作為に分けた:
− 処置を受けない13匹のマウスからなる群(「CONTROL群」);
− 7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで2週間の間処置を受けず、再び7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで再び2週間の間処置を受けないというサイクルを繰り返す12匹のマウスからなる群(「TMZ群」);
− 10mg/kgのマシテンタンを毎日1回経口投与される12匹のマウスからなる群(「MCTNT群」);及び
− 前の2群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、テモゾロミドとマシテンタンの双方の投与を受ける13匹のマウスからなる群(「TMZ+MCTNT群」)。
(上記の一般的方法を用いて)腫瘍細胞を定位的に髄腔内に注入してから2週間後、マウスを4つの処置群に無作為に分けた:
− 処置を受けない13匹のマウスからなる群(「CONTROL群」);
− 7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで2週間の間処置を受けず、再び7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで再び2週間の間処置を受けないというサイクルを繰り返す12匹のマウスからなる群(「TMZ群」);
− 10mg/kgのマシテンタンを毎日1回経口投与される12匹のマウスからなる群(「MCTNT群」);及び
− 前の2群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、テモゾロミドとマシテンタンの双方の投与を受ける13匹のマウスからなる群(「TMZ+MCTNT群」)。
マウスを毎日モニターし、神経症状が進行し又は瀕死状態になった場合には安楽死させた。生存日数を記録し、脳組織をハーヴェストし、組織学的検討を行った。実験を第100日目に終了した。
結果:
4つの群のマウスのそれぞれについて得られた生存結果を図1に示す。100日後の生存率は、CONTROL群が20%未満であり、TMZ群及びMCTNT群の生存率が約40%であったのとは対照的に;TMZ+MCTNT群の生存率が100%であったことがわかる。さらに、マシテンタンとテモゾロミドで処置したマウスはすべて、第100日目において、脳内に腫瘍の証拠なく生存していた。
4つの群のマウスのそれぞれについて得られた生存結果を図1に示す。100日後の生存率は、CONTROL群が20%未満であり、TMZ群及びMCTNT群の生存率が約40%であったのとは対照的に;TMZ+MCTNT群の生存率が100%であったことがわかる。さらに、マシテンタンとテモゾロミドで処置したマウスはすべて、第100日目において、脳内に腫瘍の証拠なく生存していた。
実施例2:マシテンタン及びパクリタキセルによる処置:
実験方法:
(上記の一般的方法を用いて)腫瘍細胞を定位的に髄腔内に注入してから2週間後、マウスを4つの処置群に無作為に分けた:
− 処置を受けない8匹のマウスからなる群(「CONTROL群」);
− 8.5mg/kgのパクリタキセルを1週間に1回腹腔内投与される8匹のマウスからなる群(「PTL群」);
− 10mg/kgのマシテンタンを毎日1回経口投与される8匹のマウスからなる群(「MCTNT群」);及び
− 前の2群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、パクリタキセルとマシテンタンの双方の投与を受ける8匹のマウスからなる群(「PTL+MCTNT群」)。
実験方法:
(上記の一般的方法を用いて)腫瘍細胞を定位的に髄腔内に注入してから2週間後、マウスを4つの処置群に無作為に分けた:
− 処置を受けない8匹のマウスからなる群(「CONTROL群」);
− 8.5mg/kgのパクリタキセルを1週間に1回腹腔内投与される8匹のマウスからなる群(「PTL群」);
− 10mg/kgのマシテンタンを毎日1回経口投与される8匹のマウスからなる群(「MCTNT群」);及び
− 前の2群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、パクリタキセルとマシテンタンの双方の投与を受ける8匹のマウスからなる群(「PTL+MCTNT群」)。
処置を70日間継続した後、実験を終了した。瀕死状態のマウスは安楽死させた。
結果:
4つの群のマウスのそれぞれについて得られた生存結果を図2に示す。70日後において、CONTROL群、PTL群又はMCTNT群では約60%の動物がなお生存してい
たのとは対照的に;終了時において、PTL+MCTNT群の生存率は、いかなる疾患の兆候を示すことなく100%であったことがわかる。
4つの群のマウスのそれぞれについて得られた生存結果を図2に示す。70日後において、CONTROL群、PTL群又はMCTNT群では約60%の動物がなお生存してい
たのとは対照的に;終了時において、PTL+MCTNT群の生存率は、いかなる疾患の兆候を示すことなく100%であったことがわかる。
実施例3:テモゾロミドと組み合わせたエンドセリン受容体アンタゴニストが関与する
処置の比較:
実験方法:
(上記の一般的方法を用いて)ルシフェラーゼ標識LN229神経膠芽腫細胞を定位的に髄腔内に注入してから21日後(第0日)、マウスを7つの処置群に無作為に分けた:− 処置を受けない10匹のマウスからなる群(「CONTROL群」);
− 7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで2週間の間処置を受けず、再び7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで再び2週間の間処置を受けないというサイクルを繰り返す10匹のマウスからなる群(「TMZ群」);
− 10mg/kgのマシテンタンを毎日1回経口投与される一方、TMZ群と同じ用量、投与経路及びスケジュールでテモゾロミドの投与を受ける10匹のマウスからなる群(「マシテンタン+TMZ群」);
− 10mg/kgのアトラセンタンを毎日腹腔内投与される10匹のマウスからなる群(「アトラセンタン群」);
− アトラセンタン群及びTMZ群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、それぞれアトラセンタン及びテモゾロミドの双方の投与を受ける10匹のマウスからなる群(「アトラセンタン+TMZ群」);
− 20mg/kgのジボテンタン(Zibotentan)を毎日経口投与される10匹のマウスからなる群(「ジボテンタン群」);及び
− ジボテンタン群及びTMZ群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、それぞれジボテンタン及びテモゾロミドの双方の投与を受ける10匹のマウスからなる群(「ジボテンタン+TMZ群」)。
処置の比較:
実験方法:
(上記の一般的方法を用いて)ルシフェラーゼ標識LN229神経膠芽腫細胞を定位的に髄腔内に注入してから21日後(第0日)、マウスを7つの処置群に無作為に分けた:− 処置を受けない10匹のマウスからなる群(「CONTROL群」);
− 7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで2週間の間処置を受けず、再び7.5mg/kgのテモゾロミドを1日に1回、1週間に渡って経口投与され、次いで再び2週間の間処置を受けないというサイクルを繰り返す10匹のマウスからなる群(「TMZ群」);
− 10mg/kgのマシテンタンを毎日1回経口投与される一方、TMZ群と同じ用量、投与経路及びスケジュールでテモゾロミドの投与を受ける10匹のマウスからなる群(「マシテンタン+TMZ群」);
− 10mg/kgのアトラセンタンを毎日腹腔内投与される10匹のマウスからなる群(「アトラセンタン群」);
− アトラセンタン群及びTMZ群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、それぞれアトラセンタン及びテモゾロミドの双方の投与を受ける10匹のマウスからなる群(「アトラセンタン+TMZ群」);
− 20mg/kgのジボテンタン(Zibotentan)を毎日経口投与される10匹のマウスからなる群(「ジボテンタン群」);及び
− ジボテンタン群及びTMZ群と同じ用量、投与経路及びスケジュールで、それぞれジボテンタン及びテモゾロミドの双方の投与を受ける10匹のマウスからなる群(「ジボテンタン+TMZ群」)。
処置を120日間継続した後、実験を終了した。瀕死状態のマウスは安楽死させた。
結果:
7つの群のマウスのそれぞれについて得られた生存結果を図3に示す。Control群、アトラセンタン群又はジボテンタン群のマウスはすべて、試験の最初の50〜80日の間に瀕死状態となり、安楽死させなければならなかったことがわかる。TMZ群、アトラセンタン+TMZ群又はジボテンタン+TMZ群の動物はより長く生存したが、試験終了時において、すべての動物が瀕死状態にあり、安楽死させなければならなかった。対照的に、腫瘍細胞注入後第120日目の試験終了時において、マシテンタン+TMZ群のマウスはすべて、いかなる疾患の兆候を示すことなく生存していた。動物をルシフェリンで処理した後に行ったIVIS Bioluminescenceイメージングにより、マシテンタン+TMZの組み合わせで処置した動物においては、微小残存病変が確認された。
7つの群のマウスのそれぞれについて得られた生存結果を図3に示す。Control群、アトラセンタン群又はジボテンタン群のマウスはすべて、試験の最初の50〜80日の間に瀕死状態となり、安楽死させなければならなかったことがわかる。TMZ群、アトラセンタン+TMZ群又はジボテンタン+TMZ群の動物はより長く生存したが、試験終了時において、すべての動物が瀕死状態にあり、安楽死させなければならなかった。対照的に、腫瘍細胞注入後第120日目の試験終了時において、マシテンタン+TMZ群のマウスはすべて、いかなる疾患の兆候を示すことなく生存していた。動物をルシフェリンで処理した後に行ったIVIS Bioluminescenceイメージングにより、マシテンタン+TMZの組み合わせで処置した動物においては、微小残存病変が確認された。
リン酸化AKT及びMAPKに対する抗体を用いた実施例1及び2の腫瘍の免疫組織化学染色により、マシテンタンで処置した動物においては、両タンパク質が強く還元されていることが示された。これらのタンパク質は生存及び増殖経路の高いレベルでの亢進の指標であるが、その還元は、アトラセンタン又はジボテンタンで処置した動物の腫瘍においては顕著に低い(本実施例)。生存及び増殖経路の抑制が細胞を化学療法に感受性にし、それが、マシテンタンを化学療法と併用した場合の高い効果の理由であり得る。
Claims (3)
- 1日あたり、患者の体重1kgあたり、1mg以上20mg以下の用量のテモゾロミド、又は、1日あたり、患者の体重1kgあたり、0.1mg以上10mg以下の用量のパクリタキセルを、組み合わせて、
1日あたり、患者の体重1kgあたり、0.01mg以上10mg以下の用量で、マシテンタンを投与するのに適した、
有効成分としてマシテンタン又はこの化合物の薬学的に許容される塩を含み、そして少なくとも1種の無毒性の賦型剤を含有する、悪性神経膠腫の治療用の医薬組成物。 - 前記悪性神経膠腫が多形膠芽腫である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 1日あたり、患者の体重1kgあたり、0.1mg以上5mg以下の用量で、マシテンタンを投与するのに適した、請求項1に記載の医薬組成物。
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